JPH07142451A - 化合物半導体のエツチング方法 - Google Patents

化合物半導体のエツチング方法

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JPH07142451A
JPH07142451A JP5307494A JP30749493A JPH07142451A JP H07142451 A JPH07142451 A JP H07142451A JP 5307494 A JP5307494 A JP 5307494A JP 30749493 A JP30749493 A JP 30749493A JP H07142451 A JPH07142451 A JP H07142451A
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JP
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etching
compound semiconductor
gas
atoms
compound
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JP5307494A
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Akihiko Okuhora
明彦 奥洞
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高周波電力を印加し、エツチングガス及び当該
エツチングガスに添加する添加ガスの励起及び反応過程
によつて化合物半導体をエツチング処理する化合物半導
体のエツチング方法において、低損傷かつ加工特性の良
い化合物半導体のエツチング方法を得る。 【構成】カルコゲン原子(S、Se、Te) を添加したエツ
チングガスを用いて化合物半導体でなる試料基板13を
エツチング処理するようにしたことにより、カルコゲン
原子のエツチング側壁面への吸着効果により低高周波電
力下及び高圧下でも垂直性及び異方性に優れかつ加工損
傷の少ない化合物半導体のエツチング方法を実現でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図8) 発明が解決しようとする課題(図9) 課題を解決するための手段(図1及び図2) 作用(図1及び図2) 実施例(図1〜図7) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は化合物半導体のエツチン
グ方法に関し、例えば III−V族化合物半導体等の気相
エツチング方法に適用して好適なものである。
【0003】
【従来の技術】従来、GaAs又はInP 等の III−V族化合
物半導体あるいはこれらの III−V族化合物半導体の3
元化合物、4元化合物との組み合わせからなる化合物半
導体デバイスは、光通信用発光デバイス、Mass-storage
書込み/読出し用光源、超高周波用トランジスタ等に応
用されている。
【0004】これらのデバイスの微細加工方法として
は、Plasma Etching法、Ion Beam Etching法、Reactive
Ion Etching(RIE) 法、ECR Etching 法等がある。これ
らのエツチング法のうち、特に加工精度(パターン忠実
度)又は垂直加工性の点で優れたRIE 法及びECR Etchin
g 法が用いられる。
【0005】すなわち図8に示すように、被エツチング
物質としての III−V化合物半導体2の表面に開口部3
Aを有するマスク3を設け、当該開口部3Aの近傍に電
界を発生させることにより、ハロゲン原子(又はCl、B
r、F )等でなるエツチング種としてのイオン4を加速
させ、 III−V化合物半導体2をエツチング処理する。
ここで矢印aは電界によるイオン4の加速効果及び分子
同士の衝突により生じる速度ベクトルを表す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところでかかる方法に
よつて化合物半導体にエツチング処理を施す場合、エツ
チング領域近傍に発生させる電界を制御するパラメータ
(圧力、高周波電力及び電極構造等)を変化させること
によつて電界を強めると、エツチング処理における垂直
加工性及び異方性が向上するが、エツチング表面に加工
損傷6が形成される。
【0007】これに対して図9に示すようにエツチング
領域近傍の電界を弱めると、加工損傷は低減されるが、
垂直加工性及び異方性が損なわれる問題があつた。
【0008】ここで例えば化合物半導体を用いた発光素
子においては、発光効率劣化の原因となる非発光再結合
電流を更に低減することによりデバイス特性を一段と向
上し得ると考えられる。また高周波素子においては、ノ
イズフアクタ及びカツトオフ周波数の劣化を起こす電流
増幅率の低下、相互コンダクタンスの周波数分散の原因
となる深い準位の欠陥の生成を防ぐことによりデバイス
特性を一段と向上し得ると考えられる。
【0009】このようなデバイス特性の劣化は、エツチ
ング処理時における加工損傷が原因となる。例えば光電
子集積回路用光源として考えられている垂直共振器型面
発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Lase
r) の形成においては、共振器が基板に対して垂直方向
に形成される必要があり、しかもエツチング側面は清浄
かつスムースな面で加工損傷のない面である必要があ
る。
【0010】また共振器長が発光波長と同程度であり、
共振器直径も数〔μm 〕〜数十〔μm 〕程度であり、小
さくするほど高速変調特性及び低閾値電流特性のすぐれ
た面発光レーザを得ることができる。
【0011】このとき共振器のサイズが小さくなるほど
表面積/体積比は大きくなり、半導体表面での非発光再
結合電流成分の増加が問題となる。この非発光再結合電
流は著しい発光効率の劣化を招き、この原因となるのは
デバイス構造作成時に導入された加工損傷(点欠陥、転
位等)による結晶構造の乱れ、最表面における結晶のダ
ングリングボンドに起因する表面順位の影響である。従
つて加工技術としては極力エツチング面に損傷を与えな
い方法が必要である。
【0012】このように従来のエツチング方法において
は、十分な垂直加工性及び異方性が得られる条件ではエ
ツチング後の表面に与える加工損傷がデバイス特性を悪
化させ、逆に加工損傷を与えないエツチング方法では十
分な垂直加工性及び異方性を有する加工を行うことが困
難であつた。
【0013】また、エツチング処理された化合物半導体
を装置から取り出し、S(NH3)X 溶液等により表面処理を
行うと、大気中に晒された半導体表面には酸化物の層が
生成されてしまい、所望の不働体化(Passivation) が行
われない問題があつた。
【0014】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、低損傷かつ加工特性の良い化合物半導体のエツチン
グ方法を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、高周波電力を印加し、エツチング
ガス及び当該エツチングガスに添加する添加ガスの励起
及び反応過程によつて化合物半導体13をエツチング処
理する化合物半導体のエツチング方法において、カルコ
ゲン原子(S、Se、Te等) 及びハロゲン原子(Cl 、Br、
F等)を含む添加ガス19を用いるようにする。
【0016】また本発明においては、添加ガス19は、
希ガス(He、Ar等) を含むようにする。
【0017】また本発明においては、化合物半導体13
をエツチング処理する際のマスク3は、ケイ素と酸素と
の化合物(SiO2)又は、ケイ素と窒素との化合物( SiX NI
Y )でなるようにする。
【0018】また本発明においては、化合物半導体13
をエツチング処理する際の温度は、273[K] から70[K]
までの範囲とする。
【0019】また本発明においては、化合物半導体13
をエツチング処理した後、エツチング処理済の化合物半
導体13に付着した過剰のカルコゲン原子を真空中にお
いて脱離させ、真空状態を維持しながらエツチング処理
済の化合物半導体表面に不働体化膜を形成するようにす
る。
【0020】
【作用】エツチングガス19に添加されたカルコゲン原
子(S、Se、Te等) がエツチング側壁面に吸着して不働
体化層35を形成することにより、高加速電圧下におい
てもエツチング面の加工損傷を防止し得ると伴に、低加
速電圧下においても垂直性及び異方性の優れたエツチン
グ加工を施すことができる。
【0021】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0022】図1において10は全体としてエツチング
装置を示し、エツチングチヤンバ11内には III−V族
化合物半導体でなる試料基板13が保持台12に保持さ
れる。当該保持台12には冷却装置15から冷却管14
が導入されており、これにより保持台12上に保持され
た試料基板13を所定温度( 273〜70[K])に維持し得る
ようになされている。
【0023】この状態において、粗調バルブ21を開く
ことによりロータリポンプ27によつてエツチングチヤ
ンバ11内の気体を排気し、さらにこの状態において粗
調バルブ21を閉じた後、前置バルブ25及び主バルブ
23を順次開いてターボポンプ24を駆動することによ
り、当該エツチングチヤンバ11内を高真空排気状態と
して残留不純物を除去する。この結果被エツチング物と
しての試料基板13の表面が清浄となる。
【0024】この状態においてバルブ32を開くことに
より導入管31を介してエツチングガス19をエツチン
グチヤンバ11内に導入すると共に、可変バルブ22に
よつてエツチングチヤンバ11内の圧力を所定の圧力に
制御する。
【0025】ここでエツチングガス19としてはS(イ
オウ)又はSe(セレン)等のカルコゲン原子及び、カル
コゲン原子とハロゲン原子との化合物であるCl2S2 、Br
2Se2、Cl6S、Br6Se 等のガスを通常化合物のエツチング
に用いられるSiCl4 、Cl2 、BCl3等のガスに添加したも
のを用いる。
【0026】エツチングガス19がエンクチングチヤン
バ11内に導入されると、当該エツチングチヤンバ11
内に設けられたアノード電極16及びカソード電極17
に対して高周波電源18によつて高周波電力を供給する
ことにより、当該アノード電極16及びカソード電極1
7間にプラズマ20を生成する。この結果エツチングチ
ヤンバ11内に導入されたエツチングガス19からハロ
ゲン及びカルコゲンの反応性ラジカルの生成が行われ
る。
【0027】この結果図8及び図9との対応部分に同一
符号を付して示す図2に示すように、エツチングガス1
9のハロゲン原子33は III−V族化合物半導体でなる
試料基板13を化学的及び物理的にエツチングする。ま
たエツチングガス19のカルコゲン原子34はイオン又
は中性ラジカルの衝突確率の低い加工側壁に付着し、垂
直性及び異方性の良いエツチングを行うと共に、加工側
壁表面に当該カルコゲン原子34が付着することによ
り、当該カルコゲン原子34の不働体化層35が形成さ
れ、加工損傷を低減する。
【0028】かくして低加速電界下のエツチングにおい
てもカルコゲン原子34の加工側壁表面への吸着が起こ
り、異方性が良好かつ低損傷の加工を行うことができ
る。
【0029】またこのときエツチングガス19に、He、
Ar及び又はNe等の稀ガスを添加することにより、ペニン
グ効果によつてS2Cl2 等のカルコゲン−ハロゲン化合ガ
ス及びCl2 等のハロゲンガスのラジカル生成反応を促進
することができ、これによりエツチング面に生成された
反応生成物の分解、脱離を助長してこれを除去し得、エ
ツチング残渣の発生を抑制することができる。
【0030】またこの実施例の場合、エツチングマスク
3として Si3N4、SiO2等を用いることにより、マスク除
去工程において酸素プラズマ等の表面損傷源となる工程
を省略することができる。
【0031】また冷却装置15によつてエツチング処理
中の試料基板13の温度を 273〜70[K] に保持すること
により、S、Se等のカルコゲンラジカル原子の加工側壁
表面への吸着効果を高めることができ、これによりさら
に低加速電界下でも垂直性に優れた加工を行うことがで
きる。
【0032】かくして上述のエツチング処理によつて試
料基板13にエツチング加工を施したエツチング装置1
0は、真空状態を維持したまま冷却装置15の温度制御
によつてエツチング処理直後の試料基板13を加熱し、
エツチング表面に過剰に付着したカルコゲン原子を分解
脱離させる。
【0033】ここでエツチング装置10においては、エ
ツチングチヤンバ11及び光照射用チヤンバ51間を搬
送ポート43によつて接続されており、ゲートバルブ4
1及び42によつてエツチングチヤンバ11、搬送ポー
ト43及び光照射用チヤンバ51のそれぞれの内部空間
が仕切られている。
【0034】従つてゲートバルブ41及び42を開くこ
とにより、エツチングチヤンバ11、搬送ポート43及
び光照射用チヤンバ51のそれぞれの内部空間が外部空
間とは遮蔽された状態で連通される。
【0035】従つてエツチングチヤンバ11におけるエ
ツチング処理工程が終了すると、光照射用チヤンバ51
の内部をバルブ59を開くことによりロータリポンプ5
8及びターボポンプ56によつて真空状態とした後、ゲ
ートバルブ41及び42を開いてエツチングチヤンバ1
1、搬送ポート43及び光照射用チヤンバ51のそれぞ
れの内部空間を連通させる。
【0036】この状態においても各内部空間は外部とは
遮蔽されていることにより、すべての内部空間が真空状
態に保たれる。従つてこの状態においてエツチング処理
が終了した試料基板13を搬送ポート43の搬送アーム
46に搭載し、当該搬送アーム46を駆動装置48によ
つて駆動することにより、エツチングチヤンバ11内の
試料基板13を光照射用チヤンバ51内に搬送する。
【0037】このとき各内部空間が真空状態に保たれて
いることにより、エツチング処理済の試料基板13を大
気(空気)に晒すことなく光照射用チヤンバ51に搬送
することができる。
【0038】このようにして光照射用チヤンバ51内に
試料基板13が搬送されると、ゲートバルブ42を閉じ
ると共に、バルブ54を開くことにより導入管53を介
してSiH4、又はSi2H6 及びN2O 、又はNH3 等の混合ガス
を光照射用チヤンバ51内に導入し、UV(紫外線)照
射ランプ52を用いてUV励起反応光を照射することに
より、当該照射されたUV光によつて混合ガスの分解及
び試料表面での反応種の活性化、反応促進を助長し、エ
ツチング表面に低ダメージなSi3N4 等の不働体化膜(パ
ツシベーシヨン膜)を生成する。
【0039】以上の構成において、図3はSiCl4/Cl2
スエツチングにS2Cl2 ガスを添加したときのエツチング
性状の圧力依存性の一例を示す。ただしエツチングチヤ
ンバ11内のアノード16及びカソード17に印加する
高周波電力を 200[W] とし、エツチング処理時間を5分
間とする。
【0040】図3に示すようにS2Cl2 の添加量を増やす
ことにより、エツチングレートは減少するものの、エツ
チング形状はエツチング周り込量Rが減少することによ
つて垂直性を増す。また圧力を下げ低セルフバイアス電
圧下でも気相中で分解したS等のカルコゲン原子のエツ
チング側壁面への吸着効果によりエツチング周り込量R
の少ない垂直なエツチングが達成されている。
【0041】ここで図3で示したエツチング周り込量R
は図4に示すように、エツチング深さをDt、周り込深
さをRtとして、R=Rt/Dt〔%〕によつて表され
る。
【0042】また図5(A)及び(B)はガス種を除き
同一条件下でエツチングされたGaAs表面のRBS(Rathe
rford Back Scattering)方による分析結果を示す。図5
(A)及び(B)において縦軸は入射したプロトン原子
がほぼ一回の後方散乱によつて表面近くに設けた検出子
により捕獲された数を示し、横軸は捕獲プロトンのエネ
ルギを示しており、結晶内深さのスケールに変換可能で
ある。
【0043】また「Surface Peak」と示したのは、結晶
際表面の結晶の乱れにより、後方散乱されたプロトンの
寄与によるものである。通常、結晶表面に不純物原子が
存在すると、散乱スペクトルの途中にピークとなつて現
れる。
【0044】両サンプル(図5(A)及び(B))の比
較からイオウ(Sulfur)を添加しない図5(A)のスペ
クトルには、酸素O2又はSiに起因する不純物のピークが
存在する。これに対してSulfurの添加した図5(B)の
スペクトルには汚染が見られないことがわかる。このよ
うにSulfurを添加することにより、エツチング表面は清
浄に保たれる。
【0045】また図6に加速電圧(DC Self-bias) 及び
表面ダメージ槽の厚みの関係を示し、この場合の表面ダ
メージ層とは、RBS法によつて測定された非結晶化さ
れた領域である。この図6から分かるように加速電圧の
減少に伴つて表面ダメージ層の厚みも減少する。
【0046】さらに図7はエツチング中圧力及び加速電
圧の関係を示し、エツチング中圧力を高く設定すること
により加速電圧を小さくすることができ、この結果加工
損傷を低減することができる。
【0047】以上の構成によれば、GaAs等の III−V族
の通常のエツチングガスであるSiCl4 /Cl2にCl2S2 等の
カルコゲン原子を含むガスを添加することにより、低加
速電界下において、異方性及び垂直性の優れた、低加工
損傷エツチングを施すことができると共に、高加速電界
下においても不働体化層35の生成によつて低加工損傷
エツチングを施すことができる。
【0048】このとき、エツチング側面は、S原子の側
壁保護効果により不働体化(passivation) され、この結
果例えばレーザダイオードのような発光素子の端面加工
にち当該エツチング処理を応用すると、表面再結合電流
の小さな(すなわち発光効率の良い)デバイスが実現で
きる。
【0049】従つてデバイスを微小化して行くときの基
本的な問題点である無駄な電力消費を抑制することがで
き、また加工精度も向上し得ることから、光コンピユー
タ、光マルチチツプモジユール等の大規模な光電子集積
システムの構築を行うことができる。
【0050】また上述のエツチング処理を高周波素子等
のゲート加工等に応用した場合には、表面からの結晶欠
陥の導入が抑制される結果、リーク電流の少ない、ノイ
ズ特性、遮断周波数時性等にすぐれたデバイスが実現で
きる。また同時に表面の不働体化(パツシベーシヨン)
効果により従来化合物半導体、特にGaAsにおいては困難
とされていた良好なMIS(Metal Insulator Semicond
uctor)構造を容易に実現することができる。
【0051】なお上述の実施例においては、可変バルブ
22によつてエツチングチヤンバ11内の圧力を制御
し、エツチング中圧力を高く設定して加速電圧を小さく
し、加工損傷を低減した場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、例えば印加高周波電力を下げることに
よつても加工損傷を低減することができる。
【0052】また加工損傷を低減する方法として、稀ガ
スを添加する方法、マスクとして酸素プラズマ処理の不
要なSiO2、Si3N4 等の材質を用いる方法、試料基板13
を低温に保持する方法、エツチング及びUV照射の真空
一貫プロセスが有効である。
【0053】また上述の実施例においては、エツチング
処理が終了した試料基板13に対して、SiH4、又はSi2H
6 及びN2O 、又はNH3 等の混合ガスを導入し、UV(紫
外線)照射ランプ52を用いてUV励起反応光を照射す
ることによつて不働体化膜を生成した場合について述べ
たが、不働体化膜の生成方法としてはこれに限らず、例
えばECR−CVD法又はヘリコン波CVD法等を用い
ても良い。
【0054】また上述の実施例においては、試料基板1
3を形成する化合物半導体として III−V族化合物半導
体を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、例えばII−VI族化合物半導体をエツチング処理する
場合等、他の化合物半導体をエツチング処理する場合に
広く適用することができる。
【0055】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、カルコゲ
ン原子を添加したエツチングガスを用いて化合物半導体
でなる試料基板をエツチング処理するようにしたことに
より、カルコゲン原子のエツチング側壁面への吸着効果
により低高周波電力下及び高圧下でも垂直性及び異方性
に優れかつ加工損傷の少ない化合物半導体のエツチング
方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエツチング装置の一実施例を示す
略線図である。
【図2】エツチング状態を示す略線的断面図である。
【図3】エツチング中の圧力及びエツチングレート、周
り込量の関係を示す特性曲線図である。
【図4】エツチング周り込量の定義の説明に供する略線
的断面図である。
【図5】エツチング表面の分析結果を示すグラフであ
る。
【図6】加速電圧及び表面加工損傷層の関係を示す特性
曲線図である。
【図7】エツチング中の圧力及び加速電圧の関係を示す
特性曲線図である。
【図8】従来の高加速電圧下でのエツチング状態を示す
略線的断面図である。
【図9】従来の低加速電圧下でのエツチング状態を示す
略線的断面図である。
【符号の説明】
10……エツチング装置、11……エツチングチヤン
バ、13……試料基板、16……アノード電極、17…
…カソード電極、19……エツチングガス、27……ロ
ータリポンプ、43……搬送ポート、46……搬送アー
ム、51……光照射用チヤンバ、52……UVランプ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波電力を印加し、エツチングガス及び
    当該エツチングガスに添加する添加ガスの励起及び反応
    過程によつて化合物半導体をエツチング処理する化合物
    半導体のエツチング方法において、 カルコゲン原子及びハロゲン原子を含む上記添加ガスを
    用いたことを特徴とする化合物半導体のエツチング方
    法。
  2. 【請求項2】上記添加ガスは、希ガスを含むことを特徴
    とする請求項1に記載の化合物半導体のエツチング方
    法。
  3. 【請求項3】上記化合物半導体を上記エツチング処理す
    る際のマスクは、 ケイ素と酸素との化合物又は、ケイ素と窒素との化合物
    でなることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体
    のエツチング方法。
  4. 【請求項4】上記化合物半導体を上記エツチング処理す
    る際の温度は、 273[K] から70[K]までの範囲とするこ
    とを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体のエツチ
    ング方法。
  5. 【請求項5】上記化合物半導体を上記エツチング処理し
    た後、 上記エツチング処理済の上記化合物半導体に付着した過
    剰の上記カルコゲン原子を真空中において脱離させ、 上記真空状態を維持しながら上記エツチング処理済の化
    合物半導体表面に不働体化膜を形成することを特徴とす
    る請求項1に記載の化合物半導体のエツチング方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109390218A (zh) * 2017-08-10 2019-02-26 三星电子株式会社 制造集成电路器件的方法

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CN109390218A (zh) * 2017-08-10 2019-02-26 三星电子株式会社 制造集成电路器件的方法
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