JPH07152384A - 吸音パネル - Google Patents

吸音パネル

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JPH07152384A
JPH07152384A JP6184720A JP18472094A JPH07152384A JP H07152384 A JPH07152384 A JP H07152384A JP 6184720 A JP6184720 A JP 6184720A JP 18472094 A JP18472094 A JP 18472094A JP H07152384 A JPH07152384 A JP H07152384A
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    • G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
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    • E04B1/74—Heat, sound or noise insulation, absorption, or reflection; Other building methods affording favourable thermal or acoustical conditions, e.g. accumulating of heat within walls
    • E04B1/82—Heat, sound or noise insulation, absorption, or reflection; Other building methods affording favourable thermal or acoustical conditions, e.g. accumulating of heat within walls specifically with respect to sound only
    • E04B1/84—Sound-absorbing elements
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低、中並びに高周波数、特に４００Ｈｚから
５０００Ｈｚの幅広い周波数範囲における音エネルギー
を略全域で良好に吸収し得る工業化の容易な吸音パネル
を提供する。 【構成】 主として、細胞が開き且つ連絡し合っている
セミリジッドの発泡体の板１と、接合された繊維或いは
柔軟な発泡性の材料からなるクロス２とから構成され、
且つ全体がマススプリングの原理に従って機能し得るよ
う構成された吸音パネルであって、前記セミリジッドの
発泡体の板１がマススプリングの原理に従って機能する
全体のマスを構成し、前記発泡性の材料からなるクロス
２が全体のスプリングを構成するようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、特に自動車の屋根を作
るためのパネル製造、或いは内張りの製造の分野に関連
し、低、中並びに高周波数、特に４００Ｈｚから５００
０Ｈｚの周波数における音エネルギーを吸収する吸音パ
ネルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】例えば、自動車の屋根の内張りとして使
用される平らな、或いは成形された吸音パネルは、一般
に、厚さが５ｍｍから２５ｍｍの、細胞が開き且つ連絡
し合っているポリウレタンの発泡体の板から製造され
る。
【０００３】前記ポリウレタンの発泡体の板から製造さ
れる吸音パネルは、音波の作用を受けるとき、４００Ｈ
ｚから１０００Ｈｚの低及び中周波数において極めて僅
かな、即ち１０％未満の音波を吸収し、また、１０００
Ｈｚから５０００Ｈｚの中及び高周波数において多く
の、即ち５０％から７０％の音波を吸収するよう働く吸
収特性があることが知られている。
【０００４】しかしながら、自動車の中で音響上最高の
快適さを得るためには、屋根の内張りが４００Ｈｚから
５０００Ｈｚの低、中並びに高周波数を吸収する必要が
ある。
【０００５】その目的のために、ＦＲ‐Ａ‐２ ５１６
０３４による屋根の内張りが既に知られているが、こ
の発明では、内張りを成す板に薄くなった場所をいくつ
か作って窪みを設け、該窪みの底を、音の浸透を最小限
にとどめる材料からなる膜で覆っており、天井の内張り
の薄くなった部分と、膜と、窪みの中の薄片状の空気か
ら成る全体が、窪みの数と同じ数の共鳴器を構成し、こ
れらの共鳴器が比較的わずかな領域で専ら低周波数を吸
収するようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この文
献ＦＲ‐Ａ‐２ ５１６ ０３４における内張りには不
都合があり、その一つは工業化が困難であること、もう
一つは薄くなった部分が位置する特定箇所でしか低及び
中周波数の効果的な吸収ができないということである。
この為、斯かる内張りは、屋根の内張りの使える可能性
のある面のうちの僅かな部分だけに使われているのが実
情であり、しかも、１０００Ｈｚから５０００Ηｚの中
及び高周波数については、薄くなった部分のレベルで吸
収することができなかった。
【０００７】本発明は上述の実情に鑑みてなしたもの
で、低、中並びに高周波数、特に４００Ｈｚから５００
０Ｈｚの幅広い周波数範囲における音エネルギーを略全
域で良好に吸収し得る工業化の容易な吸音パネルを提供
することを目的としている。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は、主として、細
胞が開き且つ連絡し合っているセミリジッドの発泡体の
板と、接合された繊維或いは柔軟な発泡性の材料からな
るクロスとから構成され、且つ全体がマススプリングの
原理に従って機能し得るよう構成されていることを特徴
とする吸音パネル、に係るものであり、前記セミリジッ
ドの発泡体の板がマススプリングの原理に従って機能す
る全体のマスを構成し、前記発泡性の材料からなるクロ
スが全体のスプリングを構成することを特徴とするもの
である。
【０００９】更に、前記板を構成する発泡体は、密度が
２０Ｋｇ／ｍ3から５０Ｋｇ／ｍ3、厚さが５ｍｍから１
５ｍｍ、通気性が直径８０ｍｍの試験片につき毎分５リ
ットルから４５リットルである、セミリジッドのポリウ
レタンの発泡体であることが好ましい。
【００１０】また、前記スプリングを構成するクロス
は、こわさが０．００７ＭＰａから０．０５ＭＰａ、厚
みが４ｍｍから１０ｍｍであることが好ましく、柔軟な
ポリウレタンの発泡体、ゴムのラテックスの発泡体、或
いはゴムの発泡体の何れかで構成したり、接合された植
物性繊維、動物性繊維、或いは合成繊維の何れかで構成
すると良い。
【００１１】更に、前記スプリングを構成するクロス
は、糸の番手或いは直径が４デシテックスから２０デシ
テックスのポリエステルタイプ繊維４０％から８０％
と、番手が４デシテックスから２０デシテックスの熱で
溶ける繊維２０％から６０％との混合により構成するこ
とが好ましく、特に、番手が６、７デシテックスのポリ
エステル繊維を７０％とし、番手が４デシテックスの熱
で溶ける繊維を３０％とすると良い。
【００１２】
【作用】従って本発明では、細胞が開き且つ連絡し合っ
ているセミリジッドのポリウレタンの発泡体からなる板
によって形成されるマスが、その固有の吸収特性によっ
て、中及び高周波数の１０００Ｈｚから５０００Ｈｚの
範囲内にある音波を５０％から７０％吸収する。しかし
ながら、低及び中周波数の４００Ｈｚから１０００Ｈｚ
の音波は、マスを形成するポリウレタンの発泡体の板に
よって吸収されず、その結果、該板に撓みを生じさせる
傾向を招くことになる。この撓みは、同時にスプリング
を形成するクロスによって阻まれ、それによって、マス
を形成する板の振動と、音エネルギーの力学的エネルギ
ーへの変化が生じ、これによって、低及び中周波数の４
００Ｈｚから１０００Ｈｚの音波が３０％から６０％吸
収される。
【００１３】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照しつつ説明
する。
【００１４】図１及び図２は本発明の一実施例を示すも
のである。
【００１５】図１に示すように、低、中並びに高周波
数、特に４００Ｈｚから５０００Ｈｚの周波数範囲にお
ける音エネルギーを吸収する本発明の吸音パネルは、主
として、細胞が開き且つ連絡し合っているセミリジッド
の発泡体の板１と、接合された繊維或いは柔軟な発泡性
の材料からなるクロス２から構成され、全体がマススプ
リングの原理に従って機能し得るように構成されてい
る。
【００１６】特に図１に示す本発明の実施例では、吸音
パネルを自動車の屋根の内張りとして適用した例を示し
ており、このため前記吸音パネルには、不織布やジャー
ジー又は経糸と緯糸で織られた布地等から成る通気性を
有する内装材３と、該内装材３と板１との間及び板１と
クロス２との間に夫々配置されている２枚のグラスファ
イバの覆い４と、ポリウレタンの接着剤のような通気性
のある接着剤を用いて相互に結びつけられるいくつかの
層が設けられている。
【００１７】このように構成されたパネルにおいて、細
胞が開き且つ連絡し合っているセミリジッドの発泡体の
板１はマススプリングの原理に従って機能する全体のマ
ス（可動質量）を構成し、一方、接合された繊維或いは
柔軟な発泡性の材料からなるクロス２は全体のスプリン
グを構成する。
【００１８】前記板１を構成する発泡体は、密度が２０
Ｋｇ／ｍ3から５０Ｋｇ／ｍ3、厚さが５ｍｍから１５ｍ
ｍ、通気性が直径８０ｍｍの試験片につき毎分５リット
ルから４５リットルであるセミリジッドのポリウレタン
の発泡体であることが好ましい。
【００１９】また、前記スプリングを構成するクロス２
は、こわさが０．００７ＭＰａから０．０５ＭＰａ、厚
みが４ｍｍから１０ｍｍであることが好ましく、柔軟な
ポリウレタンの発泡体、ゴムのラテックスの発泡体、或
いはゴムの発泡体の何れかで構成したり、接合された植
物性繊維、動物性繊維、或いは合成繊維の何れかで構成
することが可能である。
【００２０】更に、前記スプリングを構成するクロス２
は、糸の番手或いは直径が４デシテックスから２０デシ
テックスのポリエステルタイプ繊維４０％から８０％
と、番手が４デシテックスから２０デシテックスの熱で
溶ける繊維２０％から６０％との混合により構成するこ
とが好ましく、特に、番手が６、７デシテックスのポリ
エステル繊維を７０％とし、番手が４デシテックスの熱
で溶ける繊維を３０％とした組成とするのが好ましい。
【００２１】また、図１に示す本発明の実施例では、先
にも述べたように、吸音パネルを自動車の屋根の内張り
として適用した例を示しており、不織布やジャージー又
は経糸と緯糸で織られた布地等から成る通気性を有する
内装材３と、該内装材３と板１との間及び板１とクロス
２との間に夫々配置されている２枚のグラスファイバの
覆い４とが設けられているが、これらのいくつかの層
は、ポリウレタンの接着剤のような通気性のある接着剤
を用い、またプレス機内に取り付けられた公知のタイプ
のポンチ・母型設備の中で、この層全体が圧縮されて相
互に結びつけられることによりまとめられて自動車の屋
根を成す鋼板５に取り付けられる。尚、屋根の内張りと
屋根を形成する鋼板との固定は、接着、クリップ留め或
いはその他のどのような機械的手段によっても行うこと
ができる。
【００２２】而して、以上に述べた如く構成した吸音パ
ネルによれば、１０００Ｈｚから５０００Ｈｚの中及び
高周波数において、細胞が開き且つ連絡し合っているセ
ミリジッドのポリウレタンの発泡体からなる板１によっ
て形成されるマスが、前述した従来周知の吸収特性で５
０％から７０％の音波を吸収する。
【００２３】しかしながら、板１の上にスプリングを形
成するクロス２が取り付けられていることから、マスを
形成する板１は、一方では、その吸収特性により充分に
吸収できない４００Ｈｚから１０００Ｈｚの低及び中周
波数の音波の作用を受け、他方では、低及び中周波数の
音波の作用を受けた際にクロス２側に同時に起こる作用
とを受けて作動することになり、振動する吸音パネルに
おいて、これらの作用は、スプリングを形成するクロス
２によって同時に阻まれる板１の撓みを決定することに
なる。
【００２４】その結果、屋根の内張りとした本発明の吸
音パネルが、低及び中周波数、即ち４００Ｈｚから１０
００Ｈｚの周波数を受けると、発泡体の板１によって構
成されるマスは振動し始め、音エネルギーを力学的エネ
ルギーに変え、それによって、３０％から６０％の音波
が吸収される。このように、本発明の吸音パネルは、そ
の表面の略全域で、４００Ｈｚから５０００Ｈｚのあら
ゆる音波を３０％から７０％吸収することを可能にす
る。
【００２５】更に、以上に述べた本発明の吸音パネルの
作用の概要を、図１に図示した例に即して詳述すると、
自動車の屋根に内張りした吸音パネルに向かう音波は、
内装材３と第一のグラスファイバの覆い４を横切る。ポ
リウレタンの発泡体の板１によって形成されるマスは、
その固有の吸収特性によって、周波数が１０００Ｈｚか
ら５０００Ｈｚの範囲内にある音波を吸収する。しかし
ながら、周波数が４００Ｈｚから１０００Ｈｚの音波
は、マスを形成するポリウレタンの発泡体の板１によっ
て吸収されず、その結果、該板１に撓みを生じさせる傾
向を招くことになる。この撓みは、同時にスプリングを
形成するクロス２によって阻まれ、それによって、マス
を形成する板１の振動と、音エネルギーの力学的エネル
ギーへの変化が生じ、これによって、周波数が４００Ｈ
ｚから１０００Ｈｚの音波が同様に吸収される。
【００２６】図２は本発明の一実施例における自動車屋
根の内張りを形成する吸音パネルの音声吸収曲線６と公
知のタイプの自動車屋根の音声吸収曲線７とを、吸収百
分率で周波数の変化に応じて表したグラフである。
【００２７】このグラフを見れば判る通り、特に周波数
が４００Ｈｚから１０００Ｈｚの範囲内において、線影
をつけた部分８によって示される如く本発明の吸音パネ
ルによる音声吸収の増加が認められた。
【００２８】従って上記実施例によれば、低、中並びに
高周波数、特に４００Ｈｚから５０００Ｈｚの幅広い周
波数範囲における音エネルギーを略全域で良好に吸収し
得る工業化の容易な吸音パネルを得ることができるの
で、この吸音パネルを、自動車の屋根、或いは後部座席
の平板、ドアのパネル、キャビネット、トランクの外板
等のような、その他の平らな或いは成形されたパネルと
して採用することが可能となり、自動車等の内部空間に
おいて快適な音響環境を得ることができる。
【００２９】尚、本発明の吸音パネルは、上述の実施例
にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
【００３０】
【発明の効果】上記した本発明の吸音パネルによれば、
低、中並びに高周波数、特に４００Ｈｚから５０００Ｈ
ｚの幅広い周波数範囲における音エネルギーを略全域で
良好に吸収し得る工業化の容易な吸音パネルを得ること
ができるので、この吸音パネルを、自動車の屋根、或い
は後部座席の平板、ドアのパネル、キャビネット、トラ
ンクの外板等のような、その他の平らな或いは成形され
たパネルとして採用することが可能となり、自動車等の
内部空間において快適な音響環境を得ることができると
いう優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は本発明の吸音パネルの一実施例を示す断
面図である。
【図２】図２は図１の吸音パネルの音声吸収曲線と公知
のタイプの自動車屋根の音声吸収曲線を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
１ 板 ２ クロス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ１０Ｋ 11/162

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 主として、細胞が開き且つ連絡し合って
    いるセミリジッドの発泡体の板（１）と、接合された繊
    維或いは柔軟な発泡性の材料からなるクロス（２）とか
    ら構成され、且つ全体がマススプリングの原理に従って
    機能し得るよう構成されていることを特徴とする吸音パ
    ネル。
  2. 【請求項２】 細胞が開き且つ連絡し合っているセミリ
    ジッドの発泡体の板（１）がマススプリングの原理に従
    って機能する全体のマスを構成し、接合された繊維或い
    は柔軟な発泡性の材料からなるクロス（２）が全体のス
    プリングを構成することを特徴とする請求項１に記載の
    吸音パネル。
  3. 【請求項３】 板（１）を構成する発泡体が、密度が２
    ０Ｋｇ／ｍ3から５０Ｋｇ／ｍ3、厚さが５ｍｍから１５
    ｍｍ、通気性が直径８０ｍｍの試験片につき毎分５リッ
    トルから４５リットルである、セミリジッドのポリウレ
    タンの発泡体であることを特徴とする請求項１又は２に
    記載の吸音パネル。
  4. 【請求項４】 スプリングを構成するクロス（２）の、
    こわさが０．００７ＭＰａから０．０５ＭＰａ、厚みが
    ４ｍｍから１０ｍｍであることを特徴とする請求項１又
    は２に記載の吸音パネル。
  5. 【請求項５】 スプリングを構成するクロス（２）が、
    柔軟なポリウレタンの発泡体、ゴムのラテックスの発泡
    体、或いはゴムの発泡体の何れかで構成されていること
    を特徴とする請求項１、２又は４に記載の吸音パネル。
  6. 【請求項６】 スプリングを構成するクロス（２）が、
    接合された植物性繊維、動物性繊維、或いは合成繊維の
    何れかで構成されていることを特徴とする請求項１、２
    又は４に記載の吸音パネル。
  7. 【請求項７】 スプリングを構成するクロス（２）が、
    糸の番手或いは直径が４デシテックスから２０デシテッ
    クスのポリエステルタイプ繊維４０％から８０％と、番
    手が４デシテックスから２０デシテックスの熱で溶ける
    繊維２０％から６０％との混合により構成されているこ
    とを特徴とする請求項１、２、４又は６に記載の吸音パ
    ネル。
  8. 【請求項８】 クロス（２）の組成が、番手が６、７デ
    シテックスのポリエステル繊維を７０％とし、番手が４
    デシテックスの熱で溶ける繊維を３０％としたことを特
    徴とする請求項７に記載の吸音パネル。
JP18472094A 1993-08-06 1994-08-05 吸音パネル Expired - Fee Related JP3333052B2 (ja)

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AT (1) ATE192876T1 (ja)
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CZ (1) CZ285530B6 (ja)
DE (2) DE69424351T2 (ja)
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