JPH0714678Y2 - 高負荷伝動用平ベルト及び該ベルトを用いたベルト伝動機構 - Google Patents
高負荷伝動用平ベルト及び該ベルトを用いたベルト伝動機構Info
- Publication number
- JPH0714678Y2 JPH0714678Y2 JP1988107081U JP10708188U JPH0714678Y2 JP H0714678 Y2 JPH0714678 Y2 JP H0714678Y2 JP 1988107081 U JP1988107081 U JP 1988107081U JP 10708188 U JP10708188 U JP 10708188U JP H0714678 Y2 JPH0714678 Y2 JP H0714678Y2
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- Japan
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- belt
- pulley
- flat
- base body
- crown
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- Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、高負荷を伝動する高負荷伝動用平ベルト及び
その平ベルトを使用するベルト伝動機構に関する。
その平ベルトを使用するベルト伝動機構に関する。
(従来の技術) 従来より、平ベルト及び平プーリにより負荷を伝動する
平ベルト伝動方式においては、例えば第7図に示す如
く、ベルトa芯体a1,a1,…に生じる張力分布を均一化
するとともに、ベルトaの蛇行移動を防止するために、
プーリbの外周にクラウン部c(中高部)を設けること
は一般によく知られている(例えば実開昭50−121147
号、実開昭58−189844号、実開昭62−2514号等の各公報
参照)。
平ベルト伝動方式においては、例えば第7図に示す如
く、ベルトa芯体a1,a1,…に生じる張力分布を均一化
するとともに、ベルトaの蛇行移動を防止するために、
プーリbの外周にクラウン部c(中高部)を設けること
は一般によく知られている(例えば実開昭50−121147
号、実開昭58−189844号、実開昭62−2514号等の各公報
参照)。
(考案が解決しようとする課題) ところで、このような平ベルト伝動方式においては、従
来、ベルトa及びプーリbの幅を広くすると、それだけ
軸荷重を増大でき、伝動能力が増大して高負荷を伝動で
きると考えられていた。しかし、本考案者らの実験によ
れば、実際にはベルト幅を広げても高負荷を効果的に伝
達することは困難であることが判明した。
来、ベルトa及びプーリbの幅を広くすると、それだけ
軸荷重を増大でき、伝動能力が増大して高負荷を伝動で
きると考えられていた。しかし、本考案者らの実験によ
れば、実際にはベルト幅を広げても高負荷を効果的に伝
達することは困難であることが判明した。
すなわち、本考案者らは、先ず、ベルトの幅と伝動能力
との関係を求める実験を行った。この実験結果による
と、第8図に示すように、ベルトの幅が例えば12.7mm〜
25.4mmの比較的狭い範囲では、ベルト幅の増加に応じて
伝動能力が増大するが、ベルト幅が45mmと大きくなって
も伝動能力はさほど上昇せず、25.4mmの場合の殆ど変わ
らない能力となる。この実験から、平ベルト伝動におい
てより高い伝動能力を得るためにベルトの幅を広くして
も、それには限界があることが裏付けられた。尚、実験
は、軸荷重を200kg、ベルトを巻き掛ける駆動及び従動
の平プーリの直径を100mm、各プーリのクラウン半径を4
50mmとし、駆動プーリを2600rpmで駆動回転させて行っ
た。スリップ率は1〜3%であった。
との関係を求める実験を行った。この実験結果による
と、第8図に示すように、ベルトの幅が例えば12.7mm〜
25.4mmの比較的狭い範囲では、ベルト幅の増加に応じて
伝動能力が増大するが、ベルト幅が45mmと大きくなって
も伝動能力はさほど上昇せず、25.4mmの場合の殆ど変わ
らない能力となる。この実験から、平ベルト伝動におい
てより高い伝動能力を得るためにベルトの幅を広くして
も、それには限界があることが裏付けられた。尚、実験
は、軸荷重を200kg、ベルトを巻き掛ける駆動及び従動
の平プーリの直径を100mm、各プーリのクラウン半径を4
50mmとし、駆動プーリを2600rpmで駆動回転させて行っ
た。スリップ率は1〜3%であった。
次いで、この原因を究明すべく、ベルトに発生する面圧
を測定したところ、プーリクラウン部によりベルトに発
生する面圧(ベルトとプーリとの間で作用する応力)の
不均一な分布特性に起因するものであることが判明し
た。つまり、第9図(a)に示す如く、プーリにはその
軸方向の中央部にクラウン部が形成されているため、ベ
ルトの面圧はこのクラウン部に対応する部位たる幅方向
中央部に集中する。そして、同図(b)に示すように、
ベルトの幅が増大すると、上記面圧の集中によりベルト
両端に面圧が零となって負荷伝動に寄与しない部分が生
じ、それ以上ベルト幅を広げてもプーリとの接触幅が広
がらない。しかも、プーリのクラウン部に対応する最大
面圧σmaxが増大し、伝動時にはベルトの剪断応力が大
きくなって部材能力を越え、匍匐運動や破壊を招き、そ
の結果、伝動能力を効果的に増大することができなくな
る。
を測定したところ、プーリクラウン部によりベルトに発
生する面圧(ベルトとプーリとの間で作用する応力)の
不均一な分布特性に起因するものであることが判明し
た。つまり、第9図(a)に示す如く、プーリにはその
軸方向の中央部にクラウン部が形成されているため、ベ
ルトの面圧はこのクラウン部に対応する部位たる幅方向
中央部に集中する。そして、同図(b)に示すように、
ベルトの幅が増大すると、上記面圧の集中によりベルト
両端に面圧が零となって負荷伝動に寄与しない部分が生
じ、それ以上ベルト幅を広げてもプーリとの接触幅が広
がらない。しかも、プーリのクラウン部に対応する最大
面圧σmaxが増大し、伝動時にはベルトの剪断応力が大
きくなって部材能力を越え、匍匐運動や破壊を招き、そ
の結果、伝動能力を効果的に増大することができなくな
る。
さりとて、プーリ外周のクラウン部をなくすと、ベルト
に発生する張力の不均一及びその蛇行移動が生じて、ベ
ルトの早期破損を招来することとなる。
に発生する張力の不均一及びその蛇行移動が生じて、ベ
ルトの早期破損を招来することとなる。
本考案は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、平ベルトの構造を改良することにより、平ベル
トの幅を広くしてもクラウン部を有するプーリに対する
接触幅を広げ得るようにし、平ベルト伝動方式の伝動能
力を効果的に増大させることにある。
目的は、平ベルトの構造を改良することにより、平ベル
トの幅を広くしてもクラウン部を有するプーリに対する
接触幅を広げ得るようにし、平ベルト伝動方式の伝動能
力を効果的に増大させることにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために、本考案の解決手段は、平
ベルトのプーリと接触する内周面にベルト長さ方向に延
びる凹溝を形成する。
ベルトのプーリと接触する内周面にベルト長さ方向に延
びる凹溝を形成する。
すなわち、請求項(1)の考案の平ベルトの構成は、ベ
ルト基体と、該ベルト基体に互いに平行に埋設されたエ
ンドレスの複数体の芯体とを備え、外周に少なくとも2
つ以上のクラウン部がプーリ軸方向に並設されてなる平
プーリに巻き掛けられるものである。
ルト基体と、該ベルト基体に互いに平行に埋設されたエ
ンドレスの複数体の芯体とを備え、外周に少なくとも2
つ以上のクラウン部がプーリ軸方向に並設されてなる平
プーリに巻き掛けられるものである。
そして、上記ベルト基体のプーリに接触する内周面に
は、ベルト長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背
面側に至る深さの凹溝が上記平プーリのクラウン部間の
部分に対応するように設けられているものである。
は、ベルト長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背
面側に至る深さの凹溝が上記平プーリのクラウン部間の
部分に対応するように設けられているものである。
また、請求項(2)の考案では、ベルト伝動機構とし
て、上記構成の平ベルト、すなわちエンドレスの複数体
の芯体が互いに平行に埋設されてなるベルト基体の内周
面にベルト長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背
面側に至る深さの凹溝が形成された平ベルトと、この平
ベルトが外周に巻き掛けられ、該外周に少なくとも2つ
以上のクラウン部が上記平ベルトの凹溝以外の部分に対
応するようにプーリ軸方向に並んで設けられた平プーリ
とを備えた構成とする。
て、上記構成の平ベルト、すなわちエンドレスの複数体
の芯体が互いに平行に埋設されてなるベルト基体の内周
面にベルト長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背
面側に至る深さの凹溝が形成された平ベルトと、この平
ベルトが外周に巻き掛けられ、該外周に少なくとも2つ
以上のクラウン部が上記平ベルトの凹溝以外の部分に対
応するようにプーリ軸方向に並んで設けられた平プーリ
とを備えた構成とする。
(作用) 上記の構成により、請求項(1)及び(2)の考案で
は、外周に少なくとも2つ以上のクラウン部がプーリ軸
方向に並設されてなる平プーリに平ベルトが巻き掛けら
れるとき、この平ベルトにおけるベルト基体のプーリに
接触する内周面にベルト長さ方向に延びかつ芯体よりも
ベルト基体背面側に至る深さの凹溝が平プーリのクラウ
ン部間の部分に対応するように設けられているので、ベ
ルトに発生する面圧はプーリにおける複数のクラウン部
の各々に対応する部分つまり凹溝以外の部分に集中し、
ベルト全体としては面圧がベルト幅方向に分散すること
となる。この面圧の分散により、プーリ幅を広げても、
プーリの各クラウン部に対応する面圧の最大値が小さく
抑えられ、ベルト剪断応力が部材能力を越えることはな
く、よって伝動能力を増大させることができる。
は、外周に少なくとも2つ以上のクラウン部がプーリ軸
方向に並設されてなる平プーリに平ベルトが巻き掛けら
れるとき、この平ベルトにおけるベルト基体のプーリに
接触する内周面にベルト長さ方向に延びかつ芯体よりも
ベルト基体背面側に至る深さの凹溝が平プーリのクラウ
ン部間の部分に対応するように設けられているので、ベ
ルトに発生する面圧はプーリにおける複数のクラウン部
の各々に対応する部分つまり凹溝以外の部分に集中し、
ベルト全体としては面圧がベルト幅方向に分散すること
となる。この面圧の分散により、プーリ幅を広げても、
プーリの各クラウン部に対応する面圧の最大値が小さく
抑えられ、ベルト剪断応力が部材能力を越えることはな
く、よって伝動能力を増大させることができる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本考案の実施例に係るベルト伝動機構Aを示
し、このベルト伝動機構Aは高負荷伝動用の平プーリ1
と、該プーリ1に巻き掛けられる平ベルト4とを備えて
なる。上記プーリ1はその外周にリング状のリム2を有
し、該リム2の外周面はプーリ中心から同じ距離の円筒
面上に位置し、該外周面には3つのクラウン部3,3,…が
幅方向(プーリ軸方向)に並んで形成され、これらのク
ラウン部3,3,…は幅w、クラウン高さh及びクラウン半
径Rが互いに同じに設定されている。
し、このベルト伝動機構Aは高負荷伝動用の平プーリ1
と、該プーリ1に巻き掛けられる平ベルト4とを備えて
なる。上記プーリ1はその外周にリング状のリム2を有
し、該リム2の外周面はプーリ中心から同じ距離の円筒
面上に位置し、該外周面には3つのクラウン部3,3,…が
幅方向(プーリ軸方向)に並んで形成され、これらのク
ラウン部3,3,…は幅w、クラウン高さh及びクラウン半
径Rが互いに同じに設定されている。
一方、上記平ベルト4は、ベルト基体5と、該ベルト基
体5に互いに平行に埋設されたエンドレスの複数本の芯
体6,6,…とを備え、上記ベルト基体5のプーリ1に接触
する内周面にはベルト幅方向の3等分位置に、ベルト長
さ方向に延びる有底の2条の凹溝7,7が形成されてい
る。この各凹溝7は第2図に拡大して示す如く芯体6,6
間を通って該芯体6の位置よりもベルト背面側まで延
び、その断面は矩形状とされ、その底部7aの隅角部7b,7
bは円弧面に設定されている(例えば38.1mmのベルト幅
及び3.5mmの厚さを有し、背面から1.5mmの位置に芯体6,
6…が埋設されている平ベルトにおいては、その幅方向
の3等分位置に凹溝7,7を形成し、その各々の溝幅を1mm
に、深さを2.6mmにそれぞれ設定する)。尚、上記各凹
溝7は第3図に示すように断面V字状として、その底部
7aを円弧面とすることもできる。
体5に互いに平行に埋設されたエンドレスの複数本の芯
体6,6,…とを備え、上記ベルト基体5のプーリ1に接触
する内周面にはベルト幅方向の3等分位置に、ベルト長
さ方向に延びる有底の2条の凹溝7,7が形成されてい
る。この各凹溝7は第2図に拡大して示す如く芯体6,6
間を通って該芯体6の位置よりもベルト背面側まで延
び、その断面は矩形状とされ、その底部7aの隅角部7b,7
bは円弧面に設定されている(例えば38.1mmのベルト幅
及び3.5mmの厚さを有し、背面から1.5mmの位置に芯体6,
6…が埋設されている平ベルトにおいては、その幅方向
の3等分位置に凹溝7,7を形成し、その各々の溝幅を1mm
に、深さを2.6mmにそれぞれ設定する)。尚、上記各凹
溝7は第3図に示すように断面V字状として、その底部
7aを円弧面とすることもできる。
そして、上記プーリ1のクラウン部3,3間の位置は、こ
のプーリ1にベルト4が巻き掛けられたときに該ベルト
4の各凹溝7に対応した位置に、換言すると各クラウン
部3はベルト基体5における凹溝7以外の部分5a,5a,…
と対応するように形成され、かつ該ベルト基体5におけ
る凹溝7以外の部分5a,5a,…の幅はプーリ1の各クラウ
ン部3の幅wと略同じに設定されている。
のプーリ1にベルト4が巻き掛けられたときに該ベルト
4の各凹溝7に対応した位置に、換言すると各クラウン
部3はベルト基体5における凹溝7以外の部分5a,5a,…
と対応するように形成され、かつ該ベルト基体5におけ
る凹溝7以外の部分5a,5a,…の幅はプーリ1の各クラウ
ン部3の幅wと略同じに設定されている。
したがって、上記実施例においては、ベルト4の内周面
に2条の凹溝7,7が軸方向に並んで形成されている一
方、このベルト4が巻き掛けられるプーリ1のリム2外
周には3つのクラウン部3,3,…が上記ベルト4の凹溝7
以外の部分5a,5a,…に対応するように設けられているの
で、第4図に示すように、平ベルト4に発生する面圧は
プーリ1における3つのクラウン部3,3,…の各々に対応
する部分5a,5a,…の幅方向中央部に集中する。換言する
と、平ベルト4全体としては面圧がベルト幅方向に分散
することとなる。こうした面圧の分散により、平プーリ
1の全体の幅を広げても、プーリ1の各クラウン部3に
対応する面圧の最大値σmaxが小さく抑えられ、ベルト
4の剪断応力が部材能力を越えることはなく、よって伝
動能力を増大させることができる。
に2条の凹溝7,7が軸方向に並んで形成されている一
方、このベルト4が巻き掛けられるプーリ1のリム2外
周には3つのクラウン部3,3,…が上記ベルト4の凹溝7
以外の部分5a,5a,…に対応するように設けられているの
で、第4図に示すように、平ベルト4に発生する面圧は
プーリ1における3つのクラウン部3,3,…の各々に対応
する部分5a,5a,…の幅方向中央部に集中する。換言する
と、平ベルト4全体としては面圧がベルト幅方向に分散
することとなる。こうした面圧の分散により、平プーリ
1の全体の幅を広げても、プーリ1の各クラウン部3に
対応する面圧の最大値σmaxが小さく抑えられ、ベルト
4の剪断応力が部材能力を越えることはなく、よって伝
動能力を増大させることができる。
尚、上記実施例では、クラウン部3,3,…が形成されるリ
ム2の外周面をプーリ中心から同じ距離の円筒面とした
が、第5図に示す如く、プーリ1′のリム2′外周面を
中凸状にし、該外周面に3つのクラウン部3,3,…を並設
してもよく、上記実施例と同様の作用効果を奏すること
ができる。
ム2の外周面をプーリ中心から同じ距離の円筒面とした
が、第5図に示す如く、プーリ1′のリム2′外周面を
中凸状にし、該外周面に3つのクラウン部3,3,…を並設
してもよく、上記実施例と同様の作用効果を奏すること
ができる。
最後に、具体例について説明する。上記の第1図及び第
5図に示す各実施例にそれぞれ対応する本考案例
(1),(2)のベルト並びに駆動及び従動の平プーリ
を用意した。その際、各ベルトの幅を12.7mm,25.4mm,45
mmの3種類とするとともに、各プーリもベルト幅に合わ
せて3種類用意し、その直径を100mmとした。具体的に
は、ベルト幅が45mmのときにはプーリのクラウン部が3
つ形成され、ベルトの凹溝は2つとなる。また、25.4mm
のときにはクラウン部が2つ形成され、ベルト凹溝は1
つとなる。さらに、12.7mmのときにはクラウン部は1つ
で、凹溝は形成されない(従来のもの)。そして、各ベ
ルトを駆動及び従動プーリに巻き掛け、軸荷重200kgを
かけた状態で駆動プーリを2600rpmで回転させて伝動能
力を試験したところ、第6図に示す特性がえられた。
尚、各プーリのクラウン部におけるクラウン半径は450m
m、ベルトの内周長は793mm、そのスリップ率は2%であ
った。
5図に示す各実施例にそれぞれ対応する本考案例
(1),(2)のベルト並びに駆動及び従動の平プーリ
を用意した。その際、各ベルトの幅を12.7mm,25.4mm,45
mmの3種類とするとともに、各プーリもベルト幅に合わ
せて3種類用意し、その直径を100mmとした。具体的に
は、ベルト幅が45mmのときにはプーリのクラウン部が3
つ形成され、ベルトの凹溝は2つとなる。また、25.4mm
のときにはクラウン部が2つ形成され、ベルト凹溝は1
つとなる。さらに、12.7mmのときにはクラウン部は1つ
で、凹溝は形成されない(従来のもの)。そして、各ベ
ルトを駆動及び従動プーリに巻き掛け、軸荷重200kgを
かけた状態で駆動プーリを2600rpmで回転させて伝動能
力を試験したところ、第6図に示す特性がえられた。
尚、各プーリのクラウン部におけるクラウン半径は450m
m、ベルトの内周長は793mm、そのスリップ率は2%であ
った。
この第6図から明らかなように、本考案例によると、第
8図に示す従来例の同特性と比べ、ベルト幅が増大して
もベルト伝動能力は限界に達せず、ベルト幅の増大に応
じて伝動能力も増大し得ることが解る。
8図に示す従来例の同特性と比べ、ベルト幅が増大して
もベルト伝動能力は限界に達せず、ベルト幅の増大に応
じて伝動能力も増大し得ることが解る。
(考案の効果) 以上の如く、請求項(1)又は(2)の考案によると、
平プーリの外周に少なくとも2つ以上のクラウン部をプ
ーリ軸方向に並設し、この平プーリに巻き掛けられる平
ベルトにおけるベルト基体のプーリに接触する内周面
に、ベルト長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背
面側に至る深さの凹溝を平プーリのクラウン部以外の部
分に対応するように設けたことにより、ベルトに発生す
る面圧をプーリにおける複数のクラウン部の各々に分散
でき、プーリ幅を広げても、プーリの各クラウン部に対
応する面圧の最大値を小さくして、ベルトの剪断応力を
部材能力以下に抑えることができ、よって平ベルト及び
平プーリの幅を広くして平ベルト伝動方式の伝動能力を
増大させることができるという実用上優れた効果を有す
る。
平プーリの外周に少なくとも2つ以上のクラウン部をプ
ーリ軸方向に並設し、この平プーリに巻き掛けられる平
ベルトにおけるベルト基体のプーリに接触する内周面
に、ベルト長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背
面側に至る深さの凹溝を平プーリのクラウン部以外の部
分に対応するように設けたことにより、ベルトに発生す
る面圧をプーリにおける複数のクラウン部の各々に分散
でき、プーリ幅を広げても、プーリの各クラウン部に対
応する面圧の最大値を小さくして、ベルトの剪断応力を
部材能力以下に抑えることができ、よって平ベルト及び
平プーリの幅を広くして平ベルト伝動方式の伝動能力を
増大させることができるという実用上優れた効果を有す
る。
第1図は本考案の実施例における要部を拡大して示す斜
視図、第2図はベルトの凹溝部分の拡大断面図、第3図
はその変形例を示す断面図、第4図はベルトに発生する
圧力分布特性を示す図である。第5図は他の実施例を示
す第1図相当図である。第6図は各実施例のベルト幅に
対する伝動能力の変化特性を示す特性図である。第7図
は従来例を示す第1図相当図、第8図は同第6図相当
図、第9図は第4図相当図である。 A…ベルト伝動機構、1,1′…平プーリ、3…クラウン
部、4…ベルト、5…ベルト基体、5a…凹溝以外の部
分、6…芯体、7…凹溝。
視図、第2図はベルトの凹溝部分の拡大断面図、第3図
はその変形例を示す断面図、第4図はベルトに発生する
圧力分布特性を示す図である。第5図は他の実施例を示
す第1図相当図である。第6図は各実施例のベルト幅に
対する伝動能力の変化特性を示す特性図である。第7図
は従来例を示す第1図相当図、第8図は同第6図相当
図、第9図は第4図相当図である。 A…ベルト伝動機構、1,1′…平プーリ、3…クラウン
部、4…ベルト、5…ベルト基体、5a…凹溝以外の部
分、6…芯体、7…凹溝。
Claims (2)
- 【請求項1】ベルト基体と、該ベルト基体に互いに平行
に埋設されたエンドレスの複数本の芯体とを備え、外周
に少なくとも2つ以上のクラウン部がプーリ軸方向に並
設されてなる平プーリに巻き掛けられる平ベルトであっ
て、 上記ベルト基体のプーリに接触する内周面には、ベルト
長さ方向に延びかつ芯体よりもベルト基体背面側に至る
深さの凹溝が上記平プーリのクラウン部間の部分に対応
するように設けられていることを特徴とする高負荷伝動
用平ベルト。 - 【請求項2】エンドレスの複数本の芯体が互いに平行に
埋設されてなるベルト基体の内周面にベルト長さ方向に
延びかつ芯体よりもベルト基体背面側に至る深さの凹溝
が形成された平ベルトと、 上記平ベルトが外周に巻き掛けられ、該外周に少なくと
も2つ以上のクラウン部が上記平ベルトの凹溝以外の部
分に対応するようにプーリ軸方向に並んで設けられた平
プーリとを備えたことを特徴とするベルト伝動機構。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988107081U JPH0714678Y2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 高負荷伝動用平ベルト及び該ベルトを用いたベルト伝動機構 |
US07/392,284 US4995855A (en) | 1988-08-12 | 1989-08-11 | Flat belt transmission |
DE68911794T DE68911794T2 (de) | 1988-08-12 | 1989-08-11 | Bandgetriebe und Riemenscheibe. |
EP89114982A EP0356798B1 (en) | 1988-08-12 | 1989-08-11 | Flat belt and pulley transmission |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988107081U JPH0714678Y2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 高負荷伝動用平ベルト及び該ベルトを用いたベルト伝動機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0229344U JPH0229344U (ja) | 1990-02-26 |
JPH0714678Y2 true JPH0714678Y2 (ja) | 1995-04-10 |
Family
ID=31341172
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988107081U Expired - Lifetime JPH0714678Y2 (ja) | 1988-08-12 | 1988-08-12 | 高負荷伝動用平ベルト及び該ベルトを用いたベルト伝動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0714678Y2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8890172B2 (en) | 1999-06-04 | 2014-11-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for manufacturing an electro-optical device |
US8987988B2 (en) | 1999-06-04 | 2015-03-24 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US9368680B2 (en) | 1999-06-04 | 2016-06-14 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Electro-optical device and electronic device |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5531061U (ja) * | 1978-08-21 | 1980-02-28 |
-
1988
- 1988-08-12 JP JP1988107081U patent/JPH0714678Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8890172B2 (en) | 1999-06-04 | 2014-11-18 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Method for manufacturing an electro-optical device |
US8987988B2 (en) | 1999-06-04 | 2015-03-24 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US9368680B2 (en) | 1999-06-04 | 2016-06-14 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Electro-optical device and electronic device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0229344U (ja) | 1990-02-26 |
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