JPH0714694B2 - 塩化ビニル製トリム表皮の防しわ貼込法 - Google Patents

塩化ビニル製トリム表皮の防しわ貼込法

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JPH0714694B2
JPH0714694B2 JP24253288A JP24253288A JPH0714694B2 JP H0714694 B2 JPH0714694 B2 JP H0714694B2 JP 24253288 A JP24253288 A JP 24253288A JP 24253288 A JP24253288 A JP 24253288A JP H0714694 B2 JPH0714694 B2 JP H0714694B2
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vinyl chloride
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富正 芳地
正昭 則保
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Mitsubishi Motors Corp
Minoru Industrial Co Ltd
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Mitsubishi Motors Corp
Minoru Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両の内装にトリム表皮として適用されるフ
ィルム状塩化ビニルの防しわ貼込法に関し、特に、温度
変化に応じて伸縮する塩化ビニル製トリム表皮が高温時
にたるみじわを発生するのを防止する塩化ビニル製トリ
ム表皮の防しわ貼込法に関する。
従来の技術 車室内には見栄えや感触を向上させると共に遮音・吸音
などの機能をもったトリム材が種々使用されており、厚
さが0.2〜0.3mm程度のフィルム状塩化ビニルはトリム表
皮材として最も一般的な素材である。そこで、塩化ビニ
ル製トリム表皮の一例としてドアトリムを第2図ないし
第4図に基づいて説明すると、ドアトリム4はドア1の
内板にアームレスト2やドアハンドル3などと共に取付
けられる装飾部品であって、芯材5、パッド6及びトリ
ム表皮7を主な構成部品として重ね合せたものである。
そして、塩化ビニル製のトリム表皮7は、ロール8に巻
き取られている一定幅で長尺の塩化ビニルフィルム原板
9から所望の形状に型取りして使用され、しわの発生を
防止するため各方向への引張力にばらつきがないように
管理して貼込んでいた。さらに意匠上の模様付けとして
実施された高周波溶着部10ではトリム表皮7がパッド6
に溶着して固定されており、トリム表皮7のしわ防止に
役立っている。また、アームレスト2、ドアハンドル3
及び意匠上設けるモールディングなどもトリム表皮7の
固定やしわ防止に貢献している。
発明が解決しようとする課題 ところで、前述した塩化ビニルフィルムは、他のプラス
チック成形品と同様に、成形後の周囲条件などによる経
時的寸法変化が大きく、特に、冬場の低い室温で貼込ま
れた塩化ビニル製トリム表皮は夏場の高温によって膨張
してたるみじわを生じる不都合があった。このため、ロ
ールへ巻き取る際の張力などの影響で温度上昇に応じて
収縮する特性があるロール方向、すなわち塩化ビニルフ
ィルム原板の長手方向(第4図参照)とトリム表皮の長
手方向とが一致するように型取りし、各方向へ十分に引
張って貼込んでいた。しかし、第5図に示す如く、常温
(25℃)のA点で型取りしたトリム表皮をそのまま貼込
んだ場合、トリム表皮を60℃まで加熱して30分間放置し
たD点では、ロール方向へx1の寸度変化率で収縮すると
同時にクロス方向(塩化ビニルフィルム原板の幅方向)
へy1の寸度変化率で膨張しており、x1とy1の絶対値がほ
ぼ一致しているためにロール方向の収縮クロス方向の膨
張を完全に吸収してしわの発生を防止することはできな
かった。また、E点で常温に戻した後に再び60℃まで加
熱したF点では、ロール方向の寸度変化率x1′となって
収縮量が大きく、クロス方向の寸度変化率y1には変化が
ないためしわ防止上有利になるが、トリム表皮の支張り
作業を全て機械で実施するには工順などの都合上困難で
あり、手作業による引張力のばらつきもあってたるみじ
わが発生するのを完全に防ぐことはできなかった。
なお、プラスチック成形品においては、残留応力を取除
くと共に寸法安定性を向上させるアニーリングなる加熱
処理が実施されている。しかしアニーリング処理後の塩
化化ビニル製トリム表皮を常温のE点で貼込んだ場合に
は、第6図に示す如く、E点で貼込まれたトリム表皮を
60℃まで加熱して30分間放置したF点では貼込まれた状
態からロール方向へx2膨張すると同時にクロス方向へも
y2膨張し、たるみじわが発生して不都合であった。
課題を解決するための手段 本発明は、前述の課題を解決するもので、ロールに巻き
取られていたフィルム状塩化ビニルの原板からロール方
向と長手方向とを一致せしめて型取りしたトリム表皮を
所定時間温間に放置し、前記トリム表皮がロール方向へ
最も膨張した状態で貼込むことを特徴とした塩化ビニル
製トリム表皮の防しわ貼込法である。
作用 ロールに巻き取られていたフィルム状塩化ビニルの原板
を所定の温度まで加熱した温間に放置すると、塩化ビニ
ルフィルム原板のクロス方向(幅方向)では時間の経過
と共に膨張して寸度変化率が正方向に大きくなる。しか
し、塩化ビニルフィルム原板のロール方向(長手方向)
では、加熱直後にやはり膨張するが、所定時間を経過し
た時点を境として膨張から収縮に転じ、時間の経過と共
に加熱前よりさらに収縮して寸度変化率が負の方向へ大
きくなる熱的特性がある。従って、前述の手段によれ
ば、塩化ビニルフィルムの熱的特性を利用し、塩化ビニ
ルフィルム原板から型取りしたトリム表皮を加熱して温
間に所定時間放置し、ロール方向へ最も膨張した状態で
貼込むことにより、温度変化によるロール方向への寸度
変化は、貼込時に対して常に収縮方向となる。
実施例 本発明の一実施例を第1図ないし第4図に基づいて説明
する。フィルム状の塩化ビニルは車室内のトリム表皮材
として最も一般的に使用されている素材であって、ドア
トリムへの適用例を第2図及び第3図に基づいて説明す
ると、ドア1の内板にアームレスト2やドアハンドル3
などと共に取付けられるドアトリム4は、ハードボード
などを芯材5としてパッド6及び塩化ビニル製のトリム
表皮7を重ね合せ、トリム表皮7の端末を各方向へ引張
って貼込んである。このトリム表皮7は、フィルム状に
成形されてロール8に巻き取られた一定幅で長尺の塩化
ビニルフィルム原板9から所望の形状に型取りしたもの
で、トリム表皮7の長手方向と塩化ビニルフィルム原板
9のロール方向(長手方向)とが一致するようにしてあ
る。そして、このトリム表皮7を貼込む際には、赤外線
やホットプレートなどで加熱した温間に所定時間放置
し、好適には60℃の温間に1分間放置し、トリム表皮7
がロール方向へ最も膨張した状態のまま各方向へ引張っ
てたるみじわが発生しないように貼込む。さらに、意匠
上などの必要に応じて高周波溶着部10による模様付けを
実施すれば、トリム表皮7がパッド6に溶着して固定さ
れ、アームレスト2やドアハンドル3などと共にトリム
表皮7の固定やしわ防止にに役立つ。
上述した塩化ビニル製トリム表皮の防しわ貼込法は、ロ
ール8に巻き取られている塩化ビニルフィルム原板9の
熱的特性を利用したもので、この熱的特性を第1図に基
づいて説明する。第1図は塩化ビニルフィルム原板9の
温度変化に対する寸度変化率(%)を示しており、縦軸
には寸度変化率(%)、横軸には温度(℃)及び放置時
間(分)の異なるA点〜H点を示してある。寸度変化
率、常温(25℃)での塩化ビニルフィルム原板9の寸法
を基準にして膨張長さを正(+)方向、収縮長さを負
(−)方向として計算した百分率で、ロール方向を実線
で、クロス方向(幅方向)を破線で各々示してある。こ
の図によれば、常温で基準となるA点の状態から60℃ま
で加熱して1分間放置したB点まではロール方向及びク
ロス方向共に膨張している。ところが、60℃の温間でさ
らに放置を続けると、ロール方向ではB点を境として収
縮に転じ、5分放置後のC点では寸度変化率が0となっ
てA点と同じになり、30分放置したD点ではさらに収縮
して基準のA点よりも短くなっている。そして、加熱を
やめて常温に放置したE点でさらにまた収縮して短くな
り、以後このE点を基準として加熱によって膨張し(F
点、H点)、常温に放置すると収縮してE点の基準に戻
っている(G点)。一方、クロス方向についてみると、
60℃の温間に放置した場合には時間と共に膨張して寸度
変化率が大きくなり(B点、C点、D点)、加熱をやめ
て常温に放置するとE点まで収縮する。しかし、常温で
はA点の寸法まで収縮して戻ることはなく、以下の温度
変化に対してはロール方向と同様にE点の寸法が基準と
なって変化する。なお、第1図におけるE点は、プラス
チック成形品の寸法安定性を向上させるためにアニーリ
ングを実施した状態に相当する。
従って、塩化ビニルフィルム原板9から型取りしたトリ
ム表皮7を60℃に加熱した温間に1分間放置したB点で
貼込むと、トリム表皮7はロール方向に最も膨張した状
態で貼込まれ、以後の温度変化に対して常に収縮方向へ
変化することになる。また、クロス方向では、A点より
も膨張した状態で貼込まれるため、温度変化による膨張
長さはその分だけ短くなる。このため、製品として市場
に出てから受ける通常の温度変化では、貼込んだ状態に
対するロール方向の収縮Xがクロス方向の膨張Yに比べ
て2倍程度となり、ロール方向の収縮がクロス方向の膨
張を吸収するように作用して温度上昇時にたるみじわが
発生するのを防止する。しかも、収縮方向への寸度変化
率が大きいロール方向とトリム表皮7の長手方向とが一
致しているため、クロス方向の膨張吸収はより効果的に
作用し、手作業による引張力のばらつきをも吸収してた
るみじわの発生を防止することができる。
ところで、塩化ビニルフィルムには高温で表面の光沢が
変化する性質があり、この性質を考慮して温間の加熱温
度を定める必要がある。たとえば、80℃に加熱した温間
でトリム表皮の貼付作業を実施すれば、前述した塩化ビ
ニルフィルムの熱的特性は発揮されるものの、表面の光
沢が低下して商品性が失われる。なお、60℃の温間では
表面の光沢に変化はない。
発明の効果 前述の本発明によれば、塩化ビニルフィルム原板の熱的
特性を利用して温間で貼込むことにより、季節変動など
による温度変化の影響を受けることなく年間を通じてた
るみじわの発生しない安定した品質を保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を説明するための図で、塩化ビニルフィ
ルム原板の熱的特性を示す図図、第2図はドアを示す斜
視図、第3図はドアトリムの構成例を示す斜視図、第4
図はロールに巻き取られている塩化ビニルフィルム原板
を示す斜視図、第5図及び第6図は従来の貼込法による
塩化ビニル製トリム表皮の熱的変化を示し、第5図は常
温で型取りしてそのまま貼込んだ場合の熱的変化を示す
図、第6図はアニーリング後に貼込んだ場合の熱的変化
を示す図である。 1……ドア、2……アームレスト、3……ドアハンド
ル、4……ドアトリム、5……芯材、6……パッド、7
……トリム表皮、8……ロール、9……塩化ビニルフィ
ルム原板、10……高周波溶着部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールに巻き取られていたフィルム状塩化
    ビニルの原板からロール方向と長手方向とを一致せしめ
    て型取りしたトリム表皮を所定時間温間に放置し、前記
    トリム表皮がロール方向へ最も膨張した状態で貼込むこ
    とを特徴とした塩化ビニル製トリム表皮の防しわ貼込
    法。
JP24253288A 1988-09-29 1988-09-29 塩化ビニル製トリム表皮の防しわ貼込法 Expired - Fee Related JPH0714694B2 (ja)

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