JPH0713636A - 制御弁 - Google Patents

制御弁

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JPH0713636A
JPH0713636A JP15854393A JP15854393A JPH0713636A JP H0713636 A JPH0713636 A JP H0713636A JP 15854393 A JP15854393 A JP 15854393A JP 15854393 A JP15854393 A JP 15854393A JP H0713636 A JPH0713636 A JP H0713636A
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JP
Japan
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valve
fluid
control valve
valve element
valve body
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Pending
Application number
JP15854393A
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English (en)
Inventor
Kenji Heiko
賢二 平工
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Ichiro Nakamura
一朗 中村
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】制御弁14において、弁本体1のスプール3の
速度を加振手段7の入力信号にフィードバックし、流体
の圧力やスプール3の流量係数に応じてゲインを調節す
る調節部16を有する制御装置13を持たせ、さらに、
スプール3の変位を加振手段7の入力信号にフィードバ
ックし、流体の圧力に応じてゲインを調節する制御装置
16aを持たせる。 【効果】制御弁の減衰係数を制御できるので共振倍率の
任意設定、及び入力に対して安定した出力流量を得るこ
とができ、さらに、制御弁のばね定数を制御することが
できるので常に共振点での駆動ができ、高効率化,安定
化を図れる効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は流体の流量,圧力を制御
する制御弁に係り、特に、制御性の向上を図った制御弁
に関する。
【0002】
【従来の技術】弁体−ばね系の固有周波数で加振源によ
り加振して、入力信号の振幅を変えることで弁体の共振
振幅を制御して流体の圧力,流量を制御する制御弁は、
特開昭63−268952号公報に記載のように、変位拡大の手
段として共振を利用していたが、各種の外乱やパラメー
タの変化とは無関係に弁をオープンループで制御してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、流体
の流れに起因して弁体に軸方向の力を及ぼす非定常流体
力の減衰効果に対する対策がなされておらず、このため
何も制御を行わない状態では、弁部の圧力差や弁体の流
量係数の変化により減衰係数が変化し、弁体の共振倍率
が変化してしまうという問題があった。
【0004】本発明は、弁体の共振倍率の安定化を図る
ことを目的としている。
【0005】また、上記従来技術は、流体の流れに起因
して弁体に軸方向の力を及ぼす定常流体力のばね効果に
対する対策がなされておらず、このため何も制御を行わ
ない状態では、弁部の圧力差や弁体の流量係数の変化に
よりばね定数が変化し、弁体駆動系の固有周波数が変化
してしまうという問題があった。
【0006】本発明は、弁体の共振倍率の安定化を図る
ことを第一の目的としている。
【0007】本発明はまた、制御弁を常に弁体駆動系の
共振周波数で駆動することを第二の目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の第一の目的を達成
するために、本発明に係る第一の発明の制御弁の構成
は、位置を変えることにより流体の流れを制御する弁体
と前記弁体を入力信号に基づいて加振する加振手段とを
ばね要素を介して結合し、この系の固有周波数の近傍の
周波数で加振して流体の流れを制御する方式の制御弁に
おいて、前記弁体の可動部の速度を前記加振手段の入力
信号にフィードバックし、流体の圧力に応じてゲインを
調節する手段を備えたものであり、さらに弁体の流量係
数によってもゲインを調節し、また流量係数を弁体の振
動振幅の関数としたものである。
【0009】また、第二の目的を達成するために、本発
明に係る第二の発明の制御弁の構成は、位置を変えるこ
とにより流体の流れを制御する弁体と前記弁体を入力信
号に基づいて加振する加振手段とをばね要素を介して結
合し、この系の固有周波数近傍の周波数で加振して流体
の流れを制御する方式の制御弁において、前記弁体の可
動部の変位を前記加振手段の入力信号にフィードバック
し、流体の圧力に応じてゲインを調節する手段を備えた
ものである。
【0010】また、上記第二の目的を達成するために、
本発明に係る第三の発明の制御弁の構成は、位置を変え
ることにより流体の流れを制御する弁体と前記弁体を入
力信号に基づいて加振する加振手段とをばね要素を介し
て結合し、この系の固有周波数近傍の周波数で加振して
流体の流れを制御する方式の制御弁において、流体の圧
力に応じて前記加振手段の加振周波数を調節する。
【0011】
【作用】上記技術的手段による作用を第一〜第二の発明
にそれぞれ分けて次に述べる。第一の発明において、弁
体の共振倍率を制御するには駆動される系の減衰係数を
制御すればよいことになる。弁体駆動系の減衰係数は弁
体摺動時の粘性抵抗力と流体の流れに起因して弁体に軸
方向の力を及ぼす非定常流体力との和で定まる。ここ
で、減衰係数とは弁体の速度に比例した抵抗なので、弁
体の速度を加振手段への入力信号にフィードバックし
て、そのフィードバックゲインを選ぶことにより等価的
に弁体駆動系の減衰係数が操作でき、これにより共振倍
率の制御が可能となる。なお、非定常流体力が減衰係数
に及ぼす影響は流体の圧力に依存し、圧力が変化すると
共振倍率が変化する。しかし、流体の圧力に応じてフィ
ードバックゲインを調節すれば減衰係数の変動を抑えら
れるので安定した共振倍率が得られる。さらに流量係数
の変化も加味してフィードバックゲインを調節すれば、
非定常流体力の入力に対する非線形性を補償でき、より
安定した共振倍率が得られる。このとき流量係数を弁体
振幅の関数で与えることにより、その取扱いが容易とな
る。
【0012】第二の発明において、流体の流れに起因し
て弁体に軸方向の力を及ぼす定常流体力は弁を開くとそ
れを閉じようとする方向に働く。すなわち、定常流体力
はばね力と等しい効果があり、制御弁のばね要素と定常
流体力によるばねとの和が弁体駆動系全体のばね要素と
なる。従って流体の圧力が変化すると定常流体力による
ばねのばね定数が変化し、弁体駆動系の共振周波数が変
化してしまう。ここで、弁体駆動系に働くばね力とは弁
体の変位に比例した力であるので、弁体の変位を加振手
段への入力信号にフィードバックして、そのフィードバ
ックゲインを選ぶことにより等価的に弁体駆動系のばね
定数が操作できる。このとき、流体の圧力に応じてフィ
ードバックゲインを調節することにより、制御弁を常に
弁体駆動系の共振周波数で駆動することができる。
【0013】第三の発明において、制御弁を常に共振周
波数で駆動するための方法として、弁体駆動系の固有周
波数が変化したらそれに合わせて加振する周波数を追従
させることが考えられる。このとき、流体の圧力に応じ
て加振周波数を調節することにより制御弁を常に弁体駆
動系の共振周波数で駆動することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1から図9を参照
して説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例である制御弁の
断面図、図2は、本発明の各実施例に共通した制御シス
テムの基本構成を示すブロック図、図3は、弁部におけ
る流体の流れ方向と減衰長の説明図、図4は、流体の圧
力が変化したときの弁体変位の周波数応答の変化の説明
図、図5は、本発明の一実施例に係る制御弁と弁の速度
フィードバックを行う制御装置との関係を説明するブロ
ック線図、図6は、流量係数の取扱い方法の説明図、図
7は、本発明の一実施例に係る制御弁と弁の変位フィー
ドバックを行う制御装置との関係を説明するブロック
図、図8は、本発明の一実施例に係る制御弁と弁の加振
周波数の調節を行う制御装置との関係を説明するブロッ
ク図、図9は、本発明の一実施例に係る制御弁の一連の
駆動の様子の説明図である。
【0016】図1に示す制御弁は、内部軸線上に全通す
る空洞部を備えた弁本体1と、弁本体1の空洞部の長手
方向ほぼ中央部に同心状に内装され中心軸線上に全通す
る空洞部を備えたスリーブ2と、スリーブ2と弁本体1
の図上むかって右側端の間の空洞部に軸線と同心状をな
して内装されたフレーム5と、断面がほぼT字形をなす
フレーム5の弁本体1の右端に向かって延びるT字形の
足の部分を弁本体1に軸線と同心状に支持する転がり軸
受6と、弁本体1の空洞部にフレーム5のT字形の足の
端部に接して配置された圧電素子7と、圧電素子7の端
部に接して配置された中立点調整ねじ8と、スリーブ2
と弁本体1の図上むかって左側端の間の空洞部に軸線と
同心状をなして内装された断面がほぼT字形をなすフレ
ーム5′と、スリーブ2の中心軸線の空洞部に軸線方向
に移動可能に内装された弁体3と、フレーム5,5′の
T字形の横棒部分の上に横棒部分に支持されて配置され
た板ばね4,4′と、弁体3と板ばね4,4′の間に配
置されて弁体3を板ばね4,4′の間に支持する延長ス
テム9,9′と、板ばね4,4′と延長ステム9,9′
の間に介装された鋼球10,10′と、フレーム5′の
足の部分に形成された中空部に嵌挿され板ばね4′軸方
向の変位を検出する変位センサ17と、フレーム5′の
軸方向位置を調整する中立点調整ねじ8′とを含んで構
成されている。
【0017】弁体3は、スリーブ2の空洞部の内径とほ
ぼ同じ径のランド3a,3bと、ランド3a,3bを連
結するランド3a,3bよりも小さい径のステム3cよ
りなっている。また弁本体1のランド3a,3bが配置
された空洞部には高圧である供給ポートPs が、ステム
3cが配置された空洞部には低圧である制御ポートPc
が、フレーム5,5′が配置された空洞部にはドレンポ
ートTが、それぞれ空洞部と弁本体外面を連通するよう
に設けられている。二つの供給ポートPs が空洞部に開
口する部分は、それぞれ空洞部内壁面に沿って円周上に
形成された環状の溝をなしており、二つの溝の制御ポー
トPc に近い側の壁面の間隔は、ランド3a,3bを連
結するステム3cの長さとほぼ同じにしてある。そし
て、ランド3a,3bのステム3c側端面と環状の溝の
ステム3c側端面との間の環状の隙間を、それぞれ制御
オリフィス2a,2bと呼ぶ。
【0018】圧電素子7は、フレーム5,板ばね4,延
長ステム9を介して弁体3を軸線方向に駆動する。
【0019】図2に本発明の制御弁が適用される制御シ
ステムの基本構成を示す。図示の制御システムは、一定
圧力源11と、圧力源11により駆動される負荷15
と、圧力源11と負荷15を結ぶ管路に介装された二方
向の制御弁14と、該制御弁14と圧力源11の間の管
路に接続されたアキュムレータ12と、流量を指定する
指令信号を受けて制御弁14への入力信号を発生する制
御装置13とを含んで構成されている。二方向の制御弁
14は制御装置13からの入力信号に応じて開閉動作す
る。
【0020】図5は制御弁14と制御弁の速度フィード
バックを行う制御装置13の関係を示す制御ブロック図
である。制御装置13は、制御弁14で流れるべき流量
を指定する指令信号Vinを受け、これを共振周波数の入
力信号に変換する掛算器18と、流体の圧力に応じて、
または弁体3の流量係数に応じてフィードバックゲイン
v を調節する調節部16を備えている。
【0021】以下に、本発明の制御弁の構成及び動作を
図1及び図2を参照して説明する。本実施例では図2に
示すように、制御弁の上流側(圧力源11側)管路にア
キュムレータを設けて定圧力源とし、制御弁を流量制御
弁として使用する場合について説明する。図1に示す第
一の実施例では、加振手段として圧電素子7を用いる。
図示の状態は中立状態を示しており、制御オリフィス2
a,2bは閉じられている。弁体3は、ばね,質量で定
まる固有振動を持つ振動系となっており、このため、共
振周波数fn によって圧電素子7を振幅xo で駆動する
ように、振幅Vo の電圧を圧電素子に印加すれば、弁体
3は共振倍率をαとするときαxo の振幅で振動する。
これは、圧電素子7の変位が小さい欠点をカバーするた
めに設けた変位拡大機構の一つである。
【0022】弁体3がαxo の振幅で振動していると
き、制御ポートPc からは間欠的に高圧流体が流出する
ことになる。このとき、出力流量qは、弁体振幅αxo
に比例する。従って、圧電素子7に印加する電圧の振幅
o を変えることにより、出力流量qを制御できる。ま
た、弁体3の駆動周波数が高い程、弁体振幅がαxo
至るまでの立上り時間が短縮され、制御弁としての応答
性が向上する。尚、板ばね4,4´及びフレーム5は高
周波で振動するためフレームが内装してある室(空洞
部)内に作動流体が満たされていたり、空気が密閉され
ていると駆動に際してかなりの抵抗となるため、これを
防ぐため弁本体1にはドレンポートTが設けられてい
る。尚、弁体3の変位は変位センサ17で計測され、こ
れを微分することにより速度信号が算出される。
【0023】図9に、圧電素子への入力信号(振幅V
c 、共振周波数の正弦波)と、この入力信号による圧電
素子の変位Xo と、圧電素子により駆動される弁体(ス
プール)の変位αXo と、弁体(スプール)の変位αXo
によって生ずる出力流量q及び実効流量を対比してし
て同一時間軸上に示す。
【0024】次に、流体が弁体振動へ及ぼす影響につい
て、図3を参照して説明する。弁体に流体が流入出する
とき弁体には流体力と呼ばれる抵抗力が軸方向に加わ
る。流体質量の慣性力を無視したとき、ρを流体の密
度、Qを弁体に流入出する流量、uを流れの速度、φを
流れの軸方向に対する角度、Lを減衰長(図3中に記
載)とすると流体力Fflowは次式で表される。
【0025】
【数1】
【0026】この式の第一項は定常項で流量Qに比例、
すなわち、弁体変位に比例して力を及ぼし、第二項は非
定常項で流量Qの時間変化に比例、すなわち、弁体速度
に比例して力を及ぼす。第二項の符号が±となっている
のは流体の流れの向きにより力のかかる方向が逆になる
ことを示す。例えば、図3のように、流体の流れ方向を
弁体3のランド部3a,3bの制御オリフィス2a,2
bから弁体3のステム部 3cの方向に内向きに流れる
ように流路を構成した場合、第二項の符号が負となり、
非定常流体力は弁体の移動と同方向に作用する。このこ
とをもう少し詳しく説明するために、流体力の定常項と
非定常項の効果を以下に説明する。
【0027】流体が流入出しているときの弁体振動系を
単純なばね質量系+流体力とみなした場合、Fを加振力
とすると弁体の運動方程式は次式で表される。
【0028】
【数2】
【0029】流量係数をCs ,速度係数をCv ,弁体径
をd,弁差圧(Ps−Pc)をΔpとすると上式は次式のよ
うになる。
【0030】
【数3】
【0031】但し、
【0032】
【数4】
【0033】
【数5】 ke=2csvπdcosφΔp …(数5) すなわち、定常流体力はばね力と同じ働きがあり、系全
体のばね定数の増加となって表れる。また、非定常流体
力は粘性抵抗力と同じ働きがあり、上記のような内向き
に流体が流れる流路構成とした場合には系全体の減衰係
数cを減少させる効果があり、流れの向きを反対にした
外向き流れの場合は減衰係数cを増加させる効果があ
る。流体力は弁差圧Δpに大きく依存するので、使用圧
力を変更したり動作中に圧力が変動したりすると弁体駆
動系の固有周波数及び共振倍率が変化する。このことを
図4を用いて説明する。
【0034】図4は弁体駆動系の周波数応答を示したも
ので、弁体駆動系をIのように固有周波数fn において
ゲインgn を得る二次の振動系とする。ここで、例えば
流れ方向が外向きの場合、弁差圧Δpが大きくなるとII
のように固有周波数がfn1に増大し、ゲインがgn1に低
下する。これは上述の定常流体力によるばね定数の変化
及び非定常流体力による減衰係数の変化のためである。
本制御弁は共振を利用しているので弁体駆動系に与える
加振周波数fref は固有周波数fn と等しくしてある。
そのため固有周波数がIIのようにfn1にずれると、加振
周波数fref はfn のままなのでゲインが大きく低下し
てしまう。また加振周波数fref をfn1に追従させた場
合でも、やはりゲインはgn からgn1に低下してしま
う。このことは入力が同じであっても出力である流量が
変化することを意味する。従って、これをなんらかの方
法で補償する必要がある。
【0035】そこでまず、固有周波数に加振周波数が一
致していても共振倍率が変化してしまうという問題、す
なわち、共振ピークが変動するという問題を解決するた
め、図5のような制御構成を考える。
【0036】図5において、流体力や摩擦などの外乱を
無視すれば、制御弁は機械振動系として図中のようなブ
ロック図で表される。但し、図中のmは弁体質量、Cf
は粘性抵抗係数、km は機械式ばねのばね定数、xは弁
体変位、sはラプラス演算子、tは時間、Vinは指令信
号、fn は共振周波数、Kv は速度フィードバックゲイ
ンである。
【0037】弁体の共振倍率αは、制御弁全体のばね定
数をk、制御弁全体の減衰係数をcとするとα=√(m
k)/2cで表される。ここで、制御弁全体のばね定数
kは、機械式ばねのばね定数kmと定常流体力によるば
ね定数keと変位フィードバックゲインKdの和で表さ
れ、制御弁全体の減衰係数cは、粘性抵抗係数Cfと非
定常流体力による粘性抵抗係数CLと速度フィードバッ
クゲインKvの和で表される。上式より共振倍率αを制
御するには制御弁全体の減衰係数cの制御が求められる
(mを変えるのは不可能、kについてはその平方根によ
りαが変化するので効果が小さくまた制御もしづら
い。)。減衰係数とはすなわち弁体の移動速度dx/d
tに比例した抵抗であるので、制御装置13において、
弁体速度dx/dtを変位センサ17により取り出し、
これにゲインKv を乗じて入力信号にフィードバックす
ることにより等価的に減衰係数cの操作ができる。
【0038】弁差圧Δpが変化した場合、油温が一定で
あれば粘性抵抗係数Cf の値は一定で、非定常流体力に
よる粘性抵抗係数CL の変化分が制御弁全体の減衰係数
cの変化分となる。従って調節部16において、弁差圧
Δpの値を取り込めば、非定常流体力による粘性抵抗係
数CL の変化量が分かるので、この分だけフィードバッ
クゲインKv を調節する。このようにして制御弁全体の
減衰係数cを一定に保てば、圧電素子に印加する電圧振
幅Vo に対し常に安定した共振倍率αが得られる。ま
た、さらに精確を期すのであれば微妙に変化するばね定
数も考慮して、共振倍率αの理論式から与えるべきフィ
ードバックゲインKv を算出する方法も考えられる。
【0039】しかし、一般に弁の流量特性はラップや漏
れ,飽和などの非線形特性を持つため流体力も非線形と
なる。例えば、スプール振幅が小さいときは内部漏れの
領域が大きいため流体力の影響は小さいが、ある程度以
上の振幅になると急激に流量が流れ出すため流体力の影
響も大きくなる。つまり周波数特性が振幅依存性を持つ
ことになり、入力の大きさにより固有周波数及び共振倍
率が変化する。従って、この流体力の非線形性を補償す
る必要があるが、流量特性は弁体の流量係数により代表
できるので弁差圧Δpの情報と共に流量係数の情報も取
り入れてフィードバックゲインKv を調節することによ
り、入力の大きさによらず常に安定した共振倍率αが得
られる。
【0040】しかし、本弁は常に弁を共振状態で使用す
るものであるので、スプール変位に伴い超高速に変化す
る流量係数の情報を時々刻々と取り込んで処理するのは
容易ではない。位相が合っていないと逆に不安定にしか
ねない。そこで、図6のように本来はスプール変位xの
関数である流量係数cをスプール振幅xp-p の関数に置
き換えて、スプール振幅の情報をもとに取り扱った方が
都合がよいといえる。
【0041】次に、固有周波数fn の変動に対し加振周
波数fref を一致させる方法について考える。これには
固有周波数fn を変化させて加振周波数fref に一致さ
せる方法、あるいは加振周波数fref を変化させて固有
周波数fn に一致させる方法の二通りが考えられる。ま
ず、前者の実施例を図7を用いて説明する。弁体駆動系
の固有周波数fn の変動を補償するにはばね定数を変化
させることが考えられ、この場合、ばね定数の変更は瞬
時に行う必要がある。しかし、通常用いられるコイルば
ねや板ばねなどの機械式ばねの場合、動作途中にそのば
ね定数を変化させるのは困難である。従って、ここでは
ばね定数を電気的に制御する方法が有効である。すなわ
ち、ばね力は弁体変位xに比例した抵抗力であるので、
制御装置13aにおいて、弁体変位xを取り出し、これ
にゲインKd を乗じて入力信号にフィードバックするこ
とにより等価的にばね定数の操作ができる。このとき調
節部16aにおいて、弁差圧Δpの値を取り込めば、流
体力によるばねのばね定数ke の変化量が分かるので、
その変化分だけフィードバックゲインKd を調節する。
このようにして弁体駆動系のばね定数kを一定に保てば
固有周波数fn は変わらない。従って加振周波数fref
と固有周波数fn が一致し、制御弁を常に共振点で駆動
することができる。
【0042】次に、後者の実施例を図8を用いて説明す
る。この場合は固有周波数fn の変動はそのままにして
加振源側の加振周波数fref を制御する。すなわち、制
御装置13bにおける調節部16bにおいて、弁差圧Δ
pの値を取り込めば、流体力によるばねのばね定数ke
の変化が分かるので、これをもとに弁体駆動系の固有周
波数fn を算出し加振周波数fref をこの値に調節す
る。従って、前者の場合と同様、制御弁を常に共振点で
駆動することができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、制御弁の減衰係数を制
御することができるので共振倍率の任意設定、及び入力
に対して安定した出力流量を得ることができ、さらに、
制御弁を常に共振点で駆動することができるので、制御
弁の高効率化,安定化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である制御弁の断面図。
【図2】本発明の各実施例に共通した、制御弁が適用さ
れる系統の基本構成を示すブロック図。
【図3】弁部における流体の流れ方向と減衰長を説明す
る部分断面図。
【図4】流体の圧力が変化したときの弁体及び該弁体と
ともに振動する系の周波数応答の変化の説明図。
【図5】本発明の一実施例に係る制御弁と弁の速度フィ
ードバックを行う制御装置との関係を説明する系統図。
【図6】弁の速度フィードバックを行う制御装置内調節
部における流量係数の取扱方法の説明図。
【図7】本発明の一実施例である制御弁と弁の変位フィ
ードバックを行う制御装置との関係を示す系統図。
【図8】本発明の一実施例である制御弁と弁の加振周波
数の調節を行う制御装置との関係を示す系統図。
【図9】入力信号と加振手段の変位と弁体の変位と出力
流量及び実効流量の関連を示す説明図。
【符号の説明】
1…弁本体、2…スリーブ、2a,2b…制御オリフィ
ス、3…弁体、3a,3b…ランド、3c…ステム、
4,4′…板ばね、5,5′…フレーム、6…転がり軸
受、7…加振手段(圧電素子)、8,8′…中立点調整
ねじ、9、9´…延長ステム、10,10′…鋼球、1
4…制御弁、17…変位センサ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置を変えることにより流体の流れを制御
    する弁体と前記弁体を入力信号に基づいて加振する加振
    手段とをばね要素を介して結合し、この系の固有周波数
    の近傍の周波数で加振して流体の流れを制御する方式の
    制御弁において、前記弁体の可動部の速度を前記加振手
    段の入力信号にフィードバックし、流体の圧力に応じて
    ゲインを調節する手段を備えたことを特徴とする制御
    弁。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記ゲインの調節に前
    記弁体の流量係数の情報を付加した制御弁。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記弁体の流量係数は
    前記弁体の振動振幅の関数とする制御弁。
  4. 【請求項4】位置を変えることにより流体の流れを制御
    する弁体と前記弁体を入力信号に基づいて加振する加振
    手段とをばね要素を介して結合し、この系の固有周波数
    の近傍の周波数で加振して流体の流れを制御する方式の
    制御弁において、前記弁体の可動部の変位を前記加振手
    段の入力信号にフィードバックし、流体の圧力に応じて
    ゲインを調節する手段を備えたことを特徴とする制御
    弁。
  5. 【請求項5】位置を変えることにより流体の流れを制御
    する弁体と前記弁体を入力信号に基づいて加振する加振
    手段とをばね要素を介して結合し、この系の固有周波数
    の近傍の周波数で加振して流体の流れを制御する方式の
    制御弁において、流体の圧力に応じて前記加振手段の加
    振周波数を調節する手段を備えたことを特徴とする制御
    弁。
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