JPH07145825A - 発進装置 - Google Patents

発進装置

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JPH07145825A
JPH07145825A JP5339918A JP33991893A JPH07145825A JP H07145825 A JPH07145825 A JP H07145825A JP 5339918 A JP5339918 A JP 5339918A JP 33991893 A JP33991893 A JP 33991893A JP H07145825 A JPH07145825 A JP H07145825A
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JP
Japan
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clutch member
friction
transmission
clutch
engine
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Pending
Application number
JP5339918A
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English (en)
Inventor
Shuzo Moroto
脩三 諸戸
Mutsumi Kawamoto
睦 川本
Masao Kawai
正夫 川合
Hideki Ariga
秀喜 有賀
Toshihiro Shiimado
利博 椎窓
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Equos Research Co Ltd
Original Assignee
Equos Research Co Ltd
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Publication date
Application filed by Equos Research Co Ltd filed Critical Equos Research Co Ltd
Priority to JP5339918A priority Critical patent/JPH07145825A/ja
Publication of JPH07145825A publication Critical patent/JPH07145825A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/08Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member
    • F16D25/088Fluid-actuated clutches with fluid-actuated member not rotating with a clutching member the line of action of the fluid-actuated members being distinctly separate from the axis of rotation

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】エンジンの出力軸と変速装置の入力軸の断続を
行なう場合、同期機構に負担をかけず、かつショックが
少ないように滑らかに前記両軸を接続することができる
発進装置を提供する。 【構成】ダイヤフラムスプリング172の圧力板146
への付勢力が増大するに従って、まず、第1クラッチ部
材15の高摩擦係数の摩擦板151がほとんどスリップ
することなく接続する。次に、第2クラッチ部材12の
低摩擦係数の摩擦板131、132がスリップしながら
接続して、第2クラッチ部材12の接続が完了する。こ
のため、高摩擦係数の摩擦板151が接続してから、低
摩擦係数の摩擦板131、132がスリップしながら接
続するため、高摩擦係数の摩擦板151による接続ショ
ックを生じることなく、エンジンの出力軸11と変速装
置の入力軸16を接続できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用発進装置に関
し、詳しくは、エンジンの出力軸と変速装置の入力軸と
を断続する発進装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用手動変速装置においては、手動変
速装置において変速操作をする場合、エンジンとギアボ
ックスの間のトルク伝達を切り離す目的で発進装置がエ
ンジンと変速装置との間に設けられている。このような
発進装置は、主としてクラッチ機構により構成され、一
般には乾式単板摩擦材を相手側に押しつけたり離したり
することで、エンジン側と変速装置側との断続を行なっ
ている。又、発進装置は、通常、変速装置の入力軸側に
ダンパ(緩衝部材)を備えており、エンジンのトルク変
動分を平滑化して変速装置に入力している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記摩擦材
を摩擦係数が高いものとした場合、摩擦材を滑らせなが
ら接続させにくく、例えば、接続が急激に生じる。この
ため、エンジン回転及び変速装置の入力回転数差を円滑
に解消しづらく、接続時にショックが発生しやすくな
る。一方、滑らせながら接続を行なうためには、摩擦材
の摩擦係数を低くする必要がある。摩擦係数を低くした
場合、1枚当たりのトルク容量が小さくなるため、単板
で処理することができず、多板化、複数化する必要があ
る。
【0004】しなしながら、変速装置へトルクを入力す
る摩擦材を多板化すると、多板化に伴う重量増により変
速装置の入力軸側のイナーシャが大きくなり、変速装置
の同期機構(例、コーンシンクロ機構)への負担が大き
くなって、同期するために要する時間が極めて長くなる
という問題点があった。さらに、上記変速装置の入力軸
側に設けられたダンパにより、より入力軸側のイナーシ
ャが増大していた。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みて案出されたも
ので、エンジンの出力軸と変速装置の入力軸の断続を行
なう場合、同期機構に負担をかけず、かつショックが少
ないように滑らかに前記両軸を接続することができる発
進装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】上記目的を達成するために、本発明に係る
発進装置は、エンジンの出力軸と変速装置の入力軸とを
断続する発進装置において、前記変速装置の入力軸に連
結された第1クラッチ部材と、前記エンジンの出力軸に
連結された第2クラッチ部材と、前記第1クラッチ部材
及び第2クラッチ部材間に介在し、前記第1クラッチ部
材と接合する第1接合面と前記第2クラッチ部材と接合
する第2接合面とを備えたトルク伝達部材と、前記第1
接合面及び前記第2接合面に対し同一の荷重を付与し又
は付与の解除を行う荷重付与手段と、を有し、前記第1
接合面の摩擦係数は高く、前記第2接合面の摩擦係数は
低く構成されるとともに、前記第2クラッチ部材には緩
衝部材が配設されていることを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明によれば、エンジンの出力軸と変速装置
の入力軸との接続は、荷重付与手段によって、第1接合
面及び第2接合面に荷重が付与され、トルク伝達部材を
介して第1及び第2クラッチ部材間が接続することによ
って行われる。即ち、トルク伝達部材を介して第1及び
第2クラッチ部材間が接続する際、同一の荷重が加わる
と、まず、摩擦係数が高い第1接合面が接続を開始し、
接続完了後、摩擦係数が低い前記第2接合面の接続が完
了する。このため、第1クラッチ部材とトルク伝達部材
間の接続の完了の際には、前記第2クラッチ部材と前記
トルク伝達部材間の接続が完了していないので、第1ク
ラッチ部材とトルク伝達部材間の接続に起因した接続シ
ョックは発生しない。
【0008】一方、エンジンの出力軸と変速装置の入力
軸との遮断は、荷重付与手段による第1接合面及び第2
接合面への荷重の付与が解除され、トルク伝達部材、第
1及び第2クラッチ部材間の接続が開放されることによ
り行われる。即ち、第1クラッチ部材は、トルク伝達部
材と分離可能であるから、トルク伝達部材や第2クラッ
チ部材のイナーシャには無関係である。従って、変速装
置は第1クラッチ部材のイナーシャ分のみの影響を受け
る。
【0009】そして、前記第2クラッチ部材には緩衝部
材が配設される。即ち、エンジントルクの変動を吸収す
る緩衝部材は、第1クラッチ部材に設けられておらず、
第1クラッチ部材は緩衝部材分のイナーシャの増大を避
けることができる。又、緩衝部材は第2クラッチ部材に
設けられているので、トルク伝達部材を介して第2クラ
ッチ部材と第1クラッチ部材が接続した場合には、緩衝
部材による緩衝作用を受けることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例に係る発進装置につ
いて説明する。図1は、本実施例に係る発進装置の断面
図、図2は、図1の部分拡大図、図3は、本実施例に係
る発進装置を備えた動力伝達装置の構成説明図である。
【0011】図3に示すように上記動力伝達装置は、エ
ンジンの出力軸と変速装置の入力軸との間を指令信号に
応じて断続する発進装置1と、並行する2軸の上に配設
された歯数比の異なる複数のギアセットの内から特定の
ギア比を任意に選択可能に構成された変速装置2と、該
変速装置2の出力回転を入力し、その入力回転を左右輪
に伝達すると共に左右輪の回転数差を許容する差動装置
3を含んでいる。尚、本実施例における変速装置2は、
図示しないモータがシフトフォークに夫々配設されてお
り、このモータを駆動することにより、シフトフォーク
が軸方向の所定位置に移動されて、任意のギア比の前進
及び後進を設定する。
【0012】(発進装置の説明)図1、図2に示すよう
に発進装置1は、エンジンの出力軸(クランクシャフ
ト)11に接続された第2クラッチ部材12と、該第2
クラッチ部材12にボールベアリング13を介して相対
回転可能に支持されたトルク伝達部材14と、変速装置
の入力軸16の端部にスプライン結合した第1クラッチ
部材15と、レリーズベアリング20を介してトルク伝
達部材14を作動させるレリーズフォーク21と、該レ
リーズフォークを20を作動させるレリーズシリンダ3
0とを含んでいる。
【0013】(第2クラッチ部材12の説明)第2クラ
ッチ部材12は、クラッチハブ120と、クラッチハブ
120に軸方向に周動自在にスプライン連結された2枚
の摩擦板131、132と、ダンパー122とを備えて
いる。又、第2クラッチ部材12は、フライホイール1
10とボルト111により共締めされている。
【0014】ダンパー(緩衝部材)122はエンジンの
トルク変動を平滑化するもので、3要素から成ってい
る。即ち、クラッチハブ120側に連結する部材123
と、スプリング124、エンジンの出力軸11側に連結
する部材125とを有する。部材125はスプリング1
24を保持する切り欠きを筒部に備えた一端開放の円筒
状を有している。この切り欠きは放射状に配列されてお
り、スプリング124はその中に配置されている。部材
123は、スプリング124の保持部を備え、スプリン
グ124と部材125の筒部を筒部の径方向の両側から
挟持する。エンジンからのトルクは、部材125、スプ
リング124、部材123へと直列的にトルク伝導さ
れ、トルク変動に応じてスプリング124が伸び縮みす
る。
【0015】上記摩擦板131、132は、夫々金属製
の円環状のプレートの両側端面に低摩擦係数の摩擦材を
貼付して構成されている。摩擦板を複数有するのは、滑
らせる(スリップ領域を利用する)ことを前提としてい
るため、1枚当たりのトルク容量を大きくすることがで
きないので、全体としてのトルク容量を大きくするため
である。
【0016】(第1クラッチ部材15の説明)第1クラ
ッチ部材15は、1枚の金属製の円環状のプレートの両
側端面に高摩擦係数の摩擦材を貼付した摩擦板151を
備えている。ここにいう高摩擦係数とは、第2クラッチ
部材12の摩擦材に比較してである。この摩擦材は、実
質的に滑らせることを目的としない。即ち、オン、オフ
を主目的とし、スリップ領域を利用することを目的とし
ていない。
【0017】(トルク伝達部材14の説明)トルク伝達
部材14は一端が閉塞したクラッチドラム141を備え
る。該クラッチドラム141の内周にスプラインが形成
され、該スプラインに金属製のセパレート板142、1
43が嵌合されている。クラッチドラム141の解放端
にはクラッチカバー145が取付けられており、その内
周にはスプラインの歯が形成され、圧力板146が嵌合
されている。又、クラッチドラム141の閉塞壁とセパ
レート板142との間及びセパレート板142、143
の間には夫々リターンスプリング148、149が配設
されている。尚、トルク伝達部材14は、本実施例にお
いては、第2クラッチ部材12にボールベアリング13
を介して相対回転可能に支持されているが、ベアリング
を介して発進装置1のケーシングに相対回転可能に支持
するようにしてもよい。
【0018】クラッチカバー145の端面にはリベット
170が設けられる。該リベット170には椀状のダイ
ヤフラムスプリング172がワイヤーリング173、1
74によって挟持されて保持されている。ダイヤフラム
スプリング172は、レリーズベアリング20により一
端が当接され、他端はレリーズベアリング20の移動に
伴い(図示左右方向)、圧力板146と離接してこれを
押圧又は解放する。
【0019】レリーズフォーク21は、線状のリターン
スプリング213を備え、レリーズフォーク21の一端
部214が(図示左方向に)押されると、支持部材21
0を支点として、挺子(てこ)の原理で押圧力とストロ
ークを調整して、他端部215を(図示右方向へ)押
す。又、レリーズフォーク21の一端部214が(図示
右方向へ)引き戻されると、他端部215も同様に(図
示左方向に)引かれる。
【0020】レリーズシリンダ30はリターンスプリン
グ301と、ピストン302と、該ピストン302によ
り支持されたロッド303を有し、油圧によりピストン
302を作動させ、ロッド303により、レリーズフォ
ーク21の一端部214を押し引きしてレリーズフォー
ク21の他端部215を移動させる。
【0021】レリーズベアリング20は全体がケース上
にベアリングの回転軸方向(図示左右方向)に摺動自在
に支持される。レリーズフォーク21の一端部214が
ロッド303により押圧されていない状態では、レリー
ズベアリング20は、発進装置1のケースに取付けられ
た位置決め部材180と当接している。
【0022】この当接位置は、ダイヤフラムスプリング
172が圧力板146に対して与える付勢力を設定する
ものであり、その付勢力は、第2クラッチ部材12、ト
ルク伝達部材14、第1クラッチ部材15が接合され
て、エンジンの出力軸11と変速装置の入力軸16間が
十分にトルク伝達可能に接続されるだけの力に対応す
る。又、レリーズベアリング20には、レリーズフォー
ク21の他端部215と係止する係止部材181が取付
けられており、この係止部材181により、ダイヤフラ
ムスプリング172の内周端を移動させる力を伝達す
る。
【0023】レリーズフォーク21の一端部214がロ
ッド303により押圧されると、レリーズフォーク21
の他端部215は、ダイヤフラムスプリング172の弾
発力に打ち勝ちながら、レリーズベアリング20を図の
右方向に摺動させ、ダイヤフラムスプリング172の内
周端を移動させる。この内周端の(図示右方向への)移
動は、リベット170を支点として外周端が圧力板14
6から離れるように作用するため、ダイヤフラムスプリ
ング172の圧力板146への付勢力は軽減、解除する
方向に働く。
【0024】圧力板146への付勢力が軽減、解除され
ると、第2クラッチ部材12の摩擦係数の低い摩擦板1
31、132は、スリップしながら接続を解放する。続
いて、第1クラッチ部材12の摩擦板151の接続が解
放される。この摩擦板151は高摩擦係数のものであ
り、接続の解放は、ほとんどスリップすることなく行わ
れる。このとき、セパレート板143は、セパレート板
142を介してリターンスプリング148により、圧力
板146の方向へ移動する。このようにして、第2クラ
ッチ部材12、トルク伝達部材14、第1クラッチ部材
15の接続が遮断される。
【0025】次に、レリーズフォーク21の一端部21
4がロッド303により引き戻されると、レリーズフォ
ーク21の他端部215は、ダイヤフラムスプリング1
72の弾発力によって、(図の左方向に)移動する。ダ
イヤフラムスプリング172の内周端の移動は、ダイヤ
フラムスプリング172の外周端が圧力板146を押圧
するように作用し、ダイヤフラムスプリング172の圧
力板146への付勢力を増大する方向に働く。
【0026】ダイヤフラムスプリング172の圧力板1
46への付勢力が増大するに従って、圧力板146は、
摩擦板151、セパレート板143、摩擦板132、セ
パレート板142、摩擦板131を押圧する。このと
き、セパレート板143、142を介して、リターンス
プリング148、149が圧縮される。第1クラッチ部
材15の摩擦板151は高摩擦係数のものであり、摩擦
板151は、ほとんどスリップすることなく、圧力板1
46及びセパレート板143と接続する。一方、第2ク
ラッチ部材12の摩擦係数の低い摩擦板131、132
はスリップしながら接続する。このようにして、接続シ
ョックを生じることなく第2クラッチ部材12、トルク
伝達部材14、第1クラッチ部材15が接続される。
【0027】(油圧制御回路の説明)図4は、レリーズ
シリンダ30を作動させる油圧制御回路の構成図であ
る。この油圧回路は、図に示すように、レリーズシリン
ダ30へ作動油圧を給送するマスタシリンダ510と、
該マスタシリンダ510を作動させる負圧作動装置52
0と、該負圧作動装置の負圧の大きさを可変制御する負
圧制御バルブ530と、負圧を供給する負圧バキューム
タンク540を含んでいる。マスタシリンダ510は、
シリンダ512内をピストン511がガイド棒515に
沿って軸方向に摺動することによりピストン511のス
トロークに応じた量の圧油をレリーズシリンダ30へ供
給する構成となっている。
【0028】負圧作動装置520は、該装置内を2つの
室(図示、A室,B室)に区分するダイヤフラム付きピ
ストン521と、該ピストンにより軸方向に付勢される
ロッド523と、リターンスプリング524と、ロッド
523の作動ストロークを検出するポテンショメータ5
26とを備えている。尚、ロッド523の作動ストロー
クの大きさは、ダイヤフラムスプリング172が圧力板
146を押圧する力の代用特性を示す信号として用いら
れる。該負圧作動装置520において、一方の室(A
室)は負圧制御バルブ530を介して負圧バキュームタ
ンク540に連通している。
【0029】インテークマニホールド545から供給さ
れる負圧は、一方向弁543を介して負圧バキュームタ
ンク540に貯蔵され、後述するコントロールユニット
の指令に応じて作動するデェーティーソレノドを含む負
圧制御バルブ530によって、負圧を制御され上記A室
内の気圧を制御する。一方、ピストン521を介して形
成された他方の室(B室)は、エアクリーナを介して大
気圧に連通している。
【0030】コントロールユニットが負圧制御バルブ5
30に指令信号を送ると、これに対応してバルブ530
内のデューティーソレノドが作動して、A室内の気圧を
制御して、A室及びB室の気圧差によってロッドが摺動
する。このロッドの先端525は前記マスタシリンダ5
10のピストン511の先端と中間部を支点527とす
る連結棒528により連結されている。
【0031】A室内の気圧が大気圧よりも下降すると図
示右側にロッド523を引っ張るため、連結棒526は
マスタシリンダ510のピストン511を図示左側に押
して、レリーズシリンダ30に圧油を供給する。又、A
室内の気圧が大気圧になるとリターンスプリング524
及びレリーズフォーク21の一端部214の反力により
マスタシリンダ510のピストン511は図示右側に引
かれ、レリーズシリンダ30に供給された圧油をマスタ
シリンダ510に戻す。このようにして、レリーズシリ
ンダ30内の作動油圧量を制御して、レリーズフォーク
21の一端部214を押圧する力を制御している。
【0032】(コントロールユニットの説明)図5は本
実施例に係る発進装置のコントロールユニット700の
入出力構成を示す図である。コントロールユニット70
0は、コンピュータユニットを主体に構成され、そのイ
ンプットポートには、本実施例に係る動力伝達装置が搭
載された車両各部から車両の操作状況及び走行状況を示
す検出信号が入力されている。この検出信号としては、
例えば、運転者の指令信号(アップシフト、ダウンシフ
ト、ニュートラル、前進、後進等)、現在の変速段が何
速(例えば、2速)であるかを示すセレクトポジション
信号、アクセルの踏み込み量を示すアクセル開度信号、
車速信号、ブレーキペダルが踏み込まれているかどうか
を示すブレーキ信号がある。
【0033】又、コントロールユニット700のアウト
プットポートからは各種アクチュエータへの制御信号を
出力される。これらのアクチュウエータとしては、レリ
ーズシリンダ30の作動を制御する負圧制御バルブ53
0のデューティーソレノド701、変速装置2のシフト
フォークを動かすサーボモータからなるシフトアクチュ
エータ702、エンジン回転を制御するステッピングモ
ータからなるスロットルアクチュエータ703等があ
る。さらに、負圧制御バルブ530、シフトアクチュエ
ータ702、スロットルアクチュエータ703をフィー
ドバック制御するために夫々、ポテンショメータ71
1、シフトポジションセンサ712、エンジン回転数セ
ンサ713からの検出信号がコントロールユニット70
0のインプットポートに入力される。
【0034】図6は、本実施例に係る動力伝達装置が搭
載された車両のステアリングの外観を示す説明図であ
る。図6に示されるように、ステアリング800の中央
部の左右には、運転者が自己の意思を入力するための運
転指令ボタンが配設されている。運転者から見てステア
リング800の中央部右側には、前進を指令するFボタ
ン801と、後進を指令するRボタン802と、ニュー
トラル状態を指令するNボタン802が配置されてい
る。又、運転者から見てステアリング800の中央部左
側には、アップシフトを指令するアップシフトボタン8
04と、ダウンシフトを指令するダウンシフトボタン8
05が配置されている。
【0035】図7、図8は上記コントロールユニット7
00が運転者の運転指令信号を受けて各種アクチュエー
タを作動させる際の作動順序を示すタイムチャートの一
例である。図7に示すように、運転者によって前進を指
令するFボタン801が入力されると(S1001)、
第2クラッチ部材12及び第1クラッチ部材15が解放
される。即ち、レリーズフォーク21はダイヤフラムス
プリング172の付勢力を解除するように働き、これに
より、圧力板146とセパレート板143により挾持さ
れた摩擦板151の接続が解放され、又、第2クラッチ
部材12の摩擦板131、132もスリップしながら接
続が解放される。
【0036】次に、図示しないサーボモータによって、
変速装置2の第1速のギア段を選択するシフトフォーク
を予め定められた位置に動かす(S1002)。このよ
うにして、変速装置2において、第1速のギア段が選択
された後、第1クラッチ部材15のみが、まず接続され
る(S1003)。これは、ポテンショメータ526か
ら検出された電圧値によって第1クラッチ部材15のみ
を接続するような押圧力をダイヤフラムスプリング17
2に付与するようにレリーズシリンダ30内の作動油圧
量を制御することにより実行される(S1004)。次
に、ブレーキペダルを踏んでいないことが検出され(S
1005)、さらにアクセルペダルが踏まれたことが検
出される(S1006)と、レリーズシリンダ30内の
作動油圧量を制御することによって、第2クラッチ部材
12を滑らせながら接続させる(S1007)。
【0037】図8に示すように、運転者によって前進を
指令するアップシフトボタン804又はダウンシフトボ
タン805が入力されると(S1050)、第2クラッ
チ部材12及び第1クラッチ部材15が解放される(S
1052)。この点は図6のS1001と同様である。
次に、図示しないサーボモータによって変速装置2のシ
フトフォークを変速段を選択しない位置に動かすことに
より、ニュートラル状態を作り出す(S1053)。
【0038】その後、運転者によって入力されたアップ
シフトボタン804又はダウンシフトボタン805に対
応してシフトフォークを動かし、アップシフト又はダウ
ンシフトを行うのと同時にエンジン回転数を調整する
(S1054)。このエンジン回転数の調整はスロット
ルアクチュエータ703によって行い、この場合、スロ
ットルアクチュエータ703はアクセル開度信号に対応
しない。その後、第2クラッチ部材12及び第1クラッ
チ部材15が接続される(S1054)。この際、第1
クラッチ部材15はスリップさせることなく接続され、
第2クラッチ部材12は滑らせながら接続される(S1
056)。そして、スロットルアクチュエータ703は
アクセル開度信号に対応するように元に戻す(S105
7)。
【0039】(実施例の効果)本実施例によれば、ダイ
ヤフラムスプリング172の圧力板146への付勢力が
増大するに従って、まず、第1クラッチ部材15の高摩
擦係数の摩擦板151がほとんどスリップすることなく
接続する。次に、第2クラッチ部材12の低摩擦係数の
摩擦板131、132がスリップしながら接続して、第
2クラッチ部材12の接続が完了する。即ち、本実施例
においては、高摩擦係数の摩擦板151が接続してか
ら、低摩擦係数の摩擦板131、132がスリップしな
がら接続するため、高摩擦係数の摩擦板151による接
続ショックを生じることなく、エンジンの出力軸(クラ
ンクシャフト)11と変速装置の入力軸16を接続でき
る。
【0040】又、第2クラッチ部材12をスリップに適
するように多板化しても、変速が行われる際には、第1
クラッチ部材15とトルク伝達部材14との接続は遮断
される。又、第2クラッチ部材12とトルク伝達部材1
4との接続も遮断されており、第2クラッチ部材にはダ
ンパー122が設けられている。このため、第1クラッ
チ部材にダンパーを配設することによって生じるイナー
シャの増大を避けながら、変速装置に入力されるエンジ
ンのトルク変動を平滑化することができる。従って、第
1クラッチ部材15は、それ自身のイナーシャを小さく
することが可能であり、変速装置2のシンクロ機構に負
担を与えることがないので、極めて素早い変速の完了が
可能となる。
【0041】又、第2クラッチ部材15は、イナーシャ
を考慮することなく、形状、構造、材質等を選択できる
ので、より耐久性の高い形状、構造、材質等を選択、設
計できる。さらに、第1クラッチ部材15は、スリップ
を考慮することなく形状、構造、材質等を選択できるの
で、よりイナーシャが少なく、耐久性の高い形状、構
造、材質等を選択、設計できる。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る発進装置
によれば、エンジンの出力軸と変速装置の入力軸の断続
を行なう場合、同期機構に負担をかけず、かつショック
が少ないように滑らかに前記両軸を接続することができ
る。即ち、本発明によれば、第2クラッチ部材と第1ク
ラッチ部材間にトルク伝達部材が介在するため、荷重付
与手段による荷重の付与が解除され、トルク伝達部材と
第1クラッチ部材の接続を遮断すれば、第1クラッチ部
材は、変速装置の入力軸に連結された第2クラッチ部材
およびトルク伝達部材のイナーシャの影響を受けること
が無くなる。このため、同期機構には第1クラッチ部材
のみのイナーシャがかかり、過度の負担が生じない。さ
らに、第2クラッチ部材には緩衝部材が配設してあるの
で、第1クラッチ部材に緩衝部材を配設することによっ
て生じるイナーシャの増大を避けながら、変速装置に入
力されるエンジンのトルク変動を平滑化することができ
る。
【0043】又、本発明によれば、トルク伝達部材を介
して第2クラッチ部材と第1クラッチ部材を接続を行う
ので、第2クラッチ部材とトルク伝達部材が接続を完了
する以前に第1クラッチ部材とトルク伝達部材が接続を
完了するために、第1クラッチ部材とトルク伝達部材の
接続によるショックが伝達されず、第2クラッチ部材と
トルク伝達部材との円滑な接続により全体の接続が完了
するために接続ショックが生ずることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る発進装置の断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】該発進装置を備えた動力伝達装置の構成説明図
である。
【図4】レリーズシリンダ30を作動させる油圧制御回
路の構成図である。
【図5】本実施例に係るコントロールユニット700の
入出力構成を示す図である。
【図6】本実施例に係る動力伝達装置が搭載された車両
のステアリングの外観を示す説明図である。
【図7】コントロールユニット700が運転者の前進を
指令する指令信号を受けて各種アクチュエータを作動さ
せる際の作動順序を示すタイムチャートの一例である。
【図8】コントロールユニット700が運転者の変速を
指令する指令信号を受けて各種アクチュエータを作動さ
せる際の作動順序を示すタイムチャートの一例である。
【符号の説明】
1 発進装置 2 変速装置 3 差動装置 11 エンジンの出力軸 12 第2クラッチ部材 14 トルク伝達部材 15 第1クラッチ部材 16 変速装置の入力軸 20 レリーズフォーク 30 レリーズシリンダ 132 摩擦材 132 摩擦材 142 セパレート板 143 セパレート板 146 圧力板 172 ダイヤフラムスプリング 526 ポテンショメータ 530 負圧制御バルブ
フロントページの続き (72)発明者 有賀 秀喜 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内 (72)発明者 椎窓 利博 東京都千代田区外神田2丁目19番12号 株 式会社エクォス・リサーチ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンの出力軸と変速装置の入力軸とを
    断続する発進装置において、 前記変速装置の入力軸に連結された第1クラッチ部材
    と、 前記エンジンの出力軸に連結された第2クラッチ部材
    と、 前記第1クラッチ部材及び第2クラッチ部材間に介在
    し、前記第1クラッチ部材と接合する第1接合面と前記
    第2クラッチ部材と接合する第2接合面とを備えたトル
    ク伝達部材と、 前記第1接合面及び前記第2接合面に対し同一の荷重を
    付与し又は付与の解除を行う荷重付与手段と、を有し、 前記第1接合面の摩擦係数は高く、前記第2接合面の摩
    擦係数は低く構成されるとともに、前記第2クラッチ部
    材には緩衝部材が配設されていることを特徴とする発進
    装置。
  2. 【請求項2】前記第1クラッチ部材と、前記第2クラッ
    チ部材と、前記トルク伝達部材とは、直列的に配列され
    ることを特徴とする請求項1の発進装置。
  3. 【請求項3】前記第2クラッチ部材は、摩擦係数の低い
    摩擦板をもち、前記第1クラッチ部材は摩擦係数の高い
    摩擦板をもつことを特徴とする請求項1の発進装置。
  4. 【請求項4】前記第2クラッチ部材は、複数の摩擦板を
    もつことを特徴とする請求項1の発進装置。
JP5339918A 1993-11-25 1993-11-25 発進装置 Pending JPH07145825A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013133840A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Honda Motor Co Ltd 変速機用クラッチ

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JP2013133840A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Honda Motor Co Ltd 変速機用クラッチ

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