JP2917900B2 - Iii −v族化合物半導体基板の表面処理方法 - Google Patents

Iii −v族化合物半導体基板の表面処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はIII-V族化合物半導
体デバイス用基板の表面処理方法に関し、特に薄膜成長
用基板の前処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】GaAs等のIII-V族半導体基板上に形
成された電界効果型トランジスタは、良好な高周波特性
が得られており、近年低雑音のマイクロ波用、高速デジ
タル通信用の基本素子として広く採用されている。この
トランジスタは、半導体基板上に成長した薄膜をキャリ
アが走行する構造を有しているため、デバイス特性を向
上させるには、薄膜の結晶性の向上とともに、薄膜と基
板の間の界面における構造の乱れやキャリアを捕獲する
原因とする不純物を減らす必要がある。特に、界面での
炭素や酸素、シリコンを除去することが重要である。
【0003】従来、薄膜と基板の間の界面や表面の清浄
化方法として、硫酸系エッチャントや塩酸、リン酸等に
よるウエット処理後に、成長装置内でV族元素雰囲気中
で昇温により酸化膜を除去する方法や、水素プラズマ処
理などを行う方法(1994年、ジャパニ−ズ・ジャ−
ナル・オブ・アプライド・フィジクス、第33巻L91
ペ−ジ、〔N.Kondo et al.,Japanese Journal of Appli
ed Physics,33,L91(1994) 〕が知られている。また、水
素プラズマ処理後に、塩素ガスエッチングを併用する方
法も提案されている。例えば、特開平6−232100
号公報、特開昭62−317954号公報。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
塩酸等のウエット処理のみを用いた方法では、不純物で
ある炭素の除去にはほとんど効果がない。また、水素プ
ラズマ処理のみでは、炭素の除去には効果があるが、酸
素、シリコンを除去することができず、また基板表面の
平坦性が悪化する。水素プラズマと塩素ガスエッチング
を併用する方法では、不純物除去には効果があるが、塩
素ガスによりGaAs基板がエッチングされるため、プ
ロセス上の制約を受けるとともに、危険な反応性ガスを
用いなければならないという問題がある。
【0005】本発明の目的は、ガスエッチングを併用し
ない、GaAs基板に吸着した不純物を完全に除去で
き、しかも処理表面の平坦化を可能にした表面処理方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の表面処理方法
は、図1にプロセス工程図を示すように、図1(a)の
III 族原子面を基板表面に出す第1工程と、図1(b)
のその表面に対し水素プラズマを照射する第2工程を含
んでいる。例えば、GaAs(100)基板表面を大気
中にさらすと、基板表面に炭素C、シリコンSi、酸素
O等の不純物が吸着し、これらが結合したGaAs層が
表面近傍に形成される。そこで、本発明では、III 族原
子であるGaの原子面(Ga安定化面)を出して、この
表面に対して水素プラズマを照射する。
【0007】この場合、第1工程としては、V族原子雰
囲気の無い状態で化合物半導体の基板温度を450℃以
上に加熱する工程が、第2工程として、電子サイクロト
ロン共鳴(ECR)、もしくは高周波による水素プラズ
マを用いる工程が採用される。また、前記第1工程を行
いながら第2工程を行うことも可能である。
【0008】III 族安定化面を出す第1工程により、V
族原子およびこれと結合した不純物が除去され、基板表
面にIII 族およびこれと結合した不純物が残される。こ
の第1工程はV族原子と比較しIII 族原子は不純物、特
に炭素との結合力が強く、III 族原子と結合した不純物
の除去は困難であるため、この不純物を基板最表層に集
めることで、水素プラズマ処理で除去され易いようにす
るためである。この表面に対し水素プラズマを照射する
第2工程により、III 族原子と結びついた除去が困難な
不純物と水素プラズマとの接触頻度が高くなり、この不
純物は効果的に水素化合物になり、基板表面から除去さ
れる。さらに、処理後はIII 族安定化面のため平坦な表
面が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。なお、以下の説明はIII-V族
化合物半導体のうち、GaAsの場合について説明す
る。図2は本実施形態の工程を模式的に示す図である。
GaAs(100)基板1の表面を大気中にさらすと、
図2(a)のように、基板表面に炭素C、シリコンS
i、酸素O等の不純物、ここでは炭素Cが吸着し、これ
らが結合したGaAs層2が表面近傍に形成される。
(100)基板では、As原子面とGa原子面が格子定
数の1/4の間隔で並び最表層はAs原子面で終端して
おり、基板表面はV族原子で覆われている。そこで、II
I 族原子であるGaの原子面(Ga安定化面)、すなわ
ちIII 族安定化面を出すために、真空チャンバ内で基板
を450℃以上に加熱する。ここでは、RHEED像が
(4×4)から(2×4)に変わる温度を550℃とし
て温度校正を行った。これにより、図2(b)のよう
に、炭素Cの吸着したGaAs層2からAs原子を脱離
させたGa面3が形成される。
【0010】しかる上で、図2(c)のように、この状
態で水素を流しECRによる水素プラズマを基板表面に
照射する。水素流量は5sccmでマイクロ波出力20
0W、チャンバ内真空度は1×10-3Torr、水素プ
ラズマ照射時間は20分である。これにより炭素Cは水
素化合物CHとなり、基板1の表面から除去される。な
お、水素プラズマ処理により少しづつではあるが基板表
面のGa原子はGaH3分子となり除去される。そこ
で、水素プラズマ処理中もGa安定化面に保つために基
板温度を450℃以上に保持した。
【0011】ここで、不純物の除去効果を評価するため
に、これら処理表面に対し、真空中で分子線エピタキシ
(MBE)によりGaAsを約0.34μm再成長し
た。図3はこの条件で処理した本発明の場合、図4は従
来例であるGa安定化面を出さずに水素プラズマ処理を
行った場合の2次イオン質量スペクトロスコピ−(SI
MS)測定結果である。図4の従来例では、基板表面の
As原子の脱離を防いでAs安定面を保つために基板温
度を400℃にし、処理時間は20分間とした。なお、
水素プラズマ発生のための条件は、本発明の時に用いた
条件と同一とした。なお、図3及び図4の深さ1μmに
は、無処理の場合の再成長界面が存在している。
【0012】これらの図から分かるように、再成長界面
における不純物量は、無処理の従来例では1×1018cm
-3以上、また従来例では2〜5×1017cm-3のピ−クを
持つが、本発明ではSIMSの検出限界まで除去されて
いるのが分かる。これは、本発明では、V族原子よりも
不純物との結合力の強いIII 族原子を図2(b)に示す
工程で基板表面に出し、図2(c)に示す工程の水素プ
ラズマがIII 族原子と結びついている不純物原子と容易
に反応し、CHx(X:1〜4)やH2 O,SiHx
(X:1〜4)等の気体分子となり容易に除去されるた
めである。
【0013】次に本発明の第2の実施形態を示す。水素
プラズマ照射条件、すなわち図2(c)の工程は第1の
実施形態と同じにした上で、図2(b)の工程の条件と
して処理温度を480℃以上550℃以下に限定する。
この条件を用いることにより、水素プラズマ処理後の反
射型高エネルギ電子線回折(RHEED)像は、室温の
状態でストリークなC(4×4)構造が見られており、
原子オーダでも平坦な表面が得られることが分かった。
なお、処理温度が550℃を越えると逆に平坦性が悪く
なるが、これは、基板表面ばかりでなくかなり内側から
もAsが抜けだすためである。
【0014】本発明の第3の実施形態を示す。図2
(b)の工程は第2の実施形態と同じくした上で、図2
(c)の水素プラズマ照射条件を次のように設定する。
マイクロ波出力を200W以下にし、水素圧力を水素プ
ラズマの放電が起きる最低限度まで下げる。本装置で
は、水素流量が5sccmのとき6.8×10-4Tor
rである。他の水素プラズマ照射条件は第1の実施形態
と同じである。さらに、水素プラズマ照射時、基板の表
面法線方向を水素プラズマ発生源方向に対し、90度か
ら180度の範囲にして、プラズマ源から見て基板表面
が直接見えない位置に基板を設置する。このようにする
ことで、本発明における、Ga原子の水素プラズマによ
る脱離を減らしGa安定化面を保ちやすくすると同時
に、ECRによるダメージ、及びチャンバ内壁のスパッ
タリングによる重金属汚染を防ぐことができるので、さ
らに効果的である。
【0015】図5はC−V測定によるキャリア濃度プロ
ファイルを示している。図から分かるように、水素プラ
ズマ処理のみを行った従来例では再成長界面でキャリア
の枯渇が見られるが、本発明ではほとんどキャリアの枯
渇は見られない。
【0016】なお、前記各実施形態では、水素プラズマ
の発生方法として,ECRを例に取ったが、水素プラズ
マが発生可能であれば種類を問わない。また、前記の説
明ではIII-V族化合物半導体のうち、GaAsの場合に
ついて説明したが、本発明はInPその他の半導体でも
同様に適用可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表面処理
方法は、III 族原子安定面を基板表面に出した状態で水
素プラズマを照射することにより、III-V族化合物の表
面を効果的に清浄化することができる。本発明における
III 族原子安定化面を出す方法として、450℃以上の
基板加熱を採用し、プラズマ照射と同時に行うようにす
れば、本発明では基本的に1工程だけで処理がすむため
処理時間も短くまた、非常に簡便に行うことができると
いう利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプロセス工程図である。
【図2】本発明の第1実施形態の工程を模式的に示す図
である。
【図3】本発明方法と従来方法における炭素濃度分布を
示す図である。
【図4】本発明の効果を示すためのSIMSプロファイ
ルである。
【図5】本発明方法と従来方法のC−Vプロファイルで
ある。
【符号の説明】
1 GaAs(100)基板 2 GaAs表面近傍の炭素の吸着層 3 Asの脱離により形成されるGa面 4 水素プラズマと反応した炭素を含む気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−144738(JP,A) 特開 平7−94411(JP,A) Z.Lu et al.,Journ al of Vacuum Scien ce and Technology A.(US),American Va cuum Societry,1998,V ol.16,No.5,p.1040−1044 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/306 H01L 21/205 H01L 21/304 H01L 21/203 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 III-V族化合物半導体の基板において、
    III 族原子面を前記基板表面に出す第1工程と、前記基
    表面に対し水素プラズマを照射する第2工程を含むこ
    とを特徴とするIII-V族化合物半導体の表面処理方法。
  2. 【請求項2】 前記第1工程として、V族原子雰囲気の
    無い状態で前記化合物半導体の基板温度を450℃以上
    に加熱する請求項1記載のIII-V族化合物半導体の表面
    処理方法。
  3. 【請求項3】 前記第2工程として、電子サイクロトロ
    ン共鳴(ECR)、もしくは高周波による水素プラズマ
    を用いる請求項1または2記載のIII-V族化合物半導体
    の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 III-V族化合物半導体の基板において、
    V族原子雰囲気の無い状態で前記化合物半導体の基板温
    度を450℃以上に加熱したまま、電子サイクロトロン
    共鳴、もしくは高周波による水素プラズマを前記基板表
    面に照射することを特徴とするIII-V族化合物半導体の
    表面処理方法。
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Z.Lu et al.,Journal of Vacuum Science and Technology A.(US),American Vacuum Societry,1998,Vol.16,No.5,p.1040−1044

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