JPH0714699A - ビーム出射方法及び出射装置並びにこれを用いた円形加速器 - Google Patents
ビーム出射方法及び出射装置並びにこれを用いた円形加速器Info
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- JPH0714699A JPH0714699A JP15499993A JP15499993A JPH0714699A JP H0714699 A JPH0714699 A JP H0714699A JP 15499993 A JP15499993 A JP 15499993A JP 15499993 A JP15499993 A JP 15499993A JP H0714699 A JPH0714699 A JP H0714699A
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Abstract
化しても常に高効率でビーム出射が可能なビーム出射方
法及び出射装置並びにこれを用いた円形加速器を提供す
ることにある。 【構成】制御装置10に出射ビームのエネルギー、エネル
ギー幅、加速器の動作点(チューン)、及び患者に照射す
るビームの線量をデータとして入力する。高周波信号発
生装置11は出射に必要な周波数成分を有する高周波信号
15を発生させる。高周波信号15はゲインコントローラ13
により電極7に印加すべき振幅に調整され、高周波電圧
16として電極7に印加される。照射室9では放射線モニ
ター8で照射線量を測定し、比較器12は放射線モニター
8から出力される照射線量の測定値17と、制御装置10か
ら出力される照射線量の設定値14bとを比較し、測定値
17が設定値14bとなるように、ゲインコントローラ13に
ゲインコントロール信号18を出力し、電極7に印加する
高周波電圧16の振幅を制御する。
Description
積させた荷電粒子ビームの出射方法及び出射装置に関す
る。
粒子ビームは、設計軌道を中心としてベータトロン振動
をしながら周回している。この際、セパラトリックスと
呼ばれる安定限界が存在し、安定限界内のビームは安定
に周回するが、安定限界を越えたビームは振動振幅が増
加して発散する性質を有する。従来のビーム出射方法で
はベータトロン振動の低次の共鳴が利用されていた。即
ち、4極磁石を用いて、加速器1周当りのベータトロン
振動数を表すチューンを整数±1/2に近付けると同時
に8極磁石を励磁したり(2次共鳴)、チューンを整数
±1/3に近付け6極磁石を励磁する(3次共鳴)こと
が行われていた。特に出射の過程では、実験物理講座28
「加速器」:熊谷寛夫編集,共立出版(株),p.525に記
載のように、4極磁石の励磁量を制御してチューンを変
化させることによりビームの安定限界を徐々に小さく
し、ベータトロン振動振幅が安定限界を越えた荷電粒子
から順次出射していた。
方法では、出射位置でのビームの軌道勾配が時間的に変
化するので、ビームの出射効率が悪くなる。これを防ぐ
ためには時間的にビームの軌道を制御する必要があり、
制御が複雑になるという問題がある。また、出射ビーム
のエネルギーを変化させる場合には、エネルギー毎に制
御方法を変える必要があり、制御が更に難しくなる問題
があった。
が変化しても常に高効率でビーム出射が可能なビーム出
射方法及び出射装置並びにこれを用いた円形加速器を提
供することにある。
に、本発明は、高周波電磁界を用いた円形加速器からの
ビーム出射方法において、出射ビームのエネルギーを用
いて出射に使用する前記高周波電磁界の中心周波数及び
周波数幅を求め、該中心周波数及び周波数幅を有する高
周波電磁界をビームに印加してビーム出射を行なうよう
にしたものである。
らのビーム出射方法において、出射ビームのエネルギー
及び前記加速器の周回ビームのエネルギー幅を用いて出
射に使用する前記高周波電磁界の中心周波数及び周波数
幅を求め、該中心周波数及び周波数幅を有する高周波電
磁界をビームに印加してビーム出射を行なうようにした
ものである。
入力し、該エネルギーの設定値に基づいて出射に必要な
中心周波数及び周波数幅を有する高周波信号を発生する
発生装置と、出射ビームの電流の設定値を入力し、該電
流の設定値を用いて出射に必要な高周波信号の強度を求
める演算装置と、該演算装置で求めた強度に基づいて、
前記発生装置の発生した高周波信号の振幅を制御する振
幅制御装置と、該振幅制御装置で振幅制御された高周波
信号を用いて、円形加速器を周回するビームに高周波電
磁界を印加する電磁界印加装置とを備えた出射装置とし
たものである。
入力し、該エネルギーの設定値に基づいて出射に必要な
中心周波数及び周波数幅を有する高周波信号を発生する
発生装置と、出射ビームによる照射線量の設定値を入力
し、該照射線量の設定値を用いて出射に必要な高周波信
号の強度を求める演算装置と、該演算装置で求めた強度
に基づいて、前記発生装置の発生した高周波信号の振幅
を制御する振幅制御装置と、該振幅制御装置で振幅制御
された高周波信号を用いて、円形加速器を周回するビー
ムに高周波電磁界を印加する電磁界印加装置とを備えた
出射装置としたものである。
エネルギーの変化に伴って変わるビームのエネルギー幅
に応じて出射に使用する高周波電磁界の中心周波数及び
周波数幅を決定することにより、必要最小限の高周波電
磁界を用いてエネルギーに分布を持つ全ての荷電粒子の
振動振幅を確実に増加することができるので、安定限界
一定及び軌道勾配一定で常に高効率なビーム出射を行う
ことができる。
生装置がエネルギーの設定値に基づいて出射に必要な中
心周波数及び周波数幅を有する高周波信号を発生すると
共に、振幅制御装置が出射ビーム電流の設定値又は出射
ビームによる照射線量の設定値に基づいて出射に必要な
高周波信号の振幅を決定することにより、必要最小限の
高周波電磁界を用いてエネルギーに分布を持つ全ての荷
電粒子の振動振幅を確実に増加することができるので、
安定限界一定及び軌道勾配一定で常に高効率なビーム出
射を行うことができる。
ーム出射について説明する。同図は、円形加速器の出射
器の位置における位相空間を示す図であり、4極磁石の
励磁電流を一定にして、即ち安定限界を一定にして、高
周波電磁場をビームに印加し、安定限界内の粒子のベー
タトロン振動振幅を徐々に増加させ、安定限界を越えた
粒子を共鳴により出射する。横軸はビームの粒子の位置
xを、縦軸は軌道の勾配dx/ds(sは周回方向距離)を表
す。破線が安定限界で、破線内の閉じた太い実線は安定
に周回中のビームの軌跡を示している。安定限界を越え
た粒子は、共鳴により振動振幅が増加し、出射器電極の
間から出射されるが、安定限界を一定にすることによっ
て出射ビームの軌道勾配が一定となるので、高い効率で
ビームを出射できる。
る。図1は本発明を医療用装置に適用した第1の実施例
を示す図である。本実施例の医療用装置は、加速器室20
内に設置される機器と、照射室9内に設置される機器
と、制御室21内に設置される機器とで構成される。加速
器室20内において、前段加速器1は荷電粒子ビームを発
生し、入射器2によりビームをシンクロトロンに入射さ
せる。シンクロトロンは、ビームを偏向する偏向磁石3
と、ビームを収束又は発散させる4極磁石4と、ビーム
を加速する加速空胴5と、ビームを出射する出射器6
と、ビームのベータトロン振動振幅を増加させる電極7
とで構成される。加速空胴5によりビームの進行方向に
電場を発生させ、この電場でビームを所望のエネルギー
まで加速した後、電極7によりビームに高周波電磁場を
印加してベータトロン振動振幅を増加させ、出射器6か
ら徐々にビームを出射して照射室9にいる患者19の患部
に照射する。患者19の照射治療の際は、照射室9に設置
したモニターカメラなどを用いて患者19の様子を見なが
ら、照射治療を行なうことが安全上も有効となる。
1の装置によるビームの出射方法を説明する。まず、制
御装置10に、出射ビームのエネルギー、エネルギー幅、
加速器の動作点(チューン)、及び患者に照射するビー
ムの線量をデータとして入力する(図2の100,101,102,
103)。ここで、チューンとはシンクロトロン1周当りの
ビームのベータトロン振動数である。次に、入力データ
が正しいかどうかをチェックして(図2の104)、正しい
場合はこれらのデータに基づいて、高周波信号発生装置
11に出射に必要な周波数成分を有する高周波信号15を発
生させる(図2の105)。入力データが正しくない場合
は、データを再入力する。高周波信号15は、アンプ等の
ゲインコントローラ13により電極7に印加すべき振幅に
調整され(図2の107)、高周波電圧16として電極7に印
加される(図2の108)。
ー8で照射線量を測定し(図2の110)、比較器12は、放
射線モニター8から出力される照射線量の測定値17と、
制御装置10から出力される照射線量の設定値14bとを比
較し、測定値17が設定値14bとなるように、ゲインコン
トローラ13にゲインコントロール信号18を出力し、電極
7に印加する高周波電圧16の振幅を制御する(図2の11
1,107,108)。最後に、患者19へのビーム照射が終了かど
うかチェックし(図2の109)、終了であればビーム出射
を終了し、照射が終了でなければ再度ゲインコントロー
ル107 以下を繰返す。このようにして、電極7から周回
中のビームに高周波電磁場を印加することにより、ビー
ムのベータトロン振動振幅を増加させることができるの
で、ビームの安定限界を一定にしたまま同じ軌道勾配で
ビームを効率良く出射することができる。
場を印加する手段として電極7を用いたが、電極7の替
わりに加速空胴5と同じものを用いてこれに前記の高周
波電圧16を印加したり、又は、電極7の替わりに高速応
答性を有する電磁石を用いてこれに前記の高周波成分を
有する高周波電流を流しても、同様の効果が得られる。
次に、高周波信号発生装置11について詳しく説明す
る。初めに、出射に用いる高周波信号について説明す
る。図3は、出射に必要な理想的な高周波信号の周波数
スペクトルを示す。シンクロトロン中のビームは設計軌
道の周囲をベータトロン振動をしながら周回しており、
加速器1周当りのベータトロン振動数を表わすチューン
は幅を持つので、出射に用いる高周波信号はチューンの
幅を含む周波数帯域が必要となる。即ち、ビームの周回
周波数をfrev、チューンの最小値及び最大値の小数部を
νmin及びνmaxとすると、必要となる高周波信号の中心
周波数f0及び周波数幅Δf は次式で与えられる。
次式で表せる。
ムの軌道長さである。
の最小値,最大値(νmin,νmax)が与えられれば、数
1〜数3を用いて出射に必要な高周波信号の中心周波数
f0及び周波数幅Δf を求めることができる。また、ビー
ムのエネルギーE,エネルギー幅ΔE,及びチューンの
中心値ν0 が与えられても、次式を用いて中心周波数f0
及び周波数幅Δf を求めることができる。
上記チューンの中心値ν0 を表しており、チューンの中
心値ν0 ,最大値νmax,及び最小値νminはシンクロト
ロンの設計時点で決まる設計条件と考えることができ
る。従って、上述した実施例の他に、予めビームのエネ
ルギーEとチューン(中心値ν0,幅Δν=νmax−νmi
n)の関係をメモリに記憶しておき、エネルギーEのみ
をデータとして入力し、これに対応するチューンをメモ
リから読み出して、出射に必要な高周波信号の中心周波
数f0及び周波数幅Δf を求めることもできる。もちろ
ん、これらの演算に使用するチューンとして測定値を用
いることも可能である。
照射線量で決まるので、予め振幅Vと照射線量の関係を
試験的又は理論的に求めておくことにより、照射線量か
ら出射に必要な高周波信号の振幅Vを決定できる。
電磁場をビームに印加することにより、エネルギーに分
布を持つ、即ちチューンに分布を持つビームを構成する
全ての荷電粒子の振動振幅を確実に増加することができ
るので、安定限界一定で高効率なビーム出射が可能とな
る。
特徴を備えない比較例と比べてみる。例えば、数2,数
4で与えられるΔf より周波数幅の狭い(Δf1)高周波
信号を用いる場合は、Δf1に対応するエネルギー幅ΔE
1 に含まれない荷電粒子を確実に出射することはできな
い。また、上記Δf より周波数幅の広い高周波信号を用
いる場合は、全ての荷電粒子を出射することはできるも
のの、ビーム出射に必要以上の電力を要することにな
り、投入電力も考慮した全体としての出射効率は必ずし
も高くならない。
装置11の第1の実施例を説明する。本実施例では、高周
波信号発生装置11は演算器61とD/A(デジタル/アナ
ログ)コンバータ62で構成される。演算器61は、制御装
置10から出力される出射ビームのエネルギー、エネルギ
ー幅、加速器のチューンに関するデータ14aに基づい
て、上述したようにして出射に必要な周波数特性(中心
周波数及び周波数幅)を求め、周波数スペクトルを周波
数領域で作成する。このとき、各周波数成分の位相をラ
ンダムにする。この周波数領域の高周波スペクトルデー
タを逆フーリエ変換を用いて時間領域に変換することに
より、図3に示した周波数特性を有する高周波データ63
を作成する。D/Aコンバータ62は高周波データ63をア
ナログ信号に変換して、高周波信号15を発生する。
の第2の実施例を説明する。本実施例では、高周波信号
発生装置11はホワイトノイズ源31と、予め出射ビームの
エネルギーに応じて通過させる周波数帯域を別々に設定
したバンドパスフィルタ−32〜35とで構成される。制御
装置10から出力されるデータ14aのうち、出射ビームの
エネルギーに関するデータに応じて、バンドパスフィル
タ−を選択することにより、図3で示した周波数スペク
トルを有する高周波信号15を発生する。この構成のほか
に、中心周波数、通過周波数幅が可変なバンドパスフィ
ルタ−を用いる構成としても同様の結果が得られる。
の第3の実施例を説明する。本実施例では、高周波信号
発生装置11はコントローラ46と、発振器41〜44と、加算
器45とで構成され、複数の発振器41〜44の出力を加算器
45で加算して、必要な周波数スペクトルを有する高周波
信号15を発生する。このとき、コントローラ46は制御装
置10から出力されるデータ14aのうち出射ビームのエネ
ルギーに関するデータに応じて、必要な発振周波数及び
位相の制御信号47〜50を各発振器41〜44に送り、各発振
器はこの制御信号に基づいて必要な高周波信号を出力す
る。このようにして、図3で示した周波数スペクトルを
有する高周波信号15を発生する。
の第4の実施例を説明する。本実施例では、高周波信号
発生装置11はコントローラ51と、周波数掃引器52とで構
成される。コントローラ51は、制御装置10から出力され
るデータ14aのうち出射ビームのエネルギーに関するデ
ータに応じて、予め各エネルギー毎に設定された周波数
掃引パターンを発生し、周波数掃引器52がこのパターン
に基づいて必要な周波数範囲で周波数掃引する。掃引パ
ターンは、照射室に患者がいない状態でシンクロトロン
を運転し、照射線量の測定結果に基づいて予め決定す
る。
適用したの第2の実施例を説明する。図8は図1の実施
例と同じシンクロトロン構成であり、制御装置10に出射
ビームのエネルギー、エネルギー幅、加速器のチュー
ン、及び照射線量に関するデータを入力する。高周波信
号発生装置11は、出射ビームのエネルギー、エネルギー
幅、及び加速器のチューンに関するデータ14aに基づい
て出射に必要な周波数特性を有する高周波信号15を発生
する。ゲインコントローラ13は、高周波信号15の振幅を
出射に必要な大きさに調整し、高周波電圧16として電極
7に印加する。これと同時に、照射室9と出射装置6の
間のビームラインに電流モニター81を設置し、照射室9
に患者19がいない状態で運転する。
ーム電流の測定値82と、制御装置10の出力である照射線
量の設定値に対応したビーム電流の設定値14cとを比較
して、測定値82が設定値14cとなるようにゲインコント
ローラ13にゲインコントロール信号18を出力する。ゲイ
ンコントローラ13は、ゲインコントロール信号18に基づ
いて電極7に印加する高周波電圧16の振幅を制御する。
このようにして、照射室9に患者19がいない状態におい
て、ゲインコントロール信号18を運転開始から終了まで
制御装置10に取込み、照射のための最適な運転条件を記
憶する。その後、患者19を照射室9に設置し、制御装置
10に記憶した運転条件データ84に従って制御装置10で運
転を制御する。
適用したの第3の実施例を説明する。図9は図1の実施
例と同じ機器構成で、制御装置10が偏向磁石3の励磁電
流91に基づいて、出射ビームのエネルギーを設定する。
偏向磁石3の偏向磁場強度とシンクロトロンの軌道上を
安定に周回できるビームのエネルギーには相関があるの
で、このような制御が可能となる。シンクロトロンを構
成する偏向磁石3の励磁電流に基づいて出射に必要な高
周波電圧16を発生するという点以外は図1の実施例と同
じであるので、ここでは説明を省略する。本実施例で
は、偏向電磁石3の励磁電流により出射ビームのエネル
ギーを設定したが、加速空胴5の周波数等により出射ビ
ームのエネルギーを設定することも可能である。
ロトロンについて示したが、本発明の出射方法及び装置
は、高周波電磁界を用いて荷電粒子ビームを出射する全
ての円形加速器に適用可能である。
ーが変化してもこれに伴って変わるビームのエネルギー
幅に応じて、出射に使用する高周波電磁界の中心周波数
及び周波数幅を最適に決定できるので、必要最小限の高
周波電磁界を用いてエネルギー分布を持つ全ての荷電粒
子の振動振幅を確実に増加することができる。従って、
安定限界一定のもとで、出射の軌道勾配を一定にして常
に高効率のビーム出射が可能となる。
示す図。
示す図。
示す図。
示す図。
磁石、5…加速空胴、6…出射器、7…電極、8…放射
線モニター、9…照射室、10…制御装置、11…高周波信
号発生装置、12…比較器、13…ゲインコントローラ、15
…高周波信号、16…高周波電圧、17…照射線量の測定
値、20…加速器室、21…制御室、31…ホワイトノイズ
源、32…バンドパスフィルター、33…バンドパスフィル
ター、 34…バンドパスフィルター、35…バンドパスフ
ィルター、41…発振器、42…発振器、43…発振器、44…
発振器、45…加算器、46…コントローラ、51…コントロ
ーラ、52…周波数掃引器、61…演算機、62…D/Aコン
バータ、81…電流モニター、82…ビーム電流の測定値。
Claims (17)
- 【請求項1】高周波電磁界を用いた円形加速器からのビ
ーム出射方法において、 出射ビームのエネルギーを用いて出射に使用する前記高
周波電磁界の中心周波数及び周波数幅を求め、 該中心周波数及び周波数幅を有する高周波電磁界をビー
ムに印加してビーム出射を行なうことを特徴とするビー
ム出射方法。 - 【請求項2】高周波電磁界を用いた円形加速器からのビ
ーム出射方法において、 出射ビームのエネルギー及び前記加速器の周回ビームの
エネルギー幅を用いて出射に使用する前記高周波電磁界
の中心周波数及び周波数幅を求め、 該中心周波数及び周波数幅を有する高周波電磁界をビー
ムに印加してビーム出射を行なうことを特徴とするビー
ム出射方法。 - 【請求項3】請求項1又は2において、前記加速器1周
当りのビームのベータトロン振動数を表わすチューンも
用いて前記高周波電磁界の中心周波数及び周波数幅を求
めることを特徴とするビーム出射方法。 - 【請求項4】請求項1乃至3の何れかにおいて、前記出
射ビームの電流値又は出射ビームによる照射線量を用い
て出射に使用する前記高周波電磁界の強度を求め、 該強度を有する高周波電磁界をビームに印加してビーム
出射を行なうことを特徴とするビーム出射方法。 - 【請求項5】請求項1乃至3の何れかにおいて、前記高
周波電磁界は、高周波電界又は高周波磁界であることを
特徴とするビーム出射方法。 - 【請求項6】出射ビームのエネルギーの設定値を入力
し、該エネルギーの設定値に基づいて出射に必要な中心
周波数及び周波数幅を有する高周波信号を発生する発生
装置と、 出射ビームの電流の設定値を入力し、該電流
の設定値を用いて出射に必要な高周波信号の強度を求め
る演算装置と、 該演算装置で求めた強度に基づいて、前記発生装置の発
生した高周波信号の振幅を制御する振幅制御装置と、 該振幅制御装置で振幅制御された高周波信号を用いて、
円形加速器を周回するビームに高周波電磁界を印加する
電磁界印加装置とを備えたことを特徴とする出射装置。 - 【請求項7】請求項6において、出射ビームの電流値を
測定する電流検出器を備え、 前記演算装置は、該電流検出器で測定した測定値と前記
電流の設定値とを比較して、前記高周波信号の強度を求
めることを特徴とする出射装置。 - 【請求項8】出射ビームのエネルギーの設定値を入力
し、該エネルギーの設定値に基づいて出射に必要な中心
周波数及び周波数幅を有する高周波信号を発生する発生
装置と、 出射ビームによる照射線量の設定値を入力
し、該照射線量の設定値を用いて出射に必要な高周波信
号の強度を求める演算装置と、 該演算装置で求めた強度に基づいて、前記発生装置の発
生した高周波信号の振幅を制御する振幅制御装置と、 該振幅制御装置で振幅制御された高周波信号を用いて、
円形加速器を周回するビームに高周波電磁界を印加する
電磁界印加装置とを備えたことを特徴とする出射装置。 - 【請求項9】請求項8において、出射ビームによる照射
線量を測定する線量検出器を備え、 前記演算装置は、該線量検出器で測定した測定値と前記
照射線量の設定値とを比較して、前記高周波信号の強度
を求めることを特徴とする出射装置。 - 【請求項10】請求項6乃至9の何れかにおいて、前記
発生装置は、 前記加速器1周当りのビームのベータトロン振動数を表
わすチューンと、前記エネルギーとの関係を記憶するメ
モリと、 前記エネルギーの設定値に対応するチューンを前記メモ
リから読み出して、該エネルギーの設定値及びチューン
を用いて前記中心周波数及び周波数幅を求め、該中心周
波数及び周波数幅を有する高周波信号を発生する信号発
生手段とを備えたことを特徴とする出射装置。 - 【請求項11】請求項6乃至9の何れかにおいて、前記
発生装置は、 ホワイトノイズを発生する電源と、 出射ビームのエネルギーに応じて異なる通過周波数帯域
を有する複数のフィルタと、 前記エネルギーの設定値に応じて前記電源に接続するフ
ィルタを選択する選択手段とを備えたことを特徴とする
出射装置。 - 【請求項12】請求項6乃至9の何れかにおいて、前記
発生装置は、 複数の発振器と、 該複数の発振器の出力を加算する加算器と、 前記エネルギーの設定値に応じて前記複数の発振器の発
振周波数及び位相を制御する制御装置とを備えたことを
特徴とする出射装置。 - 【請求項13】請求項6乃至9の何れかにおいて、前記
発生装置は、 周波数掃引装置と、 前記エネルギーの設定値に応じて該掃引装置の周波数掃
引パターンを制御する制御装置とを備えたことを特徴と
する出射装置。 - 【請求項14】請求項6乃至13の何れかに記載の出射
装置を備えた円形加速器。 - 【請求項15】請求項6又は8に記載した出射装置の発
生装置,演算装置,及び振幅制御装置を設置した制御室
と、 ビームを発生するビーム発生装置、該ビーム発生装置で
発生したビームを入射し,加速し,出射する円形加速
器、及び請求項6又は8に記載した出射装置の電磁界印
加装置を設置した加速器室と、 前記加速器から出射したビームを用いて照射を行う照射
室とを備えた医療装置。 - 【請求項16】請求項9に記載した出射装置の発生装
置,演算装置,及び振幅制御装置を設置した制御室と、 ビームを発生するビーム発生装置、該ビーム発生装置で
発生したビームを入射し,加速し,出射する円形加速
器、及び請求項9に記載した出射装置の電磁界印加装置
を設置した加速器室と、 請求項9に記載した出射装置の線量検出器を設置し、前
記加速器から出射したビームを用いて照射を行う照射室
とを備えた医療装置。 - 【請求項17】請求項15又は16において、前記制御
室に前記加速器の制御装置及び電源を設置した医療装
置。
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