JPH0713717U - 液体用紙容器 - Google Patents
液体用紙容器Info
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- JPH0713717U JPH0713717U JP4372593U JP4372593U JPH0713717U JP H0713717 U JPH0713717 U JP H0713717U JP 4372593 U JP4372593 U JP 4372593U JP 4372593 U JP4372593 U JP 4372593U JP H0713717 U JPH0713717 U JP H0713717U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】周壁を形成する積層材料の水蒸気バリヤ性を向
上し、シャンプーやリンスなどの内容物を充填しても、
内容物がゲル化しない液体用紙容器を提供する。 【構成】板紙を基材とし構成層中にアルミニウム箔層を
有しない積層材料を用いて、周壁を形成する液体用紙容
器であり、この積層材料の中間層中に、水蒸気バリヤ性
ポリオレフィンフィルム層を形成する。
上し、シャンプーやリンスなどの内容物を充填しても、
内容物がゲル化しない液体用紙容器を提供する。 【構成】板紙を基材とし構成層中にアルミニウム箔層を
有しない積層材料を用いて、周壁を形成する液体用紙容
器であり、この積層材料の中間層中に、水蒸気バリヤ性
ポリオレフィンフィルム層を形成する。
Description
【0001】
本考案は、周壁を形成する積層材料の構成層中にアルミニウム箔層を有せずに 、内容物保存性が優れた液体用紙容器に関するものである。
【0002】
近年、図4に示す口栓(13)付の液体用紙容器(10)が、従来のガラス容 器や金属容器に替わって、酒類、果汁飲料、つゆ類などの長期保存を必要とする 常温流通タイプの液体食品に、広く大量に使用されるようになって来ているが、 さらに最近では、消費者の環境意識の高まりに伴って、環境問題を配慮したパッ ケージが強く求められるようになり、プラスチック容器などに替わって、シャン プー、液体洗剤、柔軟剤などの非食品の分野にも使用されるようになって来た。 そして、これらの液体用紙容器の周壁を形成する積層材料の構成は、例えば、〔 容器外側〕ポリエチレン層/紙層/ポリエチレン層/アルミニウム箔層/ポリエ チレンテレフタレートフィルム層/ポリエチレン層〔容器内側〕構成が一般的に 使用されているが、近年の環境問題及び省エネルギーの観点から、使用後の空箱 の再生利用及び廃棄処理のしにくさの改善やアルミニウム箔の製造時の大量な電 力消費の問題などを改善するために、バリヤ層にアルミニウム箔の替わりに、バ リヤ性熱可塑性樹脂フィルムを使った、例えば、図3に示す〔容器外側〕ポリエ チレン層(310)/紙層(320)/ポリエチレン層(330)/ポリエチレ ン層(340)/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層(380)/ポリ エチレン層(390)〔容器内側〕構成の積層材料(300)を用いた液体用紙 容器があり、また、熱可塑性樹脂フィルムを支持フィルムとした無機化合物蒸着 薄膜を使った、例えば、図4に示す〔容器外側〕ポリエチレン層(410)/紙 層(420)/ポリエチレン層(430)/ポリエチレン層(440)/酸化ケ イ素蒸着薄膜層(481)/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層(48 2)/ポリエチレン層(490)〔容器内側〕構成の積層材料(400)を用い る液体用紙容器などがある。
【0003】
しかしながら、前述のバリヤ層にアルミニウム箔の替わりに、バリヤ性熱可塑 性樹脂フィルムを使った積層材料による液体用紙容器は、アルミニウム箔を使用 した液体用紙容器と比較するとどうしても水蒸気バリヤ性が不十分であり、また 、アルミニウム箔の替わりに、熱可塑性樹脂フィルムを支持フィルムとした無機 化合物蒸着薄膜を使った積層材料による液体用紙容器は、製箱時の罫線部の折り 曲げによって、無機化合物蒸着薄膜にひびや亀裂を生じ易く、バリヤ特性を著し く損なう場合があり、これらの液体用紙容器に、内容物としてシャンプーやリン スなどを充填して保管して置くと、周壁から水分が容器外に透過して内容物がゲ ル化することがあった。本考案は、積層材料の層構成に工夫を凝らして改善し、 周壁からの内容物の水分の容器外への透過を防ぎ、シャンプーやリンスなどの内 容物を充填しても、内容物のゲル化など、内容物が変化しにくい液体用紙容器を 提供するものである。
【0004】
本考案は、板紙を基材とし構成層中にアルミニウム箔層を有しない積層材料で 、周壁を形成する液体用紙容器であって、図1に示すように、この積層材料(1 00)の中間層中に、水蒸気バリヤ性ポリオレフィンフィルム層(150)を有 することを特徴とする液体用紙容器である。
【0005】 上述の水蒸気バリヤ性ポリオレフィンフィルムとしては、高密度ポリエチレン フィルムや延伸ポリプロピレンフィルムなどを使用することが出来る。
【0006】
バリヤ性には、酸素などのガスの透過に対する遮断性と水蒸気の透過に対する 遮断性とあり、アルミニウム箔のように優れたガスバリヤ性と優れた水蒸気バリ ヤ性とを兼ね備えたバリヤ性熱可塑性樹脂フィルムは、通常使用される汎用樹脂 にはなく、極めて高価か、加工性に問題があるものであった。そこで、液体用紙 容器に使用される通常のバリヤ性熱可塑性樹脂フィルムとしては、ガスバリヤ性 に主体をおいて選出使用されるため、どうしても水蒸気バリヤ性に難点があった 。また、液体用紙容器の積層材料のバリヤ層として使用される無機化合物蒸着膜 層は、ガスバリヤ性と水蒸気バリヤ性とを兼ね備えているが、硬く脆く、製箱時 の罫線部の折り曲げ加工によって、ひびや亀裂を生じ易く、容器のバリヤ特性を 著しく損なう場合がある。本考案の液体用紙容器は、上述のような場合でも、周 壁を形成する積層材料の中間層に、水蒸気バリヤ性熱可塑性樹脂フィルム層を有 しているため、水蒸気バリヤ性が良好である。
【0007】
<実施例1> まず、液体用紙容器の周壁を形成するバリヤ層に、アルミニウム箔の替わりに バリヤ性熱可塑性樹脂の延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた積層 材料を作製した。これは、まず基材層となる坪量が320g/m2 の板紙の表裏 に、押出しラミネーション法で20μm厚をそれぞれ積層し、さらに裏側のポリ エチレン層面に、本考案に係わる水蒸気バリヤ性ポリオレフィンフィルム層とし ての20μm厚の延伸ポリプロピレンフィルムを、押出しラミネーション法で2 0μm厚のポリエチレンで貼り合わせて、ポリエチレン層/紙層/ポリエチレン 層/ポリエチレン層/延伸ポリプロピレンフィルム層構成の5層の積層材料を作 製し、これとは別個に、12μm厚の延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム の表裏に、ドライラミネーション法でウレタン系接着剤を用いて30μm厚と6 0μm厚のポリエチレンフィルムをそれぞれ積層し、ポリエチレン層/延伸ポリ エチレンテレフタレートフィルム層/ポリエチレン層構成の3層の積層材料を作 製し、この積層材料の30μm厚ポリエチレン層面と前述の5層の積層材料の延 伸ポリプロピレンフィルム層面とを、押出しラミネーション法で20μm厚のポ リエチレンで貼り合わせて、図1に示す〔容器外側〕ポリエチレン層(110, 20μm)/紙層(120,320g/m2 )/ポリエチレン層(130,20μ m)/ポリエチレン層(140,15μm)/延伸ポリプロピレンフィルム層( 150,20μm)/ポリエチレン層(160,15μm)/ポリエチレン層( 170,30μm)/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層(180,1 2μm)/ポリエチレン層(190,60μm)〔容器内側〕構成の積層材料( 100)を作製した。
【0008】 次に、作製した積層材料を用いて、図4に示す口栓付の切り妻屋根型頂部を有 した本実施例の液体用紙容器(10)を作製した。これは、先ず通常の打抜機で 、頂部傾斜板(11)に口栓(13)を突出させるための開口部をもった液体用 紙容器のブランク板を作製し、このブランク板を、サック貼り機でサイドシール してスリーブを作製し、このスリーブの上述した開口部から口栓を突出させスリ ーブ内面に熱融着して取り付けた。口栓を取り付けたスリーブを充填機に装填し 、製箱と充填を行い、水を充填した600mlの本実施例の液体用紙容器(10 )を作製した。
【0009】 これとは別個に、本実施例の液体用紙容器と比較評価するため、図3に示す一 従来構成の〔容器外側〕ポリエチレン層(310,20μm)/紙層(320, 320g/m2 )/ポリエチレン層(330,40μm)/ポリエチレン層(34 0,15μm)/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層(380,12μ m)/ポリエチレン層(390,60μm)〔容器内側〕構成の積層材料(30 0)を作製し、この積層材料を用いて、前述の本実施例と同様にして、水を充填 した600mlの従来例の液体用紙容器(10)を作製した。
【0010】 次に、作製した水を充填した本実施例の液体用紙容器と従来例の液体用紙容器 を比較評価するため、40°C・38%RHの恒温恒湿槽中に10日間、20日 間、31日間静置保管して、容器周壁からの内容物の水分の透過による容器重量 (容器+内容物)の変化を調べた。その評価結果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】 表1の評価結果では、本実施例の液体用紙容器及び従来例の液体用紙容器とも 、経時とともに容器周壁からの内容物の水分の透過により、容器重量(容器+内 容物)が漸次減少するが、その重量減少率が、本実施例の液体用紙容器は、従来 例の液体用紙容器より極めて少なかった。
【0013】 <実施例2> 本実施例は、液体用紙容器の周壁を形成するバリヤ層に、アルミニウム箔の替 わりに、熱可塑性樹脂フィルムを支持フィルムとした無機化合物蒸着薄膜を用い た積層材料を使用した液体用紙容器であり、本考案に係わる水蒸気バリヤ性ポリ オレフィンフィルム層としては、20μm厚の延伸ポリプロピレンフィルムを用 い、図2に示す〔容器外側〕ポリエチレン層(310,20μm)/紙層(32 0,320g/m2 )/ポリエチレン層(330,20μm)/ポリエチレン層( 340,15μm)/延伸ポリプロピレンフィルム層(150,20μm)/ポ リエチレン層(160,15μm)/酸化ケイ素蒸着薄膜層(381,400Å )/延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層(382,12μm)/ポリエ チレン層(390,60μm)〔容器内側〕構成の積層材料(300)を作製し 、この積層材料を用いて、本実施例の液体用紙容器を作製した。この本実施例の 液体用紙容器は、製箱時の罫線部の折り曲げ加工によって、バリヤ層の酸化ケイ 素蒸着薄膜層にひびや亀裂を生じても、ガスバリヤ性は低下するが、周壁を形成 する積層材料の中間層に、水蒸気バリヤ性熱可塑性樹脂フィルム層を有している ため、水蒸気バリヤ性は良好であり、この水蒸気バリヤ性は、これまでの実用経 験から、シャンプーやリンスなどの内容物を充填・保存しても、通常の保管期間 では、内容物がゲル化することはないものと考えられた。
【0014】
本考案の液体用紙容器は、周壁を形成する積層材料の構成層中にアルミニウム 箔層がなくても、中間層に水蒸気バリヤ性ポリオレフィンフィルム層を有してお り、シャンプーやリンスなどの内容物を充填・保存しても、内容物の水分が容器 外へ周壁を透過しにくくいため、内容物がゲル化しにくい。
【図1】本考案の液体用紙容器の積層材料の一構成例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】本考案の液体用紙容器の積層材料の他の一構成
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図3】従来の液体用紙容器の積層材料の一構成例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図4】従来の液体用紙容器の積層材料の他の一構成例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】周壁の一部分を切り欠いた液体用紙容器の斜視
図である。
図である。
10……液体用紙容器 11……頂部傾斜板 12……胴部 13……口部 100,200,300,400……積層材料 110,130,140,160,170,190,2
10,230,240,260,270,290,31
0,330,340,390,410,430,44
0,490……ポリエチレン層 120,220,320,420……紙層 150,250……ポリオレフィンフィルム層及び延伸
ポリプロピレンフィルム層 180,282,380……延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルム層 280,480……蒸着フィルム層 281,481……無機化合物蒸着薄膜層及び酸化ケイ
素蒸着薄膜層 282,482……熱可塑性樹脂フィルム層及びポリエ
チレンテレフタレートフィルム層
10,230,240,260,270,290,31
0,330,340,390,410,430,44
0,490……ポリエチレン層 120,220,320,420……紙層 150,250……ポリオレフィンフィルム層及び延伸
ポリプロピレンフィルム層 180,282,380……延伸ポリエチレンテレフタ
レートフィルム層 280,480……蒸着フィルム層 281,481……無機化合物蒸着薄膜層及び酸化ケイ
素蒸着薄膜層 282,482……熱可塑性樹脂フィルム層及びポリエ
チレンテレフタレートフィルム層
Claims (1)
- 【請求項1】板紙を基材とし構成層中にアルミニウム箔
層を有しない積層材料で、周壁を形成する液体用紙容器
であって、この積層材料の中間層中に、水蒸気バリヤ性
ポリオレフィンフィルム層を有することを特徴とする液
体用紙容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4372593U JPH0713717U (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 液体用紙容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4372593U JPH0713717U (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 液体用紙容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0713717U true JPH0713717U (ja) | 1995-03-07 |
Family
ID=12671771
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4372593U Pending JPH0713717U (ja) | 1993-08-10 | 1993-08-10 | 液体用紙容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0713717U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996035618A1 (fr) * | 1995-05-10 | 1996-11-14 | Tetra Laval Holdings & Finance S.A. | Receptacle d'emballage et son procede de fabrication |
WO2003061969A1 (fr) * | 2002-01-22 | 2003-07-31 | Toppan Printing Co., Ltd. | Materiau stratifie pour contenants en papier et contenants en papier pour liquides |
EP4076944B1 (de) | 2020-02-18 | 2023-11-01 | Constantia Pirk GmbH & Co. KG | Recyclebare papierverpackung mit hoher barriere gegen wasserdampf und sauerstoff |
-
1993
- 1993-08-10 JP JP4372593U patent/JPH0713717U/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1996035618A1 (fr) * | 1995-05-10 | 1996-11-14 | Tetra Laval Holdings & Finance S.A. | Receptacle d'emballage et son procede de fabrication |
WO2003061969A1 (fr) * | 2002-01-22 | 2003-07-31 | Toppan Printing Co., Ltd. | Materiau stratifie pour contenants en papier et contenants en papier pour liquides |
EP4076944B1 (de) | 2020-02-18 | 2023-11-01 | Constantia Pirk GmbH & Co. KG | Recyclebare papierverpackung mit hoher barriere gegen wasserdampf und sauerstoff |
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