JPH07138025A - テトラアンミン白金(ii)ジクロライドの製造方法 - Google Patents

テトラアンミン白金(ii)ジクロライドの製造方法

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JPH07138025A
JPH07138025A JP30740293A JP30740293A JPH07138025A JP H07138025 A JPH07138025 A JP H07138025A JP 30740293 A JP30740293 A JP 30740293A JP 30740293 A JP30740293 A JP 30740293A JP H07138025 A JPH07138025 A JP H07138025A
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JP
Japan
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water
ammonia water
dichloride
magnus
added
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Pending
Application number
JP30740293A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuo Shibazaki
拓男 柴崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Tanaka Kikinzoku Kogyo KK filed Critical Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工程数が少ないと共に、アンモニア水の使用
量が少なく、かつ高純度で後工程の精製作業が不要とな
るテトラアンミン白金(II)ジクロライドの製造方法を提
供する。 【構成】 ヘキサクロロ白金(IV)酸液と還元剤を混合し
て白金を2価に還元し、これにアンモニア水を加えてマ
グヌス塩の結晶を生成させ、マグヌス塩の結晶を濾過し
て水洗した後、これとアンモニア水とをオートクレーブ
を用いて反応させることにより、マグヌス塩の水洗によ
って不純物が取り除かれ、かつマグヌス塩をアンモニア
水のみで反応させられるため、不純物が生成されないと
共に、マグヌス塩とアンモニア水との反応が密閉系で行
われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒原料又は白金化合
物等として用いられるテトラアンミン白金(II)ジクロラ
イド(Pt(NH3)4Cl2) の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テトラアンミン白金(II)ジクロラ
イドの製造方法としては、テトラクロロ(II)酸(H2PtC
l4) とアンモニア(NH3) 水からマグヌス塩(Magnus'gree
n salt;[Pt(NH3)4][PtCl4]) を生成させて、マグヌス塩
に少量の塩酸(HCl) とアンモニア水を加えてテトラアン
ミン白金(II)ジクロライド液を得た後、脱アンモニア処
理を施して結晶化させる、いわゆるマグヌス塩法(「貴
金属元素の化学と応用」P.433 尾崎萃ほか著講談社発
行参照)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
テトラアンミン白金(II)ジクロライドの製造方法では、
工程数が多く手間がかかり、かつ不純物が混入する不具
合がある。又、濃度の濃いアンモニア水を用いて大気圧
下で反応させるので、アンモニア水を多量に使用しなけ
ればならないと共に、大気中に放出するため不経済であ
り、かつ大きな反応容器を必要とする不具合がある。そ
こで、本出願人は、マグヌス塩法より工程数を少なくす
るため、ヘキサクロロ白金(IV)酸(H2PtCl6) からテトラ
クロロ白金(II)酸を作り、テトラクロロ白金(II)酸とア
ンモニア水をオートクレーブ内で反応させてテトラアン
ミン白金(II)ジクロライドを直接合成する方法を勘案し
ている。しかし、上記方法では、密閉系で直接反応させ
るので、アンモニア水の使用量が少なく、工程数も少な
い利点があるものの、不純物が多量に混入するため、純
度を高めるためには精製工程が必要となる不都合があ
る。そこで、本発明は、工程数が少ないと共に、アンモ
ニア水の使用量が少なく、かつ高純度で後工程の精製作
業が不要となるテトラアンミン白金(II)ジクロライドの
製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のテトラアンミン白金(II)ジクロライドの製
造方法は、ヘキサクロロ白金(IV)酸液と還元剤を混合し
て白金を2価に還元し、これにアンモニア水を加えてマ
グヌス塩の結晶を生成させ、マグヌス塩の結晶を濾過し
て水洗した後、これとアンモニア水とをオートクレーブ
を用いて反応させることを特徴とする。なお、このとき
用いる還元剤としては2塩酸ヒドラジンが好ましい。
【0005】
【作用】上記手段においては、マグヌス塩の水洗によっ
て不純物が取り除かれ、かつマグヌス塩をアンモニア水
のみで反応させられるため、不純物が生成されない。
又、マグヌス塩とアンモニア水との反応がオートクレー
ブを用いた密閉系で直接行われるため、アンモニア水の
使用量が少なくてすむ。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について詳細に説明す
る。まず、ヘキサクロロ白金(II)酸液(Ptで25g分)
と2塩酸ヒドラジン(6.72g) をオイルバスを用いて撹
拌しながら混合し、70℃の温度で1時間加熱した後放冷
した。この混合、加熱によってテトラクロロ白金(II)酸
と塩酸の混合液となった。ついで、上記混合液に28%ア
ンモニア水 120mlを加えたところ、マグヌス塩の結晶と
塩化アンモニウム(NH4Cl) が生成され、この状態で3日
間静置した後、濾過し、 500mlの水で洗浄し不純物(NH4
Cl) を除去してマグヌス塩の結晶を得た。得られたマグ
ヌス塩の結晶に28%のアンモニア水と 200mlの水を加
え、オートクレーブを用いて 120℃の温度で12時間反応
させ脱アンモニア処理を施したところ、不純物を全く含
まないテトラアンミン白金(II)ジクロライド液が得られ
た。
【0007】
【従来例1】ヘキサクロロ白金(II)酸液(Ptで25g
分)と2塩酸ヒドラジン(6.72g)をオイルバスを用い
て撹拌しながら混合し、70℃の温度で1時間加熱した後
放冷した。次いで該濾液を濾過し、濾過液をオートクレ
ーブ内に入れ、アンモニア水(28%) 120ml及び水を加
えて液量を 400ml程にし、予備撹拌を1時間行なった。
その後撹拌下で加熱し、圧力を1〜 2.5Kg/cm2として加
熱温度は 120℃前後で17時間反応させた。次いで反応さ
せた溶液を取り出し50℃程に冷却した後、湯浴上、95℃
で3時間加熱してpHが7となったので加熱を中止する
ことにより、テトラアンミン白金(II)ジクロライドの淡
黄色液を得た。ところがこのときのテトラアンミン白金
(II)ジクロライト溶液には塩化アンモニウムを始めとす
る不純物が含まれていたため、次に記載する精製工程を
2回行なった。
【0008】まず上記得られたテトラアンミン白金(II)
ジクロライド溶液に対し、10倍量のアセトン:エタノー
ル=1:1(容量)混合液を加えテトラアンミン白金(I
I)ジクロライドの結晶を生成させ、該結晶を濾過した後
水( 400ml)を加えて再度溶解した。その後、再度上記
と同じようにアセトン・エタノール混合液を加えて結晶
生成、濾過、減圧乾燥後水を加えることにより、精製さ
れたテトラアンミン白金(II)ジクロライド溶液が得られ
た。このようにこの方法でテトラアンミン白金(II)ジク
ロライドを得るのは精製工程が必要となり、非常に煩雑
であった。
【0009】
【従来例2】 (マグヌス塩法)テトラクロロ白金(IV)酸液(Pt7.73
wt%) 334.2g( Ptで25.9g分)を採り、水を加えて
正確に 720ml(このときの重量 760.0g分)とした後、
該液を正確に2つに分けた。その一方に水を加えて容量
を 1.4l にした後、 140℃のオイルバスに漬けながら撹
拌し、沸騰させた。撹拌しながらアンモニア水(50%容
量)を1.75l加え、液が無色透明になるまで加熱を続け
た。その後85〜95℃での加熱を続けて脱アンモニアを行
なった後、水を加えて3.5lにし、前記2等分した残りの
溶液を加えてマグヌス塩の沈殿を生成させた。1週間静
置した後、上澄み液をデカンテーション分離し、さらに
ろ過、得られた結晶に、水 300ml、濃塩酸25ml、アンモ
ニア水(28%容量)1lを加え撹拌しながら加熱し、元
液量を保つために、時々28%アンモニア水を加える。結
晶を溶解させることによりテトラアンミン白金(II)ジク
ロライド溶液が得られた。その後精製工程として該溶液
に10倍量のアセトン:エタノール=1:1(容量)混合
液を加えて結晶を精製させた後、ろ過、減圧乾燥し、再
度水に溶解させることにより、精製されたテトラアンミ
ン白金(II)ジクロライド溶液が得られた。その後精製工
程として該溶液に10倍量のアセトン:エタノール=1:
1(容量)混合液を加えて結晶を生成させた後、濾過、
減圧、乾燥し、再度水に溶解させることにより、精製さ
れたテトラアンミン白金(II)ジクロライド溶液が得られ
た。このようにこの方法は工程が長く、時間がかかり、
また工程中で多量のアンモニア水を使用し、非常に不経
済であった。
【発明の効果】以上説明したように、本発明のテトラア
ンミン白金(II)ジクロライドの製造方法によれば、マグ
ヌス塩の水洗によって不純物が取り除かれ、かつマグヌ
ス塩をアンモニア水のみで反応させられるため、不純物
が生成されないので、従来法より格段に高純度とするこ
とができ、ひいては後工程の精製作業を不要とすること
ができる。又、マグヌス塩とアンモニア水との反応がオ
ートクレーブを用いた密閉系で直接行われるので、従来
法に比してアンモニア水の使用量及び工程数を低減する
ことができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘキサクロロ白金(IV)酸液と還元剤を混
    合して白金を2価に還元し、これにアンモニア水を加え
    てマグヌス塩の結晶を生成させ、マグヌス塩の結晶を濾
    過して水洗した後、これとアンモニア水とをオートクレ
    ーブを用いて反応させることを特徴とするテトラアンミ
    ン白金(II)ジクロライドの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記還元剤が2塩酸ヒドラジンである、
    請求項1記載のテトラアンミン白金(II)ジクロライドの
    製造方法。
JP30740293A 1993-11-12 1993-11-12 テトラアンミン白金(ii)ジクロライドの製造方法 Pending JPH07138025A (ja)

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JP30740293A JPH07138025A (ja) 1993-11-12 1993-11-12 テトラアンミン白金(ii)ジクロライドの製造方法

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JP30740293A JPH07138025A (ja) 1993-11-12 1993-11-12 テトラアンミン白金(ii)ジクロライドの製造方法

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JP30740293A Pending JPH07138025A (ja) 1993-11-12 1993-11-12 テトラアンミン白金(ii)ジクロライドの製造方法

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102328962A (zh) * 2011-08-05 2012-01-25 昆明理工大学 一种氯化四氨铂的制备方法
JP2015117387A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 住友金属鉱山株式会社 高純度白金粉の製造方法

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