JPH0715197U - 回転式粉末圧縮成型機 - Google Patents

回転式粉末圧縮成型機

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JPH0715197U
JPH0715197U JP4688993U JP4688993U JPH0715197U JP H0715197 U JPH0715197 U JP H0715197U JP 4688993 U JP4688993 U JP 4688993U JP 4688993 U JP4688993 U JP 4688993U JP H0715197 U JPH0715197 U JP H0715197U
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JP4688993U
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Inventor
信雄 田村
恒雄 澤田
俊夫 佐野
Original Assignee
株式会社畑鉄工所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案の目的は、杵先面の清掃回数を少なくし
て連続運転時間を長くできるとともに、厚みが薄い成型
品の成型においてその密度むらを少なくできる回転式粉
末圧縮成型機を得ることにある。 【構成】回転盤17の臼26内に取込まれた粉末材料を、凹
凸がない滑らかな杵先面を有して回転盤17に上下動およ
び回転可能に取付けられた上杵15および下杵4を圧縮成
型位置で互いに近付く方向に移動させて圧縮成型する回
転式粉末圧縮成型機において、上杵15および下杵4のう
ち少なくとも上杵15に歯車部15a2を設けるとともに、こ
の歯車部15a2が噛み合わされる多数の歯45を有したスピ
ン付与手段41を前記圧縮成型位置に配置する。それによ
り、圧縮成型の際に上杵15を臼26内の成型品Aに対して
スピンさせることを特徴としている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、上杵および下杵により回転盤に取付けた臼内で粉末材料を圧縮して 錠剤等を成型する回転式粉末圧縮成型機に関する。
【0002】
【従来の技術】
回転式粉末圧縮成型機は、回転盤の回転に伴い、これに取付けられた上杵と下 杵とをこれらの昇降用駆動部材に摺動させることにより昇降させ、この動きを利 用して臼内に取込んだ粉末材料を圧縮成型位置で圧縮成型する。この後には、上 杵を上昇させて成型品より分離してから、下杵により成型品を臼上に押出して、 この成型品をスクレーパに当てて下杵から分離し、再び臼内への粉末材料の取込 み動作に移行して既述の成型サイクルを繰り返すようになっている。
【0003】 ところで、上下の杵と成型品との分離において、下杵上の成型品はスクレーパ により横方向の外力を受けて分離されるので、成型品表面の一部が剥離して下杵 の杵先面に付着する恐れは少ない。しかし、上杵は成型品に対し上方へ移動して 成型品表面から分離されるので、この分離の際に成型品表面の一部または全部が 剥離して上杵の杵先面に付着する恐れが高い。特に、付着性が高い粉末材料を圧 縮成型する場合に著しい。そして、上杵の杵先面に付着が生じると、より付着し 易い条件となり、それは次第に成長するので、成型品を良品として取り扱えなく なる。
【0004】 しかし、従来において前記杵先面への粉末材料の付着防止についての格別な工 夫は採用されておらず、成型機の運転を中断して人手により杵先面をブラシ等で 清掃することにより対処しているのが現状である。
【0005】 また、回転盤の臼内への粉末材料の取込みは、粉末供給器の下面を臼が通過す ることに伴い行われるが、その際において粉末供給器内の粉末材料の重さの影響 を臼内に取込まれた粉末材料が受ける。そのため、厚みが薄い成型品を成型する 場合には、既述の影響が顕在化して充填むらを生じ、したがって、成型品に偏肉 (成型品各部の密度むら)を生じることがある。そして、このような現象に対し て従来では何等の対策も採用されていなかった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
前記のように杵先面への付着防止についての対策を講じていない従来において は、特に付着性の高い粉末材料を用いて成型を行う場合に、頻繁に成型機の運転 を中断して杵先面の清掃を余儀なくされるという問題がある。しかも、厚みが薄 い成型品を成型する場合にその偏肉を防止できないので、不良成型品が製造され る確率が高いという問題もある。
【0007】 本考案の目的は、杵先面の清掃回数を少なくして連続運転時間を長くできると ともに、厚みが薄い成型品の成型においてその密度むらを少なくできる回転式粉 末圧縮成型機を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本考案の回転式粉末圧縮成型機は、凹凸がない滑 らかな杵先面を有して回転盤に上下動および回転可能に取付けられた上杵および 下杵のうち少なくとも上杵に歯車部を設けるとともに、この歯車部が噛み合わさ れる多数の歯を有したスピン付与手段を圧縮成型位置に配置したものである。
【0009】
【作用】
本考案の構成において、回転盤の回転に伴い上下に対をなす杵が圧縮成型位置 に移動されると、これら杵のうち少なくとも上杵について、その歯車部が圧縮成 型位置に配置されたスピン付与手段が有する多数の歯に噛み合って、これらの噛 み合いによりスピン付与手段が上杵に回転力を与える。そのため、圧縮成型の初 期において上杵は、その軸回りの回転により回転盤の臼内に取込まれた粉末材料 を均して充填密度の均一化を図る。
【0010】 そして、圧縮成型の後期においては上下の杵により既に圧縮成型された成型品 は、臼の内周面に密着して動かないように保持された状態にあるが、この成型品 に対して上杵は、その軸回りに回転して成型品と杵先面との間に水平方向の剪断 力を発生する。それにより、成型品表面から分離される上杵の杵先面等に成型品 表面の少なくとも一部が剥離して付着することが防止される。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図1〜図8を参照して説明する。 図2は回転式打錠機(回転式粉末圧縮成型機)の一部の構成を示す縦断面図で あって、符号1は本体フレームが備える固定の下部フレーム2の上方に配置され た上部フレームで、これら上下両フレーム1、2の四隅は図示しない柱を介して 互いに連結されている。
【0012】 下部フレーム2の上面にはサポート体3が取付けられているとともに、このサ ポート体3の回りには、下杵4を昇降させる各種の下杵昇降用駆動部材、つまり 、図1に示される低下器5、重量レール6、受け渡しレール7、および突き上げ レール8が夫々配設されている。
【0013】 低下器5は下杵4の頭部に形成された上側斜面が摺接可能な降下レール部5a を有している。この低下器5の出口端に隣接して配置された重量レール6は、上 り斜面6aおよびこの傾斜上端に連なる水平な重量設定面6bを有しているとと もに、高さ調整装置9に支持されている。高さ調整装置9は、図示しない制御信 号の適宜な入力に基づき重量レール6を上下動させることにより、後述の臼26 に対する下杵4の上下位置を変えて臼26内の実際の粉末充填容積を調整し、成 型品の重量を一定にするために設けられている。
【0014】 受け渡しレール7は重量レール6の重量設定面6bに連なるように隣接配置さ れている。突き上げレール8は、前記臼26内で成型された成型品Aを臼26上 に押し出すための突き上げ斜面8a、およびこの傾斜上端に連なる水平面8bを 有して形成されている。そして、水平面8bに連なるように隣接して前記低下器 5が配置されている。
【0015】 図2に示されるようにサポート体3にはその筒部3aの内部に相離間して設け られた上下一対の軸受(なお、上側の軸受のみ図示)11を介して駆動軸12が 回転自在に支持されている。駆動軸12の下端部は図示しない駆動部の出力端に 接続されている。
【0016】 サポート体3より突出された駆動軸12の上端部には、軸受13を介して上杵 昇降用駆動部材としての上杵案内カム14の中央部に回転自在に支持されている 。平面視円板状をなすとともに上杵案内カム14は、上部フレーム1の下端部1 aに連結されているとともに、その外周部に、周方向に連続し、かつ、上杵15 を昇降させるカム部16(図3および図5参照)を有している。
【0017】 駆動軸12の上部にはこれと一緒に回転される回転盤17が支持されている。 回転盤17は上側回転体17aと下側回転体17bとを多数本(図2に1本のみ 図示)のボルト18で連結して形成されている。上側回転体17aの内周部は駆 動軸12に溶接止めした鍔部12aにリング形の座19を介して載置されている とともに、回転盤17は、上側回転体17aおよび座19を通って鍔部12aに 螺合される多数本(1本のみ図示)のボルト20を介して駆動軸12に連結され ている。
【0018】 上側回転体17aには上杵15を取付けるための杵案内鍔21が設けられてい る。下側回転体17bには、下杵4を取付けるための杵案内鍔22が設けられて いるとともに、これら両鍔21、22間に位置して臼取付け鍔23が夫々設けら れている。
【0019】 上杵用の杵案内鍔21には垂直な杵案内孔24が多数設けられている。これら 杵案内孔24は駆動軸12を中心として描かれる同一円上に位置して所定間隔ご とに上杵15の使用数に対応して設けられている。これら杵案内孔24には夫々 上杵15が貫通されている。杵案内孔24および上杵15の杵案内孔24を貫通 する部分の断面は円形であり、上杵15は上下動および軸回り方向に回転可能に 取付けられている。
【0020】 上杵15は、杵案内孔24を貫通する円柱部の上端にこの円柱部よりも大径な 算盤玉形状をなす頭部15aを一体に設け、下端に前記円柱部よりも小径な杵先 部15bを一体に設けているとともに、その杵先面は、凹凸がなく滑らかな面、 例えば平坦面または球面の一部からなる凹面で形成されている。この上杵15は 、その頭部15aの下側傾斜面15a1(図4参照)を上杵案内カム14のカム部 16に摺動して昇降されるようになっている。さらに、上杵15の頭部15aの 最大径部は、その外周面に多数の歯を並設して歯車部15a2を形成している。
【0021】 下杵用の杵案内鍔22の構成は前記杵案内鍔21と略同様である。つまり、杵 案内鍔22には前記各杵案内孔24と同数の杵案内孔25が夫々垂直に設けられ ている。これら杵案内孔25は駆動軸12を中心として描かれる同一円上に位置 して下杵4の使用数に対応して所定間隔ごとに設けられている。これら杵案内孔 25には下杵4が摺動自在に貫通されている。杵案内孔25および下杵4の杵案 内孔25を貫通する部分の断面は円形であり、下杵4は上下動および軸回り方向 に回転可能に取付けられている。
【0022】 下杵4は、杵案内孔24を貫通する円柱部の下端にこの円柱部よりも大径な算 盤玉形状をなす頭部4aを一体に設け、上端に前記円柱部よりも小径な杵先部4 bを一体に設けているとともに、その杵先面は、上杵15の杵先面と同様に凹凸 がなく滑らかな面、例えば平坦面または球面の一部からなる凹面で形成されてい る。この下杵4は、その頭部4aを前記下杵昇降用駆動部材に摺動して昇降され るようになっている。さらに、下杵4の頭部4aの最大径部は、その外周面に多 数の歯を並設して歯車部4a1を形成している。
【0023】 臼取付け鍔23には杵立て数と同数の臼26が所定間隔ごとに取付けられてい る。これら臼26に対して下杵4の杵先部4bが、臼孔の底をなして挿入されて いるとともに、上杵15の杵先部15bが前記臼孔に上方から挿脱され、これら 上下杵15、4の昇降により臼26内でこれに取込まれた粉末材料が圧縮成型さ れるようになっている。
【0024】 図1および図2中27は下杵加圧ローラ、28は上杵加圧ローラであり、これ らは圧縮成型位置に夫々配置されている。つまり、前記受け渡しレール7と突き 上げレール8との間に設定される圧縮成型位置には、下部フレーム2に固定され た加圧ローラホルダ29が配設され、このホルダ29に回転可能に軸支された支 持軸29aに、軸受30を介して下杵加圧ローラ27が回転自在に支持されてい る。なお、図2中31は下杵加圧ローラ27による加圧力を調整するための加圧 力調整機構である。
【0025】 この下杵加圧ローラ28と対をなして設けられる上杵加圧ローラ28は、上部 フレーム1に形成された加圧ローラホルダ1bに、回転可能に軸支された支持軸 1cに軸受32を介して回転自在に支持されている。この加圧ローラ28も図示 しない加圧力調整機構により加圧力を調整可能である。なお、加圧力調整により 、上下加圧ローラ27、28を介して互いに近付く方向に移動される上杵15と 下杵4との杵先間隔が可変され、それにより、加圧力が調整されるようになって いる。
【0026】 図1中33は臼取付け鍔23の上面に下面開口を接して設けられた粉末供給器 であり、この内部には補給ホッパー34を介して適宜粉末材料が補給されるよう になっている。また、図1中35は臼取付け鍔23の上面に下端面を接して設け られたスクレーパで、これにより成型された成型品Aが回転盤17の外部に取出 されるようになっている。
【0027】 図2に示されるように前記圧縮成型位置には上杵用スピン付与手段41が配置 されている。図3〜図5に示されるようにスピン付与手段41は、上杵案内カム 14の周部にその上面および周面から一段凹んだ取付け凹部42を設け、この凹 部42に嵌入する上杵スピンカム43をボルト44で止めて形成されている。
【0028】 上杵スピンカム43は、上杵案内カム14の上面と面一となる水平壁部と、こ の一側縁から垂直下方に連続され上杵案内カム14の周面に連なる垂直壁部とか らなるカム本体43aを有し、その垂直壁部の下端にカム部43bをボルト47 で連結して形成されている。カム部43bは、取付け凹部42により分断された 上杵案内カム14の前記カム部16に面一に連続されるようになっている。そし て、カム本体43aの垂直壁部の外面には前記上杵15の歯車部15a2が噛み合 う互いに平行な多数の歯45が形成され、それにより、垂直壁部は略ラック状を なしている。なお、図3および図5中46aは導入面、46bは導出面で、これ らの一端は歯45に連なり、他端は上杵案内カム14の周面に面一に連なってい るとともに、同図中矢印は上杵スピンカム43に対する上杵15の移動方向、換 言すれば、回転盤17の回転方向を示している。
【0029】 図2に示されるように前記圧縮成型位置には下杵用スピン付与手段51も配置 されている。図6および図7に示されるようにスピン付与手段51は、カムホル ダー52と、下杵スピンカム53と、コイルばね54とを備えている。詳しくは 、カムホルダー52は、下杵4の移動軌跡が描く円の外側に位置して前記加圧ロ ーラホルダ29の上面にボルト止めされている。なお、図6および図7中52a は固定用の図示しないボルトが通る固定孔である。このホルダー52は、その上 面にガイド溝52bを有しているとともに、一側面に開口する一対のばね収納穴 52cを有している。
【0030】 下杵スピンカム53は、その長手方向に延びる長孔53aを有してガイド溝5 2bに摺動可能に嵌合されているとともに、前記長孔53aを通ってねじ込まれ るボルト55によりカムホルダー52に取付けられている。ボルト55は段付き 構造であって、そのねじ部を持っていない円柱部55aが長孔53a内に位置さ れて、下杵スピンカム53の締め付けをなくしているとともに、その長手方向に 沿う移動範囲を制限している。
【0031】 下杵スピンカム53はその下面に下方へ突出する突壁53bを有し、これには ばね収納穴52cに対向する一対のばね受け凹部53cが設けられている。そし て、相対向するばね収納穴52cとばね受け凹部53cとの間には夫々コイルば ね54が挟み込まれている。コイルばね54の弾性力により下杵スピンカム53 は下杵4方向に付勢されている。
【0032】 さらに、下杵スピンカム53の先端面には下杵4の歯4a1が噛み合う互いに平 行な多数の歯56が形成され、それにより、前記先端面は略ラック状をなしてい る。なお、図6および図8中56aは斜状の導入面であるとともに、図8中矢印 は下杵スピンカム53に対する下杵4の移動方向、換言すれば、回転盤17の回 転方向を示している。
【0033】 前記構成を備える回転式打錠機は、その駆動部を起動して回転盤17を回転さ せることにより、粉末供給位置に臼26が運ばれた際に、下杵4が低下器5で下 降されるから、それにしたがって粉末供給器33内の粉末材料が臼26内へ吸込 まれる。引き続いて秤量位置に運ばれた下杵4が重量レール6により上昇される から、それに伴い余剰粉末が粉末供給器33内に戻され、所定量の粉末が臼26 内に残される。そして、臼26が圧縮成型位置に運ばれると、上杵15および下 杵4が上下の杵加圧ローラ28、27により互いに近付く方向に移動されて、臼 26内に既に取込まれている粉末材料を圧縮成型する。
【0034】 この後、臼26は突き上げ位置に運ばれ、それに伴い、まず、上杵案内カム1 4により上杵15が上昇されて、この上杵15が臼26内の成型品Aから分離さ れるとともに、臼26から抜け出し、次に、突き上げレール8による下杵4の上 昇で臼26内の成型品Aが臼26上に押し出される。最後に、臼26が取出し位 置に運ばれることにより、押し出された成型品Aがスクレーパ35に当たって、 下杵4から分離されて回転盤17の外部に取出される。
【0035】 以上にようにして臼26が回転盤17により1回転するごと1成型サイクルが 終了する。以下、この成型サイクルが繰り返し行なわれて、次々に錠剤等の成型 品Aが製造される。
【0036】 そして、前記1成型サイクル中圧縮成型位置において上杵15および下杵4は 、少なくとも数十度以上回転される。詳しくは、回転盤17により上杵15が圧 縮成型位置に運ばれてくると、この杵15の歯車部15a2が上杵用スピン付与手 段41の上杵スピンカム43の歯45に噛み合うので、上杵15の移動に伴い、 上杵15がその軸回り方向に回転される。同様に、圧縮成型位置に運ばれた下杵 4の歯車部4a1が下杵用スピン付与手段51の下杵スピンカム53の歯56に噛 み合うので、下杵4の移動に伴い、下杵4がその軸回り方向に回転される。
【0037】 そのため、厚みが薄い成型品(直径に対して厚みが 1/5以下の成型品)Aの成 型においては、上下杵15、4による圧縮成型の初期に上杵15および下杵4の 軸回り方向の回転により、臼26内に取込まれた粉末材料を均して、充填密度の 均一化を図ることができる。この場合、上杵15と下杵4とは互いに逆方向に回 転され、上下両側から前記均し作用が互いに逆方向に向けて行なわれる。そのた め、全体としての均し作用が大きく、臼26上方または下方から平面的に見たと きの臼26内の各部の充填密度をより均一にできる。したがって、圧縮成型され る成型品Aに偏肉を生じる恐れを少なくできる。
【0038】 しかも、成型品の厚みが薄いか厚いかの程度を問わず、圧縮成型の後期におい ては上下杵15、4により既に圧縮成型された成型品Aは、臼26の内周面に密 着して動かないように保持された状態にある。そして、この成型品Aに対して既 述のように上下のスピン付与手段41、51により上杵15および下杵4が、そ の軸回りに方向回転されるから、それに伴い成型品Aと上杵15および下杵4の 杵先面との間に水平方向の剪断力が発生する。
【0039】 そのため、成型品Aに対する上下杵15、4の分離が容易に行なわれ、これら の杵先面に成型品A表面の少なくとも一部が剥離して付着することが防止される 。したがって、上下杵15、4の杵先面での付着物の成長も抑制されるので、成 型機の運転を中断して杵先面を清掃する回数を少なくできるとともに成型機の連 続運転時間を長くできる。
【0040】 その上、上杵15および下杵4の軸回りの回転に伴い、これらの杵先面が成型 品Aの表面を磨くので、成型品Aを構成する粉末材料の種類によっては、成型品 Aの表面に光沢を与えることができる。
【0041】 なお、本考案は前記一実施例には制約されない。例えば、本考案は下杵4につ いてのスピン付与手段51を省略して実施できる。 また、上杵用スピン付与手段41は、その上杵スピンカム43を上杵案内カム 14の径方向に移動可能に設けるとともに、これをコイルばね等の付勢体により 上杵15方向に付勢して設けたり、或いは下杵用スピン付与手段41を上下反転 した状態で上部フレーム1に取付けて上杵用スピン付与手段として用いる場合に は、圧縮成型圧力が高い場合に、その最大加圧時に上杵スピンカム43を付勢体 の付勢力に抗して逃がし、その前後の加圧時期において上杵15に回転力を与え ることができ、このようにしても本考案の初期の目的を達成できる。
【0042】 さらに、スピン付与手段41、51は前記一実施例の構成に限らず、例えば、 スピンカムに代えて多数の歯車を並設してこれらをモータ等の動力で同一方向に 回転駆動してもよい。または、スピンカムに代えて、歯車部が噛み合う多数の歯 を有した無端ベルトを用いて、このベルトをモータ等の動力で回転駆動する構成 としてもよい。このような回転駆動力が入力されるスピン付与手段を用いる場合 には、その歯との噛み合いにより上杵等を圧縮成型位置において強制的に回転さ せることができるので、本考案の初期の目的をより十分に達成し易い。
【0043】 しかも、上杵15または下杵4に設けられる歯車部15a2、4a1には、これら の杵とは別体に作られた歯車を杵の円柱部に嵌着することにより、この歯車を歯 車部15a2、4a1として用いてもよい。
【0044】 また、回転式粉末圧縮成型機が、回転盤が1回転中する間に予備圧縮と本圧縮 とを順次行って所定の成型品を圧縮成型するものでは、その予備圧縮位置および 本圧縮位置の夫々にスピン付与手段を配置して実施するとよい。
【0045】 また、臼内での粉末材料の均し作用を期待しない場合には、上下杵が成型品を 挟んだままで移動する区間を設け、この区間に対応する粉末圧縮成型位置と突き 上げ位置との間に少なくとも上杵用スピン付与手段を配置してもよい。
【0046】
【考案の効果】
以上説明した本考案の回転式粉末圧縮成型機においては、凹凸がない滑らかな 杵先面を有して回転盤に上下動および回転可能に取付けられた上杵および下杵の うち少なくとも上杵に歯車部を設けるとともに、この歯車部が噛み合わされる多 数の歯を有したスピン付与手段を圧縮成型位置に配置した構成により、圧縮成型 の際に成型品に対する少なくとも上杵の軸回り方向への回転に伴い成型品と杵先 面との間に水平方向の剪断力を発生させて、成型品表面が剥離して上杵の杵先面 へ付着することを防止するので、成型機の運転を中断して杵先面を清掃する回数 を少なくでき成型機の連続運転時間を長くできるとともに、厚みが薄い成型品の 成型においては少なくとも上杵の軸回り方向の回転により回転盤の臼内に取込ま れた粉末材料を均し密度むらを少なくして成型できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る回転式打錠機の臼が配
設された回転盤と杵および杵昇降用駆動部材との関係を
展開して示す概略説明図。
【図2】同一実施例に係る回転式打錠機の一部の構成を
示す縦断面図。
【図3】同一実施例に係る回転式打錠機の上杵用スピン
付与手段の構成を分解して示す斜視図。
【図4】同一実施例に係る上杵用スピン付与手段の構成
を示す断面図。
【図5】同一実施例に係る上杵用スピン付与手段の構成
を示す平面図。
【図6】同一実施例に係る回転式打錠機の下杵用スピン
付与手段の構成を分解して示す斜視図。
【図7】同一実施例に係る下杵用スピン付与手段の構成
を示す断面図。
【図8】同一実施例に係る下杵用スピン付与手段のスピ
ンカムの構成を示す平面図。
【符号の説明】
4…下杵、 4a1…歯車部、
15…上杵、 15a2…歯車
部、17…回転盤、 26…臼、
41…下杵用スピン付与手段、 43…上杵スピ
ンカム、43a…カム本体、 45…
歯、51…下杵用スピン付与手段、 53…上杵
スピンカム、56…歯、 A
…成型品。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転盤の臼内に取込まれた粉末材料を、凹
    凸がない滑らかな杵先面を有して前記回転盤に上下動お
    よび回転可能に取付けられた上杵および下杵を圧縮成型
    位置で互いに近付く方向に移動させて圧縮成型する回転
    式粉末圧縮成型機において、前記上杵および前記下杵の
    うち少なくとも上杵に歯車部を設けるとともに、この歯
    車部が噛み合わされる多数の歯を有したスピン付与手段
    を前記圧縮成型位置に配置したことを特徴とする回転式
    粉末圧縮成型機。
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