JPH07151913A - 偏光板の製造方法 - Google Patents

偏光板の製造方法

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Publication number
JPH07151913A
JPH07151913A JP5300334A JP30033493A JPH07151913A JP H07151913 A JPH07151913 A JP H07151913A JP 5300334 A JP5300334 A JP 5300334A JP 30033493 A JP30033493 A JP 30033493A JP H07151913 A JPH07151913 A JP H07151913A
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JP
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liquid crystal
polarizing plate
polarizer
polarizing
region
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Application number
JP5300334A
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English (en)
Inventor
Tadanori Hishida
忠則 菱田
Tetsuaki Koyama
徹朗 小山
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 互いに異なる方向の偏光軸を有し、前記偏光
軸の異なる領域が精度よく形成された偏光板を提供す
る。 【構成】 高分子フィルムを延伸し、ヨウ素を吸着分散
させた偏光子37の予め定める領域51bに紫外線57
が照射される。偏光子37の偏光機能はヨウ素分子の二
色性によって生じるものであるけれども、紫外線57が
照射されることによって前記ヨウ素が分解し、二色性が
消失する。このため、領域51bの偏光機能が消失す
る。同様に構成される偏光子38の予め定める領域58
bに紫外線57が照射される。この偏光子38も領域5
8bの偏光機能が消失する。このような偏光子37,3
8は互いの偏光軸が異なる方向となるようにして重ね合
わせられる。したがって、互いに異なる2種類の方向の
偏光軸を有し、前記偏光軸の異なる領域が精度よく形成
された偏光板33を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、互いに異なる方向の偏
光軸を有する偏光板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶の電気光学効果を利用した液
晶表示装置は、たとえば電卓(電子式卓上計算機)、ワ
ードプロセッサ、およびテレビ受像機などの表示手段と
して用いられている。前記液晶表示装置としては、一対
の基板間にネマティック液晶層を介在した液晶表示素子
と、2枚の偏光板とを備えたものが幅広く用いられてい
る。前記一対の基板は、それぞれ液晶層側表面に少なく
とも表示用の電極と配向膜とを備える。前記配向膜の表
面には、一方向にラビング処理が施されており、配向膜
表面に最近接する液晶分子は、前記ラビング処理の方向
に沿って配向する。このような液晶表示装置では、前記
ラビング処理の方向が単一方向に限られていることか
ら、結果として一方向の視角方向から観察したときにし
か良好な表示品位が得られない。
【0003】しかしながら、前記不都合を解消して異な
る視角方向から観察したときにも良好な表示品位が得ら
れる液晶表示装置が、たとえば特開昭60−21142
6号公報に開示されている。これは、同一平面内に2種
類以上の異なる方向に配向処理を施した液晶表示パネル
に、液晶配向数に対応する数の異なる偏光方向を持つ2
枚以上の偏光板を配したものである。
【0004】図10は、特開昭60−211426号公
報に開示されている液晶表示装置1を分解して示す斜視
図である。液晶表示装置1は、液晶表示素子2、第1偏
光板3および第2偏光板4を含み、液晶表示素子2の基
板5側表面に第1偏光板3を貼り合わせ、液晶表示素子
2の基板6側表面に第2偏光板4を貼り合わせることに
よって構成される。
【0005】前記液晶表示素子2は、一対の基板5,6
の間に図示しない液晶層を介在したものであり、基板
5,6は少なくとも表示用の電極と配向膜とをそれぞれ
備える。各配向膜の表面には、配向処理としてそれぞれ
ラビング処理が施されており、この配向膜に最近接する
液晶分子は前記ラビング処理の方向に沿って配向する。
互いに対向する配向膜の表面には、それぞれ異なる方向
にラビング処理が施されており、たとえばそれぞれのラ
ビング処理の方向が直交している場合には、基板5,6
間に介在される液晶層の液晶分子は前記基板5,6間で
90°捩れ配向する。
【0006】基板5の配向膜表面であって、所定の領域
11aの表面に施されるラビング処理方向と、所定の領
域11bの表面に施されるラビング処理方向とは互いに
異なる方向とされる。また、基板6の配向膜表面であっ
て、所定の領域11aの表面に施されるラビング処理方
向と、所定の領域11bの表面に施されるラビング処理
方向とも互いに異なる方向とされる。このようにラビン
グ処理が施された配向膜の間に介在される液晶分子は、
前記所定の領域11a,11bに対応した平均配向方向
12a,12bを有する。平均配向方向12a,12b
は、上述したように捩れ配向した液晶分子のうちの、基
板5,6間のほぼ中央に位置する液晶分子の配向方向を
表しており、平均配向方向12a,12bは互いに異な
る方向となる。
【0007】前記所定の領域11a,11bは液晶表示
装置1の、たとえば絵素領域に対応して設定される。前
記絵素領域は、たとえば単純マトリクス型の場合は基板
5に形成される帯状の表示用電極と、基板6に形成され
る帯状の表示用電極との交差部とされ、アクティブマト
リクス型の場合は基板5,6のいずれか一方基板に形成
される絵素電極の領域とされる。
【0008】前記第1偏光板3は、図11に示されるよ
うに偏光子7,8を重ね合わせて構成される。偏光子7
の前記所定の領域11aに対応した部分15はプレス機
を用いて打抜かれ、偏光子8の前記所定の領域11bに
対応した部分16も同様にプレス機を用いて打抜かれ
る。このような偏光子7,8は、互いの偏光軸13,1
4が異なる方向となるようにして重ね合わせられる。し
たがって第1偏光板3は、異なる偏光方向を持つ偏光板
となる。
【0009】前記第1偏光板3と同様にして第2偏光板
4は、偏光子9,10を重ね合わせて構成される。偏光
子9の前記所定の領域11aに対応した部分19と、偏
光子10の前記所定の領域11bに対応した部分20と
がプレス機を用いて打抜かれ、互いの偏光軸17,18
が異なる方向となるようにして重ね合わせられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記液晶表示装置1の
所定の領域11a,11bは、非常に微細な領域であ
る。各偏光子7〜10の所定の領域11a,11bに対
応した領域を前述したようにプレス機を用いて打抜く
際、プレス機で打抜くという物理的な手法では、位置決
め精度が低いことやエッジ部分の形状が粗いことなどが
問題となる。すなわち、物理的手法で加工した偏光子7
〜10でそれぞれ構成される第1および第2偏光板3,
4を液晶表示素子2に貼り合わせると、液晶表示素子2
の所定の領域11a,11bと、該領域11a,11b
に対応した偏光板3,4の領域とが一致せず、表示不良
が発生することとなる。
【0011】具体的には、第1偏光板3において、偏光
子7,8のそれぞれの打抜き部分15,16が精度よく
打抜かれなかった場合、たとえば打抜きによる残部同士
が重なると、黒いスジ状の領域が形成される。このよう
な偏光板を用いると表示不良が発生することとなる。第
2偏光板4についても同様である。
【0012】このようなプレス機で打抜くという手法に
よる不都合は、表示が高精細なものになるほど顕著とな
る。すなわち、高精細になると、絵素領域がさらに微細
化され、絵素領域に対応して設定される前記所定の領域
11a,11bも微細化される。したがって、加工上の
精度問題に加えて、偏光板の貼り合わせ時の位置合わせ
が難しくなり、表示不良の発生頻度が増加する。
【0013】本発明の目的は、互いに異なる方向の偏光
軸を有し、前記偏光軸の異なる領域を精度よく形成する
ことができる偏光板の製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、高分子フィル
ムを延伸した偏光基体に偏光要素を吸着分散させてなる
偏光子を複数枚準備し、各偏光子の予め定める領域に光
を照射し、前記偏光子をそれぞれの偏光軸の方向が互い
に異なる方向となるようにして重ね合わせることを特徴
とする偏光板の製造方法である。
【0015】
【作用】本発明に従えば、偏光板は、高分子フィルムの
延伸および偏光基体への偏光要素の吸着分散からなる複
数枚の偏光子の予め定める領域にそれぞれ光を照射し、
前記偏光子を重ね合わせることによって形成される。偏
光子の偏光機能は、前記吸着分散させた偏光要素の二色
性によって生じるものであるけれども、前述したように
光を照射すると、偏光要素が分解し、その分子構造が変
化して二色性が消失する。したがって、偏光機能も消失
する。各偏光子の予め定める領域に光を照射し、該偏光
子を、それぞれの偏光軸が互いに異なる方向となるよう
にして重ね合わせることによって、互いに異なる方向の
偏光軸を有する偏光板を形成することができる。
【0016】光を照射することによって予め定める領域
の偏光機能を消失させることは、従来技術のプレス機で
打抜く手法と比較して、位置決め精度が高く、またエッ
ジ部分の形状が粗くなるなどの不都合は生じない。この
ため、各偏光子を重ね合わせたときにおいて、前記不都
合によって生じる位置ずれが低減し、たとえば黒いスジ
状の領域が生じることが低減する。したがって、互いに
異なる方向の偏光軸を有し、前記偏光軸の異なる領域が
精度よく形成された偏光板を提供することができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である製造方法に
基づいて作成した偏光板33,34を用いた液晶表示装
置31を分解して示す斜視図である。また、図2は前記
液晶表示装置31の液晶表示素子32の構成を示す断面
図である。液晶表示装置31は、液晶表示素子32、第
1偏光板33、第2偏光板34を含み、液晶表示素子3
2の基板35側表面に第1偏光板33を貼り合わせ、液
晶表示素子32の基板36側表面に第2偏光板34を貼
り合わせることによって構成される。液晶表示素子32
は、基板35,36、液晶層76を含み、基板35,3
6の間に液晶層76を介在して構成される。
【0018】前記基板35は、透光性基板71、共通電
極72および配向膜73を含み、基板36は、ゲートバ
スライン41、ソースバスライン42、TFT(薄膜ト
ランジスタ)素子43、絵素電極44および配向膜75
を含む。たとえばガラスで実現される透光性基板71の
液晶層側表面に共通電極72が形成され、さらに共通電
極72の表面に配向膜73が形成される。同じくたとえ
ばガラスで実現される透光性基板74の液晶層側表面に
ゲートバスライン41、ソースバスライン42、TFT
素子43および絵素電極44が形成され、さらにその上
に配向膜75が形成される。
【0019】前記ゲートバスライン41とソースバスラ
イン42とは、互いに直交するようにして、かつ互いに
絶縁性を保持して形成される。ゲートバスライン41と
ソースバスライン42とによって形成される矩形状の領
域には、絵素電極44が形成される。絵素電極44は、
TFT素子43によって前記ゲートバスライン41とソ
ースバスライン42とに接続される。前記TFT素子4
3は、絵素電極44に電圧を印加して、液晶分子を駆動
するためのスイッチング素子である。前記共通電極72
と絵素電極44とは、たとえばITO(インジウム錫酸
化物)などの透明導電膜で実現される。
【0020】配向膜73,75は、たとえばポリイミド
樹脂で実現される。配向膜73,75の表面には、後述
する方法によってそれぞれラビング処理が施されてい
る。したがって、配向膜73,75に最近接する液晶分
子76aは、前記ラビング処理の方向に沿って配向す
る。互いに対向する配向膜73,75の表面には、それ
ぞれ異なる方向にラビング処理が施されており、たとえ
ばそれぞれのラビング処理の方向が直交している場合に
は、基板35,36間に介在される液晶層76の液晶分
子76aは前記基板35,36間で90°捩れ配向す
る。
【0021】前記絵素電極44に対応した配向膜73,
75の表面は、互いにラビング処理方向の異なる2つの
領域45a,45bから成る。たとえば配向膜73の領
域45aには、ラビング処理方向77aにラビング処理
が施されており、配向膜73の領域45bには、前記ラ
ビング処理方向77aとは異なるラビング処理方向77
bにラビング処理が施されている。また、配向膜75の
領域45aには、ラビング処理方向77bにラビング処
理が施されており、配向膜75の領域45bには、ラビ
ング処理方向77aにラビング処理が施されている。こ
のようにラビング処理が施された配向膜73,75の間
に介在される液晶分子76aは、前記領域45a,45
bに対応した平均配向方向46a,46bを有する。平
均配向方向46a,46bとは、上述したように捩れ配
向した液晶分子76aのうちの、基板35,36の間の
ほぼ中央に位置する液晶分子76aの配向方向を表して
おり、平均配向方向46a,46bは互いに異なる方向
となる。
【0022】前記第1偏光板33は、偏光子37,38
を含み、前記偏光子37,38を重ね合わせることによ
って構成される。矢符47は、偏光子37の偏光軸を示
し、矢符48は偏光子38の偏光軸を示す。偏光子3
7,38は、偏光軸47,48が互いに異なる方向とな
るようにして重ね合わせられている。偏光子37,38
の予め定める領域33a,33bは、後述する方法によ
ってその偏光機能が消失している。したがって、第1偏
光板33は、異なる偏光方向を持つ偏光板となる。前記
予め定める領域33aは、前述した互いにラビング処理
方向の異なる2つの領域のうちの一方の領域45aに対
応し、予め定める領域33bは他方の領域45bに対応
する。
【0023】第1偏光板33の領域33aの偏光軸48
は、前記基板35の配向膜73の領域45aに施された
ラビング処理方向77aに対応している。また、第1偏
光板33の領域33bの偏光軸47は、前記基板35の
配向膜73の領域45bに施されたラビング処理方向7
7bに対応している。
【0024】前記第2偏光板34も第1偏光板33と同
様に偏光子39,40を含み、偏光軸が互いに異なる方
向となるようにして重ね合わせられている。矢符49は
偏光子39の偏光軸を示し、矢符50は偏光子40の偏
光軸を示す。偏光子39,40の予め定める領域34
a,34bも、後述する方法によってその偏光機能が消
失しており、第2偏光板34も異なる偏光方向を持つ偏
光板となる。前記予め定める領域34aは、前述した互
いにラビング処理方向の異なる2つの領域のうちの一方
の領域45aに対応し、予め定める領域34bは他方の
領域45bに対応する。
【0025】第2偏光板34の領域34aの偏光軸50
は、前記基板36の配向膜75の領域45aに施された
ラビング処理方向77bに対応している。また、第2偏
光板34の領域34bの偏光軸49は、前記基板36の
配向膜75の領域45bに施されたラビング処理方向7
7aに対応している。
【0026】図3は、前記偏光子37の構成を示す斜視
図である。また、図4は前記偏光子37の形成方法を説
明するための図であり、図5は偏光子37の構成を模式
的に示す断面図である。偏光子37は、その一方表面に
保護膜52が貼り合わせられ、他方表面に保護膜53が
貼り合わせられている。保護膜52,53は、偏光子3
7の耐久性や機械的強度を確保するためのものである。
前記保護膜52,53は、たとえばTAC(トリアセチ
ルセルロース)またはアクリル樹脂で実現される。
【0027】偏光子37は、図4に示されるように、た
とえば延伸したポリビニルアルコールで実現される高分
子フィルム61にヨウ素62を吸着させ分散させること
によって形成される。高分子フィルム61は偏光基体で
あり、ヨウ素62は偏光要素である。高分子フィルム6
1は延伸されているので、該フィルム61の分子61a
が一方向に配向している。ヨウ素62を前記フィルム6
1に吸着分散させると、図5に示されるようにヨウ素分
子62aが前記フィルム61の分子61aに沿って配向
する。吸着されたヨウ素分子62aは、一方方向に振動
する光を吸収し、他方方向に振動する光を透過する、い
わゆる二色性を有している。したがって、偏光機能が生
じる。前記ヨウ素62に代わって二色性を有する染料を
用いることも可能である。また、偏光子38〜40につ
いても同様にして形成される。
【0028】図6は、本発明の一実施例である製造方法
に基づいて前記第1偏光板33を作成する手順を構成す
る工程図であり、図7はその手順を段階的に示す側面図
である。工程a1では、図7(1)に示されるように偏
光子37の保護膜52の表面にレジスト膜54が形成さ
れる。
【0029】工程a2では、前記レジスト膜54に光5
6が照射され、露光される。このとき、前記レジスト膜
54上には図7(2)に示されるマスク55が配置され
る。マスク55には、前記領域45aに対応した遮光領
域55aと、領域45bに対応した透過領域55bとが
形成されている。なお、図7(2)では遮光領域55a
を斜線で示している。
【0030】工程a3では、現像処理が施される。現像
することによって、前記露光処理で硬化しなかったレジ
スト膜54が除去される。レジスト膜54としてポジ型
を用いた場合、図7(3)に示されるように光照射され
た領域のレジスト膜54が除去される。
【0031】工程a4では、図7(4)に示されるよう
に紫外線57が照射される。紫外線57を照射すること
によって、レジスト膜54が除去された領域の偏光子3
7の偏光機能が消失する。すなわち前記紫外線57によ
って前述したヨウ素分子62aが分解される。分解し、
その分子構造が変化したヨウ素分子62aは、前記二色
性が消失する。したがって、偏光機能も消失する。偏光
機能が消失した領域51bは、全方向に振動する光を透
過する。また、斜線で表される領域51aは、紫外線5
7が照射されなかった領域であり、偏光機能を有する領
域である。この領域51aは、前記二色性を有するヨウ
素分子62aの吸収波長帯域の色に着色している。
【0032】工程a5では、図7(5)に示されるよう
に残余のレジスト膜54が剥離される。このようにし
て、偏光子37に偏光機能の消失した領域51bが形成
される。同様の工程a1〜a5によって偏光子38にも
偏光機能の消失した領域が形成される。
【0033】なお、偏光子38の工程a2に用いられる
マスクとしては、前記マスク55とは異なる領域に遮光
領域と透過領域とが形成されたものが用いられる。すな
わち、該マスクには前記領域45aに対応した透過領域
と、領域45bに対応した遮光領域とが形成されてい
る。したがって、図7(6)に示されるように、偏光子
38には、偏光機能が消失した領域58bが形成され
る。また、図7(6)の斜線で表される領域58aは、
紫外線が照射されなかった領域であり、偏光機能を有す
る領域である。なお、偏光子38にもその表面に保護膜
59,60がそれぞれ貼り合わせられている。
【0034】工程a6では、図7(6)に示されるよう
に偏光子37,38が重ね合わされる。偏光子37と偏
光子38とは前述したように偏光軸47,48が互いに
異なる方向となるようにして重ね合わせられる。ここ
で、偏光子37の偏光機能を有する領域51aと、偏光
子38の偏光機能が消失した領域58bとが、また偏光
子37の偏光機能が消失した領域51bと偏光子38の
偏光機能を有する領域58aとが一致するようにして重
ね合わせられる。偏光機能が消失した領域51b,58
bは、前述したように全方向に振動する光を透過するた
め、それぞれ重ね合わせられた偏光子37,38のいず
れか一方の偏光機能のみが生じることとなる。したがっ
て、第1偏光板33は互いに異なる方向の偏光軸を有す
ることとなる。
【0035】なお、前記工程a4において、各偏光子3
7,38に位置合わせの際の目印となるアライメントマ
ーカを形成しておくと、偏光子37,38の貼り合わせ
が容易となる。以上のようにして互いに異なる偏光方向
を有する第1偏光板33が形成される。また、同様にし
て第2偏光板34も形成される。
【0036】図8は、前記液晶表示装置31を作成する
手順を示す工程図であり、図9は配向処理の方法を段階
的に示す側面図である。工程b1では、透光性基板71
の一方表面に共通電極72が形成され、透光性基板74
の一方表面にゲートバスライン41、ソースバスライン
42、TFT素子43および絵素電極44が形成され
る。
【0037】工程b2では、前記基板71,72に配向
膜73,75がそれぞれ形成される。配向膜73,75
の表面には、配向処理として、たとえばラビング処理が
施されている。このラビング処理は、具体的には次のよ
うにして行われる。
【0038】まず、図9(1)に示されるように透光性
基板71の共通電極72の表面に配向膜73とされる樹
脂膜73aが形成される。樹脂膜73aは、溶剤を含ん
だ状態で塗布され、加熱処理される。樹脂膜73aの表
面には、さらにレジスト膜78が形成される。レジスト
膜78は、露光され、現像されて図9(2)に示される
ように、前記領域45aの表面にのみ設けられる。領域
45bの表面に設けられたレジスト膜78は除去される
ため、前記樹脂膜73aが露出する。この状態でラビン
グ処理が、ラビング処理方向77bに施される。したが
って、前記露出した樹脂膜表面だけがラビング処理され
る。次に、残余のレジスト膜78が図9(3)に示され
るように剥離される。
【0039】続いて、同様に図9(4)に示されるよう
に樹脂膜73aの表面にレジスト膜79が形成される。
レジスト膜79も露光されて現像され、図9(5)に示
されるように前記領域45bの表面にのみに設けられ
る。領域45bの表面に設けられたレジスト膜79は除
去されるため、樹脂膜73aが露出する。この状態でラ
ビング処理が、前記ラビング処理方向77bとは異なる
ラビング処理方向77aに施される。したがって、前記
露出した樹脂膜表面だけがラビング処理される。次に、
残余のレジスト膜79が、図9(6)に示されるように
剥離される。このようにして、樹脂膜73aの表面に互
いに異なる方向にラビング処理が施されて、配向膜73
とされる。配向膜75についても、同様の方法でラビン
グ処理が行われる。なお、レジスト膜78,79の代わ
りに領域45a,45bに対応したパターンが形成され
た金属板や高分子フィルムなどを用いることも可能であ
る。
【0040】工程b3では、基板35,36が一定の間
隔をあけて接着剤によって貼り合わせられる。ここで前
記接着剤としては、たとえば熱硬化型の接着剤が用いら
れ、貼り合わせられた基板35,36は熱処理される。
【0041】工程b4では、前記基板35,36の間に
液晶が注入されて液晶層76が形成される。前記液晶と
しては、たとえばネマティック液晶が用いられる。
【0042】工程b5では、基板35,36の表面に第
1偏光板33および第2偏光板34がそれぞれ貼り合わ
せられる。
【0043】以上のようにして、同一平面内に2種類の
異なる方向に配向処理を施した液晶表示素子32と、前
記液晶配向数に対応する2種類の方向の異なる偏光軸を
持つ第1および第2偏光板33,34を備える液晶表示
装置31が形成される。
【0044】本実施例の第1および第2偏光板33,3
4は、予め定められる領域に紫外線(光)を照射するこ
とによって偏光機能を消失させたものであるけれども、
前記位置決め手法は、従来のプレス機によって打抜く手
法と比較して、位置精度が高い。また、エッジ部分にお
いてその形状が粗くなるなどの不都合が生じない。この
ため、各偏光子37〜40を貼り合わせて形成される第
1偏光板33および第2偏光板34は共に位置合わせの
不良が少ないものとなり、たとえば黒いスジ状の領域が
低減する。したがって、従来技術による偏光板と比べて
偏光軸の異なる領域が精度よく形成された偏光板を提供
することができる。
【0045】また、このような第1および第2偏光板3
3,34を用いた液晶表示装置31は、位置ずれがな
く、表示品位の優れたものとなる。液晶表示装置の表示
がさらに高精細となったときであっても、本実施例によ
って形成される偏光板を用いると、優れた表示品位が得
られる。なお、第1偏光板33の領域33a,33b以
外の領域は、各偏光子37,38の偏光機能を有する部
分が互いの偏光軸の方向が異なるようにして重なってい
る。第2偏光板34についても同様である。したがっ
て、この領域に入射し、透過する光は、第1および第2
偏光板33,34によって吸収され、観測者には黒色に
観測される。これは、いわゆるブラックマトリクスとし
て機能するものである。
【0046】なお、本実施例では液晶表示装置31とし
てアクティブマトリクス型液晶表示装置の例について説
明したけれども、たとえば単純マトリクス型の液晶表示
装置として本発明に基づく偏光板を用いても同様の効果
を得ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複数枚の
偏光子の予め定める領域に、それぞれ光を照射すること
によって光照射された領域の偏光機能を消失させる。前
記偏光子を各偏光子の偏光軸が互いに異なる方向となる
ようにして重ね合わせることによって、互いに異なる方
向の偏光軸を有する偏光板が形成される。光照射によっ
て偏光機能を消失させることは、従来技術と比較して、
位置決め精度が高い。また、エッジ部分の形状が粗くな
るなどの不都合は生じない。このため、各偏光子を重ね
合わせたときに位置ずれが生じることが低減し、たとえ
ば黒いスジ状の領域が生じることなどが低減する。した
がって、互いに異なる方向の偏光軸を有し、前記偏光軸
の異なる領域が精度よく形成された偏光板を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶表示装置31を分解して示す斜視図であ
る。
【図2】前記液晶表示装置31の液晶表示素子32の構
成を示す断面図である。
【図3】偏光子37の構成を示す斜視図である。
【図4】偏光子37の形成方法を説明するための図であ
る。
【図5】前記偏光子37の構成を模式的に示す断面図で
ある。
【図6】本発明の一実施例である製造方法に基づいて第
1偏光板33を作成する手順を示す工程図である。
【図7】前記第1偏光板33を作成する手順を段階的に
示す側面図である。
【図8】前記液晶表示装置31を作成する手順を示す工
程図である。
【図9】配向処理の方法を段階的に示す側面図である。
【図10】従来の液晶表示装置1を分解して示す斜視図
である。
【図11】従来の第1偏光板3を示す斜視図である。
【符号の説明】
33 第1偏光板 34 第2偏光板 37,38,39,40 偏光子 61 高分子フィルム 62 ヨウ素

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フィルムを延伸した偏光基体に偏
    光要素を吸着分散させてなる偏光子を複数枚準備し、 各偏光子の予め定める領域に光を照射し、 前記偏光子をそれぞれの偏光軸の方向が互いに異なる方
    向となるようにして重ね合わせることを特徴とする偏光
    板の製造方法。
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