JPH07155608A - 高性能炭素材料の製造方法 - Google Patents
高性能炭素材料の製造方法Info
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- JPH07155608A JPH07155608A JP5309384A JP30938493A JPH07155608A JP H07155608 A JPH07155608 A JP H07155608A JP 5309384 A JP5309384 A JP 5309384A JP 30938493 A JP30938493 A JP 30938493A JP H07155608 A JPH07155608 A JP H07155608A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は高比表面積を有する高性能な炭素材
料を提供するものである。 【構成】 酸素を少なくとも4重量%含有する炭素質材
料を酸化性ガス雰囲気下で加熱処理する。 【効果】 本発明の炭素材料は高比表面積を有し、CO
D源物質に対して特に優れた分解性能を有する。
料を提供するものである。 【構成】 酸素を少なくとも4重量%含有する炭素質材
料を酸化性ガス雰囲気下で加熱処理する。 【効果】 本発明の炭素材料は高比表面積を有し、CO
D源物質に対して特に優れた分解性能を有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、COD源物質に対して
高い分解能を有し、高比表面積を有する高性能な炭素材
料の製造方法に関する。本発明の炭素材料は、COD源
物質に対して高い分解能をを有し、例えば過酸化水素、
ヒトラジン等の無機物質または排水中に含有する有機物
質に対して極めて優れた分解活性を有することからこれ
らCOD源物質質の分解触媒として有用なものである。
高い分解能を有し、高比表面積を有する高性能な炭素材
料の製造方法に関する。本発明の炭素材料は、COD源
物質に対して高い分解能をを有し、例えば過酸化水素、
ヒトラジン等の無機物質または排水中に含有する有機物
質に対して極めて優れた分解活性を有することからこれ
らCOD源物質質の分解触媒として有用なものである。
【0002】
【従来技術】一般に活性炭は、炭化水素の分別、工業ガ
スの精製、食品工業、化学工業における液相精製、水処
理剤等の他に、空気分子ふるい材、貴金属塩溶液からの
貴金属回収等の吸着の他に、触媒の担体として、またC
OD源物質の分解触媒等として広く利用されている。
スの精製、食品工業、化学工業における液相精製、水処
理剤等の他に、空気分子ふるい材、貴金属塩溶液からの
貴金属回収等の吸着の他に、触媒の担体として、またC
OD源物質の分解触媒等として広く利用されている。
【0003】通常、これらの活性炭はヤシガラ、木材、
石炭、石炭および石油コク−ス、有機性樹脂等を原料に
して炭化後、酸化性ガスと接触反応させて微細な細孔を
形成させるガス賦活法、あるいは上記のような原料から
の炭素材料に塩化亜鉛、酸、アルカリ蒸気等の薬品を含
浸させて不活性ガス中で加熱して薬品の脱水および酸化
反応により微細な細孔を形成させる薬品賦活法等が広く
知られている。(例えば、特公昭62−61529号公
報、米国特許第3624004号明細書、米国特許第3
642657号明細書、米国特許第3833514号明
細書、特開平1−230414号公報、特開平2−97
414号公報)また、近年蛋白質または蛋白質含有汚泥
もしくは廃棄物質を炭化し、賦活して得られる活性炭が
開発されている(特開平5−811号公報)。
石炭、石炭および石油コク−ス、有機性樹脂等を原料に
して炭化後、酸化性ガスと接触反応させて微細な細孔を
形成させるガス賦活法、あるいは上記のような原料から
の炭素材料に塩化亜鉛、酸、アルカリ蒸気等の薬品を含
浸させて不活性ガス中で加熱して薬品の脱水および酸化
反応により微細な細孔を形成させる薬品賦活法等が広く
知られている。(例えば、特公昭62−61529号公
報、米国特許第3624004号明細書、米国特許第3
642657号明細書、米国特許第3833514号明
細書、特開平1−230414号公報、特開平2−97
414号公報)また、近年蛋白質または蛋白質含有汚泥
もしくは廃棄物質を炭化し、賦活して得られる活性炭が
開発されている(特開平5−811号公報)。
【0004】例えば、過酸化水素、ヒトラジン等の無機
物質あるいは有機物質を含有する廃液をそのまま排出し
た場合COD源となるばかりではなく、廃水処理時、生
物活性汚泥処理装置に混入した場合、過酸化水素含有排
水の場合は分解にともなって発生する酸素ガスが懸濁物
を浮上させ、処理水の水質悪化の原因となるなど種々の
トラブルの原因となる。そこで、これらの廃液は、予め
分解処理して排出する必要があり、その分解方法として
活性炭を利用する方法がある。
物質あるいは有機物質を含有する廃液をそのまま排出し
た場合COD源となるばかりではなく、廃水処理時、生
物活性汚泥処理装置に混入した場合、過酸化水素含有排
水の場合は分解にともなって発生する酸素ガスが懸濁物
を浮上させ、処理水の水質悪化の原因となるなど種々の
トラブルの原因となる。そこで、これらの廃液は、予め
分解処理して排出する必要があり、その分解方法として
活性炭を利用する方法がある。
【0005】現在、過酸化水素分解能を有する市販の活
性炭としては、1000m2 /g程度の比表面積を有す
る活性炭が知られている。 しかしながら、このような
市販の活性炭は、過酸化水素の分解活性が必ずしも充分
でなく、触媒寿命も短かく工業的に利用するには十分と
はいい難いものである。
性炭としては、1000m2 /g程度の比表面積を有す
る活性炭が知られている。 しかしながら、このような
市販の活性炭は、過酸化水素の分解活性が必ずしも充分
でなく、触媒寿命も短かく工業的に利用するには十分と
はいい難いものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来公知の活性炭は、
いずれも過酸化水素に対する分解能が小さく、またそれ
らの製造に際しては一般にアルカリ蒸気が使用されるた
め腐食性の問題がある。
いずれも過酸化水素に対する分解能が小さく、またそれ
らの製造に際しては一般にアルカリ蒸気が使用されるた
め腐食性の問題がある。
【0007】また、特開平5−811号公報に示される
高活性な過酸化水素分解触媒は、かなり高い過酸化水分
解能を有するが、これは、原料として蛋白質含有の汚泥
もしくは廃棄物質が用いられるため、製造時に臭気が発
生する難点がある。
高活性な過酸化水素分解触媒は、かなり高い過酸化水分
解能を有するが、これは、原料として蛋白質含有の汚泥
もしくは廃棄物質が用いられるため、製造時に臭気が発
生する難点がある。
【0008】本発明は、このような従来方法に認められ
る種々の問題点を解決し、過酸化水素、ヒドラジン等の
無機物質および有機物質に対して高い分解性能を示す高
性能炭素材料、およびその製造方法を提供するものであ
る。
る種々の問題点を解決し、過酸化水素、ヒドラジン等の
無機物質および有機物質に対して高い分解性能を示す高
性能炭素材料、およびその製造方法を提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、COD源物
質に対する分解活性が高く触媒寿命も充分な炭素材料に
つき鋭意研究を重ねた結果、炭素質材料中の含有酸素量
が活性に関係があり、一定量以上の酸素を含有する炭素
材料を加熱処理することによって高比表面積で過酸化水
素等の無機物質および有機物質に対する分解性能に優れ
た高活性な炭素材料が得られることを見い出し本発明を
為した。
質に対する分解活性が高く触媒寿命も充分な炭素材料に
つき鋭意研究を重ねた結果、炭素質材料中の含有酸素量
が活性に関係があり、一定量以上の酸素を含有する炭素
材料を加熱処理することによって高比表面積で過酸化水
素等の無機物質および有機物質に対する分解性能に優れ
た高活性な炭素材料が得られることを見い出し本発明を
為した。
【0010】すなわち、本発明は、酸素を少なくとも4
重量%含有する炭素質材料を酸化性ガス雰囲気で加熱処
理するか、炭素質材料を酸化処理して少なくとも4重量
%の酸素を含有させたのち酸化性ガス雰囲気で加熱処理
することを特徴とする炭素材料の製造方法に関する。
重量%含有する炭素質材料を酸化性ガス雰囲気で加熱処
理するか、炭素質材料を酸化処理して少なくとも4重量
%の酸素を含有させたのち酸化性ガス雰囲気で加熱処理
することを特徴とする炭素材料の製造方法に関する。
【0011】本発明における原料の炭素質材料として
は、ヤシガラ、麦ガラ、もみがら、のこくず、木材、及
び、パルプ廃液などの植物系の炭化物または炭素材料、
および石炭、石油、それらのコ−クス、並びにピッチな
どの重質歴青物系炭化物または炭素材料が例示される。
は、ヤシガラ、麦ガラ、もみがら、のこくず、木材、及
び、パルプ廃液などの植物系の炭化物または炭素材料、
および石炭、石油、それらのコ−クス、並びにピッチな
どの重質歴青物系炭化物または炭素材料が例示される。
【0012】本発明においては、これらの原料炭素質材
料の形状は、特に制限がなく、粉末状、破砕状、顆粒
状、および、円柱状のいずれでも使用できる。また、粒
度は、1〜300メッシュの範囲で粗粒または細粒のい
ずれも使用できるが粒度が小さいほど、酸化性ガス雰囲
気で加熱処理する賦活の時間を短くすることができるの
で好ましい。しかしながら、粒度が大きくても加熱処理
時間を充分長くすれば、高活性な炭素材料を得ることが
できる。これらの炭素質材料は、そのまま使用すること
ができるが、水による煮沸処理を行って吸着されている
物質および溶質物質を除去して用いることが好ましい。
本発明は、原料の形状を維持したままで目的とする炭素
材料が得られるため、必ずしも成型する必要がなく、工
業的に有利な製造方法である。
料の形状は、特に制限がなく、粉末状、破砕状、顆粒
状、および、円柱状のいずれでも使用できる。また、粒
度は、1〜300メッシュの範囲で粗粒または細粒のい
ずれも使用できるが粒度が小さいほど、酸化性ガス雰囲
気で加熱処理する賦活の時間を短くすることができるの
で好ましい。しかしながら、粒度が大きくても加熱処理
時間を充分長くすれば、高活性な炭素材料を得ることが
できる。これらの炭素質材料は、そのまま使用すること
ができるが、水による煮沸処理を行って吸着されている
物質および溶質物質を除去して用いることが好ましい。
本発明は、原料の形状を維持したままで目的とする炭素
材料が得られるため、必ずしも成型する必要がなく、工
業的に有利な製造方法である。
【0013】本発明においては、酸化性ガス雰囲気下で
の加熱処理に当たって炭素質材料が4重量%以上の酸素
を含有しているものであることが高活性な炭素材料とす
る上で極めて重要である。通常、市販の炭素質材料は特
別な処理が施されたもの以外は酸素含有量は4重量%未
満のものが一般的である。このような酸素含有量が低い
炭素質材料では、酸化性ガス雰囲気下に加熱処理をして
もCOD源物質に対する分解性能の高い高活性な炭素材
料を得ることができない。従って、酸素含有量が4重量
%未満の炭素質材料については、酸化処理し、少なくて
も4重量%の酸素を含有させた後、加熱処理することが
必要である。
の加熱処理に当たって炭素質材料が4重量%以上の酸素
を含有しているものであることが高活性な炭素材料とす
る上で極めて重要である。通常、市販の炭素質材料は特
別な処理が施されたもの以外は酸素含有量は4重量%未
満のものが一般的である。このような酸素含有量が低い
炭素質材料では、酸化性ガス雰囲気下に加熱処理をして
もCOD源物質に対する分解性能の高い高活性な炭素材
料を得ることができない。従って、酸素含有量が4重量
%未満の炭素質材料については、酸化処理し、少なくて
も4重量%の酸素を含有させた後、加熱処理することが
必要である。
【0014】本発明における酸化処理は、一般的には、
炭素質材料と酸を接触させた後、ろ過し、水洗あるいは
溶剤で洗浄処理する。これにより炭素質材料中に酸素を
付与することができると同時に、炭素質材料中に含有す
る活性化賦与に好ましくない無機成分の除去を行うこと
ができる。
炭素質材料と酸を接触させた後、ろ過し、水洗あるいは
溶剤で洗浄処理する。これにより炭素質材料中に酸素を
付与することができると同時に、炭素質材料中に含有す
る活性化賦与に好ましくない無機成分の除去を行うこと
ができる。
【0015】この酸化処理に使用される酸としては、硝
酸、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、シ
ュウ酸などの有機酸、または、過酸化水素、オキソ酸等
が挙げられる。これらのうち、硝酸、塩酸、硫酸および
ギ酸、酢酸が好適である。これらの酸は通常水溶液とし
て使用され、酸の濃度は、0.001〜100wt%、
好ましくは0.1〜80wt%の範囲で使用される。ま
た原料炭素質材料に対する該水溶液は、重量比で1〜4
0倍、好ましくは2〜20倍の範囲が使用される。
酸、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、ギ酸、酢酸、シ
ュウ酸などの有機酸、または、過酸化水素、オキソ酸等
が挙げられる。これらのうち、硝酸、塩酸、硫酸および
ギ酸、酢酸が好適である。これらの酸は通常水溶液とし
て使用され、酸の濃度は、0.001〜100wt%、
好ましくは0.1〜80wt%の範囲で使用される。ま
た原料炭素質材料に対する該水溶液は、重量比で1〜4
0倍、好ましくは2〜20倍の範囲が使用される。
【0016】この薬品による酸化処理の処理温度は、一
般的には50゜C〜200゜C、好ましくは80〜15
0゜Cの範囲であり、処理時間は、通常10分〜10時
間、好ましくは30分〜5時間の範囲である。なお、処
理液濃度、処理液量、温度、及び時間の関係は、酸濃度
が高いほど酸化温度及び酸化時間を緩和することができ
処理液量も少なくすることができる。
般的には50゜C〜200゜C、好ましくは80〜15
0゜Cの範囲であり、処理時間は、通常10分〜10時
間、好ましくは30分〜5時間の範囲である。なお、処
理液濃度、処理液量、温度、及び時間の関係は、酸濃度
が高いほど酸化温度及び酸化時間を緩和することができ
処理液量も少なくすることができる。
【0017】また、本発明における酸化処理は、上記の
ような薬品による酸化以外に酸化性ガスを使用すること
もできる。酸化性ガスによる酸化処理の場合、使用され
得る酸化性ガスとしては、水蒸気、二酸化炭素、空気、
酸素、オゾン、二酸化窒素および二酸化硫黄などが挙げ
られる。一般的には、空気の使用が好ましい。これらの
酸化性ガスは必要に応じて、燃焼ガスあるいは不活性ガ
スを混合して用いることも差し支えない。
ような薬品による酸化以外に酸化性ガスを使用すること
もできる。酸化性ガスによる酸化処理の場合、使用され
得る酸化性ガスとしては、水蒸気、二酸化炭素、空気、
酸素、オゾン、二酸化窒素および二酸化硫黄などが挙げ
られる。一般的には、空気の使用が好ましい。これらの
酸化性ガスは必要に応じて、燃焼ガスあるいは不活性ガ
スを混合して用いることも差し支えない。
【0018】上記の酸化性ガスによる酸化の場合には、
処理温度は200℃〜500℃、好ましくは250℃〜
350℃の範囲であり、処理時間は10分〜10時間、
好ましくは30分〜5時間である。
処理温度は200℃〜500℃、好ましくは250℃〜
350℃の範囲であり、処理時間は10分〜10時間、
好ましくは30分〜5時間である。
【0019】酸化処理後は、ろ過した後、洗浄、乾燥が
行われる。この洗浄は水洗あるいは有機溶剤により行わ
れる。有機溶剤としては一般にアルコール類、エーテル
類、ケトン類、アミド類あるいはアミン類等が使用し得
る。なお、場合によってはろ過後、必ずしも水または溶
剤による洗浄、乾燥の工程を必要とすることなく、次の
加熱処理工程に付することもできる。
行われる。この洗浄は水洗あるいは有機溶剤により行わ
れる。有機溶剤としては一般にアルコール類、エーテル
類、ケトン類、アミド類あるいはアミン類等が使用し得
る。なお、場合によってはろ過後、必ずしも水または溶
剤による洗浄、乾燥の工程を必要とすることなく、次の
加熱処理工程に付することもできる。
【0020】本発明においては、酸化処理によって原料
炭素質材料に付与される酸素含有量を4重量%以上、通
常4〜50重量%、好ましくは7〜35重量%の範囲と
することが重要である。酸素含有量が上記範囲よりも低
い場合は目的とする十分に高活性なものは得られない。
また酸素含有量を上記の範囲を超える量含有させること
は困難であり、また上記の範囲よりも高い酸素含有量と
しても格別活性の向上は認められないばかりか、粉化が
進み強度が低下する危険性があり好ましくない。
炭素質材料に付与される酸素含有量を4重量%以上、通
常4〜50重量%、好ましくは7〜35重量%の範囲と
することが重要である。酸素含有量が上記範囲よりも低
い場合は目的とする十分に高活性なものは得られない。
また酸素含有量を上記の範囲を超える量含有させること
は困難であり、また上記の範囲よりも高い酸素含有量と
しても格別活性の向上は認められないばかりか、粉化が
進み強度が低下する危険性があり好ましくない。
【0021】上記の酸化処理により酸素を少なくとも4
重量%含有した炭素質材料は、次いで酸化性ガス雰囲気
下で加熱処理する。この加熱処理により活性化賦与が行
われる。この加熱処理を行うに際して、昇温速度、加熱
温度、および保持時間は、特に限定されないが、一般的
には昇温速度は5〜500゜C/分、好ましくは10〜
400゜C/分の範囲である。加熱温度は、500゜C
〜1200゜C、好ましくは700゜C〜1100゜C
の範囲である。加熱温度が500゜C以下では過酸化水
素等のCOD源物質に対して高活性な炭素材料が得られ
ず、逆に余りにも高温下での加熱処理は収率が低下し好
ましくない。
重量%含有した炭素質材料は、次いで酸化性ガス雰囲気
下で加熱処理する。この加熱処理により活性化賦与が行
われる。この加熱処理を行うに際して、昇温速度、加熱
温度、および保持時間は、特に限定されないが、一般的
には昇温速度は5〜500゜C/分、好ましくは10〜
400゜C/分の範囲である。加熱温度は、500゜C
〜1200゜C、好ましくは700゜C〜1100゜C
の範囲である。加熱温度が500゜C以下では過酸化水
素等のCOD源物質に対して高活性な炭素材料が得られ
ず、逆に余りにも高温下での加熱処理は収率が低下し好
ましくない。
【0022】また加熱処理の保持時間は、通常30分〜
5時間、好ましくは1〜4時間の範囲である。 加熱温
度が高く、時間が長いほど高性能な炭素材料が得られる
が上記範囲よりも高い温度、あるいは時間では収量が低
下し、粉化も進み強度が低下するなど好ましくない。
5時間、好ましくは1〜4時間の範囲である。 加熱温
度が高く、時間が長いほど高性能な炭素材料が得られる
が上記範囲よりも高い温度、あるいは時間では収量が低
下し、粉化も進み強度が低下するなど好ましくない。
【0023】酸化性ガスとしては、水蒸気、二酸化炭
素、空気、酸素、オゾン、二酸化窒素および二酸化硫黄
などが使用される。これらのガスは必要に応じて燃焼ガ
スあるいは不活性ガスを混合して用いることができる。
酸化性ガスは、水蒸気、二酸化炭素、及びこれらのガス
と燃焼ガスあるいは不活性ガスとの混合ガスの使用が好
ましい。
素、空気、酸素、オゾン、二酸化窒素および二酸化硫黄
などが使用される。これらのガスは必要に応じて燃焼ガ
スあるいは不活性ガスを混合して用いることができる。
酸化性ガスは、水蒸気、二酸化炭素、及びこれらのガス
と燃焼ガスあるいは不活性ガスとの混合ガスの使用が好
ましい。
【0024】本発明の方法において、加熱処理の工程は
いずれの方法でも実施し得るが、被処理炭素質材料が均
一に加熱される方式であることが好ましく、移動式、回
転式、および流動式により、加熱方法は内熱式または外
熱式で実施するのがよい。また、加熱処理工程は、バッ
チ式、連続式いずれの方式でも実施し得るが、特に被処
理炭素質材料が流動性に富んでいる場合、操作が容易な
ことから連続式で実施することが実用的である。
いずれの方法でも実施し得るが、被処理炭素質材料が均
一に加熱される方式であることが好ましく、移動式、回
転式、および流動式により、加熱方法は内熱式または外
熱式で実施するのがよい。また、加熱処理工程は、バッ
チ式、連続式いずれの方式でも実施し得るが、特に被処
理炭素質材料が流動性に富んでいる場合、操作が容易な
ことから連続式で実施することが実用的である。
【0025】このようにして得られる本発明の高性能な
炭素材料は、比表面積1000〜3000m2/gで、全細
孔容積0.7〜2.4ml/g 、平均細孔半径11〜20
Åであり、COD源物質に対する極めて高い分解性能を
有する。
炭素材料は、比表面積1000〜3000m2/gで、全細
孔容積0.7〜2.4ml/g 、平均細孔半径11〜20
Åであり、COD源物質に対する極めて高い分解性能を
有する。
【0026】本発明の方法より得られる炭素材料がCO
D源物質に対して極めて高い分解性能を有する理由は定
かではないが、酸素を含有する炭素質材料を水素の還元
ガス雰囲気下で加熱処理(賦活処理)した場合にはCO
D源物質に対して分解性能を有するものが得られないこ
と、また酸素を含有しない炭素質材料を酸化性ガス雰囲
気で加熱処理してもCOD源物質に対して分解性能を有
するものが得られない等々のことから、おそらく酸素を
含有した炭素質材料が酸化性ガス雰囲気下の加熱処理に
より活性点が形成され、また加熱処理時に起こる酸素の
離脱が、炭素と酸化性ガスとの酸化反応を伴って起こり
炭素材料中の不純物等が除去され、この過程で活性点が
生成されるものと推察される。
D源物質に対して極めて高い分解性能を有する理由は定
かではないが、酸素を含有する炭素質材料を水素の還元
ガス雰囲気下で加熱処理(賦活処理)した場合にはCO
D源物質に対して分解性能を有するものが得られないこ
と、また酸素を含有しない炭素質材料を酸化性ガス雰囲
気で加熱処理してもCOD源物質に対して分解性能を有
するものが得られない等々のことから、おそらく酸素を
含有した炭素質材料が酸化性ガス雰囲気下の加熱処理に
より活性点が形成され、また加熱処理時に起こる酸素の
離脱が、炭素と酸化性ガスとの酸化反応を伴って起こり
炭素材料中の不純物等が除去され、この過程で活性点が
生成されるものと推察される。
【0027】また、本発明の方法において酸による酸化
処理を行うことにより、炭素質材料に含有する不純物と
しての無機成分が除去されるので加熱処理で得られる高
性能炭素材料は、そのまま高品質の製品とするこができ
る。製品の形状は、造粒して製品とすることも出来る
が、本発明の方法では、原料の形状が維持されるので多
くの場合、使用する原料の形状を選択することで製品の
形状を任意に代えることができるため経済的である。
処理を行うことにより、炭素質材料に含有する不純物と
しての無機成分が除去されるので加熱処理で得られる高
性能炭素材料は、そのまま高品質の製品とするこができ
る。製品の形状は、造粒して製品とすることも出来る
が、本発明の方法では、原料の形状が維持されるので多
くの場合、使用する原料の形状を選択することで製品の
形状を任意に代えることができるため経済的である。
【0028】本発明の高性能炭素材料を分解触媒として
使用するCOD源物質の分解には、例えば廃水中の過酸
化水素の分解がある。過酸化水素の分解は、一般に過酸
化水素を含有する水溶液、過酸化水素含有有機溶剤ある
いは過酸化水素含有の酸および塩基溶液等を、本発明の
炭素材料と接触させることによって行われるが、このよ
うな方法に限定されるものではなく、過酸化水素のミス
トあるいは蒸気の状態でも分解することができる。
使用するCOD源物質の分解には、例えば廃水中の過酸
化水素の分解がある。過酸化水素の分解は、一般に過酸
化水素を含有する水溶液、過酸化水素含有有機溶剤ある
いは過酸化水素含有の酸および塩基溶液等を、本発明の
炭素材料と接触させることによって行われるが、このよ
うな方法に限定されるものではなく、過酸化水素のミス
トあるいは蒸気の状態でも分解することができる。
【0029】また、本発明の高性能炭素材料を用いて被
処理液中の過酸化水素を分解する場合、被処理液のpH
および被処理液中の過酸化水素の濃度等は格別限定され
ず、広範囲の液性で使用することができる。本発明の高
性能炭素材料を使用した過酸化水素の分解は、回分式、
連続式いずれの方式でも実施でき、処理温度、処理時間
等は、被処理液の種類により適宜選択できる。
処理液中の過酸化水素を分解する場合、被処理液のpH
および被処理液中の過酸化水素の濃度等は格別限定され
ず、広範囲の液性で使用することができる。本発明の高
性能炭素材料を使用した過酸化水素の分解は、回分式、
連続式いずれの方式でも実施でき、処理温度、処理時間
等は、被処理液の種類により適宜選択できる。
【0030】本発明の高性能炭素材料はその他の用途と
しては、ヒドラジンの分解に高活性を示し、市販活性炭
の数十倍の分解性能がある。その他の有機物質の分解も
酸素発生剤存在下で高分解活性を示し、廃水中などのC
ODの低減化に有効である。
しては、ヒドラジンの分解に高活性を示し、市販活性炭
の数十倍の分解性能がある。その他の有機物質の分解も
酸素発生剤存在下で高分解活性を示し、廃水中などのC
ODの低減化に有効である。
【0031】また、着色成分、COD源成分の吸着除去
や、オゾンおよびNOX の分解、SO2 、CO、CO2
等有害物質の吸着除去、溶存金属の吸着回収、メタンの
吸蔵、ガソリン吸着用キャニスタ−、電気二重層型コン
デンサ−、電池の電極用、および、医薬用などに用いる
ことができる。
や、オゾンおよびNOX の分解、SO2 、CO、CO2
等有害物質の吸着除去、溶存金属の吸着回収、メタンの
吸蔵、ガソリン吸着用キャニスタ−、電気二重層型コン
デンサ−、電池の電極用、および、医薬用などに用いる
ことができる。
【0032】
【実施例】次に本発明の方法を実施例によりさらに具体
的に説明する。なお、「%」は重量基準で表したもので
ある。各炭素材料の物性は、N2 ガス吸着法による吸着
脱離等温線を求め、BET比表面積は、P/PO =0.
02〜0.3の範囲でBETプロット(多点法)により
求めた。(湯浅アイオニクス社製のオ−トソ−ブ−6に
より測定)ミクロポアは半径10オングストロ−ム以下
の細孔、メソポアは、半径10〜250オングストロ−
ムの細孔である。酸素の元素分析は、カルロエルバ社製
EA1108装置で測定した。COD源物質分解性能の
試験例として過酸化水素の分解能を測定した。
的に説明する。なお、「%」は重量基準で表したもので
ある。各炭素材料の物性は、N2 ガス吸着法による吸着
脱離等温線を求め、BET比表面積は、P/PO =0.
02〜0.3の範囲でBETプロット(多点法)により
求めた。(湯浅アイオニクス社製のオ−トソ−ブ−6に
より測定)ミクロポアは半径10オングストロ−ム以下
の細孔、メソポアは、半径10〜250オングストロ−
ムの細孔である。酸素の元素分析は、カルロエルバ社製
EA1108装置で測定した。COD源物質分解性能の
試験例として過酸化水素の分解能を測定した。
【0033】実施例1 酸素を4wt%含有する重質歴青系活性炭3gを石英反
応管に仕込み、二酸化炭素気流中で昇温速度25゜C/
分で925゜Cまで加熱し同温度で20分保持して賦活
を行い高性能炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性
は、比表面積1029m2/g、細孔容積0.7ml/g、平均
細孔半径14Åである。
応管に仕込み、二酸化炭素気流中で昇温速度25゜C/
分で925゜Cまで加熱し同温度で20分保持して賦活
を行い高性能炭素材料を得た。得られた炭素材料の物性
は、比表面積1029m2/g、細孔容積0.7ml/g、平均
細孔半径14Åである。
【0034】この高性能炭素材料の過酸化水素分解活性
を次の方法で調べた。200ml容積のビ−カ−にpH
2の過酸化水素水溶液4000ppmを採り、攪拌しな
がら上記の高性能炭素材料185ppmを添加し、分解
試験を行った。その結果、過酸化水素分解率は15分経
過後62%で、40分経過後100%分解した。
を次の方法で調べた。200ml容積のビ−カ−にpH
2の過酸化水素水溶液4000ppmを採り、攪拌しな
がら上記の高性能炭素材料185ppmを添加し、分解
試験を行った。その結果、過酸化水素分解率は15分経
過後62%で、40分経過後100%分解した。
【0035】実施例2 冷却管付200ml容の三角フラスコに61wt%HN
O3 水溶液を50g仕込み、その中に原料として4〜8
メッシュ通過の大きさの市販の植物系活性炭(酸素含有
量1wt%、無機成分含有量5wt%)10gを投入し温度
100゜Cで5時間攪拌処理し酸化した。ろ過後イオン
交換水100mlで3回洗浄した後、真空乾燥器で1m
mHg下、110゜C、2時間乾燥した。この酸化処理
による酸素含有量は、26wt% であった。
O3 水溶液を50g仕込み、その中に原料として4〜8
メッシュ通過の大きさの市販の植物系活性炭(酸素含有
量1wt%、無機成分含有量5wt%)10gを投入し温度
100゜Cで5時間攪拌処理し酸化した。ろ過後イオン
交換水100mlで3回洗浄した後、真空乾燥器で1m
mHg下、110゜C、2時間乾燥した。この酸化処理
による酸素含有量は、26wt% であった。
【0036】この生成物3gを石英反応管に仕込み二酸
化炭素気流中で昇温速度25゜C/分で1000゜Cま
で加熱し同温度で90分保持して賦活を行い高性能炭素
材料を得た。得られた炭素材料の無機成分含有量は僅か
に1wt% であった。この高性能炭素材料の物性は、比表
面積2963m2/g、細孔容積1.8ml/g、平均細孔半径
12Åである。この炭素材料による過酸化水素の分解試
験結果は、実施例1におけると同様に行い、7.5分で
98%が分解し、10分で100%分解した。
化炭素気流中で昇温速度25゜C/分で1000゜Cま
で加熱し同温度で90分保持して賦活を行い高性能炭素
材料を得た。得られた炭素材料の無機成分含有量は僅か
に1wt% であった。この高性能炭素材料の物性は、比表
面積2963m2/g、細孔容積1.8ml/g、平均細孔半径
12Åである。この炭素材料による過酸化水素の分解試
験結果は、実施例1におけると同様に行い、7.5分で
98%が分解し、10分で100%分解した。
【0037】実施例3 実施例2に用いたと同様な市販の原料炭素質材料の酸化
処理を、硝酸に代えて、硫酸、塩酸、リン酸、ギ酸およ
び酢酸を用いて実施する以外は実施例2と同様に行っ
た。得られた高性能炭素材料の物性および過酸化水素の
分解性能を以下に示す。
処理を、硝酸に代えて、硫酸、塩酸、リン酸、ギ酸およ
び酢酸を用いて実施する以外は実施例2と同様に行っ
た。得られた高性能炭素材料の物性および過酸化水素の
分解性能を以下に示す。
【0038】
【表1】酸の種類 61%硫酸 36%塩酸 61%リン酸 61% ギ酸 61%酢酸 酸化処理後の 酸素含有量 26 7 18 11 10 比表面積(m2/g) 2933 2379 2921 2636 2529 全細孔容積(ml/g) 1.6 2.0 2.4 1.5 1.4 平均細孔半径 (Å) 11 17 16 11 11 H2O2分解率 (%) 80 56 70 61 60 (15 分経過後)
【0039】実施例4 実施例1に用いたと同様な市販の原料炭素材料を空気で
温度350゜Cで4時間酸化処理を行うこと以外は実施
例1と同様にして行い高性能炭素材料を得た。この酸化
処理による酸素含有量は、17wt% であった。得られた
高性能炭素材料の物性は、比表面積2000m2/g、細孔
容積1.2ml/g、平均細孔半径20Åである。実施例1
と同様に過酸化水素の分解試験を行い、7.5分経過後
の過酸化水素分解率は70%で、30分経過後の分解率
は100%であった。
温度350゜Cで4時間酸化処理を行うこと以外は実施
例1と同様にして行い高性能炭素材料を得た。この酸化
処理による酸素含有量は、17wt% であった。得られた
高性能炭素材料の物性は、比表面積2000m2/g、細孔
容積1.2ml/g、平均細孔半径20Åである。実施例1
と同様に過酸化水素の分解試験を行い、7.5分経過後
の過酸化水素分解率は70%で、30分経過後の分解率
は100%であった。
【0040】比較例1 実施例2に用いた市販活性炭を酸化処理を行うことなく
加熱処理を実施例2と同様にして行い炭素材料を得た。
この炭素材料中の無機成分の含有量は4wt% であった。
また得られた炭素材料の物性は、比表面積1721m2/
g、細孔容積0.9ml/g、平均細孔半径11Åである。
過酸化水素の分解試験を実施例1と同様に行った。15
分経過後の分解率は3%であり、40分経過後も分解率
は僅かに10%であった。
加熱処理を実施例2と同様にして行い炭素材料を得た。
この炭素材料中の無機成分の含有量は4wt% であった。
また得られた炭素材料の物性は、比表面積1721m2/
g、細孔容積0.9ml/g、平均細孔半径11Åである。
過酸化水素の分解試験を実施例1と同様に行った。15
分経過後の分解率は3%であり、40分経過後も分解率
は僅かに10%であった。
【0041】比較例2 実施例2の酸化処理を、温度25℃で実施すること以外
は実施例2と同様にして行い炭素材料を得た。得られた
炭素材料中の無機成分含有量は1wt% であった。 また
炭素材料の物性は、比表面積3005m2/g、細孔容積
1.8ml/g、平均細孔半径12Åである。過酸化水素の
分解試験を行った結果、分解率は15分経過後3%で、
40分経過後でも僅かに10%であった。
は実施例2と同様にして行い炭素材料を得た。得られた
炭素材料中の無機成分含有量は1wt% であった。 また
炭素材料の物性は、比表面積3005m2/g、細孔容積
1.8ml/g、平均細孔半径12Åである。過酸化水素の
分解試験を行った結果、分解率は15分経過後3%で、
40分経過後でも僅かに10%であった。
【0042】比較例3 加熱処理を水素ガスで行うこと以外は実施例2と同様に
して行い炭素材料を得た。 得られた炭素材料の過酸化
水素分解試験の結果は、15分経過後分解率は2%であ
り、40分経過後も僅かに10%であった。なお、この
炭素材料の物性は、比表面積695m2/g、細孔容積0.
51ml/g、平均細孔半径14.7Åである。
して行い炭素材料を得た。 得られた炭素材料の過酸化
水素分解試験の結果は、15分経過後分解率は2%であ
り、40分経過後も僅かに10%であった。なお、この
炭素材料の物性は、比表面積695m2/g、細孔容積0.
51ml/g、平均細孔半径14.7Åである。
【0043】以上の如く、実施例と比較例の結果から、
酸素を少なくとも4wt%含有する炭素質材料を、加熱
処理(賦活)することにより高性能炭素材料が得られる
ことが明かである。
酸素を少なくとも4wt%含有する炭素質材料を、加熱
処理(賦活)することにより高性能炭素材料が得られる
ことが明かである。
【0044】
【発明の効果】本発明の高性能炭素材料は、広範囲の液
性(pH領域)で、長期間にわたってCOD源物質に対
して極めて高活性な分解性能を有するので、COD源物
質となる無機物質および有機物質の分解触媒として有用
である。例えば大量の過酸化水素含有液、あるいは高濃
度の過酸化水素含有液の処理を短時間で処理することが
できる。さらに、製造時の酸化処理工程において炭素材
料中の不純物としての無機成分が除去され高品質の炭素
材料が得られ、二次公害を全く発生させないで使用でき
る。また、原料が広範に大量に入手可能で製造方法が極
めて容易なため工業的に有利である。
性(pH領域)で、長期間にわたってCOD源物質に対
して極めて高活性な分解性能を有するので、COD源物
質となる無機物質および有機物質の分解触媒として有用
である。例えば大量の過酸化水素含有液、あるいは高濃
度の過酸化水素含有液の処理を短時間で処理することが
できる。さらに、製造時の酸化処理工程において炭素材
料中の不純物としての無機成分が除去され高品質の炭素
材料が得られ、二次公害を全く発生させないで使用でき
る。また、原料が広範に大量に入手可能で製造方法が極
めて容易なため工業的に有利である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年8月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、COD源物質に対して
高い分解能を有し、高比表面積を有する高性能な炭素材
料の製造方法に関する。本発明の炭素材料は、COD源
物質に対して高い分解能を有し、例えば過酸化水素、ヒ
ドラジン等の無機物質または排水中に含有する有機物質
に対して極めて優れた分解活性を有することからこれら
COD源物質の分解触媒として有用なものである。
高い分解能を有し、高比表面積を有する高性能な炭素材
料の製造方法に関する。本発明の炭素材料は、COD源
物質に対して高い分解能を有し、例えば過酸化水素、ヒ
ドラジン等の無機物質または排水中に含有する有機物質
に対して極めて優れた分解活性を有することからこれら
COD源物質の分解触媒として有用なものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】例えば、過酸化水素、ヒドラジン等の無機
物質あるいは有機物質を含有する廃液をそのまま排出し
た場合COD源となるばかりでなく、廃水処理時、生物
活性汚泥処理装置に混入した場合、過酸化水素含有排水
の場合は分解にともなって発生する酸素ガスが懸濁物を
浮上させ、処理水の水質悪化の原因となるなど種々のト
ラブルの原因となる。そこで、これらの廃液は、予め分
解処理して排出する必要があり、その分解方法として活
性炭を利用する方法がある。
物質あるいは有機物質を含有する廃液をそのまま排出し
た場合COD源となるばかりでなく、廃水処理時、生物
活性汚泥処理装置に混入した場合、過酸化水素含有排水
の場合は分解にともなって発生する酸素ガスが懸濁物を
浮上させ、処理水の水質悪化の原因となるなど種々のト
ラブルの原因となる。そこで、これらの廃液は、予め分
解処理して排出する必要があり、その分解方法として活
性炭を利用する方法がある。
Claims (3)
- 【請求項1】 酸素を少なくとも4重量%含有する炭素
質材料を酸化性ガス雰囲気下で加熱処理することを特徴
とする高性能炭素材料の製造方法。 - 【請求項2】 炭素質材料を酸化処理し酸素を少なくと
も4重量%含有させた炭素質材料を、酸化性ガス雰囲気
下で加熱処理することを特徴とする高性能炭素材料の製
造方法。 - 【請求項3】 硝酸、硫酸、塩酸、リン酸、ギ酸、酢酸
または酸化性ガスから選ばれた少なくとも1種により酸
化処理を行うことを特徴とする請求項2記載の高性能炭
素材料の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30938493A JP3539434B2 (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 高性能炭素材料の製造方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30938493A JP3539434B2 (ja) | 1993-12-09 | 1993-12-09 | 高性能炭素材料の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07155608A true JPH07155608A (ja) | 1995-06-20 |
JP3539434B2 JP3539434B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=17992362
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1180227A4 (en) * | 1999-05-25 | 2002-08-21 | Mbr Technologies Inc | FAST ACTIVATION PROCESS AND DEVICE FOR PRODUCING PELLET-SHAPED ACTIVATED CARBON FROM CARBONATED WASTE |
WO2005019105A1 (ja) * | 2003-08-26 | 2005-03-03 | Osaka Gas Co., Ltd. | 炭化水素材料及びその製造方法 |
JP2005347517A (ja) * | 2004-06-03 | 2005-12-15 | Nisshinbo Ind Inc | 電気二重層キャパシタ電極用活性炭の製造方法 |
KR100812978B1 (ko) * | 2000-04-21 | 2008-03-13 | 간토 가가꾸 가부시키가이샤 | 다이옥신류 분석용 활성탄함유 충전제 |
JP2009126729A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-06-11 | Gunma Prefecture | バイモーダル構造を有する活性炭化物の製造方法及び前記活性炭化物を利用する排気ガスの処理方法 |
JP2011143396A (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-28 | Hideki Shibata | 有機物を分解炭化する為の触媒 |
JP2012009474A (ja) * | 2010-06-22 | 2012-01-12 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | 電気二重層キャパシタ電極用活性炭の製造方法 |
WO2012117567A1 (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-07 | Shibata Hideki | 有機物を分解炭化する為の触媒 |
JP2013525107A (ja) * | 2010-05-07 | 2013-06-20 | シーピーピーイー カーボン プロセス アンド プラント エンジニアリング エス.エー. | 排ガスから二酸化炭素および二酸化硫黄を触媒除去する方法 |
-
1993
- 1993-12-09 JP JP30938493A patent/JP3539434B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1180227A4 (en) * | 1999-05-25 | 2002-08-21 | Mbr Technologies Inc | FAST ACTIVATION PROCESS AND DEVICE FOR PRODUCING PELLET-SHAPED ACTIVATED CARBON FROM CARBONATED WASTE |
KR100812978B1 (ko) * | 2000-04-21 | 2008-03-13 | 간토 가가꾸 가부시키가이샤 | 다이옥신류 분석용 활성탄함유 충전제 |
WO2005019105A1 (ja) * | 2003-08-26 | 2005-03-03 | Osaka Gas Co., Ltd. | 炭化水素材料及びその製造方法 |
JPWO2005019105A1 (ja) * | 2003-08-26 | 2006-10-19 | 大阪瓦斯株式会社 | 炭化水素材料及びその製造方法 |
JP2005347517A (ja) * | 2004-06-03 | 2005-12-15 | Nisshinbo Ind Inc | 電気二重層キャパシタ電極用活性炭の製造方法 |
JP2009126729A (ja) * | 2007-11-21 | 2009-06-11 | Gunma Prefecture | バイモーダル構造を有する活性炭化物の製造方法及び前記活性炭化物を利用する排気ガスの処理方法 |
JP2011143396A (ja) * | 2010-01-18 | 2011-07-28 | Hideki Shibata | 有機物を分解炭化する為の触媒 |
JP2013525107A (ja) * | 2010-05-07 | 2013-06-20 | シーピーピーイー カーボン プロセス アンド プラント エンジニアリング エス.エー. | 排ガスから二酸化炭素および二酸化硫黄を触媒除去する方法 |
JP2016165714A (ja) * | 2010-05-07 | 2016-09-15 | シーピーピーイー カーボン プロセス アンド プラント エンジニアリング エス.エー. | 排ガスから二酸化炭素および二酸化硫黄を触媒除去する方法 |
JP2018027540A (ja) * | 2010-05-07 | 2018-02-22 | シーピーピーイー カーボン プロセス アンド プラント エンジニアリング エス.エー. | 排ガスから二酸化炭素および二酸化硫黄を触媒除去する方法 |
JP2012009474A (ja) * | 2010-06-22 | 2012-01-12 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | 電気二重層キャパシタ電極用活性炭の製造方法 |
WO2012117567A1 (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-07 | Shibata Hideki | 有機物を分解炭化する為の触媒 |
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