JP2000171600A - 電磁波発生装置 - Google Patents
電磁波発生装置Info
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Abstract
桁エネルギー強度の高い電磁波を発生させることができ
ると共に、ビーム制御が簡便であり、且つ、大電流ビー
ムであっても不安定になりにくく、更に、ある特定の波
長領域のみを利用する場合に、大強度の電磁波を発生す
ることが可能となる電磁波発生装置を提供する。 【解決手段】 電子銃16より発せられた電子を電界に
より加速して電子ビームを周回させる真空ダクト15の
内部に気体又はプラズマを噴射する気体噴射器7備え、
前記電子ビームが前記気体又はプラズマに衝突した際に
放出される制動放射より電磁波を発生する。
Description
長の短い電磁波を大強度で発生させる電磁波発生装置に
関するものである。
物理学コース)1993年、41頁」に記載されている
従来の電磁波発生装置の概略を示す構成図である。図7
において、1016は真空ダクト1015に電子を注入
する電子銃、1018はヨーク1014,磁極101
1,コイル1012で構成される電磁石に交流電流を供
給し、真空ダクト1015中に時間的に変化する磁界を
発生させる交流電源、1019は真空ダクト1015中
を周回する電子ビームの加速軌道を変更させる補正コイ
ル、1017は真空ダクト1015中に配置され、周回
する電子ビームを衝突させて制動放射による電磁波を発
生させるターゲット。1013はフラックス磁極であ
る。図8は図7における真空ダクト1015部分の断面
図であり、図において1016は真空ダクト1015内
に電子eを注入する電子銃、1017は電子ビームの周
回軌道上に設けられたターゲット、1021はターゲッ
ト1017に電子ビームが衝突した際に発生した制動放
射にて放出されるX線を含む電磁波である。
で電子eを発生させ、この電子eを電子ビームとして真
空ダクト1015中を周回させるところのヨーク101
4、磁極1011及びコイル1012で構成された電磁
石に交流電源1018から交流電流を供給し、真空ダク
ト1015中に時間的に変動する磁界を発生させる。
ームの進行方向に電界が発生し、その電界により電子ビ
ームが加速される。加速された電子ビームは、電子軌道
をずらす補正コイル1019を励磁することで外側に軌
道が変化し、ターゲット1017に衝突する。ターゲッ
ト1017に衝突した電子ビームはエネルギーを失う。
更に、エネルギーは夕一ゲット1017や真空ダクト1
015に衝突して失われる。電子ビームがターゲット1
017に衝突すると、制動放射によりX線領域を含む電
磁波を放出する。その電磁波を真空ダクト1015外へ
取り出して主としてX線透視等に利用する。
装置は、発生する電磁波の量が少ないといった問題か
ら、電磁波発生装置中の電子ライナックで発生した電子
ビームを重金属のターゲットに当てる装置が主流とな
り、電子ビームをターゲットに衝突させて電磁波を放出
させて電磁波の一種であるX線を用いるという目的には
用いられなくなった。また、従来の装置は厚い重金属の
ターゲットと電子ビームの相互作用が非常に大きく、そ
こから発生する電磁波は角度広がりが大きいビームとな
り、利用分野が制限されていた。
になされたもので、従来の電磁波発生装置より発生する
電磁波のエネルギー強度より数桁から数10桁エネルギ
ー強度の強い電磁波を発生させることができると共に、
ビーム制御が簡便であり、且つ、大電流ビームであって
も不安定になりにくく、更に、ある特定の波長領域のみ
を利用する場合に、大強度の電磁波を発生することが可
能となる電磁波発生装置を提供するものである。
磁波発生装置は、電子銃より発せられた電子を電界によ
り加速して電子ビームを周回させる真空ダクトの内部に
気体又はプラズマを噴射する噴射手段を備え、前記電子
ビームが前記気体又はプラズマに衝突した際に放出され
る制動放射より電磁波を発生させるものである。
射手段は、気体又はプラズマを噴射するタイミングを電
子の加速パターンに同期させ、パルス状の電磁波を発生
させるようにしたものである。
気体又はプラズマの構成物質は、電磁波を照射する測定
対象近傍に特性X線の波長を持つ単一又は複数の物質を
用いたものである。
気体又はプラズマに、電磁波を照射する測定対象近傍に
特性X線の波長を持つ単一又は複数の固体微粒子を混入
したものである。
実施の形態1を図について説明する。図1は本実施の形
態に係る電磁波発生装置の模式図である。図において、
11はコイル(周回磁場発生用コイル)、12はヨー
ク、13は磁極、14はフラックス磁極、15は真空ダ
クト、16は電子銃、17は気体又はプラズマ噴出器、
18は集束磁場発生用コイルである。尚、ここで気体又
はプラズマ噴出器17、集束磁場発生用コイル18以外
はその使用目的は従来装置と同様である。
噴出器17付近の概略平面図である。図2において、1
5は真空ダクト、17は気体又はプラズマの噴出器、1
8はビームの周回軌道、19は気体の通過管、20は気
体又はプラズマの回収器である。
電子ビームを発生させ、真空ダクト15中に電子ビーム
を周回させる。そして、コイル11、ヨーク12、磁極
13、フラックス磁極14で構成された電磁石により、
真空ダクト15中に時間的に変動する磁界を発生させ
る。
の進行方向に誘導電界が発生し、その電界により電子ビ
ームが加速される。加速された電子ビームは気体又はプ
ラズマ噴出器17から出てくる気体又はプラズマと衝突
して制動放射のX線を放射することで電磁波が発生す
る。
に、電子ビームを金属板と衝突させるために補正コイル
により加速軌道をずらす必要があったが、本発明の場
合、加速軌道と電磁波発生中の軌道は同一で良い。
ってきた気体は電子ビーム18の周回軌道上に噴出され
る。電子ビーム18は気体又はプラズマと衝突すること
でエネルギーの一部を失う。失ったエネルギーは、誘導
電界により一部が補われるが、1夕一ン(周回)で誘導
電界で得られるエネルギーは少なく、電子ビームは徐々
に軌道の内側に移動し、最終的にはチェンバ等に衝突し
エネルギーは失われる。
7を通過する時に失うエネルギーはごくわずかで、電子
ビームは数100ターンから数万ターン周回することに
なる。電子ビームは気体又はプラズマ部分を通過する度
に気体又はプラズマに衝突し制動放射により電磁波を放
出するので大強度の電磁波を取り出すことができる。ま
た、従来装置の夕一ゲットと異なり気体やプラズマは密
度の調整が可能であるので、発生させる電磁波の量の制
御が簡便になる。発生した電磁波はダクト外へ取り出し
て利用され、気体やプラズマは気体やプラズマの回収器
25で取り除かれるため、真空ダクト内の真空度は高真
空に保たれる。
突させて電磁波を発生させると、発生する電磁波の大部
分はターゲット内で吸収され、さらに多重散乱により、
放射角は広がる。これに対して本発明の電磁波発生装置
はターゲット内で吸収される電磁波がなく、また、多重
散乱も少ないので多量の電磁波を取り出すことが可能で
ある。
噴出される気体やプラズマの量を調整することにより、
電子ビームの1夕一ンにおいて誘導電界で得るエネルギ
ーと気体やプラズマで失われるエネルギーをほぼ同じに
することができる可能性があり、その場合には更に大強
度のX線を発生させることが可能となる。
による電磁波発生方法を説明するタイミングチャート図
である。このタイミングチャートにおいて横軸は時間を
示す。また、各タイミングチャートにおいて縦軸31は
図1における周回磁場発生用コイル11の励磁パター
ン、縦軸32は図1における気体又はプラズマ噴出器1
7からの気体又はプラズマの噴射パターン、縦軸33は
発生する電磁波の出力パターンを示す。
噴出器)から気体又はプラズマ(以下、気体)を噴出さ
せるタイミングを周回磁場発生用コイル11の励磁パタ
ーン31と同期させる。具体的には、周回磁場発生用コ
イル11の励磁電流がある値に達した時に気体噴出器1
7から気体を噴出させる。電磁波は電磁波の出力パター
ンに示す様に気体が噴出したタイミングで放射させるこ
とになる。
速された電子ビームのエネルギーはほぼ比例しているの
で、加速された電子ビームのエネルギーがある程度のエ
ネルギーに達した時に電磁波が放射されることになる。
この様な一定のタイミングで電磁波を放射させることに
より、電磁波の発生位置や強度を安定に保つことが可能
となる。励磁パターンの周期は電源装置の費用等を考え
ると商用周波数が望ましいと考えられ50Hz〜60H
z程度である。
ける気体またはプラズマ噴出器(以下、気体噴出器)か
ら噴出する気体またはプラズマ(以下、気体)の模式図
である。図中、17は気体噴出器、41は気体A,42
は気体Bである。
波の波長分布(スペクトル分布)と電磁波を照射する測
定対象の吸収特性のスペクトル分布を模式的に示したも
のである。図において、51は電磁波発生装置から放出
される電磁波の波長分布、52は測定村象の吸収特性の
スペクトル分布である。
の波長スペクトルピーク、54は気体Bの構成元素の特
性X線の波長スペクトルピークである。さらに、55は
測定対象である物質の吸収端を示す。
て、心臓の冠状動脈の血管の詰まりを診断するアシジオ
グラフィを例にとり本実施の形態の動作を説明する。ア
シジオグラフィでは、X線を人体に照射してその透過X
線量を測定することで血管を造影する。血管中の血液の
流れを際だたせる為に通常は沃素の造影剤を血管内に注
射する。
5)を持ち、吸収端から高波長側と短波長側でのX線の
吸収特性が異なる。よって、両方の波長のX線で冠状動
脈血管を撮影しその差分を取ることにより沃素が流れる
冠状動脈血管をくっきりと映し出すことが可能となる。
ットに衝突して発生する連続X線や、荷電粒子が磁場で
曲げられる時に発生するSRを用いていた。その波長分
布は連続でありその中から所定の2波長をモノクロ化す
ると強度が弱くなるという問題があった。
発生させる気体の元素の特性X線の波長を沃素の吸収端
より波長が短い元素(図中の54、物質B)の特性X線
と、沃素の吸収端より波長が長い元素(図中の53、物
質A)の特性X線とすることで、吸収端の両端で強いX
線を得ることが可能となる。
して1桁から2桁程エネルギー強度のX線を得ることが
できる。よって、それらのX線を単色化しても、なおエ
ネルギー強度の強いX線を得ることができ、エネルギー
強度の強い2つの波長のX線ビームを人体に照射するこ
とが可能となる。
気体またはプラズマ噴出器(以下、気体噴出器)から噴
出する気体またはプラズマ(以下、気体)を示す模式図
である。
体微粒子A,62は固体微粒子B,63は気体粒子であ
る。
発生させる気体の元素は任意の特性X線の波長を持つも
ので良く、気体の中に金属粉等の固体微粒子を挿入して
一緒に噴出させる。
素(図5中の54、物質B)の固体微粒子と、沃素の吸
収端より波長が長い元素(図5中の53、物質A)の固
体微粒子を気体中に挿入することで、吸収端の両端で強
いX線を得ることが可能となる。具体的な適用方法は実
施の形態2と同様であるので省略する。
せられた電子ビームを加速して周回させる真空ダクトの
内部に気体又はプラズマを噴射する噴射手段を備え、前
記電子ビームが前記気体又はプラズマに衝突した際に放
出される制動放射より電磁波を発生することで、大強度
の電磁波を発生させることが可能となった。
変更する必要がないので、制御が簡便になり、さらに、
大電流ビームが不安定になることのない電磁波発生装置
を提供することが可能になった。
ムを衝突させる必要がないので、衝突物質の熱除去の問
題等が生じないといった効果を奏する。
マを真空ダクト内に噴射するタイミングを電子の加速パ
ターンに同期させ、パルス状の電磁波を発生させること
により、大強度の電磁波を安定して発生できるといった
効果を奏する。
マの構成物質として電磁波を照射する測定対象近傍に特
性X線の波長を持つ単一又は複数の物質を用いることに
より、特定の波長で大強度のX線を発生することができ
るといった効果を奏する。
マに、電磁波を照射する測定対象近傍に特性X線の波長
を持つ単一又は複数の微粒子を混入することにより、特
定の波長で大強度のX線を発生することができるといっ
た効果を奏する。
る。
またはプラズマの模式図(1)である。
分布と、測定対象の吸収特性のスペクトルの模式図であ
る。
またはプラズマの模式図(2)である。
図)である。
図)である。
ク、13 磁極、14フラックス磁極、15 真空チェ
ンバ、16 電子銃、17 薄膜、31 コイルの励磁
パターン、32 気体又はプラズマ噴出器からの気体又
はプラズマの噴射するタイミング、33 発生電磁波の
出力ハターン、41 気体A、42 気体B、61 固
体微粒子A、62 固体微粒子B、63 気体粒子。
Claims (4)
- 【請求項1】 電子銃より発せられた電子を電界により
加速して電子ビームを周回させる真空ダクトの内部に気
体又はプラズマを噴射する噴射手段を備え、前記電子ビ
ームが前記気体又はプラズマに衝突した際に放出される
制動放射より電磁波を発生することを特徴とする電磁波
発生装置。 - 【請求項2】 噴射手段は、気体又はプラズマを噴射す
るタイミングを電子の加速パターンに同期させ、パルス
状の電磁波を発生させることを特徴とする請求1項に記
載の電磁波発生装置。 - 【請求項3】 気体又はプラズマの構成物質は、電磁波
を照射する測定対象近傍に特性X線の波長を持つ単一又
は複数の物質であることを特徴とする請求項1または2
に記載の電磁波発生装置。 - 【請求項4】 気体又はプラズマに、電磁波を照射する
測定対象近傍に特性X線の波長を持つ単一又は複数の固
体微粒子を混入したことを特徴とする請求項1または2
に記載の電磁波発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34259998A JP3602356B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | 電磁波発生装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34259998A JP3602356B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | 電磁波発生装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000171600A true JP2000171600A (ja) | 2000-06-23 |
JP3602356B2 JP3602356B2 (ja) | 2004-12-15 |
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ID=18355023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34259998A Expired - Fee Related JP3602356B2 (ja) | 1998-12-02 | 1998-12-02 | 電磁波発生装置 |
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---|---|
JP (1) | JP3602356B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004505421A (ja) * | 2000-07-28 | 2004-02-19 | ジェテック、アクチボラグ | X線またはeuv放射線発生方法および装置 |
JP2006332552A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Osaka Univ | 極端紫外光源用ターゲット |
JP2009140673A (ja) * | 2007-12-05 | 2009-06-25 | Japan Atomic Energy Agency | ビーム終端方法及びビーム終端装置 |
JP2009537062A (ja) * | 2006-05-11 | 2009-10-22 | ジェテック、アクチボラグ | 電子衝突x線源のデブリ低減 |
WO2014187586A1 (de) * | 2013-05-22 | 2014-11-27 | Siemens Aktiengesellschaft | Röntgenquelle und verfahren zur erzeugung von röntgenstrahlung |
-
1998
- 1998-12-02 JP JP34259998A patent/JP3602356B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004505421A (ja) * | 2000-07-28 | 2004-02-19 | ジェテック、アクチボラグ | X線またはeuv放射線発生方法および装置 |
JP2006332552A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Osaka Univ | 極端紫外光源用ターゲット |
JP2009537062A (ja) * | 2006-05-11 | 2009-10-22 | ジェテック、アクチボラグ | 電子衝突x線源のデブリ低減 |
JP2009140673A (ja) * | 2007-12-05 | 2009-06-25 | Japan Atomic Energy Agency | ビーム終端方法及びビーム終端装置 |
WO2014187586A1 (de) * | 2013-05-22 | 2014-11-27 | Siemens Aktiengesellschaft | Röntgenquelle und verfahren zur erzeugung von röntgenstrahlung |
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