JPH07136933A - 螺旋状部位を有する部品のショットピーニング加工方法 - Google Patents

螺旋状部位を有する部品のショットピーニング加工方法

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JPH07136933A
JPH07136933A JP28311893A JP28311893A JPH07136933A JP H07136933 A JPH07136933 A JP H07136933A JP 28311893 A JP28311893 A JP 28311893A JP 28311893 A JP28311893 A JP 28311893A JP H07136933 A JPH07136933 A JP H07136933A
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JP
Japan
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shot peening
coil spring
spiral
shot
rotation
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP28311893A
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English (en)
Inventor
Yuichi Inohara
友一 猪原
Mamoru Murahashi
守 村橋
Kesao Furumi
袈裟男 古味
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 螺旋状部位を有する被加工部品を回転させつ
つ、該回転の回転中心軸に対してほぼ直交する方向から
該被加工部品の側面に対してショット粒を投射させるこ
とによりショットピーニング加工を施す方法の改良に関
し、その全表面に均質な残留応力を生成させ且つ均質な
加工硬化層を形成させる方法を提供しようとするもので
ある。 【構成】 前記被加工部品はその螺旋中心軸が前記回転
中心軸に対して傾斜させ、その時の傾斜角度をβとし、
一方被加工部品の螺旋角度をαとした時、β≧αとなる
様な鼓形回転を行わせつつショット粒を投射させ、且つ
前記被加工部品を少なくとも前記回転中心軸方向へ振動
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複雑な表面形状を有する
部品に対してその全表面に対して可及的均質なショット
ピーニング加工効果を得ることのできる方法に関し、詳
細には螺旋状部位を有する部品に対して制御された回転
と振動を付与しながらショットピーニング加工を施して
その全表面に均質な残留応力を生成させ且つ均質な加工
硬化層を形成させる方法に関するものである。なお以下
の説明においては、残留応力の生成と加工硬化層の形成
を合わせて、単に加工硬化層の形成と表現することがあ
る。
【0002】
【従来の技術】コイルばね、はすば歯車などの様に螺旋
状部位を有する部品の表面に加工硬化層を形成するに当
たっては、該表面に対してショットピーニング加工が適
用される。従来のショットピーニング加工法としては、
一般に円筒型密閉構造のショットピーニング装置が用い
られ、該装置内に被加工部品を配置して、空気噴射式ま
たはインペラ式によってショット粒の投射が行われてい
る。これを更に詳細に述べると、下記の如くである。 (A)ショットピーニング装置内に設置された回転テー
ブルに被加工部品を装着し、これを一定の回転速度で回
転させながら、一定方向または特定範囲の上下または左
右に振動させた方向からショット粒を投射して加工する
方法。 (B)網状のバレルを内装したショットピーニング装置
内に複数個の被加工部品を挿入し、バレルを回転させて
被加工部品をできるかぎり全方向に駆動・回転させなが
ら、一定方向もしくは特定範囲の上下または左右に振動
させながらほぼ全方向からショット粒を投射して加工す
る方法。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
方法には以下述べる様な欠点がある。 (1)螺旋状部位を有する部品では、ショット粒の投射
方向に対して平行な面を有する部位に対する投射が極め
て不十分となり、従ってショット粒の投射方向に対して
交差する面を有する部位に対する優れた投射効果との間
に顕著な差が生じる。
【0004】(2)中でもコイルばねの様に腔部を有す
るものでは、湾曲部の背面や凹部に対するショット粒の
投射が少なく、表面露出部に比べると、これらの部位に
おいても相当に劣ったショットピーニング効果しか与え
られない。
【0005】(3)ショット粒の投射を短時間内に高速
・高圧で行うことによって、より深い硬化層を得ようと
する場合は、上記した様なショットピーニング効果のば
らつきが一層顕著になる。
【0006】(4)上記(B)で示したバレル方式は上
記欠点が最も少ない方式と考えられているが、本方式で
はバレルの寿命が極めて短く、加工コストの上昇、作業
性の低下の他、バレルの破損による被加工部品の損傷発
生という問題もある。
【0007】本発明は上記の様な事情に着目してなされ
たものであって、上記従来技術の諸欠点を生じない、従
って装置上の不都合を伴わずに被加工部品の全表面を可
及的均一にショットピーニング加工して均質な表面硬化
層を形成することのできる様な方法を提供しようという
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明のショットピーニング加工方法とは、螺
旋状部位を有する被加工部品を回転させつつ、該回転の
回転中心軸に対してほぼ直交する方向から該被加工部品
の側面に対してショット粒を投射させることによりショ
ットピーニング加工を施すこととし、前記被加工部品は
その螺旋中心軸が前記回転中心軸に対して傾斜させ、そ
の時の傾斜角度が被加工部品の螺旋角度より大きいか若
しくは同一となる様な鼓形回転を行わせつつショット粒
を投射させ、且つ前記被加工部品を少なくとも前記回転
中心軸方向へ振動させることを要旨とするものである。
【0009】なお前記回転数及び前記振動数は、ショッ
トピーニング時間が1分以上のときは比較的低速でも良
く、例えば20回/分以上、ショットピーニング時間が
1分未満のときは比較的高速とすることが好ましく、例
えば30回/分以上として行うことが好ましく、この際
回転数と振動数は同じであっても異なっていてもよい。
また前記回転及び前記振動を行いつつ前記傾斜角度を前
記条件を満足する範囲内で連続的または段階的に変動さ
せていくことも優れた効果を達成する方法として推奨さ
れる。
【0010】
【作用】ショットピーニング加工におけるショット粒の
投射は投射軸に対して若干の広がりを有しているため、
ショット粒の投射方向中心線と直交または略直交してい
る面については十分なショットピーニング効果を得るこ
とができるが、該中心線に対する交差角度が小さい面や
該中心線と略平行な面では殆どショットピーニング効果
を得ることができないという問題がある。即ち被加工部
品の表面が曲面を有するものである限り、該部品に対す
るショットピーニング効果は表面位置によって不均質に
なることが避けられないのである。
【0011】例えば図1に示す様なコイルばねでは、A
点及びその周辺部はショット粒の投射方向Sに対して直
交または略直交しているので最も強いショットピーニン
グ効果を受けることができる(破線Aaはコイルばねを
螺旋軸Xまわりに回転させた時のA点の集合軌跡であ
る)のに対し、B点及びその周辺部はショット粒の投射
方向Sとの交差角度が最も小さい部位であるから、ショ
ットピーニング効果が最も弱くなる(破線Baはコイル
ばねを螺旋軸Xまわりに回転させた時のB点の集合軌跡
である)。なおC点はA点の反対側であり、A点に対し
て影になる部分である為、図の状態ではショットピーニ
ング効果を受けることはできないが、コイルばねを螺旋
軸Xまわりに回転させれば、C’点に至った時点でショ
ット粒の投射を受ける。但しC’点は投射方向に対して
直交しておらず、かつ距離的にも遠くなっているので、
ショットピーニング効果は若干低くならざるを得ない
(破線C’aはコイルばねを螺旋軸Xまわりに回転させ
た時のC’B点の集合軌跡である)。従ってこれらを総
合的に考察すれば、コイルばねを螺旋軸Xまわりに回転
させたとしても、ショットピーニング効果はA>C>>
B(B≒0)となる。
【0012】そこでコイルばねを投射方向Sと直交する
方向Yに沿って振動させる様にすれば、A点とC点の差
は減少し、B点においてもショットピーニング効果を若
干増加させることが可能となるが、C点とB点の置かれ
ている位置が全く相違しているので、B点におけるショ
ットピーニング効果の増加量は極めて少なく、ショット
ピーニング効果の大小に関する上記した不等式が、A≒
C>>B(B≒0)に変更される程度である。
【0013】これに対し本発明では、図1に示す様に螺
旋軸Xが投射方向Sに対して90度以下となる様にコイ
ルばねを傾斜させ、該コイルばねを回転軸X’まわりに
回転させる(従ってコイルばねは鼓形回転を行う)と共
に、上下方向Yへの振動を図1と同様に行うこととし
た。その為B点における投射方向Sとの交差角度が平行
から非平行の方向に変わるので、B点及びその集合軌跡
たるBaにも十分なショット粒が投射されることとな
り、良好なショットピーニング効果が得られる。しかし
この時の傾斜角度(図のβ)とコイルばねの螺旋角度
(図のα)の関係はβ≧αであることが必要であり、β
<αである時は本発明の効果が十分には発揮されない。
なおショットピーニングを行っている間は傾斜角度βを
固定しておいても良いが、必要であればβ≧αの条件を
満足する範囲内で傾斜角度βを変化させつつショットピ
ーニングを行ってもよい。
【0014】本発明の実施例において、コイルばねの回
転数及び振動数は特に制限されることはないが、ショッ
トピーニングの総実施時間が1分以上である時は20回
/分以上、総実施時間が1分未満である時は30回/分
以上とすることが望まれる。なお回転数と振動数は必ず
しも同じである(即ち回転と振動が同期している)必要
はなく、振動に比べて回転が速かったり、あるいはその
逆であっても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0015】なお上記した図1の説明ではバッチ方式で
のショットピーニングが行われることが多いが、被加工
部品の搬入または移送方式を工夫すれば容易に連続処理
方式に対応させることも可能である。またショット粒の
投射方式は空気噴射式及びインペラ式のいずれであって
も良いが、後者の場合は投射方向が一定とならざるを得
ないため、本発明を採用したことによる効果がより顕著
に現われてくる。
【0016】
【実施例】コイルばねを傾斜させて図1の状態にしてシ
ョットピーニングを行った実施例と、従来通りの図2の
配置でショットピーニングを行った比較例を対比して説
明する。図3は、図1や図2のA点及びB点の各近傍に
おける残留応力の分布を模式的に示すものであり(1は
コイルばねの断面を示す)、(イ)は比較例の場合、
(ロ)は実施例の場合を示す。比較例では、円周方向に
見て残留応力の分布に大きな偏りがあるが、実施例では
その様な大きな偏りが解消されている。実験によれば比
較例における加工効果のばらつきが10〜20Kgf/mm2
であったのに対し、実験例では5〜10Kgf/mm2 程度に
抑制されることが分かった。また実施例における残留圧
縮応力値は、最も低い部位でも10〜20Kgf/mm2 向上
できることが確認された。
【0017】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、螺旋状部位を有する被加工部品のあらゆる部位に対
して、ほぼ均質なショットピーニング効果を与えること
ができる様になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】コイルばねに対して本発明の方法でショットピ
ーニングを行う場合の概念を示す説明図である。
【図2】コイルばねに対して従来の方法でショットピー
ニングを行う場合の概念を示す説明図である。
【図3】図1や図2のA点及びB点の各近傍における残
留応力の分布を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
S ショット粒の投射方向 X 螺旋軸 Y 振動方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 螺旋状部位を有する被加工部品を回転さ
    せつつ、該回転の回転中心軸に対してほぼ直交する方向
    から該被加工部品の側面に対してショット粒を投射させ
    ることによりショットピーニング加工を施すこととし、
    前記被加工部品はその螺旋中心軸が前記回転中心軸に対
    して傾斜させ、その時の傾斜角度が被加工部品の螺旋角
    度より大きいか若しくは同一となる様な鼓形回転を行わ
    せつつショット粒を投射させ、且つ前記被加工部品を少
    なくとも前記回転中心軸方向へ振動させることを特徴と
    するショットピーニング加工方法。
  2. 【請求項2】 前記傾斜角度を請求項1で定めた条件範
    囲内で変更しつつ被加工部品の回転及び振動を行う請求
    項1に記載のショットピーニング加工方法。
JP28311893A 1993-11-12 1993-11-12 螺旋状部位を有する部品のショットピーニング加工方法 Withdrawn JPH07136933A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003083151A1 (fr) * 2002-04-02 2003-10-09 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Fil d'acier pour un ressort etire presentant d'excellentes caracteristiques de resistance a la fatigue et au tassement

Cited By (4)

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WO2003083151A1 (fr) * 2002-04-02 2003-10-09 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Fil d'acier pour un ressort etire presentant d'excellentes caracteristiques de resistance a la fatigue et au tassement
CN1327024C (zh) * 2002-04-02 2007-07-18 株式会社神户制钢所 疲劳强度和弹力减弱抗性优异的弹簧用冷拉钢丝以及其冷拉弹簧
US7597768B2 (en) 2002-04-02 2009-10-06 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Steel wire for hard drawn spring excellent in fatigue strength and resistance to settling, and hard drawn spring and method of making thereof
US7763123B2 (en) 2002-04-02 2010-07-27 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Spring produced by a process comprising coiling a hard drawn steel wire excellent in fatigue strength and resistance to setting

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Effective date: 20010130