JPH07150607A - 衛生洗浄装置 - Google Patents

衛生洗浄装置

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JPH07150607A
JPH07150607A JP23165694A JP23165694A JPH07150607A JP H07150607 A JPH07150607 A JP H07150607A JP 23165694 A JP23165694 A JP 23165694A JP 23165694 A JP23165694 A JP 23165694A JP H07150607 A JPH07150607 A JP H07150607A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衛生洗浄装置において、局部洗浄の初期の過
程で洗浄水が好適温度を超えてもこれを定常温度までの
過渡期での温度変動と見做す操作によって機能ロックの
頻発をなくすこと。 【構成】 局部洗浄用のノズルに加熱した洗浄水を供給
する洗浄水供給系と、洗浄水の温度を検出する洗浄水温
度検出手段と洗浄水温度が所定の第1閾値温度を超えた
ときからその継続時間を計時するタイマ手段と、このタ
イマ手段による計時時間が所定値を超えると前記ノズル
からの洗浄水の吐水を停止させる吐水停止手段とを備
え、第1閾値温度を超えてもすぐにロックモードに移行
して吐水の停止を行わず、或る所定の時間継続したとき
に始めて吐水を停止させることにより、無用な吐水の停
止をなくす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、局部洗浄機能を備えた
衛生洗浄装置に係り、特に局部洗浄の開始初期での無用
な機能ロックによる洗浄水供給の停止を避けるようにし
た構成に関する。
【0002】
【従来の技術】腰掛け式の水洗便器に付設して使用され
る局部洗浄用の衛生洗浄装置は、外部から供給した水を
加熱して温水として洗浄ノズルから噴出させるというも
のがその基本的な構成である。そして、水の加熱手段と
しては、貯湯式の温水タンクや瞬間湯沸かし式の熱交換
器等が用いられ、洗浄ノズルからの洗浄水が最適温度と
なるように、温水温度に関しての制御がきめ細かく行わ
れる仕様としたものが一般的である。
【0003】このような衛生洗浄装置において、近来で
は、一般家庭向けのものの他にたとえばホテル等ではユ
ニットバスにも組み込まれるようになった。このユニッ
トバス仕様のものとしては、たとえば本出願人が提案し
て特開平2−197633号公報に記載されたものがあ
る。
【0004】このホテル等でのユニットバス仕様のもの
では、集中管理システムによる給湯が行われるため、貯
湯式の温水タンクや熱交換器を備えるのに代えて、外部
からの給水と給湯の配管に接続した湯水混合栓が利用さ
れている。そして、先の公報に記載のように、この湯水
混合栓としては給湯温度の変動等に対応して混合水の温
度を常に設定した温度に安定させるサーモスタットミキ
シングバルブが活用されている。
【0005】このサーモスタットミキシングバルブは、
内蔵した弁体の軸線方向の移動を利用して湯と水の混合
比を変える機構を備えると共に、混合水の温度が高くな
るほど湯の量比を小さくする向きに弁体を動かす感温体
を設けた構成を持つ。そして、予め感温体と弁体との関
係を調整して、洗浄ノズル側への混合水の温度が適正値
(たとえば37.5℃程度)となるようにすることで、
常にこの温度での洗浄を可能としたものである。
【0006】また、一般の洗浄ノズルでも行われている
ように、洗浄初期では洗浄ノズルまでの流路に残ってい
た洗浄水が冷えるので、洗浄開始から或る時間が経過し
て適正温度となるまで捨湯するシステムも組み込まれて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、衛生洗浄装
置周りの環境温度が低いときに長い時間放置したままで
使用しない場合、サーモスタットミキシングバルブの中
の混合水は、新たな給湯がないので次第に温度低下して
いく。このため、感温体は弁体がその湯側の流路を開く
向きに作動するようになり、最終的には湯側流路を全開
にしてしまうことにもなる。
【0008】この状態で洗浄を始めると、捨湯が先行し
て行われるものの、湯側が全開となっていることからた
とえば混合水の温度検知系によって45〜55℃程度の
温度が検知されることがある。
【0009】一方、衛生洗浄装置では、洗浄水が異常高
温になったとき等には、その吐出を停止させリセット動
作(電源切入)が行われない限り洗浄操作を受付けを阻
止するロックシステムが安全機能として採用される。
【0010】このため、環境温度が低くて使用するイン
ターバルが長いような場合では、先の理由によって頻繁
にロックされることになる。したがって、実際に使用す
るときに、作動しないままとなって使い勝手に大きな影
響を与えてしまう。
【0011】本発明において解決すべき課題は、局部洗
浄の初期の過程で洗浄水が好適上限温度を超えてもこれ
を定常温度までの過渡期での温度変動と見做す操作によ
って無用な機能ロックの頻発をなくすことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、局部洗浄用の
ノズルと、該ノズルに加熱した洗浄水を供給する洗浄水
供給系と、該洗浄水供給系による洗浄水の温度を検出す
る洗浄水温度検出手段と、前記洗浄水温度が所定の第1
閾値温度を超えたときからその継続時間を計時するタイ
マ手段と、該タイマ手段による計時時間が所定値を超え
ると前記洗浄水供給系から系外への吐水を停止させる吐
水停止手段とからなることを特徴とする。
【0013】また、このような構成において、タイマ手
段により計時される第1閾値温度を超えたときの計時時
間がその所定値を超える以前において、第1閾値温度よ
りも高温側に設定された第2閾値温度が洗浄水温度検出
手段によって検出されると、吐水停止手段によってノズ
ルからの洗浄水の吐水を停止させる系を備えることがで
きる。
【0014】更に、吐水停止手段は、第1閾値温度を超
えたときの前記タイマ手段による計時時間と比較するた
めの所定値の大きさの設定を変更する系を備えた構成と
してもよい。
【0015】また、洗浄水供給系は、ノズルから局部へ
向けての洗浄吐水開始前において、便器本体もしくはノ
ズルに向けて洗浄水を排出する系を備えたものとするこ
ともできる。
【0016】
【作用】洗浄水温度の変動によって設定温度よりも高い
か低いかの状態が所定時間以上続くとき、温度が設定温
度よりも高い場合には過熱気味となるので、これを避け
るために吐水停止温度を閾値として洗浄水の供給が停止
される。
【0017】一方、洗浄の開始初期や設定温度の変更時
等であって洗浄水温度が設定温度まで定常化していく過
渡期でも、洗浄水温度の変動によって設定温度よりも高
いか低いかの非定常な状態が続く。この場合、吐水停止
温度による第1の閾値設定に対し、これよりも高い第2
の閾値を設定すれば、過渡期での比較的安定性のない温
度変動に対していちいちロックモードに陥る度合いが少
なくなる。
【0018】したがって、局部洗浄の過渡期では、洗浄
水の温度変動があっても、これが次第に設定温度に定常
化していくという可能性を見越した洗浄水の制御が可能
となる。
【0019】
【実施例】図1は本発明の衛生洗浄装置を水洗式便器に
付設した例を示す図である。
【0020】図において、便器本体50に固定した衛生
洗浄装置のケーシング1には、便座1a及び便蓋1bを
開閉自在に取り付け、ノズル装置の駆動や洗浄水の供給
等の操作のための操作盤2を側部に備えている。
【0021】図2はケーシング1の内部機構を示す概略
図である。
【0022】ケーシング1の内部には、外部からの給水
管及び給湯管(図示せず)に接続されるサーモスタット
ミキシングバルブ3を備え、その下流には流路を2系統
に分けてそれぞれ吐水用バルブユニット4及び捨湯用バ
ルブユニット5を接続する。これらの吐水用及び捨湯用
バルブユニット4,5は、いずれも流路を開閉する吐水
用電磁弁4c及び捨湯用電磁弁5cや逆止弁等を組み込
んだものである。
【0023】ケーシング1の中央部にはノズルハウジン
グ6を配置し、その基端部に連接したノズルモータ6a
によって伸縮ノズル6bをノズルハウジング6から出没
動作可能とする。そして、ノズルハウジング6には吐水
用バルブユニット4から洗浄水供給管4aを介して後述
するニードル弁により流量調整された洗浄水の供給管6
cを接続する。この供給管6cはノズルハウジング6の
先端部に連通し、洗浄前に伸縮ノズル6bの表面を洗い
流す前洗浄を行なうと共に、伸縮ノズル6bがその洗浄
位置に到達したときにはこれに連通して洗浄水を供給可
能とする。
【0024】また、捨湯用バルブユニット5には排出管
5aを接続し、その流路端を伸縮ノズル6bに沿って位
置する2本の捨湯管5bを便器本体50のボール部に向
けて配置する。
【0025】洗浄水の温度や伸縮ノズル6bの作動及び
捨湯のタイミングや時間幅等はケーシング1内に配置し
たコントローラ7によって全て制御される。そして、こ
のコントローラ7は便座1aに人が着座している間のみ
機能部が作動し、人が便座1aから離れるとオフ操作し
ないでも機能部を停止させる着座スイッチ7aを備えた
ものである。この着座スイッチ7aは、たとえば便座1
aに圧力検知型の着座センサやケーシング1の前面側か
ら赤外線を投光する赤外線センサ等からの信号を受けて
コントローラ7に信号を入力する。
【0026】伸縮ノズル6bの作動及び停止は、操作盤
2に設けた2種類の洗浄スイッチ2a,2b及び停止ス
イッチ2cによって行なう。これらのスイッチ2a〜2
cによる操作をしたとき、コントローラ7によって伸縮
ノズル6bの伸出や収納及び吐水用,捨湯用バルブユニ
ット4,5の作動が制御される。
【0027】また、操作盤2には伸縮ノズル6からの洗
浄水の噴出力を変えるための回転式の水勢調節摘み2d
を設ける。この水勢調節摘み2dはニードル弁11に連
接され、その回転角度によって流路面積を変更すること
により、伸縮ノズル6bからの洗浄水の水勢を調節する
ことが可能である。
【0028】更に、操作盤2には、作動状況を表示する
ためのLEDを利用した表示灯2fを設ける。この表示
灯2fは、たとえば赤のLEDと緑のLEDを備え、機
能部の表示又は作動状態を色分けしてそれぞれ表示可能
としたものである。
【0029】図3はサーモスタットミキシングバルブ3
からの洗浄水の流れの系を示す概略図である。
【0030】サーモスタットミキシングバルブ3から吐
水用及び捨湯用バルブユニット4,5の間の流路には、
通過する温水の温度を検知するための温度センサ8を組
み込む。この温度センサ8は、たとえば温度によって抵
抗値が変わるサーミスタを利用したもので、検知された
温度に関しての信号をコントローラ7に入力する。そし
て、サーモスタットミキシングバルブ3から出た温水の
温度を検知することによって、捨湯用バルブユニット5
による捨湯過程がコントローラ7によって制御され、こ
の捨湯が完了した時点で伸縮ノズル6bによる洗浄過程
へと移行するように制御する。
【0031】なお、ニードル弁11は、伸縮ノズル6b
への流路とは別に、吐水用バルブユニット4から供給管
4aを介して流入する水量に対し伸縮ノズル6bに供給
する水量がニードル弁11によって絞られたときにその
一部を便器本体50のボール部に排出するための捨水管
4bを接続する。
【0032】ここで、伸縮ノズル6bによって洗浄する
ときには、まずサーモスタットミキシングバルブ3から
供給される温水の温度を温度センサ8によって検知しな
がら捨湯用バルブユニット5によって捨湯を継続する。
そして、温水温度が適正定常温度に達して安定した時点
で、吐水用バルブユニット4から伸縮ノズル6bに洗浄
水を供給する。以下、捨湯過程から洗浄過程までに行わ
れる制御を順に説明する。
【0033】図4は人が便座1aに座った後の捨湯過程
の開始から終了までの間の捨湯用電磁弁5cの動作と温
度センサ8による検知温度の推移等とを合わせて示す図
である。
【0034】人が便座1aに座ると着座スイッチ7aが
オンしてコントローラ7に信号が入力され、これによっ
て捨湯用バルブユニット5の捨湯用電磁弁5cが開くと
同時に表示灯2fの緑のLEDが点滅し、捨湯中である
ことを使用者に知らせる。
【0035】一方、捨湯の開始時刻では、たとえば環境
温度が30℃程度以下であるとき、サーモスタットミキ
シングバルブ3に残っている温水も30℃以下に冷えて
いる。したがって、サーモスタットミキシングバルブ3
では、弁体が湯側を開く方向に感温体が移動させている
ので、図中の湯温は捨湯の開始時期から次第に上昇して
いき、その後洗浄に適切な定常温度へと変化していく。
【0036】この例では、温度センサ8によって湯温が
32.5℃が検出された後には、温度の読み込みを1秒
周期で行ってモニタしていき、温度変動が2.1deg
の範囲内に連続する4秒の間で検出されたときに定常温
度に達したと判断し、コントローラ7によって捨湯用バ
ルブユニット5が閉じると同時に表示灯2fの点滅もな
くなって、捨湯過程が終了する。
【0037】この捨湯過程では、温度センサ8によって
45℃以上の湯温が検知されても、湯温が洗浄に適切な
温度となってこれが定常化されるまで捨湯が継続され、
捨湯過程の中途で洗浄機能がロックされることはない。
また、この捨湯の期間では、洗浄スイッチ2a,2bを
押してもこれは受け付けられない制御とすることによっ
て、吐水用バルブユニット4が開弁したり伸縮ノズル6
bが伸出動作したりすることもない。
【0038】図5は洗浄スイッチ2a(又は2b)をオ
ンした後に、伸縮ノズル6bをクリーニングのために前
洗浄するときの湯温と吐水用電磁弁5cの制御のパター
ンを示す図である。
【0039】この各パターンでは、洗浄スイッチ2aを
オンした後には吐水用バルブユニット4が流路を開き、
供給管6cから伸縮ノズル6bの先端表面に洗浄水を浴
びせて前洗浄する点は共通であるが、湯温の状況によっ
て洗浄過程に進行するかロックモードとなるかに別れ
る。
【0040】同図の(a)の例は洗浄過程にそのまま進
める場合であり、これは洗浄スイッチ2aをオンして1
秒後の湯温が45℃以下のときには、この時点で吐水用
バルブユニット4が一旦閉弁し、その後ノズルモータ6
aを作動させて伸縮ノズル6bをその洗浄位置まで移動
させる。そして、伸縮ノズル6bが洗浄位置に設定され
ると、再び吐水用バルブユニット4が開弁し、伸縮ノズ
ル6bによる局部洗浄が行われる。
【0041】また、洗浄スイッチ2aをオンして1秒経
過したときの湯温が45℃以上のときには、同図の
(b)及び(c)の二つのパターンに別れた制御が行わ
れる。
【0042】同図の(b)は洗浄スイッチ2aのオンか
ら1秒経過したときの湯温が45℃以上であって、湯温
が45℃になってから5秒未満で45℃未満になったと
きのパターンである。このパターンでは、吐水用電磁弁
4cは湯温が45℃未満になるまで開弁状態を保って前
洗浄し、その後一旦閉弁する。そして、同図(a)のパ
ターンと同様に、ノズルモータ6aが作動して伸縮ノズ
ル6bを洗浄位置に移動させ、その後局部洗浄が行われ
る。
【0043】更に、同図の(c)はロックモードに設定
されるパターンであり、これは洗浄スイッチ2aのオン
から1秒後の湯温が45℃以上であって、その後も45
℃以上の湯温が45℃を超えた時点から5秒間継続して
検出されると、ロックモードに移行して前洗浄を即刻終
了させるというものである。そして、このロックモード
では、吐水用バルブユニット4が閉弁する。
【0044】このように、局部に至らないノズル洗浄時
においては、実際の吐水に好適な上限温度である吐水温
度を越えても、その温度が一時変更温度(本実施例では
人体に吐水されないため無限大を一時変更温度としてい
る)を越えない限りは5秒間という比較的長い時間継続
しないとロックモードに至らないようにすることで、吐
水開始初期に故障等の異常でないのに過渡的な温度変動
で無用なロックモードに陥ることが防止される。
【0045】以上の図5の(a)及び(b)の湯温のパ
ターンであれば、伸縮ノズル6bの洗浄位置への伸出の
後に局部洗浄へと移行していく。そして、局部洗浄の過
程は、湯温の条件によって図6〜図8に示す5つのパタ
ーンに別れる。
【0046】局部洗浄過程では、伸縮ノズル6bがその
洗浄位置に設定された後、湯温が最適洗浄温度の上限と
して設定できる45℃以上にならない限り、停止スイッ
チ2cを押すまで洗浄が継続される。図6の(a)のパ
ターンはこれに相当するものであり、先の前洗浄の過程
に続いて伸縮ノズル6bがその洗浄位置に到達した後に
吐水用バルブユニット4の開弁し、洗浄を終了したいと
きに停止スイッチ2cを押せば吐水用バルブユニット4
は閉弁して洗浄水の供給が停止し、その後ノズルモータ
6aの逆回転によって伸縮ノズル6bはその収納位置に
戻る。
【0047】また、局部洗浄のときの吐水用バルブユニ
ット4が開弁後して5秒経過する間に湯温が45℃以上
になったときには、図6の(b)及び図7の(a)のパ
ターンをとる。
【0048】図6の(b)は洗浄開始の期間で湯温が4
5℃になってもそのまま直ぐにロックモードに移行せ
ず、45℃の閾値を55℃までに一時的に引き上げる。
そして、湯温が45℃になった時刻から2秒経過する間
に、新たに高温側に設定した55℃の閾値を湯温が超え
てしまうと、吐水用バルブユニット4を閉弁してロック
モードへ移行させる。これにより、洗浄水の供給は停止
され、ノズルモータ6aの逆回転によって伸縮ノズル6
bはその収納位置へ戻る。
【0049】図7の(a)は局部洗浄過程での吐水用バ
ルブユニット4の開弁時刻から5秒未満の時間域で、湯
温が45℃以上となり2秒以内でその後温度降下して4
5℃以下まで戻り再び45℃以上になる湯温の変動に対
するパターンである。
【0050】このパターンでは、図6の(b)の例と同
様に最初に湯温が45℃を超える時点でロックモードへ
の移行の閾値が2秒間55℃に変更される。このため、
洗浄パターンは継続されるが、先の時間域の中で温度降
下し再度45℃を超えることがあれば、最初に45℃を
超えた時点から2秒経過した時に46℃を超えていれ
ば、この時点でロックモードに移行し、吐水用バルブユ
ニット4を閉弁する。
【0051】図7の(b)は同図(a)の変容例であ
り、開弁時刻から5秒間の間に湯温が45℃を越える時
点でロックモードへの閾値が同様に55℃に変更され、
その後2秒以内に45℃よりも低下した後であって開弁
時刻から5秒以内のときに再び45℃を越えたときも閾
値は55℃に変更される。このような温度変動に対する
閾値の55℃への変更は、開弁時刻後の5秒間では回数
に制限なく繰り返し行われる点が図7の(a)のパター
ンと異なる。そして、湯温45℃以上が2秒経過した時
点では、閾値を45℃に戻すことによって、ロックモー
ドへ移行する。
【0052】更に、図8は局部洗浄過程において、吐水
用バルブユニット4の開弁時刻から5秒を経過した時点
で始めて湯温が45℃を超えるときのロックモードへの
移行のパターンである。
【0053】このパターンにおいては、吐水用バルブユ
ニット4が開弁してから5秒以降では、吐水初期の過渡
期間を経過した定常状態とみなされるため、湯温が45
℃を超えた時点で直ぐにロックモードに移行させ、吐水
用バルブユニット4を閉弁して局部洗浄を終了させる。
【0054】以上の各例で述べたように、局部洗浄過程
においては、伸縮ノズル6bから洗浄水が噴射される初
期の5秒未満の間では、通常の洗浄においてはロックモ
ードに移行される45℃を湯温が超えても、閾値を一時
的に高く設定してロックモードへの移行を見合わす。こ
れは、洗浄の初期過程では洗浄水の温度変動があって定
常状態への過渡期であることから、45℃を超えても結
果的には最適温度に収束して定常状態に移行するという
可能性を考慮した処置である。
【0055】したがって、サーモスタットミキシングバ
ルブ3では環境温度が低いときに初期の湯温が高くなる
ことが避けられなくても、洗浄初期での閾値の一時的な
上昇設定によって、頻繁にロックモードへ移行されるこ
とがない。このため、操作のし直し等の手間がないほ
か、故障と勘違いしたりする等の問題もなくなる。そし
て、洗浄開始から5秒間は通常の上限臨界温度を2秒間
55℃に変更するが、5秒経過した後は、閾値は通常の
上限臨界温度の45℃に固定されてしまうので、長く洗
浄しているときに温度変動を生じて洗浄水が異常高温に
なった場合では、ロックモードに直ぐに移行されるの
で、高温の洗浄水を浴びてしまうことはない。
【0056】図9は以上の洗浄水温度のパターンの制御
を実行するためのフローである。
【0057】このフローでは、図6〜図8で示したよう
に、洗浄開始から5秒経過した後の時間域で湯温が45
℃を超えるときにロックモードに移行され、また洗浄開
始から5秒未満の期間ではロックモードへの移行の閾値
が45℃から55℃に変更される制御が実行される。す
なわち、このフローのパターンでは、洗浄開始後に洗浄
水温度がその設定値まで定常化していく過渡期における
無用なロックを避ける洗浄水の供給が可能である。
【0058】図10は給水,給湯圧の変動等による異常
時の温度変動に対処するため、洗浄水吐水の全時間帯に
おいて、検知温度が洗浄の最適上限温度である45℃を
瞬間的に超えたときでも、この時点から最大で1.3秒
の期間では、閾値としての一時変更温度を無限大とし、
ロックモードへの移行を避けるフローである。なお、こ
のフローは制御の簡略化のために一時変更温度以上か否
かを判断するフローが省略されているが、それは閾値温
度変更時間が極めて微小時間でありこの時間であれば急
激な温度変更は考えられないため、一時変更温度として
は見かけ上無限大とした例である。
【0059】すなわち、図11の(a)に示すように、
洗浄の期間中に給水や給湯圧の変動等によって37.5
℃程度に維持されていた湯温が急激に上昇して45℃以
上となっても、上昇開始から1.3秒後には45℃以下
に復帰していれば、ロックモードへの移行はなく、洗浄
が継続される。そして、同図の(b)に示すように、温
度上昇の開始時期から1.3秒後において45℃を超え
ていれば、ロックモードへと移行する。換言すれば、図
9の過渡期におけるロックモードに対する制御に対し
て、過渡期を過ぎた定常温度域における洗浄水温度の変
動に対処するための制御がこのフローによって実行され
る。
【0060】このように、洗浄途中の段階で、瞬間的な
温度変動を生じても、1.3秒という時間幅を基準とし
てこの変動が継続的なものか一時的なものかを判別し、
前者であれば異常高温の吐出の可能性があることから吐
水を停止し、後者であれば洗浄に支障のない程度の温度
変動として捉えて洗浄を継続する。すなわち、1.3秒
という短い期間であれば、どんなに急激な温度変化が生
じても人体に火傷等の悪影響を及ぼすことはない。した
がって、給水,給湯圧の変動が避けられない設備であっ
ても、無用なロックによる吐水停止をなくすことがで
き、使い勝手の向上が図られる。
【0061】更に、図12は、図9及び図10のフロー
を合成したものであり、過渡期及びこれを経過した後に
定常温度域での温度変動に総合的に対処可能としたもの
である。
【0062】このフローでは、洗浄の開始後の5秒間で
は、図11のフローに比べて最適洗浄温度45℃を超え
たときに55℃の一時変更温度を設け、その代わりに変
更する時間幅を2秒に拡大させている。そして、洗浄過
程では、一般に、洗浄開始直後の温度変動が大きい傾向
にあるが、このフローを適用することによってその洗浄
開始初期での無用なロックモードの防止の制御が行われ
る。
【0063】なお、実施例では、高温検知時の局部への
洗浄水の停止として、吐水用電磁弁4cを閉じて伸縮ノ
ズル6bからの吐水停止する構成であるが、これに代え
て、伸縮ノズル6bへの流路以外の部分を開放したり流
量調整用の弁を絞って伸縮ノズル6bから吐出される洗
浄水の水勢を弱めることによって、局部に洗浄水が届か
ないようにすることも可能である。
【0064】また、衛生洗浄装置の洗浄水の加熱供給と
しては、従来例及び本発明の実施例で示したサーモスタ
ットミキシングバルブ以外に、給水を加熱してそのまま
洗浄ノズルに送り込む瞬間湯沸かし式の熱交換器や、加
熱して湯を溜めておく貯湯式の温水タンク等がある。こ
のような熱交換器や温水タンクにおいても、洗浄初期に
おいて湯温が一時的に高くなって定常状態に移行してい
く加熱パターンとなる場合がある。したがって、サーモ
スタットミキシングバルブに限らず、各種の加熱方式の
衛生洗浄装置においても、本発明は同様の作用効果を達
成し得る。
【0065】
【発明の効果】本発明では、たとえば洗浄の開始初期で
発生しやすい洗浄水温度の大きな変動に対して、吐水停
止温度が所定時間継続して検出されたときに洗浄水の吐
出を停止するようにするので、過渡期での比較的安定性
のない温度変動に対してロックモードに陥る度合いが少
なくなる。このため、たとえばサーモスタットミキシン
グバルブを洗浄水の給水系に備えるものであっても、環
境温度が低いときに頻発していた機能ロックを避けるこ
とができ、無用な機能の停止による使用者側の混乱を防
ぐことができる。
【0066】また、第1の閾値温度である吐水停止温度
よりも高い第2の閾値温度を設定すれば、温度だけでな
く時間的制御要素が付加されることになり、単なる温水
温度の飛び上がり現象と異常の防止とを見極めることが
でき、より一層最適な温度制御が可能となり、快適に使
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衛生洗浄装置を備えた便器設備を示す
図である。
【図2】衛生洗浄装置のケーシングの内部構造を示す概
略平面図である。
【図3】サーモスタットミキシングバルブからの捨湯及
び洗浄ノズルへの給水系統を示す概略図である。
【図4】便座への人の着座後に行われる捨湯に関しての
湯温とその他の機能の関係を示す図である。
【図5】捨湯に引き続いて行われる伸縮ノズルのクリー
ニング時での湯温とその他の機能の関係を示す図であ
る。
【図6】局部洗浄過程における湯温とその他の機能の関
係を示す図である。
【図7】図6の例とは異なる湯温とその他の機能の関係
を示す図である。
【図8】開弁から5秒後を経過した時点で始めて湯温が
45℃を越えるときのロックモードへの移行を示す図で
ある。
【図9】本発明における制御のフローの基本的な例を示
す図である。
【図10】最適上限温度45℃を超えても1.3秒間経
過するまでの状況を見てロック又は洗浄継続を実行する
例のフローである。
【図11】図10のフローにおける温度変化とロック又
は洗浄継続を説明するための図である。
【図12】図11のフローに閾値温度を無視してロック
モードに移行するステップを合成したフローである。
【符号の説明】
1 ケーシング 6
ノズルハウジング 1a 便座 6a
ノズルモータ 2 操作盤 6b
伸縮ノズル 2a 洗浄スイッチ 6c
供給管 2b 洗浄スイッチ 7
コントローラ 2c 停止スイッチ 7a
着座スイッチ 2f 表示灯 8
温度センサ 3 サーモスタットミキシングバルブ 11
ニードル弁 4 吐水用バルブユニット 5 捨湯用バルブユニット

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局部洗浄用のノズルと、該ノズルに加熱
    した洗浄水を供給する洗浄水供給系と、該洗浄水供給系
    による洗浄水の温度を検出する洗浄水温度検出手段と、
    前記洗浄水温度が所定の第1閾値温度を超えたときから
    その継続時間を計時するタイマ手段と、該タイマ手段に
    よる計時時間がその所定値を超えると前記洗浄水供給系
    から系外への吐水を停止させる吐水停止手段とからなる
    衛生洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記タイマ手段により計時される第1閾
    値温度を超えたときの計時時間が前記所定値を超える以
    前において、前記第1閾値温度よりも高温側に設定され
    た第2閾値温度が前記洗浄水温度検出手段によって検出
    されると、前記吐水停止手段によって前記ノズルからの
    洗浄水の吐水を停止させる系としてなる請求項1記載の
    衛生洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記吐水停止手段は、前記第1閾値温度
    を超えたときの前記タイマ手段による計時時間と比較す
    るための前記所定値の大きさの設定を変更する系を備え
    てなる請求項1または2記載の衛生洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記洗浄水供給系は、前記ノズルから局
    部へ向けての洗浄吐水開始前において、便器本体もしく
    は前記ノズルに向けて洗浄水を排出する系を備えてなる
    請求項1から3のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
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