JPH07138224A - ビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法 - Google Patents
ビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法Info
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- JPH07138224A JPH07138224A JP28803893A JP28803893A JPH07138224A JP H07138224 A JPH07138224 A JP H07138224A JP 28803893 A JP28803893 A JP 28803893A JP 28803893 A JP28803893 A JP 28803893A JP H07138224 A JPH07138224 A JP H07138224A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】β−クロロエタンスルホン酸ソーダと苛性ソー
ダとを反応させて得られた、副生食塩を含むビニルスル
ホン酸ソーダ水溶液に、0〜常温の低温度域で食塩より
著しく低い溶解度を有し、常温〜70℃の高温度域で食
塩より高い溶解度を有する化合物を添加し、初めに、ビ
ニルスルホン酸ソーダ濃度が40〜60%に濃度が高め
られた状態で、当該水溶液温度を常温〜70℃の高温度
域に保ち、食塩を晶出させて除き、次いで冷却して、0
〜常温の低温度域で先に添加した化合物を晶出させて除
くことを特徴とするビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製
造方法。 【効果】本発明の技術によりたる場合、副生食塩、添加
化合物等狭雑物が高度に除かれたVSM(Na)水溶液
が得られる。
ダとを反応させて得られた、副生食塩を含むビニルスル
ホン酸ソーダ水溶液に、0〜常温の低温度域で食塩より
著しく低い溶解度を有し、常温〜70℃の高温度域で食
塩より高い溶解度を有する化合物を添加し、初めに、ビ
ニルスルホン酸ソーダ濃度が40〜60%に濃度が高め
られた状態で、当該水溶液温度を常温〜70℃の高温度
域に保ち、食塩を晶出させて除き、次いで冷却して、0
〜常温の低温度域で先に添加した化合物を晶出させて除
くことを特徴とするビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製
造方法。 【効果】本発明の技術によりたる場合、副生食塩、添加
化合物等狭雑物が高度に除かれたVSM(Na)水溶液
が得られる。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、β−クロロエタンスル
ホン酸ソーダを原料として、これを苛性ソーダと反応さ
せて得られる副生食塩が除去され、高度に純化されたビ
ニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法に関する。
ホン酸ソーダを原料として、これを苛性ソーダと反応さ
せて得られる副生食塩が除去され、高度に純化されたビ
ニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法に関する。
【0002】このビニルスルホン酸ソーダは水溶性を有
する重合性化合物であり、アクリル繊維の染色改良剤と
して利用されており、また、その他の重合性化合物の重
合に際し、反応性乳化剤としても利用され、その他、メ
ッキの光耀を増す助剤として、あるいは、写真用助剤等
広範な用途を有する有用な化合物である。
する重合性化合物であり、アクリル繊維の染色改良剤と
して利用されており、また、その他の重合性化合物の重
合に際し、反応性乳化剤としても利用され、その他、メ
ッキの光耀を増す助剤として、あるいは、写真用助剤等
広範な用途を有する有用な化合物である。
【0003】
【従来の技術】ビニルスルホン酸ソーダ(以下、VSM
(Na)と記す。)は水に対する溶解度が65〜70%
と高く、非常に水溶性に富む化合物であるが、濃度が高
いと重合劣化しやすい。これが為、その長期貯蔵安定性
も勘案し、通常pH=9〜13の約25%水溶液として
市販されている。
(Na)と記す。)は水に対する溶解度が65〜70%
と高く、非常に水溶性に富む化合物であるが、濃度が高
いと重合劣化しやすい。これが為、その長期貯蔵安定性
も勘案し、通常pH=9〜13の約25%水溶液として
市販されている。
【0004】製造方法としては従来以下の方法が知られ
ている。
ている。
【0005】(1)カルビルサルフェート法 (D.S.Brealow,Encyc.Polym.Sci.&. Eng.,1986,vol.6,P
564-70,wiley Inter.Sci.,)
564-70,wiley Inter.Sci.,)
【0006】
【化1】
【0007】(2)β−クロロエタンスルホン酸ソーダ
法(同上)
法(同上)
【0008】
【化2】
【0009】(1)の製造法はエチレンと無水硫酸から
合成された固形カルビルサルフェートと25%苛性ソー
ダ水溶液から芒硝の副生を伴って合成され、この合成水
溶液を0℃に冷却し、副生芒硝をその10水塩として晶
出させて除くことにより製造される。
合成された固形カルビルサルフェートと25%苛性ソー
ダ水溶液から芒硝の副生を伴って合成され、この合成水
溶液を0℃に冷却し、副生芒硝をその10水塩として晶
出させて除くことにより製造される。
【0010】同法によりたる場合、副生芒硝はほぼ完全
に除去できるが、文献(J.Am.Chem.Soc., Vol.79, p.50
00〜2(1957) )に記載されているように、原料カルビル
サルフェートはエチレンと無水硫酸を気相で反応させ、
強酸性の生成カルビルフェートは固体で生成するので、
その製造には困難を伴い、その結果、高価であるという
欠点を有する。
に除去できるが、文献(J.Am.Chem.Soc., Vol.79, p.50
00〜2(1957) )に記載されているように、原料カルビル
サルフェートはエチレンと無水硫酸を気相で反応させ、
強酸性の生成カルビルフェートは固体で生成するので、
その製造には困難を伴い、その結果、高価であるという
欠点を有する。
【0011】一方(2)の方法は、原料β−クロロエタ
ンスルホン酸ソーダ(以下CESと称す。)は、安価で
大量に生産されている1, 2エタンジクロライドと亜硫
酸ソーダ、または、ビニルクロライドと重亜硫酸ソーダ
から容易に製造され、化2に示す反応は、文献(E.F.La
ndou,W.F.Whitmore and P.Doty, J.Am.Chem.Soc., Vol.
68, p.816 〜9(1946) )に記載されている如く、非常に
高い値の反応速度定数を有する簡便な反応である。
ンスルホン酸ソーダ(以下CESと称す。)は、安価で
大量に生産されている1, 2エタンジクロライドと亜硫
酸ソーダ、または、ビニルクロライドと重亜硫酸ソーダ
から容易に製造され、化2に示す反応は、文献(E.F.La
ndou,W.F.Whitmore and P.Doty, J.Am.Chem.Soc., Vol.
68, p.816 〜9(1946) )に記載されている如く、非常に
高い値の反応速度定数を有する簡便な反応である。
【0012】しかしながら、副生食塩の除去が不完全で
あり、少量ながらもかなりの量の食塩が残存した、VS
M(Na)水溶液しか製造できないという欠点を有して
いた。
あり、少量ながらもかなりの量の食塩が残存した、VS
M(Na)水溶液しか製造できないという欠点を有して
いた。
【0013】即ち、独国特許第836, 491号によれ
ば、粗CES結晶と等モルの苛性ソーダ水溶液を約60
℃で、30分〜2時間反応させ、晶出した副生食塩を除
き、その分離液として、VSM(Na)=50〜55
%、食塩=2.7〜3.8%を含む水溶液を取得するも
のであった。
ば、粗CES結晶と等モルの苛性ソーダ水溶液を約60
℃で、30分〜2時間反応させ、晶出した副生食塩を除
き、その分離液として、VSM(Na)=50〜55
%、食塩=2.7〜3.8%を含む水溶液を取得するも
のであった。
【0014】
【本発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、C
ESと苛性ソーダから合成される副生食塩を含むVSM
(Na)水溶液から、副生食塩等無機塩が高度に除かれ
たるVSM(Na)水溶液を製造する方法を提出せんと
するものである。
ESと苛性ソーダから合成される副生食塩を含むVSM
(Na)水溶液から、副生食塩等無機塩が高度に除かれ
たるVSM(Na)水溶液を製造する方法を提出せんと
するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、CES
と苛性ソーダから合成される、副生食塩を含有するビニ
ルスルホン酸ソーダ水溶液に、その水に対する溶解度
が、温度依存性を有し、0〜常温では食塩より著しく低
い値であるが、常温〜70℃では食塩より高い溶解度を
有する化合物(以下このような化合物を単に「添加化合
物」と称す。)を添加し、系をVSM(Na)−食塩−
水系からVSM(Na)−食塩−添加化合物−水系とな
し、その溶解平衡を利用して、初めに、常温〜70℃の
高温度域でVSM(Na)濃度=40〜60%の高濃度
下に食塩を晶出させ、この晶出食塩をろ過等の固−液分
離法により除去したる分離液をそのまま、もしくは、若
干量の水を添加して稀釈し、VSM(Na)−添加化合
物−水系となった水溶液を冷却し、0〜常温の低温度域
に保ち、添加化合物を晶出させて除くことによる高度に
純化されたビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法に
あり、以下その詳細について説明する。
と苛性ソーダから合成される、副生食塩を含有するビニ
ルスルホン酸ソーダ水溶液に、その水に対する溶解度
が、温度依存性を有し、0〜常温では食塩より著しく低
い値であるが、常温〜70℃では食塩より高い溶解度を
有する化合物(以下このような化合物を単に「添加化合
物」と称す。)を添加し、系をVSM(Na)−食塩−
水系からVSM(Na)−食塩−添加化合物−水系とな
し、その溶解平衡を利用して、初めに、常温〜70℃の
高温度域でVSM(Na)濃度=40〜60%の高濃度
下に食塩を晶出させ、この晶出食塩をろ過等の固−液分
離法により除去したる分離液をそのまま、もしくは、若
干量の水を添加して稀釈し、VSM(Na)−添加化合
物−水系となった水溶液を冷却し、0〜常温の低温度域
に保ち、添加化合物を晶出させて除くことによる高度に
純化されたビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法に
あり、以下その詳細について説明する。
【0016】
【作用】VSM(Na)は前記した如く、水に対する溶
解度が非常に高く、温度依存性もない。従って、VSM
(Na)水溶液からその溶解平衡関係を利用したVSM
(Na)結晶の単離は不可能である。
解度が非常に高く、温度依存性もない。従って、VSM
(Na)水溶液からその溶解平衡関係を利用したVSM
(Na)結晶の単離は不可能である。
【0017】そこで、従来技術の一つであるカルビルサ
ルフェート法にあっては、生成系がVSM(Na)−芒
硝−水系となっているので、その合成水溶液を約0℃に
冷却し、その水に対する溶解度が33〜35℃以下では
著しい温度依存性を有する芒硝を晶出させて除去する方
法が考案されたものと考える。
ルフェート法にあっては、生成系がVSM(Na)−芒
硝−水系となっているので、その合成水溶液を約0℃に
冷却し、その水に対する溶解度が33〜35℃以下では
著しい温度依存性を有する芒硝を晶出させて除去する方
法が考案されたものと考える。
【0018】しかるに従来技術のもう一つの方法である
β−クロロエタンスルホン酸ソーダ法では副生物が食塩
であり、この食塩の水に対する溶解度は衆知の如く、0
〜100℃の間で26.3〜28.5%の値であり、ほ
とんど温度依存性がないので、独国特許第836, 49
1号の方法はVSM(Na)濃度を高め、その塩析作用
により、食塩を晶出せしめんとしたものであるが、この
場合、大部分の食塩は晶出・除去できるものの、尚、少
量の食塩は残存する。
β−クロロエタンスルホン酸ソーダ法では副生物が食塩
であり、この食塩の水に対する溶解度は衆知の如く、0
〜100℃の間で26.3〜28.5%の値であり、ほ
とんど温度依存性がないので、独国特許第836, 49
1号の方法はVSM(Na)濃度を高め、その塩析作用
により、食塩を晶出せしめんとしたものであるが、この
場合、大部分の食塩は晶出・除去できるものの、尚、少
量の食塩は残存する。
【0019】本発明者はVSM(Na)濃度をさらに高
め、63.7%とする実験を試みたが、約2%の食塩が
含まれており、VSM(Na)>65%とすると、VS
M(Na)の一部が食塩と共に一部晶出するばかりでな
く、溶液粘度が著しく高くなり、ろ過操作が不能となっ
た。即ち、本発明者はVSM(Na)−食塩−水系溶液
から高度に食塩の除かれたVSM(Na)を得ることは
不可能と考えるものである。
め、63.7%とする実験を試みたが、約2%の食塩が
含まれており、VSM(Na)>65%とすると、VS
M(Na)の一部が食塩と共に一部晶出するばかりでな
く、溶液粘度が著しく高くなり、ろ過操作が不能となっ
た。即ち、本発明者はVSM(Na)−食塩−水系溶液
から高度に食塩の除かれたVSM(Na)を得ることは
不可能と考えるものである。
【0020】そこで本発明者は、上記系に、前記した如
く、高温度域で食塩より高い溶解度を有し、低温度域で
食塩より著しく低い溶解度を有する有する化合物を添加
し、系をVSM(Na)−食塩−添加化合物−水系と
し、[VSM(Na)+添加化合物]の塩析作用によ
り、高温度域で食塩を晶出により除き、系をVSM(N
a)−添加化合物−水系としたる後、カルビルサルフェ
ート法同様、これを冷却して、低温度域で添加化合物を
晶出させて除き、高度に純化されたVSM(Na)水溶
液を取得する方法を提案するものである。
く、高温度域で食塩より高い溶解度を有し、低温度域で
食塩より著しく低い溶解度を有する有する化合物を添加
し、系をVSM(Na)−食塩−添加化合物−水系と
し、[VSM(Na)+添加化合物]の塩析作用によ
り、高温度域で食塩を晶出により除き、系をVSM(N
a)−添加化合物−水系としたる後、カルビルサルフェ
ート法同様、これを冷却して、低温度域で添加化合物を
晶出させて除き、高度に純化されたVSM(Na)水溶
液を取得する方法を提案するものである。
【0021】添加化合物の高温度域での溶解度が、食塩
より低い溶解度を有する化合物の場合は高温度域での食
塩の晶析に際し、添加化合物が食塩と共に晶析されるの
で効果がない。
より低い溶解度を有する化合物の場合は高温度域での食
塩の晶析に際し、添加化合物が食塩と共に晶析されるの
で効果がない。
【0022】また0〜常温の低温度域で、その水に対す
る溶解度が約5%以下でないと、水溶液を0℃に冷却し
ても、添加化合物を高度に晶出させて除くことはできな
い。つまり、本発明の技術に用いられる添加化合物の種
類としては、単に溶解度が温度依存性を有するだけでな
く、前記条件を満たす性状を具備した化合物でなければ
ならない。
る溶解度が約5%以下でないと、水溶液を0℃に冷却し
ても、添加化合物を高度に晶出させて除くことはできな
い。つまり、本発明の技術に用いられる添加化合物の種
類としては、単に溶解度が温度依存性を有するだけでな
く、前記条件を満たす性状を具備した化合物でなければ
ならない。
【0023】このような種類の化合物として、芒硝、オ
ルトリン酸2ナトリウム塩、メタホウ酸ソーダを挙げる
ことができる。但し、メタホウ酸ソーダは32℃以上の
高温度では食塩以上の溶解度を有し、食塩の晶析による
除去はできるが、低温度域での溶解度が高く、冷却して
もこれを晶析により完全に除くことができない。
ルトリン酸2ナトリウム塩、メタホウ酸ソーダを挙げる
ことができる。但し、メタホウ酸ソーダは32℃以上の
高温度では食塩以上の溶解度を有し、食塩の晶析による
除去はできるが、低温度域での溶解度が高く、冷却して
もこれを晶析により完全に除くことができない。
【0024】そこで本発明の技術にあっては、食塩を除
いた分離液に硫酸、オルトリン酸、ホウ酸等の鉱酸、ま
たはシュウ酸を加え、pH=9.0〜9.5に調整し、
テトラホウ酸ソーダに変換し、各々、芒硝、リン酸2ナ
トリウム、シュウ酸ナトリウム等との混合物となし、こ
れを冷却し、晶析して、濾過等の操作により分離するこ
とにより、除くものである。
いた分離液に硫酸、オルトリン酸、ホウ酸等の鉱酸、ま
たはシュウ酸を加え、pH=9.0〜9.5に調整し、
テトラホウ酸ソーダに変換し、各々、芒硝、リン酸2ナ
トリウム、シュウ酸ナトリウム等との混合物となし、こ
れを冷却し、晶析して、濾過等の操作により分離するこ
とにより、除くものである。
【0025】pH調整酸が、ホウ酸、シュウ酸の場合は
冷却温度は常温にすれば、テトラホウ酸ソーダ、また
は、テトラホウ酸ソーダとシュウ酸ソーダの混合物とし
て完全に除去できる。pH調整酸がリン酸の場合は、1
0℃まで冷却しないとリン酸塩が完全に除けない。また
硫酸の場合は0℃まで冷却しないと芒硝を高度に除くこ
とができない。
冷却温度は常温にすれば、テトラホウ酸ソーダ、また
は、テトラホウ酸ソーダとシュウ酸ソーダの混合物とし
て完全に除去できる。pH調整酸がリン酸の場合は、1
0℃まで冷却しないとリン酸塩が完全に除けない。また
硫酸の場合は0℃まで冷却しないと芒硝を高度に除くこ
とができない。
【0026】これら添加化合物はその食塩が除かれた水
溶液にあって、0〜常温に冷却し、これを晶析せんとす
ると、いづれも10〜12分子の結晶水をもった水和塩
を形成するので、VSM(Na)濃度が高くなり、それ
にともない粘度も上昇し、濾過等の分離操作が困難にな
る場合がある。この場合は水を加えて、VSM(Na)
濃度を約40%程度に稀釈してから冷却すれば、これら
添加化合物を高度に除くことができ、且つ、晶析物の分
離操作も容易にすることができる。
溶液にあって、0〜常温に冷却し、これを晶析せんとす
ると、いづれも10〜12分子の結晶水をもった水和塩
を形成するので、VSM(Na)濃度が高くなり、それ
にともない粘度も上昇し、濾過等の分離操作が困難にな
る場合がある。この場合は水を加えて、VSM(Na)
濃度を約40%程度に稀釈してから冷却すれば、これら
添加化合物を高度に除くことができ、且つ、晶析物の分
離操作も容易にすることができる。
【0027】また、VSM(Na)−食塩−添加化合物
−水系で高温域で食塩を高度に晶析させて除くには、V
SM(Na)濃度があまりに低いと、多量の添加化合物
を要し、VSM(Na)濃度が高くなるほど、添加化合
物濃度が少なくても良いことは、論をまたない。
−水系で高温域で食塩を高度に晶析させて除くには、V
SM(Na)濃度があまりに低いと、多量の添加化合物
を要し、VSM(Na)濃度が高くなるほど、添加化合
物濃度が少なくても良いことは、論をまたない。
【0028】しかし、あまりにVSM(Na)濃度が高
いと、前記した如く、その溶液粘度も高くなるので、V
SM(Na)=40〜60%、望ましくは、50〜55
%であるのが好都合である。
いと、前記した如く、その溶液粘度も高くなるので、V
SM(Na)=40〜60%、望ましくは、50〜55
%であるのが好都合である。
【0029】さらに、同上系で、食塩の晶析温度の上限
を70℃としたのは、VSM(Na)の重合劣化を防ぐ
ためである。
を70℃としたのは、VSM(Na)の重合劣化を防ぐ
ためである。
【0030】一般にVSM(Na)は濃度が高いほど、
温度が高いほど重合劣化し易いが、少量の重合禁止剤、
例えば、ベンゾキノン等のキノンエーテル類を添加して
おけば、VSM(Na)濃度=40〜60%、水溶液温
度=60〜70℃の高温度でも重合劣化を最小限に止め
ることができる。
温度が高いほど重合劣化し易いが、少量の重合禁止剤、
例えば、ベンゾキノン等のキノンエーテル類を添加して
おけば、VSM(Na)濃度=40〜60%、水溶液温
度=60〜70℃の高温度でも重合劣化を最小限に止め
ることができる。
【0031】製品VSM(Na)水溶液に上記重合禁止
剤の混入が不都合な場合は、食塩、添加化合物の除かれ
た分離液を常温下に活性炭と接触せしむれば、これを吸
着により除くことができる。
剤の混入が不都合な場合は、食塩、添加化合物の除かれ
た分離液を常温下に活性炭と接触せしむれば、これを吸
着により除くことができる。
【0032】以上の説明で明らかなように、水を媒体と
して、CESと苛性ソーダから食塩の副生を伴い合成さ
れた、VSM(Na)−食塩−水系の溶液を用い、本発
明の技術にあっては、常温〜70℃の高温度域で食塩よ
り高い溶解度を有し、0〜常温の低温度域で溶解度が5
%以下であるような食塩に比し、著しく低い溶解度を有
する化合物を添加し、系をVSM(Na)−食塩−添加
化合物−水系にて高温度域で添加化合物の塩析作用によ
り、食塩を晶出させて除き、次いで食塩が除かれ、VS
M(Na)−添加化合物−水系になりたる分離液を0〜
常温に冷却し、添加物を晶出させて除くものである。
して、CESと苛性ソーダから食塩の副生を伴い合成さ
れた、VSM(Na)−食塩−水系の溶液を用い、本発
明の技術にあっては、常温〜70℃の高温度域で食塩よ
り高い溶解度を有し、0〜常温の低温度域で溶解度が5
%以下であるような食塩に比し、著しく低い溶解度を有
する化合物を添加し、系をVSM(Na)−食塩−添加
化合物−水系にて高温度域で添加化合物の塩析作用によ
り、食塩を晶出させて除き、次いで食塩が除かれ、VS
M(Na)−添加化合物−水系になりたる分離液を0〜
常温に冷却し、添加物を晶出させて除くものである。
【0033】以下、本発明を実施例をもってさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0034】
実施例1 CES=98.3%、食塩=0.24%のCES粉末を
841.8gの水に溶解して調整した、37%のCES
水溶液1350.0gを2リットルのセパラブルフラス
コに入れ、CESと等化学当量の苛性ソーダを含有する
48%水溶液250.0gと、重合禁止剤としてP−メ
トキシフェノン0.35g、芒硝29.1gを加え、フ
ラスコをオイルバスに浸積させ、その沸点が60℃を越
えざるように減圧下で水を蒸発させて濃縮しつつ反応さ
せた。
841.8gの水に溶解して調整した、37%のCES
水溶液1350.0gを2リットルのセパラブルフラス
コに入れ、CESと等化学当量の苛性ソーダを含有する
48%水溶液250.0gと、重合禁止剤としてP−メ
トキシフェノン0.35g、芒硝29.1gを加え、フ
ラスコをオイルバスに浸積させ、その沸点が60℃を越
えざるように減圧下で水を蒸発させて濃縮しつつ反応さ
せた。
【0035】メスシリンダーに捕集された蒸発水量が約
270ミリリットルになったところで濃縮液は晶出塩に
より白濁したが、さらに濃縮を続け、合計約2hrかけ
て蒸発水量が約730ミリリットルとなったところで濃
縮を止めた。
270ミリリットルになったところで濃縮液は晶出塩に
より白濁したが、さらに濃縮を続け、合計約2hrかけ
て蒸発水量が約730ミリリットルとなったところで濃
縮を止めた。
【0036】この濃縮スラリーを65℃の温水をジャケ
ットに循環して温められた遠心ろ過機に注ぎ、遠心濾液
として、透明液701.7gを得た。
ットに循環して温められた遠心ろ過機に注ぎ、遠心濾液
として、透明液701.7gを得た。
【0037】容器を約15gの水で洗い、その洗浄水は
遠心ろ過ケーキの洗浄に供し、さらに新しい水33.6
gで遠心ケーキを洗浄して、洗浄食塩ケーキ181.6
gと塩洗浄回収水49.4gを得た。
遠心ろ過ケーキの洗浄に供し、さらに新しい水33.6
gで遠心ケーキを洗浄して、洗浄食塩ケーキ181.6
gと塩洗浄回収水49.4gを得た。
【0038】これらの分析はビニルスルホン酸ソーダに
ついてはBromide−bromate法により、食
塩、芒硝については塩素根、硫酸根を滴定法で分析し、
洗浄食塩ケーキでは、ビニルスルホン酸ソーダ=0.1
4%、食塩=91.98%、Na2SO4=0.53%、
食塩ケーキ洗浄回収水では、ビニルスルホン酸ソーダ=
18.78%、食塩=10.30%、Na2SO4=1.
48%の値を得た。
ついてはBromide−bromate法により、食
塩、芒硝については塩素根、硫酸根を滴定法で分析し、
洗浄食塩ケーキでは、ビニルスルホン酸ソーダ=0.1
4%、食塩=91.98%、Na2SO4=0.53%、
食塩ケーキ洗浄回収水では、ビニルスルホン酸ソーダ=
18.78%、食塩=10.30%、Na2SO4=1.
48%の値を得た。
【0039】前記脱塩濾液に272.4gの水を加えて
稀釈した水溶液974.1gの入ったフラスコを氷−水
の入ったウォーターバスに浸し、0℃で約2hr保ち固
形物を晶出させた後、同じく氷−水で0〜2℃に冷却さ
れた水を、ジャケットに循環した遠心濾過機にかけ、濾
過し、濾液903.2gを得た。容器の壁に付着した固
形物は0〜2℃の水で洗い出し、これはケーキの洗浄に
用い、さらに新しい水で遠心ケーキを洗い、洗浄ケーキ
61.0gと洗浄回収水16.0gを得た。
稀釈した水溶液974.1gの入ったフラスコを氷−水
の入ったウォーターバスに浸し、0℃で約2hr保ち固
形物を晶出させた後、同じく氷−水で0〜2℃に冷却さ
れた水を、ジャケットに循環した遠心濾過機にかけ、濾
過し、濾液903.2gを得た。容器の壁に付着した固
形物は0〜2℃の水で洗い出し、これはケーキの洗浄に
用い、さらに新しい水で遠心ケーキを洗い、洗浄ケーキ
61.0gと洗浄回収水16.0gを得た。
【0040】これらの分析値は、濾液では、VSM(N
a)=39.17%、食塩=0.36%、芒硝=0.1
7%、洗浄ケーキでは、VSM(Na)=0.19%、
食塩=trace 、芒硝=40.34%、その他は水分であ
った。また洗浄回収水はVSM(Na)=22.99
%、食塩=0.24%、芒硝=3.74%であった。
a)=39.17%、食塩=0.36%、芒硝=0.1
7%、洗浄ケーキでは、VSM(Na)=0.19%、
食塩=trace 、芒硝=40.34%、その他は水分であ
った。また洗浄回収水はVSM(Na)=22.99
%、食塩=0.24%、芒硝=3.74%であった。
【0041】即ち、本実験ではCES、苛性ソーダの
他、化学量論量の生成VSM(Na)に対し、0.1重
量%量の重合禁止剤と、同じく、その約7.5重量%に
相当する無水芒硝を添加して、65℃を越えざるよう減
圧下に水を蒸発して濃縮しつつ、約1時間反応させ、晶
出した副生食塩は65℃の高温度で、濾過により除き、
その濾液に、濾液量の約43%の水を加えて稀釈し、約
0℃に冷却した。
他、化学量論量の生成VSM(Na)に対し、0.1重
量%量の重合禁止剤と、同じく、その約7.5重量%に
相当する無水芒硝を添加して、65℃を越えざるよう減
圧下に水を蒸発して濃縮しつつ、約1時間反応させ、晶
出した副生食塩は65℃の高温度で、濾過により除き、
その濾液に、濾液量の約43%の水を加えて稀釈し、約
0℃に冷却した。
【0042】添加した芒硝を晶出・濾過により除き、濾
液として、若干褐色を帯びたVSM(Na)=39.1
7%、食塩=0.36%、芒硝=0.17%の高度に純
化された透明液903.2gを得たことになる。
液として、若干褐色を帯びたVSM(Na)=39.1
7%、食塩=0.36%、芒硝=0.17%の高度に純
化された透明液903.2gを得たことになる。
【0043】なお、この水溶液880.0gに373.
4gの水を加え、全量を1253.4gとしたVSM
(Na)=27.5%の水溶液を2ヶ月冷暗所に貯蔵し
たものは、VSM(Na)=27.11%の濃度であ
り、ほとんど重合劣化は見られなかった。
4gの水を加え、全量を1253.4gとしたVSM
(Na)=27.5%の水溶液を2ヶ月冷暗所に貯蔵し
たものは、VSM(Na)=27.11%の濃度であ
り、ほとんど重合劣化は見られなかった。
【0044】実施例2 2リットルのセパラブルフラスコに実施例1で用いたと
同一の粉末CES508.3gと水535.4gを入
れ、55℃で完全溶解後、48%苛性ソーダ水溶液25
0.1gとパラメキトシフェノン0.38gを入れ、フ
ラスコをオイルバスに浸し、65℃で約1時間半反応さ
せた後、試薬オルトリン酸2ナトリウム42.2gを加
え、減圧下に温度が65℃を越えざるように水を蒸発し
て濃縮した。
同一の粉末CES508.3gと水535.4gを入
れ、55℃で完全溶解後、48%苛性ソーダ水溶液25
0.1gとパラメキトシフェノン0.38gを入れ、フ
ラスコをオイルバスに浸し、65℃で約1時間半反応さ
せた後、試薬オルトリン酸2ナトリウム42.2gを加
え、減圧下に温度が65℃を越えざるように水を蒸発し
て濃縮した。
【0045】濃縮後すぐに液は晶出物により白濁し、蒸
発水量433ミリリットルの時点で濃縮を中止し、その
スラリーをあらかじめ65℃の温水をジャケットに循環
して加熱した遠心濾過機により晶出物を濾過により分離
した。
発水量433ミリリットルの時点で濃縮を中止し、その
スラリーをあらかじめ65℃の温水をジャケットに循環
して加熱した遠心濾過機により晶出物を濾過により分離
した。
【0046】濾液はやや褐色がかった透明液であり、7
01.6gであった。ケーキは実施例1の場合と同様、
先ず約15gの水で器壁付着物を溶解し、ケーキの洗浄
に用い、さらに新しい水34.5gでケーキを洗浄し、
洗浄食塩ケーキ=185.0gと、ケーキ洗浄回収水=
50.1gを得た。
01.6gであった。ケーキは実施例1の場合と同様、
先ず約15gの水で器壁付着物を溶解し、ケーキの洗浄
に用い、さらに新しい水34.5gでケーキを洗浄し、
洗浄食塩ケーキ=185.0gと、ケーキ洗浄回収水=
50.1gを得た。
【0047】洗浄食塩の分析値はVSM(Na)=0.
13%、オルトリン酸2ソーダ=0.79%、食塩=9
1.73%であり、洗浄回収水は、VSM(Na)=1
8.61%、オルトリン酸2ソーダ=2.14%、食塩
=9.60%であった。
13%、オルトリン酸2ソーダ=0.79%、食塩=9
1.73%であり、洗浄回収水は、VSM(Na)=1
8.61%、オルトリン酸2ソーダ=2.14%、食塩
=9.60%であった。
【0048】濾液にその約35%に相当する244.9
gの水を加えて稀釈し、この稀釈液を氷−水で冷却し、
5〜10℃で1時間保持し、リン酸ソーダを晶析し、遠
心ろ過により晶出物を分離した。分離ろ液は832.9
gあり、VSM(Na)=41.82%、食塩=0.0
8%、オルトリン酸2ソーダ=0.02%であった。濾
過ケーキは、合計28.4gの水で洗浄し、洗浄ケーキ
=105.9gと洗浄回収水溶液=23.5gを得た。
gの水を加えて稀釈し、この稀釈液を氷−水で冷却し、
5〜10℃で1時間保持し、リン酸ソーダを晶析し、遠
心ろ過により晶出物を分離した。分離ろ液は832.9
gあり、VSM(Na)=41.82%、食塩=0.0
8%、オルトリン酸2ソーダ=0.02%であった。濾
過ケーキは、合計28.4gの水で洗浄し、洗浄ケーキ
=105.9gと洗浄回収水溶液=23.5gを得た。
【0049】これらの分析値は、洗浄ケーキで、VSM
(Na)=0.13%、食塩=trace 、オルトリン酸2
ソーダ=34.49%、洗浄回収水では、VSM(N
a)=21.21%、食塩=0.07%、オルトリン酸
2ソーダ=0.27%であった。
(Na)=0.13%、食塩=trace 、オルトリン酸2
ソーダ=34.49%、洗浄回収水では、VSM(N
a)=21.21%、食塩=0.07%、オルトリン酸
2ソーダ=0.27%であった。
【0050】当実施例では、添加化合物にオルトリン酸
2ナトリウムを用い、初めに65℃の高温度で、食塩を
晶析で除き、次いで、この濾液を5〜10℃の低温度と
して、添加化合物を晶析除去し、濾液として、濃度=4
1.8%の高度に純化されたVSM(Na)水溶液が得
られた。
2ナトリウムを用い、初めに65℃の高温度で、食塩を
晶析で除き、次いで、この濾液を5〜10℃の低温度と
して、添加化合物を晶析除去し、濾液として、濃度=4
1.8%の高度に純化されたVSM(Na)水溶液が得
られた。
【0051】実施例3 1リットルのセパラブルフラスコに実施例1で用いたも
のと同一の粉末CES510.0gと34.2%苛性ソ
ーダ水溶液352.2g、パラメトキシキノン0.40
gを入れ、フラスコをウォーターバスに浸漬し、60℃
で70分反応させたところ、スラリーとなった。晶出物
を遠心濾過機にかけて除き、濾液692.4gを得た。
のと同一の粉末CES510.0gと34.2%苛性ソ
ーダ水溶液352.2g、パラメトキシキノン0.40
gを入れ、フラスコをウォーターバスに浸漬し、60℃
で70分反応させたところ、スラリーとなった。晶出物
を遠心濾過機にかけて除き、濾液692.4gを得た。
【0052】濾液組成は、VSM(Na)=53.06
%、食塩=3.66%で、多量の食塩が残存していた。
ケーキは実施例1と同様、合計42.5gの水で洗浄
し、洗浄ケーキ=157.8gと洗浄回収水=42.3
gを得た。
%、食塩=3.66%で、多量の食塩が残存していた。
ケーキは実施例1と同様、合計42.5gの水で洗浄
し、洗浄ケーキ=157.8gと洗浄回収水=42.3
gを得た。
【0053】洗浄ケーキの分析値はVSM(Na)=
0.15%、食塩=92.48%、洗浄回収水の分析値
は、VSM(Na)=20.63%、食塩=11.03
%であった。
0.15%、食塩=92.48%、洗浄回収水の分析値
は、VSM(Na)=20.63%、食塩=11.03
%であった。
【0054】濾液の一部682.2gに試薬メタホウ酸
ソーダ37.8gを入れ、撹拌下、65℃で1時間保持
した後、晶出物をあらかじめ、65〜70℃の温水をジ
ャケットに循環し、温められた遠心濾過機にかけ、濾別
し、濾液684.4gと遠心濾過ケーキを得た。
ソーダ37.8gを入れ、撹拌下、65℃で1時間保持
した後、晶出物をあらかじめ、65〜70℃の温水をジ
ャケットに循環し、温められた遠心濾過機にかけ、濾別
し、濾液684.4gと遠心濾過ケーキを得た。
【0055】ケーキは先の場合と同様、合計20.0g
の水で洗浄し、洗浄ケーキ=22.3gと、洗浄回収水
=19.7gを得た。
の水で洗浄し、洗浄ケーキ=22.3gと、洗浄回収水
=19.7gを得た。
【0056】洗浄ケーキの分析値は、VSM(Na)=
0.41%、食塩=87.43%、メタホウ酸ソーダ=
3.68%、洗浄回収水の分析値はVSM(Na)=1
9.66%、食塩=14.72%、メタホウ酸ソーダ=
3.19%であった。
0.41%、食塩=87.43%、メタホウ酸ソーダ=
3.68%、洗浄回収水の分析値はVSM(Na)=1
9.66%、食塩=14.72%、メタホウ酸ソーダ=
3.19%であった。
【0057】この濾液に184.5gの水と、試薬ホウ
酸結晶33.8gを入れ、撹拌下に、PH=9.3とし
た後、25℃で1時間保持し、晶出物を遠心濾過機によ
り濾別し、濾液=781.3gとケーキを得た。ケーキ
は合計30.3gの水で洗浄し、洗浄ケーキ=112.
8gと洗浄回収水=26.3gを得た。
酸結晶33.8gを入れ、撹拌下に、PH=9.3とし
た後、25℃で1時間保持し、晶出物を遠心濾過機によ
り濾別し、濾液=781.3gとケーキを得た。ケーキ
は合計30.3gの水で洗浄し、洗浄ケーキ=112.
8gと洗浄回収水=26.3gを得た。
【0058】これらの分析値は、濾液で、VSM(N
a)=42.70%、食塩=0.07%、テトラホウ酸
ソーダ=0.02%、洗浄ケーキはVSM(Na)=
0.15%、食塩=trace 、テトラホウ酸ソーダ=4
5.48%、洗浄回収水はVSM(Na)=22.83
%、食塩=0.06%、テトラホウ酸ソーダ=0.88
%であった。
a)=42.70%、食塩=0.07%、テトラホウ酸
ソーダ=0.02%、洗浄ケーキはVSM(Na)=
0.15%、食塩=trace 、テトラホウ酸ソーダ=4
5.48%、洗浄回収水はVSM(Na)=22.83
%、食塩=0.06%、テトラホウ酸ソーダ=0.88
%であった。
【0059】即ち、当実施例では、初めに、CESと苛
性ソーダから合成されたVSM(Na)−食塩−水系の
液から食塩を晶出させたが、食塩を高度に除くことはで
きなかったが、メタホウ酸ソーダを加え、VSM(N
a)−食塩−メタホウ酸ソーダ−水系とすることによ
り、65℃で食塩を晶出させ、濾過し、食塩を高度に除
き、次いで、その濾液を稀釈するとともに、ホウ酸を加
え、PHを調整し、メタホウ酸ソーダをテトラホウ酸ソ
ーダに変換し、系をVSM(Na)−テトラホウ酸ソー
ダ−水系としてから、常温に冷却することにより、テト
ラホウ酸ソーダを晶出・濾過により除き、その濾液とし
て、高度に純化されたVSM(Na)水溶液を得ること
ができた。
性ソーダから合成されたVSM(Na)−食塩−水系の
液から食塩を晶出させたが、食塩を高度に除くことはで
きなかったが、メタホウ酸ソーダを加え、VSM(N
a)−食塩−メタホウ酸ソーダ−水系とすることによ
り、65℃で食塩を晶出させ、濾過し、食塩を高度に除
き、次いで、その濾液を稀釈するとともに、ホウ酸を加
え、PHを調整し、メタホウ酸ソーダをテトラホウ酸ソ
ーダに変換し、系をVSM(Na)−テトラホウ酸ソー
ダ−水系としてから、常温に冷却することにより、テト
ラホウ酸ソーダを晶出・濾過により除き、その濾液とし
て、高度に純化されたVSM(Na)水溶液を得ること
ができた。
【0060】
【発明の効果】本発明の技術によりたる場合、副生食
塩、添加化合物等狭雑物が高度に除かれたVSM(N
a)水溶液が得られる。
塩、添加化合物等狭雑物が高度に除かれたVSM(N
a)水溶液が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】β−クロロエタンスルホン酸ソーダと苛性
ソーダとを反応させて得られた、副生食塩を含むビニル
スルホン酸ソーダ水溶液に、0〜常温の低温度域で食塩
より著しく低い溶解度を有し、常温〜70℃の高温度域
で食塩より高い溶解度を有する化合物を添加し、初め
に、ビニルスルホン酸ソーダ濃度が40〜60%に濃度
が高められた状態で、当該水溶液温度を常温〜70℃の
高温度域に保ち、食塩を晶出させて除き、次いで冷却し
て、0〜常温の低温度域で先に添加した化合物を晶出さ
せて除くことを特徴とするビニルスルホン酸ソーダ水溶
液の製造方法。 - 【請求項2】請求項1にあって、添加される化合物が、
芒硝、オルトリン酸2ナトリウム塩であることを特徴と
する請求項1に記載のビニルスルホン酸ソーダ水溶液の
製造方法。 - 【請求項3】請求項1にあって、添加される化合物がメ
タホウ酸ソーダであり、請求項1に記載の方法により食
塩が晶析除去された水溶液に硫酸、ホウ酸、リン酸等の
鉱酸またはシュウ酸が加えられ、そのPH値が9.0〜
9.5に調整され、先に添加されたメタホウ酸ソーダを
テトラホウ酸ソーダに変換し、0〜常温に冷却すること
により、添加物を除くことを特徴とする請求項1に記載
のビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28803893A JPH07138224A (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | ビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28803893A JPH07138224A (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | ビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138224A true JPH07138224A (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=17725028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28803893A Pending JPH07138224A (ja) | 1993-11-17 | 1993-11-17 | ビニルスルホン酸ソーダ水溶液の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07138224A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003070681A1 (fr) * | 2002-02-19 | 2003-08-28 | Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. | Procede de production de sels de metaux de composes polymerisables par les radicaux |
US9072983B2 (en) | 2008-03-28 | 2015-07-07 | Asahi Kasei Finechem Co., Ltd. | Vinyl sulfonic acid, polymer thereof, and production method thereof |
-
1993
- 1993-11-17 JP JP28803893A patent/JPH07138224A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003070681A1 (fr) * | 2002-02-19 | 2003-08-28 | Dow Corning Toray Silicone Co., Ltd. | Procede de production de sels de metaux de composes polymerisables par les radicaux |
US9072983B2 (en) | 2008-03-28 | 2015-07-07 | Asahi Kasei Finechem Co., Ltd. | Vinyl sulfonic acid, polymer thereof, and production method thereof |
JP5883560B2 (ja) * | 2008-03-28 | 2016-03-15 | 旭化成ファインケム株式会社 | ビニルスルホン酸、その重合体及びその製造方法 |
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