JPH07136444A - 一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着方法 - Google Patents

一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着方法

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JPH07136444A
JPH07136444A JP5288519A JP28851993A JPH07136444A JP H07136444 A JPH07136444 A JP H07136444A JP 5288519 A JP5288519 A JP 5288519A JP 28851993 A JP28851993 A JP 28851993A JP H07136444 A JPH07136444 A JP H07136444A
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adsorption
adsorption tower
pressure
carbon monoxide
gas
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Application number
JP5288519A
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English (en)
Inventor
Kunio Osaka
邦夫 大坂
Toyohiko Masuda
豊彦 増田
Eiji Minagawa
英二 皆川
Toshiaki Tsuji
利明 辻
Hiroyuki Sato
博幸 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Kansai Coke and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原料ガス中のCO濃度がたとえ低くても、高
収率で回収することができるようにする。 【構成】 各吸着塔A〜Dにおいて、吸着工程、減圧工
程、洗浄工程、製品回収工程および昇圧工程を順に行う
とともに、上記昇圧工程にある吸着塔内に昇圧用のガス
を原料ガスの導入方向とは逆の方向から向流で導入する
ようにする。また、減圧工程および洗浄工程において排
出される排ガスを原料ガスに戻す(リサイクルする)よ
うにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一酸化炭素(CO)を
含む混合ガスからCOを分離回収するための圧力スイン
グ吸着方法(PSA法)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、COを含む混合ガスからCOを分
離回収するためのPSA法としては、例えば特公昭61
−37970号公報に示すような方法が知られている。
この方法は、ゼオライト系吸着剤等を備えた2つ以上の
吸着塔を用いるもので、原料ガスで吸着塔内を昇圧する
昇圧工程と、原料ガスを吸着塔内に流してCOを吸着剤
に吸着させる吸着工程と、吸着工程終了後の吸着塔を大
気圧近傍まで減圧する減圧工程と、減圧後の吸着塔に製
品ガスを導入して難吸着成分をパージするパージ工程
と、パージ後の吸着塔を大気圧以下に減圧してCOを脱
着させ、製品ガスを回収する製品回収工程等からなって
いる。
【0003】近年、上記のようなゼオライト系吸着剤等
に代え、活性アルミナ担体にCuClやCuCl2等の
銅化合物を担持させた吸着剤を用いる方法の開発が進め
られている。後者の吸着剤では、COと銅イオンとの間
で化学吸着が行われるために、COの吸着量がCO2
2等の吸着量をはるかに上回り、従ってCOだけを選
択的に吸着することができる利点がある。
【0004】しかし、このように活性アルミナ担体に銅
化合物を担持した吸着剤では、COが吸着剤に強く吸着
されるためにCOが脱着しにくく、却って十分なCO回
収量が得られなくなるという問題点が新たに生じてい
た。
【0005】そこでこのような問題点を解決するため
に、上記減圧工程に続く洗浄工程において、吸着塔内の
温度が30℃〜50℃に制御されるようになった。こう
することにより、塔内は30℃以上であるため吸着剤か
らのCOの脱着性が向上する一方、50℃以下に抑えら
れていることから、COの吸着容量は充分に確保され、
結果としてCOの回収量は確実に増大し、上記問題点は
解決されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
PSA法は、組成割合が略CO:70%、CO2:15
%、N2:15%である原料ガス(例えば製鉄所の転炉
から発生する転炉ガス)を対象としたものであり、この
ような組成の原料ガスであれば、相当の収率でCOを回
収することができる。
【0007】しかし、PSA法の対象とされる原料ガス
は上記のようなCOの含有率が高いものばかりとは限ら
ず、例えばメタノール分解ガスなどは、COが約30
%、H2が約70%とCOは相当低濃度であり、このよ
うな原料ガスからは従来のPSA法では80%以上の高
収率でCOを回収することができないという問題点を有
している。
【0008】本発明は、このような従来の問題点を解決
するためになされたものであり、たとえ原料ガス中のC
Oが低濃度であったとしても高収率で回収することがで
きるPSA法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離回収す
る圧力スイング吸着法は、複数の吸着塔が設けられ、そ
れぞれの吸着塔は、一酸化炭素を含む原料ガスを吸着塔
の入口から出口に流して吸着剤に一酸化炭素を吸着させ
る吸着工程と、吸着工程終了後に吸着塔内の圧力を大気
圧近傍にまで減圧しこの吸着塔から排ガスを導出する減
圧工程と、製品ガスの一部を吸着塔内に送り込んで吸着
剤が吸着している一酸化炭素以外の成分を除去しつつ吸
着塔から排ガスを導出する洗浄工程と、吸着塔内を大気
圧以下に減圧しつつ吸着剤が吸着している一酸化炭素を
脱着して製品ガスを回収する製品回収工程と、製品回収
工程後の吸着塔内圧力を所定の吸着圧力まで昇圧する昇
圧工程とを所定工程づつずらせた状態で順に繰り返すよ
うに運転される原料ガス中から一酸化炭素を分離回収す
る圧力スイング吸着方法であって、上記昇圧工程にある
吸着塔内に昇圧用のガスを原料ガスの導入方向とは逆の
方向から向流で導入することを特徴とするものである。
【0010】本発明の請求項2記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法は、請求項1記載の一酸化炭素を分離回収する圧力
スイング吸着方法において、上記吸着塔は四塔が設けら
れ、上記吸着工程は、一の吸着塔出口の一酸化炭素の濃
度が吸着塔入口の一酸化炭素の濃度に達する手前の所定
の時点まで吸着塔出口から導出した排ガスを系外に放出
し、その一部を向流で三の吸着塔内に導入してこの吸着
塔の昇圧に使用する第一吸着工程と、上記所定の時点に
到達した後、上記排ガスを上記三の吸着塔内にのみ導入
してその昇圧に使用する第二吸着工程とから構成され、
上記減圧工程は、一の吸着塔出口と一酸化炭素の真空脱
気が終了した二の吸着塔入口とを接続することにより一
の吸着塔内を略大気圧にまで減圧させるとともに、上記
二の吸着塔内を略大気圧にまで昇圧させるように構成さ
れ、上記洗浄工程は、製品ガスを一の吸着塔に導入して
洗浄後排ガスを導出するように構成され、上記製品回収
工程は、真空ポンプによって一の吸着塔の吸着剤に吸着
されている一酸化炭素を脱着し系内に設けられたサージ
タンクに製品回収するように構成され、上記昇圧工程
は、製品回収が終了した一の吸着塔入口と吸着工程が終
了した二の吸着塔出口とを接続し、二の吸着塔から導出
される排ガスの一部を向流で導入して一の吸着塔内を一
旦昇圧し両吸着塔内を均圧にした後、両吸着塔内の圧力
を略大気圧まで減圧する第一昇圧工程と、この第一昇圧
工程を終了した一の吸着塔に第一吸着工程を実行中の四
の吸着塔の排ガスの一部を向流で導入する第二昇圧工程
と、この第二昇圧工程を終了した一の吸着塔に第二吸着
工程を実行中の四の吸着塔の排ガスを向流で導入する第
三昇圧工程とからなるように構成されていることを特徴
とするものである。
【0011】本発明の請求項3記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法は、請求項1記載の一酸化炭素を分離回収する圧力
スイング吸着方法において、上記吸着塔は四塔が設けら
れ、上記吸着工程は、一の吸着塔出口の一酸化炭素の濃
度が吸着塔入口の一酸化炭素の濃度に達する手前の所定
の時点まで吸着塔出口から導出した排ガスを系外に放出
し、その一部を向流で三の吸着塔内に導入してこの吸着
塔の昇圧に使用する第一吸着工程と、上記所定の時点に
到達した後、上記排ガスを上記三の吸着塔内にのみ導入
してその昇圧に使用する第二吸着工程とから構成され、
上記減圧工程は、一の吸着塔出口と一酸化炭素の真空脱
気が終了した二の吸着塔入口とを接続することにより一
の吸着塔内を略大気圧にまで減圧させるとともに、上記
二の吸着塔内を略大気圧にまで昇圧させるように構成さ
れ、上記洗浄工程は、製品ガスを一の吸着塔に導入して
洗浄後排ガスを導出するように構成され、上記製品回収
工程は、真空ポンプによって一の吸着塔の吸着剤に吸着
されている一酸化炭素を脱着し系内に設けられたサージ
タンクに製品回収するように構成され、上記昇圧工程
は、製品回収が終了した一の吸着塔入口と吸着工程が終
了した二の吸着塔出口とを接続し、二の吸着塔から導出
される排ガスの一部を向流で導入して一の吸着塔内を昇
圧する第一′昇圧工程と、この第一′昇圧工程を終了し
た一の吸着塔に第一吸着工程を実行中の四の吸着塔の排
ガスの一部を向流で導入する第二昇圧工程と、この第二
昇圧工程を終了した一の吸着塔に第二吸着工程を実行中
の四の吸着塔の排ガスを向流で導入する第三昇圧工程と
からなるように構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0012】本発明の請求項4記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法は、請求項2または3記載の一酸化炭素を分離回収
する圧力スイング吸着方法において、上記洗浄工程で一
の吸着塔から導出される排ガス、および上記一の吸着塔
の第一昇圧工程または上記第一′昇圧工程において一の
吸着塔および二の吸着塔から排出される排ガスを原料ガ
スにリサイクルするように構成されていることを特徴と
するものである。
【0013】本発明の請求項5記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法は、請求項2または3記載の一酸化炭素を分離回収
する圧力スイング吸着方法において、上記第二昇圧工程
を実行中の一の吸着塔に四の吸着塔の第一吸着工程の排
ガスの一部を向流で導入することにより四の吸着塔の圧
力変動を小さくするように構成されていることを特徴と
するものである。
【0014】本発明の請求項6記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法は、請求項2または3記載の一酸化炭素を分離回収
する圧力スイング吸着方法において、一の吸着塔の第三
昇圧工程において、一の吸着塔と四の吸着塔とを結ぶ接
続配管に制御弁を設け、この制御弁の開閉操作を制御す
ることによって四の吸着塔の第二吸着工程の圧力変動を
小さくするように構成されていることを特徴とするもの
である。
【0015】
【作用】上記請求項1記載の一酸化炭素を含む混合ガス
から一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着法方法
によれば、昇圧工程にある吸着塔内に昇圧用のガスを原
料ガスの導入方向とは逆の方向から向流で導入するよう
に構成されているため、昇圧工程の前の製品回収工程に
おいて吸着剤に残留していた一酸化炭素は、上記向流に
よる昇圧用ガスの供給を受けてこのガスによる洗浄効果
により吸着剤から脱着され、吸着塔の原料供給側に移行
する。つまり、上記昇圧工程において吸着剤に残留して
いた一酸化炭素は、つぎの吸着工程までの間に原料とし
て使用可能な吸着塔の上流側に押しやられるので、つぎ
の吸着工程で再度一酸化炭素として分離回収に供するこ
とが可能になる。
【0016】これに対して、従来のように昇圧工程にお
いて昇圧用のガスを原料ガスの導入方向と同じ方向から
並流で導入すれば、昇圧工程の前の製品回収工程におい
て吸着剤に残留していた一酸化炭素は吸着塔の下流側に
移行してしまい、つぎの吸着工程において排ガスとして
排出されてしまい、その分、回収対象の一酸化炭素が損
失となって流出してしまうのである。
【0017】すなわち、本発明によれば、上記従来の損
失として流出した一酸化炭素が回収されることになるた
め、その分回収効率が上昇する。
【0018】上記請求項2記載の一酸化炭素を含む混合
ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着法
方法によれば、四基の吸着塔が設けられ、それらの各々
の吸着塔の内のいずれかである一の吸着塔は上記構成の
吸着工程、減圧工程および洗浄工程からなる減圧洗浄工
程、製品回収工程、および昇圧工程からなる四工程を順
次繰り返し、二の吸着塔は一の吸着塔から一工程ずらせ
た状態で上記の四工程を順次繰り返し、三の吸着塔は一
の吸着塔から二工程ずらせた状態で上記四工程を順次繰
り返し、さらに四の吸着塔は一の吸着塔から三工程ずら
せた状態で上記四工程を繰り返すため、一時点において
は四基の吸着塔は吸着工程、減圧洗浄工程、製品回収工
程、および昇圧工程のいずれかを実行している状態にな
り、互いに補完しあいながら製品回収工程にある吸着塔
から分離回収された一酸化炭素が導出されることにな
る。
【0019】そして、一の吸着塔の昇圧工程は、上記構
成の第一昇圧工程、第二昇圧工程、および第三昇圧工程
とからなり、上記第一昇圧工程においては製品回収が終
了した一の吸着塔入口と吸着工程が終了した二の吸着塔
出口とが接続され、二の吸着塔から導出される排ガスの
一部が向流で導入されて一の吸着塔内を一旦昇圧し両吸
着塔内を均圧にされた後、両吸着塔内の圧力が略大気圧
まで減圧されるように構成され、第二昇圧工程において
は四の吸着塔の排ガスの一部が向流で導入され、第三昇
圧工程においては第二吸着工程の四の吸着塔の排ガスが
向流で導入されるため、この向流による排ガスの導入に
よって上記請求項1記載の発明と同じ効果、すなわち、
従来損失として流出した一酸化炭素が有効に回収される
ことになり、その分回収効率が上昇するという効果が得
られる。
【0020】上記請求項3記載の一酸化炭素を含む混合
ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着法
方法によれば、基本的には上記請求項3記載の発明の効
果と同じ効果が得られるが、特に一の吸着塔の第一′昇
圧工程において、製品回収が終了した一の吸着塔入口と
吸着工程が終了した二の吸着塔出口とが接続され、二の
吸着塔から導出される排ガスの一部が向流で導入されて
一の吸着塔内が昇圧されるように構成されているため、
請求項3に記載の発明のように一旦減圧されることはな
く、減圧されない分だけ導出される排ガスが少なくな
り、その分一酸化炭素の回収効率が上昇する。
【0021】上記請求項4記載の一酸化炭素を含む混合
ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着法
方法によれば、洗浄工程で一の吸着塔から導出される排
ガス、および上記一の吸着塔の第一昇圧工程または上記
第一′昇圧工程において一の吸着塔および二の吸着塔か
ら排出される排ガスを原料ガスにリサイクルするように
構成されているため、このリサイクルによって排ガス中
に含まれている回収対象の一酸化炭素が再度原料として
使用され、総合的に一酸化炭素の回収効率が上昇する。
【0022】上記請求項5記載の一酸化炭素を含む混合
ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着法
方法によれば、第二昇圧工程を実行中の一の吸着塔に四
の吸着塔の第一吸着工程の排ガスの一部を向流で導入す
るように構成されているため、四の吸着塔からの一の吸
着塔への排ガスの供給量を適切に調節することによって
一の吸着塔の圧力変動を小さく制御することが可能であ
り、第二昇圧工程を実行中の一の吸着塔の圧上昇を安定
したものにすることができる。
【0023】上記請求項6記載の一酸化炭素を含む混合
ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着法
方法によれば、一の吸着塔の第三昇圧工程において、一
の吸着塔と四の吸着塔とを結ぶ接続配管に制御弁が設け
られているため、この制御弁の開閉操作を制御すること
によって四の吸着塔の第二吸着工程の圧力変動を小さく
することが可能であり、第三昇圧工程を安定したものに
することができる。
【0024】
【実施例】図1は本発明方法を実施するための装置の一
例を示したフローシートである。
【0025】この図に示すように、上記装置は、4つの
吸着塔A,B,C,Dと、原料ガスを圧縮するための単
一の原料圧縮機11とを備え、各吸着塔A〜Dには、原
料ガス中の成分のうちCOを選択的に吸着する吸着剤、
詳しくは、活性アルミナ担体もしくはその表面にカーボ
ンを添着したものにCuClやCuCl2等の銅化合物
が担持された吸着剤が設けられている。上記原料圧縮機
11は、共通の原料ガス通路21と、各吸着塔A,B,
C,Dについて設けられた弁31A,31B,31C,
31Dをそれぞれ介して4つの吸着塔A,B,C,Dの
上部(入口)に各々接続されている。
【0026】なお、本実施例においては、原料ガスを所
定の圧に昇圧して圧送するために原料圧縮機11が適用
されているが、本発明は原料圧縮機11を用いることに
限定されるものではなく、原料ガスに所定の元圧があれ
ば、特に原料圧縮機11を適用する必要はない。
【0027】各吸着塔A,B,C,Dの下部(出口)
は、各吸着塔A,B,C,Dについて設けられた弁33
A,33B,33C,33Dをそれぞれ介して共通のガ
ス還流通路23に接続され、このガス還流通路23は各
吸着塔A,B,C,Dについて設けられた弁36A,3
6B,36C,36Dをそれぞれ介して各吸着塔A,
B,C,Dの上部に接続されている。そして、ガス還流
通路23上であって、弁33Bとガス還流通路23との
接合点と、弁33Cとガス還流通路23との接合点との
間には弁39が設けられており、この弁39を操作する
ことによって、吸着塔A,Bと吸着塔C,Dとの間のガ
ス還流通路23を介した連通状態を遮断することができ
るようになっている。
【0028】また、各吸着塔A,B,C,Dの下部は、
各吸着塔A,B,C,Dについて設けられた弁37A,
37B,37C,37Dをそれぞれ介して共通のオフガ
ス通路26に接続され、圧力調節計52によって圧力調
整のための開閉動作をする圧力調節弁51を経て一旦バ
ッファーとしての高圧オフガスタンク6に導入され、そ
の後系外に導出される。
【0029】なお、上記高圧オフガスタンク6は必須で
はなく、圧力調節弁51の下流側のオフガス通路26か
らリーンガス通路27を分岐させるようにしてもよい。
【0030】また、上記高圧オフガスタンク6の頂部に
はリーンガス通路27が接続されており、このリーンガ
ス通路27には流量調節弁53が設けられ、流量調節計
54によってリーンガス通路27内を流れるガスの流量
調節が行われるようになっている。そして、上記流量調
節弁53の下流側のリーンガス通路27は、各吸着塔
A,B,C,Dについて設けられた弁38A,38B,
38C,38Dをそれぞれ介して各吸着塔A,B,C,
Dの下部に接続されている。
【0031】さらに、各吸着塔A,B,C,Dの下部
は、各吸着塔A,B,C,Dについて設けられた弁32
A,32B,32C,32Dをそれぞれ介して共通のガ
スリサイクル通路22に接続され、このガスリサイクル
通路22に低圧オフガスタンク5が設けられ、さらにそ
の下流側にリサイクルガス圧縮機13が設けられてお
り、このリサイクルガス圧縮機13の下流側は原料ガス
通路21に接続されている。
【0032】また、各吸着塔A,B,C,Dの下部は、
各吸着塔A,B,C,Dについて設けられた弁35A,
35B,35C,35D、および共通の回収ガス通路2
5を介して真空ポンプ12の入口側に接続されており、
この真空ポンプ12の出口側にサージタンク4が接続さ
れている。
【0033】このサージタンク4は、真空ポンプ12で
回収された製品ガスを貯留するためのものであり、この
サージタンク4内に適宜製品ガスが貯溜され、適宜製品
ガスが導出されるようになっている。このサージタンク
4には製品抜出通路28が接続されており、この製品抜
出通路28を介して製品COが系外に導出されるように
なっている。
【0034】また、このサージタンク4は共通の洗浄ガ
ス通路24、および各吸着塔A,B,C,Dについて設
けられた弁34A,34B,34C,34Dをそれぞれ
介して各吸着塔A,B,C,Dの上部に接続されてい
る。なお、上記洗浄ガス通路24のサージタンク4下流
側直後には流量制御弁41が設けられ、流量調節計42
によって洗浄ガス通路24内を流れる製品ガスの流量が
調節されるようになっている。
【0035】また、上記原料ガス通路21において原料
圧縮機11の直下流側の位置には、温度制御弁16を介
して適宜スチームが導入される加熱器14が配設される
とともに、上記温度制御弁16を開閉制御する温度調整
計15が設けられている。この温度調整計15は、上記
加熱器14の直下流側のガス温度を検出し、この原料ガ
ス温度が、後記洗浄工程時に各吸着塔A〜Dに導入され
る洗浄ガス温度が30℃以上50℃以下に保たれるよう
な温度となるように、温度制御弁16の開閉を通じて加
熱器14の加熱制御を行うものである。
【0036】一方、各吸着塔A,B,C,Dには、これ
ら吸着塔を加温するための温水管40が螺旋状に設けら
れている(図1では便宜上吸着塔Aについてのみ図
示)。この温水管40の入口端部には温水循環ポンプ4
2を介して温水タンク44が接続され、温水管40の出
口端部は通路43を通じて直接温水タンク44に接続さ
れており、上記温水循環ポンプ42の作動で温水タンク
44内の温水が温水管40を循環するようになってい
る。
【0037】上記温水タンク44には、温度制御弁46
を通じて適宜スチームが供給され、上記温度制御弁46
は、温水タンク44内の温度を検出する温度調整計48
によって開閉制御されるようになっている。温度調整計
48は、上記温水管40によって加温される吸着塔内温
度が洗浄工程において30℃以上50℃以下となるよう
に温度制御弁46の開閉制御を行うものである。
【0038】本発明の一酸化炭素を含む混合ガスから一
酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着方法は、以上
のように構成された装置を用い、上記各弁の開閉操作を
経時的に互いに連係させた状態で開閉させることによっ
て、各吸着塔A,B,C,Dに順次、各工程の所要時間
が均等に設定された吸着工程、減圧洗浄工程、製品回収
工程、および昇圧工程を実行させることを前提とするも
のである。
【0039】そして、上記各工程について具体的に述べ
ると以下のようになる。なお、以下の説明においては、
各吸着塔A,B,C,Dの内のいずれかを一般的に表現
するために、そのいずれかの吸着塔を一の吸着塔と表現
し、その他を二の吸着塔、三の吸着塔、および四の吸着
塔と表現している。従って、例えば一の吸着塔を吸着塔
Aとすれば、二の吸着塔は吸着塔B、三の吸着塔は吸着
塔C、四の吸着塔は吸着塔Dを表していることになる。
また、一の吸着塔を吸着塔Bとすれば、二の吸着塔は吸
着塔C、三の吸着塔は吸着塔D、四の吸着塔は吸着塔A
を表していることになる。以下同様である。また、以下
の説明では各工程は一の吸着塔基準で表している。
【0040】吸着工程 : 一の吸着塔出口の一酸化炭
素の濃度が吸着塔入口の一酸化炭素の濃度に達する手前
の所定の時点まで吸着塔出口から導出した排ガスを系外
に放出し、その一部を向流で三の吸着塔内に導入してこ
の吸着塔の昇圧に使用する第一吸着工程と、上記所定の
時点に到達した後、上記排ガスを上記三の吸着塔内にの
み導入してその昇圧に使用する第二吸着工程とから構成
される。 減圧洗浄工程 : 一の吸着塔出口と一酸化炭素の真空
脱気が終了した二の吸着塔入口とを接続することにより
一の吸着塔内を略大気圧にまで減圧させるとともに上記
二の吸着塔内を略大気圧にまで昇圧させる減圧工程と、
製品ガスを一の吸着塔に導入して洗浄後排ガスを導出す
る洗浄工程はとから構成される。 製品回収工程 : 真空ポンプ12によって一の吸着塔
の吸着剤に吸着されている一酸化炭素を脱着し系内に設
けられたサージタンク4に製品回収するように構成され
る。 昇圧工程 : 製品回収が終了した一の吸着塔に他の吸
着塔の排ガスを導入し、塔内を昇圧してつぎの吸着工程
につなぐように構成されている。
【0041】そして、本発明は上記昇圧工程が重要であ
り、この昇圧工程において他の吸着塔から供給される昇
圧用の排ガスを原料ガスの導入方向とは逆の方向から向
流で導入するように構成されているのである。この向流
による排ガスの導入によって、塔内の吸着剤に残留して
いるCOは脱着し、吸着塔の原料供給側に押しやられる
いわゆる逆洗が実行されることになる。
【0042】このような構成を実現するために、上記一
の吸着塔の昇圧工程は、一の吸着塔入口と吸着工程が終
了した二の吸着塔出口とを接続し、二の吸着塔から導出
される排ガスの一部を向流で導入して一の吸着塔内を一
旦昇圧し両吸着塔内を均圧にした後、両吸着塔内の圧力
を略大気圧まで減圧する第一昇圧工程と、この第一昇圧
工程を終了した一の吸着塔に第一吸着工程を実行中の四
の吸着塔の排ガスの一部を向流で導入する第二昇圧工程
と、この第二昇圧工程を終了した一の吸着塔に第二吸着
工程を実行中の四の吸着塔の排ガスを向流で導入する第
三昇圧工程とから構成されている。
【0043】以上のような吸着工程、減圧洗浄工程、製
品回収工程、および昇圧工程を各塔は重なって同じ工程
にならないようにして順次各吸着塔A,B,C,Dに実
行させるために、吸着塔Aが吸着工程である場合には、
第一運転状態として吸着塔Bは製品回収工程、吸着塔C
は昇圧工程、吸着塔Dは減圧洗浄工程になるように設定
され、吸着塔Aが減圧洗浄工程である場合には、第二運
転状態として吸着塔Bは昇圧工程、吸着塔Cは吸着工
程、吸着塔Dは製品回収工程になるように設定され、吸
着塔Aが脱着工程である場合には、第三運転状態として
吸着塔Bは製品回収工程、吸着塔Cは減圧洗浄工程、吸
着塔Dは昇圧工程になるように設定され、吸着塔Aが昇
圧工程である場合には、第四運転状態として吸着塔Bは
減圧洗浄工程、吸着塔Cは製品回収工程、吸着塔Dは吸
着工程になるように設定されている。
【0044】このような各吸着塔A,B,C,Dの第一
運転状態〜第四運転状態が順次繰り返されることによっ
て、原料ガスはそれぞれの吸着塔A,B,C,Dの吸着
工程において塔内の吸着剤に吸着され、それぞれの吸着
塔A,B,C,Dの減圧洗浄工程において塔内がCO環
境に洗浄され、それぞれの吸着塔A,B,C,Dの製品
回収工程において吸着剤に吸着しているCOは脱着さ
れ、それぞれの吸着塔A,B,C,Dの昇圧工程におい
て塔内は最初の吸着工程に適合するように昇圧されるの
である。
【0045】このような第一運転状態〜第四運転状態
は、上記各所に設けられた各弁の開閉操作を適切に行う
ことによって実現する。そして、各弁の開閉状態は表1
に示した通りである。この表においては、横欄に各吸着
塔A,B,C,Dの運転状態を表し、縦欄に各弁を図1
に示すのと同じ記号で示し、マトリックスを形成させて
いる。そして、丸印は弁が開放していることを示し、丸
印が付されていないものは弁が閉止していることを示し
ている。また、四角印は、弁そのものが自動弁であり、
徐々に弁が開放していくことを示している。
【0046】また、状態番号は、上記各運転状態内をさ
らに経時的に細分した各吸着塔A,B,C,Dの運転状
態の区分を表したものであり、後述する図2の各吸着塔
A,B,C,Dの工程を示すタイムチャート内に記入さ
れたかっこ付き番号に対応するものである。
【0047】つぎに、この装置において行われるCOの
分離回収工程を実際に則して具体的に説明する。そして
この説明においては、吸着塔Aのみを対象とし、製品回
収工程が終了した状態から説明を始める。なお、吸着塔
Aにおける工程と他の吸着塔B,C,Dにおける工程と
の関係は、各吸着塔A,B,C,Dの工程を示すタイム
チャートである図2に示す通りである。なお、図3〜図
18に、上記状態番号に対応した系内のガスの流れを太
線で示している。適宜これらの図をも参照して説明す
る。なお、下記説明においては、吸着塔Aの操業のポイ
ントとなる弁の開閉操作はのみを挙げている。下記説明
で挙げられていないその他の弁の開閉状態を表1に示し
ている。
【0048】
【表1】
【0049】1)昇圧工程{図15(状態番号(13))〜
図18(状態番号(16))参照} まず、第一昇圧工程の前半(状態番号(13))として、弁
33B、弁39および弁36Aを開くことにより、製品
回収工程終了後の吸着塔Aの上部と吸着工程終了後の吸
着塔Bの下部とを接続し、減圧工程における吸着塔Bか
らの排ガスを、弁33B、弁39、ガス循環通路23、
および弁36Aを通じて吸着塔A内に導入し、その後第
一昇圧工程の後半(状態番号(14))において弁32Aを
開けて排ガスをガス放出通路22を介して低圧オフガス
タンク5に導出して、吸着塔A内を大気圧近傍(約0kg
/cm2G)まで昇圧する。
【0050】ついで、第二昇圧工程(状態番号(15))と
して、排ガスの一部をオフガス通路26を介して吸着塔
Aに導入するために、弁36Aと弁32Aを閉じて弁3
8Aを開く。そうすれば、オフガス通路26を介して高
圧オフガスタンク6の排ガスが向流で吸着塔Aに導入さ
れ、吸着剤に残留しているCOはいわゆる逆洗効果によ
って脱着されて上方に押し上げられ、加圧された状態で
吸着塔Aの吸着剤の上部空間に滞留する。
【0051】この第二昇圧工程において、吸着塔Aに高
圧オフガスタンク6の排ガスを向流で導入することに加
えて、第一吸着工程の後半を実行中の吸着塔Dの排ガス
を弁33D,33Aを開いてガス還流通路23を介して
導入するようにすることも可能である。この場合、ガス
還流通路23に設けられた弁39を自動弁とし、この弁
39の弁解度を調節することによって吸着塔D内の圧力
変動を小さくすることができる。
【0052】その後、第三昇圧工程(状態番号(16))と
して弁38Aを閉じ、弁33D,33Aを開いて、吸着
塔Dの第二吸着工程後期における吸着排ガスを弁33
D、ガス循環通路23、および弁33Aを通じて吸着塔
Aに供給する。これによって高圧の吸着塔D内の排ガス
は吸着塔A内に向流で導入され、吸着塔A内の圧力は大
気圧近傍の圧力から所定の吸着圧力(通常1.0〜5.0kg/c
m2G程度)まで昇圧されるとともに、上記第二昇圧工程
で残留していた吸着剤中のCOが逆洗効果で脱着され、
吸着剤の上部空間に滞留させられる。
【0053】この吸着塔Aの第三昇圧工程において、ガ
ス還流通路23に設けられている自動弁39を徐々に開
放するようにすれば、吸着塔Aおよび吸着塔D内の圧力
変動を小さいものにすることが可能である。図23はこ
のことを例示するグラフであり、横軸に操業時間(mi
n)が設定され、縦軸に塔内の圧力(kg/cm2G)が設
定されている。このグラフによって判るように弁39を
除開した場合には、実線で示すように吸着塔Aおよび吸
着塔Dの圧力変動が、点線で示す弁39を急激に開放し
た場合に比較して吸着塔Aおよび吸着塔D内の圧力変動
が大幅に小さくなっている。
【0054】吸着塔Aの上部空間への上記第二昇圧工
程、および上記第三工程におけるCOの滞留は重要であ
る。すなわち、従来は塔内の洗浄効果が目論まれ、吸着
塔Aの原料供給側に不純物が移行するのを避けるため
に、原料の供給方向と同じ方向から吸着塔Aに昇圧用の
排ガスが供給されていたのであるが、そうすることによ
って、あたら吸着塔内に残留していた回収されるべきC
Oまでもが排出されてしまっていたのである。
【0055】これに対し、本発明方法を採用することに
よって得られる上記COの滞留は、上記吸着塔A内を昇
圧するために原料の供給方向とは逆の方向から吸着塔A
に排ガスを供給することによって実現したものであり、
このCOの滞留によって、つぎの吸着工程において従来
は系外に排出されていたCOが製品として回収されるさ
れるようになるのである。なお、このように向流で吸着
塔Aに排ガスを供給したとしても、先の製品回収工程に
おいて吸着塔A内は充分CO環境になっており、不純物
が吸着塔A内に留め置かれるというような不都合は起こ
らない。
【0056】なお、吸着塔Aが昇圧工程にあるときは、
装置全体としては第四運転状態になっており、吸着塔B
は減圧洗浄工程、吸着塔Cは製品回収工程、吸着塔Dは
吸着工程に設定されている。
【0057】2)吸着工程{図3(状態番号(1))〜図
6(状態番号(4))参照} まず、第一吸着工程(状態番号(1),(2))として、弁3
3Aを閉じるとともに弁31A,37Aを開き、原料ガ
ス圧縮機11で加圧した原料ガスを原料ガス通路21お
よび弁31Aを通じて吸着塔Aに導き、吸着塔A内を通
過した後の排ガスを弁37Aおよびオフガス通路26を
通じて高圧オフガスタンク6に導入し、その後系外へ放
出する。ここで、上記原料ガスはCO,CO2,H2,N
2等からなる混合ガスであるが、これらの成分のうち易
吸着成分であるCOが吸着塔A内の吸着剤に加圧下で吸
着され、他の難吸着成分であるCO2,H2,N2がオフ
ガス通路26および弁37Aを通じて導出されることと
なる。
【0058】このような第一吸着工程は、吸着塔Aから
の排ガス中のCO濃度が上記原料ガス中の一酸化炭素濃
度と等しくなる手前の所定の時点まで行い、この時点が
経過した後は第二吸着工程(状態番号(3),(4))を行
う。すなわち、弁37Aを閉じる一方で弁33A,33
Cを開き、吸着塔Aからの排ガスを弁33A、ガス循環
通路23、および弁33Cを通じて吸着塔Cへ導き、こ
の吸着塔Cの昇圧に用いる。
【0059】なお、吸着塔Aが吸着工程にあるときは、
装置全体としては第一運転状態になっており、吸着塔B
は製品回収工程、吸着塔Cは昇圧工程、吸着塔Dは減圧
洗浄工程に設定されている。
【0060】3)減圧洗浄工程{図7(状態番号(5))
〜図10(状態番号(8))} この減圧洗浄工程は、前半の減圧工程(状態番号(5),
(6))と、後半の洗浄工程(状態番号(7),(8))とに区
分される。
【0061】 減圧工程(状態番号(5),(6)) 上記吸着工程を行った後、弁31A,弁33Cを閉じる
とともに弁33A,36Bを開く。これにより、予定の
吸着圧力まで昇圧されていた吸着塔A内の原料ガスが、
弁33A、ガス循環通路23、および弁36Bを通じて
吸着塔Bへ導入され、吸着塔Aがほぼ大気圧まで減圧さ
れる一方、吸着塔Bは真空状態からほぼ大気圧まで昇圧
される。
【0062】 洗浄工程(状態番号(7),(8)) この洗浄工程では、34A,32Aを開き、サージタン
ク4内に貯留されている製品ガスの一部を洗浄ガス通路
24および弁34Aを通じて吸着塔A内に導入する。こ
れにより、この吸着塔A内に残存する難吸着成分がパー
ジされ、このとき吸着塔Aから導出された排ガスは、弁
32A、ガス放出通路22、低圧オフガスタンク5、お
よびリサイクルガス圧縮機13を介して原料圧縮機11
と加熱器14との間の原料ガス通路21にフィードバッ
クさせられる。
【0063】この洗浄工程では、上記加熱器14および
温水管40による温度調節のために、吸着塔A内の温度
が30℃以上50℃以下に保たれた状態で運転されるこ
ととなる。
【0064】なお、吸着塔Aが減圧洗浄工程にあるとき
は、装置全体としては第二運転状態になっており、吸着
塔Bは昇圧工程、吸着塔Cは吸着工程、吸着塔Dは製品
回収工程に設定されている。
【0065】4)製品回収工程{図11(状態番号
(9))〜図14(状態番号(10))} 上記洗浄工程終了後、34A,32Aを閉じ、弁35A
を開き、吸着塔Aにおいて製品回収工程を開始する。こ
の製品回収工程においては、真空ポンプ12の作動によ
り、吸着塔A内に吸着されているCOが減圧脱着され、
弁35Aおよび回収ガス通路25を通じてサージタンク
4内に回収される。この吸着塔Aにおける製品回収工程
は、他の吸着塔Bが吸着工程、吸着塔Cが減圧洗浄工
程、吸着塔Dが昇圧工程になっている第三運転状態にお
いて実行される。このような製品回収工程により、吸着
塔A内の圧力は最終的に約−1kg/cm2Gまで減圧され
る。
【0066】以上、1)〜4)の工程を吸着塔Aについ
て順に繰り返すとともに、吸着塔Bは吸着塔Aよりも二
工程、吸着塔Cは吸着塔Aよりも一工程、吸着塔Dは吸
着塔Aよりも三工程だけ遅らせた状態で上記四工程を繰
り返すことによって装置全体としてのCOの分離回収を
行うことができる。
【0067】つぎに、昇圧工程の変形例について、表2
および図19〜図22を基に、吸着塔Aに照準を合わせ
て説明する。なお、表2においては、上記表1に示す先
の実施例において閉止されていた弁で開通に変更されて
いるものを二重丸で示し、先の実施例において開通され
ていた弁で閉止に変更されたものをバツ印で示してい
る。
【0068】
【表2】
【0069】先に説明した吸着塔Aの第一昇圧工程にお
いては、図2のタイムチャートの右上およびに図15
(状態番号(13))示すように、一旦吸着塔Bの排ガスが
吸着塔Aに導入されて吸着塔Bは約5kg/cm2Gから約
2kg/cm2Gにまで減圧されるとともに、吸着塔Aは約
−1kg/cm2Gから約2kg/cm2Gに昇圧される両塔の均
圧操作がまず行われる。
【0070】その後図16(状態番号(14))に示すよう
に、弁32Aが開放されて吸着塔A内の排ガスは低圧オ
フガスタンク5およびリサイクルガス圧縮機13を介し
て原料ガスに戻されるリサイクルが実行されて吸着塔A
内は略大気圧に減圧されるという二段階の操作が行わ
れ、結果的には吸着塔A内は約−1kg/cm2Gから略大
気圧に昇圧されるようになっている。
【0071】これに対して、変形例の場合は、表2の第
三運転状態の状態番号(13)、および図15に示す第一′
昇圧工程の前半において吸着塔Aが約2kg/cm2Gに昇
圧された後、図22(状態番号(14′))に示すように弁
32Aは閉止された状態が継続されるのである。
【0072】従って、図2の右上に点線で示すように、
吸着塔A内の圧力は約2kg/cm2Gがそのまま維持さ
れ、つぎの第二昇圧工程に引き継がれるのである。この
ようにすることによって、リサイクルにまわす排ガスの
量を少なくすることができるため、リサイクルガス圧縮
機13の付加が軽減され、その分動力費用の節減を果た
すことができる。
【0073】なお、図19(状態番号(2′))は吸着塔
Cが変形例の第一昇圧工程後半である場合、図20(状
態番号(6′))は吸着塔Bが変形例の第一昇圧工程後半
である場合、図21(状態番号(14′))は吸着塔Dが変
形例の第一昇圧工程後半である場合の装置全体のガスの
流れを示している。
【0074】本発明は、以上詳述したように、各吸着塔
A,B,C,Dの昇圧工程において、高圧オフガスタン
ク6の排ガスや他の第二吸着工程を実行中の排ガスが、
原料ガスの供給方向とは逆のいわゆる向流で昇圧対象の
吸着塔に供給されるように構成されているため、逆洗効
果によって吸着剤中に残留している分離回収対象のCO
は上方に押し上げられ、吸着塔の上部空間に圧縮状態で
滞留するため、有用なCOの系外への放出を有効に防止
することができる。そして、つぎの吸着工程においてこ
の滞留COは原料ガスに混入した状態で吸着剤に再度供
給され、分離回収されることになる。
【0075】(試験例)各塔の寸法が、外径34mm
φ、内径27.2mmφ、高さ300mmの吸着塔A、
吸着塔B、吸着塔C、および吸着塔Dを備えた4塔式の
圧力スイング試験装置を用い、これらの中に活性アルミ
ナ担体に銅化合物を担持させた吸着剤150mlをそれ
ぞれ充填し、分離回収対象のCOと、不純物としてのH
2との混合ガスを上記各吸着塔A,B,C,D内に順次
導入することによってCOの分離回収性能を試験した。
【0076】表中の実施例は、昇圧工程を実行中の吸着
塔に排ガスを向流で導入する逆昇圧法が採用され、排ガ
スを原料ガスにフィードバックするリサイクル法が採用
されない実施例1と、上記逆昇圧法が採用されずにリサ
イクル法のみが採用される実施例2と、逆昇圧法および
リサイクル法の双方が採用された実施例3の3ケースに
区分されている。また、比較例は、逆昇圧法およびリサ
イクル法の双方が採用されていない。試験結果を表3に
示す。
【0077】
【表3】
【0078】この表に示すように、比較例の製品COの
回収率は63.1%と低いのに対して、実施例の製品C
Oの回収率はすべて80%以上であり、特に逆昇圧法お
よびリサイクル法の双方が採用された実施例3において
は、89.8%と高回収率を示している。
【0079】また、回収製品のCO濃度は、比較例にあ
っては99.3%であるのに対して、本実施例において
は99.6〜99.7%と高く、本発明方法が優れたも
のであるのを実証している。
【0080】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の一酸化炭素を含
む混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング
吸着法方法は、複数の吸着塔が設けられ、それらにおい
て順次、原料ガスから一酸化炭素を活性アルミナ担体に
銅化合物を担持させた吸着剤を用いて吸着除去する吸着
工程と、吸着塔から排ガスを導出する減圧工程と、製品
ガスの一部を導入して塔内を洗浄する洗浄工程と、製品
ガスを吸着剤から脱着する製品回収工程とが繰り返され
るように運転される一酸化炭素を分離回収する圧力スイ
ング方法において、昇圧工程にある吸着塔内に昇圧用の
ガスを原料ガスの導入方向とは逆の方向から向流で導入
するように構成されている。
【0081】従って、昇圧工程の前の製品回収工程にお
いて吸着剤に残留していた一酸化炭素は、上記向流によ
る昇圧用ガスの供給を受けてこのガスによる洗浄効果に
より吸着剤から脱着され、吸着塔の原料供給側に移行す
る。つまり、上記昇圧工程において吸着剤に残留してい
た一酸化炭素は、つぎの吸着工程までの間に原料として
使用可能な吸着塔の上流側に押しやられるので、つぎの
吸着工程で再度一酸化炭素として分離回収に供すること
が可能になる。
【0082】これに対して、従来のように昇圧工程にお
いて昇圧用のガスを原料ガスの導入方向と同じ方向から
並流で導入すれば、昇圧工程の前の製品回収工程におい
て吸着剤に残留していた一酸化炭素は吸着塔の下流側に
移行してしまい、つぎの吸着工程において排ガスとして
排出されてしまい、その分、回収対象の一酸化炭素が損
失となって流出してしまうのである。
【0083】すなわち、本発明によれば、上記従来の損
失として流出した一酸化炭素が回収されることになるた
め、その分回収効率が上昇する。
【0084】本発明の請求項2記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法方法は、四基の吸着塔が設けられ、それらの各々の
吸着塔の内のいずれかである一の吸着塔は上記構成の吸
着工程、減圧工程と洗浄工程とからなる減圧洗浄工程、
製品回収工程、および昇圧工程からなる四工程を順次繰
り返し、二の吸着塔は一の吸着塔から一工程ずらせた状
態で上記の四工程を順次繰り返し、三の吸着塔は一の吸
着塔から二工程ずらせた状態で上記四工程を順次繰り返
し、さらに四の吸着塔は一の吸着塔から三工程ずらせた
状態で上記四工程を繰り返すように構成されているた
め、一時点においては四基の吸着塔は吸着工程、減圧洗
浄工程、製品回収工程、および昇圧工程のいずれかを実
行している状態になり、互いに補完しあいながら製品回
収工程にある吸着塔から分離回収された一酸化炭素が導
出されることになる。
【0085】そして、一の吸着塔の昇圧工程は、上記構
成の第一昇圧工程、第二昇圧工程、および第三昇圧工程
とからなり、上記第一昇圧工程においては製品回収が終
了した一の吸着塔入口と吸着工程が終了した二の吸着塔
出口とが接続され、二の吸着塔から導出される排ガスの
一部が向流で導入されて一の吸着塔内を一旦昇圧し両吸
着塔内を均圧にされた後、両吸着塔内の圧力が略大気圧
まで減圧されるように構成され、第二昇圧工程において
は四の吸着塔の排ガスの一部が向流で導入され、第三昇
圧工程においては第二吸着工程の四の吸着塔の排ガスが
向流で導入されるため、この向流による排ガスの導入に
よって上記請求項1記載の発明と同じ効果、すなわち、
従来損失として流出した一酸化炭素が有効に回収される
ことになり、その分回収効率が上昇するという効果が得
られる。
【0086】本発明の請求項3記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法方法は、基本的には上記請求項3記載の発明と略同
様の構成とされているが、特に一の吸着塔の第一′昇圧
工程において、製品回収が終了した一の吸着塔入口と吸
着工程が終了した二の吸着塔出口とが接続され、二の吸
着塔から導出される排ガスの一部が向流で導入されて一
の吸着塔内が昇圧されるように構成されているため、請
求項3に記載の発明のように一の吸着塔内は一旦減圧さ
れることはなく、減圧されない分だけ導出される排ガス
が少なくなり、その分一酸化炭素の回収効率が上昇す
る。
【0087】本発明の請求項4記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法方法は、洗浄工程で一の吸着塔から導出される排ガ
ス、および上記一の吸着塔の第一昇圧工程または上記第
一′昇圧工程において一の吸着塔および二の吸着塔から
排出される排ガスを原料ガスにリサイクルするように構
成されているため、このリサイクルによって排ガス中に
含まれている回収対象の一酸化炭素が再度原料として使
用され、総合的に一酸化炭素の回収効率が上昇する。
【0088】本発明の請求項5記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法方法は、第二昇圧工程を実行中の一の吸着塔に四の
吸着塔の第一吸着工程の排ガスの一部を向流で導入する
ように構成されているため、四の吸着塔からの一の吸着
塔への排ガスの供給量を適切に調節することによって一
の吸着塔の圧力変動を小さく制御することが可能であ
り、第二昇圧工程を実行中の一の吸着塔の圧上昇を安定
したものにすることができる。
【0089】本発明の請求項6記載の一酸化炭素を含む
混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸
着法方法は、一の吸着塔の第三昇圧工程において、一の
吸着塔と四の吸着塔とを結ぶ接続配管に制御弁が設けら
れてなるものであるため、この制御弁の開閉操作を制御
することによって四の吸着塔の第二吸着工程の圧力変動
を小さくすることが可能であり、第三昇圧工程を安定し
たものにすることができ好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するための装置の一例を示す
フローシートである。
【図2】上記装置における各吸着塔での工程を示すタイ
ムチャートである。
【図3】第一運転状態における状態番号(1)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図4】第一運転状態における状態番号(2)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図5】第一運転状態における状態番号(3)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図6】第一運転状態における状態番号(4)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図7】第二運転状態における状態番号(5)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図8】第二運転状態における状態番号(6)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図9】第二運転状態における状態番号(7)のガスの流
れを太線で示す系統図である。
【図10】第二運転状態における状態番号(8)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図11】第三運転状態における状態番号(9)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図12】第三運転状態における状態番号(10)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図13】第三運転状態における状態番号(11)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図14】第三運転状態における状態番号(12)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図15】第四運転状態における状態番号(13)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図16】第四運転状態における状態番号(14)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図17】第四運転状態における状態番号(15)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図18】第四運転状態における状態番号(16)のガスの
流れを太線で示す系統図である。
【図19】変形例の第一運転状態における状態番号
(2′)のガスの流れを太線で示す系統図である。
【図20】変形例の第二運転状態における状態番号
(6′)のガスの流れを太線で示す系統図である。
【図21】変形例の第三運転状態における状態番号(1
0′)のガスの流れを太線で示す系統図である。
【図22】変形例の第四運転状態における状態番号(1
4′)のガスの流れを太線で示す系統図である。
【図23】一の吸着塔の第二吸着工程および三の吸着塔
の第三吸着工程における時間の経過(min)とそれぞ
れの塔内の圧力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
A,B,C,D 吸着塔 4 サージタンク 12 真空ポンプ 13 ブロア(送風手段) 14 加熱器 15,48 温度調節計 21 原料ガス通路 22 ガス放出通路 23 ガス循環通路 24 洗浄ガス通路 25 ガス吸引通路 26 オフガス通路 40 温水管
フロントページの続き (72)発明者 皆川 英二 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式 会社神戸製鋼所神戸本社内 (72)発明者 辻 利明 大阪府泉佐野市南中岡本145 (72)発明者 佐藤 博幸 兵庫県神戸市西区美穂ヶ丘5丁目9−10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の吸着塔が設けられ、それぞれの吸
    着塔は、一酸化炭素を含む原料ガスを吸着塔の入口から
    出口に流して吸着剤に一酸化炭素を吸着させる吸着工程
    と、吸着工程終了後に吸着塔内の圧力を大気圧近傍にま
    で減圧しこの吸着塔から排ガスを導出する減圧工程と、
    製品ガスの一部を吸着塔内に送り込んで吸着剤が吸着し
    ている一酸化炭素以外の成分を除去しつつ吸着塔から排
    ガスを導出する洗浄工程と、吸着塔内を大気圧以下に減
    圧しつつ吸着剤が吸着している一酸化炭素を脱着して製
    品ガスを回収する製品回収工程と、製品回収工程後の吸
    着塔内圧力を所定の吸着圧力まで昇圧する昇圧工程とを
    所定工程づつずらせた状態で順に繰り返すように運転さ
    れる原料ガス中から一酸化炭素を分離回収する圧力スイ
    ング吸着方法であって、上記昇圧工程にある吸着塔内に
    昇圧用のガスを原料ガスの導入方向とは逆の方向から向
    流で導入することを特徴とする一酸化炭素を含む混合ガ
    スから一酸化炭素を分離回収する圧力スイング吸着方
    法。
  2. 【請求項2】 上記吸着塔は四塔が設けられ、上記吸着
    工程は、一の吸着塔出口の一酸化炭素の濃度が吸着塔入
    口の一酸化炭素の濃度に達する手前の所定の時点まで吸
    着塔出口から導出した排ガスを系外に放出し、その一部
    を向流で三の吸着塔内に導入してこの吸着塔の昇圧に使
    用する第一吸着工程と、上記所定の時点に到達した後、
    上記排ガスを上記三の吸着塔内にのみ導入してその昇圧
    に使用する第二吸着工程とから構成され、上記減圧工程
    は、一の吸着塔出口と一酸化炭素の真空脱気が終了した
    二の吸着塔入口とを接続することにより一の吸着塔内を
    略大気圧にまで減圧させるとともに、上記二の吸着塔内
    を略大気圧にまで昇圧させるように構成され、上記洗浄
    工程は、製品ガスを一の吸着塔に導入して洗浄後排ガス
    を導出するように構成され、上記製品回収工程は、真空
    ポンプによって一の吸着塔の吸着剤に吸着されている一
    酸化炭素を脱着し系内に設けられたサージタンクに製品
    回収するように構成され、上記昇圧工程は、製品回収が
    終了した一の吸着塔入口と吸着工程が終了した二の吸着
    塔出口とを接続し、二の吸着塔から導出される排ガスの
    一部を向流で導入して一の吸着塔内を一旦昇圧し両吸着
    塔内を均圧にした後、両吸着塔内の圧力を略大気圧まで
    減圧する第一昇圧工程と、この第一昇圧工程を終了した
    一の吸着塔に第一吸着工程を実行中の四の吸着塔の排ガ
    スの一部を向流で導入する第二昇圧工程と、この第二昇
    圧工程を終了した一の吸着塔に第二吸着工程を実行中の
    四の吸着塔の排ガスを向流で導入する第三昇圧工程とか
    らなるように構成されていることを特徴とする請求項1
    記載の一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離
    回収する圧力スイング吸着方法。
  3. 【請求項3】 上記吸着塔は四塔が設けられ、上記吸着
    工程は、一の吸着塔出口の一酸化炭素の濃度が吸着塔入
    口の一酸化炭素の濃度に達する手前の所定の時点まで吸
    着塔出口から導出した排ガスを系外に放出し、その一部
    を向流で三の吸着塔内に導入してこの吸着塔の昇圧に使
    用する第一吸着工程と、上記所定の時点に到達した後、
    上記排ガスを上記三の吸着塔内にのみ導入してその昇圧
    に使用する第二吸着工程とから構成され、上記減圧工程
    は、一の吸着塔出口と一酸化炭素の真空脱気が終了した
    二の吸着塔入口とを接続することにより一の吸着塔内を
    略大気圧にまで減圧させるとともに、上記二の吸着塔内
    を略大気圧にまで昇圧させるように構成され、上記洗浄
    工程は、製品ガスを一の吸着塔に導入して洗浄後排ガス
    を導出するように構成され、上記製品回収工程は、真空
    ポンプによって一の吸着塔の吸着剤に吸着されている一
    酸化炭素を脱着し系内に設けられたサージタンクに製品
    回収するように構成され、上記昇圧工程は、製品回収が
    終了した一の吸着塔入口と吸着工程が終了した二の吸着
    塔出口とを接続し、二の吸着塔から導出される排ガスの
    一部を向流で導入して一の吸着塔内を昇圧する第一′昇
    圧工程と、この第一′昇圧工程を終了した一の吸着塔に
    第一吸着工程を実行中の四の吸着塔の排ガスの一部を向
    流で導入する第二昇圧工程と、この第二昇圧工程を終了
    した一の吸着塔に第二吸着工程を実行中の四の吸着塔の
    排ガスを向流で導入する第三昇圧工程とからなるように
    構成されていることを特徴とする請求項1記載の一酸化
    炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離回収する圧力
    スイング吸着方法。
  4. 【請求項4】 上記洗浄工程で一の吸着塔から導出され
    る排ガス、および上記一の吸着塔の第一昇圧工程または
    上記第一′昇圧工程において一の吸着塔および二の吸着
    塔から排出される排ガスを原料ガスにリサイクルするよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項2または3
    記載の一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離
    回収する圧力スイング吸着方法。
  5. 【請求項5】 上記第二昇圧工程を実行中の一の吸着塔
    に四の吸着塔の第一吸着工程の排ガスの一部を向流で導
    入することにより四の吸着塔の圧力変動を小さくするよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項2または3
    記載の一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離
    回収する圧力スイング吸着方法。
  6. 【請求項6】 一の吸着塔の第三昇圧工程において、一
    の吸着塔と四の吸着塔とを結ぶ接続配管に制御弁を設
    け、この制御弁の開閉操作を制御することによって四の
    吸着塔の第二吸着工程の圧力変動を小さくするように構
    成されていることを特徴とする請求項2または3記載の
    一酸化炭素を含む混合ガスから一酸化炭素を分離回収す
    る圧力スイング吸着方法。
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