JP2758354B2 - テニスラケットおよび該テニスラケットの製造方法 - Google Patents

テニスラケットおよび該テニスラケットの製造方法

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JP2758354B2
JP2758354B2 JP5349660A JP34966093A JP2758354B2 JP 2758354 B2 JP2758354 B2 JP 2758354B2 JP 5349660 A JP5349660 A JP 5349660A JP 34966093 A JP34966093 A JP 34966093A JP 2758354 B2 JP2758354 B2 JP 2758354B2
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sleeve
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reinforcing fiber
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邦夫 丹羽
和実 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテニスラケットに関し、
特に、繊維強化樹脂を金型成形して筒状のフレームを設
けたものにおいて、該成形時に中空部側へ皺となって出
る突起を押さえて、フレームの強度、耐久性のバラツキ
を抑制するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の繊維強化樹脂製のテニスラケッ
トフレームを金型成形して製造している場合、強化繊維
は自動化の点からスリーブ状に編まれたブレイド形態の
ものや、フィラメントワインディングでスリーブ状に成
形されたものが用いられている。これらスリーブ状の強
化繊維の内部には、図1に示すように、可撓性チューブ
Tを挿入し、チューブTの内部に所要のエアを注入して
所要圧力に加圧出来るようにしている。上記チューブT
を取り付けたスリーブ状の強化繊維Fは、予め金型Mの
キャビティC内にセットしておき、金型内に注入される
反応射出成形樹脂をマトリクス樹脂として製造してい
る。あるいは、熱可塑性樹脂からなる繊維と強化繊維と
を絡み合わせたコミングルヤーン繊維のブレイド、フィ
ラメントワインデイングで成形し、その中空部に上記チ
ューブTを挿入し、この状態で金型に入れて、加熱、加
圧溶融して成形する場合もある。尚、上記チューブTは
成形後に抜きとる場合もあるし、残存させている場合も
ある。
【0003】上記のようにして金型成形されるテニスラ
ケットフレームは、図2に示すストリング1を張架する
ガット面2を囲む部分、即ち、トップ部3、両サイド部
4およびフレーク部5からなるストリングス張架部6の
断面形状を、図3に示す如き中空部Sを有する筒形状と
している。図中、7はグロメット嵌合凹部であり、該グ
ロメット嵌合凹部7の中心と、対向する内面部8とにガ
ット穴9,10を穿設し、これらガット穴9,10にスト
リングの糸11を貫通し、グロメット嵌合凹部7に嵌合
したグロメット12の穴12aに上記糸11を通してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記テニスラケットフ
レームにおいては、打球時において、歪みが抑制される
と共に破損が生じないことが要求されている。上記歪み
及び破損を発生させないためには、ストリングの糸が張
られるグロメット嵌合凹部7の肉厚を厚くする必要があ
り、この厚さは1.5mm以上にすれば打球時における
歪みが抑制されると共に、破損が発生しにくいことを従
来の種々の実験より本発明者は見いだしている。
【0005】しかし、上記肉厚を1.5mm以上の厚さ
にするには繊維含有量を多くする必要があるが、繊維含
有量を多くすると、金型成形時において、外周面はキャ
ビティの型面により規制されているため、可撓性チュー
ブTが位置する中空部側へ皺として突出せざるを得ず、
図4に示す突起15を発生しやすい問題がある。
【0006】また、金型のキャビティCの断面周長に対
して、スリーブ状強化繊維の周長が大きい場合も、上記
中空部側に皺となって突出して突起15を発生する。特
に、フレームの断面周長を均一とせずに変化させて設計
し、この設計に合わせて金型のキャビティCの断面周長
を変化させている場合、従来のスリーブ状強化繊維の断
面周長は略均一であるため、キャビティの断面周長が小
さい部分では、中空部側への突起15が発生する。
【0007】さらに、スリーブ状強化繊維に対して、キ
ャビティにセット前に、バインダーとなる樹脂を塗布あ
るいは浸漬して強化繊維を相互に接着していない場合に
は、繊維のボリュームが大きくなり、その断面周長が大
きくなりやすく、上記中空部側への突起15が発生しや
すい。特に、上記したようにグロメット嵌合凹部の肉厚
を1.5mm以上の厚さとするには、グロメット嵌合凹
部に集中的に繊維量を多くすることが好ましいが、スリ
ーブ状強化繊維では、グロメット嵌合凹部のみ繊維量を
多くするこは出来ないため、全体的に繊維量を多くせざ
るを得ない。よって、これら繊維をバインダーで接着し
ていないと、その周長がキャビティの断面周長より必然
的に長くなり、その結果、上記突起15が発生すること
となる。
【0008】尚、熱可塑性樹脂からなる繊維と強化繊維
を絡み合わせたコミングルヤーンでスリーブ状強化繊維
を成形し、それを金型で加熱加圧成形する場合、およ
び、予め強化繊維を金型にセットして反応射出成形樹脂
をマトリクス樹脂として注入して成形する場合には、強
化繊維にバインダーとなる樹脂を相当量塗布・浸漬して
おくことが必要となり、繊維とマトリックスの界面の接
着性が低下し、好ましくない。よって、バインダーを塗
布・浸漬していないスリーブ状強化繊維が用いられ、上
記した強化繊維の断面周長が大となって突起が生じるこ
ととなる。
【0009】上記のように、強化繊維の断面周長が金型
キャビティの断面周長より大となること等により、図4
に示す中空部側へ皺として強化繊維を含む突起15が発
生した場合、下記の問題が生ずる。 見かけ上の連続繊維の切断となり、フレームの強度、
耐久性にバラツキが発生する。 成形時の圧力が不均一となり、樹脂の未含浸部が発生
しやすい。 テニスラケットを使用する時、応力が集中しやすい。 上記した〜の点からフレームの剛性および固有振動
数にバラツキが発生する欠点が生じる。
【0010】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、フレームのグロメット嵌合凹部の肉厚を1.5m
m以上の厚さとすると共に、中空部側への皺として出る
突起を出来る限り抑制して、上記強度、耐久性、剛性お
よび固有振動数のバラツキを低減することを目的として
いる。
【0011】上記目的を達成するためは、本発明は請求
項1で、繊維強化樹脂を金型成形して筒状フレームを設
けているテニスラケットにおいて、上記フレームの重量
が200g〜360g、その内の強化繊維の含有率が4
0重量%〜70重量%、グロメット嵌合凹部の肉厚が
1.5 mmから3.Ommの範囲であり、かつ、上記強
化繊維は予めスリーブ状として、該スリーブ状強化繊維
の断面周長をフレームの断面周長の90 %〜112%
の範囲に入るように設定し、少なくともフレームのトッ
プ部では成形時に中空部側へ皺となって突出する繊維を
含む突起の高さを2.5mmより低くしているテニスラ
ケットを提供している。上記皺として中空部へでる突起
の高さを2.5mmより低くしているのは、実験した結
果、2.5mm以上となると強度、剛性、固有振動数に
大きなバラツキが発生するが、2.5mmより低くする
と許容できる範囲のバラツキしか発生していないことが
判明したためである。
【0012】また、上記のように、強化繊維は、予めス
リーブ状としており、該スリーブ状の強化繊維の断面周
長を、フレームの断面周長の90%〜112%の範囲に
入るように設定している。フレームの断面周長は金型の
キャビティの型面の断面周長と一致しており、よって、
スリーブ状強化繊維の断面周長を金型の断面周長の90
%〜112%の範囲に設定していることとなる。このよ
うに設定しているのは、実験した結果、上記112%よ
り小さくすると、皺となって中空部側へ出る突起の高さ
が2.5mmより低くなるためである。また90%以上
としているのは、繊維含有率を増大する必要があるから
であり、90%より少ないと、製品断面にかかる圧力が
小さく、見かけ上の肉厚が大きくなるものの樹脂浸透が
悪く、当該部分の強度向上を図れないからである。
【0013】また、請求項2は、上記フレームの断面周
長が、トップ部からサイド部へ、サイド部からフレーク
部にかけて順次変化している請求項1に記載のテニスラ
ケットを提供するものである。テニスラケットでは、プ
レー時に最も打球を受ける位置であるスイートスポット
部分のフレーム、即ち、図2において、ガット面の中心
Oを通る水平線L上の両側のサイド部からシャフト方向
へ30°の範囲では、フレームの断面周長を、他のトッ
プ部およびフレーク部より大としており、トップ部およ
びフレーク部から上記サイド部に向かって順次増大させ
ている。尚、ガット面を時計面として、ガット面の中心
を時計の針の支点と見なすと、上記ガット面の中心を通
る水平線上の両側のサイド部は3時の位置であり、該位
置からシャフト方向へ30°の位置は4時の位置であ
る。よって、上記位置を3時、4時の位置と記載する。
【0014】さらに、請求項3で、スリーブ状の強化繊
維を予め形成する時に、その断面周長を、成形するフレ
ームの断面周長に合わせて変化させて形成し、ついで、
形成したスリーブ状強化繊維の中空部に可撓性チューブ
を挿入し、上記可撓性チューブ内にエアを注入して、上
記スリーブ状強化繊維の断面周長が、上記フレームの断
面周長と一致する金型のキャビティの断面周長の90%
〜112%の入るように保持しておき、上記可撓性チュ
ーブを取り付けた状態でスリーブ状強化繊維を金型内に
セットし、強化繊維のうちの熱可塑性樹脂を加熱加圧溶
融して硬化し、あるいは金型内に注入する樹脂を強化繊
維に含浸させて硬化して、少なくとも、フレームのトッ
プ部において、グロメット嵌合凹部の肉厚が1.5mm
〜3.Ommの範囲で、中空部側へ皺として突出する繊
維を含む突起の高さが2.5 mmより小さくなるように
成形しているテニスラケットの製造方法を提供するもの
である。
【0015】また、請求項4では、上記スリーブ状強化
繊維を金型内にセットする前に、ラップ材を巻いて、あ
るいは、チューブで被覆して、強化繊維の断面周長を金
型の断面周長の90%〜112%の範囲に保持している
請求項3に記載の製造方法を提供するものである。
【0016】上記ラップ材およびチューブは樹脂成形時
に問題のない材料のものを用いている。また、ラップ材
としてテープ材を用い、該テープ材をスパイラルにラッ
ピングしていく事が好ましい。尚、金型内で反応射出成
型樹脂を注入して強化繊維に含浸させる場合には、ラッ
プ材あるいはチューブは樹脂を内部に浸透させる不織布
等より形成している。
【0017】上記スリーブ状強化繊維を金型内に予め配
置し、反応射出成形樹脂を注入し、強化繊維に含浸して
硬化させる場合には、RIMナイロンやシクロペンタジ
エンがマトリクス樹脂として好適に用いられる。上記R
IMナイロンは金型のキャビティ内に重合触媒と開始剤
を含む溶融したラクタム類を注入し、これを加熱により
ポリアミド重合するモノマーキャステイング法により成
形している。
【0018】上記モノマーであるω−ラクタム類として
は、α−ピロリドン、α−ピペリドン、ε−カプロラク
タム、ω−エナントラクタム、ω−カプリロラクタム、
ω−ペラルゴノラクタム、ω−デカノラクタム、ω−ウ
ンデカノラクタム、ω−ラウロラクタム、あるいはこれ
らのc−アルキル置換−ω−ラクタム、並びにこれらの
2種以上のω−ラクタムの混合物等が挙げられる。ま
た、ω−ラクタムは必要に応じて改良成分(ソフト成分)
を含むことができる。上記ソフト成分は分子中に使用す
る開始剤と反応する官能基を有し、しかもTgの低い化
合物で通常官能基を有するポリエーテルや液状ポリブタ
ジエンなどが使用される。上記ω−ラクタム類として使
用される市販の原料としては、宇部興産株式会社のUB
Eナイロン(UX−21)がある。これはアルカリ触媒と
カプロラクタムからなるA成分と、ソフト成分を含むプ
レポリマーとカプロラクタムからなるB成分とから構成
されている。
【0019】上記重合触媒としては、水素ナトリウムが
好ましいが、その他のナトリウム、カリウム、水素化リ
チウム等の公知のω−ラクタムの重合触媒を使用するこ
とが出来る。その添加量はω−ラクタムに対して0.1
モル%〜0.5モル%の範囲が好ましい。
【0020】また、重合開始剤としては、N−アセチル
−ε−カプロラクタムが用いられるが、その他のトリア
リルイソシアネート、N−置換エチレンイミン誘導体、
1,1'−カルボニルビスアジリジン、オキサソリン誘導
体、2−(N−フェニルベンズイミドイル)アセトアニリ
ド、2−N−モリホリノ−シクロヘキセン−1,3−ジ
カルボキサイリド等の既に公知のイソシアネート、カル
ボジイミド等の化合物を用いることが出来る。これらの
重合開始剤の添加量は、ω−ラクタムの量に対して、
0.05モル%〜1.0モル%の範囲内にあることが好ま
しい。
【0021】マトリックス樹脂としてシクロペンタジエ
ンを用いる場合は、重合性モノマーとして、ジシクロペ
ンタジエンのほか、ジヒドロジシクロペンタジエン、ト
リシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエン、シ
クロペンタジエン−メチルシクロペンタジエン共二重体
等が用いられる。
【0022】上記シクロペンタジエン樹脂の重合触媒と
しては、タングステン、モリブデン、タンタル等のハロ
ゲン化物、オキシハロゲン化物、酸化物、有機アンモニ
ウム塩などが好適に用いられる。重合開始剤(活性剤)と
しては、周期律表第I族〜第IIIの金属のアルキル化物を
中心とする有機金属化合物、アルコール、フェノールな
ど酸素含有化合物などが好適に用いられる。さらに、上
記触媒及び活性剤を含む溶液重合反応が非常に速く開始
されるので、成形用金型に充分に流れ込まない間に硬化
起こることがあるため、活性調節剤としてアルキレング
リコールまたはポリアルキルレングリコールから選ばれ
るグリコール化合物のモノエーテルおよび/またはモノ
エーテルが好適に用いられる。
【0023】マトリクス樹脂として反応射出成形する樹
脂として、上記RIMナイロン、シクロペンタジエンの
他、エポキシ、ウレタン等が好適に用いられる。
【0024】上記マトリクス樹脂を金型へ注入する際に
は、金型温度を通常40℃〜130℃範囲とし、通常、
1〜5分間重合反応を行っている。また、予め金型のキ
ャビティ内に配置している強化繊維内へのモノマーの浸
透を向上させるために、金型キャビティ内を減圧状態に
することが好ましい。
【0025】上記強化繊維としては、炭素繊維、ガラス
繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、スチールワイ
ヤ、アモルファス金属繊維、アラミド繊維、ポリエステ
ル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維及び/または
それらの混合物が好適に用いられる。
【0026】
【作用】本発明の請求項1の構成として、ストリングに
よる張力が負荷されるフレームのグロメット嵌合凹部の
肉厚を1.5mm〜3.0mmの厚さとしているため、打
球時におけるフレームの歪みを抑制することが出来ると
共に、破損を軽減出来る。また、上記のようにグロメッ
ト嵌合凹部の肉厚を大とするため、強化繊維量を増大し
た場合、金型による成形時に、中空部側に皺となって突
出する強化繊維を含む突起が発生しやすいが、この突起
を2.5mmより低くしているため、この突起が高く突
出した場合に生じる強度、剛性および固有振動数のバラ
ツキを低減出来る。しかも、テニスラケットフレームで
は、トップ部が最も歪み荷重を受けて損傷が発生しやい
ため、少なくともトップ部では上記成形時に皺となって
発生する突起を2.5mmより低く規制しているため、
トップ部に生じる歪み及び損傷を低減できる。
【0027】また、上記のように、スリーブ状強化繊維
の断面周長を成形するフレームの断面周長さの90%〜
112%の範囲に設定しておくと、上記皺となって発生
する強化繊維を含む突起を2.5mmより低く抑制する
ことが出来、かつ、強化繊維の含有量を多くして、強度
向上を図ることが出来る。
【0028】また、請求項2の構成として、フレームの
断面周長さを変化させると、フレームの剛性を調整する
ことが出来る。
【0029】さらに、請求項3の方法によれば、自動的
に形成できるスリーブ状の強化繊維を用いて、しかも、
グロメット嵌合凹部の肉厚を所要の厚さ(1.5mm〜
3.0mm)としながら、金型成形時に皺となって発生
する強化繊維を含む突起を2.5mmより低くすること
が出来る。
【0030】また、請求項4の方法を用いて、スリーブ
状とした強化繊維の外周にラップを巻き付けて、あるい
は、チューブをかぶせているために、強化繊維の断面周
長を設定した長さに容易かつ確実に保持する事が出来
る。
【0031】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。本発明の実施例に係わるテニスラケットは前
記図2に示すテニスラケットと同一の形状であり、該テ
ニスラケットのフレームのストリング張架部は前記図3
に示すストリング張架部6の断面形状と同一の断面形状
で、ガット面2を囲むトップ3の頂点P1からサイド部
3をへてフレーク部4の下端点P2まで、同一断面形状
としている。よって、本実施例のテニスラケットおよび
フレームは図2および図3を用いて説明する。即ち、フ
レームのストリング張架部6は八角形状の筒状で、ガッ
ト面2に内接する内面部8と、該内面部8に対向させて
凹状に形成したグロメット嵌合凹部7とに、ガット孔
9,10を夫々穿設している。上記フレームの断面にお
いて、ガット面と平行でストリング糸の貫通方向が面内
方向Xとなり、該面内方向Xと直交する方向が面外方向
Yとなる。フレームにおける面内方向Xの厚みw1とは
内面部8の内端面からグロメット嵌合凹部7の外端面ま
での寸法を指し、面外方向Yの厚みw2とは、両側の連
結部19Aと19Bの外端面の寸法を指す。
【0032】上記フレームは、前記図4の断面図に示す
従来の構造と同様に、図5に示すように、スリーブ状と
した強化繊維Fに樹脂を含浸させて金型で成形してお
り、成形後に上記ガット孔9,10を穿設している。図
5に示す本発明のフレームでは、そのグロメット嵌合凹
部7の肉厚Wを1.5mm〜3.0mmの範囲に設定し、
かつ、金型成形時において皺となって中空部側へ突出す
る強化繊維Fを含む突起15の高さHを2.5mm以下
としている。尚、上記突起15の高さHを2.5mm以
下としているのは、少なくともトップ部3においてであ
り、他の部分では突起15の高さが2.5mm以下とな
っている方が好ましいが、トップ部以外の他の部分に
2.5mmを越える高さの突起15が存在しても、トッ
プ部3に存在する場合より影響が少ないため、トップ部
3における突起15の高さが2.5mm以下であれば、
本発明の範囲に包含される。
【0033】上記突起15の高さHが2.5mm以下と
するために、本発明では、前記図1で示すスリーブ状強
化繊維Fの断面周長を、金型MのキャビティCの型面の
断面周長に合うように予め形成している。即ち、図6
(A)に示すように、金型のキャビティCの断面周長(図
中、太実線で示す)L1に対して、図6(B)に示すよう
に、スリーブ状強化繊維Fの断面周長(図中、太実線で
示す)L2を90%〜112%の範囲となるように設定
している。即ち、スリーブ状強化繊維Fをフィラメント
ワインディングで形成した時はマンドレルに巻き付けた
繊維の外周面、プリプレグシートを積層してスリーブ状
に形成した時は最外周面に積層したプリプレグシートの
外周の周長を上記のように設定している。
【0034】上記スリーブ状強化繊維Fの断面周長L2
を上記のように設定するため、スリーブ状強化繊維Fを
図7(A)(B)に示すように、マンドレル20の強化繊維
fを巻き付けて成形する場合には、マンドレル20の円
周を金型の上記断面周長L1に合わせて、その外周面に
巻き付けるチューブTおよび強化繊維fの肉厚を考慮し
て予め形成している。かつ、成形するフレームは長さ方
向に断面周長を変化させ、両側サイド部4では断面周長
をトップ部3およびフレーク部5より大としているた
め、マンドレル20は図7に示すように、長さ方向に直
径を変えたものを使用し、かつ、強化繊維fをチューブ
Tを介して巻くつけた後にマンドレル20を引き抜く必
要があるため、マンドレル20を2以上に分割してい
る。
【0035】また、図8(A)(B)に示すように、内圧用
チューブTの径を制御して、該チューブTの外周のスリ
ーブ状強化繊維Fの断面周長L2が金型の断面周長L1
に合わせる方法を用いることも出来る。上記内圧用チュ
ーブTは耐熱性及び耐圧性が必要であり、かつ、伸びの
あるチューブを用いても良い。
【0036】さらに、図9(A)に示すように、形成した
スリーブ状強化繊維Fの外周に、成形時に問題がない材
料からなるテープ21をスパイラル状に巻き付けて、ス
リーブ状強化繊維Fの断面周長L2を金型の断面周長L
1に合わせる事も出来る。尚、テープ21を巻き付ける
時、強化繊維を捩ることなく、かつ、断面周長をコント
ロールするように、テンションを制御することが好まし
い。さらに、図9(B)に示すように、上記テープ21に
代えて、金型の断面周長L1に合わせて外径を形成した
チューブ22でスリーブ状強化繊維Fを被覆してもよ
い。
【0037】尚、熱可塑性樹脂からなる繊維を強化繊維
とを絡み合わせたコミングルヤーンからスリーブ状強化
繊維Fを形成して、金型内で加熱、加圧してフレームを
成形する場合は、上記熱可塑性樹脂と同じ材料からなる
テープ21あるいはチューブ22で被覆している。ま
た、スリーブ状強化繊維Fを金型内に予めセットして、
反応射出成形樹脂を注入してフレームを成形する場合に
は、樹脂が含浸する隙間の大きな不織布等からなるテー
プ21あるいはチューブ22で被覆している。
【0038】上記のいずれかの方法で、スリーブ状強化
繊維Fの断面周長L2を金型の断面周長L1に対して9
0%〜112%に保持した状態で、金型Mにおいて樹脂
を含浸させてフレームを成形している。
【0039】
【実験例】別紙表1に示す本発明の実験例1、2、3の
テニスラケットフレームと、比較例1、2、3のテニス
ラケットフレームを製造した。上記実験例および比較例
とも、下記の寸法の成形金型で成形した。 トップ部分断面周長 58mm 4時断面周長 62mm トップ部面内方向厚み 12mm トップ部面外方向厚み 20mm 4時面内方向の厚み 12mm 4時面外方向の厚み 23mm
【0040】
【表1】
【0041】実験例1および比較例1は、強化繊維とし
てカーボン/ナイロンのコミングルヤーンを用い、φ1
3mm〜φ15mmのマンドレルにシリコンチューブを
介してフィラメントワンディンで巻き付けてスリーブ状
強化繊維を形成した。実施例1については、さらにスリ
ーブ状強化繊維の外周面にナイロンテープをラッピング
した。実施例1、比較例1とも、マンドレルを引き抜い
た後、上記金型のキャビティ内にセットした。実施例1
のスリーブ状強化繊維のトップ部の断面周長は59mm
〜60mmに形成しており、上記金型のトップ部の断面
周長58mmに対して、90%〜112%の範囲とし、
同様に、スリーブ状強化繊維の4時の断面周長は65m
m〜66mmで、金型の4時の断面周長62mmに対し
て90%〜112%の範囲内とした。これに対して、比
較例1のスリーブ状強化繊維のトップ部の断面周長は6
3mm〜67mmで金型の断面周長に対して112%よ
り大きくした。同様に比較例1のスリーブ状強化繊維の
4時の断面周長は65mm〜69mmで、金型の断面周
長に対して112%以下とした。上記実験例1および比
較例1のスリーブ状強化繊維を上記金型のキャビティ内
にセットした後、加圧すると共に260℃で加熱し、上
記コミングルヤーンのナイロンを溶融してカーボン繊維
に含浸させ、テニスラケットフレームを成形した。
【0042】その結果は、表1に示すように、実施例1
および比較例1とも重量は295g〜305gであり、
実施例1ではトップ部のグロメット嵌合凹部の肉厚は
1.8mm〜1.7mmで、該トップ部において皺として
発生した強化繊維を含む突起の高さは、1.2mm〜0.
8mmであった。これに対して、比較例1では、グロメ
ット嵌合凹部の肉厚は1.6mm〜1.8mmで、突起の
高さは2.5mm〜2.3mmであった。
【0043】実験例2は、強化繊維としてカーボン/エ
ポキシのプリプレグシートを、φ13.5mm〜φ15.
5mmのマンドレルに巻き付けて積層してスリーブ状強
化繊維を形成した。比較例2は、φ15.5mmの均一
径のマンドレルを使用して、プリプレグジートの外周面
には何も被覆せず、プリプレグのままとした。かつ、ス
リーブ状強化繊維の中空部には外周長さが均一なナイロ
ンチューブが挿入されている。この状態で、上記金型の
キャビティ内にセットした。実施例2のスリーブ状強化
繊維のトップ部の断面周長は55mm〜56mmで、上
記金型のトップ部の断面周長58mmに対して、90%
〜112%の範囲とし、同様に、スリーブ状強化繊維の
4時の断面周長は61mm〜63mmで、金型の4時の
断面周長62mmに対して90%〜112%の範囲内と
した。これに対して、比較例2のスリーブ状強化繊維の
トップ部の断面周長は65mm〜66mmで金型の断面
周長に対して112%より大きくした。また、比較例2
のスリーブ状強化繊維の4時の断面周長は65mm〜6
6mmで、金型の断面周長に112%より小さくした。
上記実験例2および比較例2のスリーブ状強化繊維を上
記金型のキャビティ内にセットした後、加圧すると共に
150℃で加熱して、テニスラケットフレームを成形し
た。
【0044】その結果は、表1に示すように、実験例2
および比較例2の重量は295g〜305gであった。
実験例2ではトップ部のグロメット嵌合凹部の肉厚は
1.6mm〜1.7mmで、該トップ部において皺として
発生した強化繊維を含む突起の高さは、0mm〜0.3
mmであった。これに対して、比較例2では、グロメッ
ト嵌合凹部の肉厚は1.6mm〜1.8mmで、突起の高
さは2.6mm〜2.8mmであった。
【0045】実験例3と比較例3は、強化繊維としてス
リーブ状に編んだカーボンのブレイドを用い、φ14m
mのマンドレルに巻き付けて積層してスリーブ状強化繊
維を形成した。その外周面にはガラス不織布をラッピン
グした後、マンドレルを抜き取った。実施例3の内圧用
チューブのトップ部周長は44mmであり、4時部周長
は49mmである。また、比較例3の内圧用チューブの
周長は49mm均一である。ついで、反応射出成形用の
金型のキャビテイ内にセットした。実施例3のスリーブ
状強化繊維のトップ部の断面周長は61mm〜62.5
mmで、上記金型のトップ部の断面周長58mmに対し
て、90%〜112%の範囲とし、同様に、スリーブ状
強化繊維の4時の断面周長は66mm〜68mmで、金
型の4時の断面周長62mmに対して90%〜112%
の範囲内とした。これに対して、比較例3のスリーブ状
強化繊維のトップ部の断面周長は66mm〜68mmで
金型の断面周長に対して112%より大きくした。ま
た、比較例2のスリーブ状強化繊維の4時の断面周長は
66mm〜68mmで、金型の断面周長に112%より
小さくした。上記実験例3および比較例3のスリーブ状
強化繊維を上記金型のキャビティ内にセットした後、R
IMナイロンを注入し、強化繊維に含浸して硬化しフレ
ームを成形した。
【0046】その結果は、表1に示すように、実験例3
および比較例3の重量は305g〜315gであった。
実験例3ではトップ部のグロメット嵌合凹部の肉厚は
2.0mm〜2.1mmで、該トップ部において皺として
発生した強化繊維を含む突起の高さは、2.2mm〜2.
3mmであった。これに対して、比較例3では、グロメ
ット嵌合凹部の肉厚は1.9mm〜2.0mmで、突起の
高さは2.6mm〜3.0mmであった。
【0047】上記のように、本発明の実験例では、トッ
プ部のグロメット嵌合凹部の肉厚を1.6mm〜2.1m
mの厚さにした場合に、該トップ部に皺として発生する
突起の高さを0〜2.3mmに押えることができた。こ
れに対して、比較例では、トップ部のグロメット嵌合凹
部の肉厚を1.6mm〜2.0mmの厚さとした場合、該
トップ部に皺として発生する突起の高さが2.5mm〜
3.0mmに達していた。
【0048】上記実験例1〜3および比較例1〜3のテ
ニスラケットをそれぞれ7個ずつ設け、それらのトップ
部の頂圧剛性(kgf/cm)を測定した。即ち、図10に示
すように、フレームのサイド部とヨーク部の間の打球面
の下部両側部を指示具31で固定し、垂直にラケットを
保持し、トップ部に向かって加圧具32で荷重を加え、
その時のたわみ量からバネ定数(剛性)kgf/cmを求めた
ものである。その各7個のテニスラケットにおける剛性
の平均値は、表1に示す通りであり、本発明の実験例1
は132〜138、実験例2は136〜143、実験例
3は134〜139であった。これに対して、比較例1
は107〜135、比較例2は120〜139、比較例
3は106〜139で、比較例は実験例に比べて、全体
として剛性が低く、かつ、バラツキも大きかった。
【0049】また、上記7個づつ設けた実験例1〜3、
比較例1〜3についてフレームの固有振動数(Hz)を
図11に示す装置を用いて測定した。即ち、固定部材4
0から鉛直方向に垂下して宙吊り状態としたラケットフ
レームの下端部をインパクトハンマー41で加振し、こ
のインパクトハンマー41に取り付けたフォースピック
アップ42で入力振動を計測すると共に、インパクトハ
ンマー41で打撃する面と反対側の面に固定した加速度
ピップアップ43により応答振動を測定している。さら
に、これらの入力振動および応答振動の測定値をアンプ
を介して接続した周波数解析装置(図示せず)に入力し
て解析し、固有振動数(Hz)を測定した。その結果
は、表1に示す通りであり、本発明の実験例1は182
〜184、実験例2は198〜200、実験例3では1
79〜183であった。これに対して、比較例1は17
0〜183、比較例2は188〜201、比較例3は1
64〜180で、固有振動数の振れ幅が大きく、バラツ
キが大きかった。
【0050】また、上記7個ずつ設けた実験例1〜3、
比較例1〜3について、トップ部の強度を前記図10に
示す装置で測定した。即ち、フレームのトップ部に加圧
具32を50mm/分の一定速度で移動させて加重し
た。上記加圧具32にロードセル(図示せず)を取り付
け、荷重値を検出した。この測定で得られた頂圧強度
(kgf)は表1に示す通り、実験例1は195〜20
3、実験例2は208〜212、実験例3は194〜2
03であった。これに対して、比較例1は159〜19
4、比較例2は180〜210、比較例3は163〜1
97で、対応する実験例より夫々強度は低かった。
【0051】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わる請求項1に記載のテニスラケットでは、フレー
ムの少なくともトップ部のグロメット嵌合凹部の肉厚を
1.5mm〜3.0mmの範囲にして、その肉厚を大とし
て強度を高めているため、打球時にグロメット嵌合凹部
にストリング糸からの引張力で負荷されても、歪みの発
生を抑制することができると共に、該グロメット嵌合凹
部から亀裂が入ってフレームが破損するのを低減、防止
できる。しかも、上記のようにグロメット嵌合凹部の肉
厚を大として強度を高める場合、当該部分の強化繊維の
含有量を増加させる必要があるが、このように、グロメ
ット嵌合凹部の強化繊維含有量を高めると、従来は、金
型成形時にフレームの中空部側へ皺となって突起が発生
しやすかったが、本発明では、この突起の高さをトップ
部において2.5mm以下に低減している。よって、上
記突起の存在により従来発生していた強度、剛性、固有
振動数のバラツキを抑制することができる。
【0052】また、上記のように、スリーブ状強化繊維
の断面周長を成形するフレームの断面周長さの90%〜
112%の範囲に設定しているため、上記皺となって発
生する強化繊維を含む突起を2.5mmより低くするこ
とが出来、かつ、強化繊維の含有量を多くして、強度向
上を図ることが出来る。
【0053】また、請求項2の構成としてフレームの断
面周長さを変化させると、フレームの剛性を調整するこ
とが出来る。即ち、面外方向の剛性を効率よく高めるた
め、3時から4時の部分の断面周長を最大とし、トップ
部から3時にかけて断面周長を次第に大きくしていくこ
とが好ましい。よって、フレームの断面周長に合わせて
90%〜112%に設定するスリーブ状の強化繊維の断
面周長も変化させて、トップ部以外においても、金型成
形時に皺となって発生する突起の高さを抑制する方が好
ましい。
【0054】さらに、請求項3の本発明の製造方法によ
れば、自動的に形成できるスリーブ状強化繊維を用い
て、繊維強化樹脂製のテニスラケットフレームを製造す
ることができ、製品の均一化、生産性の向上を図ること
ができる。しかも、フレームの肉厚、特に、負荷がかか
るグロメット嵌合凹部の肉厚を所要の厚さ(1.5mm
〜3.0mm)に正確に制御できるうえ、強化繊維量を
増大した場合に従来発生していた強化繊維を含む突起を
2.5mmより低くすることができる。
【0055】また、請求項4の方法を用いて、スリーブ
状とした強化繊維の外周にラップを巻き付けた場合、あ
るいは、チューブをかぶせた場合、スリーブ状強化繊維
の断面周長を設定長さに容易かつ確実に保持する事が出
来る。その結果、金型での成形時に、金型のキャビティ
型面の断面周長にスリーブ状強化繊維の断面周長を合わ
せることができ、成形時に従来発生していた上記突起の
発生防止、あるいは発生しても高さを抑制することがで
きる。
【0056】尚、上記強化繊維に反応射出成形用樹脂を
含浸させて成形した場合、この反応射出成形されるマト
リクス樹脂として、RIMナイロンあるいはシクロペン
タジエンを用いると、これらの樹脂は振動吸収性および
強度が優れているため、成形されるテニスラケットの性
能向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)はテニスラケットの金型成形方法を示す
斜視図、(B)は金型のキャビティに強化繊維を配置した
状態を示す概略図である。
【図2】 テニスラケットの平面図である。
【図3】 図2のテニスラケットのフレームの拡大断面
図である。
【図4】 従来発生する問題点を示すフレームの断面図
である。
【図5】 本発明の実施例のフレームの断面図である。
【図6】 (A)は本発明の金型の断面周長を示す図面、
(B)はスリーブ状強化繊維の断面周長を示す図面であ
る。
【図7】 (A)は本発明において使用するマンドレルを
示す概略正面図、(B)は(A)の断面図である。
【図8】 本発明方法の一例を示す断面図である。
【図9】 (A)(B)は本発明の変形例を示す概略正面図
である。
【図10】 テニスラケットのトップ部の剛性および強
度の測定手段を示す概略図である。
【図11】 テニスラケットの固有振動数の測定手段を
示す概略図である。
【符号の説明】
3 トップ部 4 サイド部 6 ストリング張架部 7 グロメット嵌合凹部 12 グロメット F スリーブ状強化繊維 M 金型 C キャビティ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維強化樹脂を金型成形して筒状フレー
    ムを設けているテ二スラケットにおいて、 上記フレームの重量が200g〜360g、その内の強
    化繊維の含有率が40重量%〜70重量%、グロメット
    嵌合凹部の肉厚が1.5 mmから3.Ommの範囲であ
    り、かつ、上記強化繊維は予めスリーブ状として、該ス
    リーブ状強化繊維の断面周長をフレームの断面周長の9
    0 %〜112%の範囲に入るように設定し、少なくと
    もフレームのトップ部では成形時に中空部側へ皺となっ
    て突出する繊維を含む突起の高さを2.5mmより低く
    しているテニスラケット。
  2. 【請求項2】 上記フレームの断面周長が、トップ部か
    らサイド部へ、サイド部からフレーク部にかけて順次変
    化している請求項1に記載のテニスラケット。
  3. 【請求項3】 スリーブ状の強化繊維を予め形成する時
    に、その断面周長を、成形するフレームの断面周長に合
    わせて変化させて形成し、 ついで、形成したスリーブ状強化繊維の中空部に可撓性
    チューブを挿入し、 上記可撓性チューブ内にエアを注入して、上記スリーブ
    状強化繊維の断面周長が、上記フレームの断面周長と一
    致する金型のキャビティの断面周長の90%〜112%
    の範囲に入るように保持しておき、 上記可撓性チューブを取り付けた状態でスリーブ状強化
    繊維を金型内にセットし、 強化繊維のうちの熱可塑性樹脂を加熱加圧溶融して硬化
    し、あるいは金型内に注入する樹脂を強化繊維に含浸さ
    せて硬化して、 少なくとも、フレームのトップ部において、グロメット
    嵌合凹部の肉厚が1.5mm〜3.Ommの範囲で、中空
    部側へ皺として突出する繊維を含む突起の高さが2.5
    mmより小さくなるように成形しているテニスラケット
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記スリーブ状強化繊維を金型内にセッ
    トする前に、ラップ材を巻いて、あるいは、チューブで
    被覆して、上記スリーブ状強化繊維の断面周長を上記フ
    レームの断面周長と一致する金型のキャビティの断面周
    長の90〜112%の範囲に保持している請求項3に記
    載のテニスラケットの製造方法。
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