JP2009126729A - バイモーダル構造を有する活性炭化物の製造方法及び前記活性炭化物を利用する排気ガスの処理方法 - Google Patents

バイモーダル構造を有する活性炭化物の製造方法及び前記活性炭化物を利用する排気ガスの処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着能力に優れた高品質な活性炭化物を有機性汚泥から製造し、該活性炭化物を利用して排気ガス中の有機化合物蒸気を吸着除去する。
【解決手段】有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物を濃度0.1規定以上の酸で処理し炭化物に含まれる灰分を除去することで、有機化合物蒸気の吸着能力に優れバイモーダル細孔構造を有する活性炭化物を製造し、該活性炭化物を充填した吸着塔に有機化合物蒸気を含む排気ガスを通気させることで排気ガス中の有機化合物蒸気を吸着除去する。
【選択図】図4

Description

本発明は、活性炭化物の製造方法及び前記活性炭化物を利用する排ガスの処理方法に関し、特に有機性汚泥から有用な活性炭化物を製造する技術に関し、大気環境汚染原因の一つである有機化合物蒸気の排気ガス中濃度を低減させるための技術に関する。
下水道終末処理場などで発生する有機性汚泥は、下水普及率の向上などに伴って発生量が増加している。各自治体では減容化、用途拡大などを急いでいるが発生量に見合った対策が不充分な現状があり、有効な利用法の開発が望まれている。
有機性汚泥の有効利用法としては、脱水ケーキをコンポスト化して肥料として用いたり、焼却灰を成型して焼成し、レンガ又は路盤材料等に用いたりされているが、発生する有機性汚泥の利用方法の一部にとどまっている。有機性汚泥の有効利用方法として特許文献1には有機性汚泥から炭化物を製造する方法が示されている。このようにして製造された炭化物は脱臭剤、吸着剤等に有効利用されている。炭化物の製造コストは有機性汚泥処理費用に吸収させることが出来るため、炭化物そのもののコストは低く抑えることが期待できる。しかし、このようにして製造された炭化物には、炭化・賦活処理条件にもよるが、灰分が30〜60%程度含まれる。炭化物に含まれる灰分は炭素分と比較して吸着性能が低い傾向があり、その含有率は少ない方が望ましい。
特開平2001−322808号
一方、近年悪臭に関する苦情件数が増加し、悪臭の発生源もクリーニング業、鍍金工業、自動車部品製造業など様々な分野に亘っている。特にクリーニング業、鍍金工業などには個人経営による中小規模事業者が多く、住宅地内に立地する場合が少なくない。クリーニング業、鍍金工業、自動車部品製造業などでは、洗浄工程に有機溶剤が用いられている。これらの事業者では比較的高濃度の有機化合物蒸気が取り扱われており、ほとんど除去されることなく大気中に放出されている。このことは大気環境の悪化や、地球温暖化などにつながる原因になりかねない。また労働衛生面からも有機化合物蒸気を除去することは作業環境の改善、生産性の改善につながるため望ましい。
有機化合物蒸気を除く手段として吸着剤を利用した吸着除去装置があるが、吸着剤として市販活性炭等が使用されており、ランニングコストが高額になる傾向が見られる。有機化合物蒸気の主な排出源である中小事業所への吸着除去装置の普及を図るためにはランニングコストの低減すなわち吸着剤のコスト削減も重要な技術要素である。
すなわち、本発明の目的は、処理・処分法に苦慮している有機性汚泥から製造された炭化物を改良し、活性炭化物として有効利用する方法を提供するものであり、灰分含有率の多い有機性汚泥を原料とした活性炭化物の製造法において灰分を除去することにより高品質な活性炭化物を製造する技術を提供するものである。また、有機化合物蒸気の除去装置で用いられている市販活性炭等に代わり、有機性汚泥から得られた活性炭化物を利用して有機化合物蒸気を吸着除去することに関する技術を提供することも目的とする。
本発明者は、有機性汚泥から製造された炭化物の改良方法について鋭意研究開発した結果、有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活することで製造される炭化物を酸処理することで、吸着性能が大幅に向上した活性炭化物が得られることを見出し、また得られた活性炭化物は有機化合物蒸気の吸着除去に極めて有効であることを見出し本発明を完成するに至った。
また、本発明の方法で製造される活性炭化物は孔径の異なる2種類の細孔の分布を同時に有するいわゆるバイモーダル細孔構造を発現するため、吸着し得る有機化合物種の範囲の拡大と、さらには好ましく吸着可能な濃度範囲の拡大にも効果的である。
すなわち本発明の技術解決手段は、(1):有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物を有機酸または有機酸水溶液に浸漬することで灰分を除去することを特徴とする活性炭化物の製造方法であり、(2):有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物をクエン酸、シュウ酸、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸から選ばれる少なくとも1種以上を含む酸または酸水溶液に浸漬することで灰分を除去することを特徴とする活性炭化物の製造方法であり、(3):第1の細孔群と第2の細孔群とから成る孔径の異なる2種類の細孔群を有することを特徴とする(1)または(2)記載の方法で製造される活性炭化物であり、(4):酸または酸水溶液中の酸濃度が0.1規定以上であり、かつ酸または酸水溶液中の酸のモル数と酸の価数の積を炭化物に含まれる灰分のキログラム重量で除した値が5以上であることを特徴とする(1)又は(2)記載の活性炭化物の製造方法であり、(5):有機性汚泥が下水道終末処理場で発生する下水汚泥であることを特徴とする(1)、(2)又は(4)の何れか一項に記載の活性炭化物の製造方法であり、(6):(1)、(2)、(4)又は(5)の何れか一項に記載の手段で活性炭化物を製造し、得られた活性炭化物を有機化合物蒸気の吸着に利用することを特徴とする排気ガスの処理方法であり、(7):(1)、(2)、(4)又は(5)の何れか一項に記載の手段で活性炭化物を製造し、得られた活性炭化物と、比表面積170m/g以上800m/g以下の1種以上の無機酸化物を混合して有機化合物蒸気の吸着に利用することを特徴とする排気ガスの処理方法である。
本発明によれば、従来は埋め立て処分等されていた有機性汚泥から有用な活性炭化物を製造する方法を提供でき、また製造された活性炭化物を吸着剤として利用することによって、クリーニング業、鍍金業、自動車部品製造業などにおける排気ガス中の有機化合物蒸気吸着除去技術を提供することができる。かつ余剰有機性汚泥を有効利用することによる極めて安価な吸着剤を利用した中小事業者に好適な環境浄化技術を提供できる。
有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物を酸で処理し、灰分を除去することによって、高い吸着性能を有する活性炭化物を製造することができる。このようにして製造された活性炭化物を吸着塔に充填し、該吸着塔に有機化合物蒸気を含む排気ガスを通気することで、該排気ガス中の有機化合物蒸気を効率的に除去することができる。
以下に、本発明の詳細を実施例により詳細に示すが、本発明の技術内容を具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
(酸の種類)
有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物を処理する酸としては、有機酸単独、またはクエン酸、シュウ酸、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸から選ばれる少なくとも1種以上を含む酸または酸水溶液を好ましく用いることができる。これら酸または酸水溶液に前記炭化物を浸漬することで灰分を除去する。このとき前記炭化物を浸漬した酸または酸水溶液を撹拌しながら好ましく処理することができる。有機酸単独による処理は、処理後の残留有機酸成分を高温で気化または熱分解することで除去できるため、吸着質と酸成分との相互作用が吸着または脱着に好ましくない影響を与えかねない場合には、より好ましく実施することができる。
(有機酸の種類)
有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物を処理する有機酸としては、クエン酸、シュウ酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、アスコルビン酸、酒石酸などを好ましく用いることができるが、中でも比較的灰分除去能力の高いクエン酸、シュウ酸がより好ましい。
(酸の濃度及び量)
酸または酸水溶液の酸濃度は0.1規定以上が好ましく、0.5規定以上がより好ましく、2規定以上が最も好ましい。かつ酸または酸水溶液中の酸のモル数と酸の価数の積を炭化物に含まれる灰分のキログラム重量で除した値、すなわち次式で現される酸強度レシオRが5以上であることが好ましく、10以上がより好ましく、20以上が最も好ましい。この範囲未満では、除去しきれず残留する灰分量が増加する傾向が見られる。
Figure 2009126729
ここでCは酸のモル数、Nは酸の価数、Mは炭化物に含まれる灰分のキログラム重量を表す。
(酸処理時間)
酸処理時間は5分以上が好ましく、20分以上がより好ましく、1時間以上が最も好ましい。この範囲未満では、除去しきれず残留する灰分量が増加する傾向が見られる。
(酸処理温度)
酸処理を実施するときの温度範囲は5℃以上100℃未満が好ましく、15℃以上80℃未満がより好ましく、20℃以上65℃未満が最も好ましい。この範囲未満では、除去しきれず残留する灰分量が増加する傾向が見られ、この範囲以上では加熱に要するエネルギーやコストに見合う灰分除去効果が得られにくい傾向が見られる。
(酸処理後の炭化物の処理方法)
酸処理を行った後、ろ過等の方法により前記炭化物と酸水溶液を分離する。この炭化物を水もしくは熱水で洗浄し、炭化物に残留している酸を十分に洗い落とす。このような酸処理によって前記炭化物には、灰分が除去されたことに伴う細孔が生成し、酸処理以前から存在する細孔と併せ全体としては孔径の異なる2つの細孔の分布を同時に有するいわゆるバイモーダル細孔構造を発現する。バイモーダル細孔構造の発現によって、酸処理されない炭化物と比較して、吸着し得る有機化合物種の範囲が広がり、さらには好ましく吸着可能な濃度範囲が拡大する効果が得られる。
(処理対象の排気ガス)
酸処理によって得られた活性炭化物を用いて処理する排気ガス中に含まれる有機化合物類は、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、モノクロロエチレン等のハロゲン化アルケン類、ヘキサクロロエタン、ペンタクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロエタン、モノクロロエタン等のハロゲン化アルカン類、クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等のアルカン類、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等のアルケン類、シクロペンタン等の脂環式炭化水素およびこれらのハロゲン化物などの有機化合物を好ましく取り扱うことができる。これらを単一でも複数の炭化水素類を含んでいても好ましく使用できる。
特に、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエチレン、モノクロロエチレン等のハロゲン化アルケン類、ヘキサクロロエタン、ペンタクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロエタン、モノクロロエタン等のハロゲン化アルカン類、ベンゼン等の芳香族炭化水素を好ましく取り扱うことが出来る。
(本発明における第1の形態による排気ガスの処理方法)
図1は、本発明の第1の形態による排気ガスの処理方法を示している。吸着塔3には吸着剤(本発明の活性炭化物)4が充填される。有機化合物蒸気を含む排気ガスは導入路1からブロワー2により導入され吸着塔3に入り、活性炭化物4により排気ガス中の有機化合物蒸気が吸着除去される。排出口5からは有機化合物蒸気が除去された浄化ガスが排出される。
(本発明における第2の形態による排気ガスの処理方法)
図2は、本発明の第2の形態による排気ガスの処理方法を示している。吸着塔3には吸着剤(本発明の活性炭化物)4。有機化合物蒸気を含む排気ガスは導入路1からブロワー2により減圧状態となった吸着塔3に導入され、吸着剤(本発明の活性炭化物)4により排気ガス中の有機化合物蒸気が吸着除去される。排出口5からは有機化合物蒸気が除去された浄化ガスが排出される。
(吸着剤)
排気ガス中の有機化合物蒸気を吸着除去する吸着剤4には、有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して製造される炭化物を酸処理して得られる本発明の活性炭化物を使用することができる。本発明の活性炭化物は吸着剤として単独で用いることが出来るほか、1種以上の無機酸化物と混合して用いることができる。そして本発明の活性炭化物と、1種以上の無機酸化物と混合する場合の無機酸化物の比表面積は170m/g以上800m/g以下が好ましく、200m/g以上600m/g以下がより好ましく、230m/g以上450m/g以下が最も好ましい。無機酸化物の吸着剤の材質は特に限定されないが、天然ゼオライト、合成ゼオライト、シリカゲル、アルミナなどの公知の材質を好ましく使用することが出来る。
(吸着剤からの有機化合物回収方法)
吸着剤に吸着させた有機化合物は、窒素等の不活性ガス又は空気又は水蒸気等を吸着剤に接触させることで脱離させ、回収することができる。この時、効率的に脱離させるために吸着塔内部を減圧するか又は吸着剤を加熱するか又は接触させる気体を予熱しても良い。吸着剤の加熱方法としては、電気的方法または電磁気的方法で直接的に加熱する方法や、吸着塔の外表面に高温の熱媒体や燃焼ガスや発熱体を接触させるなどの方法で間接的に加熱する方法を用いることができる。
(実験例)
以下に本発明の特徴を具体的な実験例により説明するが、本実験例は本発明の範囲を限定するものではない。
(実験例1)
下水汚泥を加圧脱水後、この汚泥50gを500℃で炭化し850℃で賦活処理したところ、灰分率55%の炭化物Kを得た。ここで灰分率は、(乾燥灰分重量/乾燥炭化物重量)×100で定義されるものとする。炭化物Kの細孔分布をユアサアイオニクス社製AUTOSORBで測定したところ、図3のように孔径4nm付近に単一ピークを有する細孔構造を示した。炭化物Kのうち11.1gを濃度2Nクエン酸200mlに浸漬し撹拌しながら60℃で3時間処理したところ活性炭化物Aを得た。この時、前記クエン酸の酸強度レシオRは65.5であった。炭化物AのBET比表面積を測定したところ224m/gであった。次に活性炭化物Aの有機化合物蒸気吸着性能を調べるために、2Lテドラーバッグ内に活性炭化物Aを0.5g投入し約26000ppmに調整したベンゼン/窒素混合ガスを1.6L導入して3時間静置後のバッグ中のベンゼン濃度変化をガスクロマトグラフで測定しベンゼン吸着量を算出したところ、67mg/gであった。
(実験例2)
炭化物Kのうち11.1gを濃度2Nシュウ酸200mlに浸漬し撹拌しながら60℃で3時間処理したところ活性炭化物Bを得た。この時、前記シュウ酸水溶液の酸強度レシオRは65.5であった。活性炭化物BのBET比表面積を測定したところ237m/gであった。次に活性炭化物Bの有機化合物蒸気吸着性能を調べるために、2Lテドラーバッグ内に炭化物Bを0.5g投入し約26000ppmに調整したベンゼン/窒素混合ガスを1.6L導入して3時間静置後のバッグ中のベンゼン濃度変化をガスクロマトグラフで測定しベンゼン吸着量を算出したところ、65mg/gであった。
(実験例3)
炭化物Kのうち11.1gをクエン酸0.1モルと塩酸0.1モル含む酸水溶液200mlに浸漬し撹拌しながら60℃で3時間処理したところ活性炭化物Cを得た。この時、前記酸水溶液の酸強度レシオRは65.5であった。活性炭化物CのBET比表面積を測定したところ238m/gであった。次に活性炭化物Cの有機化合物蒸気吸着性能を調べるために、2Lテドラーバッグ内に炭化物Cを0.5g投入し約26000ppmに調整したベンゼン/窒素混合ガスを1.6L導入して3時間静置後のバッグ中のベンゼン濃度変化をガスクロマトグラフで測定しベンゼン吸着量を算出したところ、67mg/gであった。
(実験例4)
炭化物Kのうち11.1gを濃度2Nの硝酸水溶液200mlに浸漬し撹拌しながら60℃で3時間処理したところ活性炭化物Dを得た。この時、前記硝酸水溶液の酸強度レシオRは65.5であった。活性炭化物DのBET比表面積を測定したところ263m/gであった。次に活性炭化物Dの有機化合物蒸気吸着性能を調べるために、2Lテドラーバッグ内に炭化物Dを0.5g投入し約26000ppmに調整したベンゼン/窒素混合ガスを1.6L導入して3時間静置後のバッグ中のベンゼン濃度変化をガスクロマトグラフで測定しベンゼン吸着量を算出したところ、90mg/gであった。また、活性炭化物Dの細孔分布を測定したところ、図4のように孔径4nm付近と8nm付近に二種類の細孔の分布を同時に有するバイモーダル細孔構造を示した。
(実験例5)
図1に示した排気ガス処理方法において、活性炭化物Aのうち20mlを吸着剤4として吸着塔3に充填した。ベンゼン37000ppmを含むベンゼン/窒素混合ガスを導入路1からブロワー2によって流速400ml/分で吸着塔3に導入したところ、導入5分後までの排出口5における排出ガス中の平均ベンゼン濃度は50ppm以下であり、このときの吸着効率は99.8%以上であった。
(実験例6)
図1に示した排気ガス処理方法において、活性炭化物Aのうち10mlと比表面積391m/gの無機酸化物10mlを活性炭化物Aが前記無機酸化物の上部に位置するよう層状に重ね吸着剤4として吸着塔3に充填した。ベンゼン37000ppmを含むベンゼン/窒素混合ガスを導入路1からブロワー2によって流速400ml/分で吸着塔3に導入したところ、導入5分後までの排出口5における排出ガス中の平均ベンゼン濃度は50ppm以下であり、このときの吸着効率は99.8%以上であった。
(比較例1)
炭化物Kを酸処理せずにBET比表面積を測定したところ132m/gであった。次に炭化物Kの有機化合物蒸気吸着性能を調べるために、2Lテドラーバッグ内に炭化物Kを0.5g投入し約26000ppmに調整したベンゼン/窒素混合ガスを1.6L導入して3時間静置後のバッグ中のベンゼン濃度変化をガスクロマトグラフで測定しベンゼン吸着量を算出したところ、47mg/gであった。これは、有機性汚泥を炭化・賦活して得た炭化物について酸処理を行わないときの吸着性能を示す例である。
(比較例2)
炭化物Kのうち11.1gを濃度0.01Nクエン酸500mlに浸漬し撹拌しながら60℃で3時間処理したところ活性炭化物Hを得た。活性炭化物HのBET比表面積を測定したところ146m/gであった。この時、前記硝酸の酸強度レシオは1.6であった。次に活性炭化物Hの有機化合物蒸気吸着性能を調べるために、2Lテドラーバッグ内に活性炭化物Cを0.5g投入し約26000ppmに調整したベンゼン/窒素混合ガスを1.6L導入して3時間静置後のバッグ中のベンゼン濃度変化をガスクロマトグラフで測定しベンゼン吸着量を算出したところ、50mg/gであった。これは酸濃度および酸強度レシオRが好適な範囲を満たさないと、吸着性能を十分向上できない例である。
以上、実験例1、2、3及び4では吸着性能の高い活性炭化物が製造されることが示され、実験例5及び6では、本発明の方法で製造された活性炭化物Aを用いることで排気ガス中の有機化合物蒸気が好ましく吸着除去されることが示された。
本発明の特徴を説明するための実験例1から4及び比較例1,2の結果をまとめ表1に示す。
Figure 2009126729
第1の実施形態にかかる排気ガス処理方法の概略図 第2の実施形態にかかる排気ガス処理方法の概略図 実験例1に示した方法で製造された炭化物Kの細孔分布 実験例4に示した方法で製造された活性炭化物Dの細孔分布
符号の説明
1 有機化合物蒸気を含む排気ガス導入路
2 ブロワー
3 吸着塔
4 吸着剤
5 排出口

Claims (7)

  1. 有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物を有機酸または有機酸水溶液に浸漬することで灰分を除去することを特徴とする活性炭化物の製造方法
  2. 有機性汚泥を炭化処理又は炭化・賦活処理して得られる炭化物をクエン酸、シュウ酸、塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸から選ばれる少なくとも1種以上を含む酸または酸水溶液に浸漬することで灰分を除去することを特徴とする活性炭化物の製造方法
  3. 第1の細孔群と第2の細孔群とから成る孔径の異なる2種類の細孔群を有することを特徴とする請求項1または2記載の方法で製造される活性炭化物
  4. 酸または酸水溶液中の酸濃度が0.1規定以上であり、かつ酸または酸水溶液中の酸のモル数と酸の価数の積を炭化物に含まれる灰分のキログラム重量で除した値が5以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の活性炭化物の製造方法
  5. 有機性汚泥が下水道終末処理場で発生する下水汚泥であることを特徴とする請求項1、2又は4の何れか一項に記載の活性炭化物の製造方法
  6. 請求項1、2、4又は5の何れか一項に記載の手段で活性炭化物を製造し、得られた活性炭化物を有機化合物蒸気の吸着に利用することを特徴とする排気ガスの処理方法
  7. 請求項1、2、4又は5の何れか一項に記載の手段で活性炭化物を製造し、得られた活性炭化物と、比表面積170m/g以上800m/g以下の1種以上の無機酸化物を混合して有機化合物蒸気の吸着に利用することを特徴とする排気ガスの処理方法
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