JPH07148500A - 有機性汚泥の処理方法 - Google Patents

有機性汚泥の処理方法

Info

Publication number
JPH07148500A
JPH07148500A JP6259019A JP25901994A JPH07148500A JP H07148500 A JPH07148500 A JP H07148500A JP 6259019 A JP6259019 A JP 6259019A JP 25901994 A JP25901994 A JP 25901994A JP H07148500 A JPH07148500 A JP H07148500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
treatment
tank
membrane
excess sludge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6259019A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Koyama
修 小山
Toyoichi Yokomaku
豊一 横幕
Yoshinari Sugaya
能成 菅家
Ichiro Yamamoto
一郎 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kankyo Engineering Co Ltd
Original Assignee
Kankyo Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kankyo Engineering Co Ltd filed Critical Kankyo Engineering Co Ltd
Priority to JP6259019A priority Critical patent/JPH07148500A/ja
Publication of JPH07148500A publication Critical patent/JPH07148500A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性汚泥方式で発生する余剰汚泥を、更に効
率よく減量化することが出来る新規な方法を提供するこ
と。 【構成】 活性汚泥方式で発生する汚泥の余剰部分を、
高温嫌気性消化処理し、該処理液を固液分離膜を通して
循環させ、該分離膜を通して水分を抜き取ることを特徴
とする有機性汚泥の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機性汚泥の処理方法に
関し、更に詳しくは排水を活性汚泥方式で処理する際に
発生する余剰汚泥を、高温嫌気性消化処理と膜分離処理
を組み合わせて処理することにより、余剰汚泥を著しく
減量化することが出来る有機性汚泥の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、BODで示される排水中の有機汚
濁成分の除去については、現在実用化されている活性汚
泥方式等の生物学処理方法によって比較的低コストで満
足し得る結果が得られている。上記活性汚泥方式では、
図1に示す様に処理対象排水を最初沈澱池に導き、土砂
等の比重の重いものを沈澱させ、次いでエアレーション
タンク(曝気槽)において、活性汚泥によって排水中の
有機物を分解させる。この活性汚泥処理では、分解した
BODのうち50〜70%は微生物の生活エネルギーと
して消費され、残りの30〜70%は菌体の増殖に使用
される為、余剰汚泥が発生することになる。
【0003】活性汚泥処理で発生した余剰汚泥は、生物
難分解性であり、粘性が高いので、活性汚泥処理におい
ては常に余剰汚泥の処理が問題となる。現在、余剰汚泥
の処理方法としては、余剰汚泥を直接脱水して水分を分
離し、固形分を焼却するか或いは産業廃棄物として処分
する方法、或は余剰汚泥を嫌気性消化処理して、メタン
ガス、二酸化炭素、水素、硫化水素等に分解して減量化
し、その後分解されなかった余剰汚泥及びその他の固形
物を脱水により分離し、固形分を焼却するか或いは産業
廃棄物として処分する方法が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】上記余剰汚泥を
嫌気性消化処理を行わずに直接脱水機により濃縮、焼却
或いは産業廃棄物として処分する場合には、余剰汚泥量
が多い為に処理コストが著しく嵩むという問題がある。
現在の汚泥の処分費は2〜3万円/m3 と高く、更にこ
の処分費は今後一層高騰する傾向にある。又、上記従来
の嫌気性消化による余剰汚泥の減量化方法においては、
エネルギーがメタンガスとして回収される等の利点があ
るが、消化に要する日数が20〜40日と長く、余剰汚
泥の分解率が60%と低い為、広い敷地面積が要求さ
れ、未分解余剰汚泥及びその他の固形物は脱水機により
分離し、焼却するか或いは産業廃棄物として処分しなけ
ればならない為、非効率で処理コストが嵩むという問題
がある。
【0005】最近、上記の嫌気性消化方法の反応効率が
低いという欠点を解決する為に、中温(約37℃)嫌気
性消化方法+膜分離装置、高温(約55℃)二相消化方
法等が考案されている。しかしながら、中温嫌気性消化
方法+膜分離装置は、最大処理能力がHRT(水理学的
滞留時間)が10日、消化率70%と汚泥の減量化効果
が不十分であり、又、高温二相消化方法の最大処理能力
は、HRT5日、消化率60%程度が限界である。従っ
て、本発明の目的は、活性汚泥方式で発生する余剰汚泥
を、更に効率よく減量化することが出来る新規な方法を
提供することである。
【0006】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、活性汚泥方式で
発生する汚泥の余剰部分を、高温嫌気性消化処理し、該
処理液を固液分離膜を通して循環させ、該分離膜を通し
て水分を抜き取ることを特徴とする有機性汚泥の処理方
法である。
【0007】
【作用】活性汚泥方式で発生する余剰汚泥を、高温嫌気
性消化処理と分離膜による固液分離を組み合わせて処理
することにより、狭いスペースで短時間で効率良く余剰
汚泥を経済的に減量化することが出来る。更に上記方法
において、前処理工程及び/又は後処理工程を付加する
ことにより、更に効率良く余剰汚泥を減量化することが
出来る。
【0008】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳細に説明する。本発明の好ましい実施態様
では、図2に示す様に、活性汚泥方式の排水処理施設で
発生する余剰汚泥を、汚泥貯留槽(例えば、容量1m
3 )に導き、該汚泥貯留槽から原水ポンプP1により、
スクリーンを通して粗大な浮遊物等を除去した後、供給
ポンプP2により高温嫌気性消化槽(例えば、容量5m
3 )に移す。この消化槽中において余剰汚泥を撹拌機M
1により撹拌しつつ嫌気性微生物により、メタンガス、
二酸化炭素、水素、硫化水素に分解し、分解発生したガ
スはガスメータ及びガス圧調整槽を経由して系外に放出
され、必要に応じて燃料ガス等として使用される。
【0009】嫌気性消化処理された汚泥混合物は、循環
ポンプP3によって膜分離装置(膜モジュール)に送ら
れ、汚泥混合物から膜を通して水分の一部が連続的に引
き抜かれ、一部の水分が引き抜かれた汚泥混合物は消化
槽に戻され、この循環が継続される。膜によって分離さ
れた水は処理槽に導かれ、必要な処理を施して系外に放
出される。循環している消化混合液は、その一部が定期
的或は連続的に少量ずつバルブV1により、抜き出さ
れ、この抜き出された消化混合液は、元の活性汚泥排水
処理装置に戻してもよいし、戻さずに後述の如き後処理
を行い、この後処理で処理液中に残留している大部分の
汚泥が分解或は分離されて、処理済水として系外に放流
される。
【0010】上記処理中に膜の目詰りを防止する為に、
適度な時間的間隔をとって、上記の処理混合液の循環を
停止し、洗浄水槽から洗浄ポンプP4により、清浄な洗
浄水を膜モジュール中に通して膜に付着した汚泥を洗浄
する。少量の汚泥を含んだ洗浄水は、消化処理槽に戻し
てもよいし、バルブV2を開放してそのまま放流或は洗
浄水の貯槽に送り、その後必要な処理を施して系外に排
出する。尚、本発明において、上記の余剰汚泥の減量化
処理の前処理として、余剰汚泥の輸送中又は汚泥貯留槽
中で、余剰汚泥を超音波処理、酵素処理、熱アルカリ処
理、熱酸処理等を施して、余剰汚泥を十分に解膠或は可
溶化させておくことにより、余剰汚泥の消化反応を著し
く効率化することが出来る。
【0011】次に本発明の主要部を構成する高温嫌気性
消化槽の処理条件及び処理方法を更に詳しく説明する。
高温嫌気性消化槽への余剰汚泥の投入方式は、汚泥貯留
槽からポンプP1で汚泥を搬送し、1日のHRTに相当
する汚泥量を回分式に一度に添加するが、場合によって
は連続的に添加してもよい。本発明においてはHRTは
2〜10日で、又、SRTは50〜300の処理条件が
好ましい。消化槽における処理液の撹拌方式には、該槽
内で発生するガスを槽内に吹き込み撹拌するガス撹拌方
式、消化槽上部に撹拌機を設置する機械式、消化槽内若
しくは槽外に設置したポンプによって槽内液を循環させ
て撹拌するポンプ方式のいずれでもよい。高温嫌気性消
化槽の処理温度は45〜80℃の範囲とする。その為の
加温方式は、消化槽に蒸気を吹き込む蒸気吹き込み式、
消化槽内にヒーターを投入して加温する方式、温水を消
化槽外を循環させる温水循環加温方式等、消化槽の処理
温度を一定に保てる方法ならば特に限定されない。処理
温度が45℃未満或は80℃を越えると、汚泥処理を行
なっている嫌気性微生物の活性が低下し、処理が悪くな
る等の問題があり好ましくない。
【0012】消化槽で処理された処理液の固液分離に使
用する分離膜は、限外濾過膜(UF)、逆浸透膜(R
O)、精密濾過膜(MF)等を使用することが出来る。
好ましいUF膜の場合には、膜の形状は管状或は平膜の
いずれでもよい。UF膜を有する限外濾過装置の好まし
い運転条件及びUF膜の仕様としては、流入圧1〜10
kgf/cm2 、膜材質はポリスルホン系、ポリイミド
系、ポリオレフィン系であり、膜の分画分子量は10,
000〜100,000である。
【0013】本発明の好ましい実施態様で使用する超音
波による前処理は、超音波発生器により、処理時間1〜
30分間、処理温度20℃〜100℃、処理pH3〜1
0の範囲で行なうことが好ましい。又、酵素処理の場合
に使用する酵素としては、プロテアーゼ、α−アミラー
ゼ、リパーゼ、グルカナーゼ、セルラーゼ等を使用し、
処理温度10〜100℃、処理pH4〜10の範囲で行
なうことが好ましい。酵素の添加量は、酵素の種類や処
理汚泥の種類によって異なるが、余剰汚泥(固形分約1
重量%)の量が1m3 の場合、酵素の添加量は約0.0
1〜10kgである。又、熱アルカリ処理は、処理pH
8〜12、処理温度60〜100℃の範囲で行なうのが
よい。熱酸処理は、処理pH2〜6、処理温度60〜1
00℃の範囲で行なうのがよい。
【0014】本発明の好ましい実施態様で付加してもよ
い後処理は、消化槽から定期的或は連続的に抜き出され
た汚泥混合物中の余剰汚泥を更に減量化するもので、汚
泥混合物を金属イオンを触媒として酸化剤で酸化分解す
る方法である。酸化処理において使用する酸化剤は、従
来公知の化学酸化方法において使用されている酸化剤、
例えば、過酸化水素、過酸化カルシウム、過硫酸アンモ
ニウム、アルキルヒドロペルオキシド、過酸エステル、
過酸化ジアルキル又はジアシル等が使用されるが、コス
トや副生物等の点からみて過酸化水素が最も好ましい。
過酸化水素の使用量は、特に限定されず、余剰汚泥の内
容によって変化するが、好ましい使用量は余剰汚泥又は
嫌気性消化汚泥100重量部(固形分)に対して約10
〜500重量部(酸素として)となる範囲である。
【0015】触媒として使用する金属イオンとしては、
鉄、チタン、セリウム、銅、マンガン、コバルト、バナ
ジウム、クロム、鉛のイオン等が使用され、これらの金
属、金属酸化物、金属塩、錯体等いずれの形態でもよ
い。特に好ましいものは鉄イオンである。使用する鉄イ
オンは、従来技術においては第1鉄イオンが使用された
が、本発明においては第一鉄イオンは勿論、第二鉄イオ
ンも有効であり、更に鉄屑等の如き金属鉄や鉄イオンを
イオン交換樹脂等で固定した固定鉄イオンも使用するこ
とが出来る。この触媒としての鉄イオンの使用量は、過
酸化水素1モル当たり約10-3〜0.1モルで十分な処
理効果を挙げることが出来る。
【0016】上記酸化処理は、反応液のpHを約2〜8
に調節して行なうことが好ましい。酸化反応は常温でも
よいが、好ましい範囲は40℃〜100℃、更に好まし
くは50℃〜80℃の範囲である。余剰汚泥の加熱は、
水蒸気等の吹込み、工場における他の温水等による熱交
換等、任意の加温手段を利用することが出来、加温の方
法は特に限定されない。処理温度が40℃未満である場
合には、酸化に時間がかかり、酸化効率が不十分で且つ
過酸化水素の利用効率が不十分である。又、100℃を
越える温度はそれ以上の処理効果を期待することが出来
ず、又、過酸化水素の自己分解が大きく、利用効率が低
下すると共に、加熱エネルギー消費が大になるだけで特
別の利点はない。
【0017】酸化反応時間は、酸化槽のサイズ、撹拌機
の性能、温度等によって異なるが、例えば、嫌気性消化
汚泥(固形分約1重量%)の量が10m3 で酸化温度が
50℃で充分な撹拌が行われる場合には、約1〜3時間
の反応温度で充分であり、嫌気性消化処理混合物中の残
留している難分解性有機物の約70〜80重量%を分解
することが出来る。
【0018】本発明において以上の如くして余剰汚泥が
処理されるが、余剰汚泥の種類によっては、余剰汚泥中
に嫌気性汚泥処理装置内の高温嫌気性微生物群による酵
素反応を阻害する物質が含まれる場合がある。かかる阻
害物質としては、SO-- 4(2,000mg/l以
上)、SO-- 3、S2-- 3、S2-- 3(500mg/l
以上)、ABS等の陰イオン界面活性剤(400mg/
l以上)、重金属であるクロム、銅、亜鉛、カドミウ
ム、ニッケル(50mg/l以上)、マグネシウム
(1,000mg/l以上)、カルシウム(10,00
0mg/l以上)等が挙げられる(尚、括弧内の数値は
阻害作用が顕著になり始める濃度である。)。
【0019】処理すべき余剰汚泥が上記の如き阻害物質
を含有する場合には、図7に示す様に、余剰汚泥を嫌気
性汚泥消化槽に導入する前に、遠心分離機、真空脱水
機、加圧脱水機、ロール脱水機等により余剰汚泥のみの
濃縮或は上水や工業用水等による洗浄等の方法によって
各種阻害物質を上記濃度以下、好ましくは阻害物質が嫌
気性汚泥処理装置に入る全体量を1/3〜1/10に減
少させるか或は阻害物質濃度を1/3〜1/10に減少
させた後に、嫌気性汚泥処理槽に導入して嫌気性処理を
行うことが望ましい。この様にすれば、処理すべき余剰
汚泥中に消化阻害物質が含有されていても効率良く余剰
汚泥を処理することが出来る。
【0020】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 図2に試験に使用した嫌気性汚泥処理装置のフローシー
トを示す。図示した嫌気性汚泥処理装置は、高温嫌気性
消化槽と限外濾過モジュールとからなり、高温嫌気性消
化槽の処理温度は55℃とした。又、処理性を従来法と
比較する為に処理温度37℃の中温消化を合わせて行な
った。撹拌方法は、消化槽上部からの機械撹拌とし、加
温方式は消化槽内部のヒーターにより加温を行なった。
膜モジュールの仕様及び運転条件は、透過水流束0.4
/m・日、流入圧9Kgf/cm、供給水量1
7リットル/min.である。膜材質はポリスルホン系
であり、その分画分子量は200,00であり、膜洗浄
はボール洗浄と水洗により行なった。
【0021】種汚泥として下水処理場の汚泥を使用し、
処理対象余剰汚泥(食品工場の汚泥)を連続的に投入し
て連続的に処理し、続いて投入及び処理した汚泥と等量
の処理水を上記条件で上記膜モジュールにより透過させ
て引き抜いた。HRTは15日からスタートし、ガスの
発生量等を測定しながら段階的に少なくし、最終的には
HRT5日にして定状運転を行なった。SRTはスター
ト時から200日で行なった。その結果、表1に示す様
に最終的に汚泥消化率90%が得られた。これに対し
て、中温消化処理の場合は、図3と図4に示す様にHR
Tを短くして行く(負荷量を増加させる)と、処理槽内
の汚泥濃度が高くなり、汚泥消化率が低下し、HRT5
日では安定な処理が出来なかった。又、本発明の場合に
は、膜モジュールは1年間の処理試験を通して安定であ
った。この結果から、従来法(中温消化+膜分離)で
は、HRT5日・SRT200日の運転条件では処理が
出来ないが、本発明の方法を使用すれば安定の処理が出
来ることが判明した。
【0022】実施例2 実施例1の高温消化の効率を更に向上させる為に、前処
理として超音波処理を行ない、その他は実施例1と同様
の処理を行なった。超音波処理は、処理対象余剰汚泥
(食品工場の汚泥)を超音波発生機に通し、処理出力1
00Wで10分間連続的に処理し、処理した余剰汚泥を
実施例1と同様に高温消化槽に連続的に投入して処理を
行なった。その結果、図5に示す様に、超音波処理で前
処理を行なうと、HRT2.5日と短くしても汚泥消化
率90%が得られたが、無処理の場合では汚泥消化率が
65%と低かった。この結果から、前処理として超音波
処理を行なうことにより処理能力が著しく向上すること
が明らかになった。
【0023】実施例3 実施例1のSRT分の汚泥の減量化を加熱酸化方法によ
り行なった。実施例1のSRT分の汚泥(100リット
ル)を3倍に水道水で希釈後、図6に示す処理装置に連
続的に投入し、pH調整槽にてpHを3に調整後、反応
槽で第一鉄イオン250mg/リットル及び過酸化水素
15,000mg/リットルになる様に、各々塩化第一
鉄と過酸化水素を添加した。反応槽では一時間の滞留時
間で反応させた。その後、pHを7に戻し、処理水と汚
泥を沈澱地で分離した。処理前のTOCと処理後のTO
Cを測定した。その結果、処理前の溶解性TOCは20
0mg/リットルで、不溶性TOCの量は5,000m
g/リットルであったが、処理後の溶解性TOCは2,
500mg/リットルで、不溶性TOCは1,500m
g/リットルであった。上記結果からして、酸化により
消化汚泥の全TOCの70%が無機化或は可溶化するこ
とが明らかとなった。
【0024】
【表1】 HRT5日の定常状態における処理性
【0025】実施例4 図7に試験に使用した嫌気性汚泥処理装置のフローシー
トを示す。図7に示した嫌気性汚泥処理装置は、スクリ
ーンとポンプP2との間に遠心分離樹と汚泥貯留槽2を
設けた以外は図2に示したと同様の装置である。処理対
象余剰汚泥(化学工場の汚泥、汚泥濃度HLSS 9,
000〜10,000mg/l、硫酸根濃度約10,0
00mg/l))を、遠心分離して水分量を約1/4に
した後、上水を加えて希釈し濃縮前の汚泥濃度にして、
その硫酸根濃度を測定したところ約2,5000mg/
lであった。この汚泥を用いて実施例2と同様に処理を
行った。尚、比較例として遠心処理しない汚泥をそのま
ま用いて同様に処理を行った。尚、HRTは12日から
スタートし、ガスの発生量等を測定しながら段階的に少
なくし、最終的にはHRT8日にして定状運転を行なっ
た。SRTはスタート時から200日で行なった。その
結果、表2に示す様に最終的に汚泥消化率89%が得ら
れた。これに対して、比較例の場合は経過日数80日目
で槽内の汚泥濃度が50,000mg/lになり、それ
以上の処理が出来なくなった。
【0026】
【表2】 HRT8日の定常状態における処理性
【0027】
【効果】以上の如き本発明によれば、活性汚泥方式で発
生する余剰汚泥を、高温嫌気性消化処理と分離膜による
固液分離を組み合わせて処理することにより、狭いスペ
ースで短時間で効率良く余剰汚泥を経済的に減量化する
ことが出来る。更に上記方法において、前処理工程及び
/又は後処理工程を付加することにより、更に効率良く
余剰汚泥を減量化することが出来る。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】活性汚泥法の標準的処理工程を図解的に説明す
る図
【図2】本発明の方法を図解的に説明する図
【図3】HRTと消化槽内汚泥濃度の関係を説明する図
【図4】負荷量(HRT)と消化率の関係を説明する図
【図5】超音波による前処理効果を説明する図
【図6】酸化剤による後処理装置を説明する図
【図7】本発明の方法を図解的に説明する図
【図8】HRTと消化槽内汚泥濃度の関係を説明する図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 一郎 東京都千代田区鍛冶町1−5−7 環境エ ンジニアリング株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性汚泥方式で発生する汚泥の余剰部分
    を、高温嫌気性消化処理し、該処理液を固液分離膜を通
    して循環させ、該分離膜を通して水分を抜き取ることを
    特徴とする有機性汚泥の処理方法。
  2. 【請求項2】 高温嫌気性消化処理における処理温度が
    45℃〜80℃である請求項1に記載の有機性汚泥の処
    理方法。
  3. 【請求項3】 固液分離膜が限外濾過膜である請求項1
    〜2に記載の有機性汚泥の処理方法。
  4. 【請求項4】 高温嫌気性消化処理前に予め余剰汚泥を
    超音波処理、酵素処理、熱アルカリ処理又は熱酸処理等
    をする請求項1〜3に記載の有機性汚泥の処理方法。
  5. 【請求項5】 嫌気性消化処理液の少なくとも一部を金
    属イオンを触媒として酸化剤で酸化分解する請求項1〜
    4に記載の有機性汚泥の処理方法。
  6. 【請求項6】 高温嫌気性消化処理前に予め余剰汚泥に
    存在する消化阻害物質を除去する請求項1〜5に記載の
    有機性汚泥の処理方法。
  7. 【請求項7】 消化阻害物質が硫酸イオンである6に記
    載の有機性汚泥の処理方法。
JP6259019A 1993-10-01 1994-09-29 有機性汚泥の処理方法 Withdrawn JPH07148500A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6259019A JPH07148500A (ja) 1993-10-01 1994-09-29 有機性汚泥の処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26774993 1993-10-01
JP5-267749 1993-10-01
JP6259019A JPH07148500A (ja) 1993-10-01 1994-09-29 有機性汚泥の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07148500A true JPH07148500A (ja) 1995-06-13

Family

ID=26543927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6259019A Withdrawn JPH07148500A (ja) 1993-10-01 1994-09-29 有機性汚泥の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07148500A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6368849B1 (en) * 1998-02-20 2002-04-09 Bioscan A/S Method and plant for the treatment of liquid organic waste
JP2005334713A (ja) * 2004-05-24 2005-12-08 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 発酵残液およびその他の嫌気性有機化合物含有液の処理方法及び処理システム
WO2009157868A1 (en) * 2008-06-27 2009-12-30 Mercatus Engineering Ab Dewatering of anaerobically digested sludge
WO2010113589A1 (ja) * 2009-03-31 2010-10-07 株式会社神鋼環境ソリューション 水処理装置および水処理方法
CN106242215A (zh) * 2016-08-12 2016-12-21 同济大学 一种快速启动污泥超高温厌氧消化系统的方法
US10781119B2 (en) 2013-02-22 2020-09-22 Bl Technologies, Inc. Membrane assembly for supporting a biofilm
US11850554B2 (en) 2014-03-20 2023-12-26 Bl Technologies, Inc. Wastewater treatment with primary treatment and MBR or MABR-IFAS reactor
CN117447038A (zh) * 2023-12-22 2024-01-26 南京大学 一种铁钙联用预处理促进剩余污泥厌氧产甲烷的方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6368849B1 (en) * 1998-02-20 2002-04-09 Bioscan A/S Method and plant for the treatment of liquid organic waste
JP2005334713A (ja) * 2004-05-24 2005-12-08 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 発酵残液およびその他の嫌気性有機化合物含有液の処理方法及び処理システム
JP4488794B2 (ja) * 2004-05-24 2010-06-23 三井造船株式会社 発酵残液およびその他の嫌気性有機化合物含有液の処理方法及び処理システム
WO2009157868A1 (en) * 2008-06-27 2009-12-30 Mercatus Engineering Ab Dewatering of anaerobically digested sludge
CN102239121A (zh) * 2009-03-31 2011-11-09 株式会社神钢环境舒立净 水处理装置以及水处理方法
JP2010234239A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 水処理装置および水処理方法
WO2010113589A1 (ja) * 2009-03-31 2010-10-07 株式会社神鋼環境ソリューション 水処理装置および水処理方法
US10781119B2 (en) 2013-02-22 2020-09-22 Bl Technologies, Inc. Membrane assembly for supporting a biofilm
US11724947B2 (en) 2013-02-22 2023-08-15 Bl Technologies, Inc. Membrane assembly for supporting a biofilm
US11850554B2 (en) 2014-03-20 2023-12-26 Bl Technologies, Inc. Wastewater treatment with primary treatment and MBR or MABR-IFAS reactor
CN106242215A (zh) * 2016-08-12 2016-12-21 同济大学 一种快速启动污泥超高温厌氧消化系统的方法
CN117447038A (zh) * 2023-12-22 2024-01-26 南京大学 一种铁钙联用预处理促进剩余污泥厌氧产甲烷的方法
CN117447038B (zh) * 2023-12-22 2024-04-09 南京大学 一种铁钙联用预处理促进剩余污泥厌氧产甲烷的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9845260B2 (en) Treatment of municipal wastewater with anaerobic digestion
Weemaes et al. Evaluation of current wet sludge disintegration techniques
CA2098807C (en) Waste treatment process employing oxidation
JP5211769B2 (ja) 有機性廃液の生物処理方法及び処理装置
JP5371510B2 (ja) 排水と有機性残渣の複合処理方法
WO2018237151A1 (en) SYSTEM AND METHOD FOR CONTINUOUS TREATMENT OF ORGANIC WASTE WITH RECIRCULATION OF UNDIGERATED SOLID MATERIALS
JPH07148500A (ja) 有機性汚泥の処理方法
JP2014008491A (ja) 有機性廃棄物処理装置及びそれを用いた有機性廃棄物処理方法
JP2003024972A (ja) 有機性汚水の生物処理方法及び装置
JP4404976B2 (ja) 有機性廃水の処理方法及び有機性廃水の処理装置
JP4457391B2 (ja) 有機汚泥の処理方法及び処理装置
JP4298602B2 (ja) 有機性汚泥の嫌気性消化処理方法及び装置
JP3611292B2 (ja) 排水処理方法
JP2007050386A (ja) 有機性廃液処理装置
JP3223145B2 (ja) 有機性廃水の処理方法
Aravinthan et al. Alkaline, acid and thermal solubilization for minimization of waste sludge
JP2006075730A (ja) 嫌気性処理装置
JP3781216B2 (ja) 嫌気性消化汚泥中の難分解有機物の再消化を可能とする嫌気性汚泥消化法及び装置
JP3198674B2 (ja) 有機性窒素を含む排液の処理方法および装置
JP2003334589A (ja) 廃水処理方法及び装置
JP3969144B2 (ja) 生物学的処理方法及び生物学的処理装置
JP2003300096A (ja) 高濃度汚泥の嫌気性消化方法及びその装置
KR20190134583A (ko) 하수 처리용 생물반응조 및 이를 포함하는 하수 처리 시스템
JP2003117597A (ja) 水熱反応を利用する余剰汚泥生物処理方法
JPS588320B2 (ja) 有機性スラツジの処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020115