JPH07149513A - 断熱板用含水珪酸及び断熱板 - Google Patents
断熱板用含水珪酸及び断熱板Info
- Publication number
- JPH07149513A JPH07149513A JP31899593A JP31899593A JPH07149513A JP H07149513 A JPH07149513 A JP H07149513A JP 31899593 A JP31899593 A JP 31899593A JP 31899593 A JP31899593 A JP 31899593A JP H07149513 A JPH07149513 A JP H07149513A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicic acid
- hydrous silicic
- heat
- vacuum
- insulating board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Thermal Insulation (AREA)
- Refrigerator Housings (AREA)
- Silicon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 電気冷蔵庫等の真空断熱板に使用される形状
保持性を改良したシリカ成形体に用いられる含水珪酸、
並びにこの含水珪酸を用いて形成した断熱板及び真空断
熱板の提供。 【構成】 BET比表面積が120〜400m2 /gで
あり、コールターカウンター法による平均粒子径が0.
5〜4μmであり、嵩比重が60g/l以上である断熱
板形成用含水珪酸。前記含水珪酸をプレス成形した、嵩
密度が0.15〜0.25g/mlの含水珪酸成形体で
ある断熱板。前記含水珪酸をプレス成形し、嵩密度が
0.15〜0.25g/mlである含水珪酸成形体が実
質的に通気性を有しない真空の容器内に充填された真空
断熱板。
保持性を改良したシリカ成形体に用いられる含水珪酸、
並びにこの含水珪酸を用いて形成した断熱板及び真空断
熱板の提供。 【構成】 BET比表面積が120〜400m2 /gで
あり、コールターカウンター法による平均粒子径が0.
5〜4μmであり、嵩比重が60g/l以上である断熱
板形成用含水珪酸。前記含水珪酸をプレス成形した、嵩
密度が0.15〜0.25g/mlの含水珪酸成形体で
ある断熱板。前記含水珪酸をプレス成形し、嵩密度が
0.15〜0.25g/mlである含水珪酸成形体が実
質的に通気性を有しない真空の容器内に充填された真空
断熱板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保温保冷を目的とした
産業用及び民生用の諸設備及び機器装置等に利用するこ
とのできる断熱板形成用含水珪酸、特に電気冷蔵庫用の
真空成形断熱板に用いられる湿式法の断熱板用含水珪酸
に関する。
産業用及び民生用の諸設備及び機器装置等に利用するこ
とのできる断熱板形成用含水珪酸、特に電気冷蔵庫用の
真空成形断熱板に用いられる湿式法の断熱板用含水珪酸
に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用高温壁の断熱板あるいは家庭用の
電気冷蔵庫等に、パーライト粉末、含水珪酸粉末を基材
とする断熱板用成形体を使用することは公知である。こ
れらの成形体は、紙又は不織布等の通気性を有する容器
に、パーライト粉末、含水珪酸粉末等の無機系粉末を充
填後成形し、得られた成形体はそのまま断熱板として使
用される。あるいは更に、この成形品を乾燥後、実質的
に通気性を有しないように金属アルミニウム箔をラミネ
ートした合成樹脂性の容器等に充填し、次いで真空排気
等の手段により成形品中の空気を排気した後、この容器
の開口部を溶着等の手段を用いて閉止することにより、
真空成形断熱板として使用される場合等がある。
電気冷蔵庫等に、パーライト粉末、含水珪酸粉末を基材
とする断熱板用成形体を使用することは公知である。こ
れらの成形体は、紙又は不織布等の通気性を有する容器
に、パーライト粉末、含水珪酸粉末等の無機系粉末を充
填後成形し、得られた成形体はそのまま断熱板として使
用される。あるいは更に、この成形品を乾燥後、実質的
に通気性を有しないように金属アルミニウム箔をラミネ
ートした合成樹脂性の容器等に充填し、次いで真空排気
等の手段により成形品中の空気を排気した後、この容器
の開口部を溶着等の手段を用いて閉止することにより、
真空成形断熱板として使用される場合等がある。
【0003】特に、電気冷蔵庫等に使用される真空成形
断熱板においては、近年、フロンガスによる環境破壊防
止のため、冷蔵庫等の断熱板として使用されている発泡
ウレタンの一部を無公害の無機系断熱板に置き換えてい
く動きが大きくなっている。又、省エネルギーの観点か
らも、現状の特定フロンを使用した発泡ウレタンの熱伝
導率が、約0.014kcal/m・hr・℃程度であるのに
対し、含水珪酸を使用した真空断熱板は熱伝導率を発泡
ウレタンの約1/2以下とすることができることから、
大きな注目を集めるようになっている。
断熱板においては、近年、フロンガスによる環境破壊防
止のため、冷蔵庫等の断熱板として使用されている発泡
ウレタンの一部を無公害の無機系断熱板に置き換えてい
く動きが大きくなっている。又、省エネルギーの観点か
らも、現状の特定フロンを使用した発泡ウレタンの熱伝
導率が、約0.014kcal/m・hr・℃程度であるのに
対し、含水珪酸を使用した真空断熱板は熱伝導率を発泡
ウレタンの約1/2以下とすることができることから、
大きな注目を集めるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、含水珪
酸成形体は、乾燥処理し、更に容器等に挿入し真空排気
後、容器等の排気口を溶着することにより真空断熱板が
得られる。しかしながら、含水珪酸粉末を圧縮成型した
含水珪酸成形体は、真空包装における外圧、即ち平板の
縦(上下)方向の圧力及び板の横(平面)方向の圧力に
抗し切れずに平板面にへこみが発生することがあった。
さらには、横方向の圧力による為か、平板面の縁にそっ
て盛り上がりが見られるなどの問題点があった。このよ
うに形状保持性が悪い含水珪酸成形体を用いると、最終
製品である真空成形断熱板の平坦性が悪く、断熱部への
装着性が悪くなる。その結果、含水珪酸真空成形断熱板
としての低熱伝導率の性能が十分に発揮できず、又極度
に形状保持性が悪い場合には断熱板として使用不能にな
る場合もあった。
酸成形体は、乾燥処理し、更に容器等に挿入し真空排気
後、容器等の排気口を溶着することにより真空断熱板が
得られる。しかしながら、含水珪酸粉末を圧縮成型した
含水珪酸成形体は、真空包装における外圧、即ち平板の
縦(上下)方向の圧力及び板の横(平面)方向の圧力に
抗し切れずに平板面にへこみが発生することがあった。
さらには、横方向の圧力による為か、平板面の縁にそっ
て盛り上がりが見られるなどの問題点があった。このよ
うに形状保持性が悪い含水珪酸成形体を用いると、最終
製品である真空成形断熱板の平坦性が悪く、断熱部への
装着性が悪くなる。その結果、含水珪酸真空成形断熱板
としての低熱伝導率の性能が十分に発揮できず、又極度
に形状保持性が悪い場合には断熱板として使用不能にな
る場合もあった。
【0005】従って、本発明の目的は、含水珪酸真空成
形断熱板の製造時においても、平板面の部分的なへこみ
や、平板周辺部の盛り上がりというトラブルを生じな
い、優れた形状保持性を有する断熱板形成用の含水珪酸
を提供することにある。さらに本発明の目的は、上記含
水珪酸を用いた、優れた形状保持性を有し十分な断熱性
を発揮できる断熱板及び真空断熱板を提供することにあ
る。
形断熱板の製造時においても、平板面の部分的なへこみ
や、平板周辺部の盛り上がりというトラブルを生じな
い、優れた形状保持性を有する断熱板形成用の含水珪酸
を提供することにある。さらに本発明の目的は、上記含
水珪酸を用いた、優れた形状保持性を有し十分な断熱性
を発揮できる断熱板及び真空断熱板を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、含水珪酸
微粉末を真空断熱板用含水珪酸成形体として使用する
際、低熱伝導率を維持しながら、含水珪酸成形体の形状
保持性を良くする方法について鋭意研究を積み重ねた。
元来、含水珪酸真空断熱板としての機能である低熱伝導
率を実現するには、残留気体による熱伝導率、輻射熱伝
導率及び固体による熱伝導率の3つの因子をそれぞれ小
さくすることが重要である。含水珪酸真空断熱板の場
合、残留気体による熱伝導率は真空度を0.5トール程
度以下に保つことによって実質的に無視することができ
る。又、輻射熱伝導率は微細含水珪酸粉末を使用した場
合、粒子間の空隙が概略サブミクロンと小さく保たれて
いることから熱伝導率への寄与は小さい。従って、含水
珪酸真空断熱板の熱伝導率を小さくするには、固体によ
る熱伝導を小さくすれば良いことになる。
微粉末を真空断熱板用含水珪酸成形体として使用する
際、低熱伝導率を維持しながら、含水珪酸成形体の形状
保持性を良くする方法について鋭意研究を積み重ねた。
元来、含水珪酸真空断熱板としての機能である低熱伝導
率を実現するには、残留気体による熱伝導率、輻射熱伝
導率及び固体による熱伝導率の3つの因子をそれぞれ小
さくすることが重要である。含水珪酸真空断熱板の場
合、残留気体による熱伝導率は真空度を0.5トール程
度以下に保つことによって実質的に無視することができ
る。又、輻射熱伝導率は微細含水珪酸粉末を使用した場
合、粒子間の空隙が概略サブミクロンと小さく保たれて
いることから熱伝導率への寄与は小さい。従って、含水
珪酸真空断熱板の熱伝導率を小さくするには、固体によ
る熱伝導を小さくすれば良いことになる。
【0007】含水珪酸成形体の固体熱伝導率を小さくす
るためには、含水珪酸成形体の密度を低く保つと同時に
含水珪酸粒子同士の接触を点接触とすることが重要であ
る。しかしながら、含水珪酸成形体の密度を低く保ちな
がら粒子同士を点接触とすることと、含水珪酸成形体の
強度を増して形状保持性を良くすることとは相反する。
単に圧縮圧力を上げて成形すると、含水珪酸成形体の強
度は向上でき、形状保持性は良くなるが、低熱伝導率を
維持することが困難である。そこで、各種バインダーを
使用して形状保持性を改良しようと試みた。しかし、含
水珪酸成形体の密度を低く保つために、少量のバインダ
ーを使用した場合、形状保持性の向上の効果は低かっ
た。バインダー量を増加させると、形状保持性は向上す
るが、成形体の密度は上がり、低熱伝導率を維持するこ
とが困難であった。そこで、本発明者らは、いかにこの
相反する点、即ち、含水珪酸成形体の密度を低く保ちな
がら形状保持性を良くするかについて検討を重ねた。
るためには、含水珪酸成形体の密度を低く保つと同時に
含水珪酸粒子同士の接触を点接触とすることが重要であ
る。しかしながら、含水珪酸成形体の密度を低く保ちな
がら粒子同士を点接触とすることと、含水珪酸成形体の
強度を増して形状保持性を良くすることとは相反する。
単に圧縮圧力を上げて成形すると、含水珪酸成形体の強
度は向上でき、形状保持性は良くなるが、低熱伝導率を
維持することが困難である。そこで、各種バインダーを
使用して形状保持性を改良しようと試みた。しかし、含
水珪酸成形体の密度を低く保つために、少量のバインダ
ーを使用した場合、形状保持性の向上の効果は低かっ
た。バインダー量を増加させると、形状保持性は向上す
るが、成形体の密度は上がり、低熱伝導率を維持するこ
とが困難であった。そこで、本発明者らは、いかにこの
相反する点、即ち、含水珪酸成形体の密度を低く保ちな
がら形状保持性を良くするかについて検討を重ねた。
【0008】その結果、意外にも特定の粉体物性を有す
る含水珪酸が上記目的を達成できるものであることを見
出し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、BE
T比表面積が120〜400m2 /gであり、コールタ
ーカウンター法による平均粒子径が0.5〜4μmであ
り、嵩比重が60g/l以下であることを特徴とする断
熱板形成用含水珪酸に関する。
る含水珪酸が上記目的を達成できるものであることを見
出し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、BE
T比表面積が120〜400m2 /gであり、コールタ
ーカウンター法による平均粒子径が0.5〜4μmであ
り、嵩比重が60g/l以下であることを特徴とする断
熱板形成用含水珪酸に関する。
【0009】本発明を詳細に説明する。本発明の含水珪
酸は、湿式法含水珪酸である。湿式法含水珪酸は、一般
に、ケイ酸アルカリと鉱酸の反応によって製造すること
ができる。特に、ケイ酸ナトリウム水溶液と鉱酸との中
和沈殿反応によって湿式法含水珪酸を製造するのが適当
である。但し、含水珪酸に特定の粉体物性(例えば、シ
リカ粒子表面の電荷のバランス)を付与する目的で、適
宜Al2O3 、TiO2等の金属酸化物を含水珪酸に含有させる
こともできる。これらの金属酸化物を含有する含水珪酸
は、これら金属を含む化合物をあらかじめケイ酸ナトリ
ウム水溶液中に所定量含有させておいて、鉱酸と反応さ
せるか、あるいはケイ酸ナトリウム水溶液と鉱酸との中
和反応時に金属元素の水溶性化合物を反応液中に添加す
る方法等が採用できる。この場合湿式法含水珪酸の製造
条件としては、一般的な公知の反応処方がいずれも採用
可能である。
酸は、湿式法含水珪酸である。湿式法含水珪酸は、一般
に、ケイ酸アルカリと鉱酸の反応によって製造すること
ができる。特に、ケイ酸ナトリウム水溶液と鉱酸との中
和沈殿反応によって湿式法含水珪酸を製造するのが適当
である。但し、含水珪酸に特定の粉体物性(例えば、シ
リカ粒子表面の電荷のバランス)を付与する目的で、適
宜Al2O3 、TiO2等の金属酸化物を含水珪酸に含有させる
こともできる。これらの金属酸化物を含有する含水珪酸
は、これら金属を含む化合物をあらかじめケイ酸ナトリ
ウム水溶液中に所定量含有させておいて、鉱酸と反応さ
せるか、あるいはケイ酸ナトリウム水溶液と鉱酸との中
和反応時に金属元素の水溶性化合物を反応液中に添加す
る方法等が採用できる。この場合湿式法含水珪酸の製造
条件としては、一般的な公知の反応処方がいずれも採用
可能である。
【0010】本発明の含水珪酸は、BET比表面積が1
20〜400m2/g、好ましくは150〜350m2/gの範
囲である。さらに、コールターカウンター法による平均
粒子径は、0.5〜4.0μm、好ましくは0.5〜
3.0μmの範囲である。嵩比重は、60g/l 以下、好
ましくは15〜40g/l の範囲である。BET比表面積
が上記範囲を外れ、大きくあるいは小さくなると真空断
熱板成形時の含水珪酸の嵩密度が大きくなるので、形状
を保持しながら低い熱伝導率を維持することができなく
なる。この理由については、必ずしも明らかではない
が、含水珪酸のBET比表面積が小さくなりすぎると、
含水珪酸の構成粒子である一次粒子が大きくなるので、
嵩比重が大きくなるからであると推察される。又、BE
T比表面積が大きくなりすぎると、一次粒子同士の凝集
力が強くなり、その結果、粉砕が困難となり凝集粒子で
ある二次粒子の平均離粒径が大きくなることから同様に
嵩比重が大きくなり、含水珪酸成形板作成時の嵩密度を
大きく設定せざるを得ないためであろうと考えられる。
20〜400m2/g、好ましくは150〜350m2/gの範
囲である。さらに、コールターカウンター法による平均
粒子径は、0.5〜4.0μm、好ましくは0.5〜
3.0μmの範囲である。嵩比重は、60g/l 以下、好
ましくは15〜40g/l の範囲である。BET比表面積
が上記範囲を外れ、大きくあるいは小さくなると真空断
熱板成形時の含水珪酸の嵩密度が大きくなるので、形状
を保持しながら低い熱伝導率を維持することができなく
なる。この理由については、必ずしも明らかではない
が、含水珪酸のBET比表面積が小さくなりすぎると、
含水珪酸の構成粒子である一次粒子が大きくなるので、
嵩比重が大きくなるからであると推察される。又、BE
T比表面積が大きくなりすぎると、一次粒子同士の凝集
力が強くなり、その結果、粉砕が困難となり凝集粒子で
ある二次粒子の平均離粒径が大きくなることから同様に
嵩比重が大きくなり、含水珪酸成形板作成時の嵩密度を
大きく設定せざるを得ないためであろうと考えられる。
【0011】平均粒子径は、小さい程、含水珪酸粉体及
び含水珪酸粉体を成形した時の成形板について、より低
嵩密度とすることができるが、上記範囲であれば好まし
い低嵩密度を維持することができる。尚、上記範囲より
平均粒子径を小さくしようとすると、粉砕時に過大なエ
ネルギーを必要とする反面、低熱伝導率に関する顕著な
効果の改善は見られない。嵩比重が上記範囲を越える
と、前記したように一定形状の含水珪酸断熱板を形成す
るのに、含水珪酸量を多く必要とするので好ましくな
い。さらには、重量も増えるるので、最終の含水珪酸真
空成形断熱板とした時の熱伝導率が大きくなり不都合で
ある。
び含水珪酸粉体を成形した時の成形板について、より低
嵩密度とすることができるが、上記範囲であれば好まし
い低嵩密度を維持することができる。尚、上記範囲より
平均粒子径を小さくしようとすると、粉砕時に過大なエ
ネルギーを必要とする反面、低熱伝導率に関する顕著な
効果の改善は見られない。嵩比重が上記範囲を越える
と、前記したように一定形状の含水珪酸断熱板を形成す
るのに、含水珪酸量を多く必要とするので好ましくな
い。さらには、重量も増えるるので、最終の含水珪酸真
空成形断熱板とした時の熱伝導率が大きくなり不都合で
ある。
【0012】本発明の別の態様は、前記の含水珪酸をプ
レス成形した、嵩密度が0.15〜0.25g/mlの
成形体である断熱板である。特に、低熱伝導率を有する
成形体とい観点からは、好ましい嵩密度は0.15〜
0.20g/mlの範囲である。尚、嵩密度が小さ過ぎ
ると、成形が不可能となったり、あるいは真空断熱板と
した時に外圧に耐えられずつぶれてしまうことがあり、
不良形状となる場合があるので、0.15g/ml以上
とすることが適当である。上記範囲の嵩密度の成形体
は、本発明の含水珪酸を用いることで容易に得ることが
できる。例えば、本発明の含水珪酸を通気性を有する容
器又は袋に充填後プレス成形等により、成形することで
成形体とすることができる。プレス成形は、例えば0.
5〜30kg/cm2 Gの範囲の圧力をプレスシリンダ
ーに掛けることにより行うことができる。得られた含水
珪酸成形体は、電気冷蔵庫以外の用途等では、真空排気
することなく、そのまま断熱板として使用することがで
きる。
レス成形した、嵩密度が0.15〜0.25g/mlの
成形体である断熱板である。特に、低熱伝導率を有する
成形体とい観点からは、好ましい嵩密度は0.15〜
0.20g/mlの範囲である。尚、嵩密度が小さ過ぎ
ると、成形が不可能となったり、あるいは真空断熱板と
した時に外圧に耐えられずつぶれてしまうことがあり、
不良形状となる場合があるので、0.15g/ml以上
とすることが適当である。上記範囲の嵩密度の成形体
は、本発明の含水珪酸を用いることで容易に得ることが
できる。例えば、本発明の含水珪酸を通気性を有する容
器又は袋に充填後プレス成形等により、成形することで
成形体とすることができる。プレス成形は、例えば0.
5〜30kg/cm2 Gの範囲の圧力をプレスシリンダ
ーに掛けることにより行うことができる。得られた含水
珪酸成形体は、電気冷蔵庫以外の用途等では、真空排気
することなく、そのまま断熱板として使用することがで
きる。
【0013】さらに本発明の別の態様は、本発明の含水
珪酸をプレス成形し、嵩密度が0.15〜0.25g/
mlである成形体を、実質的に通気性を有しない真空の
容器内に充填された真空断熱板である。この真空断熱板
は、前記のようにして得られた含水珪酸成形体を、さら
に実質的に通気性を有しない容器に挿入充填後、容器内
を真空排気し、容器を密封することにより得られる。得
られた真空断熱板は、電気冷蔵庫用に適した、含水珪酸
真空断熱板である。ここで、実質的に通気性を有しない
容器とは、合成樹脂製、金属製、金属を蒸着した合成樹
脂製、又は金属箔をラミネートした合成樹脂製等の袋又
は容器等であることができる。また、排気後の容器内の
真空は、0.5〜0.01トールの範囲であることが適
当である。
珪酸をプレス成形し、嵩密度が0.15〜0.25g/
mlである成形体を、実質的に通気性を有しない真空の
容器内に充填された真空断熱板である。この真空断熱板
は、前記のようにして得られた含水珪酸成形体を、さら
に実質的に通気性を有しない容器に挿入充填後、容器内
を真空排気し、容器を密封することにより得られる。得
られた真空断熱板は、電気冷蔵庫用に適した、含水珪酸
真空断熱板である。ここで、実質的に通気性を有しない
容器とは、合成樹脂製、金属製、金属を蒸着した合成樹
脂製、又は金属箔をラミネートした合成樹脂製等の袋又
は容器等であることができる。また、排気後の容器内の
真空は、0.5〜0.01トールの範囲であることが適
当である。
【0014】
【発明の効果】本発明の含水珪酸は、含水珪酸断熱板、
特に真空断熱板として使用する場合の形状保持性に優
れ、従って、熱伝導率の低い断熱板の提供に有用であ
る。本発明の含水珪酸を用いて形成した成形体は、平板
面のへこみや平板面周辺部の盛り上がり等の欠陥がな
く、断熱部への装着性が良好である。従って、真空断熱
板として優れた低熱伝導性を発揮できる。
特に真空断熱板として使用する場合の形状保持性に優
れ、従って、熱伝導率の低い断熱板の提供に有用であ
る。本発明の含水珪酸を用いて形成した成形体は、平板
面のへこみや平板面周辺部の盛り上がり等の欠陥がな
く、断熱部への装着性が良好である。従って、真空断熱
板として優れた低熱伝導性を発揮できる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に実施例及び比較
例を挙げて説明する。なお、各物性値等の測定は次に示
す方法により実施した。 1)BET比表面積 カンタソーブ(米国、Quantachrome社製)を用いて、1
点法により測定した。 2)平均粒子径 コールターカウンタ−TA−II(Coulter El
ectonics社製)を用い、30μmのアパーチャ
ーチューブにより測定した。 3)粉体の嵩比重 JIS K-5101(顔料試験法)により測定した(Loose
weight法)。 4)熱伝導率 オートΛ HC−072型(英弘精機社製)を用いて測
定した。 5)形状保持性 目視及び触感により判定し、形状保持性の良いものを
○、悪いものを×として表示した。
例を挙げて説明する。なお、各物性値等の測定は次に示
す方法により実施した。 1)BET比表面積 カンタソーブ(米国、Quantachrome社製)を用いて、1
点法により測定した。 2)平均粒子径 コールターカウンタ−TA−II(Coulter El
ectonics社製)を用い、30μmのアパーチャ
ーチューブにより測定した。 3)粉体の嵩比重 JIS K-5101(顔料試験法)により測定した(Loose
weight法)。 4)熱伝導率 オートΛ HC−072型(英弘精機社製)を用いて測
定した。 5)形状保持性 目視及び触感により判定し、形状保持性の良いものを
○、悪いものを×として表示した。
【0016】実施例1 BET比表面積135m2 /g、平均粒子径1.9μ
m、嵩比重40g/lの含水珪酸をクラフト紙製の袋に
密閉充填後、プレス成形(プレスシリンダー圧力:30
kg/cm2 G)し、縦×横×厚さがそれぞれ200m
m×200mm×12mmの含水珪酸成形体を作成し
た。この時含水珪酸成形体の嵩密度0.18g/mlと
なるように型枠及び大きさ及び粉体重量を設定した。得
られた含水珪酸成形体の形状保持性を観察した後、12
0℃で12時間乾燥処理し、実質的に通気性を有しない
合成樹脂製の袋に挿入充填後、真空チャンバー内で0.
4トールの真空下でヒートシールにより密封し含水珪酸
真空断熱板を得た。得られた含水珪酸真空断熱板の形状
保持性を再度観察すると共に熱伝導率を測定した。結果
を表1に示した。
m、嵩比重40g/lの含水珪酸をクラフト紙製の袋に
密閉充填後、プレス成形(プレスシリンダー圧力:30
kg/cm2 G)し、縦×横×厚さがそれぞれ200m
m×200mm×12mmの含水珪酸成形体を作成し
た。この時含水珪酸成形体の嵩密度0.18g/mlと
なるように型枠及び大きさ及び粉体重量を設定した。得
られた含水珪酸成形体の形状保持性を観察した後、12
0℃で12時間乾燥処理し、実質的に通気性を有しない
合成樹脂製の袋に挿入充填後、真空チャンバー内で0.
4トールの真空下でヒートシールにより密封し含水珪酸
真空断熱板を得た。得られた含水珪酸真空断熱板の形状
保持性を再度観察すると共に熱伝導率を測定した。結果
を表1に示した。
【0017】実施例2〜4及び比較例1〜3 含水珪酸の物性値を変化させ、実施例1と同様の方法に
より含水珪酸真空断熱板を作成し評価した。なお、真空
度はいずれの例においても0.4トールとして測定し
た。結果を表1に示した。
より含水珪酸真空断熱板を作成し評価した。なお、真空
度はいずれの例においても0.4トールとして測定し
た。結果を表1に示した。
【0018】
【表1】
Claims (3)
- 【請求項1】 BET比表面積が120〜400m2 /
gであり、コールターカウンター法による平均粒子径が
0.5〜4μmであり、嵩比重が60g/l以下である
ことを特徴とする断熱板形成用含水珪酸。 - 【請求項2】 請求項1記載の含水珪酸をプレス成形し
た、嵩密度が0.15〜0.25g/mlの成形体であ
ることを特徴とする断熱板。 - 【請求項3】 請求項1記載の含水珪酸をプレス成形
し、嵩密度が0.15〜0.25g/mlである成形体
が、実質的に通気性を有しない真空の容器内に充填され
たことを特徴とする真空断熱板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31899593A JPH07149513A (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 断熱板用含水珪酸及び断熱板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31899593A JPH07149513A (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 断熱板用含水珪酸及び断熱板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07149513A true JPH07149513A (ja) | 1995-06-13 |
Family
ID=18105326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31899593A Pending JPH07149513A (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 断熱板用含水珪酸及び断熱板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07149513A (ja) |
-
1993
- 1993-11-25 JP JP31899593A patent/JPH07149513A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3212309B2 (ja) | 高絶縁パネル | |
EP0190582B1 (en) | Thermal insulating slabs for freezers and refrigerators comprising an envelope filled with precipitated silica which is subsequently compressed and the process for their manufacture | |
WO2014030651A1 (ja) | 真空断熱材の製造方法および真空断熱材 | |
JP5669617B2 (ja) | エアロゲル及び該エアロゲルを用いた断熱材 | |
JP5672891B2 (ja) | 真空断熱材及びその製造方法 | |
US9664330B2 (en) | Method for producing vacuum insulation material | |
JP2002525543A (ja) | 真空断熱パネル及びその製造方法 | |
CN106415107B (zh) | 真空隔热材料 | |
JPS6116730B2 (ja) | ||
KR20070089252A (ko) | 단열체 | |
JP2006504616A (ja) | 水素貯蔵用複合水素化物 | |
JP2010008011A (ja) | 真空断熱箱体 | |
JP2016033419A (ja) | 断熱板および真空断熱材の製造方法 | |
JP3747498B2 (ja) | 多孔質蒸着材料及びその製造方法 | |
JP2009041649A (ja) | 真空断熱材及び真空断熱材の製造方法 | |
JP2016114215A (ja) | 真空断熱材 | |
JPH07149513A (ja) | 断熱板用含水珪酸及び断熱板 | |
JPH07149510A (ja) | 断熱板用シリカ及び断熱板 | |
JPH09145241A (ja) | 真空断熱材 | |
JPH07144955A (ja) | 断熱板用シリカ成形体及び真空断熱板 | |
JP2008215492A (ja) | 真空断熱材 | |
US3477562A (en) | Package of compacted material | |
JP2008215538A (ja) | 真空断熱材 | |
JP2009287791A (ja) | 真空断熱箱体 | |
JPH05118492A (ja) | 断熱材の製造方法 |