JPH07151688A - 水中の窒素化合物及びリン化合物の分析方法並びに装置 - Google Patents

水中の窒素化合物及びリン化合物の分析方法並びに装置

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JPH07151688A
JPH07151688A JP33004293A JP33004293A JPH07151688A JP H07151688 A JPH07151688 A JP H07151688A JP 33004293 A JP33004293 A JP 33004293A JP 33004293 A JP33004293 A JP 33004293A JP H07151688 A JPH07151688 A JP H07151688A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料水中の窒素化合物とリン化合物を共通に
測定できるようにするとともに、長時間の連続分析も可
能にする。 【構成】 試料水を反応槽へ供給し、AgCl触媒の存
在下で90℃に加温し、その試料水に空気を供給しなが
ら低圧水銀灯により紫外線を試料水に照射して光酸化分
解反応を起こさせる。光酸化分解反応終了後、試料水の
一部を測定槽に取り出して吸光光度計により波長220
nmで硝酸イオンを測定する。次に、測定槽に残ってい
る試料水にモリブデン酸アンモニウム溶液とL−アスコ
ルビン酸溶液を添加して発色反応させ、その発色した液
を用い吸光光度計により波長880nmでリン酸イオン
を測定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工場や事業所などから出
る排水や、河川や湖沼などの環境水に含まれる微量の窒
素化合物とリン化合物を分析する方法に関するものであ
る。本発明はまた、そのような分析方法で試料水中の窒
素化合物とリン化合物を酸化してそれぞれ硝酸イオンと
リン酸イオンに変える酸化分解装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】我が国においては水中の窒素化合物やリ
ン化合物の分析方法は、JISのK0102や環境庁告
示140号によって公的に規格化されている。水中の窒
素化合物は硝酸イオン、亜硝酸イオン、アンモニウムイ
オン又は有機態窒素として存在している。これらの水中
窒素を全て測定するTN(全窒素)分析方法では、全て
の窒素化合物を硝酸イオンに変えて測定するが、アンモ
ニウムイオンや有機体窒素は硝酸イオンに酸化されにく
い。そこで、TN測定では試料水にアルカリ性ペルオキ
ソ二硫酸カリウム溶液を加えて120℃で30分間加熱
し、全ての窒素化合物を硝酸イオンに酸化する。それを
冷却した後、pHを2〜3に調整し、硝酸イオンによる
波長220nmでの紫外線吸光度を測定している。
【0003】一方、水中のリン化合物はリン酸イオン、
加水分解性リン、又は有機態リンとして存在している。
TP(全リン)測定では中性状態でペルオキソ二硫酸カ
リウムを酸化剤として添加し、120℃で30分間加熱
することによって全てのリン化合物をリン酸イオンに酸
化する。リン酸イオンは特有の光吸収を持たないので、
リン酸イオンを測定するには、冷却後に発色剤としてモ
リブデン酸アンモニウム溶液とL−アスコルビン酸溶液
を添加して発色させ、波長880nmでの吸光度を測定
している。
【0004】他のTN測定方法では、酸化触媒を用いて
500℃以上の高温で硝酸イオンに酸化した後、化学発
光法により窒素酸化物として測定したり、窒素酸化物を
さらに酸化還元反応管(約600℃)に通して窒素ガス
に分解してガスクロマトグラフ法で窒素として測定して
いる。さらに他の方法としては、試料水にオゾンを供給
してオゾン酸化する方法も行なわれており、そのオゾン
酸化は、TN測定ではアルカリ性下、TP測定では酸性
下で行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】試料水中のTN測定と
TP測定を共通の分析計で分析するようにした装置はな
い。これは、酸化剤による酸化やオゾン酸化では、窒素
化合物の酸化をアルカリ性下で行ない、リン化合物の酸
化を中性下又は酸性下で行なうというように、酸化の際
のpH条件が異なるためである。また、酸化剤による酸
化方法では水の沸点以上の120℃というような高温に
加熱するため、耐圧構造の反応釜を必要とし、酸化装置
の構造や操作が複雑になり、高価格になる問題がある。
酸化剤は消耗するため頻繁に補充しなければならず、ラ
ンニングコストが高くなる問題もある。
【0006】触媒を用いて窒素化合物を酸化する方法
は、500℃以上というような高温が必要であり、かつ
触媒の劣化が激しい。装置も構造が複雑になり、保守が
困難であるだけでなく、触媒を使用した分析法は一般に
モニタとして現場で使用するのに不向きである。オゾン
酸化法では中性域での酸化力が弱いため、窒素化合物の
酸化についてもリン化合物の酸化についてもそれぞれp
Hを調整する機構を要し、装置の構造が複雑になる。ま
た、酸とアルカリのpH調整液も消耗品として必要にな
る。このように、従来の分析方法では窒素化合物とリン
化合物を共通に測定することができないだけでなく、コ
スト高にもなり、また連続モニタとしての適性に欠け、
使用するのが困難である。
【0007】そこで、本発明は試料水中の窒素化合物と
リン化合物を共通に測定できるようにするとともに、長
時間連続して分析することも可能な分析方法を提供する
ことを目的とするものである。本発明はまた、そのよう
な分析方法で窒素化合物とリン化合物をともに酸化して
硝酸イオンとリン酸イオンに変換するのに好都合な装置
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の分析方法は、次
の工程(A)から(C)を含んで水中の窒素化合物とリ
ン化合物とを分析する。(A)試料水を50〜100℃
に加温し、光酸化触媒の存在下でその試料水に紫外線を
照射する酸化工程、(B)酸化された試料水の硝酸イオ
ンを吸光光度法により測定する工程、(C)酸化された
試料水にリン酸イオンと選択的に反応する発色剤を添加
し、その発色液を吸光光度法により測定する工程。
【0009】光酸化触媒としてはTiO2やハロゲン化
銀などが使用できるが、好ましい態様ではAgCl、A
gI、AgBrなどのハロゲン化銀を使用する。他の好
ましい態様では、紫外線照射時に試料水に酸素又はオゾ
ンを含有したガスを吹き込む。
【0010】本発明の光酸化分解装置は、試料水出入口
を有し、槽内面に光酸化触媒薄膜が形成され又は槽内に
光酸化触媒が充填された酸化反応槽と、酸化反応槽内に
紫外線を照射する紫外光源と、酸化反応槽の試料水を5
0〜100℃に加温する加温手段とを備えている。バッ
チ式光酸化分解装置とする場合には試料水を酸化反応槽
に不連続に供給し、不連続に取り出す流路を備え、フロ
ー式光酸化分解装置とする場合には試料水を酸化反応槽
に連続して供給する流路を備えている。
【0011】本発明の分析装置は、試料水を50〜10
0℃に加温し、光酸化触媒の存在下でその試料水に紫外
線を照射して試料水中の窒素化合物とリン化合物を同時
に酸化して窒素化合物から硝酸イオン、リン化合物から
リン酸イオンを生じさせる酸化反応槽と、酸化反応槽と
流路で結ばれ、酸化反応槽からの試料水が供給される石
英ガラス製吸光測定セルと、酸化反応槽又は吸光測定セ
ルへリン酸イオンと選択的に反応する発色液を添加する
発色液添加用流路と、吸光測定セルへ測定光として紫外
線及び近赤外線を照射する光源部と、吸光測定セルの測
定光透過光路上にあって、その透過光を2つの光路に分
波する分波手段と、分波された一方の光路上にあって硝
酸イオンに特有の吸収波長を選択し、その波長の光を硝
酸イオンの試料光として検出する第1の光学系と、分波
された他方の光路上にあってリン酸イオンと反応した発
色液に特有の吸収波長を選択し、その波長の光をリン酸
イオンの試料光として検出する第2の光学系と、第1及
び第2の光学系の検出信号を基にして窒素化合物濃度と
リン化合物濃度とを算出する演算処理部とを備えてい
る。分析装置の好ましい態様では、吸光測定セルは酸化
反応槽よりも低い位置に配置され、酸化反応槽から吸光
測定セルを経て排液に至る試料水の流路にはポンプが配
置されておらず、落差により試料水が移送される。
【0012】
【作用】ハロゲン化銀は写真の感光材料として広く用い
られている。その光吸収特性もよく知られており、低圧
水銀灯の発光スペクトルを殆ど吸収する。しかし、ハロ
ゲン化銀が水中の窒素化合物やリン化合物を酸化する際
の触媒作用を有する点については知られていない。
【0013】ハロゲン化銀の光酸化触媒としての機能は
明らかではないが、光吸収によって荷電子帯の電子が導
電帯に励起され、自由電子と正孔を生成することは知ら
れている。この自由電子や正孔が窒素やリンと結合して
いる電子に作用して結合を切断し、酸化に導くものと考
えられる。
【0014】試料水に紫外線を照射する際に酸素やオゾ
ンを含んだガスを吹き込む場合には、次のような反応が
起こり、水中に酸素原子やオゾンが発生する。この酸素
原子やオゾンがハロゲン化銀の光酸化触媒の作用ととも
に、窒素やリンの酸化を促す。 O2+UV(18
5nm) → 2O O+O2 → O33+UV(254nm) → O+O2
【0015】酸素原子やオゾンは酸化力をもっているの
で、試料水中の窒素化合物やリン化合物を酸化してそれ
ぞれ硝酸イオンやリン酸イオンに変える。試料水を50
〜100℃に加温するのは、加温により光酸化分解反応
が大幅に促進されるからである。
【0016】
【実施例】図1は本発明方法の一実施例を工程順に示し
たものであり、図2は測定装置の概略構成を示したもの
である。図2の構成図において、2は光酸化分解槽であ
り、50〜100℃に加温できるように加温手段を備
え、試料水に酸素又は空気を供給する手段と、試料水に
紫外線を照射する手段も備えている。光酸化分解槽2で
紫外線照射により窒素とリンの化合物がそれぞれ硝酸イ
オンとリン酸イオンに酸化された後の試料水が、測定槽
8へ導かれる。10は測定槽8の試料水の硝酸イオンの
吸光度と、発色剤が添加された後のリン酸イオンによる
発色量を吸光度として測定する吸光光度計である。測定
槽8にはリン酸イオンの測定のために、モリブデン酸ア
ンモニウム溶液とL−アスコルビン酸溶液がそれぞれ計
量器12,14で計量され、混合されて供給される。光
酸化分解槽2及び測定槽8には洗浄のために洗浄水が供
給される。
【0017】図3は光酸化分解槽の一例を表わす。パイ
レックスガラス製の反応槽40の内部に光源の低圧水銀
灯22が装着され、低圧水銀灯22を装着した状態で反
応槽40には試料水41が約150ml収容することが
できる。低圧水銀灯22の安定化電源(電源トランス)
23の容量は54W、ライプ電流は0.6A、一次電圧
は100V、二次電圧は190Vである(明確にして下
さい)。反応槽40の底部の中央には空気を供給する空
気入口24が設けられており、10ml/分の空気が反
応槽40内に供給される。空気の供給は酸素供給と試料
水41の撹拌のためである。反応槽40の底部にはさら
に試料水入口26と試料水出口28が設けられている。
空気入口24、試料水入口26及び試料水出口28には
それぞれ開閉弁が設けられている。反応槽40の上部に
は側管30が設けられ、側管30からはオーバーフロー
した試料水が排出されるようになっている。
【0018】反応槽40の内側には壁面に沿って高さが
100mm、円周の長さが200mmで、厚さが0.0
5mmのAgCl薄膜を表面にもつAg薄膜110が、
AgClを試料水と接触させるように貼りつけられてい
る。
【0019】反応槽40内の試料水の温度を50〜10
0℃の間の一定温度に保つために、反応槽40の外側に
はヒートシンク42としてアルミニウム製保護槽が反応
槽40に接触して設けられている。ヒートシンク42に
は約30Wのカートリッジヒータ(シースヒータ)32
が2本埋め込まれており、温度センサ34として熱電対
が埋め込まれている。温調器37は、一例として試料水
の温度を90℃に調整するように設定されている。試料
水の温度はヒートシンク42からの熱と低圧水銀灯22
の発熱で急激に上昇して90℃になる。
【0020】紫外線放射源としては低圧水銀灯22に限
らず、エキシマレーザ、重水素ランプ、キセノンラン
プ、Hg−Zn−Pbランプなど、強いエネルギーで紫
外線を放射できる光源であればいずれも使用することが
できる。低圧水銀灯は安価で長寿命である点でモニタと
しての適性があるので好都合である。酸化分解時に低圧
水銀灯22が点灯され、紫外線が反応槽40内の試料水
に照射され、空気入口24から空気が供給される。
【0021】次に、この実施例について図1のフローチ
ャートを参照して動作を説明する。試料水はフィルタな
どで予め大きな汚物が除去された後、計量されながら試
料入口26を経て反応槽40へ供給される。反応槽40
では試料水41が90℃に加温され、空気入口24から
空気が供給されながら、45分間にわたって低圧水銀灯
22により紫外線が試料水に照射される。この紫外線照
射により、反応槽40内では光酸化触媒のAgClによ
る酸化反応とともに、次の反応が起こっていると考えら
れる。 O2+UV(185nm) → 2O O+O2 → O33+UV(254nm) → O+O2 O+O3 → 2O2 (O,O3)+(窒素化合物,リン化合物)→ 硝酸イ
オン,リン酸イオン (O,O3)+不飽和化合物 → 飽和化合物,CO2
2
【0022】光酸化分解終了後、反応槽40内の試料水
の一部又は全部を測定槽8へ取り出して吸光光度計10
により波長220nmで硝酸イオンを測定する。次に、
測定槽8にモリブデン酸アンモニウム溶液とL−アスコ
ルビン酸溶液を添加して発色反応させる。その発色した
液を吸光光度計10により波長880nmでリン酸イオ
ンを測定する。
【0023】図4は図3で用いた光酸化触媒のAgCl
薄膜110を形成する方法を示したものである。NaC
l水溶液112(約1モル)中に光酸化触媒となる主材
料のAg薄板114を陽極として浸し、対極となるPt
薄板116をAg薄板114と同一の表面積になるよう
にセットする。直流電源118から両電極114と11
6間に約0.3Vの電圧を印加すると、約30分でAg
Cl薄板114の表面が十分にメッキされてAgCl薄
膜が形成される。
【0024】AgI薄膜やAgBr薄膜を形成するとき
は、それぞれNaI水溶液やNaBr水溶液を用いれば
同様にして作成することができる。図3のように反応槽
40の内側にAgCl薄膜をもつAg薄板をセットする
のに代えて、反応槽40の内面に銀鏡反応によってAg
薄膜を形成し、そのAg薄膜を図4と同様にしてNaC
l水溶液中で電解処理することによりAgCl薄膜とす
ることもできる。また、反応槽40の内面に銀ペースト
によりコーティングを施し、同様にしてAgCl薄膜と
することもできる。
【0025】図5に光酸化触媒AgClを用いた場合の
分解効率を他の方法と比較して示す。「AgCl」とし
て示されているのは、図3の光酸化分解槽を用いて難分
解性のアンモニア態窒素の代表例としての(NH4)2
4を用い、濃度1.5ppmN(窒素換算の濃度で1.
5ppm)の試料水にて調べた結果である。「Pt」と
して示されているのは光酸化触媒としてPt薄膜を用い
た場合、「触媒なし」として示されているのは何の光酸
化触媒も用いなかった場合である。この結果から、Ag
Clを光酸化触媒として用いた場合には触媒効果が顕著
であることが分かる。Ptは酸化触媒として知られてい
るが、本発明のように窒素化合物やリン化合物を酸化す
る場合にはAgClよりも触媒活性が低いことを意味し
ている。
【0026】光酸化触媒を用いる本発明では、試料水に
紫外線を照射する際、酸素やオゾンを含有したガスを試
料水に吹き込むことは必須条件ではない。図6は試料水
にそのような酸化性ガスを吹き込まないで紫外線照射を
行なうようにした光酸化分解槽の例を示したものであ
る。(A)は上面図、(B)は正面断面図である。パイ
レックスなどのガラス製反応槽40内に紫外線照射用の
低圧水銀灯22が設けられ、反応槽40内で試料水と直
接接触する。低圧水銀灯22は短波長の紫外線、例えば
185nmに輝度を有する。反応槽40の底部には試料
水入口26及び試料水出口28が設けられている。試料
液導入時のオーバーフロー液を排出するために、反応槽
40の上部には側管30が設けられている。反応槽40
内には光酸化触媒としてAgCl薄膜を表面にもつAg
薄板110が貼りつられて、AgCl薄膜が試料水と接
触できるようになっている。反応槽40の側部及び底部
には反応槽40の外側に接して熱伝導性のよい金属製保
護槽のヒートシンク42が設けられ、ヒートシンク42
にはカートリッジヒータ32と温度センサ34が埋め込
まれている。ヒートシンク42の外側は断熱材36で被
われている。
【0027】図3及び図6の光酸化分解槽において、試
料入口26は底部に限らず、側部又は上部に設けてもよ
い。また、試料入口が底部に設けられている場合に空気
入口を設ける場合には、試料入口と空気入口が合流し、
反応槽に接続される部分では共通の1つの入口となるよ
うにすることもできる。
【0028】図7は試料水に紫外線を照射する際に空気
を吹き込んだ場合と吹き込まなかった場合の酸化効率の
違いを示したものである。空気を吹き込む方が高い酸化
効率を示しているが、空気を吹き込まなかった場合も光
酸化触媒の効果で高い酸化効率を示している。この結果
から、空気などの酸化性ガスを吹き込まなくても酸化触
媒と試料水との接触面積を大きくすることにより十分な
酸化効率を得ることができる。
【0029】光酸化触媒の存在下で紫外線を照射すると
窒素化合物やリン化合物の紫外線による酸化効率が高ま
るので、試料水を連続的に流しながら酸化させるフロー
式光酸化分解装置を構成することもできる。図8と図9
はフロー式光酸化分解装置の例を示したものである。
(A)の光酸化分解装置では、反応槽120の内側にA
g薄板の表面にAgCl薄膜が形成された触媒110
が、AgCl薄膜を試料水と接触させるように設けられ
ている。反応槽120の底部には試料水入口122が形
成され、上端には出口124が設けられている。反応槽
120内に低圧水銀灯22が装着され、安定化電源23
により点灯される。反応槽120の外側にはヒータと温
度センサを備えたヒートシンク42が設けられている。
【0030】(B)の光酸化分解装置では、内面にAg
Cl薄膜触媒110が設けられた反応槽130が斜め方
向に設置され、その底部には試料水入口122が設けら
れ、上端には出口124が設けられている。反応槽13
0の中心部に低圧水銀灯22が装着され、低圧水銀灯2
2と反応槽130との間には螺旋状の板132が設けら
れて、入口122から供給された試料水が螺旋状板13
2に沿って低圧水銀灯22の周囲を巡りながら出口12
4へ導かれるようになっている。反応槽130の外側に
はヒータと温度センサを備えたヒートシンク42が設け
られている。
【0031】(C)の光酸化分解装置では、内面にAg
Cl薄膜触媒110が設けられた反応槽140は断面が
U字形に形成され、一方の上端に入口122が設けら
れ、他方の上端に出口124が設けられている。反応槽
140のU字形の形状に沿って反応槽の内部にはU字形
の低圧水銀灯142が装着されている。反応槽140の
外側にはヒータと温度センサを備えたヒートシンク42
が設けられている。
【0032】(D)の光酸化分解装置は、触媒が薄膜で
はなく、AgCl粒子152である点で(A)〜(C)
の光酸化分解装置とは異なっている。反応槽150は下
端に試料水入口122を有し上端に出口124を有して
いる。反応槽の中心部に低圧水銀灯154が装着され、
低圧水銀灯154と反応槽150の間にAgCl粒子が
充填されている。反応槽150の底部中央部には空気入
口156が設けられており、紫外線照射時に反応槽15
0内に空気を供給することができるようになっている。
AgCl粒子152は、例えばガラスやアルミナなどの
球の表面にAgをコーティングしてAgClに変化させ
たものや、AgCl薄膜をコーティングしたものであ
る。図(D)では低圧水銀灯154からの光が触媒のA
gCl粒子152で妨げられるため、空気を供給して試
料水を撹拌する。
【0033】図8と図9に示した各種の光酸化分解装置
では、いずれも窒素化合物とリン化合物の分解効率が1
00%に近づくようにするには、試料水の流量を加減す
る必要があるが、必ずしも反応槽を大容量にする必要は
ない。
【0034】バッチ式光酸化分解装置を用いて窒素化合
物とリン化合物の分析装置を構成した例を図10と図1
1に示す。図10は反応部、図11は測定部を表わして
いる。202は紫外線照射により窒素化合物を硝酸イオ
ンに酸化し、リン化合物をリン酸イオンに酸化する光酸
化分解槽であり、内面にAgCl薄膜触媒が設けられて
いる。光酸化分解槽202の酸化反応容器204の底部
には試料水、空気及び洗浄用上水を供給する供給管20
6と、酸化反応終了後の試料水を取り出す取出し管20
8が接続され、酸化反応容器204の上部には溢れた試
料水や洗浄水、及び空気を排出するための排出管210
と、校正液212をバルブ214を介して供給する校正
液供給管216とが接続されている。排出管210には
排出用バルブV5が接続され、そのバルブV5を経て試
料水等が排出される。
【0035】酸化反応容器204内には光酸化分解用の
光源として、短波長の紫外線、例えば185nmに輝度
を有する低圧水銀灯226が配置されている。酸化分解
時に低圧水銀灯226が電源228により点灯されて紫
外線が酸化反応容器204内の試料水に照射される。
【0036】酸化反応容器204には酸化反応容器20
4内の試料水を50〜100℃の所定の温度に保持する
ためにヒータ230が設けられ、温度センサ232を介
して温調器によって所定の温度に制御できるようになっ
ている。酸化反応容器204内の試料水は例えば90℃
に温度制御される。ヒータ230をカートリッジヒータ
として温度センサ232ともに酸化反応容器4に埋め込
んでもよい。必要に応じて酸化反応容器204の外側を
断熱材で被ってもよい。
【0037】酸化反応容器204の下部の供給管206
を経て試料水を供給するために、試料水流路が弁234
とピンチ弁V3を介して接続されている。弁234とV
3の間の流路には弁V4を介して排水する流路が接続さ
れている。供給管206には酸化反応時に試料水を曝気
するための空気を供給するために、空気供給流路がフィ
ルタ238、ポンプ240、ニードル付き流量計242
及び弁V1を介して接続されている。
【0038】供給管206にはさらに、酸化反応容器2
04や測定セルなどの流路を洗浄するための上水を供給
するために、上水供給路がボール弁244、電磁弁V
2、純水器246、逆止弁248を介して接続されてい
る。供給管206には排水用弁250が接続され、その
弁250を介して酸化反応容器204や供給管206に
残った液を排出できるようになっている。酸化反応容器
204の底部に設けられた取出し管208は弁V6を介
して吸光測定セル252の底部に接続されている。吸光
測定セル252はその底部から弁V8を介して排水でき
るようになっており、その上部には溢れた試料水や洗浄
水を排出するために弁V7をもつ排出管が接続されてい
る。
【0039】吸光測定セル252は試料水を流通させる
ことができるとともに、紫外から近赤外に及ぶ領域の測
定光を透過させるために石英ガラス製の透過窓を備えて
いる。吸光測定セル252へ測定光を照射するために、
キセノンフラッシュランプ254が設けられている。測
定用光源としては短波長側に重水素ランプ、長波長側に
タングステンランプを用いることもできる。しかし、光
源が2種類になると構造が複雑になるので、測定に必要
な波長範囲をカバーできるキセノンランプが好ましい。
連続点灯するキセノンランプでは高温になり、かつ寿命
が短いので、キセノンフラッシュランプが好都合であ
る。キセノンフラッシュランプ254は発熱が少なく、
寿命が長い。256は光源の電源である。吸光測定セル
252には発色剤218,220をペリスターポンプ2
22を介して供給する発色剤供給管224が接続されて
いる。発色剤218,220はリン酸イオンと反応して
発色するものであり、発色剤218はモリブデン酸アン
モニウム溶液、発色剤220はL−アスコルビン酸溶液
である。
【0040】吸光測定セル252は紫外線透過可能な石
英窓が測定光路上に配置される。吸光測定セル252の
光路長は10mmである。吸光測定セル252の透過光
光路上には透過光を分波するハーフミラー262が設置
され、吸光測定セル252とハーフミラー262の間の
光路上には石英製集光レンズ258が配置され、吸光測
定セル252の透過光がハーフミラー262上に集光さ
れるようになっている。集光レンズ258とハーフミラ
ー262の間の光路上には校正フィルタ262が配置さ
れている。
【0041】ハーフミラー262としては反射光が80
0nm以上の光となり、透過光が240nm以下の波長
の光となるように波長特性が設定されたものを用い、ハ
ーフミラー262の透過光路が窒素化合物測定用、反射
光路がリン化合物測定用となる。ハーフミラー262の
透過光路上にはシリコンフォトダイオード266が窒素
側光検出器として配置され、ハーフミラー262とフォ
トダイオード266の間の光路上には透過波長が220
nmの光学フィルタ264が配置されている。一方、ハ
ーフミラーの反射光路上にはシリコンフォトダイオード
270がリン側光検出器として配置され、ハーフミラー
262とフォトダイオード270の間の光路上には透過
波長が880nmの光学フィルタ268が配置されてい
る。光学フィルタ264,268の半値幅は10〜30
nmである。光検出器のシリコンフォトダイオード26
6,270は紫外〜近赤外域にわたって広範囲な感度を
有する特性のものを使用する。
【0042】フォトダイオード266,270の検出出
力を増幅するために、それぞれにプリアンプ272,2
74が接続され、プリアンプ272,274で増幅され
た検出出力は前処理回路276を経て演算部278へ取
り込まれる。前処理部276では差動増幅と対数増幅が
なされ、演算部278で窒素化合物とリン化合物の濃度
が算出され、表示部280へ表示される。284は演算
部の電源である。測定値はアナログ出力としても取り出
すことができ、例えばDC0〜1V又はDC4〜20m
Aの値として出力することができる。測定時の温度制
御、各電磁弁(ピンチ弁、電磁弁)及びペリスターポン
プ、空気ポンプなどのシーケンス制御は制御部282に
よって行なわれる。
【0043】フロー式光酸化分解装置を用いた窒素化合
物とリン化合物の分析装置の例を図12に示す。フロー
式の場合は流路構成において図10と図11のバッチ式
の場合と異なる点がある。(A)では光酸化分解装置3
00からの試料水は測定セル302に連続して流されて
おり、窒素を測定するときはポンプ212が作動せず、
発色剤218,220が供給されないで、吸光分光計3
04により硝酸イオンの吸光度が測定される。一方、リ
ンを測定する場合は、ポンプ212が作動して反応槽3
00から測定セル302への流路に発色剤が供給され、
吸光光度計304によって発色液の吸光度が測定され
る。ポンプ212の動作と吸光光度計304の測定波長
切換えはシーケンス制御部306により制御される。
【0044】(B)では光酸化分解槽300からの試料
水が2つの流路に分けられ、一方の流路は測定セル30
2Nに直接導かれて吸光光度計304Nにより硝酸イオ
ンの吸光度が測定される。他方の流路にはポンプ212
から発色剤218と220が常時供給され、測定セル3
02Pに導入された試料水の発色剤による吸光度が吸光
光度計304Pにより測定される。(B)では窒素の測
定とリンの測定を並行して同時に行なうことができる。
【0045】図13は図12(A)の反応部を詳細に示
したものである。試料水がポンプ310で送られて調整
槽312で所定の流量になるように調整される。調整槽
312からの試料水がフロー式光酸化分解槽300へ導
かれる。反応槽300は図8と図9に例示された反応槽
である。反応槽300からの試料水流路はマニホールド
322に接続されている。測定セル302を洗浄するた
めの上水を供給するために、上水供給路がボール弁31
4、電磁弁316、純水器318、逆止弁320を介し
てマニホールド322で試料水の流路と合流している。
発色剤218,220はポンプ212を経て供給され、
バルブ324を経てマニホールド322へ合流してい
る。マニホールド322からの流路は図11に示された
測定部へ導かれている。
【0046】図14は図11の測定部における前処理部
276と演算部278を詳細に示したものである。窒素
側フォトダイオード266の検出信号がプリアンプ27
2で増幅され、その増幅出力を対数値に変換するために
プリアンプ272の出力側に対数増幅器284が接続さ
れている。対数増幅器284の出力はV/I変換器29
6で電流値に変換されて出力として取り出される。リン
側ではプリアンプ274で増幅された検出出力を対数値
に変換するためにプリアンプ274の出力側に対数増幅
器286,284が並列に接続されている。対数増幅器
286の出力もV/I変換器400で電流値に変換され
て出力を取り出すことができる。窒素化合物及びリン化
合物の濃度と吸光度の関係はランベルト−ベアーの法則
に従うので、出力信号が濃度に比例するようにフォトダ
イオード266,270の信号が対数変換される。
【0047】290は窒素側の差動増幅器であり、対数
増幅器284と286で変換された対数値の差を増幅し
て窒素側測定値としてV/I変換器298から出力を取
り出すことができる。対数増幅器286の対数変換値は
またホールド回路292に保持され、リン側差動増幅器
294はリン側測定値を対数増幅器288から入力し、
ホールド回路292に保持された窒素側測定時の対数増
幅器286の出力を入力して両者の差を増幅し、V/I
変換器402からリン側測定値として出力する。
【0048】窒素化合物濃度測定の場合はハーフミラー
262の透過光が試料光になり反射光が比較光になる。
両フォトダイオード266,270の同時検出信号の差
が差動増幅器290で求められてV/I変換器298か
ら窒素化合物濃度測定値として出力される。
【0049】リン化合物濃度測定の場合は、窒素化合物
濃度測定時のフォトダイオード270による検出信号が
比較光としてホールド回路292に保持されており、リ
ン化合物測定時の測定液(試料水に発色剤を添加したも
の)によるハーフミラー262での反射光が試料光にな
り、差動増幅器294で対数増幅器288からの信号と
ホールド回路292に保持された信号との差が増幅され
てリン化合物濃度測定値としてV/I変換器402から
出力される。
【0050】本発明により光酸化触媒の存在下に紫外線
を照射し、空気を約10ml/分流通して窒素化合物と
リン化合物を測定した例を以下に示す。表1は標準試料
を測定した例である。標準試料は試薬を純水に溶かして
調整した試料である。
【0051】
【表1】
【0052】表2は工場排水を純水で希釈して調整した
排水試料を測定した例であり、公定法による測定値と本
発明による測定値を比較して示す。
【0053】
【表2】
【0054】図15は本発明の分析装置で、流路の高低
差を利用して試料水を流すようにした実施例を示す。
(A)では、調整槽312が最も高い位置に配置され、
調整槽312から試料水が供給されるフロー式光酸化分
解槽300がそれよりも低い位置に配置され、反応槽3
00で光酸化処理を受けた試料水が供給される測定セル
252が反応槽300よりもさらに低い位置に配置され
ている。
【0055】試料水はポンプ310で調整槽312に送
られ、調整槽312で所定の流量になるように調整され
る。調整槽312からの試料水は、落差によって光酸化
分解槽300へ導かれ、光酸化分解槽300で光酸化分
解をした試料水はやはり落差によって測定セル252へ
流れ、測定セル252からドレインへ排出される。
【0056】(B)では、調整槽312から光酸化分解
槽300に至る流路に切換え弁330を介して上水供給
流路が接続され、光酸化分解槽300から測定セル25
2に至る流路に切換え弁332を介して標準液供給流路
が接続されている。切換え弁330と332は試料水を
流しながら測定を行なうときは試料水流路に設定され、
流路を測定するために上水を供給するときは切換え弁3
30が上水供給流路側に切り換えられ、標準液を測定す
るときは切換え弁332が標準液供給流路側に切り換え
られる。この場合も、調整槽312から下流側へは落差
によって試料水が流れる。
【0057】本発明の分析方法は必ずしも反応物が10
0%転化する条件で使用しなければならないというもの
ではない。例えば酸化剤による酸化と吸光光度法を用い
る従来の確立された方法と、本発明方法での転化率が1
00%に満たない状態での分析値との間の一定の相関関
係を予め測定しておくことにより、転化率が100%未
満の状態でも使用することができる。
【0058】
【発明の効果】本発明では試料水を50〜100℃に加
温し、光酸化触媒の存在下でその試料水に紫外線を照射
して酸化反応を起こさせ、試料水中の窒素化合物とリン
化合物とをそれぞれ硝酸イオンとリン酸イオンに変換さ
せた後、硝酸イオンとリン酸イオンをそれぞれ分析する
ようにしたので、窒素化合物とリン化合物を同一条件下
測定できるようになり、1台の分析装置で窒素化合物と
リン化合物をともに分析することができる。
【0059】光酸化触媒を用いるので酸化速度が大きく
なり、全窒素分析計や全リン分析計としても期待でき
る。そして、窒素とリンの元素分析も可能であり、実験
室用の元素分析計としても期待できる。光酸化触媒の存
在下で試料水に紫外線を照射するという物理的手段を用
いる方法であるので、消耗品が著しく少なく、保守作業
が容易になる。また試料水を加温することと、酸素又は
オゾンを含有したガスを供給することによって酸化効率
が高まる。このように、本発明の方法を用いると窒素化
合物とリン化合物のモニタを安価に実現することができ
るようになる。また、その構成も簡単なものですむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分析方法を示す一実施例のフローチャ
ート図である。
【図2】本発明の分析方法を実現する装置の一例を概略
的に示すブロック図である。
【図3】一実施例の光酸化分解反応装置を示す断面図で
ある。
【図4】同実施例で用いる光酸化触媒を作成する方法を
示す概略図である。
【図5】光酸化触媒を用いた場合と用いない場合との光
酸化分解速度を示す図である。
【図6】一実施例のバッチ式光酸化分解装置の一例を示
す図であり、(A)は上面図、(B)は正面断面図であ
る。
【図7】窒素化合物の光酸化分解反応における酸素の効
果を示す測定データの図である。
【図8】(A)と(B)はそれぞれフロー式光酸化分解
装置の例を示す断面図である。
【図9】(C)と(D)はそれぞれフロー式光酸化分解
装置の例を示す断面図である。
【図10】分析装置の一実施例における反応部を示す構
成図である。
【図11】分析装置の同実施例における測定部を示す構
成図である。
【図12】(A)と(B)はそれぞれ分析装置を概略的
に示す流路図である。
【図13】フロー式分析装置における反応部を示す流路
図である。
【図14】図10の測定部における光学系及び信号処理
系を示すブロック図である。
【図15】(A)と(B)はフロー式分析装置において
高低差を利用して試料水を流すようにした例を示す流路
図である。硝酸イオンとリン酸イオン(発色剤添加)の
吸収スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
2,202,300 光酸化分解槽 8 測定槽 12,14 計量器 10 吸光光度計 22,142,152,226 低圧水銀灯 24 空気入口 26,122, 試料水入口 28 試料出口 32 ヒータ 34 温度センサ 37 温調器 40,120,130,140,150 反応槽 110 AgCl触媒 224 発色剤供給管 252,302,302N,302P 吸光測定セ
ル 276 前処理部 278 演算部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程(A)から(C)を含んで水中
    の窒素化合物とリン化合物とを分析する分析方法。 (A)試料水を50〜100℃に加温し、光酸化触媒の
    存在下でその試料水に紫外線を照射する酸化工程、
    (B)酸化された試料水の硝酸イオンを吸光光度法によ
    り測定する工程、(C)酸化された試料水にリン酸イオ
    ンと選択的に反応する発色剤を添加し、その発色液を吸
    光光度法により測定する工程。
  2. 【請求項2】 試料水出入口を有し、槽内面に光酸化触
    媒薄膜が形成され又は槽内に光酸化触媒が充填された酸
    化反応槽と、 酸化反応槽内に紫外線を照射する紫外光源と、 酸化反応槽の試料水を50〜100℃に加温する加温手
    段と、 試料水を酸化反応槽に不連続に供給し、不連続に取り出
    す流路と、を備えたことを特徴とするバッチ式光酸化分
    解装置。
  3. 【請求項3】 試料水出入口を有し、槽内面に光酸化触
    媒薄膜が形成され又は槽内に光酸化触媒が充填された酸
    化反応槽と、 酸化反応槽内に紫外線を照射する紫外光源と、 酸化反応槽の試料水を50〜100℃に加温する加温手
    段と、 試料水を酸化反応槽に連続して供給する流路と、を備え
    たことを特徴とするフロー式光酸化分解装置。
  4. 【請求項4】 試料水を50〜100℃に加温し、光酸
    化触媒の存在下でその試料水に紫外線を照射して試料水
    中の窒素化合物とリン化合物を同時に酸化して窒素化合
    物から硝酸イオン、リン化合物からリン酸イオンを生じ
    させる酸化反応槽と、 前記酸化反応槽と流路で結ばれ、前記酸化反応槽からの
    試料水が供給される石英ガラス製吸光測定セルと、 前記酸化反応槽又は前記吸光測定セルへリン酸イオンと
    選択的に反応する発色液を添加する発色液添加用流路
    と、 前記吸光測定セルへ測定光として紫外線及び近赤外線を
    照射する光源部と、 前記吸光測定セルの測定光透過光路上にあって、その透
    過光を2つの光路に分波する分波手段と、 分波された一方の光路上にあって硝酸イオンに特有の吸
    収波長を選択し、その波長の光を硝酸イオンの試料光と
    して検出する第1の光学系と、 分波された他方の光路上にあってリン酸イオンと反応し
    た発色液に特有の吸収波長を選択し、その波長の光をリ
    ン酸イオンの試料光として検出する第2の光学系と、 前記第1及び第2の光学系の検出信号を基にして窒素化
    合物濃度とリン化合物濃度とを算出する演算処理部とを
    備えたことを特徴とする分析装置。
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