JPH07134478A - 現像方法および画像形成装置 - Google Patents

現像方法および画像形成装置

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JPH07134478A
JPH07134478A JP5303219A JP30321993A JPH07134478A JP H07134478 A JPH07134478 A JP H07134478A JP 5303219 A JP5303219 A JP 5303219A JP 30321993 A JP30321993 A JP 30321993A JP H07134478 A JPH07134478 A JP H07134478A
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JP
Japan
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developer
photoconductor
developing
toner
carrier
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Withdrawn
Application number
JP5303219A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Hirata
啓 平田
Yoshikazu Okamoto
佳和 岡本
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二成分現像剤を用い、感光体上の静電潜像を
トナーの付着により可視化する現像方法及び画像形成装
置において、潜像の背景部のかぶりによる画質劣化を防
止し、現像時の安定性を向上させる。 【構成】 現像剤担持体20と感光体1との間に現像バ
イアス電圧を印加する直流バイアス電源32と交流バイ
アス電源33とを接続し、更に前記バイアス電源32、
33と現像剤担持体20とを接続する導電線に抵抗器3
1を介装する。そして、抵抗器31の抵抗値と、現像剤
担持体20と感光体1との間隙とを調整することによっ
て、現像中に現像剤担持体20から感光体1上に形成さ
れた潜像の背景部へ流れる直流分の電流値を軸方向1c
m当たり2μA〜10μAに制御する。これにより、交
流バイアス電圧の印加時にキャリアに流れる電流が制限
され、トナーに逆極性の電荷が注入されることがなく、
かぶりの発生が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光体上の静電潜像を
トナーの付着により可視化する現像方法およびこのよう
な現像方法を利用した画像形成装置に係り、特に非磁性
トナーと磁性リャリアとを混合した二成分現像剤を用
い、該二成分現像剤を感光体上の潜像と接触させて現像
する現像方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、現像領域で感光体と現像剤担
持体との間に直流に交流を重畳した現像バイアス電圧を
印加し、二成分現像剤の磁気ブラシを感光体に接触させ
て現像を行う現像方法としては、例えば、特開昭62−
192756、特開昭62−192757、特開昭62
−192758、特公昭63−25250号公報などに
開示される方法が知られている。この現像方法では、感
光体との対向位置に、非磁性円筒状の導電性スリーブの
内部に複数の磁石を有する現像剤担持体を配置し、この
導電性スリーブの表面に磁性キャリアが穂状に連なった
二成分現像剤の磁気ブラシを形成する。そして、該磁気
ブラシを現像領域に搬送し、交番電界内で磁気ブラシを
感光体表面に摺擦させて潜像を可視化するものである。
このような現像方法では、現像領域で直流に交流を重畳
した現像バイアス電圧を印加しているので、現像される
画像の進行方向後端部の欠落が防止されるとともに、画
像のエッジ部の濃度強調もなくなり、画質が改善される
という利点を有している。
【0003】このような現像方法において使用される二
成分現像剤としては、例えば、磁性キャリアは平均粒径
20μm〜100μm程度のフェライト系キャリアが用
いられ、非磁性トナーは平均粒径が約10μmの樹脂バ
インダーの内部に、顔料としてカーボンブラックを5%
重量部〜10%重量部ほど添加した黒色トナーが用いら
れる。この黒色トナーは、現像装置内で磁性キャリアと
攪拌されることにより摩擦され、負極性に帯電されるよ
うになっている。
【0004】ところが、このような二成分現像剤を用い
ると、現像工程で、黒色トナーが感光体上に形成された
潜像の画像部のみならず、背景部にも付着し、画像の背
景部のかぶりにより画質を劣化させるという欠点があ
る。このような背景部のかぶりを発生する原因は以下の
ようなものである。図5に示すように、現像工程で直流
に交流を重畳した現像バイアス電圧を印加する際に、現
像剤担持体120の導電性スリーブからプラスの電荷が
磁性キャリアを通じてトナーのカーボンへ注入され、磁
気ブラシ中に逆極性のトナーが生成される。逆極性とな
ったトナーは、現像剤担持体表面の直流成分の電位(−
500V)より小さい潜像の背景部121(−650
V)へ転移し、転移したトナーが複写画像の画質を劣化
させるのである。
【0005】このような潜像の背景部のかぶりは、図6
に示す、背景部と現像バイアス電圧のピーク値との電位
差Aや、背景部と現像バイアス電圧の直流成分との電位
差Bの値が大きいほど多く発生する。これは、トナーの
単位重量あたりのプラスの帯電量が増加するとともに、
プラスの電荷を背景部へ引き寄せる電界が強くなって、
潜像の背景部へトナーが付着し易くなることに起因する
ものである。このような現象は、図7、図8に示すよう
に上記電位差A又はBが大きくなるほど、背景部のかぶ
りトナー、つまり背景部に転移するトナーの帯電量が大
きくなることにより確認される。なお、図7はかぶりト
ナーの帯電量と図6中に示す電位差A(背景部と現像バ
イアス電圧のプラス側ピーク値との電位差)の関係を示
す図、図8はかぶりトナーの帯電量と図6中に示す電位
差B(背景部と現像バイアス電圧の直流成分との電位
差)の関係を示す図である。
【0006】上記かぶりの発生原因の説明では、感光体
の帯電極性がマイナスで、正規のトナーの帯電極性もマ
イナスである反転現像の場合を例に挙げているが、感光
体の帯電極性がプラス、マイナスのいずれの場合でも、
上記と同様に背景部のかぶりが発生するし、正転現像、
反転現像のいずれの場合でも上記のような現象が発生す
る。
【0007】このような潜像の背景部のかぶりを解消す
る手段として、例えば、(1)顔料としてカーボンブラ
ックを使う代わりに、イエロー、マゼンタ、シアンの顔
料を樹脂バインダーに適量混合して黒色トナーを生成
し、このトナーを用いて一定条件下で現像を行う方法
や、(2)従来と同様のトナーの製造工程でカーボンブ
ラックの含有量を重量比で5%以下にしたトナーを生成
し、このトナーを用いて一定条件下で現像を行う現像方
法などが提案されている。これらの方法は、樹脂バイン
ダー中にカーボンブラックを添加しないか、又はカーボ
ンブラックの含有量を少なくすることでトナー自体の導
電性を低くし、現像バイアス電圧の印加時に、磁性キャ
リアを通してトナーに逆極性の電荷が注入されるのを防
止するようにしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では、以下に示すような問題点がある。
(1)の方法では、顔料としてカーボンブラックを用い
ずに他の顔料を混合してトナーの黒色をだすようにして
おり、トナーの製造コストが高くなるという問題点があ
る。また、(1)及び(2)の方法のいずれにおいて
も、トナーの導電性が低いため、トナー同志の電荷交換
を容易に行うことができなくなり、現像装置内のトナー
の帯電量分布が広くなる。そのため、現像剤の寿命を短
くしたり、湿度、温度等の様々な変動要因に対する許容
範囲を狭めるなど、現像時の安定性を長期にわたって維
持することができないという問題点がある。本発明は、
上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的は、潜像の背景部のかぶりによる画質劣化を防止
し、現像時の安定性も向上させることのできる現像方法
および画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、5%重量部以上のカーボ
ンブラックを含有するトナーを用い、現像剤担持体上に
前記トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤の磁
気ブラシを形成し、該磁気ブラシを感光体に接触させて
前記トナーを感光体に転移させ、感光体上の静電潜像を
可視化する現像方法において、 前記現像剤担持体と前
記感光体との間に、直流に交流を重畳した現像バイアス
電圧を印加し、 現像中に前記現像剤担持体から感光体
上に形成された潜像の背景部分へ流れる直流分の電流値
B を、現像剤担持体軸方向1cm当り2μA≦IB
10μAに制御するものとする。
【0010】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の現像方法において、 電流値IB の制御は、 現
像バイアス電源と前記現像剤担持体とを接続する導電線
に介装された抵抗器の抵抗値と、前記現像剤担持体と前
記感光体との間隙とを調整して行うものとする。
【0011】請求項3に記載の発明は、帯電電位の差に
よる潜像が表面に形成される感光体と、5%重量部以上
のカーボンブラックを含有するトナーと磁性キャリアと
からなる二成分現像剤を用いる現像装置とを備え、 前
記現像装置が、前記感光体と対向する位置に、表面に前
記二成分現像剤の磁気ブラシを形成して回転駆動される
現像剤担持体を有する画像形成装置において、 前記現
像剤担持体と感光体との間に、直流に交流を重畳した現
像バイアス電圧を印加する電源装置と、 該電源装置と
前記現像剤担持体とを接続する導電線に介装される抵抗
器とを有し、現像中に前記現像剤担持体から感光体上に
形成された潜像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB
が、現像剤担持体軸方向1cm当り2μA≦IB ≦10
μAとなるように前記抵抗器の抵抗値が設定されている
ものとする。
【0012】請求項4に記載の発明は、帯電電位の差に
よる潜像が表面に形成される感光体と、5%重量部以上
のカーボンブラックを含有するトナーと磁性キャリアと
からなる二成分現像剤を用いる現像装置とを備え、 前
記現像装置が、前記感光体と対向する位置に、表面に前
記二成分現像剤の磁気ブラシを形成して回転駆動される
現像剤担持体を有する画像形成装置において、 前記現
像剤担持体と感光体との間に介装され、直流に交流を重
畳した現像バイアス電圧を印加する電源装置と、 前記
現像剤担持体の表面に形成された半導電性層とを有し、
現像中に前記現像剤担持体から感光体上に形成された
潜像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB が、現像剤
担持体軸方向1cm当り2μA≦IB ≦10μAとなる
ように前記半導電性層の材料および層厚が設定されてい
るものとする。
【0013】上記発明において、トナーは、5%重量部
以上のカーボンブラックを添加するようにしているが、
特に、トナー中に5%〜10%重量部のカーボンブラッ
クを含有するように設定することが望ましい。上記請求
項2又は請求項3に記載の発明において、抵抗器の抵抗
値は適切な電流値IB を得るように50KΩから5MΩ
の範囲内に設定することが望ましい。また、現像剤担持
体と感光体との間隙は、現像剤担持体上に形成された磁
気ブラシが適切に感光体と接触されるとともに、トナー
への電荷の注入を低減できるように、適切な寸法(好ま
しくは200μm〜500μm)に設定されることが望
ましい。
【0014】上記請求項4に記載の発明において、半導
電性層は、現像剤担持体表面に形成された被膜であって
もよいし、半導電性材料で回転駆動されるスリーブを形
成し内側に導電性層を設ける構造としてもよい。また、
上記半導電性層の材料は、体積抵抗が104 Ω・cmか
ら1010Ω・cmの範囲内にある合成樹脂を用いること
が望ましく、例えば、アクリル樹脂等を用いることがで
きる。さらに、半導電性層の層厚は用いる材料の体積抵
抗に応じて適宜に設定することができる。
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明に係る現像方法によれ
ば、現像中に現像剤担持体から感光体上に形成された潜
像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB を、現像剤担
持体軸方向1cm当り2μA〜10μAに制御するよう
にしているので、交流バイアス電圧の印加時に穂状に連
なったキャリアに流れる電流が制限され、トナーに逆極
性の電荷が注入されるのが防止される。これにより、潜
像の背景部分へトナーが付着することによる背景部のか
ぶりの発生を低減することが可能となる。したがって、
背景部のかぶりによる画質劣化が解消され、良好な画質
の画像を得ることができる。
【0016】また、請求項2に記載の発明に係る現像方
法によれば、現像バイアス電源と現像剤担持体との間に
介装される抵抗器の抵抗値と、現像剤担持体と感光体表
面の間隙とを適切な値に調整することにより、現像中に
現像剤担持体表面の二成分現像剤を通して感光体上の潜
像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB を、適切な
値、すなわち現像剤担持体軸方向1cm当り2μA〜1
0μAの範囲内に的確に制御することができる。
【0017】また、請求項3に記載の発明に係る画像形
成装置によれば、電源装置と現像剤担持体との間に介装
される抵抗器の抵抗値を調整し、現像中に現像剤担持体
から感光体へ流れる直流分の電流値IB を制御するよう
にしているので、抵抗器の抵抗値を適切な値に設定する
ことにより、望ましい電流値IB (現像剤担持体軸方向
1cm当り2μA〜10μA)を得ることができる。
【0018】また、請求項4に記載の発明に係る画像形
成装置では、現像剤担持体の表面に半導電性層を有して
いるので、該半導電性層の材料および層厚を適宜に設定
することにより、現像バイアス電圧が印加される現像剤
担持体の表面の導電性を低下させることができ、望まし
い電流値IB (現像剤担持体軸方向1cm当り2μA〜
10μA)を得ることができる。従って、上記請求項2
乃至4に係る発明において望ましい電流値IB を得るこ
とにより、背景部のかぶりのない良好な画質の画像が達
成される。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は、請求項3に記載の発明の一実施例である画
像形成装置を示す概略構成図である。この画像形成装置
は、一様帯電後レーザー光発生器3からレーザー光を照
射することにより表面に静電潜像が形成される感光体1
と、この感光体1との対向位置に配置され、黒色トナー
と磁性キャリアからなる二成分現像剤を収容する現像装
置4と、前記感光体1の周回方向における前記現像装置
4の上流側で感光体1の表面を一様に帯電させる帯電器
2と、前記現像装置4の下流側にあってペーパーガイド
5により供給される用紙に感光体1の表面のトナー像を
転写する転写帯電器6と、転写された用紙を感光体1か
ら剥離する剥離装置7と、転写されたトナー像を用紙上
に定着する定着装置10と、前記剥離装置7よりも下流
側で前記感光体1上に残留するトナーを清掃するクリー
ニング装置8と、感光体1を除電する除電露光装置13
とを有している。
【0020】上記感光体1は、表面に高分子化合物から
なるOPC感光体を有するベルト状の部材であり、両端
の2つの回転ロール11、12に支持され、図1中に示
す矢印Aの方向へ回転駆動されるものである。そして、
表面を一様に帯電し、像光の照射によって静電潜像が形
成されるようになっている。
【0021】上記現像装置4は、図2に示すように、非
磁性の黒色トナーと磁性キャリアとからなる二成分現像
剤を収容するハウジング35内に、感光体1と対向して
配置され表面に二成分現像剤を磁気的に吸着して現像剤
の磁気ブラシを形成する現像剤担持体20と、この現像
剤担持体20上に吸着された二成分現像剤の量を規制す
る現像剤規制部材27と、回転することによりハウジン
グ内に貯留された二成分現像剤を現像剤担持体20に供
給するパドル28と、二成分現像剤を撹拌するとともに
搬送するオーガー29とを有している。また、上記現像
剤担持体20には、直流バイアス電源32と交流バイア
ス電源33とが直列に接続されており、更にこれらを接
続する導電線には、前記現像剤担持体20とバイアス電
源32、33との間に抵抗器31が介装されている。
【0022】この現像装置4の各部材の構成は以下に示
すものである。上記現像剤担持体20は、周面において
回転可能に支持された円筒状の導電性スリーブ21と、
このスリーブの内側において位置が固定された複数の磁
石22、23、24、25、26とを備えており、スリ
ーブ21は感光体1との対向位置で表面が感光体の移動
方向14と同方向に移動するように回転駆動されてい
る。上記磁石の配置は、パドル28との対向位置には磁
石23が、感光体1と対向する現像領域付近には磁石2
2が、現像剤規制部材27付近には磁石24が、それぞ
れ現像剤担持体の周方向に沿って逆極性の磁極が隣接す
るように配設されている。さらに、感光体1と現像剤担
持体20とが対向する現像領域より前記現像剤担持体の
回転方向における下流側には磁石25、26が配設され
ており、これらの磁石25、26は同極性の磁極が現像
剤担持体の周方向に沿って並列するように配置されてい
る。
【0023】また、この現像剤担持体20には、直列接
続された直流バイアス電源32及び交流バイアス電源3
3からバイアス電圧が印加され、現像領域に交番電界が
形成されるようになっている。ここで、直流バイアス電
源32は、マイナス500Vの直流電圧を出力するもの
であり、交流バイアス電源33は、周波数2〜10kH
z、振幅1kV〜2kVの交流電圧を出力するものであ
る。
【0024】上記抵抗器31の抵抗値は、現像中に現像
剤担持体20から感光体1上の背景部分へ流れる直流分
の電流値IB が現像剤担持体軸方向1cm当り2μA〜
10μAとなるように、50KΩから5MΩの範囲内の
適切な値に設定されている。上記感光体1表面と現像剤
担持体20表面との距離Lは、現像剤担持体上に形成さ
れた穂状の磁気ブラシが適切に感光体1と接触するよう
に、200μm〜500μm程度に設定されている。
【0025】上記現像装置4内に収容される二成分現像
剤として、磁性キャリアは平均粒径50μmのほぼ球形
のフェライト系キャリアを使用し、その表面にはトナー
を負極性に安定して帯電するための帯電制御剤がコート
されている。この磁性キャリアの磁気特性は、10kエ
ルステッドの磁場中で磁化が30〜70emu/gを示
すものである。また、非磁性トナーは平均粒径が約10
μmで、スチレンアクリル系樹脂をバインダーとし、内
部に顔料としてカーボンブラックが10%重量部分散さ
れているものを使用した。このトナーは、ハウジング3
5内で前記磁性キャリアと摩擦されて負極性に帯電され
るものである。
【0026】次に上記のような画像形成装置の動作であ
って、請求項1又は請求項2に記載の発明の一実施例で
ある現像方法について説明する。このような画像形成装
置においては、感光体1は帯電器2で一様帯電された
後、半導体レーザーとポリゴン回転ミラーを内蔵するレ
ーザー光発生器3からのレーザー光が照射される。これ
により帯電電位の差による潜像が感光体1の所定の位置
に形成され、この潜像は現像装置4により現像される。
この時レーザー光は、画像部を書き込むようになってお
り、帯電器2で帯電された感光体1の表面電位極性と同
じ極性電荷を持つトナーが感光体1のレーザー光照射部
(画像部)に付着するようになっている。
【0027】一方、前記現像装置4では、図2に示すよ
うにハウジング35内で二成分現像剤が破線30のレベ
ルまで収容されており、オーガー29によって攪拌され
ることにより磁性キャリアと非磁性トナーとが摺擦さ
れ、摩擦帯電により非磁性トナーに充分な負極性の電荷
が付与される。そして、二成分現像剤はオーガー29に
より、パドル28に供給される。さらに、この二成分現
像剤はパドル28に汲み上げるようにして現像剤担持体
20に供給され、現像剤担持体20内の磁石23の磁力
により、現像剤担持体20の表面に吸着される。現像剤
担持体20の表面では磁性キャリアが穂状に連なった磁
気ブラシを形成し、スリーブ21が図中に示す矢印Bの
方向に回転することにより搬送される。
【0028】スリーブの回転により表面に吸着された現
像剤は現像剤規制部材27との対向位置に搬送され、こ
れらの間隙を通過する際に表面の現像剤付着量が規制さ
れ、適切な穂の長さに調節される。その後、二成分現像
剤の磁気ブラシは感光体1との対向部に搬送され、現像
領域に対向配置された磁石22により磁性キャリアが感
光体1の方向に起立したキャリアビートチェーンを形成
する。現像領域では、直流バイアス電源32及び交流バ
イアス電源33によって形成される交番電界内で、前記
磁気ブラシが感光体1に摺擦され現像が行われる。
【0029】このとき、上記抵抗器31により抵抗値が
50KΩ〜5MΩに調整されているため、バイアス電源
32、33から現像剤担持体及び二成分現像剤を通して
感光体上に形成された潜像の背景部分へ流れる電流値I
B が、現像剤担持体軸方向1cm当り2μA〜10μA
に制御される。非磁性トナーは適切な負電極の帯電量に
調整されており、交番電界内でトナーが感光体上に形成
された潜像の画像部(レーザー光照射部)へ選択的に付
着し、潜像の背景部へトナーが付着するのが防止され
る。このため、背景部にトナーが付着することによるか
ぶりの発生が低減され、画質劣化のない良好な画像が得
られる。更に現像工程終了後は、現像装置4内では、磁
石25と磁石26によって発生する反発磁界により、ス
リーブ21に残留する二成分現像剤はスリーブ21表面
から除去され回収される。
【0030】一方、感光体1上に形成されたトナー像
は、感光体1の回転により、転写帯電器6との対向位置
へ搬送され、ペーパーガイド5より侵入してきた転写紙
上に転写される。転写工程終了後、転写紙は剥離用帯電
器7により除電され、感光体1から剥離されて定着装置
10に搬送される。また、感光体1上の残留トナーは、
クリーニング装置8により除去され、引続き除電露光装
置10からの露光を受けて再び帯電器2による帯電工程
に入り、前述の前工程を繰り返して複数枚の連続プリン
トを出力する。
【0031】次に、現像工程において、上記のような抵
抗器31の抵抗値を設定した根拠について説明する。上
記のような画像形成装置を用い、抵抗器31の抵抗値を
変えながらバイアス電源32、33から現像剤担持体及
び磁気ブラシを通して、感光体上に形成された潜像の背
景部分へ流れる現像電流値IB を、現像剤担持体軸方向
1cm当りの値として測定し、このIB と背景部のかぶ
りの大きさとの関係をグラフに示すと図3のようにな
る。電流値IB が現像剤担持体軸方向1cm当たり1μ
A付近では、現像剤担持体がほとんど電気的にバイアス
電源32、33と絶縁状態となっており、現像バイアス
電圧が現像剤担持体に印加されておらず、潜像の背景部
に高いかぶりを発生した。次に、電流値IB が現像剤担
持体軸方向1cm当たり2μAに増加するにつれて正常
な現像バイアス電圧が現像剤担持体に印加されはじめ、
背景部のかぶりは許容レベル以下になった。更に、電流
値IB を上昇していくと、現像剤担持体軸方向1cm当
たり10μAを超えるころから背景部のかぶりが許容レ
ベル以上となった。これは、キャリアを通してトナーに
電荷が注入され、トナーの極性が反転したり又は中和状
態になったためと推定される。
【0032】確認のため平均粒径約10μmのスチレン
アクリル系樹脂のバインダー中に顔料としてカーボンブ
ラックを3重量%だけ含有させたトナー、すなわちトナ
ー自体の導電性を下げたものを用いて同一の実験をした
ところ、かぶりは図3の破線のようになり、電流値IB
の増加にともなうかぶりの上昇は見られなかった。従っ
て、背景部のかぶりの発生は、トナー中のカーボンに電
荷が注入されるか否かが重要な要因となる。このような
実験結果から抵抗器31の抵抗値を適切な値に調整し、
潜像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB を現像剤担
持体軸方向1cm当たり2μA〜10μAに制御する
と、背景部のかぶりの発生が低減されることが確認され
る。
【0033】次に、請求項4に記載の発明の一実施例で
ある画像形成装置について説明する。図4は、このよう
な画像形成装置で適用される現像装置を示す概略構成図
である。この現像装置34は、前記実施例の現像装置4
内に配置された現像剤担持体20に代えて、導電性スリ
ーブ41の外周面に半導電性材料を薄く塗布した層を有
する現像剤担持体40を配設するとともに、現像装置4
で用いた抵抗器31を用いずに、直流バイアス電源52
と交流バイアス電源53とを現像剤担持体40に直列接
続したものである。上記現像剤担持体40のスリーブ4
1は、円筒状の導電性電極の外周面にカーボンブラック
を分散させたアクリル樹脂の半導電性層を有するもので
あり、半導電性層の厚さ方向の抵抗は約108 Ω/cm
2 で、厚さは0.05mm〜0.1mmに設定されてい
る。また、スリーブ41の内部には、前記実施例の現像
剤担持体20と同様の配置で複数の磁石42乃至46が
配設されている。
【0034】なお、この現像装置34の他の構成及びこ
の現像装置が適用される画像形成装置の他の構成は前記
の図1及び図2に示される実施例における画像形成装置
と同じである。このような現像装置を適用した画像形成
装置においても、半導電性層によって、現像剤担持体か
ら感光体上の潜像の背景部分に流れる電流値IB が現像
剤担持体軸方向1cm当り2μA〜10μAに制御さ
れ、背景部のかぶりによる画質劣化が低減された良好な
画像を得ることができる。
【0035】なお、上記現像装置34では、円筒状の導
電性電極スリーブ41の外周面に半導電性層を被覆した
現像剤担持体40が配設されているが、現像剤担持体そ
のものを体積抵抗104 Ω・cm〜1010Ω・cmの樹
脂材料などで成型し、内側に導電性層を設ける構造とし
てもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る現像
方法および画像形成装置によれば、現像中に現像剤担持
体から感光体上に形成された潜像の背景部分へ流れる直
流分の電流値IB を適切な値に制御して、トナーが潜像
の背景部分に付着するのを防止するようにしているの
で、背景部のかぶりによる画質の劣化が低減され良好な
画質の画像を得ることができる。また、トナーの製造コ
ストを上昇させることなく様々な変動要因に対する現像
時の安定性を向上させることもでき、簡単な構成で良好
な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である画像形成装置を示す概
略構成図である。
【図2】上記画像形成装置で用いられる現像装置を示す
概略構成図である。
【図3】上記画像形成装置の作動中において、現像剤担
持体から感光体上の潜像の背景部分へ流れる電流値と背
景部のかぶりレベルとの関係を示した図である。
【図4】本発明の他の実施例である画像形成装置で用い
られる現像装置を示す概略構成図である。
【図5】従来の画像形成装置において、潜像の背景部に
かぶりが生じる原因を示した説明図である。
【図6】従来の画像形成装置において、感光体表面の電
位とバイアス電圧との関係を示す図である。
【図7】従来の画像形成装置において、現像領域に印加
する現像バイアス電圧と潜像の背景部に付着したトナー
の帯電量との関係を示した図である。
【図8】従来の画像形成装置において、現像領域に印加
する現像バイアス電圧と潜像の背景部に付着したトナー
の帯電量との関係を示した図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 帯電器 3 レーザー光発生器 4 現像装置 5 ペーパーガイド 6 転写帯電器 7 剥離装置 8 クリーニング装置 10 定着装置 11、12 回転ロール 13 除電露光装置 20、40 現像剤担持体 27、47 現像剤規制部材 28、48 パドル 29、49 現像剤攪拌部材 31 抵抗器 32、52 直流バイアス電源 33、53 交流バイアス電源 34 現像装置 35、55 ハウジング 21、41 スリーブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 5%重量部以上のカーボンブラックを
    含有するトナーを用い、現像剤担持体上に前記トナーと
    磁性キャリアとからなる二成分現像剤の磁気ブラシを形
    成し、該磁気ブラシを感光体に接触させて前記トナーを
    感光体に転移させ、感光体上の静電潜像を可視化する現
    像方法において、 前記現像剤担持体と前記感光体との間に、直流に交流を
    重畳した現像バイアス電圧を印加し、 現像中に前記現像剤担持体から感光体上に形成された潜
    像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB を、現像剤担
    持体軸方向1cm当り、 2μA≦IB ≦10μA に制御することを特徴とする現像方法。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の現像方法におい
    て、 前記電流値IB の制御は、 現像バイアス電源と前記現像剤担持体とを接続する導電
    線に介装された抵抗器の抵抗値と、前記現像剤担持体と
    前記感光体との間隙とを調整して行うことを特徴とする
    現像方法。
  3. 【請求項3】 帯電電位の差による潜像が表面に形成
    される感光体と、5%重量部以上のカーボンブラックを
    含有するトナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤
    を用いる現像装置とを備え、 前記現像装置が、前記感光体と対向する位置に、表面に
    前記二成分現像剤の磁気ブラシを形成して回転駆動され
    る現像剤担持体を有する画像形成装置において、 前記現像剤担持体と感光体との間に、直流に交流を重畳
    した現像バイアス電圧を印加する電源装置と、 該電源装置と前記現像剤担持体とを接続する導電線に介
    装される抵抗器とを有し、 現像中に前記現像剤担持体から感光体上に形成された潜
    像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB が、現像剤担
    持体軸方向1cm当り、 2μA≦IB ≦10μA となるように前記抵抗器の抵抗値が設定されていること
    を特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 帯電電位の差による潜像が表面に形成
    される感光体と、5%重量部以上のカーボンブラックを
    含有するトナーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤
    を用いる現像装置とを備え、 前記現像装置が、前記感光体と対向する位置に、表面に
    前記二成分現像剤の磁気ブラシを形成して回転駆動され
    る現像剤担持体を有する画像形成装置において、 前記現像剤担持体と感光体との間に介装され、直流に交
    流を重畳した現像バイアス電圧を印加する電源装置と、 前記現像剤担持体の表面に形成された半導電性層とを有
    し、 現像中に前記現像剤担持体から感光体上に形成された潜
    像の背景部分へ流れる直流分の電流値IB が、現像剤担
    持体軸方向1cm当り、 2μA≦IB ≦10μA となるように前記半導電性層の材料および層厚が設定さ
    れていることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008197464A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Canon Inc 画像形成装置

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