JPH07148284A - テニスラケット - Google Patents
テニスラケットInfo
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- JPH07148284A JPH07148284A JP5302097A JP30209793A JPH07148284A JP H07148284 A JPH07148284 A JP H07148284A JP 5302097 A JP5302097 A JP 5302097A JP 30209793 A JP30209793 A JP 30209793A JP H07148284 A JPH07148284 A JP H07148284A
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- Japan
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- plane direction
- frame
- tennis racket
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- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
ットフレームのトップ部を強化繊維量を増加して重量増
加をさせることなく、強度を向上させる。 【構成】 フレーム12のトップ部13の断面形状を、
面内方向の厚み(W1)が12mm〜17mmで、該面内方
向の厚み(W1)と面外方向の厚み(W2)の関係、W
2/W1が100%〜170%の範囲に設定している。
また、サイド部からシャフト方向へ30°の範囲では、
面外方向の厚み(W1)を22mm〜32mmの範囲に設定
していると共に、当該部分の断面の周長(L2)に対す
る上記トップ部の断面の周長(L1)の関係を、L2/
L1が90%〜110%の範囲で、略同一となるように
設定している。
Description
特に、繊維強化樹脂製のテニスラケットフレームにおい
て、最も歪み荷重を受けて破損が発生しやすいトップ部
の強度を高めるものである。
レームにガットを張る時、およびプレー中においてガッ
ト面あるいはフレームでボールを打球した時のいずれに
おいても、フレームが受ける歪みはトップ部が大きく、
よって、フレームのトップは最も破損が発生しやすい傾
向がある。このため、従来、トップ部における強化繊維
の部分的補強を増加することで、破損の発生を低下させ
る対策がとられている。
維量を増加させる方法では、トップ部の重量が増加し、
バランスを取るためにグリップ側に多くの鉛を充填する
必要があるため、結果的にテニスラケットの重量が増加
し、テニスラケットが扱いにくくなる欠点がある。
と、強化繊維の外径が大きくなり、図5(A)(B)に
示すように、金型1(下型1A、上型1B、中型1C)
のキャビティ2に強化繊維Fを挿入する時に、金型1の
割り面Gに強化繊維の噛み込みが発生しやすい。また、
トップ部を成形するキャビティ2の断面周長に対する強
化繊維の外周が大となり、強化繊維が内側に撓んで、成
形されたトップ部には皺が発生しやすくなっている。
方法では、自動化の点から、強化繊維は、スリーブ状に
編まれたブレイド形態のものや、フィラメントワインデ
ィングでスリーブ状に成形されたものが多く用いられて
いる。これらの強化繊維は、予め金型内に配置され、金
型内に注入される反応射出成形樹脂をマトリクス樹脂と
して、テニスラケットフレームが製造されている。この
ように、予めスリーブ状に成形した強化繊維を用いてい
るのは、金型内に配置する際に、強化繊維に樹脂原料が
含浸しておらず、繊維の位置決めが困難であるため、作
業性の良い繊維形態とする必要があることに因る。この
ような繊維の場合は、繊維同士を接着するバインダーと
なる樹脂が含まれておらず、バインダーとなる樹脂が含
浸している繊維を用いたレイアップ(繊維予備成形体)
と比較して、断面の周長が大となる。とりわけ、トップ
部の強度を増加するために強化繊維量を増加すると益々
周長が大となり、皺が発生しやすくなる。この問題は、
熱可塑性樹脂からなる繊維と強化繊維とをからみあわせ
たコミングヤーン繊維のブレイド、フィラメントワイン
ディングを加熱、加圧溶融により成形するラケットにお
いても発生している。
増加による強度増加に代えて、上記した問題、即ち、重
量の増加、皺の発生がなく、トップ部の強度増加を図る
ことを目的としている。
め、本発明は、強度増加を図るために、トップ部では面
外方向の厚みに対する面内方向の厚みの割合を、従来と
比較して大に設定すると共に、断面の周長は従来と略同
等あるいは従来よりも小さく設定し、重量が増加するこ
となく、トップ部の強度を増加することを特徴としてい
る。
面形状を、面内方向の厚み(W1)が12mm〜17mm
で、かつ、面外方向の厚み(W2)に対する面内方向の
厚み(W1)の関係、W2/W1が100%〜170%
の範囲となるように設定していることを特徴とするテニ
スラケットを提供するものである。
が、ラケットのフレームにおける「面外方向」とはフレ
ームの打球方向のことであり、「面内方向」とはフレー
ムの打球方向と直交する方向で、ストリングの糸の張設
方向である。上記トップ部における面内方向の厚み(W
1)を12mm〜17mmの範囲に設定しているのは、12
mm以上でなければ従来より強度向上を図ることが出来
ず、また、17mmをこえると、面外方向の厚みを余り小
さくできないため、断面の周長が大きくなりすぎ、その
結果、重量増加をまねく。かつ、17mmを越えるとラケ
ットを振った時の空気抵抗が大きくなり、扱いにくくな
るためである。 上記W2/W1を100%〜170%
の範囲に設定しているのは、100%以下になると面外
方向の剛性が小さくなり、プレー時におけるボールの反
発性が悪くなる。また、トップ部で床面をたたく場合が
あり、その場合にトップ部は衝撃荷重を受けるため、こ
の衝撃に耐えるには100%以上として、強度を保持す
る必要がある。一方、170%以上になると、周長の関
係から面内方向の厚さを12mm以下にせざるを得ず、ト
ップ部の強度向上が図れないことに因る。
て最もを打球を受ける位置であるスイートスポット部分
のフレーム、即ち、ガット面の中心を通る水平線上の両
側のサイド部からシャフト方向へ30°の範囲では、面
外方向の厚み(W2)を22mm〜32mmの範囲に設定
し、面外方向の剛性を高くし、反発性を良くしている。
尚、ガット面を時計面としてガット面の中心を時計の針
の支点と見なすと、上記ガット面の中心を通る水平線上
の両側のサイド部は3時の位置であり、該位置からシャ
フト方向へ30°の位置は4時の位置であるため、以
下、3時から4時の位置と記載する。
厚さを22mm〜32mmの範囲に設定しているのは、22
mmより小さいと、剛性が低く、反発性が悪くなるからで
ある。一方、32mmを越えると、断面の周長が大きくな
り過ぎ、重量増加となる。また、反発性がよいが、飛び
過ぎるためコントロール性が悪くなり、スピンがかけに
くくなる欠点が生じる。
位置のフレームの断面の周長(L2)に対する上記トッ
プ部の断面の周長(L1)の関係を、L2/L1が90
%〜110%の範囲になるように設定している。即ち、
トップ部では面内方向の厚みを大とする一方、3時から
4時の位置は面外方向の厚みを大としているにもかかわ
らず、断面の周長を略同一あるいは近接した長さに設定
しており、同一とすることが最も好ましい。尚、90%
〜110%の範囲外であると、周長の差が大きくなり過
ぎ、強化繊維をスリーブ形状として形成しておくことが
容易でなくなり、かつ、周長が大きい部分が金型の割り
面へ噛み込みやすくなると共に、皺が発生しやすくな
る。
すると、スリーブ形状として成形するブレイドあるいは
フィラメントワインディングによる強化繊維を用いて、
設計通りの位置に、所定の繊維構造の強化繊維を位置さ
せることが可能となると共に、強化繊維の皺の発生を防
止することが出来る。強化繊維は、所定の繊維構造の部
分を設計した所定の位置に位置決め出来る点および作業
性が良好となる点から、上記の連続繊維でスリーブ状に
編まれたブレイドあるいはフィラメントワインディング
で成形したものを用いることが好ましい。よって、強化
繊維のうち50%以上は、上記スリーブ状に編まれたブ
レイドあるいはフィラメントワインディングで成型され
たものを用いている。
の断面形状を上記構成としていると共に、上記強化繊維
を金型のキャビティ内に予め配置し、反応射出成形樹
脂、例えば、RIMナイロンやシクロペンタジエンをマ
トリクス樹脂としてキャビティに注入し、強化繊維に含
浸させながら重合反応を生じさせて硬化させ、所定の形
状に成形して、テニスラケットを製造している。
IMナイロンは、金型のキャビティ内に重合触媒と開始
剤を含む溶融したラクタム類として注入し、これを加熱
によりポリアミド重合とするモノマーキャスティング法
により形成している。
は、α−ピロリドン、α−ピペリドン、ε−カプロラク
タム、ω−エナントラクタム、ω−カプリロラクタム、
ω−ペラルゴノラクタム、ω−デカノラクタム、ω−ウ
ンデカノラクタム、ω−ラウロラクタム、あるいはこれ
らのc−アルキル置換−ω−ラクタム、並びにこれらの
2種以上のω−ラクタムの混合物等が挙げられる。ま
た、ω−ラクタムは必要に応じて改良成分(ソフト成分)
を含むことができる。上記ソフト成分は分子中に使用す
る開始剤と反応する官能基を有し、しかもTgの低い化
合物で通常官能基を有するポリエーテルや液状ポリブタ
ジエンなどが使用される。上記ω−ラクタム類として使
用される市販の原料としては、宇部興産株式会社のUB
Eナイロン(UX−21)がある。これはアルカリ触媒と
カプロラクタムからなるA成分と、ソフト成分を含むプ
レポリマーとカプロラクタムからなるB成分とから構成
されている。
好ましいが、その他のナトリウム、カリウム、水素化リ
チウム等の公知のω−ラクタムの重合触媒を使用するこ
とが出来る。その添加量はω−ラクタムに対して0.1
〜0.5モル%の範囲が好ましい。
−ε−カプロラクタムが用いられるが、その他のトリア
リルイソシアネート、N−置換エチレンイミン誘導体、
1,1'−カルボニルビスアジリジン、オキサソリン誘導
体、2−(N−フェニルベンズイミドイル)アセトアニリ
ド、2−N−モリホリノ−シクロヘキセン−1,3−ジ
カルボキサイリド等の既に公知のイソシアネート、カル
ボジイミド等の化合物を用いることが出来る。これらの
重合開始剤の添加量は、ω−ラクタムの量に対して、
0.05〜1.0モル%の範囲内にあることが好ましい。
ンを用いる場合は、重合性モノマーとして、ジシクロペ
ンタジエンのほか、ジヒドロジシクロペンタジエン、ト
リシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエン、シ
クロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共二重体
等が用いられる。
しては、タングステン、モリブデン、タンタル等のハロ
ゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニ
ウム塩などが好適に用いられる。重合開始剤(活性剤)と
しては、周期律表第I族〜第IIIの金属のアルキル化物を
中心とする有機金属化合物、アルコール、フェノールな
ど酸素含有化合物などが好適に用いられる。さらに、上
記触媒及び活性剤を含む溶液重合反応が非常に速く開始
されるので、成形用金型に充分に流れ込まない間に硬化
起こることがあるため、活性調節剤としてアルキレング
リコールまたはポリアルキルレングリコールから選ばれ
るグリコール化合物のモノエーテルおよび/またはモノ
エーテルが好適に用いられる。
脂として、上記RIMナイロン、シクロペンタジエンの
他、エポキシ、ウレタン等が好適に用いられる。
は、金型温度を通常40〜130℃範囲とし、通常、1
〜5分間重合反応を行っている。また、予め金型のキャ
ビティ内に配置している強化繊維内へのモノマーの浸透
を向上させるために、金型キャビティ内を減圧状態にす
ることが好ましい。
繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、スチールワイ
ヤ、アモルファス金属繊維、アラミド繊維、ポリエステ
ル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維及び/または
それらの混合物が好適に用いられる。
トップ部の面内方向の厚さを12mm〜17mmと大とし、
面外方向に対する面内方向の割合を100%〜170%
と比較的大きくしているため、断面の周長を増加させる
ことなく、トップ部の強度増加を図る事が出来る。よっ
て、従来のようにトップ部の強化繊維量を増加する必要
がないため、トップ側の重量が増加してテニスラケット
が振りにくく扱いにくいものとなることを防止出来ると
共に、バランスをとるためにグリップ側の重量を増加し
てテニスラケット全体の重量が増加をすることも防止出
来る。
に最も打球が当たる3時から4時の部分では、面外方向
の厚さを22mm〜32mmと大きくしているため、フレー
ムの剛性が増加して、反発力を大きくし、打球の飛びを
良くすることが出来る。
トップ部の断面の周長の割合を90%〜110%として
略同じ長さとしているため、スリーブ形状に予め成形し
ておきやすく、よって、ブレンドあるいはフィラメント
ワインディングでスリーブに形成した強化繊維を用いる
事が出来る。しかも、金型のキャビティ内に配置した時
に、割り面に強化繊維の噛み込みが発生しにくく、か
つ、強化繊維が撓んだ状態で成形されて、製造されたテ
ニスラケットのフレームに皺が発生することが防止出来
る。
説明する。図1に示すテニスラケット10において、ガ
ット面11を囲むフレーム12の断面形状は、トップ1
3の頂点P1からグリップ14側の下端点P2まで、図
2に示す形状としている。即ち、略八角形状の枠体から
なり、ガット面11に内接する内面部15と、該内面部
15に対向させて凹状に形成したガット糸取付部16と
に、ガット糸貫通孔15a、16aを夫々穿設してい
る。上記内面部15およびガット糸取付部16の夫々の
両端部から傾斜させた内面側テーパ部17A、17B、
外面側テーパ部18A、18Bを設け、内面側と外面側
のテーパ部17Aと18A、17Bと18Bの間にガッ
ト面11と平行な連結部19A、19Bを設けている。
面と平行で、ガット糸貫通孔15a、16aを貫通させ
るガット糸(ストリング糸)5の貫通方向が、面内方向
Xとなり、該面内方向Xと直交する方向が面外方向Yと
なる。フレームにおける面内方向Xの厚み(W1)と
は、内面部15の内端面から凹部16の外端面までの寸
法を指し、上記面外方向Yの厚み(W2)とは、両側の
連結部19Aと19Bの外端面の間の寸法を指す。ま
た、周長とは、フレームの外周面の長さを指している。
図1において符号20で示す3時から4時の部分、即
ち、ガット面11の中心Oを通る水平線L上の両側のサ
イド部からシャフト方向へ30°の範囲において、上記
面内方向Xの厚み(W1)、面外方向の厚み(W2)お
よび、それらの断面の周長(L)を、下記の表に示す寸
法に設定している。
8種類の実施例を設けている。本発明の実施例では、ト
ップ部13における面内方向Xの厚み(W1)を12mm
〜17mmの範囲、好ましくは、12mm〜14mmの範囲に
設定している。また、トップ部13における面外方向Y
の厚み(W2)を、W2/W1が100〜170、好ま
しくは140から160の範囲になるように設定してい
る。即ち、面内方向の厚み(W1)が12.0mm〜14.
0mmの場合、面外方向の厚み(W2)を17.0mm〜2
0.0mmに設定している。さらに、トップ部13の断面
の周長(L1)を52mm〜64mmの範囲になるように設
定している。
20においては、面外方向Yの厚み(W2)をトップ部
13の面外方向の厚み(W2)以上としており、22mm
〜32mmの範囲に設定することが好ましい。尚、実施例
1では17mmに設定し、トップ部13の最大厚みと同一
にしている。また、この3時から4時の部分20では、
面内方向Xの厚み(W1)を比較的小さい9.0mm〜1
4.0mmの範囲に設定している。よって、面外方向Yの
厚み(W2)を大としたにもかかわらず、断面の周長
(L2)を52mm〜65mmの範囲に入るように設定して
いる。
1)を52mm〜64mm、3時から4時の部分20の周長
(L2)を52mm〜65mmと略同長とし、L2/L1が
90%〜110%の範囲となるように設定している。
分20との間の部分21は、上記トップ部13の寸法か
ら3時から4時の部分20の寸法に徐々に変化するよう
に寸法設定している。
2では断面形状を概略的に示しているが、図3に示すよ
うに、複数の強化繊維Fの層を積層しており、かつ、内
周面に可撓性チューブ30を備えた形状で、前記図5
(A)(B)に示す金型1を用いて反応射出成形方法で
製造している。即ち、金型1は、下型1A、上型1Bお
よび中型1Cにより断面が略八角形でガット面を囲むフ
レーム部分を構成するキャビティ部分とグリップ部分を
構成するキャビティ部分とを連続して設けている。
に、スリーブ形とした強化繊維Fを予め挿入し、つい
で、中型1C、最後に上型1Bを型締めして、密閉され
たキャビティ2に強化繊維Fを配置している。尚、ブレ
イド形態あるいはフィラメントワインディングで成形す
る強化繊維Fは、チューブ30の外周面にスリーブ状に
成形しており、該チューブ30と共に金型1内に配置し
ている。
は、強化繊維Fの周長を略一定として、部分的に長い部
分を設けていないため、金型1の割り面Gに強化繊維F
の噛み込みが防止できると共に、強化繊維Fを内部側へ
押し込んで、撓ませる必要がないため、成形されたフレ
ームに皺の発生を防止出来る。
化繊維Fを配置し、型絞した後、強化繊維Fの内周面に
あるチューブ30に所要の圧力空気を供給しながら、キ
ャビティ2へ反応射出成形用樹脂を注入し、強化繊維F
に含浸させながら重合反応を生じさせて硬化させ、テニ
スラケットフレームを製造している。
ムを製造した。即ち、トップ部13の面内方向の厚みW
1が14mm、面外方向の厚みW2が20mm、W2/W1
が143%であり、3時から4時の部分20の面内方向
の厚み(W1)が12mm、面外方向の厚み(W2)が2
3mmで、トップ部13と3時から4時の部分20の断面
周長L1およびL2が均一の60mmであるテニスラケッ
トフレームを、下記の如く、製造した。
C7664−24(20),BC7364−45(20),
BC7364−24(20))のスリーブ状に編まれたブ
レイドを使用した。強化繊維の表面処理には東レ製のア
ルコール可溶性ナイロン(K−80)を使用した。図3に
示す金型1内に、上記強化繊維Fを予め配置した。スリ
ーブ状の強化繊維Fの内部には可撓性チューブ30を挿
入しており、チューブ30の内部をエアを注入して所要
圧力に加圧できるようにした。金型1のキャビティ2に
RIMナイロンの未反応モノマー(宇部興産製UX−2
1)原料のA,B両液(各90℃)を混合・注入し、キャ
ビティ2に配置している強化繊維Fに浸透させると共
に、上記チューブ30の内部に3kg/cm2の窒素を供給
して加圧した。金型1の温度を150℃とし、重合時間
は3分とした。
量は130gであり、成形されたフレームの重量は32
5gであった。
ち、フレームのガット面形状、強化繊維の重量、ガット
孔の加工条件を同一とすると共に、同一のマトリクス樹
脂、強化繊維を用いて、表に示す実施例2から実施例8
の実験を行い、テニスラケットフレームを製造した。さ
らに、表に示すように、本発明の範囲外となるトップ部
13の面内方向の厚み(W1)が11mmの比較例1、ト
ップ部13の面外方向の厚み(W2)/面内方向の厚み
(W1)が174%の比較例2のテニスラケットフレー
ムを、上記実験例と同一条件で製造した。
および比較例2のフレームを備えたテニスラケットを用
いて、図4に示す頂圧試験を行った。即ち、フレームの
サイド部とヨーク部の間の打球面の下部両側を、支持具
31、31で固定して垂直にラケットを保持し、トップ
部13に対して加圧治具32を50mm/分の一定速度で
移動させて衝突させた。加圧治具32にロードセル(図
示せず)を取りつけ、荷重値を検出した。上記試験によ
り測定された頂圧強度(kgf)は、表に示す通りであ
った。
較例1と比較例2について、皺の発生の有無をチェック
し、その結果を、上記表に示した。さらに、上記テニス
ラケットを用いて30人が実打テストを行い、ボールの
はじきやすさの良否、ラケットの扱いやすさの良否をチ
ェックした。その結果に基づく良否の判定を上記表に示
した。
らわす頂圧強度については、面内方向の厚み(W1)を
14mmとした実施例1から実施例7は、頂圧強度が22
7kgfから234kgfであり、12mmとした実施例
8も213kgfあり、比較例1の11mmとした202
kgfに対して、トップ部の強度が向上していた。ま
た、面内方向の厚み(W1)が14mmの比較例2ではト
ップ部の強度は実施例と同等であるが、面外方向の厚み
(W2)が24.4mmと大きく、W2/W1が174%
と大きく、重量が353gと重いためラケットが扱いに
くい欠点があった。
方向の厚み(W2)を22mmより小さくした実施例2と
実施例8は実打テストでボールのはじき性能がやや悪い
という結果がでた。これは、面外方向の厚みを小さいた
め、フレームの剛性が小さく、よって、ボールの反発性
が低下したことに因る。よって、3時から4時の部分の
面外方向の厚み(W2)は22mm以上が好ましい事が確
認できた。
3時から4時の部分20の断面周長(L2)の関係、L
2/L1が90%〜110%の範囲を外れると、皺が必
ず発生していた。また、100%(同長)から外れて9
0%、110%にちかずくと皺がやや発生していた。よ
って、L2/L1を90%〜110%の範囲で、特に、
同長とすることが皺の発生を防止する点から好ましいこ
とが確認できた。
に係わるテニスラケットでは、そのフレームの断面形状
を、トップ部では面内方向の厚さを12mmと大としてい
るため、最も歪む荷重を受けて破損しやすいトップ部の
強度を向上させることができ、テニスラケットの耐久性
を向上させることができる。しかも、トップ部の面内方
向の厚さを単に大きくするだけでは、重量が増加するた
め、面外方向の厚さを面内方向の170%以下に押さえ
ている。よって、面内方向の厚さを大としているにかか
わらず、重量が増加せず、トップ部が重くなってラケッ
トが振りにくく、かつ、扱いづらくなることを防止でき
る。
ット部分の両側の3時から4時の部分では、面外方向の
厚さを22mm以上とし、フレームの剛性を高めているた
め、反発性能を向上でき、ボールをはじきやすくできる
利点がある。
とが好ましいトップ部と、面外方向の厚さを大とするこ
とが好ましい3時から4時の部分とは、断面周長さを略
同一としているため、皺が発生しにくく、しかも、スリ
ーブ形状としてブレイドあるいはフィラメントワインデ
ングで予め成形する強化繊維を用いて、所定位置に所定
の繊維構造を確実に位置させることができ、設計通りの
強化繊維の配置することができる。また、上記強化繊維
に反応射出成形用樹脂を含浸させて成形しており、この
反応射出成形されるマトリクス樹脂として、RIMナイ
ロンあるいはシクロペンタジエンを用いると、これらの
樹脂は振動吸収性および強度が優れているため、成形さ
れるテニスラケットの性能向上を図ることができる。
ームの断面図である。
し、(A)は下型の斜視図、(B)は金型を断面図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 フレームのトップ部の断面形状を、面内
方向の厚み(W1)が12mm〜17mmで、該面内方向の
厚み(W1)と面外方向の厚み(W2)の関係、W2/
W1が100%〜170%の範囲となるように設定して
いることを特徴とするテニスラケット。 - 【請求項2】 ガット面の中心を通る水平線上の両側の
サイド部からシャフト方向へ30°の範囲では、面外方
向の厚み(W1)を22mm〜32mmの範囲に設定してい
る請求項1記載のテニスラケット。 - 【請求項3】 上記ガット面の中心を通る水平線上の両
側のサイド部からシャフト方向へ30°の範囲の断面の
周長(L2)に対する上記トップ部の断面の周長(L
1)の関係を、L2/L1が90%〜110%の範囲に
なるように設定していることを特徴とする請求項2記載
のテニスラケット。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
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TW083108767A TW294600B (ja) | 1993-12-01 | 1994-09-22 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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- 1993-12-01 JP JP5302097A patent/JP2667783B2/ja not_active Expired - Lifetime
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1994
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