JPH07135968A - 付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法 - Google Patents

付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法

Info

Publication number
JPH07135968A
JPH07135968A JP5152450A JP15245093A JPH07135968A JP H07135968 A JPH07135968 A JP H07135968A JP 5152450 A JP5152450 A JP 5152450A JP 15245093 A JP15245093 A JP 15245093A JP H07135968 A JPH07135968 A JP H07135968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cells
culture
adhesion
microcarrier
microcarriers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5152450A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsunobu Hozumi
龍信 穂積
Tetsuya Kondo
哲也 近藤
Hironori Ishikawa
弘典 石川
Hiroshi Otsuka
浩史 大塚
Hiroshi Noguchi
浩 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd filed Critical Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Priority to JP5152450A priority Critical patent/JPH07135968A/ja
Publication of JPH07135968A publication Critical patent/JPH07135968A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 培養装置1は、培養槽2、培地貯液槽3、ス
ラリー作製槽4、沈澱槽5等を備えており、培養槽2に
培養液9が、培地貯液槽3に培地10が、スラリー作製
槽4にマイクロキャリアスラリー11が満たされてい
る。細胞接着方法は、無血清培地を用い、マイクロキャ
リア1gに対して細胞を 1.0×108 個以上接種する。ま
た、細胞を含む培養液9を静止状態とし、マイクロキャ
リアを培養槽2底部に供給し沈澱させた後、培養液9を
撹拌して一度に細胞接着させる。 【効果】 マイクロキャリア毎の細胞接着および細胞増
殖を均一、かつ、良好なものとすることができるので、
細胞を効率良く大量培養することが可能となり、例え
ば、ワクチン用ウィルス等を増殖させるための増殖手
段、あるいは、種々の生理活性物質を製造するための製
造手段として利用できる。また、モノクロナール抗体を
産生するハイブリドーマの大量培養技術に応用すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、付着非依存性細胞を効
率良く大量培養する際に利用可能な付着非依存性細胞の
マイクロキャリアへの細胞接着方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、ワクチン用ウィルス等を
増殖させるための増殖手段、あるいは、インターフェロ
ン等の各種サイトカイン等の有用な生理活性物質を製造
するための製造手段として、工業的規模での動物細胞の
大量培養方法の確立が極めて重要となってきている。ま
た一方、ハイブリドーマによって産生されるモノクロナ
ール抗体は、各種の感染治療薬、リセプターアンタゴニ
スト等の種々の医薬品への応用が急速に進展しており、
その大量培養技術を確立することが工業的に重要な課題
となっている。
【0003】また、従来より、物質生産を目的とする培
養には、無血清培地が用いられている。上記の無血清培
地としては、例えば、RPMI−1640培地、ダルベ
コ変法イーグル培地、ハムF−12培地を2:1:1の
割合で混合してなるRDF培地のような基礎合成培地
に、エタノールアミン、亜セレン酸の他、低濃度のイン
シュリン、トランスフェリンを添加してなる無血清培地
(RDF−ITES培地)が広く使用されている(例え
ば、村上ら、Agric.Biol.Chem.,46(7), 1831-1937,19
82)。尚、一般的に、動物細胞の培養においては、基礎
合成培地に子牛あるいは牛胎児から得られる血清を添加
した血清培地が使用されているが、上記の血清は高価で
あり、しかも血清中に蛋白質が高濃度で含まれている。
従って、培養液からの生産物の分離・精製が困難であ
り、コストが掛かるため物質生産を目的とする培養に用
いるのは極めて不利である。
【0004】従来、工業的規模での動物細胞(以下、単
に細胞と称する)の大量培養方法としては、細胞密度が
比較的低密度(<3×106 cells/ml)で、大容量での培
養が可能なバッチ方式を用いた方法が行われている。し
かし、細胞密度と生理活性物質等の細胞生産物の産生量
は、或る程度相関しているため、生産効率の向上を目指
す必要性から高密度灌流培養法が検討されており、この
高密度灌流培養法の一つとして細胞の大量培養に適した
マイクロキャリアを用いたマイクロキャリア培養法が提
案されている。
【0005】上記のマイクロキャリア培養法は、Van We
zel によって付着依存性細胞の培養技術として報告され
( A.L.van Wezel. "Growth of Cell strains and prim
aryCell on Microcarriersin Homogeneous Culture" Na
ture, 216, 64, 1967)、その後、MITのD.I.C.Wang,
W.G.Thillyによって改良が加えられ、マイクロキャリ
アの荷電容量を 0.1meq 〜4.5 meq の範囲に制御すれ
ば、多種類の付着依存性細胞を良好に生育させることが
可能であると報告されている(例えば、特公昭57-35953
号公報、特公昭56-14270号公報、特公昭57-5514 号公
報)。尚、上記のマイクロキャリアは、Pharmacia Fine
ChemicalsによってCytodeという商品名で工業的に製造
・販売されている。
【0006】上記のWangによって開発されたマイクロキ
ャリアは固定型と称され、マイクロキャリア表面に細胞
を付着させて増殖させるものである。一方、城風によっ
て開発されたマイクロキャリアは多孔質型と称され、セ
ルロースの膜により形成される連続孔構造を有し、細胞
をマイクロキャリア内部に侵入させて増殖させるもので
ある(特開平4-278081号公報)。尚、多孔質型マイクロ
キャリアは、旭化成工業株式会社によって製造・販売さ
れている。
【0007】上記の多孔質型マイクロキャリアは、正に
荷電した化学的残基を表面に有しており、付着可能な細
胞種に特異性が殆どないので、付着非依存性細胞の培養
にも応用可能となっている。また、マイクロキャリア培
養法は、栄養物が枯渇し老廃物が蓄積した培養液から比
較的容易に培養細胞を分離することができるため、複雑
な装置を使用することなく灌流培養装置を構成すること
ができる。従って、多くの付着非依存性細胞種に対する
マイクロキャリアを用いた高密度灌流培養法の実用化が
期待されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、無血清培地
を用いる場合においては、培養液中での細胞のマイクロ
キャリアへの接着方法、即ち、細胞接着の均一性の良否
が培養効率を大きく左右する。細胞接着が不均一な場合
には、細胞増殖が不均一となり、細胞収量および生理活
性物質産生能に影響する。しかしながら、培養液中で細
胞をマイクロキャリアに接種した後、連続撹拌あるいは
間欠撹拌により細胞をマイクロキャリアに接着させる従
来の細胞接着方法では、細胞の大量培養を行うと、マイ
クロキャリア毎の細胞接着および細胞増殖が不均一とな
り易いという問題を有している。
【0009】尚、上記の問題を解決する方法として、培
養液を往復傾斜振盪する方法(特開昭61-12283号公
報)、多段式塔を用い、塔上部より細胞およびマイクロ
キャリアを流下させる方法(特開昭61-74581号公報)、
あるいは7%フィコールを溶解させた接地を用い、細胞
およびマイクロキャリアを浮遊させながら接触させる方
法(組織培養、VOL 15,288 )等が提案されているが、
これら方法は何れも工業的規模での大量培養に向いてい
ない。
【0010】従って、工業的規模での大量培養に適した
細胞のマイクロキャリアへの接着方法が求められてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、本発明を完
成させるに至った。
【0012】即ち、請求項1記載の発明の付着非依存性
細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法は、上記の課
題を解決するために、正に荷電した化学的残基を表面に
有するマイクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させ
る付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方
法において、無血清培地を用い、マイクロキャリア1g
に対して付着非依存性細胞を 1.0×108 個以上接種する
ことを特徴としている。
【0013】請求項2記載の発明の付着非依存性細胞の
マイクロキャリアへの細胞接着方法は、上記の課題を解
決するために、正に荷電した化学的残基を表面に有する
マイクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させる付着
非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法にお
いて、付着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マ
イクロキャリアを供給した後、上記培地を撹拌して付着
非依存性細胞をマイクロキャリアに接着させることを特
徴としている。
【0014】請求項3記載の発明の付着非依存性細胞の
マイクロキャリアへの細胞接着方法は、上記の課題を解
決するために、正に荷電した化学的残基を表面に有する
マイクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させる付着
非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法にお
いて、付着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マ
イクロキャリアを培地の底に静かに供給し沈澱させた
後、上記培地を撹拌して付着非依存性細胞をマイクロキ
ャリアに接着させることを特徴としている。
【0015】
【作用】請求項1記載の方法によれば、無血清培地を用
い、マイクロキャリア1gに対して付着非依存性細胞を
1.0×108 個以上接種するので、マイクロキャリア毎の
細胞接着および細胞増殖を均一、かつ、良好なものとす
ることができる。
【0016】これにより、付着非依存性細胞を効率良く
大量培養することが可能となり、例えば、ワクチン用ウ
ィルス等を増殖させるための増殖手段、あるいは、種々
の生理活性物質を製造するための製造手段として利用で
きる。また、モノクロナール抗体を産生するハイブリド
ーマの大量培養技術に応用することができる。
【0017】請求項2記載の方法によれば、付着非依存
性細胞を含む培地を静止状態とし、マイクロキャリアを
供給した後、上記培地を撹拌して付着非依存性細胞をマ
イクロキャリアに接着させるので、マイクロキャリア毎
の細胞接着および細胞増殖をより一層均一、かつ、良好
なものとすることができる。
【0018】これにより、付着非依存性細胞を効率良く
大量培養することが可能となり、例えば、ワクチン用ウ
ィルス等を増殖させるための増殖手段、あるいは、種々
の生理活性物質を製造するための製造手段として利用で
きる。また、モノクロナール抗体を産生するハイブリド
ーマの大量培養技術に応用することができる。
【0019】請求項3記載の方法によれば、付着非依存
性細胞を含む培地を静止状態とし、マイクロキャリアを
培地の底に静かに供給し沈澱させた後、上記培地を撹拌
して付着非依存性細胞をマイクロキャリアに接着させる
ので、付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの接着が
一度に行われ、マイクロキャリア毎の細胞接着および細
胞増殖をさらに一層均一、かつ、良好なものとすること
ができる。
【0020】これにより、付着非依存性細胞を効率良く
大量培養することが可能となり、例えば、ワクチン用ウ
ィルス等を増殖させるための増殖手段、あるいは、種々
の生理活性物質を製造するための製造手段として利用で
きる。また、モノクロナール抗体を産生するハイブリド
ーマの大量培養技術に応用することができる。
【0021】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図16
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0022】本発明にかかる付着非依存性細胞のマイク
ロキャリアへの細胞接着方法(以下、単に細胞接着方法
と称する)は、正に荷電した化学的残基を表面に有する
マイクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させる際
に、無血清培地を用い、マイクロキャリア1gに対して
付着非依存性細胞を 1.0×108 個以上接種するものであ
り、これにより、マイクロキャリア毎の細胞接着および
細胞増殖を均一、かつ、良好なものとする方法である。
【0023】また、本発明にかかる細胞接着方法は、付
着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マイクロキ
ャリアを供給した後、上記の培地を撹拌して付着非依存
性細胞をマイクロキャリアに接着させるものであり、こ
れにより、マイクロキャリア毎の細胞接着および細胞増
殖をより一層均一、かつ、良好なものとする方法であ
る。さらに、付着非依存性細胞を含む培地を静止状態と
し、マイクロキャリアを培地の底に静かに供給し沈澱さ
せた後、上記の培地を撹拌して付着非依存性細胞をマイ
クロキャリアに接着させるものであり、これにより、付
着非依存性細胞のマイクロキャリアへの接着が一度に行
われ、マイクロキャリア毎の細胞接着および細胞増殖を
さらに一層均一、かつ、良好なものとする方法である。
【0024】本発明にかかる細胞接着方法の実施に用い
られる培養装置の一例について、図1を参照しながら以
下に説明する。同図に示すように、上記の細胞接着方法
の実施に用いられる培養装置1は、培養槽2、培地貯液
槽3、スラリー作製槽4、沈澱槽5、上清貯液槽6等を
備えており、培養槽2およびスラリー作製槽4には、撹
拌翼7a・8a等を備えた撹拌装置7・8が設けられて
いる。上記の培養装置1は、全体が例えば硬質ガラスや
ステンレス等、付着非依存性細胞の培養を阻害せず、か
つ培養の目的に応じた材質で作製されており、加熱滅菌
が行える程度の耐熱性および耐圧性を有している。そし
て、培養槽2には培養液9が、培地貯液槽3には培地1
0が、スラリー作製槽4にはマイクロキャリアスラリー
11がそれぞれ満たされている(同図中、便宜上、マイ
クロキャリアを丸印で表す)。
【0025】培養槽2には、培地貯液槽3に貯液されて
いる培地10を培養槽2に供給する供給管20a、スラ
リー作製槽4で作製されるマイクロキャリアスラリー1
1を培養槽2に供給する供給管21、培養槽2内の培養
液9を沈澱槽5に導入する導入管22、沈澱槽5にて培
養液9から分離されるマイクロキャリアを培養槽2に返
却する返却管23が配されている。また、上記の供給管
21は、その先端が培養槽2の底部近傍に届くようにな
っており、マイクロキャリアスラリー11を培養槽2底
部に静かに供給可能となっている。
【0026】培地貯液槽3には、供給管20が配されて
おり、供給管20に設けられたバルブ20c・20cを
開閉することにより、培地10を培養槽2およびスラリ
ー作製槽4に適宜供給するようになっている。スラリー
作製槽4には、供給管21、培地10をスラリー作製槽
4に供給する供給管20bが配されている。また、沈澱
槽5には、導入管22、返却管23、沈澱槽5にて培養
液9から分離される上清12を抜き取り、上清貯液槽6
に送液する抜取管24が配されており、上清貯液槽6に
は抜取管24が配されている。
【0027】上記構成の培養装置1は、培地貯液槽3内
の培地10を培養槽2およびスラリー作製槽4に供給
し、スラリー作製槽4にてマイクロキャリアスラリー1
1を作製する一方、マイクロキャリアスラリー11を培
養槽2に供給して付着非依存性細胞の培養を行う。そし
て、培養液9を沈澱槽5に導入し、マイクロキャリアを
沈澱させることにより、培養液9からマイクロキャリア
と上清12とを分離し、マイクロキャリアを培養槽2に
返却する一方、上清12を抜き取り、上清貯液槽6に貯
液する。このように、培養装置1は、高密度灌流培養を
行うことができるようになっている。尚、培地10は、
上清12の抜き取り量に対応して培養槽2およびスラリ
ー作製槽4に供給されるようになっている。
【0028】付着非依存性細胞(図示せず)としては、
例えば、各種血球細胞等、ミエローマ等、ハイブリドー
マ等、通常浮遊状態での細胞増殖が可能な非依存性細胞
種等が挙げられ、具体的には、Ag−653、P3U
1、SP2/0等のミエローマ細胞、Namalba 細胞等や
これらに種々遺伝子を導入して作製した組換え細胞株
等、MH−4H7(P−9996)、IN−2A8(P
−9960)、HI−223(P−11181)等のハ
イブリドーマ等が挙げられる。
【0029】培地10は、培養される付着非依存性細胞
(以下、単に細胞と称する)に応じて適宜成分が選択さ
れるが、例えば、子牛あるいは牛胎児等の血清成分を含
まず、細胞増殖に必要とされるごく少量の、高度に精製
された蛋白質成分のみを含有する無血清培地を使用する
のが望ましい。無血清培地としては、例えば、RPMI
−1640培地、ダルベコ変法イーグル培地およびハム
F−12培地を2:1:1の割合で混合してなるRDF
培地を基礎合成培地とし、この基礎合成培地に微量成分
として、エタノールアミン、亜セレン酸、増殖因子とし
てのインシュリンおよびトランスフェリンを添加してな
る無血清培地(RDF−ITES培地)が用いられる。
この無血清培地は、培地中の蛋白質濃度が4mg/L以下に
調整されているので、培養液から生産物を分離する際に
蛋白質成分による影響が低減され、生産物を精製し易い
ようになっている。
【0030】また、無血清培地として市販品を使用して
もよく、具体的には、例えば、セルグロッサーH(目黒
研究所)、ASF培地(味の素)、ノンセラム培地(国
際試薬)、SFM培地(日水製薬)、エス・クロン(三
光純薬)等が挙げられる。
【0031】培養条件としては、細胞の育成に適した環
境を保持するために、例えば、培養槽2内の温度、即ち
接種温度および培養温度を34℃〜38℃、好ましくは35℃
〜37℃とし、CO2 ガスの吹き込みあるいは重曹の添加
によりpHを 6.7〜7.2 の範囲に制御することが好まし
い。また、培養中は、マイクロキャリアが培養槽2内全
体に分散するように撹拌を続けることが好ましい。具体
的には、培養槽2の大きさによるが、15r.p.m.〜 120r.
p.m.の範囲の回転速度が挙げられる。さらに、スラリー
作製槽4内の環境を保持するために、上記と同様にし
て、例えば、CO2 ガスの吹き込みあるいは重曹の添加
によりpHを制御してもよい。
【0032】マイクロキャリアは、有機あるいは無機の
高分子物質により形成されており、150μm〜500 μm
の径を有する微小な粒子である。また、マイクロキャリ
アは、例えば、直径が2μm以上の、セルロースの膜で
仕切られた無数の空胞を有する多孔質となっていること
が好ましい。さらに、上記の空胞は、隣接する空胞同士
を仕切る膜に微小な孔を有することにより、互いに連通
した連続構造を形成しているものが好ましい。これによ
り細胞接着が可能な有効表面積が飛躍的に増大するの
で、より高密度に細胞を接着することができる。
【0033】また、マイクロキャリアはその表面に、細
胞の接着が容易に行われるように例えばジエチルアミノ
エチル基等の正に荷電した化学的残基を有している。そ
して、上記の化学的残基にて細胞を接着するようになっ
ている。細胞をマイクロキャリアに接着させる具体的な
方法としては、例えば、無血清培地を撹拌し、無血清培
地中に細胞とマイクロキャリアとを分散させればよい。
この場合、細胞接着は極めて短時間に、具体的には2分
間〜3分間程度で完了する。
【0034】培養液9中における細胞とマイクロキャリ
アとの割合は、例えばマイクロキャリアの密度を4g/L
とする場合には、マイクロキャリアに接種する細胞密度
を6×105 ce11s/m1以上とすればよく、また、例えばマ
イクロキャリアの密度を8g/L とする場合には、細胞密
度を 1.2×106 cells/ml以上とすればよい。即ち、マイ
クロキャリア1gあたりの細胞数が 1.0×108 個以上、
好ましくは 1.5×108個以上、さらに好ましくは 1.5×1
08 個〜5×108 個となるように接種すればよい。マイ
クロキャリアに上記の細胞密度で細胞を接種することに
より、細胞を全てのマイクロキャリアに均一に接着さ
せ、増殖させることが可能となる。一方、上記の細胞密
度以下で細胞を接種すると、マイクロキャリア毎の細胞
の接着・増殖にばらつきが多くなるため好ましくない。
【0035】また、マイクロキャリアへの細胞接着方法
としては、例えば、接種する細胞数を増やすために、本
培養に用いる培養槽2にて細胞の前培養を行い、細胞密
度が8×105 cells/ml〜 1.2×106 cells/ml程度にまで
増殖した段階で前培養を終了し、上記の培養槽2にスラ
リー作製槽4にて前処理したマイクロキャリアスラリー
11を上述の割合で添加して細胞接着させればよい。こ
れにより、設備コストの削減、操作手順の簡略化および
効率化が可能となる。
【0036】また、大規模に細胞培養する場合の細胞接
着方法としては、例えば、培養槽2での前培養が終了し
た段階で撹拌装置7による培養液9の撹拌を停止し、培
養液9が静止するまで1分間〜2分間放置した後、供給
管21によりマイクロキャリアスラリー11を速やか、
かつ静かに培養槽2底部に供給し、培養槽2底部にマイ
クロキャリアを沈澱させる。その後、20r.p.m.〜50r.p.
m.の撹拌速度で撹拌装置7による撹拌を再開して、細胞
とマイクロキャリアとを一度に懸濁・分散させればよ
い。このように、全てのマイクロキャリアを供給した時
点で撹拌を再開して、細胞とマイクロキャリアとを一度
に懸濁・分散させることにより、マイクロキャリアに細
胞を均一に接着させることが可能となる。また、このよ
うに細胞接着させることにより、細胞のマイクロキャリ
アへの接着操作が簡単化すると共に、雑菌が混入する危
険度を低減させることができる。
【0037】尚、大規模に細胞培養する場合には、用い
るマイクロキャリアの量が多くなるので、マイクロキャ
リアの供給に時間が懸かる。従って、培養液9を撹拌し
ながらマイクロキャリアを供給すると、供給開始時のマ
イクロキャリアには多くの細胞が接着する一方、供給に
伴い培養液9中を浮遊する細胞密度が減少するので、供
給終了時のマイクロキャリアには接着する細胞数が少な
くなる。このため、培養液9を撹拌しながらマイクロキ
ャリアを供給すると、供給開始時と終了時とでマイクロ
キャリアに接着する細胞数が不均一となり、好ましくな
い。
【0038】以上のように、例えば上記構成の培養装置
1を用いて実施される細胞接着方法は、無血清培地を用
い、マイクロキャリア1gに対して細胞を 1.0×108
以上接種する。また、細胞を含む培養液9を静止状態と
し、マイクロキャリアスラリー11を培養槽2底部に静
かに供給し沈澱させた後、培養液9を撹拌して細胞をマ
イクロキャリアに一度に接着させる。これにより、マイ
クロキャリア毎の細胞接着および細胞増殖を均一、か
つ、良好なものとすることができるので、細胞を効率良
く大量培養することが可能となり、例えば、ワクチン用
ウィルス等を増殖させるための増殖手段、あるいは、種
々の生理活性物質を製造するための製造手段として利用
できる。また、モノクロナール抗体を産生するハイブリ
ドーマの大量培養技術に応用することができる。
【0039】尚、本発明にかかる細胞接着方法の実施に
用いられる培養装置は、勿論、上記構成の培養装置1に
限定されるものではない。例えば、図14に示すように
培養槽および沈澱槽を構成してもよく、また、例えば、
図15および図16に示すようにスラリー作製槽を構成
してもよい。
【0040】即ち、図14に示すように、培養槽2’
は、供給管21が、その先端が培養槽2’底部に配され
るようにして培養槽2’底部近傍に接続されており、供
給管20aが培養槽2’側部に接続されている。また、
導入管22が培養槽2’底部に接続される一方、返却管
23が培養槽2’側部に接続されている。さらに、上記
の導入管22は沈澱槽5側部に、返却管23は沈澱槽5
底部にそれぞれ接続されている。その上、撹拌翼7aを
備えた撹拌装置7は培養槽2’底部に配されている。
【0041】このように供給管21の先端を培養槽2’
底部に配することにより、マイクロキャリアスラリー1
1をより一層静かに培養槽2’底部に供給可能とするこ
とができる。また、返却管23を沈澱槽5底部に接続す
ることにより、沈澱槽5からのマイクロキャリアの返却
を容易とすることができる。
【0042】また、図15に示すように、スラリー作製
槽4’は、供給管21がスラリー作製槽4’底部に接続
されている。このように供給管21を接続することによ
り、マイクロキャリアスラリー11をスラリー作製槽
4’底部から抜き取ることができ、効率的に、かつ無駄
なくマイクロキャリアスラリー11を培養槽2に供給す
ることができる。
【0043】さらに、図16に示すように、供給管21
における所定位置に、マイクロキャリアスラリー11を
撹拌する撹拌装置30を設けてもよい。このように供給
管21に撹拌装置30を設けることにより、マイクロキ
ャリアスラリー11を送液する途中でマイクロキャリア
が沈澱することを防止でき、ロス無しにマイクロキャリ
アスラリー11を培養槽2に供給することができる。
【0044】次に、本発明の細胞接着方法を用いて細胞
培養を行った具体的な結果について、図2ないし図13
を参照しながら以下に説明する。
【0045】上記構成の培養装置1を用いて細胞の連続
培養を行い、培養液9中の細胞密度と、栄養分であるグ
ルコースおよび老廃物である乳酸の培養液9中での濃度
を、以下に示す条件で数日間測定した。
【0046】上記の条件は、1)培地10として、RD
F−ITES培地を用いた。2)マイクロキャリアとし
て、旭化成マイクロキャリア(旭化成)を用い、PBS
(-)で膨潤(旭化成マイクロキャリア技術資料参照)さ
せた後、蒸気減菌し、RDF−ITES中に3回懸濁す
る前処理を施した。3)細胞として、ヒト末梢リンパ細
胞とマウスミエローマ株P3−X63−Ag−653を
親株にして作成したMH−4H7株(Infection and Im
munity,57,1691-1696,1989)を用いた。
【0047】〔実施例1〕培養槽2として1Lスピナー
フラスコ(柴田ハリオガラス製)を用い、RDF−IT
ES培地(培地10)を 500ml、マイクロキャリアを2
g使用した。そして、培地10に接種する細胞の細胞密
度をそれぞれ1.19×106 ,5.98×105 ,2.97×105 ,1.
49×105 ,7.50×104 ,3.90×104 cells/mlとし、各培
養液9を所定の培養条件下に保持して細胞培養を行っ
た。また、各培養液9の撹拌を停止してマイクロキャリ
アを沈澱させた後、上清12を抜き取り、培地10を供
給する培地交換を毎日行った。
【0048】培養液9中の細胞密度は、マイクロキャリ
アを含む培養液9を採取し、マイクロキャリア上の細胞
数を核放出法(Sanford,K 11,773 J.Nat,Cancer)を用
いて測定した。また、培養液9中のグルコース濃度およ
び乳酸濃度は、島津生化学分析装置CL−760(島津
製作所)を用いて測定した。
【0049】上記の細胞密度が1.19×106 cells/mlの場
合の測定結果、即ち培養結果を図2に、5.98×105 cell
s/mlの場合の培養結果を図3に、2.97×105 cells/mlの
場合の培養結果を図4に、1.49×105 cells/mlの場合の
培養結果を図5に、7.50×104 cells/mlの場合の培養結
果を図6に、3.90×104 cells/mlの場合の培養結果を図
7にそれぞれ示した。
【0050】また、マイクロキャリアを4g使用した以
外は、上記と同一の培養条件下で細胞培養を行った。細
胞密度が1.20×106 cells/mlの場合の培養結果を図8
に、5.00×105 cells/mlの場合の培養結果を図9に、3.
00×105 cells/mlの場合の培養結果を図10に、1.50×
105 cells/mlの場合の培養結果を図11にそれぞれ示し
た。
【0051】さらに、上記の各培養結果から、細胞対マ
イクロキャリア比と細胞接着マイクロキャリア率(%)
との関係を求めた。その結果を図12に示した。尚、細
胞対マイクロキャリア比とは、マイクロキャリア1gに
対する接種時の細胞数を示す値であり、例えば、マイク
ロキャリア1gに対して細胞数が1.00×108 個の場合に
は 1.0、2.00×108 個の場合には 2.0である。また、細
胞接着マイクロキャリア率とは、全マイクロキャリアの
うち、細胞が接着しているマイクロキャリアの割合を示
す率である。
【0052】上記の培養結果から、マイクロキャリア1
gに対する細胞密度が3.00×105 cells/ml以上、即ち、
接種する細胞数が 1.5×108 個以上(図2〜4、図8〜
10)、細胞対マイクロキャリア比が 1.5以上(図1
2)の場合に、グルコースの消費量および乳酸の蓄積量
からも明らかなように、均一で良好な細胞接着および細
胞増殖が認められることがわかった。一方、マイクロキ
ャリア1gに対する細胞密度が1.50×105 cells/ml、即
ち、接種する細胞数が0.75×108 個(図5、図11)、
細胞対マイクロキャリア比が0.75(図12)の場合は、
細胞増殖は或る程度認められるものの、マイクロキャリ
ア毎の細胞増殖が不均一となっていることがわかった。
また、細胞密度が0.75×105 cells/ml、即ち、接種する
細胞数が0.38×108 個(図6〜7)、細胞対マイクロキ
ャリア比が0.38(図12)の場合は、細胞増殖は殆ど認
められなかった。以上のことから、マイクロキャリア1
gに対する細胞数が少なくとも 1.5×108 個以上の場合
に、均一で良好な細胞接着および細胞増殖を行えること
がわかった。
【0053】〔実施例2〕培養槽2として、温度セン
サ、pH電極、溶存酸素電極、および、多孔性テフロン
スパジャー(直径15mm、ポアサイズ10μm・球状、柴田
ハリオガラス製)を取り付けた20L縦長丸底ベッセル
(直径 190mm、液深約 800mm)を用いた。また、培地1
0として、RDF培地にエタノールアミン、亜セレン
酸、インシュリン(2mg/L)、トランスフェリン(2mg
/L)を添加した無血清培地を使用した。
【0054】そして、先ず、培養槽2内に培地10を満
たし、細胞を細胞密度が4.53×105cells/mlとなるよう
に接種し、所定の培養条件下で前培養して細胞密度が1.
05×106 cells/mlとなるまで増殖させた。次に、撹拌装
置7による培養液9の撹拌を停止し、培養液9を静止さ
せた後、供給管21によりマイクロキャリアスラリー1
1を培養槽2底部に供給した。その後、20r.p.m.〜40r.
p.m.の撹拌速度で撹拌を再開して、細胞とマイクロキャ
リアの懸濁・分散を一度に行い細胞接着させた。
【0055】続いて、培養液9の液温を37℃、pHを
7.0とし、無菌空気あるいは純酸素を通気しながら撹拌
速度を45r.p.m.として本培養を開始した。尚、培養液9
のpHは、CO2 ガスまたは7%重曹溶液を添加するこ
とにより制御し、溶存酸素量は、多孔性テフロンスパジ
ャーから純酸素を発泡させ、培養コントローラー(オリ
エンタル酵母社製)を用いて制御した。また、培養1日
目から連続的に培地10の灌流を行い、灌流速度を細胞
の増殖速度に対応させて増加させた。
【0056】培養結果を図13に示した。尚、同図中、
接着細胞密度は、マイクロキャリアに接着している細胞
の密度を表しており、浮遊細胞密度は、培養液9中を浮
遊している細胞の密度を表している。
【0057】上記の培養結果から、培養槽2での前培養
が終了した段階で培養液9の撹拌を停止し、培養液9を
静止させた後、マイクロキャリアを供給し、次いで撹拌
を再開して、細胞とマイクロキャリアの懸濁・分散を一
度に行い、細胞接着させる本発明の細胞接着方法によ
り、細胞を無駄無く接着させ、かつ、グルコースの消費
量および乳酸の蓄積量からも明らかなように、細胞増殖
を順調に行えることがわかった。
【0058】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の付着非依存性細
胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法は、以上のよう
に、無血清培地を用い、マイクロキャリア1gに対して
付着非依存性細胞を 1.0×108 個以上接種する方法であ
る。
【0059】これにより、マイクロキャリア毎の細胞接
着および細胞増殖を均一、かつ、良好なものとすること
ができるので、付着非依存性細胞を効率良く大量培養す
ることが可能となり、例えば、ワクチン用ウィルス等を
増殖させるための増殖手段、あるいは、種々の生理活性
物質を製造するための製造手段として利用できる。ま
た、モノクロナール抗体を産生するハイブリドーマの大
量培養技術に応用することができるという効果を奏す
る。
【0060】本発明の請求項2記載の付着非依存性細胞
のマイクロキャリアへの細胞接着方法は、以上のよう
に、付着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マイ
クロキャリアを供給した後、上記培地を撹拌して付着非
依存性細胞をマイクロキャリアに接着させる方法であ
る。
【0061】これにより、マイクロキャリア毎の細胞接
着および細胞増殖をより一層均一、かつ、良好なものと
することができるので、付着非依存性細胞を効率良く大
量培養することが可能となり、例えば、ワクチン用ウィ
ルス等を増殖させるための増殖手段、あるいは、種々の
生理活性物質を製造するための製造手段として利用でき
る。また、モノクロナール抗体を産生するハイブリドー
マの大量培養技術に応用することができるという効果を
奏する。
【0062】本発明の請求項3記載の付着非依存性細胞
のマイクロキャリアへの細胞接着方法は、以上のよう
に、付着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マイ
クロキャリアを培地の底に静かに供給し沈澱させた後、
上記培地を撹拌して付着非依存性細胞をマイクロキャリ
アに接着させる方法である。
【0063】これにより、付着非依存性細胞のマイクロ
キャリアへの接着が一度に行われ、マイクロキャリア毎
の細胞接着および細胞増殖をさらに一層均一、かつ、良
好なものとすることができるので、付着非依存性細胞を
効率良く大量培養することが可能となり、例えば、ワク
チン用ウィルス等を増殖させるための増殖手段、あるい
は、種々の生理活性物質を製造するための製造手段とし
て利用できる。また、モノクロナール抗体を産生するハ
イブリドーマの大量培養技術に応用することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における細胞接着方法に用い
られる培養装置の概略の構成を示す構成図である。
【図2】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図3】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図4】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図5】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図6】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図7】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図8】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図9】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養結
果の一部を示すグラフである。
【図10】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養
結果の一部を示すグラフである。
【図11】上記細胞接着方法により接着した細胞の培養
結果の一部を示すグラフである。
【図12】上記細胞接着方法による細胞対マイクロキャ
リア比と細胞接着マイクロキャリア率との関係を示すグ
ラフである。
【図13】上記細胞接着方法により接着した細胞の別の
培養結果を示すグラフである。
【図14】培養装置の変形例を示すものであり、培養槽
の概略の構成を示す構成図である。
【図15】培養装置の他の変形例を示すものであり、ス
ラリー作製槽の概略の構成を示す構成図である。
【図16】培養装置のさらに他の変形例を示すものであ
り、スラリー作製槽の概略の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 培養装置 2 培養槽 3 培地貯液槽 4 スラリー作製槽 5 沈澱槽 6 上清貯液槽 9 培養液 10 培地 11 マイクロキャリアスラリー 12 上清 20 供給管 21 供給管 22 導入管 23 返却管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 浩史 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友製 薬株式会社内 (72)発明者 野口 浩 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友製 薬株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正に荷電した化学的残基を表面に有するマ
    イクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させる付着非
    依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法におい
    て、 無血清培地を用い、マイクロキャリア1gに対して付着
    非依存性細胞を 1.0×108 個以上接種することを特徴と
    する付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着
    方法。
  2. 【請求項2】正に荷電した化学的残基を表面に有するマ
    イクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させる付着非
    依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法におい
    て、 付着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マイクロ
    キャリアを供給した後、上記培地を撹拌して付着非依存
    性細胞をマイクロキャリアに接着させることを特徴とす
    る付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方
    法。
  3. 【請求項3】正に荷電した化学的残基を表面に有するマ
    イクロキャリアに付着非依存性細胞を接着させる付着非
    依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法におい
    て、 付着非依存性細胞を含む培地を静止状態とし、マイクロ
    キャリアを培地の底に静かに供給し沈澱させた後、上記
    培地を撹拌して付着非依存性細胞をマイクロキャリアに
    接着させることを特徴とする付着非依存性細胞のマイク
    ロキャリアへの細胞接着方法。
JP5152450A 1993-06-23 1993-06-23 付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法 Pending JPH07135968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5152450A JPH07135968A (ja) 1993-06-23 1993-06-23 付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5152450A JPH07135968A (ja) 1993-06-23 1993-06-23 付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07135968A true JPH07135968A (ja) 1995-05-30

Family

ID=15540790

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5152450A Pending JPH07135968A (ja) 1993-06-23 1993-06-23 付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07135968A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110257319A (zh) * 2019-07-26 2019-09-20 苏州瑞徕生物科技有限公司 一种微载体上细胞维持培养的培养液及方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110257319A (zh) * 2019-07-26 2019-09-20 苏州瑞徕生物科技有限公司 一种微载体上细胞维持培养的培养液及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Griffiths Scaling-up of animal cells
Reuveny Microcarrier culture systems
US20080009064A1 (en) Temperature-Responsive Microcarrier
EA022219B1 (ru) Способ получения полипептида или вируса, представляющих интерес, в непрерывной клеточной культуре
US5114855A (en) Method for aggregating cells with small microspheres
JP2019509047A (ja) 撹拌タンクバイオリアクタを用いた多能性幹細胞の増殖および継代
Yang et al. A fibrous-bed bioreactor for continuous production of monoclonal antibody by hybridoma
JPH08511173A (ja) バイオリアクターのための培養培地添加物
JP2023503849A (ja) 接種物を生産するためのプロセスおよびシステム
Reuveny et al. Apparatus and methodology for microcarrier cell culture
CN115261302B (zh) 一种基质胶及其制备方法和应用
Kratje et al. Evaluation of production of recombinant human interleukin‐2 in fluidized bed bioreactor
EP0191356B1 (en) Culture apparatus and method
JPH07135968A (ja) 付着非依存性細胞のマイクロキャリアへの細胞接着方法
Nilsson et al. [35] Entrapment of animal cells
Terashima et al. Continuous production of human erythropoietin by immobilized recombinant L-929 cells
JPH078265A (ja) マイクロキャリア分離装置および分離方法
JP3641123B2 (ja) ウィルスまたは細胞の培養法
JPH10108673A (ja) 中空糸型培養器を用いた動物細胞の培養方法
Tong [75] The isolation and culture of thyroid cells
Nayve Jr et al. HBs-MAb production in perfusion culture with selective ammonia removal system
JPH0398572A (ja) 細胞培養装置および方法
JPS62181780A (ja) 動物細胞の培養方法
JPH0375154B2 (ja)
Wang et al. High cell density perfusion culture of hybridoma cells for production of monoclonal antibodies in the celligen packed bed reactor

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040203