JPH07145289A - 水性顔料組成物 - Google Patents

水性顔料組成物

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JPH07145289A
JPH07145289A JP31911793A JP31911793A JPH07145289A JP H07145289 A JPH07145289 A JP H07145289A JP 31911793 A JP31911793 A JP 31911793A JP 31911793 A JP31911793 A JP 31911793A JP H07145289 A JPH07145289 A JP H07145289A
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JP
Japan
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water
weight
parts
copolymer
acrylic acid
Prior art date
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JP31911793A
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English (en)
Inventor
Akimitsu Kato
昭光 加藤
Yuichi Kobayashi
雄一 小林
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Pentel Co Ltd
Original Assignee
Pentel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ハンザイエローG、群青などの顔料10〜5
0重量%と、ポリアクリル酸アンモニウムなどのアクリ
ル系のアルカリ可溶性樹脂及び/またはメタクリル酸エ
ステルエマルションなどの樹脂分散体の5〜30重量%
と、アクリル酸−メタクリル酸エステルであって、メタ
クリル酸エステルのアルキル基が炭素数10〜30であ
るもの0.1〜2重量%と、エチレングリコール、グリ
セリン等の高沸点水溶性有機溶剤1〜20重量%とを含
む。 【効果】 耐水性を有する水彩絵具、ポスターカラーな
どとして経時分離が少なく、塗布時の乾燥性を遅らせる
事無く、パレットなどの上に盛った時の組成物表面にお
ける耐水性皮膜の形成が遅い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性を有するポスタ
ーカラー、水彩絵具などに好適に用いられる水性顔料組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐水性を有するポスターカラー、水彩絵
具などとして用いられる水性顔料組成物は、顔料と、ア
ルカリ可溶性樹脂及び/または樹脂分散体と、高沸点水
溶性有機溶剤と水溶性高分子と水とよりなっていた。顔
料は、着色材として用いられているものである。アルカ
リ可溶性樹脂及び/または樹脂分散体は、定着剤として
用いられているものであり、塗布跡に耐水性を付与する
ものである。高沸点水溶性有機溶剤は凍結防止剤や乾燥
時間調整剤として用いている。水溶性高分子は、増粘剤
として用いられているものであって、その増粘作用によ
り顔料の沈降を防止し経時後の溶剤分離を抑制する。更
に、この水溶性高分子は、その保水作用により水分の蒸
発を抑え、水性顔料組成物表面の乾燥を防止する効果も
有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、水性顔料組
成物をポスターカラー、水彩絵具として使用した場合、
被塗布面上の塗布跡がいつまでも乾燥しないと、かたづ
けられないことや、ゴミ等が付着するという問題が発生
する。しかし、塗布時の乾燥を早めるため高沸点水溶性
有機溶剤の配合量を減らすと、パレット等の上に盛った
水性顔料組成物表面の乾燥が早くなり、短時間で組成物
の表面に耐水性の樹脂皮膜が形成してしまうという問題
が発生する。また、顔料の沈降を防止し、溶剤の分離を
抑制するため水溶性高分子の配合量を多くすると、その
保水力により塗布時の乾燥が遅くなり、また、水溶性高
分子により粘度が高くなり流動性が悪くなるためパレッ
ト等の上に盛った水性顔料組成物表面の耐水性樹脂皮膜
の形成も早まるという問題が発生する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、経時後にも溶
剤分離が少なく、塗布時の乾燥を早めると共にパレット
等の上に盛った水性顔料組成物表面の耐水性樹脂被膜の
形成が遅い水性顔料組成物を得ることを目的としたもの
であって、顔料と、定着剤と、増粘剤と、高沸点水溶性
有機溶剤と、水とを少なくとも含み、前記定着剤がアク
リル系のアルカリ可溶性樹脂及び/または樹脂分散体で
あり、前記増粘剤が炭素数10〜30のアルキル基のメ
タクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体であるこ
とを特徴とする水性顔料組成物を要旨とするものであ
る。
【0005】顔料は、着色材として使用する。従来公知
の各種無機顔料及び有機顔料を使用できる。具体的に
は、カーボンブラック、酸化チタン、ベンガラ、カドミ
ウムレッド、レーキレッド、カーミン3B、同6B、黄
土、バリウム黄、ハンザエローG、同10G、紺青、群
青、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等
が挙げられる。これらの顔料は単独若しくは複数混合し
て使用でき、その使用量は水性顔料組成物全量に対して
10〜50重量%が好ましい。
【0006】定着剤は、塗布跡に耐水性を付与するもの
であって、展色剤としても使用するが、アクリル系のア
ルカリ可溶性樹脂及び/または樹脂分散体を用いる。
【0007】アクリル系のアルカリ可溶性樹脂は、アク
リル酸またはメタクリル酸の重合体や、アクリル酸また
はメタクリル酸とそれらの炭素数が1〜5のアルキルエ
ステルとの共重合体である。アルカリ可溶性樹脂は、ア
ルカリ物質との併用によって水溶性となる樹脂であっ
て、アルカリ物質としては、塗布跡の耐水性を考慮すれ
ば、特にアンモニアやアミン類が好ましい。具体的一例
としては、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリメタク
リル酸アンモニウム塩や、アクリル酸、メタクリル酸
と、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、メ
タクリル酸ブチル等のエステルとを組み合わせた共重合
体のアンモニウム塩などが挙げられる。その使用量は水
性顔料組成物全量に対して5〜30重量%が好ましい。
【0008】樹脂分散体は、アクリル酸エステルコポリ
マー系エマルション、スチレン−アクリル酸エステルコ
ポリマー系エマルション、エチレン−酢酸ビニルコポリ
マー系エマルションといったものなどが挙げられ、その
使用量は水性顔料組成物全量に対して固形分として5〜
30重量%が好ましい。
【0009】増粘剤は、顔料の沈降を防止し、経時後の
溶剤分離を抑制するものであって、炭素数10〜30の
アルキル基のメタクリル酸エステルとアクリル酸との共
重合体を用いる。アルキル基の炭素数が9以下の場合、
増粘剤としての効果が低く、アルキル基の炭素数が31
以上の場合、水に対する溶解性が低下して増粘剤として
の効果が低い。炭素数10〜30のアルキル基のメタク
リル酸エステルは、メタクリル酸デシル、メタクリル酸
ウンデシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸トリ
デシル、メタクリル酸テトラデシル、メタクリル酸ペン
タデシル、メタクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘ
プタデシル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸
ノナデシル、メタクリル酸エイコデシル、メタクリル酸
ヘンエイコシル、メタクリル酸ドコシル、メタクリル酸
トリコシル、メタクリル酸テトラコシル、メタクリル酸
ペンタコシル、メタクリル酸ヘキサコシル、メタクリル
酸ヘプタコシル、メタクリル酸オクタコシル、メタクリ
ル酸ノナコシル、メタクリル酸トリアコンチルであり、
これらのメタクリル酸エステルとアクリル酸との共重合
体は、常法によって得ることができる。この共重合体
は、アンモニア等のアルカリ剤を加え、増粘させて用い
る。その使用量は水性顔料組成物全量に対して0.1〜
2.0重量%が好ましい。
【0010】高沸点水溶性有機溶剤は、凍結安定剤、乾
燥調整剤などとして使用するものであって、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。こ
の高沸点水溶性有機溶剤は、単独若しくは複数混合して
使用でき、その使用量は水性顔料組成物全量に対して1
〜20%重量が好ましい。
【0011】尚、上記成分の外、必要に応じて炭酸カル
シウム、硫酸バリウム等の体質顔料や、増粘剤として水
溶性高分子を用いたり、防腐・防黴剤、防錆剤、脱泡・
消泡剤などの添加剤を適宜用いても良い。
【0012】又、本発明の水性顔料組成物は、従来公知
の方法によって容易に得ることができる。例えば、上記
成分を三本ロールミルや横型ボールミル、横型ビーズミ
ル等の分散機にて混合分散するなどである。
【0013】
【作用】増粘剤として用いる炭素数10〜30のアルキ
ル基のメタクリル酸エステルとアクリル酸との共重合体
は、ポリビニルアルコールやカルボキシメチルセルロー
スといった従来使用されている増粘剤に比較して、増粘
効果が大きく、乳化分散能力が大きいため、少量の添加
で良く、顔料の沈降を良好に防止し、溶剤の分離を抑制
し、表面乾燥の原因になる樹脂の水との混じりを良好と
なし、組成物表面に樹脂成分だけ取り残される事がな
く、塗布時の乾燥性を阻害する事無く、パレット上の組
成物の表面乾燥を抑えると考えられる。
【0014】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示すが、本発明
は、下記実施例に限定されるものではない。
【0015】実施例1 ハンザイエローG(C.I.ピグメントイエロー1) 10重量部 アクリル酸−アクリル酸ブチルエステル共重合体のアンモニウム塩 10重量部 アクリル酸−メタクリル酸ドデシル共重合体 0.7重量部 グリセリン 5重量部 ジエタノールアミン 0.5重量部 水 34重量部 炭酸カルシウム 40重量部 上記成分をラボミキサーに入れ15分間撹拌した後、三
本ロールミルにて2回通しを行ない黄色の水性顔料組成
物を得た。
【0016】実施例2 カーミン6B(C.I.ピグメントレッド57) 5重量部 炭酸カルシウム 30重量部 アクリル酸、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチルの共重合体のアンモニウ ム塩 15重量部 アクリル酸−メタクリル酸ヘキサデシル共重合体 0.5重量部 グリセリン 5重量部 濃アンモニア水 0.5重量部 水 48重量部 上記成分をラボミキサーに入れ15分間撹拌した後、三
本ロールミルにて2回通しを行ない赤色の水性顔料組成
物を得た。
【0017】実施例3 群青(C.I.ピグメントブルー29) 40重量部 ポリメタクリル酸アンモニウム塩 12重量部 アクリル酸−メタクリル酸ペンタコシル共重合体 0.3重量部 グリセリン 5重量部 濃アンモニア水 0.5重量部 水 39重量部 酸化ケイ素 3重量部 上記成分をラボミキサーに入れ15分間撹拌した後、三
本ロールミルにて2回通しを行ない青色の水性顔料組成
物を得た。
【0018】実施例4 群青(ピグメントブルー29) 40重量部 ポリメタクリル酸エステルのエマルジョン 12重量部 アクリル酸−メタクリル酸ペンタコシル共重合体 0.2重量部 グリセリン 5重量部 濃アンモニア水 0.5重量部 水 39重量部 酸化ケイ素 3重量部 上記成分をラボミキサーに入れ15分間撹拌した後、三
本ロールミルにて2回通しを行ない青色の水性顔料組成
物を得た。
【0019】比較例1 実施例1において、アクリル酸−メタクリル酸ドデシル
共重合体0.5重量部を、カルボキシメチルセルロース
0.5重量部に代えた以外は、実施例1と同様になして
黄色の水性顔料組成物を得た。
【0020】比較例2 実施例2において、アクリル酸−メタクリル酸ヘキサデ
シル共重合体0.5重量部を、水0.5重量部に代えた
以外は、実施例2と同様になして赤色の水性顔料組成物
を得た。
【0021】比較例3 群青(C.I.ピグメントブルー29) 40重量部 ポリメタクリル酸アンモニウム塩 12重量部 カルボキシメチルセルロース 0.5重量部 グリセリン 10重量部 濃アンモニア水 0.5重量部 水 34重量部 酸化ケイ素 3重量部 上記成分を実施例3と同様になして青色の水性顔料組成
物を得た。
【0022】比較例4 群青(C.I.ピグメントブルー29) 40重量部 ポリメタクリル酸アンモニウム塩 12重量部 アクリル酸−メタクリル酸オクチル共重合体 0.5重量部 グリセリン 5重量部 濃アンモニア水 0.5重量部 水 39重量部 酸化ケイ素 3重量部 上記成分を実施例3と同様になして青色の水性顔料組成
物を得た。
【0023】
【表1】
【0024】経時分離試験 上記、実施例1〜4、比較例1〜4で得た水性顔料組成
物各60mlを蓋付試験管に入れ、密封して、室温で3
0日放置し、組成物表面の溶剤分離量を測定評価した。 ○:分離量 0〜0.2ml △:分離量 0.2〜0.5ml ×:分離量 0.5ml以上
【0025】塗布時乾燥性試験 上記、実施例1〜4、比較例1〜4で得た水性顔料組成
物と水とを重量比2:1で混合し、画筆で画用紙に面塗
りを行い、常温、常湿にて乾燥時間を指触にて測定評価
した。 ○:乾燥時間10分未満 ×:乾燥時間10分以上
【0026】表面皮膜形成試験 上記 実施例1〜4、比較例1〜4で得た水性顔料組成
物をパレット(ポリプロピレン製板)に盛りつけた後、
常温、常湿にて放置し、表面の乾燥時間を指触にて測定
評価した。 ○:乾燥時間30分以上 ×:乾燥時間30分未満
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る水性顔料組成物は、経時的に溶剤分離が少なく、塗布
時の乾燥も早く、パレットなどの上に盛った状態で組成
物表面の耐水性皮膜の形成が遅いという特性を有してお
り、耐水性のポスターカラー、水彩絵具として特に有用
に用いられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 顔料と、定着剤と、増粘剤と、高沸点水溶性有機溶剤
    と、水とを少なくとも含み、前記定着剤がアクリル系の
    アルカリ可溶性樹脂及び/または樹脂分散体であり、前
    記増粘剤が炭素数10〜30のアルキル基のメタクリル
    酸エステルとアクリル酸との共重合体であることを特徴
    とする水性顔料組成物。
JP31911793A 1993-11-25 1993-11-25 水性顔料組成物 Pending JPH07145289A (ja)

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