JPH07145849A - 防振装置及びこれを具備した転がり案内ユニット - Google Patents

防振装置及びこれを具備した転がり案内ユニット

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JPH07145849A
JPH07145849A JP5316030A JP31603093A JPH07145849A JP H07145849 A JPH07145849 A JP H07145849A JP 5316030 A JP5316030 A JP 5316030A JP 31603093 A JP31603093 A JP 31603093A JP H07145849 A JPH07145849 A JP H07145849A
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JP
Japan
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sliding contact
track rail
vibration
track
contact member
Prior art date
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Pending
Application number
JP5316030A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukinobu Chikamatsu
行信 近松
Toshiaki Toga
俊明 外賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Thompson Co Ltd
Original Assignee
Nippon Thompson Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Thompson Co Ltd filed Critical Nippon Thompson Co Ltd
Priority to JP5316030A priority Critical patent/JPH07145849A/ja
Publication of JPH07145849A publication Critical patent/JPH07145849A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/002Elastic or yielding linear bearings or bearing supports
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C29/00Bearings for parts moving only linearly
    • F16C29/008Systems with a plurality of bearings, e.g. four carriages supporting a slide on two parallel rails

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  • Machine Tool Units (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 如何なる振動態様にも応じて充分な緩衝効果
を発揮することのできる防振装置とこれを具備した転が
り案内ユニットを提供すること。 【構成】 トラックレール5、55に対して摺接し得る
摺接部材42、・・・を、押圧力を可変として該トラッ
クレールの表面に向けて押圧し、以て上記の効果を得て
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工作機械や産業
用ロボットなどの運動機構部において、移動させるべき
可動体を案内する転がり案内ユニットと、該ユニットに
防振性を付与する防振装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の転がり案内ユニットとし
ては、例えば特開平2−279243号公報において開
示されている直動転がり案内ユニットがあり、その構成
を図23乃至図25に示す。
【0003】図23乃至図25に示すように、この直動
転がり案内ユニットは、架台としての工作機械のベッド
151上にボルト152(図24に図示)により固定さ
れたトラックレール153と、該トラックレール153
により案内される摺動台としての2つのスライドユニッ
ト155とを有する。そして、各スライドユニット15
5により前後を挟まれるように防振装置としての防振ユ
ニット156を具備し、図25から明らかなように該防
振ユニット156もトラックレール153により案内さ
れる。これらスライドユニット155及び防振ユニット
156上に、矩形板状のテーブル158がボルト159
(図24及び図25に図示)により取り付けられる。
【0004】図24に示すように、トラックレール15
3には、軌道として、その左右両側部に例えば2面ず
つ、合計4面の軌道面153aが長手方向に沿って平行
に形成されている。そして、両スライドユニット155
は、トラックレール153に対して跨架され、これら軌
道面153aに各々対応する負荷軌道溝を含む転動体循
環路155aを4条有している。各転動体循環路155
a内には、スライドユニット155の移動に伴って軌道
面153a上を転動しつつ循環してトラックレール15
3及びスライドユニット155の間で荷重を受ける転動
体としての多数のころ160が配列収容されている。
【0005】一方、図25から明らかなように、防振用
として設けられた防振ユニット156もトラックレール
153に対して跨架されており、該防振ユニット156
とトラックレール153の間には微小な緩衝ギャップ1
63が設けられている。そして、この緩衝ギャップ16
3には、防振ユニット156に設けられた孔156aを
通じて油が供給されて油膜が形成されている。
【0006】上記した直動転がり案内ユニットは例え
ば、図23に示すベッド151上に互いに平行に2組
(図23には1組の直動転がり案内ユニットのみ示して
いる)設けられ、共にテーブル158を担持するように
なされる。この構成において、テーブル158上に被加
工物(図示せず)が載置されて固定され、図示せぬ駆動
手段によりテーブル158が矢印Fにて示す方向に往復
動され、該被加工物に対する所要の加工、例えば切削加
工等が施される。
【0007】上記構成の直動転がり案内ユニットにおい
ては、被加工物に対する切削加工が行われている間、機
械的な振動を受け続けることとなり、防振対策が何等た
てられていない場合には振動により加工面が不均質にな
るという問題がある。そこで、従来、上述のようにトラ
ックレール153と防振ユニット156とで形成される
ギャップ163に油を充填させることによって両者間に
おける振動を緩衝させて加工表面の仕上げ精度を高めて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような防振の構成においては、広範にわたる充分な緩
衝効果は未だ得られておらず、特に切削加工時等に発生
する振動の強さや振幅が変化する場合、これに対応する
ことが困難であり、被加工物の加工表面にいわゆるカッ
ターマークやびびりマークが現れることがあるという欠
点を有している。最近の工作機械では、同一の機械で切
削加工と研削加工ができる複合の機能を備える傾向が強
まっており、多様な振動状態が現出しており、これに対
処し得る防振手段の開発が望まれている。
【0009】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、如何なる振動態様にも応じて充分な緩衝効果を発揮
することのできる防振装置とこれを具備した転がり案内
ユニットを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による防振装置
は、所定トラックレールの表面に摺接する摺接部材と、
該摺接部材を該表面に向けて押圧すると共にその押圧力
が可変である押圧手段とを有するように構成したもので
ある。また、本発明による転がり案内ユニットは、長手
方向に沿って軌道が形成されたトラックレールと、該軌
道に対応する負荷軌道を含む転動体循環路を有して該ト
ラックレールに対して相対運動自在にして所定テーブル
等を担持する摺動台と、該転動体循環路に配列収容され
て前記軌道に沿って転動しつつ荷重を受ける複数の転動
体と、該トラックレール及びテーブル等の相互間に介装
された防振装置とを備え、該防振装置が、前記トラック
レールの表面に摺接する摺接部材と、該摺接部材を該表
面に向けて押圧すると共にその押圧力が可変である押圧
手段とを有するように構成したものである。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付図面を参
照しつつ説明する。
【0012】図1乃至図5に、本発明の第1実施例とし
ての直動転がり案内ユニットを示す。
【0013】図1及び図2において、この直動転がり案
内ユニット1は、工作機械(全体は図示しない)のベッ
ド2上に互いに平行に2組設けられ、テーブル3を協働
して担持している。
【0014】両直動転がり案内ユニット1は、ベッド2
上に一列に並べて固定された2本の直線状のトラックレ
ール5と、該トラックレール5に対して相対運動自在な
摺動台としての2つのスライドユニット7と、該両スラ
イドユニット7により前後を挟まれるように配置されて
トラックレール5により案内される防振装置としての防
振ユニット8とを有している。なお、図3及び図4に示
すように、各トラックレール5は、ベッド2に対して多
数のボルト(六角穴つき)12により固定されている。
詳しくは、特に図4から明らかなように、トラックレー
ル5には、これをベッド2に固定するためのボルト12
の頭部よりも大きな径の座ぐり部5aと、ボルト12の
ねじ部よりも僅かに大径の挿通孔5bとが同心的に形成
されており、ボルト12は、該座ぐり部及び挿通孔にそ
の全体が埋没するように挿通されてベッド2に螺合され
る。なお、図3及び図4に示すように、ボルト12を螺
合後、埋め栓13がトラックレ−ル5の上面と面一に取
り付けられる。
【0015】図3乃至図5に示すように、トラックレー
ル5には、その左右両側部に軌道として1条ずつの軌道
溝5cが長手方向に沿って形成されている。図3から明
らかなように、スライドユニット7は、トラックレール
5を跨ぐように設けられたケーシング16と、該ケーシ
ング16の前後両端部に結合された一対のエンドキャッ
プ17a及び17bと、該両エンドキャップの各外面に
取り付けられたシール18a、18bとを有している。
【0016】図3において、スライドユニット7にはト
ラックレール5の両軌道溝5cに対応して転動体循環路
が両側部に形成されており、該転動体循環路には転動体
として多数のボール20が配列収容されている。これら
のボール20は、スライドユニット7の移動に伴って上
記軌道溝5cに沿って転動しつつ循環して、トラックレ
ール5及びスライドユニット7の間で荷重を受ける。な
お、該転動体循環路は、上記ケーシング16に互いに平
行に形成された負荷軌道溝21a及びリターン路21b
と、上記両エンドキャップ17a、17bに形成されて
該負荷軌道溝21a及びリターン路21bをこれらの両
端部にて互いに連通させる略半円状の方向転換路(図示
せず)とから成る。そして、上記負荷軌道溝21aがト
ラックレール5の軌道溝5cに対応している。
【0017】なお、図3において参照符号23及び24
にて示すのは、スライドユニット7をトラックレール5
から外した際に上記負荷軌道溝21aよりボール20が
脱落しないように保持する保持部材である。また、図3
に示すように、エンドキャップ17aには、上記各ボー
ル20にグリースを供給するためのグリースニップル2
5が取り付けられている。また、同図に示すように、ス
ライドユニット7のケーシング16の上面部には複数の
ねじ孔16aが形成されており、図1及び図2に示すテ
ーブル3はこのねじ孔16aに螺合するボルト27(図
3に図示)によってスライドユニット3に締結される。
但し、図2に示すように、スライドユニット7上には、
該スライドユニット7と防振ユニット8との高さを整合
させるためのスぺーサ29が設けられ、該スぺーサ29
を介してテーブル3と締結される。
【0018】一方、防振用として設けられた防振ユニッ
ト8は下記のように構成されている。
【0019】図1及び図2並びに図4及び図5に示すよ
うに、防振ユニット8は、トラックレール5及びテーブ
ル3の相互間に介装されている。図4及び図5から特に
明らかなように、該防振ユニット8は金属を素材として
略直方体状に形成してなるケーシング31を備えてい
る。このケーシング31はトラックレール5に対して相
対運動自在であり、図4及び図5に示すように、該ケー
シング31の上面側には2つのねじ孔31aが形成され
ており、図1及び図2に示すテーブル3はこれらのねじ
孔31aに螺合するボルト(図示せず)によって該ケー
シング31に締結される。そして、図1からも明らかな
ように、このケーシング31の中央部にはシリンダ機構
33が設けられている。
【0020】詳しくは、図4及び図5に示すように、ケ
ーシング31に密室34が形成されており、該密室34
に流体として油35が充填されている。そして、密室3
4には、出没部材及び移動部材としてのピストンロッド
37が、トラックレール5の長手方向に対して垂直な方
向、この場合、上下方向において摺動自在に設けられて
いる。なお、該ピストンロッド37はその軸方向に対し
て垂直な断面形状が円形となされ、従って密室34の断
面形状も円形である。図4及び図5に示すように、ピス
トンロッド37の上端部近傍にはその全周にわたる環状
溝37aが形成されており、該環状溝37a内にはシー
ル作用をなす0リング39が設けられている。また、同
図に示すように、密室34の端部には、ピストンロッド
37に摺接するオイルシール40が設けられている。
【0021】上記ピストンロッド37は、後述する流体
注入抜取手段によって上記密室34に対する流体すなわ
ち油の注入、抜取りが行われることにより、密室34に
対して出没する。
【0022】図4及び図5に示すように、上記ピストン
ロッド37の突出方向端部、すなわち下端部には、平板
状にして例えば円形に形成された摺接部材42が接着剤
等によって固着されており、かつトラックレール5の上
面に対して摺接している。なお、この摺接部材42は図
2にも示している。この摺接部材42は、その全体、若
しくはトラックレール5との摺接部のみが低摩擦係数の
材料からなり、トラックレール5の表面に押し付けられ
た状態にても該表面に沿って円滑に摺動することができ
る。なお、このような低摩擦係数の材料としては、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。
【0023】続いて、上記ピストンロッド37を出没さ
せるべく密室34に対する流体、この場合油の注入、抜
取りを行う流体注入抜取手段について説明する。
【0024】図4及び図5に示すように、防振ユニット
8のケーシング31には、上記密室34と外部側とを連
通させる細い通路31cが形成されている。図4に示す
ように該通路31cの開放端部には雌ねじ部31dが形
成されている。
【0025】一方、図1に示すように、例えばベッド2
上に、油を加圧して供給し、また逆に負圧を生じさせる
ことによって油の回収を行う供給回収ユニット45が設
けられている。この供給回収ユニット45には油の注
入、抜取りを行うためのチューブ45aの一端が接続さ
れ、該チューブ45aの他端が上記した雌ねじ部31d
に接続されている。すなわち、供給回収ユニット45か
ら吐出される加圧油がチューブ45a、上記通路31c
を順に経て密室34に注入されることにより、ピストン
ロッド37が突出動作を行い、摺接部材42がトラック
レール5の上面に向けて押圧され、また、逆に供給回収
ユニット45が負圧を生じさせることによって同じ経路
を通じて密室34から油が抜き取られ、ピストンロッド
37が引込動作を行い、摺接部材42の押圧が解除され
る。但し、摺接部材42は、この押圧を解除した状態に
おいてトラックレール5に当接していてもよいし、隙間
を隔てて離間するようにしてもよい。上記のようにピス
トンロッド37を突出動作させて摺接部材42をトラッ
クレール5に押圧すると、テーブル3は防振ユニット8
を介してトラックレール5に対して一体化される、但
し、前述したように、この一体化した状態において、摺
接部材42はトラックレール5に対して摺動し得るか
ら、直動転がり案内ユニットの作動には何等支障はな
く、テーブル3は円滑に移動する。なお、本実施例にお
いては、摺接部材42による押圧を解除する際、密室3
4内の油に負圧を生じさせてピストンロッド37を引き
込むこととしているが、これとは別にコイルスプリング
等のばねを設けて、該ばねの力によって引込み動作を補
助させてもよい。
【0026】ところで、上記供給回収ユニット45は、
その供給する油の圧力を自在に変化させることができ
る、すなわち、図1に示すように、この供給回収ユニッ
ト45には、油圧調整用のつまみ45bと油圧確認用の
メータ45cとが設けられており、作業者が必要に応じ
てこのつまみ45bを操作すれば最適圧力の油を供給す
ることができる。
【0027】密室34に対する油の注入、抜取りを行う
流体注入抜取手段は上記のように構成されている。ま
た、該液体注入抜取手段と、扱われる流体としての油自
体とによって、ピストンロッド37に駆動力を付与する
駆動力付与手段が構成されている。また、該駆動力付与
手段と、駆動されるピストンロッド37と、ケーシング
31と、これらに関連する周辺の小部品とによって、前
述の摺接部材42をトラックレール5の表面、この場合
上面に向けて押圧する押圧手段が構成される。
【0028】次に、上記した構成の直動転がり案内ユニ
ットの作動に伴なう制振作用について説明する。
【0029】図2に示すように、テーブル3上に被加工
物47が載置されて固定され、図示しない駆動手段によ
って該テーブル3が矢印Xにて示すように往復動され、
これに伴って被加工物47に対して切削加工や研削加工
などの所要の加工が行われる。このように被加工物47
の加工をなす際、テーブル3に対して振動が加わる。特
に、切削加工、研削加工等の複数種の加工を1台の工作
機械で行う場合、強さや振幅が変化して多様な振動状態
が現出する。
【0030】研削加工等、比較的弱く振幅が小さい振動
が発生する加工が行われる場合には、前述の供給回収ユ
ニット45から供給する油の圧力をこれに応じて低く設
定し、振動が強くしかも振幅も大きな切削加工などを行
うときには油の圧力を高め、適宜対処する。具体的に
は、これらの各種の加工を行うに先立ち、試験片等を用
いて実際に加工を行い、加工によるカッターマークやび
びりマークが消えるように油圧の調整を行う。なお、本
実施例では油圧の調整をこのように手動にて行うことと
しているが、上記各種加工時に発生する振動の態様とこ
れら各振動態様に対して有効な油圧を知ることが出来る
ので、油圧を自動的に制御することも可能である。すな
わち、1台の工作機械で加工方法が例えば切削から研削
に切り替えられる場合、振動態様が変わるから、この変
化を検出するセンサを設けておき、このセンサの出力を
制御部にフィードバックして油圧を適正に変化させる訳
である。
【0031】また、本実施例ではピストンロッド37を
作動させるための流体として液体である油を用いている
が、他の液体は勿論のこと、空気等の気体を用いてもよ
い。
【0032】上述したように、工作機械等のベッド2に
堅固に固定されたトラックレール5に対して摺接部材4
2を強制的に押圧し、しかも、加わる振動の強さ等に応
じて押圧力を自在に変化させる構成の故、どのような振
動が作用しようとも確実に制振することができ、切削加
工や研削加工を施した加工表面の仕上げ精度を常に維持
できるという効果が得られる。特に、トラックレール5
はその機能上から極めて高精度に仕上げられているが故
に、これを押圧対象として活用することで押圧の変動も
なく一定した振動減衰効果が得られるものである。
【0033】また、振動減衰が必要な時に防振ユニット
8の機能をONしてはたらかせ、早送りや戻り時など不
要の場合には機能をOFFできるものである。更に、防
振ユニット8は、摺動台としてのスライドユニット7と
は別体として設けられるから、装備すべき防振ユニット
の数を必要に応じて増減させることが可能であると共
に、その取扱いも容易である。
【0034】続いて、本発明の第2実施例としての直動
転がり案内ユニットについて、図6及び図7に基づいて
説明する。なお、当該直動転がり案内ユニットは、以下
に説明する部分以外は前述した第1実施例としての直動
転がり案内ユニットと同様に構成されている故、ユニッ
ト全体としての説明は省略して要部のみの説明に留め
る。また、以下の説明において、該第1実施例としての
直動転がり案内ユニットの構成部分と同一又は対応する
構成部分については同じ参照符号を用いている。
【0035】図6及び図7に示すように、当該直動転が
り案内ユニットにおいては、防振ユニット8のケーシン
グ31が比較的長尺に形成され、単一のケーシング31
について複数、この場合2つのシリンダ機構33が設け
られている。そして、図7に示すように、摺接部材42
はこの2つのシリンダ機構33の両者にわたって長く形
成され、該両シリンダ機構33によってトラックレール
5の上面に向けて押圧される。なお、図7において、両
シリンダ機構33が夫々備える密室34に対する油の注
入、抜取りを行うための各通路31cに関し、これらを
互いに連通させ、同時に油の注入、抜取りを行い、2本
のピストンロッド37が連動するようにしている。ま
た、本実施例ではケーシング31にシリンダ機構33を
2つ設けているが、その設ける数や配置については適宜
可変であることは言及するまでもない。このように、複
数のシリンダ機構を用いて大きな摺接部材を押圧するこ
とにより、制振効果が増大している。
【0036】次いで、本発明の第3実施例としての直動
転がり案内ユニットについて、図8乃至図12に基づい
て説明する。
【0037】図8及び図9において、この直動転がり案
内ユニット51も、工作機械(全体は図示しない)のベ
ッド2上に互いに平行に2組設けられ、テーブル3を協
働して担持している。
【0038】両直動転がり案内ユニット51は、ベッド
2上に一列に並べて固定された2本の直線状のトラック
レール55と、該トラックレール55に対して相対運動
自在な摺動台としての2つのスライドユニット57と、
該両スライドユニット57により前後を挟まれるように
配置されてトラックレール55により案内される防振装
置としての防振ユニット58とを有している。なお、図
10に示すように、各トラックレール55は、ベッド2
に対して多数のボルト(六角穴つき)62により固定さ
れている。詳しくは、特に図11から明らかなように、
トラックレール55には、これをベッド2に固定するた
めのボルト62の頭部よりも大きな径の座ぐり部55a
と、ボルト62のねじ部よりも僅かに大径の挿通孔55
bとが同心的に形成されており、ボルト62は、該座ぐ
り部及び挿通孔にその全体が埋没するように挿通されて
ベッド2に螺合される。なお、図10に示すように、ボ
ルト12を螺合後、埋め栓63がトラックレール55の
上面と面一に取り付けられる。
【0039】図10乃至図12に示すように、トラック
レール55には、その左右両側部に軌道として2条ずつ
の軌道面55cが長手方向に沿って形成されている。図
10から明らかなように、スライドユニット57は、ト
ラックレール55を跨ぐように設けられたケーシング6
6と、該ケーシング66の前後両端部に結合された一対
のエンドキャップ67a及び67bと、該両エンドキャ
ップの各外面に取り付けられたシール68a、68bと
を有している。
【0040】図10において、スライドユニット57に
はトラックレール55の4面の軌道面55cに対応して
転動体循環路が両側部に形成されており、該転動体循環
路には転動体として多数のころ70が配列収容されてい
る。これらのころ70は、スライドユニット57の移動
に伴って上記軌道面55cに沿って転動しつつ循環し
て、トラックレール55及びスライドユニット57の間
で荷重を受ける。なお、該転動体循環路は、上記ケーシ
ング66に互いに平行に形成された負荷軌道溝71a及
びリターン路71bと、上記両エンドキャップ67a、
67bに形成されて該負荷軌道溝71a及びリターン路
71bをこれらの両端部にて互いに連通させる略半円状
の方向転換路(図示せず)とから成る。そして、上記負
荷軌道溝71aがトラックレール55の軌道面55cに
対応している。
【0041】なお、図10において参照符号73及び7
4に示すのは、スライドユニット57をトラックレール
55から外した際に上記負荷軌道溝71aよりころ70
が脱落しないように保持する保持部材である。また、図
10に示すように、エンドキャップ67bには、上記各
ころ70にグリースを供給するためのグリースニップル
75が取り付けられている。また、同図に示すように、
スライドユニット57のケーシング66の上面部には複
数のねじ孔66aが形成されており、図8及び図9に示
すテーブル3はこのねじ孔66aに螺合するボルト77
(図10に図示)によってスライドユニット57に締結
される。但し、図9に示すように、スライドユニット5
7上には、該スライドユニット57と防振ユニット58
との高さを整合させるためのスぺーサ79が設けられ、
該スぺーサ79を介してテーブル3と締結される。
【0042】一方、防振用として設けられた防振ユニッ
ト58は下記のように構成されている。
【0043】図8及び図9並びに図11及び図12に示
すように、防振ユニット58は、トラックレール55及
びテーブル3の相互間に介装されている。図11及び図
12から特に明らかなように、該防振ユニット58は金
属を素材として略直方体状に形成してなるケーシング8
1を備えている。このケーシング81はトラックレール
55に対して相対運動自在であり、図11及び図12に
示すように、該ケーシング81の上面側には2つのねじ
孔81aが形成されており、図8及び図9に示すテーブ
ル3はこれらのねじ孔81aに螺合するボルト(図示せ
ず)によって該ケーシング81に締結される。そして、
図8からも明らかなように、このケーシング81には3
つのシリンダ機構83、84及び85が設けられてい
る。
【0044】図示のように、シリンダ機構83は、トラ
ックレール55の直上であって上記ケーシング81の中
央部に配置されている。また、他の2つのシリンダ機構
84及び85は、トラックレール55の長手方向におい
ては該シリンダ機構83と同位置にして、トラックレー
ル55を左右から挟むように配設されている。すなわ
ち、これら2つのシリンダ機構84、85の出力中心軸
はシリンダ機構83の出力中心軸に対して直交する。こ
れら3つのシリンダ機構83乃至85は互いに同様に構
成されている故、代表としてシリンダ機構83について
のみ詳しく説明し、他の2つのシリンダ機構84及び8
5に関する詳しい説明は省略する。但し、図11及び図
12において、これらシリンダ機構84及び85の各構
成部分に関し、以下に説明するシリンダ機構83が具備
する各構成部分83a、83b、・・・と対応するもの
に、同様のアルファベットa、b、...を付して84
a、84b・・・・、並びに85a、85b、・・・と
して示している。
【0045】図11及び図12に示すように、シリンダ
機構83は次のように構成されている。
【0046】ケーシング81に該シリンダ機構83の密
室83aが構成されており、該密室83aに流体として
油35が充填されている。そして、密室83aには、出
没部材及び移動部材としてのピストンロッド83bが、
トラックレール55の長手方向に対して垂直な方向、こ
の場合、上下方向において摺動自在に設けられている。
なお、該ピストンロッド83bはその軸方向に対して垂
直な断面形状が円形となされ、従って密室83aの断面
形状も円形である。図11及び図12に示すように、ピ
ストンロッド83bの上端部近傍にはその全周にわたる
環状溝83cが形成されており、該環状溝83c内には
シール作用をなす0リング83dが設けられている。ま
た、同図に示すように、密室83aの端部には、ピスト
ンロッド83bに摺接するオイルシール83eが設けら
れている。
【0047】上記各シリンダ機構83乃至85が備える
各ピストンロッド83b、84b、85bは、後述する
流体注入抜取手段によって各密室83a、84a、85
aに対する流体すなわち油の注入、抜取りが行われるこ
とにより、該各密室に対して出没する。
【0048】図11及び図12に示すように、各シリン
ダ機構83乃至85のピストンロッド83b、84b及
び85bの突出方向端部には、夫々略平板状に形成され
た摺接部材91、92及び93が固着されており、かつ
トラックレール55の表面に対して摺接している。詳し
くは、摺接部材91については例えば円形に形成され、
トラックレール55の上面に摺接しており、他の摺接部
材92、93に関しては例えば矩形板状に形成されてお
り、該トラックレール55の軌道面55cに摺接してい
る。これらの摺接部材91、92、93は、その全体、
若しくはトラックレール55との摺接部のみが低摩擦係
数の材料からなり、トラックレール55の表面に押し付
けられた状態にても該表面に沿って円滑に摺動すること
ができる。なお、このような低摩擦係数の材料として
は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げ
られる。
【0049】続いて、上記各ピストンロッド83b、8
4b及び85bを出没させるべく密室83a、84a、
85aに対する流体、この場合油の注入、抜取りを行う
流体注入抜取手段について説明する。
【0050】図11及び図12に示すように、防振ユニ
ット58のケーシング81に、上記各密室83a、84
a及び85aに連なる細い通路83f、84f及び85
fが形成されており、更に、これら各通路83f、84
f、85fを互いに連通させるべく連通路81cが形成
されている。図11に示すようにこの連通路81cの開
放端部には雌ねじ部81dが形成されている。
【0051】一方、図8に示すように、例えばベッド2
上に、油を加圧して供給し、また逆に負圧を生じさせる
ことによって油の回収を行う供給回収ユニット45(前
述の第1実施例及び第2実施例のものと同じものを使用
可能である)が設けられている。この供給回収ユニット
45には油の注入、抜取りを行うためのチューブ45a
の一端が接続され、該チューブ45aの他端が上記した
雌ねじ部81dに接続されている。すなわち、供給回収
ユニット45から吐出される加圧油がチューブ45a、
上記通路81c、通路83f、84f及び85fを順に
経て各密室83a、84a及び85aに注入されること
により、各ピストンロッド83b、84b及び85bが
突出動作を行い、各摺接部材91、92及び93がトラ
ックレール5の表面に向けて押圧され、また、逆に供給
回収ユニット45が負圧を生じさせることによって同じ
経路を通じて各密室83a、84a、85aから油が抜
き取られ、各ピストンロッド83b、84b、85bが
引込動作を行い、各摺接部材91、92、93の押圧が
解除される。但し、該各摺接部材は、この押圧を解除し
た状態においてトラックレール55に当接していてもよ
いし、隙間を隔てて離間するようにしてもよい。上記の
ように各ピストンロッドを突出動作させて各摺接部材9
1、92、93をトラックレール55に押圧すると、テ
ーブル3は防振ユニット58を介してトラックレール5
5に対して一体化される、但し、前述したように、この
一体化した状態において、各摺接部材91、92、93
はトラックレール55に対して摺動し得るから、直動転
がり案内ユニットの作動には何等支障はなく、テーブル
3は円滑に移動する。なお、本実施例においては、各摺
接部材91、92、93による押圧を解除する際、各密
室83a、84a、85a内の油に負圧を生じさせて各
ピストンロッド83b、84b、85bを引き込むこと
としているが、これとは別にコイルスプリング等のばね
を設けて、該ばねの力によって引込み動作を補助させて
もよい。
【0052】ところで、上記供給回収ユニット45は、
その供給する油の圧力を自在に変化させることができ
る、すなわち、図8に示すように、この供給回収ユニッ
ト45には、油圧調整用のつまみ45bと油圧確認用の
メータ45cとが設けられており、作業者が必要に応じ
てこのつまみ45bを操作すれば最適圧力の油を供給す
ることができる。
【0053】各密室83a、84a、85aに対する油
の注入、抜取りを行う流体注入抜取手段は上記のように
構成されている。また、該流体注入抜取手段と、扱われ
る流体としての油自体とによって、各ピストンロッド8
3b、84b、85bに駆動力を付与する駆動力付与手
段が構成されている。また、該駆動力付与手段と駆動さ
れる各ピストンロッド83b、84b、85bと、ケー
シング81と、これらに関連する周辺の小部品とによっ
て、前述の摺接部材91、92、93をトラックレール
55の表面に向けて押圧する押圧手段が構成される。
【0054】次に、上記した構成の直動転がり案内ユニ
ットの作動に伴なう制振作用について説明する。
【0055】図9に示すように、テーブル3上に被加工
物47が載置されて固定され、図示しない駆動手段によ
って該テーブル3が矢印Xにて示すように往復動され、
これに伴って被加工物47に対して切削加工や研削加工
などの所要の加工が行われる。このように被加工物47
の加工をなす際、テーブル3に対して振動が加わる。特
に、切削加工、研削加工等の複数種の加工を1台の工作
機械で行う場合、強さや振幅が変化して多様な振動状態
が現出する。
【0056】研削加工等、比較的弱く振幅が小さい振動
が発生する加工が行われる場合には、前述の供給回収ユ
ニット45から供給する油の圧力をこれに応じて低く設
定し、振動が強くしかも振幅も大きな切削加工などを行
うときには油の圧力を高め、適宜対処する。
【0057】上述した構成によって、前述した第2実施
例及び第3実施例としての各直動転がり案内ユニットに
おけると同様の制振効果が得られる。なお、3つ設けら
れた各シリンダ機構83、84及び85を上記のように
連動させることをせず、これらを互いに独立して作動さ
せるようにすることも可能であり、この場合、加わる振
動の方向及び強さ等に応じて必要なシリンダ機構のみを
作動させることが考えられる。
【0058】続いて、本発明の第4実施例としての直動
転がり案内ユニットについて、図13及び図14に基づ
いて説明する。なお、当該直動転がり案内ユニットは、
以下に説明する部分以外は前述した第3実施例としての
直動転がり案内ユニットと同様に構成されている故、ユ
ニット全体としての説明は省略して要部のみの説明に留
める。また、以下の説明において、該第3実施例として
の直動転がり案内ユニットの構成部分と同一又は対応す
る構成部分については同じ参照符号を用いている。ま
た、これらのことは、後述する第5実施例以降の説明に
おいても同様である。
【0059】図13及び図14に示すように、当該直動
転がり案内ユニット100においては、防振ユニット5
8のケーシング81が比較的長尺に形成され、単一のケ
ーシング81について複数ずつ、この場合2つずつのシ
リンダ機構83、84、85が設けられている。なお、
各シリンダ機構83、84、85が夫々備える密室に対
する油の注入、抜取りを行うための各通路に関し、これ
らを全て互いに連通させ、同時に油の注入、抜取りを行
い、合計6本のピストンロッドが連動するようにしてい
る。また、本実施例ではケーシング81にシリンダ機構
を合計6つ設けているが、その設ける数や配置について
は適宜可変であることは言及するまでもない。このよう
に、多くのシリンダ機構を用いて大きな摺接部材を押圧
することにより制振効果が極めて増大している。
【0060】次いで、本発明の第5実施例としての直動
転がり案内ユニットについて、図15至図18に基づい
て説明する。
【0061】図示のように、当該直動転がり案内ユニッ
ト101においては、防振装置として、トラックレール
55とテーブル3の間に介装された防振ユニット103
が下記のように構成されている点で前述の第3実施例及
び第4実施例のものと異なる。
【0062】この防振ユニット103が具備してトラッ
クレール55に対して相対運動自在なケーシング104
は、本体106と、該本体106の端部にボルト107
(図17に図示)によって締結された2枚の板状部材1
08及び109とからなる。図17に示すように、該本
体106の上面側には複数のねじ孔106aが形成され
ており、図15及び図16に示すテーブル3はこれらの
ねじ孔106aに螺合するボルト(図示せず)によって
該本体106に締結される。
【0063】上記本体106に締結された両板状部材1
08、109内には、シリンダ機構111が設けられて
いる。このシリンダ機構111は次のように構成されて
いる。
【0064】図17から明らかなように、上記両板状部
材108、109に密室113が形成されており、該密
室113に流体として油35が充填されている。そし
て、密室113には、出没部材及び移動部材としてのピ
ストンロッド115が、トラックレール55の長手方向
において摺動自在に設けられている。該ピストンロッド
115はその軸方向に対して垂直な断面形状が円形とな
され、従って密室113の断面形状も円形である。
【0065】上記ピストンロッド115は、ピストン部
115aと出力ロッド部115bとから成り、この出力
ロッド部115bが密室113に対して出没動作を行
う。なお、この出力ロッド部115bと板状部材108
との間、並びに両板状部材108、109の相互接合部
にはシール作用をなすOリング117a、117b及び
117cが介装されている。また、ピストンロッド11
5のピストン部115aにもOリング115cが嵌着さ
れ、これによって、密室113がピストンロッド115
の先端側の室113aと後端側の室113bの2室に分
けられる。
【0066】上記ピストンロッド115は、後述する流
体注入抜取手段によって上記各室113a、113bに
対する流体すなわち油の注入、抜取りが行われることに
より、密室113に対して出没する。
【0067】上記ピストンロッド115の出力ロッド部
115bの先端には、テーパジブ119が取り付けられ
ている。詳しくは、テーパジブ119はピストンロッド
115の出力ロッド部115bに対して、該ピストンロ
ッドの出没方向においては固定とされ、上下方向におい
て自由度を持って可動に取り付けられている。図示のよ
うに、このテーパジブ119の上部側には、ピストンロ
ッド115の出没方向に沿って上下に傾斜するテーパ面
119aが形成されており、同様に傾斜して本体106
の下部側に形成されたテーパ面106cに摺動自在に当
接している。そして、テーパジブ119の下部側はトラ
ックレール55の上面と平行に形成され、この下面に、
例えば矩形板状に形成された摺接部材120が接着され
ており、かつトラックレール55の上面に対して摺接し
ている。この摺接部材120は、その全体、若しくはト
ラックレール55との摺接部のみが低摩擦係数の材料、
例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からな
り、トラックレール55の上面に押し付けられた状態に
ても該上面に沿って円滑に摺動することができる。
【0068】続いて、上記ピストンロッド115を出没
させるべく、密室113の一方の室113a及び他方の
室113bに対する油の注入、抜取りを行う流体注入抜
取手段について説明する。
【0069】図17に示すように、板状部材109に、
上記各室113a、113bと外部側とを連通させる細
い通路109a及び109bが形成されている。該両通
路109a、109bの解放端部には雌ねじ部109c
及び109d(図18に図示)が形成されている。これ
ら雌ねじ部109c及び109dに対し、図15に示す
供給回収ユニット45からのチューブ45a及び45b
が接続されている。この場合、供給回収ユニット45
は、一方のチューブ45aから加圧油を供給する際には
他方のチューブ45bを通じて油の回収を行い、又逆
に、該チューブ45bを通じて加圧油を供給するときは
チューブ45aによって油を回収する。これによって、
ピストンロッド115が出没動作を行い、突出動作時に
摺接部材120がトラックレール55の表面に向けて押
圧され、また引込動作時に摺接部材120の押圧が解除
される。
【0070】上記のようにピストンロッド115を突出
動作させて摺接部材120をトラックレール55に押圧
すると、テーブル3は防振ユニット103を介してトラ
ックレール55に対して一体化される。但し、前述した
ように、この一体化した状態において、摺接部材120
はトラックレール55に対して摺動し得るから、直動転
がり案内ユニットの作動には何等支障はなく、テーブル
3は円滑に移動する。なお、前述したテーパジブ119
とこれが摺接すべく本体106に形成されたテーパ面1
06cは、くさび手段すなわち倍力手段として作用し、
ピストンロッド115の押圧力は倍加して摺接部材12
0に伝えられる。従って、該ピストンロッド115を含
むシリンダ機構111を小出力のものとしても所望の押
圧力を得ることができる。
【0071】ところで、上記供給回収ユニット45は、
その供給する油の圧力を自在に変化させることができ
る、すなわち、図15に示すように、この供給回収ユニ
ット45には、油圧調整用のつまみ45bと油圧確認用
のメータ45cとが設けられており、作業者が必要に応
じてこのつまみ45bを操作すれば最適圧力の油を供給
することができる。
【0072】上記各室113a、113bに対する油の
注入、抜取りを行う流体注入抜取手段は上記のように構
成されている。また、該流体注入抜取手段と、扱われる
流体としての油自体とによって、ピストンロッド115
に駆動力を付与する駆動力付与手段が構成されている。
また、該駆動力付与手段と駆動されるピストンロッド1
15と、ケーシング104と、これらに関連する周辺の
小部品とによって、前述の摺接部材120をトラックレ
ール55の表面に向けて押圧する押圧手段が構成され
る。
【0073】次に、上記した構成の直動転がり案内ユニ
ットの作動に伴なう制振作用について説明する。
【0074】図16に示すように、テーブル3上に被加
工物47が載置されて固定され、図示しない駆動手段に
よって該テーブル3が矢印Xにて示すように往復動さ
れ、これに伴って被加工物47に対して切削加工や研削
加工などの所要の加工が行われる。このように被加工物
47の加工をなす際、テーブル3に対して振動が加わ
る。特に、切削加工、研削加工等の複数種の加工を1台
の工作機械で行う場合、強さや振幅が変化して多様な振
動状態が現出する。
【0075】研削加工等、比較的弱く振幅が小さい振動
が発生する加工が行われる場合には、前述の供給回収ユ
ニット45から供給する油の圧力をこれに応じて低く設
定し、振動が強くしかも振幅も大きな切削加工などを行
うときには油の圧力を高め、適宜対処する。
【0076】上述した構成によって、前述した第2実施
例及び第3実施例並びに第4実施例としての各直動転が
り案内ユニットにおけると同様の制振効果が得られる。
なお、3つ設けられた各シリンダ機構83、84及び8
5を上記のように連動させることをせず、これらを互い
に独立して作動させるようにすることも可能であり、こ
の場合、加わる振動の方向及び強さ等に応じて必要なシ
リンダ機構のみを作動させることが考えられる。
【0077】続いて、本発明の第6実施例としての直動
転がり案内ユニットについて、図19並びに図22に基
づいて説明する。
【0078】図示のように、当該直動転がり案内ユニッ
ト125においては、防振装置としてトラックレール5
5とテーブル3の間に介装された防振ユニット127が
下記のように構成されている点で前述の第3実施例及び
第4実施例並びに第5実施例のものと異なる。
【0079】この防振ユニット127が具備してトラッ
クレール55に対して相対運動自在なケーシング128
は、本体129と、該本体129の側部にボルト130
(図22に図示)によって締結された板状部材131と
からなる。図19及び図20に示すテーブル3はボルト
(図示せず)によって該本体129に締結される。
【0080】上記本体128及びこれに締結された板状
部材131内には2つのシリンダ機構134が設けられ
ている。このシリンダ機構134は互いに同様に構成さ
れている故、一方のシリンダ機構についてのみ説明す
る。
【0081】図21から明らかなように、上記本体12
8及び板状部材131に密室135が形成されており、
該密室135に流体として油35が充填されている。そ
して、密室135には、出没部材及び移動部材としての
ピストンロッド136がトラックレール55の長手方向
に対して垂直な方向、この場合左右方向において摺動自
在に設けられている。該ピストンロッド136はその軸
方向に対して垂直な断面形状が円形となされ、従って密
室135の断面形状も円形である。
【0082】上記ピストンロッド136は、ピストン部
136aと出力ロッド部136bとから成り、この出力
ロッド部136bが密室135に対して出没動作を行
う。なお、この出力ロッド部136bと本体129との
間、並びに本体129及び板状部材131の相互接合部
にはシール作用をなすオイルシール137a及びOリン
グ137bが介装されている。また、ピストンロッド1
36のピストン部136aによって密室135がピスト
ンロッド136の先端側の室135aと後端側の室13
5bの2室に分けられる。
【0083】上記ピストンロッド136は、後述する流
体注入抜取手段によって上記各室135a、135bに
対する流体すなわち油の注入、抜取りが行われることに
より、密室135に対して出没する。
【0084】上記ピストンロッド136の出力ロッド部
136bの先端には、テーパジブ138が取り付けられ
ている。詳しくは、テーパジブ138はピストンロッド
136の出力ロッド部136bに対して、該ピストンロ
ッドの出没方向においては固定とされ、上下方向におい
て自由度を持って可動に取り付けられている。図示のよ
うにこのテーパジブ138の上部側138には、ピスト
ンロッド136の出没方向に沿って上下に傾斜するテー
パ面138aが形成されている。そして、本体129の
下面側にテーパブロック129aが固接されており、該
テーパ面138aと同様に傾斜して該テーパブロック1
29aの下部側に形成されたテーパ面129bに該テー
パ面138aにて摺動自在に当接している。そして、テ
ーパジブ138の下部側はトラックレール55の上面と
平行に形成され、この下面に、例えば矩形板状に形成さ
れた摺接部材140が接着されており、かつトラックレ
ール55の上面に対して摺接している。この摺接部材1
40は、その全体、若しくはトラックレール55との摺
接部のみが低摩擦係数の材料、例えば、ポリテトラフル
オロエチレン(PTFE)からなり、トラックレール5
5の上面に押し付けられた状態にても該上面に沿って円
滑に摺動することができる。
【0085】続いて、上記ピストンロッド136を出没
させるべく、密室135の一方の室135a及び他方の
室135bに対する油の注入、抜取りを行う流体注入抜
取手段について説明する。
【0086】図21及び図22に示すように、本体12
9及び板状部材131に、上記各室135a、135b
と外部側とを連通させる細い通路129d及び131a
が形成されている。そして、2つ設けられたシリンダ機
構134の各密室について夫々形成された通路129
d、131a同士を互いに連通する連通路129e、1
31bが形成されている。該各連通路129e、131
bの中央には、これらに連通する雌ねじ部129f及び
131cが形成されている。これら雌ねじ部129f及
び131cに対し、図19に示す供給回収ユニット45
からのチューブ45a及び45bが接続されている。こ
の場合、供給回収ユニット45は、一方のチューブ45
aから加圧油を供給する際には他方のチューブ45bを
通じて油の回収を行い、又逆に該チューブ45bを通じ
て加圧油を供給するときはチューブ45aによって油を
回収する。これによってピストンロッド136が出没動
作を行い、突出動作時に摺接部材140がトラックレー
ル55の表面に向けて押圧され、また引込動作時に摺接
部材140の押圧が解除される。
【0087】上記のようにピストンロッド136を突出
動作させて摺接部材140をトラックレール55に押圧
すると、テーブル3は防振ユニット127を介してトラ
ックレール55に対して一体化される。但し、前述した
ように、この一体化した状態において、摺接部材140
はトラックレール55に対して摺動し得るから、直動転
がり案内ユニットの作動には何等支障はなく、テーブル
3は円滑に移動する。なお、前述したテーパジブ138
とこれが摺接すべく本体129に設けられたテーパブロ
ック129aは、くさび手段すなわち倍力手段として作
用し、ピストンロッド136の押圧力は倍加して摺接部
材140に伝えられる。従って、該ピストンロッド13
6を含むシリンダ機構134を小出力のものとしても所
望の押圧力を得ることができる。
【0088】ところで、上記供給回収ユニット45は、
その供給する油の圧力を自在に変化させることができ
る。すなわち、図19に示すように、この供給回収ユニ
ット45には、油圧調整用のつまみ45bと油圧確認用
のメータ45cとが設けられており、作業者が必要に応
じてこのつまみ45bを操作すれば最適圧力の油を供給
することができる。
【0089】上記各室135a、135bに対する油の
注入、抜取りを行う流体注入抜取手段は上記のように構
成されている。また、該流体注入抜取手段と、扱われる
流体としての油自体とによって、ピストンロッド136
に駆動力を付与する駆動力付与手段が構成されている。
また、該駆動力付与手段と駆動されるピストンロッド1
36と、ケーシング128と、これらに関連する周辺の
小部品とによって、前述の摺接部材140をトラックレ
ール55の表面に向けて押圧する押圧手段が構成され
る。
【0090】上記した構成の直動転がり案内ユニットの
作動に伴う制振作用及びその効果については、前述の第
5実施例としての直動転がり案内ユニットと同様である
故、その説明は省略する。
【0091】なお、図21において、本体129及び板
状部材131に夫々形成されたねじ孔129g及び13
1eは、上記各室135a,135b内に油と共に混入
した空気を抜くためのものであり、図示のように通常は
ねじ141により閉塞されている。
【0092】また、上記各実施例においては、摺接部材
をトラックレールの表面に向けて押圧する手段として油
圧または空圧のシリンダ機構を用いているが、この他、
下記の構成のもの等が採用可能である。
【0093】まず、ねじを用いてその進退動作によって
摺接部材を作動させるものである。この場合、押圧力を
変化させるため、該ねじを自動的に回転駆動する駆動手
段も付加する。次に、ばねを用いる構成である。すなわ
ち、摺接部材を該ばねにより押圧することとし、該ばね
の弾発力を可変とするものである。また、カム機構と該
カム機構に駆動力を付与するモータ等とにより構成し、
押圧力を可変として摺接部材を作動させる構成も挙げら
れる。更には、圧電素子を用いてもよい。
【0094】ところで、上記各実施例においては転がり
案内ユニットとして直線的に作動する直動転がり案内ユ
ニットを示したが、トラックレール等にある曲率をもた
せた構成とすることも勿論可能である。
【0095】また、本発明は、前述した第1乃至第6実
施例の構成に限らず、これら各実施例の構成をその一部
分ずつでも互いに適宜組み合わせたり、相互に応用し合
うことなどにより、多岐に亘る構成を実現できるもので
ある。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、工
作機械のベッド等に堅固に固定されたトラックレールに
対して摺接部材を強制的に押圧し、しかも、加わる振動
の強さ等に応じて押圧力を自在に変化させる構成の故、
どのような振動が作用しようとも確実に制振することが
でき、切削加工や研削加工を施した加工表面の仕上げ精
度を常に維持できるという効果が得られる。特に、トラ
ックレールはその機能上から極めて高精度に仕上げられ
ているが故に、これを押圧対象として活用することで押
圧の変動もなく一定した振動減衰効果が得られるもので
ある。また、振動減衰が必要なときに防振装置の機能を
ONしてはたらかせ、早送りや戻り時など不要の場合に
は機能をOFFできるものである。更に、防振装置は、
転がり案内ユニットの摺動台とは別体として設けられる
から、装備すべき防振装置の数を必要に応じて増減させ
ることが可能であると共に、その取扱いも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例としての直動転が
り案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図2】図2は、図1に関するA−A矢視図である。
【図3】図3は、図1に示した直動転がり案内ユニット
の一部の、一部断面を含む斜視図である。
【図4】図4は、図1に関するB−B矢視図である。
【図5】図5は、図4に関し、一部断面を含むC−C矢
視図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施例としての直動転が
り案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図7】図7は、図6に関し、一部断面を含むD−D矢
視図である。
【図8】図8は、本発明の第3実施例としての直動転が
り案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図9】図9は、図8に関するG−G矢視図である。
【図10】図10は、図8に示した直動転がり案内ユニ
ットの一部の、一部断面を含む斜視図である。
【図11】図11は、図8に関するH−H矢視図であ
る。
【図12】図12は、図11に関し、一部断面を含むI
−I矢視図である。
【図13】図13は、本発明の第4実施例としての直動
転がり案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた
状態を示す平面図である。
【図14】図14は、図13に関し、一部断面を含むK
−K矢視図である。
【図15】図15は、本発明の第4実施例としての直動
転がり案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた
状態を示す平面図である。
【図16】図16は、図15に関するM−M矢視図であ
る。
【図17】図17は、図15に関し、一部断面を含むN
−N矢視図である。
【図18】図18は、図17に関するO−O矢視図であ
る。
【図19】図19は、本発明の第5実施例としての直動
転がり案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた
状態を示す平面図である。
【図20】図20は、図19に関するQ−Q矢視図であ
る。
【図21】図21は、図19に関するR−R矢視図であ
る。
【図22】図22は、図21に関するS−S矢視図であ
る。
【図23】図23は、従来の直動転がり案内ユニットを
工作機械のベッド上に取り付けた状態を示す斜視図であ
る。
【図24】図24は、図23に示した直動転がり案内ユ
ニットが具備するトラックレール及びスライドユニット
と、これらの上下に位置するテーブル及びベッドの縦断
面図である。
【図25】図25は、図23に示した直動転がり案内ユ
ニットが具備するトラックレール及び防振ユニットと、
これらの上下に位置するテーブル及びベッドの縦断面図
である。
【符号の説明】
1、50、51、100、101、125 直動転が
り案内ユニット 2 (工作機
械の)ベッド 3 テーブル 5、55 トラック
レール 7、57 スライド
ユニット(摺動台) 8、58、103、127 防振ユニ
ット(防振装置) 31、81、104、128 ケ−シン
グ 33、83、84、85、111、134 シリンダ
機構 34、83a、113、135 密室 35 油 37、83b、115、136 ピストン
ロッド(移動部材または出没部材) 42、91、92、93、120、140 摺接部材 45 供給回収
ユニット 119、138 テーパジ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項】 前記倍加手段はくさび手段から成ること
を特徴とする請求項記載の防振装置。
【請求項】 長手方向に沿って軌道が形成されたトラ
ックレールと、該軌道に対応する負荷軌道を含む転動体
循環路を有して該トラックレールに対して相対運動自在
にして所定テーブル等を担持する摺動台と、該転動体循
環路に配列収容されて前記軌道に沿って転動しつつ荷重
を受ける複数の転動体と、該トラックレール及びテーブ
ル等の相互間に介装された防振装置とを備え、該防振装
置は、前記トラックレールの表面に摺接する摺接部材
と、該摺接部材を該表面に向けて押圧すると共にその押
圧力が可変である押圧手段とを有し、前記押圧手段が発
生する押圧力を倍加して前記摺接部材に伝える倍加手段
を備えたことを特徴とする転がり案内ユニット。
【請求項前記倍加手段はくさび手段から成ること
を特徴とする請求項3記載の転がり案内ユニット。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による防振装置
は、所定トラックレールの表面に摺接する摺接部材と、
該摺接部材を該表面に向けて押圧すると共にその押圧力
が可変である押圧手段とを有し、前記押圧手段が発生す
る押圧力を倍加して前記摺接部材に伝える倍加手段を備
るように構成したものである。また、本発明による転
がり案内ユニットは、長手方向に沿って軌道が形成され
たトラックレールと、該軌道に対応する負荷軌道を含む
転動体循環路を有して該トラックレールに対して相対運
動自在にして所定テーブル等を担持する摺動台と、該転
動体循環路に配列収容されて前記軌道に沿って転動しつ
つ荷重を受ける複数の転動体と、該トラックレール及び
テーブル等の相互間に介装された防振装置とを備え、該
防振装置が、前記トラックレールの表面に摺接する摺接
部材と、該摺接部材を該表面に向けて押圧すると共にそ
の押圧力が可変である押圧手段とを有し、前記押圧手段
が発生する押圧力を倍加して前記摺接部材に伝える倍加
手段を備えるように構成したものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】上記のようにピストンロッド115を突出
動作させて摺接部材120をトラックレール55に押圧
すると、テーブル3は防振ユニット103を介してトラ
ックレール55に対して一体化される。但し、前述した
ように、この一体化した状態において、摺接部材120
はトラックレール55に対して摺動し得るから、直動転
がり案内ユニットの作動には何等支障はなく、テーブル
3は円滑に移動する。なお、前述したテーパジブ119
とこれが摺接すべく本体106に形成されたテーパ面1
06cは、くさび手段すなわち倍手段として作用し、
ピストンロッド115の押圧力は倍加して摺接部材12
0に伝えられる。従って、該ピストンロッド115を含
むシリンダ機構111を小出力のものとしても所望の押
圧力を得ることができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0072
【補正方法】変更
【補正内容】
【0072】上記各室113a、113bに対する油の
注入、抜取りを行う流体注入抜取手段は上記のように構
成されている。また、該流体注入抜取手段と、扱われる
流体としての油自体とによって、ピストンロッド115
に駆動力を付与する駆動力付与手段が構成されている。
また、該駆動力付与手段と駆動されるピストンロッド
115と、ケーシング104と、これらに関連する周辺
の小部品とによって、前述の摺接部材120をトラック
レール55の表面に向けて押圧する押圧手段が構成され
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0087
【補正方法】変更
【補正内容】
【0087】上記のようにピストンロッド136を突出
動作させて摺接部材140をトラックレール55に押圧
すると、テーブル3は防振ユニット127を介してトラ
ックレール55に対して一体化される。但し、前述した
ように、この一体化した状態において、摺接部材140
はトラックレール55に対して摺動し得るから、直動転
がり案内ユニットの作動には何等支障はなく、テーブル
3は円滑に移動する。なお、前述したテーパジブ138
とこれが摺接すべく本体129に設けられたテーパブロ
ック129aは、くさび手段すなわち倍手段として作
用し、ピストンロッド136の押圧力は倍加して摺接部
材140に伝えられる。従って、該ピストンロッド13
6を含むシリンダ機構134を小出力のものとしても所
望の押圧力を得ることができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0089
【補正方法】変更
【補正内容】
【0089】上記各室135a、135bに対する油の
注入、抜取りを行う流体注入抜取手段は上記のように構
成されている。また、該流体注入抜取手段と、扱われる
流体としての油自体とによって、ピストンロッド136
に駆動力を付与する駆動力付与手段が構成されている。
また、該駆動力付与手段と駆動されるピストンロッド
136と、ケーシング128と、これらに関連する周辺
の小部品とによって、前述の摺接部材140をトラック
レール55の表面に向けて押圧する押圧手段が構成され
る。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、工
作機械のベッド等に堅固に固定されたトラックレールに
対して摺接部材を強制的に押圧し、しかも、加わる振動
の強さ等に応じて押圧力を自在に変化させる構成の故、
どのような振動が作用しようとも確実に制振することが
でき、切削加工や研削加工を施した加工表面の仕上げ精
度を常に維持できるという効果が得られる。特に、トラ
ックレールはその機能上から極めて高精度に仕上げられ
ているが故に、これを押圧対象として活用することで押
の変動もなく一定した振動減衰効果が得られるもの
である。また、振動減衰が必要なときに防振装置の機能
をONしてはたらかせ、早送りや戻り時など不要の場合
には機能をOFFできるものである。更に、防振装置
は、転がり案内ユニットの摺動台とは別体として設けら
れるから、装備すべき防振装置の数を必要に応じて増減
させることが可能であると共に、その取扱いも容易であ
る。また、上記摺接部材をトラックレール表面に向けて
押圧すべく押圧手段が発生する押圧力を倍加して該摺接
部材に伝える倍加手段を備えている。従って、該押圧手
段を小出力のものとしても所望の押圧力を得ることがで
きる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例としての直動転が
り案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図2】図2は、図1に関するA−A矢視図である。
【図3】図3は、図1に示した直動転がり案内ユニット
の一部の、一部断面を含む斜視図である。
【図4】図4は、図1に関するB−B矢視図である。
【図5】図5は、図4に関し、一部断面を含むC−C矢
視図である。
【図6】図6は、本発明の第2実施例としての直動転が
り案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図7】図7は、図6に関し、一部断面を含むD−D矢
視図である。
【図8】図8は、本発明の第3実施例としての直動転が
り案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた状態
を示す平面図である。
【図9】図9は、図8に関するG−G矢視図である。
【図10】図10は、図8に示した直動転がり案内ユニ
ットの一部の、一部断面を含む斜視図である。
【図11】図11は、図8に関するH−H矢視図であ
る。
【図12】図12は、図11に関し、一部断面を含むI
−I矢視図である。
【図13】図13は、本発明の第4実施例としての直動
転がり案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた
状態を示す平面図である。
【図14】図14は、図13に関し、一部断面を含むK
−K矢視図である。
【図15】図15は、本発明の第実施例としての直動
転がり案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた
状態を示す平面図である。
【図16】図16は、図15に関するM−M矢視図であ
る。
【図17】図17は、図15に関し、一部断面を含むN
−N矢視図である。
【図18】図18は、図17に関するO−O矢視図であ
る。
【図19】図19は、本発明の第実施例としての直動
転がり案内ユニットを工作機械のベッド上に取り付けた
状態を示す平面図である。
【図20】図20は、図19に関するQ−Q矢視図であ
る。
【図21】図21は、図19に関するR−R矢視図であ
る。
【図22】図22は、図21に関するS−S矢視図であ
る。
【図23】図23は、従来の直動転がり案内ユニットを
工作機械のベッド上に取り付けた状態を示す斜視図であ
る。
【図24】図24は、図23に示した直動転がり案内ユ
ニットが具備するトラックレール及びスライドユニット
と、これらの上下に位置するテーブル及びベッドの縦断
面図である。
【図25】図25は、図23に示した直動転がり案内ユ
ニットが具備するトラックレール及び防振ユニットと、
これらの上下に位置するテーブル及びベッドの縦断面図
である。
【符号の説明】 1、50、51、100、101、125 直動転が
り案内ユニット 2 (工作機
械の)ベッド 3 テーブル 5、55 トラック
レール 7、57 スライド
ユニット(摺動台) 8、58、103、127 防振ユニ
ット(防振装置) 31、81、104、128 ケーシン
グ 33、83、84、85、111、134 シリンダ
機構 34、83a、113、135 密室 35 油 37、83b、115、136 ピストン
ロッド(移動部材または出没部材) 42、91、92、93、120、140 摺接部材 45 供給回収
ユニット 119、138 テーパジ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定トラックレールの表面に摺接する摺
    接部材と、該摺接部材を該表面に向けて押圧すると共に
    その押圧力が可変である押圧手段とを有することを特徴
    とする防振装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧手段は、前記トラックレールに
    対して相対運動自在なケーシングと、該ケーシングに所
    定方向において移動自在に設けられてその一端部に対し
    て前記摺接部材が結合された移動部材と、該移動部材に
    駆動力を付与する駆動力付与手段とからなることを特徴
    とする請求項1記載の防振装置。
  3. 【請求項3】 前記摺接部材は、少なくとも前記トラッ
    クレールの表面との摺接部が低摩擦係数の材料からなる
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の防振装
    置。
  4. 【請求項4】 前記押圧手段が発生する押圧力を倍加し
    て前記摺接部材に伝える倍加手段を備えたことを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のうちいずれか1記載の防振
    装置。
  5. 【請求項5】 前記倍加手段はくさび手段から成ること
    を特徴とする請求項4記載の防振装置。
  6. 【請求項6】 前記ケーシングに密室が設けられ、前記
    移動部材は該密室に対する出没動作を行う出没部材から
    なり、前記駆動力付与手段は、該密室に充填された流体
    と、前記出没部材を出没させるべく前記密室に対する前
    記流体の注入、抜取りを行うと共に該流体の圧力を可変
    とする流体注入抜取手段とを有することを特徴とする請
    求項2乃至請求項5のうちいずれか1記載の防振装置。
  7. 【請求項7】 長手方向に沿って軌道が形成されたトラ
    ックレールと、該軌道に対応する負荷軌道を含む転動体
    循環路を有して該トラックレールに対して相対運動自在
    にして所定テーブル等を担持する摺動台と、該転動体循
    環路に配列収容されて前記軌道に沿って転動しつつ荷重
    を受ける複数の転動体と、該トラックレール及びテーブ
    ル等の相互間に介装された防振装置とを備え、該防振装
    置は、前記トラックレールの表面に摺接する摺接部材
    と、該摺接部材を該表面に向けて押圧すると共にその押
    圧力が可変である押圧手段とを有することを特徴とする
    転がり案内ユニット。
JP5316030A 1993-11-22 1993-11-22 防振装置及びこれを具備した転がり案内ユニット Pending JPH07145849A (ja)

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