JPH07145365A - アルカリ水溶性粘着剤組成物 - Google Patents

アルカリ水溶性粘着剤組成物

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JPH07145365A
JPH07145365A JP29553393A JP29553393A JPH07145365A JP H07145365 A JPH07145365 A JP H07145365A JP 29553393 A JP29553393 A JP 29553393A JP 29553393 A JP29553393 A JP 29553393A JP H07145365 A JPH07145365 A JP H07145365A
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JP
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sensitive adhesive
water
pressure
meth
adhesive composition
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JP29553393A
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Inventor
Makoto Miura
誠 三浦
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 少量の架橋剤で高い架橋度と粘着物性を発現
すると共に、架橋剤配合後の可使時間が長く塗工作業性
に優れたアルカリ水溶性粘着剤組成物を提供することを
目的とする。 【構成】 メルカプトアルコキシシランを必須成分と
し、共重合体100g中に酸性官能基を0.13〜1.
00mol含有する(メタ)アクリル系共重合体と架橋
剤から成ることを特徴とするアルカリ水溶性粘着剤組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋剤配合後の可使時
間(ポットライフ)が長く塗工作業性の良好なアルカリ
水溶性粘着剤組成物に関する。
【従来の技術】水溶性粘着剤の歴史は古く、糖類、蛋白
質又は天然ゴムラテックス等の天然物系の水溶性高分子
を用いた再湿型接着剤が良く知られている。又、ベース
ポリマーとしては、アラビアゴム、デキストリン、澱粉
又は膠等が用いられている。これらの粘着材料は、常態
では粘着性を有さないが、水によって賦活され粘着性を
示す。そして被着体に貼付けされた後、乾燥されること
により接着力を発揮する。従って、これらの粘着材料
は、水に濡らすだけで使用することが出来、且つ、不衛
生でなく安価である為、郵便切手、印紙類、襖紙等に広
く用いられている。
【0002】他方、常態で粘着性を有する水溶性粘着剤
は、特に、製紙業界で紙と紙を水溶性粘着剤で固定、ス
プライスした後、この接着部分をパルプ溶解槽に戻し再
利用する用途において広く利用されている。又、瓶や食
品等のラベル用粘着剤、特に、不要となった場合に水洗
によってラベルを容易に剥がすことを可能にする為のラ
ベル用粘着剤にも用いられている。更に、生理用ナプキ
ンの分野では、固定用粘着剤として使用されており、下
着に残った粘着成分が洗濯によって容易に洗浄・除去さ
れるように構成されている。
【0003】上記のような水溶性粘着剤としては、特開
昭60−229972号公報に開示されているように、
ポリアクリル酸100重量部、ジエチレングリコール7
0重量部及びポリプロピレングリコール50重量部を配
合し、ポリアクリル酸のカルボキシル基の一部をカリウ
ムにより中和したものや、特公昭52−22768号公
報に開示されているように、アルキル基の炭素数が1〜
14のアクリル酸アルキルエステル単量体約90〜20
重量部とカルボキシル基がアルカノールアミンで中和さ
れているビニルカルボン酸単量体約10〜80重量部と
の共重合体を主成分とする接着剤組成物等が知られてい
る。
【0004】他方、電子材料の分野では、プリント基板
や半導体等の保護の為、しばしば保護テープが貼付けさ
れており、組立て前に該保護テープを剥離し、残存した
保護テープ用粘着成分の残渣をフロン等の溶剤で洗浄す
ることにより除去していた。しかしながら、近年、地球
環境保護のために、フロンに代えて、水による洗浄が要
求されており、従って、保護テープ用粘着剤としてもそ
の粘着成分残渣が水洗浄可能なものであることが求めら
れている。中でも、プリント基板等のメッキマスキング
テープは、メッキ工程において酸性水や中性水により処
理されるため、プリント基板用の保護テープ用粘着剤と
しては酸性水及び中性水には不溶であり、アルカリ性水
にのみ溶解し得るものであることが必要である。ところ
が、上述した従来の水溶性粘着剤は中性水に溶解するた
めに、上記のようなメッキマスキングテープ用粘着剤と
して用いる事は出来なかった。
【0005】又、水溶性粘着剤の中には、酸性及び中性
の水には溶解せずアルカリ性の水にのみ溶解するような
特定のpHで水溶性を示すものがある。これは、ビール
瓶のラベルや前記メッキ時のマスキングテープ等の粘着
剤として用いられ、粘着剤をアルカリ水溶液で洗浄除去
出来ることが特徴である。このような粘着剤は一般にア
ルカリ水溶性粘着剤と呼ばれ、酸性水又は中性水では溶
解もしくは膨潤せず被着体から剥離しないが、アルカリ
性水中では速やかに溶解もしくは膨潤して容易に被着体
から剥がれるものである。
【0006】このようなアルカリ水溶性粘着剤として、
出願人は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル40〜
95重量部及び末端カルボキシル基を有する反応性モノ
マー5〜60重量部を反応性界面活性剤と共に乳化共重
合して得るアルカリ水溶性粘着剤を提案している(特願
平4−303581号参照)が、この粘着剤は多量の酸
性基を有するので架橋剤との反応性が高く架橋剤配合後
の可使時間が短いため塗工作業性が不充分で、架橋剤の
種類が限定されたり、瞬間混合機等の設備を導入しなけ
ればならない等の問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解消するため、少量の架橋剤で高い架橋度と粘
着物性を発現すると共に、架橋剤配合後の可使時間が長
く塗工作業性に優れたアルカリ水溶性粘着剤組成物を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のアルカリ水溶性
粘着剤組成物は、メルカプトアルコキシシランを必須成
分とし、共重合体100g中に酸性官能基を0.13〜
1.00mol含有する(メタ)アクリル系共重合体と
架橋剤から成ることを特徴とし、そのことにより上記目
的が達成される。尚、本発明において、(メタ)アクリ
ルとは、アクリル又はメタアクリルを意味する。
【0009】上記(メタ)アクリル系共重合体は、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチルエステル等の(メタ)アクリル系
モノマーとカルボキシル基、スルフォン酸基、燐酸基等
の酸性官能基を有するビニル系モノマー及び必須成分で
あるメルカプトアルコキシシランとを共重合することに
より得られる。
【0010】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、アルキル基の炭素数が2〜12の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルが好ましく、例えば、(メ
タ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸イソオ
クチルエステル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メ
タ)アクリル酸トデシルエステル等が挙げられ、これら
の1種もしくは2種以上が好適に用いられる。アルキル
基の炭素数が1あるいは12より大きいと、得られる共
重合体の弾性率が高くなりすぎて粘着剤が硬くなること
がある。
【0011】又、上記酸性官能基を有し(メタ)アクリ
ル系モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとして
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、(無
水)マレイン酸、イタコン酸、2−アクリロイルオキシ
エチル琥珀酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル
酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル
酸、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェ
ート、β−カルボキシエチルアクリレート、反応性スル
フォン酸エステル等が挙げられ、これらの1種もしくは
2種以上が好適に用いられる。
【0012】上記(メタ)アクリル系モノマーと酸性官
能基を有するビニル系モノマーとの共重合比率は、得ら
れる共重合体100g中に占める酸性官能基の量が0.
13〜1.00molの範囲となるような比率であるこ
とが必要である。
【0013】共重合体100g中の酸性官能基の量が
0.13mol未満であるとアルカリ性水への溶解性が
得られず、逆に1.00molを超えると共重合体が硬
質化して粘着性が著しく低下する。
【0014】上記共重合体に必須成分として用いられる
メルカプトアルコキシシランは、連鎖移動剤及びカップ
リング剤としての両方の機能を有し、上記(メタ)アク
リル系モノマーと上記酸性官能基を有するビニル系モノ
マーとの共重合時に、メルカプタン基が成長ラジカルと
反応してアルコキシシリル基が(メタ)アクリル系共重
合体の分子末端に導入される。アルコキシシリル基は水
分、例えば空気中の湿度や被着体表面の水分等によって
加水分解(脱アルカノール反応)してシラノール基とな
り、シラノール基は脱水縮合して高分子化するので得ら
れる(メタ)アクリル系共重合体に自己架橋性を付与す
る。
【0015】上記メルカプトアルコキシシランとして
は、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メルカプトメチルジメトキシシラン、3−メル
カプトメチルジエトキシシラン、メルカプトメチルジメ
チルメトキシシラン等が挙げられられるが、勿論これら
に限定されるものではない。上記メルカプトアルコキシ
シランのなかでも3−メルカプトプロピルトリメトキシ
シランは反応速度が速く容易に架橋するのでより好適に
用いられる。
【0016】上記メルカプトアルコキシシランの使用量
は、特に限定されるものではないが、前記(メタ)アク
リル系モノマー100重量部に対し、メルカプトアルコ
キシシラン0.01〜3重量部程度が好ましい。(メ
タ)アクリル系モノマー100重量部に対するメルカプ
トアルコキシシランの量が0.01部程度未満であると
得られる(メタ)アクリル系共重合体の自己架橋性が乏
しく、逆に3重量部程度を超えると得られる(メタ)ア
クリル系共重合体の分子量が低下し粘着剤組成物の粘着
物性も低下する。
【0017】本発明における(メタ)アクリル系モノマ
ーと酸性官能基を有するビニル系モノマーとの共重合方
法は、溶液重合法、塊状重合法、光重合法等が好ましい
が、なかでも溶液重合法が簡便であり最も好ましい。溶
液重合に用いる有機溶剤の種類は、特に限定されるもの
ではなく、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル
類、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、イ
ソプロピルアルコール等のアルコール類等が好適に用い
られる。
【0018】上記において、溶液重合に用いられる有機
溶剤中に水分が多く存在すると、前述の如くアルコキシ
シリル基の加水分解が進行してシラノール基となり、こ
れが脱水縮合して重合反応中にゲル化を起こすことがあ
るので、有機溶剤中の水分量は0.05重量%程度以下
であることが望ましい。同様の理由により、本発明にお
いては、水を溶媒とする乳化重合法や懸濁重合法は採用
出来ない。
【0019】上記により得られる(メタ)アクリル系共
重合体のガラス転移温度は、特に限定されるものではな
いが、−50〜50℃程度の範囲にあることが望まし
い。共重合体のガラス転移温度が−50℃程度未満であ
ると耐熱性が低下するし、逆に50℃程度を超えると耐
寒性が低下する。尚、ここで言うガラス転移温度とは、
アクリル系共重合体の粘弾性スペクトルのtanδのピ
ーク値で示されるTgを言う。
【0020】又、上記(メタ)アクリル系共重合体の分
子量は、特に限定されるものではないが、GPCで測定
した重量平均分子量で1〜80万程度き範囲にあること
が望ましい。(メタ)アクリル系共重合体の重量平均分
子量が1万程度未満であると得られる粘着剤組成物の凝
集力が不充分となり、逆に80万程度を超えると粘着剤
組成物の貯蔵安定性が低下することがある。
【0021】本発明の粘着剤組成物には、使用前に架橋
剤が配合されることが必要である。上記架橋剤の種類
は、特に限定されるものではなく、アクリル系粘着剤に
一般的に使用されるイソシアネート系架橋剤、アジリジ
ン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、有機金属系架橋剤等が
好適に用いられる。
【0022】上記イソシアネート系架橋剤としては、特
に限定されるものではないが、トリレンジイソシアネー
トもしくはその水素化物、トリレンジイソシアネートの
トリメチロールプロパンとの付加物、トリフェニルメタ
ントリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート等のように分子内に2
個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート
化合物が挙げられる。
【0023】又、上記アジリジン系架橋剤としては、特
に限定されるものではないが、N,N’−ジフェニルメ
タン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニ
ルプロピオネート、N,N’−ヘキサメチレン−1,6
−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等の2官能
以上のアジリジン系化合物が挙げられる。
【0024】上記架橋剤の配合量は、特に限定されるも
のではないが、前記(メタ)アクリル系共重合体100
重量部に対し、架橋剤0.01〜2重量部程度が好まし
い。(メタ)アクリル系共重合体100重量部に対する
架橋剤の量が0.01重量部程度未満であると架橋度が
低くなり粘着剤組成物の初期性能が発現されず、逆に2
重量部程度を超えると過剰配合となり可使時間が短くな
る。
【0025】上記架橋剤が配合された粘着剤組成物の架
橋反応は、粘着加工製品、例えば粘着テープ等の製造
時、紙、布、プラスチックフィルム、金属箔等の各種基
材に塗布された粘着剤組成物を加熱乾燥する時に進行す
る。
【0026】特に、本発明においては、メルカプトアル
コキシシランを必須成分として用いることにより粘着剤
組成物の主成分である(メタ)アクリル系共重合体を自
己架橋性としているので、通常のアクリル系粘着剤の場
合より少量の架橋剤量で高い架橋度を得ることが出来る
と共に可使時間も長くなる。又、架橋剤のみで架橋が完
了しなかった場合でも、空気中の湿度や基材もしくは被
着体の微量水分により、(メタ)アクリル系共重合体の
末端に導入されたアルコキシシリル基のシラノール化及
び脱水縮合による所謂湿気硬化反応が起こるので最終的
に架橋不充分となることは無い。
【0027】本発明のアルカリ水溶性粘着剤組成物に
は、アルカリ水溶性、自己架橋性及び可使時間等を阻害
しない範囲で必要に応じ、酢酸ビニル、スチレン、N−
ビニルピロリドン、マクロモノマー(高分子モノマー)
等の反応性モノマーを共重合成分として用いても良い
し、又、粘着付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可
塑剤、軟化剤、長鎖有機酸、充填剤、着色剤、界面活性
剤、中和剤等の各種添加剤を配合しても良い。
【0028】
【作用】本発明のアルカリ水溶性粘着剤組成物は、メル
カプトアルコキシシランで自己架橋性とした(メタ)ア
クリル系共重合体を主成分とするので、少量の架橋剤で
高い架橋度と粘着物性が得られると共に、可使時間も長
く塗工作業性に優れている。又、上記(メタ)アクリル
系共重合体は、共重合体100g中に酸性官能基を0.
13〜1.00mol含有するので、酸性及び中性の水
には溶解せず、アルカリ性の水にのみ容易に溶解する。
【0029】
【実施例】この発明をさらに詳しく説明するため、以下
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【0030】(実施例)
【0031】(a)アクリル系共重合体の重合 温度計、攪拌器及び窒素導入管を備えた反応容器に、表
1の実施例に示されるように、アクリル酸ブチルエステ
ル84.8部、アクリル酸15部、アクリル酸2−ヒド
ロキシエチルエステル0.2部及び3−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン0.25部と酢酸エチル100
部を仕込み、60℃に昇温し還流後、重合開始剤として
アゾビスイソブチルニトリル0.05部を滴下し10時
間共重合反応を行い、樹脂分50%のアクリル系共重合
体溶液を得た。得られたアクリル系共重合体100g中
の酸性官能基の含有量は0.21mol、又、GPCで
測定した重量平均分子量は20万であった。
【0032】(b)粘着剤組成物の調整 表1の実施例に示されるように、上記アクリル系共重合
体溶液200部(樹脂分100部)に対し、架橋剤とし
て、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−ア
ジリジンカルボキシアミド)を0.5部及び1.0部配
合し2種類のアクリル系溶剤型粘着剤組成物を得た。
【0033】(c)評価 得られた2種類の粘着剤組成物の性能評価を次の方法で
行った結果は表1に示すとおりであった。尚、評価は特
に記載の無いかぎり23℃−65%RHの雰囲気下で行
った。
【0034】架橋度:得られた2種類の粘着剤組成物
を、予め離型処理を施した厚み38μmのポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルムの離型処理面に乾燥
後の膜厚が60μmとなるように塗布し110℃−5分
間加熱乾燥した。次いで、約0.2gの粘着剤組成物を
採取し、40mlのテトラヒドロフラン(THF)に浸
漬して23℃−65%RHの雰囲気下に24時間放置し
た後、200メッシュのステンレス金網で濾過して溶液
と不溶解物に分離し、不溶解物の乾燥重量を測定してゲ
ル分率(%)を求めた。
【0035】保持力:得られた2種類の粘着剤組成物
を、予め表面張力が54dyn/cmとなるようにコロ
ナ処理を施した厚み38μmのPETフィルムのコロナ
処理面に乾燥後の膜厚が60μmとなるように塗布し1
10℃−5分間加熱乾燥して、2種類の粘着テープを作
成した。次いで、JIS Z−0237「粘着テープ・
粘着シート試験方法」に準じ、巾25mm、長さ100
mmに裁断した粘着テープを巾25mm、長さ100m
m、厚み1.5mmの冷間圧延ステンレス鋼板に接着面
積が25mm×25mmとなるように貼り合わせ、2k
g/10mmの荷重を300mm/分の圧着速度で1往
復させて圧着し30分放置した後、粘着テープを下側に
して60℃の恒温ボックス中に垂直に懸垂し、粘着テー
プの下端に1kgの荷重を懸けて放置し、2時間後の接
着部のズレ距離(mm)を測定した。
【0036】可使時間:得られた2種類の粘着剤組成
物の各500ccを金属缶に採取し、密栓して23℃−
65%RHの雰囲気下に放置し、1時間後、3時間後及
び6時間後の粘度(cps)を同雰囲気下でBH型回転
粘度計を用いて測定した。
【0037】溶解性:保持力試験で用いたのと同様の
粘着テープを巾50mm、長さ50mmに裁断し、60
℃のアルカリ水(1重量%の水酸化カリウム水溶液)3
00ccに浸漬し1時間放置後の粘着剤のみの重量減少
率(%)を測定した。尚、同様の試験を中性水(イオン
交換水)及び酸性水(1重量%の硫酸水溶液)について
も行った。
【0038】(比較例)
【0039】アクリル系共重合体の重合において、3−
メルカプトプロピルトリメトキシシランの代わりにドデ
シルメルカプタン0.25部を用い、共重合体100g
中の酸性官能基の含有量0.21mol、GPCで測定
した重量平均分子量22万のアクリル系共重合体溶液を
得た。得られたアクリル系共重合体溶液を用い、実施例
と同様にして2種類のアクリル系溶剤型粘着剤組成物を
得た。
【0040】得られた2種類の粘着剤組成物の性能を実
施例と同様にして評価した結果は表1に示すとおりであ
った。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示された通り、この発明による実施
例のアクリル系粘着剤組成物は、少ない架橋剤量で高い
架橋度と粘着物性(保持力)が得られると共に、架橋剤
混合後の可使時間も長く塗工作業性に優れたものであ
る。これに対し、比較例のアクリル系粘着剤組成物は、
実施例と同一の架橋剤量では、架橋度及び粘着物性(保
持力)が低く、架橋剤量を増やせば可使時間が短くなり
塗工作業性に劣る。
【0043】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明のアルカリ水
溶性粘着剤組成物は、少ない架橋剤量で高い架橋度と粘
着物性を得られるので、架橋剤混合後の可使時間が長く
塗工作業性に優れている。又、酸性及び中性の水には溶
解せずアルカリ性の水にのみ容易に溶解する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルカプトアルコキシシランを必須成分
    とし、共重合体100g中に酸性官能基を0.13〜
    1.00mol含有する(メタ)アクリル系共重合体と
    架橋剤から成ることを特徴とするアルカリ水溶性粘着剤
    組成物。
JP29553393A 1993-11-25 1993-11-25 アルカリ水溶性粘着剤組成物 Pending JPH07145365A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008156882A (ja) * 2006-12-22 2008-07-10 Toppan Cosmo Inc 壁面下地処理用シート及び塗り壁材の施工方法
US7476287B2 (en) * 2002-11-26 2009-01-13 The Boeing Company Soluble rivet tape

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