JPH07143986A - 血管内導入器具 - Google Patents

血管内導入器具

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JPH07143986A
JPH07143986A JP6180587A JP18058794A JPH07143986A JP H07143986 A JPH07143986 A JP H07143986A JP 6180587 A JP6180587 A JP 6180587A JP 18058794 A JP18058794 A JP 18058794A JP H07143986 A JPH07143986 A JP H07143986A
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JP
Japan
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intravascular
blood vessel
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synthetic resin
main body
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JP6180587A
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Yasuo Miyano
保男 宮野
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血管内狭窄部を治療するために、用いられる
血管内導入器具であり、操作性の高いものを提供するも
のである。 【構成】 血管内導入器具1は、先端部12、本体部1
4および基端部16を備え、基端部16を除く先端部1
2および本体部14の表面に潤滑性物質8が固定されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、血管内狭窄部
を治療するために、用いられる血管内導入器具である。
具体的には、血管内狭窄部に導入され狭窄部を拡張し、
狭窄部末梢側における血流の改善を図る虚血性疾患治療
に使用される血管内導入器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、血管内狭窄部を拡張する拡張
体付カテーテルとしては、例えば特公表54−7068
3号公報に示されるようなグリュンティッヒタイプと呼
ばれるもの、また、例えば米国特許第4,323,07
1号明細書に示されるようなシンプソン−ロバートタイ
プと呼ばれるものが用いられている。上記の拡張体カテ
ーテルによる血管狭窄部の拡張手技は、まず最初にガイ
ドカテーテルを目的とする血管狭窄部付近まで、挿入
し、このガイドカテーテル内部に、拡張体カテーテルを
挿通する。そして、拡張体カテーテルのルーメン内に
は、拡張体カテーテルを誘導するための、ガイドワイヤ
ーが挿通されている。そして、このガイドワイヤーを血
管狭窄部内部に挿通し、それに続いて拡張体カテーテル
を血管狭窄部内に位置させた後、拡張体拡張用流体を注
入し、拡張体を拡張させて、血管狭窄部を開大させ、血
管狭窄部を治療するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の器具で
は、操作性が悪く、より操作性の高いものが望まれてい
る。本発明の目的は、操作性の高い血管内導入器具を提
供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、先端部、本体部および基端部を備える血管内導入器
具であって、前記基端部を除く前記先端部および前記本
体部の表面が潤滑性表面となっていることを特徴とする
血管内導入器具である。そして、前記血管内導入器具の
先端部、本体部および基端部は、合成樹脂により被覆さ
れており、かつ、先端部および本体部を被覆する合成樹
脂の表面に潤滑性物質が固定されていることが好まし
い。また、前記血管内挿入器具は、芯材を有し、該芯材
は、超弾性合金により形成されていることが好ましい。
また、前記血管内導入器具は、芯材を有し、該芯材は、
Ti−Ni系合金により形成されていることが好まし
い。そして、前記血管内導入器具は、血管内狭窄部に導
入するためのものである。また、前記血管内導入器具
は、虚血性疾患治療用器具である。
【0005】そして、前記芯材の先端部は、細径部とな
っていることが好ましい。さらに、前記芯材の先端部
は、先端に向かって縮径するテーパー部を有しているこ
とが好ましい。
【0006】
【実施例】そこで、本発明の血管内導入器具を血管内狭
窄部に導入され、虚血性疾患治療に用いられる虚血性疾
患治療用器具に応用した実施例を用いて説明する。本発
明の血管内導入器具1は、先端部12、本体部14およ
び基端部16を備え、基端部16を除く先端部12およ
び本体部14の表面が潤滑性表面となっている。
【0007】そこで、図1に示す本発明の実施例の血管
内導入器具について説明する。図1は、本発明の一実施
例の血管内導入器具の断面図である。この実施例の血管
内導入器具1は、芯材2と、その先端部の外周に固定さ
れた血管拡張部3とを有し、芯材2の全体は、合成樹脂
層6により被覆されている。そして、この治療器具1
は、大きく分けると、先端部12、本体部14、基端部
16の3つの部分に区分される。
【0008】具体的に説明すると、芯材2は、芯材2の
基端部16(使用時における手元)での操作を先端に確
実に伝達する機能を有し、さらに、蛇行した血管内、細
径化した血管内を容易に進行させための機能を有してい
る。また、この基端部16での操作を容易とするため
に、図面に示すように、基端部16には、後述する潤滑
性物質8が固定されておらず、潤滑性表面となっていな
い。
【0009】芯材2としては、ステンレス鋼、ピアノ線
さらには、超弾性金属などが好適に使用される。好まし
くは、超弾性金属であり、例えば、Ni−Ti系合金、
Cu−Al−Ni系合金、Cu−Zn−Al系合金等の
超弾性材料が好適である。芯材2としては、具体的に
は、49〜58原子%NiのTi−Ni合金、38.5
〜41.5重量%ZnのCu−Zn合金、1〜10重量
%XのCu−Zn−X合金(X=Be,Si,Sn,A
l,Ga)、36〜38原子%AlのNi−Al合金等
の超弾性金属体が好適に使用される。特に好ましくは、
上記のTi−Ni合金である。
【0010】さらに、芯材2は、先端側がより柔軟であ
ることが好ましく、特に、先端に向かって徐々に柔軟性
が増加することが好ましく、そのため図1に示す実施例
では、芯材2は、先端に向かって徐々に細径となってお
り、その径を変化させることにより、適応に応じて柔軟
性を変化させることができる。また、柔軟性の変化は、
芯材を形成する金属の熱処理条件を変えることによって
も行うことができる。さらに、芯材2の基端部は、より
剛性が高いことが好ましく、このため、図1に示す実施
例では、基端部16の外径が、本体部14より大きいも
のとなっている。また、上述のように、熱処理条件を変
えることにより、基端部16を剛性の高いものとしても
よい。
【0011】そして、芯材2の先端部12の先端の外径
が、0.005〜0.200mm、好ましくは、0.0
10〜0.150mm、先端部12の末端の外径が0.
10〜0.40mm、好ましくは0.25〜0.35m
mであり、先端部12部分の長さは50〜600mm、
好ましくは100〜450mm、先端部12の曲げ負荷
は、0.1〜10g、好ましくは0.3〜6.0g、復
元負荷は、0.1〜10g、好ましくは0.3〜6.0
gである。また、芯材2の本体部14の外径は、0.4
0〜1.50mm、好ましくは、0.60〜0.90で
あり、本体部14の長さは950〜1600mm、好ま
しくは1100〜1500mm、本体部の曲げ負荷は、
10〜50g、好ましくは20〜40g、復元負荷は、
10〜50g、好ましくは20〜40gである。また、
芯材2の基端部16の外径は、0.80〜3.00m
m、好ましくは、0.80〜2.00であり、基端部1
6の部分の長さは50〜500mm、好ましくは100
〜400mm、基端部16の部分の曲げ負荷は、80〜
400g、好ましくは100〜250g、復元負荷は、
80〜400g、好ましくは100〜250gである。
【0012】そして、芯材2の外面には、第1の合成樹
脂層6が被覆されている。この第1の合成樹脂層6は、
血管壁との摩擦抵抗をある程度低下させるとともに、後
述する血管拡張部の固着性を向上させる機能を有してい
る。第1の合成樹脂層6の材質としては、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレン、
ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、フッ素樹脂
(例えば、PTFE、ETFE)、シリコーンゴムもし
くはそれらのエラストマーおよび複合材料等が好適に使
用され、特に好ましくは、ポリウレタンである。後述す
る潤滑性表面を形成する場合にあっては、潤滑性物質の
固定効果が高い合成樹脂を用いることが好ましく、その
ような樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、
ポリエステルが好適であり、また、これらの合成樹脂以
外の合成樹脂を用いる場合は、その合成樹脂に上記の固
定効果の高い合成樹脂を混合したものを用いることが好
ましい。
【0013】合成樹脂層6は、芯材2の湾曲の妨げにな
らない程度に柔軟であり、外表面は凹凸のない滑らかな
表面となっていることが好ましい。さらに、合成樹脂層
6を形成する合成樹脂中に、Ba、W、Bi、Pb、P
t等の金属単体もしくは化合物による微粉沫状のX線造
影性物質を混入することが好ましく、このようにするこ
とにより血管内に導入中の治療器具1の先端部の位置確
認が容易となる。合成樹脂層6の肉厚は、最先端部分に
おいては、0.20〜0.40mm、好ましくは0.3
0〜0.35mmである。また、本体部での肉厚は0.
20〜1.50mm、好ましくは0.40〜1.30m
m、基端部での肉厚は2.00〜3.00mm、好まし
くは2.30〜2.70mmである。
【0014】血管拡張部3は、血管狭窄部を強制的に拡
張するためのものであり、先端部12に設けられてい
る。そして、この血管拡張部3は、血管の狭窄部を拡張
でき、かつある程度の可塑性を有し、挿入中に血管内壁
に損傷を与えないものが好ましい。このため、本発明の
導入器具1に用いられている血管拡張部3は、図1に示
すように中実に形成されており、血管狭窄部に強制挿入
することにより、血管狭窄部を拡張できるように構成さ
れている。具体的には、血管を拡張するための大径部3
aと、この大径部3aを血管狭窄部に導入するためのテ
ーパー部3bを有している。
【0015】さらに、大径部3aは、図1のI−I線断面
図である図2に示すように、大径部3aの長手方向に延
びる溝40を有するものが好ましく、特に、図2に示す
ように断面が、星型あるいは歯車状、さらには、図4に
示すような、溝40部分のみ凹部となっている形状が好
ましい。このようにすることにより、血管拡張部3は血
管内狭窄部との接触面積が減少するため、容易に狭窄部
に挿入することが可能となるとともに、血管拡張部3を
血管内狭窄部に挿入した後、基端部16を回転あるいは
進退させることにより狭窄原因物質(血栓、アテローム
等)の除去も容易となる。
【0016】また、若干狭窄部への挿入抵抗は高くなる
が、血管拡張部3として、図3に示すような、断面が円
形をした円筒状であってもよい。また、大径部3aの基
端側もテーパー部となっていることが好ましく、テーパ
ー部とすることにより、導入器具1を血管狭窄部、さら
には血管中より抜去する際に、血管内壁に損傷を与える
ことを防止できる。
【0017】血管拡張部3の材質としては、血管の狭窄
部を拡張でき、かつある程度の可塑性を有するものが好
ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリ
エチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリ塩化
ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタンなどの熱可塑性
樹脂、ポリアミドエラストマー、シリコーンゴム、ラテ
ックスゴム等が使用できる。さらに、血管拡張部3を形
成する合成樹脂中に、Ba、W、Bi、Pb、Pt等の
金属単体もしくは化合物による微粉沫状のX線造影性物
質を混入することが好ましく、このようにすることによ
り血管内に導入中の血管拡張部3の位置確認が容易とな
る。
【0018】血管拡張部3の大きさとしては、大径部3
aの最大部分の外径が、0.5〜8.0mm、好ましく
は1.0〜5.0mmであり、大径部の長さが5〜50
mm、好ましくは15〜30mmであり、血管拡張部3
の全体の長さが15〜55mm、好ましくは20〜35
mmであり、先端側のテーパー部の先端の直径が0.2
〜1.0mm、好ましくは0.4〜0.6mm、基端側
のテーパー部の直径が0.2〜1.0mm、好ましくは
0.4〜0.6mmである。また、先端側のテーパー部
の長さは、5〜20mm、好ましくは7〜15mm、基
端側のテーパー部の長さは1〜10mm、好ましくは3
〜8mmである。
【0019】さらに、導入器具1の先端5は、図1に示
すように、曲面状となっていることが好ましく、このよ
うにすることにより、導入器具1の先端が挿入中に血管
内壁に損傷を与えることを抑制することができる。さら
に、図1に示すように、少しくびれた先端5とすること
により、血管壁に当接した場合に最先端に力が集中しな
くなり、容易に湾曲し、別方向に容易に移行するので、
先端5の進行が容易となる。この先端5は、上記の第1
の合成樹脂層6を形成する樹脂により形成してもよく、
さらに別部材により形成したものを芯材2の先端に固着
してもよい。
【0020】さらに、血管拡張部3の基端より先端側の
外表面には、第2の合成樹脂層7を設けることが好まし
い。この第2の合成樹脂層7は、血管拡張部3より先端
側の外表面を平滑なものとするともに、合成樹脂層7を
形成する合成樹脂中に、極めて高いX線造影性を有する
物質、例えば、W、Bi、Pt等の金属単体もしくは化
合物による微粉沫状のX線造影性物質を混入することに
より、導入器具1の先端部12の位置確認をより容易な
ものすることができる。合成樹脂層7としては、上述の
合成樹脂層6において説明した材料が、好適に使用でき
る。合成樹脂層7の肉厚は、0.02〜0.15mm、
好ましくは0.05〜0.10mmである。
【0021】また、導入器具1の先端部12および本体
部14の表面は、潤滑性表面である。また、基端部16
での操作を容易とするために、図面に示すように、基端
部16には、潤滑性物質8が固定されていない。潤滑性
表面は、合成樹脂層6(または合成樹脂層7および合成
樹脂層6)の表面に潤滑性物質を固定することにより形
成することが好ましい。潤滑性物質とは、湿潤時に潤滑
性を有する物質をいう。具体的には、例えば、ポリ(2
−ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシプロピルセルロース、
メチルビニルエーテル無水マレイン酸共重合体、ポリエ
チレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピ
ロリドン等の親水性ポリマーが好適に使用される。
【0022】また、潤滑性物質の代わりに、導入器具1
の先端部12および本体部14の外表面に、ヘパリン、
ウロキナーゼ等の抗凝固剤もしくはシリコーンゴム、ウ
レタンとシリコーンのブロック共重合体(登録商標 ア
ブコサン)、ヒドロキシエチルメタクリレート−スチレ
ン共重合体等の抗血栓材料をコーティングしてもよい。
【0023】従来の拡張体カテーテルを用いた血管狭窄
部の治療のためには、上記のように、ガイドカテーテ
ル、ガイドワイヤー、そして拡張体カテーテルの挿入作
業が必要となり、治療作業が繁雑であった。しかし、こ
の実施例の血管内導入器具(虚血性疾患治療用器具)で
は、芯材と、該芯材の先端部に固定された血管拡張部と
を有し、該血管拡張部は、合成樹脂により中実に形成さ
れており、かつ、該血管拡張部は、大径部と該大径部よ
り先端側に向かって縮径するテーパー部とを有している
ので、この導入器具の導入のみでよく、ガイドカテーテ
ル、ガイドワイヤー、そして拡張体カテーテルの挿入と
いう、繁雑作業を行う必要がなく、血管狭窄部の治療を
容易に行うことができる。
【0024】次に、図5に示す導入器具30について説
明する。この実施例の導入器具30は、芯材2と、芯材
2の先端部に固定された血管拡張部3とを有し、血管拡
張部3は、合成樹脂により中実に形成されており、か
つ、血管拡張部3は、大径部と大径部より先端側に向か
って縮径するテーパー部とを有しており、さらに、導入
器具30は、血管拡張部3付近にて開口し、かつ導入器
具30の基端部にて開口するルーメン22とを有してい
る。
【0025】この誘導用器具20の基本構成は、図1に
示したものと同じであり、相違点は、合成樹脂層6の内
部を通り、血管拡張部3の付近にて開口するルーメン2
2が設けられている点、および芯材2の基端にハブ24
が設けられている点である。
【0026】ルーメン22は、図5および図5のII−II
線断面図である図6ないしその変形例である図7および
図8に示すように、導入器具1の基端部16より先端側
に延びており、血管拡張部3内を挿通し、先端側に設け
られた開口23により外部と連通しており、ルーメン2
2はその基端において、ハブ24の内部に形成された通
路と連通している。また、ルーメン22は血管拡張部3
の付近に開口していればよく、開口23は、血管拡張部
3を挿通せず、血管拡張部3の基端側に設けたものとし
てもよい。そして、ハブ24は、ルーメン22と連通す
る薬液注入ポート25を有している。このルーメン22
は、血管内部に、薬液、例えば、ウロキナーゼなどの血
栓溶解剤、場合によっては、強心剤などを注入するため
の流路として機能する。そして、ハブ24およびポート
25は、シリンジなどの薬液注入手段の取り付け用ポー
トとして機能する。
【0027】また、ハブ24の材質としては、ポリカー
ボネイト、ポリアミド、ポリサルホン、ポリアリレー
ト、メタクリレート−ブチレン−スチレン共重合体など
の熱可塑性樹脂が使用され、芯材2の基端に溶剤などに
より固着される。このようにルーメン22を設けること
により、導入器具30の先端5が血管狭窄部に到達した
際、血管拡張部3を狭窄部に挿入する前に、狭窄部に血
栓溶解剤を注入し、狭窄部の狭窄物質をある程度軟化さ
せた後に、血管拡張部3を狭窄部に挿入することがで
き、血管狭窄部の治療を確実かつ容易に行うことができ
る。また、血管拡張部3との接触により血栓等の狭窄原
因物質を除去した後に、血栓溶解剤を注入することによ
り、小片化した血栓を容易に除去することもできる。そ
の他の点については、図1に示した実施例と同様であ
る。
【0028】この実施例の血管内導入器具(虚血性疾患
治療用器具)によれば、血管拡張部より先端側にて開口
し、かつ虚血性疾患治療用器具の後端部にて開口するル
ーメンを有しているものであれば、治療用器具の先端が
血管狭窄部に到達した際、血管拡張部を狭窄部に挿入す
る前に、狭窄部に血栓溶解剤を注入し、狭窄部の狭窄物
質をある程度軟化させた後に、血管拡張部を狭窄部に挿
入することができるので、血管狭窄部の治療を確実かつ
容易に行うことが可能となる。
【0029】[具体的実施例]次に、本発明の導入器具
の実施例について説明する。 (実施例1)芯材として、Ni−Ti合金(56原子%
Ni)を用いて作成し、本体部の外径が、0.7mm、
長さが1200mm、基端部の外径が、1.0mm、長
さが、300mmであって、先端部が先端に向かって縮
径し、最先端の外径が、50μmm、先端部の長さが3
00mm、全長1800mmのものを用い、芯材に、タ
ングステン微粉末(粒径約3〜4μm)を45重量%含
有するポリウレタン(登録商標パンデックスT−500
0,大日本インキ株式会社製)を押し出しにより被覆
し、第1の合成樹脂層を形成した。
【0030】血管拡張部としては、プラチナ微粉末(粒
径約3〜4μm)を30重量%含有するポリウレタン
(登録商標パンデックスT−5070,大日本インキ株
式会社製)を用い、図2に示すような断面形状を有し、
大径部の最大直径は、1.5mmであり、大径部の長さ
は20mm、テーパー部の先端の直径が0.46mm、
長さは、10mm、基端側のテーパー部の最も基端の直
径が0.64mm、長さが、5mmのものを射出成型に
より作成し、芯材の先端部に、溶剤(THF)を用いて
固着した。
【0031】第1の合成樹脂層の最先端部分の肉厚は、
0.30mm、本体部での肉厚は、0.40mm、基端
部での肉厚は、2.50mmとした。また、第1の合成
樹脂層の成形に用いたものと同じ材料を用いて、ガラス
型にて、図1に示すように、最先端部分がくびれた曲面
形状に形成した。さらに、血管拡張部の基端より先端側
を、プラチナ微粉沫(粒径約3〜4μm)を60重量%
含有するポリウレタン(登録商標パンデックスT−50
00,大日本インキ株式会社製)5%/THF溶液を用
いてディッピングにより被覆し、第2の合成樹脂層を形
成した。第2の合成樹脂層の肉厚は、0.10mmとし
た。
【0032】そして、先端部と基端部の外面に、テトラ
ヒドロフランに2.0重量%となるように無水マレイン
酸メチルビニルエーテル共重合体を溶解した溶液を、上
記のポリウレタンにより形成された合成樹脂層の表面に
塗布し、無水マレイン酸メチルビニルエーテル共重合体
を固定し、潤滑性表面を形成させ、図1に示すような形
状を有する本発明の導入器具を作成した。この実施例の
導入器具は、全長が約1800mmであり、本体部の外
径が、1.5mm、基端部の外径が、6.0mm、最先
端の外径が、0.81mmであった。
【0033】(実施例2)芯材としては、実施例1と同
様のものを用い、タングステン微粉末(粒径3〜4μ
m)を45重量%含有するポリウレタン(登録商標パン
デックスT−5000,大日本インキ株式会社製)5%
/THF溶液を用いてディッピングにより第1の合成樹
脂層を形成させた。血管拡張部としては、タングステン
微粉末(粒径約3〜4μm)を45重量%含有するポリ
ウレタン(登録商標パンデックスT−5000,大日本
インキ株式会社製)を用い、図6に示すような断面形状
を有し、大径部の最大直径は、1.5mmであり、大径
部の長さは20mm、先端側のテーパー部の先端の直径
が0.46mm、長さは、10mm、基端側のテーパー
部の基端の直径が0.64mm、長さが5mmであっ
て、長手方向に内径0.9mmのチューブ貫通孔を有す
るものを射出成型により作成し、第1の合成樹脂層が形
成された芯材の先端部に、溶剤(THF)を用いて固着
した。
【0034】ルーメンを形成するためのチューブとし
て、ポリイミドにより形成した内径、0.8mm、外
径、0.9mmのチューブを用いた。このチューブを、
血管拡張部のチューブ貫通孔に貫通させ、チューブの先
端部分を貫通孔の先端側開口より外部に延出させ、チュ
ーブの先端開口を金属ロッドで閉塞した。さらに、貫通
孔の基端部の開口より延出したチューブ部分を、接着剤
を用いて部分的に第1の合成樹脂層に仮固着させ、つい
で全体を前記と同様のポリウレタン5%/THF溶液に
ディッピングすることにより第2の合成樹脂層を形成し
チューブを完全に固着した。第1の合成樹脂層と第2の
合成樹脂層の合計肉厚は、最先端部分においては0.3
mm、本体部では1.3mm、基端部では2.5mmで
あった。また、上記の合成樹脂を用いて、ガラス型にて
加工することにより図5に示すように、最先端部分がく
びれた曲面形状に形成した。
【0035】さらに、血管拡張部の基端より先端側を、
プラチナ微粉末(粒径約3〜4μm)を60重量%含有
するポリウレタン(登録商標パンデックスT−500
0,大日本インキ株式会社製)75%/THF溶液を用
いてディッピングにより被覆し、第3の合成樹脂層を形
成した。第3の合成樹脂層の肉厚は、0.1mmとし
た。そして、芯材の基端にナイロンにより形成した、ハ
ブを嵌合し、嵌合面を接着剤を用いて固着した。
【0036】そして、先端部と基端部の外面に、テトラ
ヒドロフランに2.0重量%となるように無水マレイン
酸メチルビニルエーテル共重合体を溶解した溶液を、上
記のポリウレタンにより形成された合成樹脂層の表面に
塗布し、無水マレイン酸メチルビニルエーテル共重合体
を固定し、潤滑性表面を形成させ、図5に示すような形
状を有する本発明の導入器具を作成した。この実施例の
導入器具は、全長が約1800mmであり、本体部の外
径が、1.8mm、基端部の外径が、6.0mm、最先
端の外径が、0.81mmであった。
【0037】
【発明の効果】本発明の血管内導入器具は、先端部、本
体部および基端部を備える血管内導入器具であって、前
記基端部を除く前記先端部および前記本体部の表面が潤
滑性表面となっている。このため、先端部および本体部
は、湿潤時例えば血液接触時に潤滑性を呈するため、挿
入が容易であり、また基端部は潤滑性表面となっていな
いため、操作が容易であり、器具全体としての操作性が
高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の血管内導入器具の一実施例の
断面図である。
【図2】図2は、図1のI−I線断面図である。
【図3】図3は、本発明の血管内導入器具の他の実施例
の血管拡張部における断面図である。
【図4】図4は、本発明の血管内導入器具の他の実施例
の血管拡張部における断面図である。
【図5】図5は、本発明の血管内導入器具の他の実施例
の断面図である。
【図6】図6は、図5のII−II線断面図である。
【図7】図7は、本発明の血管内導入器具の他の実施例
の血管拡張部における断面図である。
【図8】図8は、本発明の血管内導入器具の他の実施例
の血管拡張部における断面図である。
【符号の説明】
1 血管内導入器具 2 芯材 3 血管拡張部 5 先端 6 第1の合成樹脂層 7 第2の合成樹脂層 8 潤滑性物質 12 先端部 14 本体部 16 基端部 22 ルーメン 23 開口 24 ハブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部、本体部および基端部を備える血
    管内導入器具であって、前記基端部を除く前記先端部お
    よび前記本体部の表面が潤滑性表面となっていることを
    特徴とする血管内導入器具。
  2. 【請求項2】 前記血管内導入器具の先端部、本体部お
    よび基端部は、合成樹脂により被覆されており、かつ、
    先端部および本体部を被覆する合成樹脂の表面に潤滑性
    物質が固定されている請求項1に記載の血管内導入器
    具。
  3. 【請求項3】 前記血管内挿入器具は、芯材を有し、該
    芯材は、超弾性合金により形成されている請求項1また
    は2に記載の血管内導入器具。
  4. 【請求項4】 前記血管内導入器具は、芯材を有し、該
    芯材は、Ni−Ti系合金により形成されている請求項
    1または2に記載の血管内導入器具。
  5. 【請求項5】 前記血管内導入器具は、血管内狭窄部に
    導入するためのものである請求項1ないし4のいずれか
    に記載の血管内導入器具。
  6. 【請求項6】 前記血管内導入器具は、虚血性疾患治療
    用器具である請求項1ないし5のいずれかに記載の血管
    内導入器具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10314312A (ja) * 1997-05-14 1998-12-02 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd マーカー付きカテーテル
JP2013048778A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Junken Medical株式会社 管状器官の治療装置
KR20150146472A (ko) * 2015-11-18 2015-12-31 경희대학교 산학협력단 타액선 카테터와 타액선 시술 키트와 타액선 소공 확장기와 타액선 도관 확장기 및 확장기 세트

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