JPH0714774Y2 - 多室型空気調和機 - Google Patents

多室型空気調和機

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JPH0714774Y2
JPH0714774Y2 JP2774389U JP2774389U JPH0714774Y2 JP H0714774 Y2 JPH0714774 Y2 JP H0714774Y2 JP 2774389 U JP2774389 U JP 2774389U JP 2774389 U JP2774389 U JP 2774389U JP H0714774 Y2 JPH0714774 Y2 JP H0714774Y2
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expansion valve
valve
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evn
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勝彦 大河内
光雄 戸屋
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この考案は、低コストで広範囲な1室暖房運転を可能に
する多室型空気調和機に関する。
〈従来の技術〉 従来、多室型空気調和機として第6図に示すようなもの
がある(特開昭61−128069号公報)。この多室型空気調
和機は、1台の室外ユニットAと複数台の室内ユニット
B,B,Bとから構成されている。そして、上記室外ユニッ
トAは、連結されたガス側冷媒管6,四方弁2,圧縮機1,熱
源側熱交換器3および液側冷媒管4を有している。上記
液側冷媒管4からはさらに複数の液側支管5,5,5が分岐
している一方、上記ガス側冷媒管6からはさらに複数の
ガス側支管7,7,7が分岐している。また、上記複数台の
室内ユニットB,B,Bは、利用側熱交換器8とファン9と
を備え、上記室内ユニットAの複数の液側支管5,5,5と
複数のガス側支管7,7,7との間に、互いに並列に接続さ
れている。
上記室外ユニットAの各液側支管5には、弁開度を全開
から任意の開度に制御可能な第1電動弁EV1(あるい
は、EV2またはEV3)を介設する。また、液側冷媒管4に
は、暖房時における熱源側熱交換器3の出口側の低圧ガ
ス冷媒の過熱度を制御する第2電動弁EV4を介設すると
共に、この第2電動弁EV4と第1電動弁EV1,EV2,EV3
の間には受液器10を介装している。
この多室型空気調和機は、冷房時においては、休止中の
室内ユニットBに対応する第1電動弁EV1〜EV3を全閉に
すると共に、運転中の室内ユニットBに対応する第1電
動弁EVnによって利用側熱交換器8の出口側(すなわ
ち、圧縮機1の吸い込み側)の低圧ガス冷媒の過熱度が
一定になるように制御する。一方、暖房時においては、
休止中の室内ユニットBに対応するファン9を停止し、
かつ、休止中の室内ユニットBに対応する第1電動弁EV
1〜EV3を運転台数に応じた一定の小開度にする。そし
て、第2電動弁EV4によって熱源側熱交換器3の出口側
(すなわち、圧縮機1の吸い込み側)の低圧ガス冷媒の
過熱度が一定になるように制御する。以下、このような
過熱度制御をSH制御と言う。
その際に、熱源側熱交換器3の能力と利用側熱交換器8
の能力とのアンバランスによる余分な液冷媒は受液器10
に溜められる。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記従来の多室型空気調和機は、1室暖
房時においては熱源側熱交換器3の蒸発能力および圧縮
機1の吐出能力に比較して、利用側熱交換器8の凝縮能
力が小さすぎる。したがって、第2電動弁EV4によってS
H制御を行うと冷媒循環量が少なくなり、圧縮機1が冷
媒によって冷却されなくなって吐出ガス温度が高くな
る。そのため、すぐオーバーロードとなって保護動作に
入ってしまうので高温外気時における1室暖房ができ
ず、運転範囲が狭いという問題がある。
また、このような問題に対処するため、ツイン圧縮機を
用いたり、圧縮機1をインバータ制御するものがある
が、コスト高になるという問題がある。
そこで、この考案の目的は、低コストで広い運転範囲に
おける1室暖房を可能にする多室型空気調和機を提供す
ることにある。
〈課題を解決するための手段〉 上記目的を達成するため、この考案は、第1図に例示す
るように、圧縮機11,四方弁12,室外熱交換器13,第2電
動膨張弁EV0,受液器18,夫々第1電動膨張弁EVnを介設
した複数の液側支管15,15,…および複数の室内熱交換器
を順次環状に連結し、暖房時における上記圧縮機11の吸
い込み側の冷媒の過熱度を一定にするように、上記第2
電動膨張弁EV0の開度を制御する過熱度制御を行う多室
型空気調和機において、上記第2電動膨張弁EV0の上流
側と下流側とを接続する電磁弁SVを介設したバイパスラ
イン25と、上記複数の室内熱交換器のうち1つのみが運
転される1室運転状態であることを検出する1室運転検
出部と、暖房時において、上記1室運転検出部によって
1室運転状態であることが検出された場合に、上記電磁
弁(SV)を開放する弁制御部を備えたことを特徴として
いる。
〈作用〉 暖房時において、1室運転検出部が1室運転状態である
ことを検出しない場合、すなわち多室運転状態の場合
は、圧縮機11の吸い込み側の冷媒の過熱度が一定になる
ように第2電動膨張弁EV0の開度が制御され、過熱度制
御が実行される。
ところが、上記1室運転検出部が1室運転状態であるこ
とを検出した場合には、上記第2電動膨張弁EV0の上流
側と下流側とを接続するバイパスライン25に介設された
電磁弁SVが開放される。そうすると、冷媒流は第2電動
膨張弁EV0をバイパスして上記バイパスライン25を流れ
るため、冷媒は第1電動膨張弁EVnのみによって減圧さ
れるようになって湿り運転になる。したがって、1室暖
房時においても圧縮機11が冷媒によって冷却される。
〈実施例〉 以下、この考案を図示の実施例により詳細に説明する。
第1図はこの考案の多室型空気調和機における室外ユニ
ットの冷媒回路図である。この室外ユニット10は、ガス
側冷媒管16,四方弁12,圧縮機11,室外熱交換器13および
液側冷媒管14を連結して冷媒回路を形成している。上記
液側冷媒管14の室外熱交換器13が接続されていない一端
からは、さらに複数の液側支管15,15,…が分岐してい
る。一方、上記ガス側冷媒管16の四方弁12が接続されて
いない一端からは、さらに複数のガス側支管17,17,…が
分岐している。各液側支管15,15,…には、弁開度を全開
から任意の開度に制御可能な第1電動膨張弁EV1〜EVn〜
EV5を開設している。
ここで、上記複数の液側支管15,15,…と複数のガス側支
管17,17,…との間には、室内熱交換器およびファン等を
備えた図示しない複数台の室内ユニットが互いに並列に
接続されるのである。
上記液側冷媒管14には、暖房時における室外熱交換器13
の出口側の低圧ガス冷媒(すなわち、暖房時における圧
縮機11の吸込側のガス冷媒)の過熱度を、サーミスタT1
等の検出温度に従って一定になるように制御する第2電
動膨張弁EV0を開設すると共に、この第2電動膨張弁EV0
と第1電動膨張弁EV1〜EV5との間には受液器18を介装し
ている。そして、この受液器18とアキュムレータ19の上
流側とをキャピラリチューブ20を介設した管路21で接続
する。また、上記第2電動弁EV0の上流側と下流側と
を、電磁弁SVを介設したバイパスライン25で接続してい
る。
上記ガス側支管7,7,…には、冷房/ドライ運転時におけ
る各室の室内熱交換器からのガス冷媒温度を検出するた
めのサーミスタTgn(n:室番号n=1〜5)を設置して
いる。また、液側支管5,5,…には、暖房時における各室
の室内熱交換器からの気液混合冷媒温度を検出するため
のサーミスタTln(n:室番号n=1〜5)を設置してい
る。さらに、上記管路21のキャピラリチューブ20よりア
キュムレータ19側には、冷媒の飽和蒸気温度を検出する
ためのサーミスタT2を設置している。
上記構成の多室型空気調和機は、通常運転においては負
荷状態に応じてSH制御を行う。そして、1室暖房時のみ
においては、電磁弁SVを開放することによってSH制御を
実施しないのである。すなわち、暖房している1室の室
内熱交換器に対応した第1電動膨張弁EVnによって減圧
された冷媒流は、開放された電磁弁SVを通過することに
よって第2電動膨張弁EV0をバイパスして室外熱交換器1
3に供給される。したがって、冷媒回路中の冷媒は第1
電動膨張弁EVnのみによって減圧されて第2電動膨張弁E
V0による減圧を受けず、循環冷媒量が増加して湿り運転
となる。こうすることによって、圧縮機11を冷却して圧
縮機11の吐出温度の上昇を抑えて、1室暖房時における
高温外気暖房が可能となり、広い運転範囲が実現できる
のである。
以下、本実施例における冷房/ドライ運転制御および暖
房運転制御について詳細に説明する。ここで、第2電動
膨張弁EV0および第1電動膨張弁EVnはパルスモータによ
って開閉され、その開閉動作は図示しない制御部からの
パルス数によって制御される。また、上記制御部からの
指示によって、所定のサンプリング周期ts1で、サンプ
リング過熱度と過熱度目標値とから冷房/ドライ運転時
における偏差En(n:部屋番号n=1〜5)および暖房運
転時における偏差Eが次式によって算出される。
冷房/ドライ運転時 En=(Tgn−T2)−SH 但し、Tgn =サーミスタTgnの温度 T2 =サーミスタT2の温度 SH =過熱度目標値 暖房運転時 E=(T1−T2)−SH 但し、T1=サーミスタT1の温度 T2=サーミスタT2の温度 SH=過熱度目標値 そして、今回のサンプリングにおける偏差En,Eの値、前
回のサンプリングにおける偏差En1,E1の値および前々
回のサンプリングにおける偏差En2,E2の値が図示しな
いメモリに記憶されている。また、今回のサンプリング
におけるサーミスタTlnの温度Tlnの値,前回のサンプリ
ングにおけるサーミスタTlnの温度Tnl1の値および前々
回のサンプリングにおけるサーミスタTlnの温度Tln2
値が上記メモリに記憶されているものとする。
(イ)冷房/ドライ運転制御 モード切り替えに伴って、第1電動膨張弁EV1〜EV5,第
2電動膨張弁EV0の開度が初期値に設定される。その際
に、各運転室の第1電動膨張弁EVnの開度は運転室数に
応じて異なる所定のパルス数“Pdn"に応じた開度に設定
され、全停止室の第1電動膨張弁EVnの開度は全閉に設
定される。
冷房/ドライ運転時においては、安定期に入ると上述の
ようにしてサーミスタTgnおよびサーミスタT2の温度か
ら算出された各運転室に関する偏差Enの値に基づいて、
運転室の第1電動膨張弁EVnの開度変更パルス数を求め
る。そして、このパルス数に従って運転室の第1電動膨
張弁EVnの開度を制御してSH制御が実行されるのであ
る。
第2図は冷房/ドライ運転時におけるSH制御のフローチ
ャートである。以下、第2図にしたがって冷房/ドライ
運転時における制御動作について詳細に説明する。
ステップS1で、全運転室に関する偏差値Enが安定してい
るか否かが判別される。その結果安定していればステッ
プS2に進み、そうでなければ、ステップS1を繰り返す。
上記偏差値Enの安定の判定は次のようにして行われる。
すなわち、算出された3サンプリングにおける偏差値E
n,En1,En2相互の差の値を求め、この差の値が所定の値
“Tsta"以下であれば、偏差値Enは安定しているとする
のである。
ステップS2で、各運転室における偏差値Enについて|En|
≦“Tstp2”(ここで、“Tstp2”は所定の値)を満たす
nが存在するか否かが判別される。その結果一つでも存
在すればステップS3に進み、そうでなければステップS5
に進む。
ステップS3,ステップS4で、サンプリング周期tsをts
2(ts2>ts1)に設定し直して、再度3サンプリングに
おける偏差値En,En1,En2を算出してステップS1に戻
る。
すなわち、サンプリング周期を大きくして再度偏差値En
の安定を調べるのである。
ステップS5で、上記メモリに記憶された偏差値Enの値に
基づいて、第1電動膨張弁EVnの開度を制御するための
パルス数Pcnの値が、各運転室毎に次の式によって算出
される。
Pcn=C×運転室En ここで、C:は定数 ステップS6で、|Pcn|の値が所定の値“P10”より大きい
か否かが判別される。その結果大きければステップS7に
進み、そうでなければステップS10に進む。
ステップS7,ステップS8およびステップS9で、Pcn>0で
あれば対応する運転室の第1電動膨張弁EVnをパルス数
“P10”分だけ開放する一方、Pcn<0であれば対応する
運転室の第1電動膨張弁EVnをパルス数““P10”分だけ
閉鎖してステップS13に進む。
すなわち、第1電動膨張弁EVnの1回の変更開度の上限
をパルス数““P10”に限定するのである。
ステップS10,ステップS11およびステップS12で、Pcn≧
0であれば対応する運転室の第1電動膨張弁EVnをパル
ス数Pcn分だけ開放する一方、Pcn<0であれば対応する
運転室の第1電動膨張弁EVnをパルス数|Pcn|分だけ閉鎖
してステップS13に進む。
ステップS13で、さらに冷房時のSH制御を続行するか否
かが判別される。その結果続行する場合はステップS14
に進み、次の3サンプリングに基づいてメモリの偏差E,
E1,E2の値を更新してステップS1に戻る。一方、そうで
なければ冷房運転制御動作を終了する。
こうすることによって、圧縮機11の吸込側の冷媒の過熱
度が目標値SHになるように冷媒の流量を制御することが
できるのである。但し、上述の冷房/ドライ運転時のSH
制御は、|E|≦Trem,|E1|≦Tremであれば第1電動膨張
弁EVnの開度変更は行わなず、初期設定の開度のままに
しておく。ここで、上記Tremは所定の値である。
(ロ)暖房運転制御 モード切り替えに伴って、第1電動膨張弁EV1〜EV5,第
2電動膨張弁EV0の開度が初期値に設定される。その際
に、各運転室の第1電動膨張弁EVnの開度は同じ開度で
あり、停止室の第1電動膨張弁EVnの開度は運転室の第
1電動膨張弁EVnの開度より小開度に設定される。
暖房運転時においては、運転室が複数ある場合は、安定
期に入ると第2電動膨張弁EV0の開度をステップ的に変
えるステップ制御を行い、上述のようにサーミスタTln
の温度に基づいて算出された偏差Eの値がE≧0となる
と(あるいは、冷房運転に入ってから所定時間t1が経過
すると)偏差値E,E1,E2に基づいて第2電動膨張弁EV0
の開度を制御する比例制御(PD制御)に入ってSH制御が
実行されるのである。また、上記PD制御に入ってから所
定時間t2が経過すると等温制御(FD制御)に入り、サー
ミスタTlnの温度Tln,Tln1,Tln2に基づいて各運転室の
第1電動膨張弁EVnの開度を制御して、各運転室のサー
ミスタTlnの検出温度が等しくなるようにするのであ
る。
また、運転室が1室の場合には、電磁弁SVを開放してSH
制御を実施しないようにするのである。
第3図は暖房運転時におけるSH制御のフローチャートで
ある。以下、第3図にしたがって暖房運転時における制
御動作について詳細に説明する。
ステップS21で、運転室は1室か否かが判別される。そ
の結果1室であればステップS22に進み、そうでなけれ
ばステップS23に進む。
ステップS22で、運転室が1室の場合には、SH制御を非
動作状態にするために電磁弁SVが開放される。
こうすることによって、1室暖房運転時においては、冷
媒は第2電動膨張弁EV0をバイパスしてバイパスライン2
5を通過するので、冷媒は第1電動膨張弁EVnのみによっ
て減圧される。そのため、冷媒回路は湿り運転になって
圧縮機11が冷却されるのである。すなわち、1室暖房時
における蒸発能力と凝縮能力とのアンバランスによっ
て、圧縮機11の吐出ガス温度が異常に上昇することが防
止されるのである。
ステップS23で、偏差値Eが安定しているか否かが判別
される。その結果安定していればステップS24に進み上
記ステップ制御に入る。一方、そうでなければステップ
S23を繰り返す。
ステップS24で、偏差値EがE<0であるか否かが判別
される。その結果E<0であればステップS25に進み、
そうでなければステップS23に戻る。
ステップS25で、第1電動膨張弁EV0の開度が所定パルス
数“P5”分だけ閉鎖される。
ステップS26で、次の3サンプリングにおける偏差値
E′,E′1,E′2が求められ、上記メモリに記憶されてい
る偏差値E,E1,E2が更新される。
ステップS27,ステップS28,ステップS29およびステップS
30で、偏差値Eが安定しており、かつ、E<0である場
合は、第1電動膨張弁EV0の開度が所定パルス数“P5
分だけ閉鎖されて、偏差値E,E1,E2がさらに更新され
る。そして、この処理が偏差値EがE≧0になるまで繰
り返され、E≧0になるとステップS33に進む。
ステップS31で、上記ステップS21〜ステップS30の処理
と平行して、暖房運転時間tが計測される。
ステップS32で、上記ステップS31において計測された暖
房運転時間tが所定時間“t1”以上か否かが判別され
る。その結果所定時間“t1”以上であればステップS33
に進み、そうでなければステップS31に戻り、暖房運転
時間tの計測が続行される。
ステップS33で、後に詳述するような上記PD制御のルー
チンが実行されて、暖房運転制御動作が終了する。
すなわち、PD制御ルーチンの実行は、ステップ制御にお
いて偏差値Eの値がE≧0となるか、あるいは、暖房運
転時間tが“t1”になると開始されるのである。
第4図は第3図のフローチャートにおけるステップS33
で実行されるPD制御ルーチンのフローチャートである。
以下、第4図に従ってPD制御について詳細に述べる。
ステップS41で、偏差値E,E1,E2に基づいて、第2電動
膨張弁EV0の開度を制御するためのパルス数Phの値が、
次式によって算出される。
Ph=K0E+K1(E−E1)+K2(E−2E1+E2) ここで、K0,K1,K2:定数 ステップS42で、|Ph|の値が所定の値“P10より大きいか
否かが判別される。その結果大きければステップS43に
進み、そうでなければステップS46に進む。
ステップS43,ステップS44およびステップS45で、Ph>0
であれば第2電動膨張弁EV0をパルス数“P10”分だけ開
放する一方、Ph<0であれば第2電動膨張弁EV0をパル
ス数“P10”分だけ閉鎖してステップS51に進む。
すなわち、第2電動膨張弁EV0の1回の変更開度の上限
をパルス数“P10”に限定するのである。
ステップS46,ステップS47およびステップS48で、Ph≧0
であれば第2電動膨張弁EV0をパルス数Ph分だけ開放す
る一方、Ph<0であれば第2電動膨張弁EV0をパルス数|
Ph|分だけ閉鎖してステップS51に進む。
ステップS49で、PD制御が開始されると同時に、運転室
における第1電動膨張弁EVnの開度を所定のパルス数“P
fd"に応じた開度に設定され、停止室における第1電動
膨張弁EVnの開度を所定のパルス数“P6”に応じた開度
に設定される。
その際に、上記パルス数“Pfd"は運転室数によって異な
る値である。
ステップS50で、上記ステップS41〜ステップS48の処理
と平行して、PD制御時間t′が計測される。
ステップS51で、上記ステップS50において計測されたFD
制御時間t′が所定時間“t2”以上か否かが判別され
る。その結果所定時間“t2”以上であればステップS52
に進み、そうでなければステップS50に戻り、PD制御時
間t′の計測が続行される。
ステップS52で、後に詳述するような上記FD制御のルー
チンが実行されて、PD制御ルーチンが終了する。
但し、上述の暖房時のPD制御は、|E|≦“Trem",|E1|≦
“Trem"であれば第2電動膨張弁EV0の開度変更は行わな
ず、初期設定の開度のままにしておく。
第5図は第4図のフローチャートにおけるステップS52
で実行されるFD制御ルーチンのフローチャートである。
以下、第5図に従ってFD制御動作について詳細に述べ
る。
ステップS61で、運転室制御か否かが判別される。その
結果運転室制御であればステップS62に進み、そうでな
ければ(すなわち、停止室制御であれば)ステップS72
に進む。
ステップS62で、各運転室に関するサーミスタTlnの検出
温度が安定しているか否かが判別される。その結果安定
していればステップS63に進み、そうでなければステッ
プS62を繰り返す。
上記サーミスタTlnの検出温度の安定の判定は次のよう
にして行われる。すなわち、算出された3サンプリング
における検出温度の値Tln,Tln1,Tln2相互の差の値を求
め、この差の値が所定の値“Tsta"以下であれば、検出
温度値Tlnは安定しているとするのである。
ステップS63で、全運転室のサーミスタTlnの検出温度の
平均値Tlmが算出される。
ステップS64で、上記ステップS63において算出された平
均値Tlmに基づいて、第1電動膨張弁EVnの開度を制御す
るためのパルス数Pnの値が、各運転室毎に次式によって
算出される。
Pn=D×(Tlm−運転室Tln) ここで、D:定数 ステップS65で、|Pn|の値が所定の値“P10”より大きい
か否かが判別される。その結果大きければステップS66
に進み、そうでなければステップS69に進む。
ステップS66,ステップS67およびステップS68で、Pn>0
であれば対応する運転室の第1電動膨張弁EVnをパルス
数“P10”分だけ開放する一方、Pn<0であれば対応す
る運転室の第1電動膨張弁EVnをパルス数“P10”分だけ
閉鎖してステップS47に進む。
すなわち、第1電動膨張弁EVnの1回の変更開度の上限
をパルス数“P10”に限定するのである。
ステップS69,ステップS70およびステップS71、Pn≧0で
あれば対応する運転室の第1電動膨張弁EVnをパルス数P
n分だけ開放する一方、Pn<0であれば対応する運転室
の第1電動膨張弁EVnをパルス数|Pn|分だけ閉鎖してス
テップS74に進む。
ステップS72で、各停止室におけるTlnの値についてTln
<Tlmを満たすnが存在するか否かが判別される。その
結果一つでも存在すればステップS73に進み、そうでな
ければいずれかの停止室のTlnの値がTln<Tlmとなるの
を待つ。
ステップS73で、Tln<Tlmを満たすnに該当する停止室
の第1電動膨張弁EVnの開度を、所定パルス数“P7”分
だけ開放する。
ステップS74で、さらにFD制御を続行するか否かが判別
される。その結果続行する場合はステップS75に進み、
次の3サンプリングに基づいてメモリの検出温度Tln,Tl
n1,Tln2の値を更新してステップS61に戻る。一方、そ
うでなければFD制御ルーチンを終了する。
但し、上述の暖房時のFD制御は、Tn−Tm≦“Trem"(こ
こで、“Trem"は所定の値)であれば第1電動膨張弁EVn
の開度変更は行わなず、初期設定の開度のままにしてお
く。
こうすることによって、圧縮機11の吸い込み側の冷媒の
過熱度が目標値SHになるように冷媒の流量を制御するこ
とができるのである。また、1室暖房時のみ冷媒の流路
を第2電動膨張弁EV0をバイパスするようにして、圧縮
機11の発熱を防止するようにできるのである。
さらに、上述の暖房時SH制御中において、第2電動膨張
弁EV0の開度が上限値になっているにも拘わらず、続け
て3回のサンプリング結果上述のPD制御ルーチンにおい
て各運転室の第1電動膨張弁EVnが開放を要求している
場合(すなわち、偏差値Eの値が目標値SHに達していな
い場合)には、運転室の第1電動膨張弁EVnの開度を所
定パルス数“P8”分だけ開放するように制御する。また
逆に、第2電動膨張弁EV0の開度が下限になっているに
も拘わらず、続けて3回のサンプリング結果PD制御ルー
チンにおいて各運転室の第1電動膨張弁EVnが閉鎖を要
求している場合(すなわち、偏差値Eの値が目標値SHに
達していない場合)には、運転室の第1電動膨張弁EVn
の開度を所定パルス数“P8”分だけ閉鎖するように制御
する。
そのために、1室暖房時の場合は、第3図のフローチャ
ートのステップS22で電磁弁SVが開放されるために湿り
運転となり、やがて第2電動膨張弁EV0は下限一杯まで
閉鎖される。したがって、この場合には、上述のように
運転室の第1電動膨張弁EV0も段階的に閉鎖され、やが
て下限一杯に閉鎖されてしまう。そこで、第2電動膨張
弁EV0の開度の下限値を、予め圧縮機11の吐出温度が適
当になるような所定パルス数“Pu"に設定しておくので
ある。
上述のように、この考案の多室型空気調和機は、冷房/
ドライ運転時においては、サーミスタTgnとサーミスタT
2との検出温度に基づいて過熱度目標値SHとの偏差Enを
求める。そして、このEnの値に基づいて運転室の第1電
動膨張弁EVnの開度を制御して、冷房/ドライ運転時に
おける過熱温度が目標値SHになるように制御する。一
方、暖房運転時においては、サーミスタT1とサーミスタ
T2との検出温度に基づいて過熱度目標値SHとの偏差Eを
求める。そして、この偏差Eの値に基づいて第2電動膨
張弁EV0の開度および運転室の第1電動膨張弁EVnの開度
を制御して、暖房運転時における過熱温度を目標値SHに
なるように制御する。
その際に、1室暖房時の場合には、電磁弁SVを開放して
冷媒流が第2電動膨張弁EV0をバイパスするようにし
て、冷媒は第1電動膨張弁EVnのみによって減圧される
ようにする。こうすることによって、湿り運転にして圧
縮機11を冷却するのである。したがって、圧縮機11がす
ぐオーバーロードとなって保護動作に入ることがなく高
温外気時の1室暖房運転が可能となり、広い運転範囲に
おける1室暖房が可能となる。
この考案の多室型空気調和機における冷房/ドライ時お
よび暖房時のSH制御動作は、本実施例のフローチャート
に限定されるものではないことは言うまでもない。
〈考案の効果〉 以上より明らかなように、この考案の多室型空気調和機
は、圧縮機の吸い込み側の冷媒の過熱度を一定にする過
熱度制御可能な多室型空気調和機に、電磁弁を介設した
バイパスライン,1室運転検出部および弁制御部を備え
て、暖房時において、上記1室運転検出部が1室運転状
態であることを検出した場合に、上記弁制御部によって
上記電磁弁を開放して冷媒の流れが第2電動膨張弁をバ
イパスするようにしたので、冷媒は第1電動膨張弁のみ
によって減圧されて湿り運転となり、1室暖房時であっ
ても冷媒によって圧縮機が冷却される。そのため、ツイ
ン圧縮機を用いたり圧縮機をインバータ制御することな
く、高温外気時における1室暖房を実施できる。
したがって、この考案によれば、低コストで広い運転範
囲における1室暖房が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の多室型空気調和機の一実施例におけ
る冷媒回路図、第2図は冷房/ドライ時におけるSH制御
動作のフローチャート、第3図は暖房時におけるSH制御
動作のフローチャート、第4図は第3図におけるPD制御
ルーチンのフローチャート、第5図は第4図におけるFD
制御ルーチンのフローチャート、第6図は従来の多室型
空気調和機の冷媒回路図である。 10…室外ユニット、11…圧縮機、12…四方弁、13…室外
熱交換器、14…液側冷媒管、15…液側支管、16…ガス側
冷媒管、17…ガス側支管、18…受液器、21…管路、25…
バイパスライン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 中村 経一 滋賀県草津市岡本町字大谷1000番地の2 ダイキン工業株式会社滋賀製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−29160(JP,A) 特開 昭61−31863(JP,A) 実開 昭62−195050(JP,U) 実開 昭62−195051(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機(11),四方弁(12),室外熱交換
    器(13),第2電動膨張弁(EV0),受液器(18),夫
    々第1電動膨張弁(EVn)を介設した複数の液側支管(1
    5,15,…)および複数の室内熱交換器を順次環状に連結
    し、暖房時における上記圧縮機(11)の吸い込み側の冷
    媒の過熱度を一定にするように、上記第2電動膨張弁
    (EV0)の開度を制御する過熱度制御を行う多室型空気
    調和機において、 上記第2電動膨張弁(EV0)の上流側と下流側とを接続
    する電磁弁(SV)を介設したバイパスライン(25)と、 上記複数の室内熱交換器のうち1つのみが運転される1
    室運転状態であることを検出する1室運転検出部と、 暖房時において、上記1室運転検出部によって1室運転
    状態であることが検出された場合に、上記電磁弁(SV)
    を開放する弁制御部を備えたことを特徴とする多室型空
    気調和機。
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