JPH07157002A - 医療用注射器廃棄箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用済みの注射器を廃棄函の中に確実に保持
し液もれさせずに安全に廃棄できる医療用注射器廃棄箱
を提供する。 【構成】 注射器を根本まで突きさしても貫通しない十
分な厚さで、中実で液もれしない弾力性を有する平面的
なゴムマット１を、防水加工を施した厚紙等でなる収納
箱２の内部の底板３に設置する。収納箱２は底板３の長
辺側に、両端にマジックテープ９ａを有する側板４ａを
有し、短辺側には両端にマジックテープ１０ｂを有する
側板５ａ，５ｂを連接している。側板４ａにはさし込み
部１７とロック用溝穴１１ａを有する上板６とロック部
１３を有する取手板７を連接し、側板５ａ，５ｂには、
ロック用溝穴１２ｂを有するロック板８を連接して構成
される。 【効果】 使用済みの注射器針先をゴムマットに突きさ
し、箱を組み立て、これらを覆い廃棄することにより安
全に廃棄することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は医療用注射器廃棄箱に関
し、特に廃棄箱の内部に使用済みの注射器を収納し廃棄
する医療用注射器廃棄箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、使用済みの医療用注射器を廃棄す
る際に針先で皮膚等を誤って刺してしまい、エイズや肝
炎等の血液感染の事故が発生し問題となっている。この
ような事故を防止するために使用済みの医療用注射器の
廃棄をいかに安全に行うかが重要なテーマとなってい
る。

【０００３】従来において、特開平０１−２９９１０１
号公報には外函内に耐水性袋で覆った紙製仕切と、内蓋
と外函との間に空隙を設けて配設し、仕切内に注射器等
を投入しても針が外函を貫通して突出しない構成の廃棄
函が開示されている。

【０００４】また、実開平０３−１８００１号公報に
は、底面が前面，内方側面，折込面，外方背面で囲ま
れ、底面が完全にシールされることにより廃液の漏出を
防止するようにした技術が開示されている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
廃棄函に使用済みの注射器を廃棄する場合に、直接注射
器を投入することで、注射器同志が接触し破損すること
も考えられ、化学変化等による思わぬ事態も考えられ
る。

【０００６】また破損等による廃液の量も危険なレベル
に達するとも考えられ、漏出も完全に防げるかどうか解
らないという欠点がある。

【０００７】本発明の目的は、使用済みの注射器を廃棄
函の中に確実に保持し、多少の振動による破損がなく、
かつ液もれせずに多数廃棄できる医療用注射器廃棄箱を
提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の医療用注射器廃
棄箱は、医療用注射器の使用後に前記注射器を収納し廃
棄する医療用注射器廃棄箱であって、防水素材の底板
と、前記底板上に設けられ前記注射器の注射針の長さよ
り深く前記注射針を容易に刺すことのできる素材と、前
記底板の外周に沿った仕切り線に沿って折り曲げ自在な
防水素材の側板と、前記側板の仕切り線に沿って折り曲
げ自在な防水素材の上板とを有することを特徴とする。

【０００９】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照し説明す
る。

【００１０】図１は本発明の医療用注射器廃棄箱の展開
図であり、図２は本発明の実施例の斜視図，図３は図２
のＡ―Ａ′線に沿う断面図である。

【００１１】図１を参照すると、注射器２０の針２１
（図２，３参照）を根本まで突き刺しても貫通しない十
分な暑さでかつ中実で液もれしない弾力性を有する平面
的なゴムマット１（材料は条件を満たす天然ゴム・ネオ
プレンゴム・ウレタンゴム・シリコンゴム等のいかなる
ゴム材料でも良い）と防水加工を施した厚紙等により構
成され折り畳み式の収納箱２とからなる。

【００１２】収納箱２は、底板３を中心にその長辺側に
は両端にマジックテープ９ａを有する側板４ａを有し、
短辺側には両端にマジックテープ１０ｂを有する側板５
ａと、両端にマジックテープ１０ｂと中央にマジックテ
ープ１８を有する側板５ｂとを有する。そして、側板４
ａには、さし込み部１７とロック用溝穴１１ａを有する
上板６が折れ線１４を仕切にして連接されており、上板
６には、ロック部１３を有する取手板７が折れ線１５を
仕切にして連接されている。一方、側板５ａは、ロック
用溝穴１２ｂと、裏面にマジックテープ１９を有するロ
ック板８ａとが折れ線１６を仕切にして連接されてい
る。また、他方の側板５ｂには、ロック用溝穴１２ｂを
有するロック板８ｂが折れ線１６を仕切にして連接され
ている。

【００１３】図２，３を参照すると通常の保管時、及び
使用時は、図２，３の実線で表されている。

【００１４】すなわち、図１の展開図で示す上下の側板
４ａ，上板６，取手板７は、底板３の長辺を仕切とし
て、底板３の裏面に交互に折り込まれ、ついでかぶせる
様に底板３の短辺を仕切として、先に左側の側板５ｂと
ロック板８ｂが底板３の裏面に折り込まれ、後に側板５
ａとロック板８ａとが折り込まれる。そして最後に、マ
ジックテープ１８とマジックテープ１９で、完全に側
板，上板，取手板，ロック板は底板３の裏面に折り込ま
れ固定されることになる。

【００１５】なお、折り込まれる部分は防水加工を施し
た厚紙等であるが、その厚さは底板３の裏面に格納する
には十分薄く底板３上のゴムマット１の重量も考慮に入
れると、ゴムマット１を水平に保つことが可能である。

【００１６】こうして、水平にゴムマットの部分のみが
露出されることになり、特に保管時は省スペース化を図
ることができる。

【００１７】使用時については、水平に置かれたゴムマ
ット１上に、廃棄用の使用済み注射器を垂直に突き刺し
ていくが、この際に箱として組み立てた状態で突き刺す
場合に比して、周囲に壁が無いので作業が容易である。
そのために多くの廃棄用の使用済み注射器を間隙無くゴ
ムマット１に突き刺すことができる。

【００１８】こうしてゴムマット１に廃棄用の使用済み
注射器を必要量刺し終わったら、底板３の裏面のマジッ
クテープ１８とマジックテープ１９をはずし、図３の矢
印Ｘ方向に側板，上板，取手板，ロック板を底板３の裏
面に折り込むのと逆の要領で開き、図１の展開状態にす
る、ついで、側板４ａと側板５ａ，側板５ｂを立上げ、
マジックテープ９ａ，マジックテープ１０ｂを貼り合わ
せ固定する。

【００１９】そして、上板６を折れ線１４により内側に
折り、かつ取手板７を折れ線１５より外側に折り、取手
板７を夫々突き合わせてロック用溝穴１１ａに差し込み
部１７を夫々挿入する。

【００２０】また、ロック板８ａ，８ｂを折れ線１６よ
り内側に折り、かつ、一対の突き合わせた取手板７のロ
ック部１３をロック用溝穴１２ｂに挿入して組み立てを
完了し、図２，３に示す一点鎖線の箱の状態とする。こ
の状態で作業者は、使用済みの注射器を完全に廃棄する
ことが可能となる。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、使用済み注射器の針先
を、十分な厚さで弾力性を有する無気泡で中実に液もれ
しない平面的なゴムマットに突き刺し、注射器の残余薬
液がしみ出さないように保持することができる。よっ
て、注射器の種類やサイズが変わっても対応が可能であ
る。

【００２２】また、使用済み注射器をゴムマットに保持
したまま防水加工を施した厚紙にて覆って廃棄するの
で、多少の振動による破損がなく、かつ液漏れしないの
で、人体を傷つけることがなく安全に廃棄することがで
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の医療用注射器廃棄箱の展開図である。

【図２】本発明の実施例の斜視図である。

【図３】図２のＡ―Ａ′線に沿う断面図である。

【符号の説明】

１ ゴムマット ２ 収納箱 ３ 底板 ４ａ 側板 ５ａ，５ｂ 側板 ６ 上板 ７ 取手板 ８ａ，８ｂ ロック板 ９ａ，１０ｂ マジックテープ １１ａ，１２ｂ ロック用溝穴 １３ ロック部 １４，１５，１６ 折れ線 １７ さし込み部 １８，１９ マジックテープ ２０ 注射器 ２１ 針

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 医療用注射器の使用後に前記注射器を収
   納し廃棄する医療用注射器廃棄箱であって、防水素材の
   底板と、前記底板上に設けられ前記注射器の注射針の長
   さより深く前記注射針を容易に刺すことのできる素材
   と、前記底板の外周に沿った仕切り線に沿って折り曲げ
   自在な防水素材の側板と、前記側板の仕切り線に沿って
   折り曲げ自在な防水素材の上板とを有することを特徴と
   する医療用注射器廃棄箱。
2. 【請求項２】 前記側板及び上板は前記底板の裏面に折
   り畳み自在となっていることを特徴とする請求項１記載
   の医療用注射器廃棄箱。
3. 【請求項３】 前記上板の一部に取手部を有することを
   特徴とする請求項１または２記載の医療用注射器廃棄
   箱。