JPH07153939A - 半導体素子およびその製造方法 - Google Patents

半導体素子およびその製造方法

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JPH07153939A
JPH07153939A JP29784493A JP29784493A JPH07153939A JP H07153939 A JPH07153939 A JP H07153939A JP 29784493 A JP29784493 A JP 29784493A JP 29784493 A JP29784493 A JP 29784493A JP H07153939 A JPH07153939 A JP H07153939A
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source
gate electrode
drain
forming
diffusion layer
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JP29784493A
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Hidetoshi Wakamatsu
秀利 若松
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、半導体装置の中でも特にサリサイ
ド構造でLDD型MOSFETの製法と構造に関するも
ので、従来のサリサイドプロセスでは、素子の微細化に
伴い短チャネル効果抑制のため、ソース・ドレインの接
合深さが浅くなり、シリサイド化した層の底面と接合と
の間隔が短くなり、接合リーク電流が発生するという問
題点があり、これを解消することを目的とする。 【構成】 本発明は、LDD型のトランジスタのソース
・ドレインの最も浅い拡散層n- 層5a,5bを形成す
る際、斜めイオン注入法でゲート電極4下にオーバーラ
ップするようにし、ゲート電極4の側壁にL字型の窒化
膜のサイドウォール12a,12bを形成し、それをマ
スクにして、次に深いn+ 拡散層16a,16bを前記
サイドウォール12a,12bの下部まで形成し、最も
深いn- 拡散層17a,17bを前記サイドウォール1
2a,12bの外側に形成するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体素子の中でも
特にLDD型の電界効果型トランジスタ(主にMOSF
ET)を有するCMOSデバイスの、主としてそのFE
T部の構造とその形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の微細化が進み、それととも
にMOSFETが縮小化されるに従い、そのゲート長が
短くなり、また、短チャネル効果を抑制するため、ソー
ス・ドレイン領域の接合深さ(Xj)は、浅くせざるを
得ない。ゲート長が短くなり、MOSFETのオン抵抗
は下がり、一方でXjが浅くなるため、ソース・ドレイ
ンのシート抵抗は増大する。従って、ゲート長がサブミ
クロン領域のMOSFETでは、ソース・ドレインのシ
ート抵抗が、MOSFETのオン抵抗に対して無視し得
なくなり、MOSFETの駆動力が、ソース・ドレイン
領域の寄生抵抗により低下する問題が顕著となる。
【0003】上記問題に対して、ソース・ドレイン及び
ゲートをセルフ・アライメントでシリサイド化し、シー
ト抵抗を下げるサリサイド・プロセスがある。図3に、
従来より使われて来たサリサイド・プロセスを示し、以
下に説明する。なお、この図はCMOSデバイスの例で
あり、従って周知のようにPchMOSFET領域(同
図右半分)とNchMOSFET領域(同図左半分)が
形成される。
【0004】まず、図3(a)のように、P型Si基板
31の一部に、通常のホトリソグラフィ(以下ホトリソ
と略す)・エッチング及びイオン注入法を用いて、N型
不純物(リン等)を導入し、Nウェル領域32を形成す
る。次に、通常のLOCOS(Local Oxida
tion of Silicon)法により、フィール
ド酸化膜33を形成する。次に熱酸化により、Si基板
31表面に、ゲート酸化膜34を形成し、ゲート電極と
なるポリシリコン35を全面に堆積し、通常のホトリソ
・エッチング技術を用い、ゲート電極35のパターニン
グを行なう。次いで、通常のホトリソ工程により、Pc
hMOSFET形成領域をホトレジスト36で被い、全
面にLDD(Lightly Doped Drai
n)層(N- 層)37となるリン又はヒ素を30〜50
keV、1〜4×1013ions/cm2 イオン注入法
により、注入することでNchMOSFET領域にの
み、N- 層37を形成する。この後、前記ホトレジスト
36は除去する。
【0005】その後、図3(b)のように、全面にCV
D(化学的気相成長)法により酸化膜もしくは、ボロ
ン、リン等を含む酸化膜を堆積し、RIE(React
iveIon Etching)法により異方性エッチ
ングを行なうことによりゲート電極35側壁に、サイド
ウォール38を残す。このとき、サイドウォール38下
以外の前記酸化膜34は除去され、そこに再度酸化膜3
4aを形成する。その後、上記と同様に、ホトレジスト
によりPchMOSFET側、NchMOSFET側を
各々、交互に被い、Nch側、Pch側に各々、イオン
注入法によりソース・ドレインとなる不純物のヒ素(N
+ 層)37a及びボロン(P+ 層)37b(図3
(c))を注入し(図3(b)はPchMOSFET側
を被った例示である)、ホトレジストを除去し、また前
記酸化膜34aを除去して図3(c)の形状を得る。
【0006】その後、図3(c)のように、800〜1
000℃の熱処理を行ない、ソース・ドレイン部の不純
物の活性化を行なった後、高融点金属39を堆積させ
る。その後、図3(d)のように、600〜1000℃
の熱処理を施すと、高融点金属39と、ゲート電極35
のポリシリコン膜とソース・ドレイン領域(37a,3
7b)のシリコン活性層との間に、シリサイド化反応が
生じ、自己整合的に、ゲート電極35及び、ソース・ド
レイン部に、高融点金属39のシリサイド40が形成さ
れる。その後、未反応高融点金属41を除去することに
より、図3(e)に示すサリサイド構造が完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた従来のサリサイドプロセスおよびその結果できた構
造では、素子の微細化に伴い、短チャネル効果抑制のた
め、そのソース・ドレイン接合深さ(Xj)が浅くな
り、シリサイド化した層の底面と接合との間隔が短かく
なり接合リーク電流が発生するという問題があった。
【0008】本発明は、前述した接合リーク電流が発生
するといった問題点を除去するとともに、短チャネル効
果を抑制し、ホットキャリア効果を抑制できるようにし
たサリサイド化MOSFET(特にNch側)の製造方
法とその構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のため、本
発明は以下に述べる製造方法および構造を主要点とした
ものである。なお、本発明は主として前記トランジスタ
のうちNch側に関するものである。これはPch側も
同じような製法で作ってもよいが、周知のように、Pc
h側は特にLDD構造にする必要はないからであり、本
発明の説明からは除いた。
【0010】(1)LDD型構造(以下一々LDD型と
記述しない)としてのソース・ドレインの最初のn-
を形成する際、常にゲート電極の下にオーバーラップし
た構造となるよう、斜めにイオン注入法によりマスク酸
化膜なしで行なうようにした。 (2)ゲート電極側壁にL型サイドウォールを形成し、
それをマスクにしてソース・ドレイン層のn+ の浅い層
とn- の深い拡散層とを同時または片方(n- 層)を固
相拡散で形成するようにした。このとき、深い拡散層
は、ソース・ドレイン部をシリサイド化したシリサイド
膜を通して形成するようにした。
【0011】(3)ソース・ドレイン領域の不純物の活
性化熱処理は(このとき第2の実施例では固相拡散も行
なう)、層間絶縁膜の平滑化熱処理と同時に行うように
した。
【0012】
【作用】本発明は、前述した点を中心にした製造方法で
MOSFETを形成、つまり、ソース・ドレイン形成用
イオン注入ドーズ量が接合深さを十分浅くできる構造と
してソース・ドレインを形成したので、短チャネル効果
を十分抑制できるとともに、サイドウォールの外側でソ
ース・ドレインの表面がシリサイド膜となっており、そ
の領域のみ接合が深くなっているため、トランジスタの
短チャネル効果を増大させることなく、接合リーク電流
の増大を抑制できる。
【0013】
【実施例】図1に、本発明の第1の実施例の製造工程を
断面図で示し、以下に説明する。なお、第1の実施例も
後述する第2の実施例も、前述したようにNch側のみ
の製法であり、図1も図2もその部分のみ表示してあ
る。
【0014】まず、図1(a)に示すように、半導体基
板(この場合、P型で面方位(100)面のシリコン基
板、以下、単に基板と称す)1上に、従来同様LOCO
S法により素子分離領域としてのフィールド酸化膜2を
4000Å程度の厚さ(以下一々厚さと記述しない)形
成する。以下の各工程での形成は、言うまでもなくフィ
ールド酸化膜2で素子分離された素子形成領域に行なう
ものである。
【0015】次いで、図1(b)に示すように、高清浄
度なドライ酸化雰囲気中で、ゲート酸化膜3を100Å
程度形成し、その上にLPCVD(減圧化学的気相成
長)法でポリシリコン(多結晶シリコン)膜4を300
0Å程度形成し、通常のホトリソ(ホトリソグラフィ)
・エッチング技術により、ゲート電極としての所定のパ
ターン4を形成する。ここまでもその形成方法は従来同
様である。また、ゲート電極4以外、つまりソース・ド
レイン領域となる部分の前記ゲート酸化膜3は界面活性
剤入りのバッファードフッ酸でエッチング除去する。次
いで、ホットキャリア効果抑制用のLDD型のソース・
ドレイン層のn- 層5a,5bを形成するための不純物
(As,P等)のイオン注入を2×1013ions/c
2 程度のドーズ量で45°程度の大傾斜の斜めイオン
注入条件で行なう。すると、前記n- 層5a,5bが図
のようにゲート電極4の下にオーバーラップした形状に
形成される。
【0016】次いで、図1(c)に示すように、ソース
・ドレイン領域5a,5bのイオン注入ダメージ回復の
ために、ドライ酸化雰囲気中で850℃、30minの
条件で熱処理を行ない、ゲート電極4表面とソース・ド
レイン領域5a,5b表面に酸化膜7,6a,6bを形
成する。次ぎに、LPCVD法により耐酸化性膜である
シリコン窒化膜(以下、単に窒化膜と称す)8を全面に
500Å程度形成する。次いで、LPCVD法により絶
縁膜であるシリコン酸化膜(以下、単に酸化膜と称す)
を形成し、それを比較的イオンエネルギーの高い異方性
の反応性イオンエッチング法(RIE)によりエッチン
グし、ゲート電極4側壁にサイドウォール酸化膜9a,
9bを形成する。
【0017】次いで、図1(d)に示すように、ウエッ
トエッチング法あるいは比較的イオンエネルギーの低い
RIE法で、前記サイドウォールの酸化膜9a,9bを
マスクにして、前記窒化膜8をエッチング除去する。そ
の後、前記酸化膜6a,6bを界面活性剤入りのバッフ
ァードフッ酸にて基板1表面があれないようにエッチン
グ除去する。このとき、前記サイドウォール酸化膜9
a,9bも同時にエッチング除去される。すると、図1
(d)に示すように、ゲート電極4の側壁に前記窒化膜
8がL字型のサイドウォールとして残る。図1(d)で
はこれを12a,12bと表示してある。
【0018】次いで、図1(e)に示すように、全面に
プラズマスパッタリング法により、高融点金属(例え
ば、コバルト(Co)、チタニウム(Ti)、タングス
テン(W)など、本実施例はTiとする)13を100
〜500Å程度形成する。
【0019】次ぎに、図1(f)に示すように、2段階
短時間熱処理法により、ゲート電極4上とソース・ドレ
イン領域5a,5bの露出部を自己整合的にシリサイド
(TiSi2 )化させて、高融点金属シリサイド膜1
5,14a,14bを形成する。まず、第1段階目の短
時間熱処理は、600〜700℃の範囲で10〜60秒
間、N2 雰囲気中で行なう。次ぎに、サイドウォール1
2a,12b上部およびフィールド酸化膜2上の未反応
TiおよびTiN膜を選択的にウエットエッチング法
(例えばアンモニア水(NH3 OH)と過酸化水素水
(H2 2 )の混合液)により、室温でエッチング除去
する。次ぎに、第2段階目の短時間熱処理は、700〜
900℃の範囲で10〜60秒間、N2 雰囲気あるいは
Ar雰囲気中で行なう。このとき、ゲート電極4上のシ
リサイド膜15とソース・ドレイン領域のシリサイド膜
14a,14bは完全なTiSi2 を形成する。一般に
このようなシリサイド膜を形成するプロセスでできた形
状をサリサイド構造と言う。
【0020】次ぎに、図1(g)に示すように、前記L
字型サイドウォール12a,12bをマスクにして、ソ
ース・ドレイン領域にn+ 層の浅い拡散層16a,16
bと深い拡散層17a,17bを形成する。このn+
の浅い拡散層16a,16bは、ヒ素(As)を3×1
15〜1×1016ions/cm2 のドーズ量で50k
eV加速エネルギーの条件で、前記L字型サイドウォー
ル12a,12bの下部にイオン注入する。また、n+
層の深い拡散層17a,17bは、リン(P)をドーズ
量1×1014〜1×1015ions/cm2 (前記As
より濃度が薄い)、加速エネルギー100keVの条件
で前記シリサイド膜14a,14b界面下にイオン注入
する。つまり、最初の不純物(本例の場合As)より2
番目の不純物(この場合P)の濃度を薄くするのであ
る。
【0021】次いで、図1(h)に示すように、全面に
LPCVD法により窒化膜18を500Å程度形成し、
その上に、常圧CVD法により酸化膜19を1000
Å、さらにその上にボロンとリンを含む酸化膜20を7
000Å程度、連続的に形成する。そして、ドライN2
雰囲気中あるいはウエットO2 雰囲気中で、800〜9
00℃の温度範囲で20〜60分間熱処理を行ない、前
記ボロン、リンを含む酸化膜20表面の平滑化とソース
・ドレイン領域のn+ ,n- 拡散層5a,5b,16
a,16b,17a,17bの不純物活性化を同時に行
う。
【0022】次ぎに、図1(i)に示すように、通常の
ホトリソ・エッチング技術により、ソース・ドレイン領
域上、あるいはゲート電極4上にコンタクトホール21
を形成し、次いで、スパッタリング法により2層あるい
はそれ以上積層した金属膜を形成し、ホトリソ・エッチ
ング技術でパターニングしてメタル配線22を形成して
Nch側のMOSFET構造を得る。
【0023】次ぎに、本発明の第2の実施例の製造工程
を図2に断面図で示し、以下に説明する。説明および表
示の主旨は第1の実施例で述べた通りである。また、第
1の実施例の図1と同じ機能部分には同じ符号を付して
ある。
【0024】本第2の実施例の図2の(a)ないし
(c)の工程は、第1の実施例の図1の(a)ないし
(c)の工程と全く同じであるので、あらためて説明す
ることは割愛する。従って、以下の説明は図2(c)の
工程の後の工程である図2(d)の工程から記述する。
【0025】前記工程後、図2(d)に示すように、サ
イドウォール酸化膜9a,9bをマスクにして、第1の
実施例同様の方法でゲート電極4側壁以外の窒化膜8を
エッチング除去する。すると、前記窒化膜8はゲート電
極4側壁にL字型12a,12bとして残る。
【0026】次いで、これも第1の実施例同様、前述し
た酸化膜6a,6bおよびサイドウォール酸化膜9a,
9bを除去し、基板1上にできた自然酸化膜などの不純
物をAr+H2 ガス雰囲気中のプラズマ表面クリーニン
グを行なった後、図2(e)に示すように、高融点金属
13を第1の実施例同様形成する。
【0027】次いで、図2(f)に示すように、これも
第1の実施例と同じように、2段階短時間熱処理法によ
り、ゲート電極4上の15とソース・ドレイン領域の1
4a,14bに示す高融点金属シリサイド膜を形成す
る。勿論、第1の実施例同様、不要な高融点金属は除去
する。
【0028】次ぎに、図2(g)に示すように、ソース
・ドレイン形成用不純物(リン)を加速エネルギー10
0keV、ドーズ量1×1014〜1×1015ions/
cm2 と通常使用されるドーズ量(3×1015〜5×1
15ions/cm2 )より低いドーズ量とで前記L字
型窒化膜サイドウォール12a,12b下に注入し、n
+ 拡散層16a,16bを形成する。引き続き、ソース
・ドレイン形成用不純物(ヒ素)を加速エネルギー50
keV、ドーズ量3×1015〜5×1015ions/c
2 の条件で、前記ソース・ドレイン領域に形成された
シリサイド膜14a,14b中に注入する。
【0029】次いで、図2(h)に示すように、第1の
実施例同様、全面に窒化膜15、その上に酸化膜19、
さらにその上にボロン、リンを含む酸化膜20を形成
し、熱処理を行なうと、前記ボロン、リンを含む酸化膜
20の平滑化とともに、前記シリサイド膜14a,14
bからの固相拡散により、その下にn- の深い層17
a,17bが形成される。
【0030】後は、第1の実施例同様、図2(i)に示
すように、コンタクトホール21を形成し、メタル配線
22を形成してNch側のMOSFETの構造を得る。
【0031】第1、第2の実施例とも最終的な構造とし
ては、ゲート電極4の側壁に耐酸化性膜のサイドウォー
ル12a,12bがあり、ソース・ドレインの拡散層
は、最も浅い層5a,5bがゲート電極4の下部にオー
バーラップしており、次の層16a,16bが前記サイ
ドウォール12a,12bの下部まであり、一番深い層
17a,17bが前記サイドウォール12a,12bの
外側にある。また、ソース・ドレインの最も深い層17
a,17bの上部、つまり、前記サイドウォール12
a,12bの外側の前記ソース・ドレイン上(およびゲ
ート電極4上)にシリサイド膜14a,14b(および
15)が存在しているものである。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の製
造方法によれば以下に述べるような効果がある。
【0033】(1)ソース・ドレイン形成用イオン注入
ドーズ量が接合深さを十分に浅くし、しかも駆動力を低
下させない様な範囲に制御されるため、微細なMOSF
ETにおいて十分な短チャネル効果が抑制され、しかも
高駆動力のMOSFETが実現可能となる。また、ホッ
トキャリア耐性の向上が期待できる。
【0034】(2)比較的長いサイドウォールの外側で
ソース・ドレイン領域の表面をシリサイド膜としてお
り、しかも、その領域のみ接合が深くなっているため、
トランジスタの短チャネル効果を増大させることなく、
接合リーク電流の増大を抑制できる。さらに、ソース・
ドレインのイオン注入を比較的低ドーズとし、ソース・
ドレインのシート抵抗増大をサリサイド化により抑え、
十分な低抵抗化を実現できる。
【0035】(3)シリコンと高融点金属を反応させる
シリサイド化工程では、そのシリコン中の不純物が従来
より非常に低いため、すなわち、n+ 層ソース・ドレイ
ン領域を形成する前にシリサイド化しているため、シリ
サイド化工程も再現性よく安定して行なえる。
【0036】(4)深いn- 拡散層は、シリサイド化
後、シリサイド界面にイオン注入するか、シリサイド膜
からの固相拡散で形成しているため、シリサイド界面や
拡散層界面が凸凹にならないスムーズな界面が得られ、
かつ、シリサイドと拡散層界面の濃度が高濃度に保た
れ、オーミック接合が再現性よく安定して形成できる。
【0037】(5)LDD構造を形成するのに、サイド
ウォールエッチングのときのプラズマダメージを抑える
エッチングストッパー膜が形成されているため、トラン
ジスタ特性が信頼性よく再現性よく安定に得られる。
【0038】(6)ソース・ドレイン、LDD構造形成
のための不純物注入は、それぞれマスク酸化膜なしにシ
リコン基板表面に直接行なうようにしているため、マス
ク酸化膜中の酸素のシリコン基板へのノックオンによる
拡散層不純物の不活性化を防止でき、その後の熱処理に
おいて低温で活性化アニールが可能となる。
【0039】(7)LDD構造を形成するのに、L型の
窒化膜サイドウォールマスク膜だけで、イオン注入領域
の打ち分けを行なうため、マスクステップ数が簡略化で
き、工程を簡略化できる。
【0040】(8)n+ 層となる領域がゲート電極とオ
ーバーラップすることをさけることにより、バンド間ト
ンネルによるドレインリーク電流の発生を回避すること
が可能である。
【0041】(9)サイドウォールのエッチングに影響
しないL型の前記サイドウォールによって、LDD構造
の浅いn+ 拡散層を形成したので、ゲート長のバラツキ
を決める主要因であったサイドウォールエッチングのバ
ラツキをゲート長のバラツキ要因より省くことができ、
バラツキの小さいMOSFETの特性を安定に得ること
ができる。
【0042】(10)ソース・ドレイン領域の高融点金
属シリサイド膜上には、シリコン窒化膜という熱による
膜ストレス緩和のためのバッファ層が形成されているた
め、その後の熱処理によるシリサイド膜の耐熱性向上お
よび膜ストレスによるシリコン基板への結晶誘起欠陥の
発生防止が可能となり、高密度でかつ高速化が可能な信
頼性の高いLSIが実現できる。
【0043】(11)サイドウォール側壁膜として、高
誘電率のシリコン窒化膜を用いているため、ソース・ド
レイン領域のゲート電極近傍の電界が緩和され、ホット
エレクトロン耐性の向上が期待でき、信頼性の高いLS
Iが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の工程説明図
【図2】本発明の第2の実施例の工程説明図
【図3】従来例の工程説明図
【符号の説明】
1 基板 4 ゲート電極 5a,5b ソース・ドレインのn- 層 6a,6b,7,19 酸化膜 8,18 窒化膜 9a,9b サイドウォール酸化膜 12a,12b L字型窒化膜サイドウォール 13 高融点金属膜 14a,14b,15 シリサイド膜 16a,16b ソース・ドレインの浅いn+ 層 17a,17b ソース・ドレインの深いn-

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に設けるLDD型のMOS
    型トランジスタの構造として、 (a)半導体基板上に、前記トランジスタのゲート電極
    が有り、該ゲート電極の両側壁に耐酸化性膜のサイドウ
    ォールが設けられており、 (b)前記ゲート電極の両側の前記基板に、前記LDD
    型のトランジスタのソース・ドレインとしての多重拡散
    層のうち、最も浅い拡散層は前記ゲート電極の下部の一
    部まで延在し、それより深い次の拡散層は前記サイドウ
    ォール下部まで延在し、最も深い拡散層は前記サイドウ
    ォールの端部下より外側に有り、 (c)少なくとも前記ゲート電極とそのサイドウォール
    の下部以外に存在するソース・ドレインの拡散層の表面
    がシリサイド膜となっていることを特徴とする半導体素
    子。
  2. 【請求項2】 半導体装置におけるLDD型のMOS型
    トランジスタ部の製造方法として、 (a)半導体基板上にゲート電極を形成した後、該ゲー
    ト電極をマスクにして、トランジスタのソース・ドレイ
    ンとなる拡散層を形成する不純物の注入を、斜イオン注
    入法により注入し、前記ゲート電極下部まで前記拡散層
    が形成されるようにする工程、 (b)前記ゲート電極の側壁に少なくとも耐酸化性膜の
    サイドウォールを形成する工程、 (c)前記ソース・ドレイン領域とゲート電極上とに、
    自己整合的にシリサイド膜を形成する工程、 (d)前記サイドウォールをマスクにして、ソース・ド
    レインとしての浅い拡散層を前記サイドウォール下に不
    純物を注入して形成し、次に該浅い拡散層より不純物濃
    度の低い濃度の不純物を注入してソース・ドレインの深
    い拡散層を前記ソース・ドレイン領域のシリサイド膜界
    面下に形成する工程、 (e)前記までの構造の上に絶縁膜を形成し、熱処理を
    行なうことにより、該絶縁膜の平滑化と前記ソース・ド
    レイン領域の各拡散層の不純物活性化とを同時に行う工
    程、以上の工程を含むことを特徴とする半導体素子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 半導体装置におけるサリサイド構造でL
    DD型のMOS型トランジスタ部の製造方法として、 (a)半導体基板上にゲート電極を形成した後、該ゲー
    ト電極をマスクにして、トランジスタのソース・ドレイ
    ンとなる拡散層を形成する不純物の注入を、斜イオン注
    入法により注入し、前記ゲート電極下部まで前記拡散層
    が形成されるようにする工程、 (b)前記ゲート電極の側壁に少なくとも耐酸化性膜の
    サイドウォールを形成する工程、 (c)前記ソース・ドレイン領域とゲート電極上とに、
    自己整合的にシリサイド膜を形成する工程、 (d)前記サイドウォールをマスクにして、ソース・ド
    レインとしての浅い拡散層形成のための不純物を、前記
    サイドウォール下に注入して形成する工程、 (e)前記ソース・ドレイン領域に形成されたシリサイ
    ド膜に不純物を注入する工程、 (f)前記までの構造の上に絶縁膜を形成し、熱処理を
    行なうことにより、該絶縁膜の平滑化と前記不純物を注
    入したシリサイド膜からの固相拡散によりソース・ドレ
    インの深い拡散層の形成とを同時に行う工程、以上の工
    程を含むことを特徴とする半導体素子の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002305302A (ja) * 2001-04-06 2002-10-18 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2005175121A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Renesas Technology Corp 半導体装置の製造方法および半導体装置
US7126174B2 (en) 1995-07-27 2006-10-24 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP2011071529A (ja) * 2010-11-01 2011-04-07 Renesas Electronics Corp 半導体装置の製造方法

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