JPH07133588A - 繊維処理剤 - Google Patents

繊維処理剤

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JPH07133588A
JPH07133588A JP27955593A JP27955593A JPH07133588A JP H07133588 A JPH07133588 A JP H07133588A JP 27955593 A JP27955593 A JP 27955593A JP 27955593 A JP27955593 A JP 27955593A JP H07133588 A JPH07133588 A JP H07133588A
Authority
JP
Japan
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treating agent
fatty acid
zinc salt
acid
zinc
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Pending
Application number
JP27955593A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasue Mori
容江 森
Hajime Fukuda
肇 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
NIKKA CHEM CO Ltd
Nikka Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 繊維材料に対して、容易に、耐久性に富む酸
性雨対策処理を行うことのできる繊維処理剤を提供す
る。 【構成】 下記式(1)で示される脂肪酸亜鉛の水系溶
液または水系分散液からなるか、または前記脂肪酸亜鉛
とメチルハイドロジェンポリシロキサンの水性エマルジ
ョンとからなる繊維処理剤。 (RCOO)2Zn (1) 上式中、Rは炭素数1〜11のアルキル基を表わす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維処理剤に関し、特
に各種繊維にpH緩衝作用を与える処理剤に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、人にやさしく、地球にやさしいエ
コロジー指向から、オーガニックコットン(有機栽培
綿)、カラードコットン(有色綿)、抗アトピー繊維、
抗菌/MRSA対応繊維、UVカット繊維、電磁波シー
ルド繊維等の実用化や応用が進んでいる。
【0003】その一方で、産業発展の副産物とも言える
酸性雨が、大きな社会問題となってきている。酸性雨
は、工場、自動車の排ガスから出る硫黄酸化物(S
x )や窒素酸化物(NOx )が大気中で化学反応を起
こし、硫酸または硝酸となり、雨に溶け込み、酸性とな
る現象である。かかる酸性雨の問題として、特に、ヨー
ロッパ(特に北欧)、カナダ等での森林被害や魚介類へ
の影響が大きくクローズアップされてきている。近年、
日本においても毎年降雨のpHが下がり続けている。平均
でpH=4〜5と言われ、工業地帯に近いところでは、pH
=4以下の酸性雨も観測されている。
【0004】一般に、繊維製品は、生地pHが中性近くで
あるが、洗濯により、洗剤中のアルカリをトラップし、
アルカリ性となる。人の健康な肌は、弱酸性であり、酸
性基を持つ化合物の酸カプセル化物等で処理することに
より、生地pHを洗濯後も弱酸性にコントロールする方法
が提案されている。一方、酸性雨も年々大きな問題とな
っており、酸性の雨が衣料品を通して肌に触れると、そ
の低いpHのため肌があれたり、アレルギーを起こすこと
が心配されている。
【0005】酸性雨対策としては、繊維材料を脂肪酸石
ケン、アルキルエーテル型非イオン硫酸化物等の弱アル
カリ性化合物やアミノ酸またはベタイン型両性化合物で
処理することが考えられるが、前者は繊維材料の初期pH
をアルカリ性にするため、実用的でなく、また両者とも
耐久性が全くないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、繊
維材料に対して、容易に、耐久性に富む酸性雨対策処理
を行うことのできる繊維処理剤を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、下記式(1)で示される脂肪酸亜鉛の水系
溶液または水系分散液からなるか、または前記脂肪酸亜
鉛とメチルハイドロジェンポリシロキサンの水性エマル
ジョンとからなる繊維処理剤を提供する。 (RCOO)2Zn (1) 上式中、Rは炭素数1〜11のアルキル基を表わす。
【0008】本発明の上記処理剤は、一般には、これを
含む水または水と有機溶剤との混合溶媒中の溶液または
分散液として用いて、繊維材料に適用されるのがよい。
従って、脂肪酸亜鉛が水に難溶性である場合には、これ
を溶解もしくは分散させるために、溶剤、乳化剤、分散
剤等を用いてもよい。溶剤には、エチルアルコール、イ
ソプロピルアルコールなどのアルコールおよびターペン
などの石油系溶剤が用いられ、乳化剤および分散剤とし
ては、一般にアルキルフェノールまたは高級アルコール
のエチレンオキサイド付加物が使用される。
【0009】本発明の処理剤の適用対象となる繊維は、
綿、レーヨン、麻等のセルロース繊維、ポリエステル、
ナイロン、アクリル等の合成繊維、ウール、シルク等の
天然ポリアミド繊維、およびこれらの混紡、交編織繊維
である。特に、本発明の処理剤は、セルロース繊維、ポ
リエステル繊維およびこれらの混紡、交編織繊維に適用
される場合に特に有効である。
【0010】式(1)で表される脂肪酸亜鉛は、単独で
用いられてもよく、または2種以上併用して用いられて
もよい。アルキル基の炭素数は1〜11であるのがよ
く、パルミチン酸、ステアリン酸等の長鎖脂肪酸(アル
キル基の炭素数が12以上のもの)の亜鉛塩では効果が
十分ではない。本発明で使用されるメチルハイドロジェ
ンポリシロキサンの水性エマルジョンは、通常、撥水シ
リコーンもしくは柔軟撥水シリコーン(H−オイルエマ
ルジョン)と呼ばれるもので、これを前記式(1)の脂
肪酸亜鉛と併用することにより、処理効果の耐久性向上
や風合向上の効果が得られる。
【0011】メチルハイドロジェンポリシロキサンは、
一般に、下記式で示され、非イオン、アニオンまたはカ
チオン乳化剤により水に乳化される。
【0012】
【化1】
【0013】上式中、nは正の整数を表す。上記脂肪酸
亜塩の使用量は、繊維重量に対して、固形分で0.1〜
2%であるのが好ましい。メチルハイドロジェンポリシ
ロキサンの水性エマルジョンを併用する場合、そのの使
用量は、繊維重量に対して、0.2〜5%(有効成分5
0%として)であるのが好ましく、脂肪酸亜鉛とメチル
ハイドロジェンポリシロキサンの水性エマルジョン(有
効成分50%)の比は1/0〜1/5であるのが好まし
い。
【0014】本発明の処理剤を含む水性液の繊維材料へ
の適用は、パッド法、浸漬法またはスプレー法により行
うことができるが、繊維材料への均一付着の点からパッ
ド法またはスプレー法が適当である。適用後、100〜
110℃で1〜5分間乾燥し、150〜180℃で30
秒〜2分間のキュアを行うのが適当である。
【0015】
【作用】本発明の処理剤によるpH緩衝作用は、繊維材料
に適用された脂肪酸亜鉛の脂肪酸が強酸である酸性雨中
の硫酸や硝酸のバッファー剤となり、酸性雨を弱酸性に
コントロールすることによるものと考えられる。ここ
で、メチルハイドロジェンポリシロキサンの水性エマル
ジョンを併用すると、脂肪酸亜鉛の触媒効果により繊維
上にシリコン樹脂皮膜が形成され、弱撥水性により酸性
雨の浸透が防止される。また、浸透しても、上記脂肪酸
亜鉛のバッファー効果によりpHがコントロールされる。
【0016】
【実施例】本発明を、下記の実施例を用いて、さらに説
明する。実施例1 酢酸亜鉛(無水物)20gを水80gに室温で溶解し、
20%透明水溶液を得る(本発明品1とする)。
【0017】実施例2 オクチル酸亜鉛50gをミネラルターペン40gおよび
イソプロピルアルコール10gの混合溶媒に溶解する。
上記オクチル酸亜鉛溶液40gにステアリルジヒドロキ
シエチルメチルアンモニウムクロライド(50%品)5
g、セチルアルコールのエチレンオキサイド40モル付
加物10gおよびイソプロピルアルコール45gを加
え、混合均一化し、微濁透明なオクチル酸亜鉛20%液
を得る(本発明品2とする)。
【0018】実施例3 ラウリン酸亜鉛20g、ステアリルジヒドロキシエチル
メチルアンモニウムクロライド(50%品)2gおよび
オレイルアルコールのエチレンオキサイド20モル付加
物3gに水75gを加えて全量を100gとし、ホモジ
ナイザー(300kg/cm2 )で微分散化し、白色液を得
る(本発明品3とする)。
【0019】比較例1 ステアリン酸亜鉛20g、ステアリルジヒドロキシエチ
ルメチルアンモニウムクロライド(50%品)2gおよ
びステアリルアルコールのエチレンオキサイド30モル
付加物3gに水75gを加えて全量を100gとし、ホ
モジナイザー(300kg/cm2 )で微分散化し、白色液
を得る(比較品1とする)。
【0020】性能試験例1 上記の本発明品1、2および3および比較品1を10重
量%の量で含む水溶液からなる処理液を、下記の条件下
に適用し、評価を行った。 供試材料 ポリエステル/綿(65/35)織物 処理条件 1ディップ−1ニップ 絞り率 70% 乾燥 105℃×3分 キュア 150℃×2分 耐水洗濯性の評価 試験機:Twin Tub Washer VH−450M2(東芝製) 洗剤 :アタック(花王製)0.83g/l 条件 :40℃×10分洗濯→脱水→すすぎ15分→脱
水→風乾 浴比1:30 上記を洗濯1回とし、洗濯1回後および5回後の生地pH
を測定する。
【0021】生地pHの測定 試験機:Horiba Twin PH(堀場製作所製) 生地0.015〜0.02gをpH測定面に載せ、pH3.
1(硫酸にて調整)の酸性水をピペットで6〜10滴
(0.1〜0.2cc)滴下し、pHを測定する。撥水性が
出る場合は少量のイソプロピルアルコールを滴下する。
【0022】結果を表1に記す。
【0023】
【表1】
【0024】酢酸亜鉛、オクチル酸亜鉛およびラウリン
酸亜鉛を用いた場合にpH緩衝効果が認められる。性能試験例2 本発明品1の10%水溶液および本発明品1を10%と
メチルハイドロジェンポリシロキサンの水性エマルジョ
ン(60%品)(ドライポン600、日華化学製)を1
0%含む水性液からなる処理液を用い、下記の条件下に
適用した。
【0025】供試材料 綿織物(40番ブロード) ポリエステル/綿(65/35)織物 ポリエステル織物 処理条件 1ディップ−1ニップ 絞り率 綿織物 70% ポリエステル/綿織物 70% ポリエステル織物 75% 乾燥 105℃×3分 キュア 150℃×2分 耐水洗濯性の評価および生地pHの測定を性能試験例1と
同様にして行った。
【0026】結果を表2に記す。
【0027】
【表2】
【0028】性能試験例3 供試材料 ポリエステル/綿(65/35)織物 酢酸亜鉛の水溶液に代えて、下記の表3に示す各種水溶
液を用いて処理液を調製し、また酸性水のpHを3.0
(硫酸にて調整)とした以外は、処理条件、耐水洗濯性
評価および生地pH測定を性能試験例1と同様に行った。
【0029】酢酸マグネシウム、酢酸バリウムおよび酢
酸コバルトは溶解度が高いため、常温で20%水溶液を
作成した。クエン酸マグネシウムは溶解度が低いため、
2%水溶液を作成し、上記水溶液の10倍量で用いた。
スクワラン乳化物は、スクワラン20部にセチルアルコ
ールのエチレンオキサイド5モル、7モルまたは12モ
ル付加物をそれぞれ3部、2.5部または0.5部加
え、水74部で乳化した。
【0030】結果を表3に記す。
【0031】
【表3】
【0032】酢酸マグネシウム、酢酸バリウムおよび酢
酸コバルトも初期pH緩衝作用を示すが、耐久性に劣る。
また、酢酸コバルトは生地が着色するため実用的でな
い。そして、酢酸亜鉛のみが耐久性のあるpH緩衝作用を
示す。
【0033】
【発明の効果】本発明の繊維処理剤により、耐久性のあ
る酸性雨対策pH緩衝効果が得られ、優れたスキンケアを
実現する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示される脂肪酸亜鉛の水
    系溶液または水系分散液からなるか、または前記脂肪酸
    亜鉛とメチルハイドロジェンポリシロキサンの水性エマ
    ルジョンとからなる繊維処理剤。 (RCOO)2Zn (1) 上式中、Rは炭素数1〜11のアルキル基を表わす。
JP27955593A 1993-11-09 1993-11-09 繊維処理剤 Pending JPH07133588A (ja)

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JP27955593A JPH07133588A (ja) 1993-11-09 1993-11-09 繊維処理剤

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