JPH07133166A - 耐熱性部材 - Google Patents
耐熱性部材Info
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- JPH07133166A JPH07133166A JP5275438A JP27543893A JPH07133166A JP H07133166 A JPH07133166 A JP H07133166A JP 5275438 A JP5275438 A JP 5275438A JP 27543893 A JP27543893 A JP 27543893A JP H07133166 A JPH07133166 A JP H07133166A
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- Japan
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- ceramic
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- heat
- resistant member
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- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 製作コストが低いと共に、C/C材の炭素と
の接触反応を防止することが可能である耐熱性部材を提
供する。 【構成】 炭素繊維/炭素複合材12の所要表面に、別
体成形したセラミック材13をセラミックボルト16お
よびセラミックナット17によって固定して被覆した耐
熱性部材11。
の接触反応を防止することが可能である耐熱性部材を提
供する。 【構成】 炭素繊維/炭素複合材12の所要表面に、別
体成形したセラミック材13をセラミックボルト16お
よびセラミックナット17によって固定して被覆した耐
熱性部材11。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性部材に係わり、
例えば、金属等を熱処理する際に前記金属よりなる熱処
理物品を載置するのに用いられる熱処理用トレーとして
も使用される耐熱性部材に関するものである。
例えば、金属等を熱処理する際に前記金属よりなる熱処
理物品を載置するのに用いられる熱処理用トレーとして
も使用される耐熱性部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐熱性部材としては、例えば、耐熱鋼
(SUH等)やNi基合金(インコネル等)などが古く
から使用されてきたが、このような金属系材料では、比
重が大(すなわち、重量が大)であったり、素材コスト
が高いものになったりするという欠点がある。
(SUH等)やNi基合金(インコネル等)などが古く
から使用されてきたが、このような金属系材料では、比
重が大(すなわち、重量が大)であったり、素材コスト
が高いものになったりするという欠点がある。
【0003】一方、軽量でかつ高強度の(すなわち、比
強度が高い)耐熱性部材として、炭素繊維/炭素複合材
(C/C材)が開発され、ロケットのノズル,フェアリ
ングや、熱処理用トレーなどとして使用されている。
強度が高い)耐熱性部材として、炭素繊維/炭素複合材
(C/C材)が開発され、ロケットのノズル,フェアリ
ングや、熱処理用トレーなどとして使用されている。
【0004】このような比強度に優れたC/C材は、カ
ーボン繊維/フェノール樹脂やグラファイト繊維/フェ
ノール樹脂,カーボン繊維/エポキシ樹脂やグラファイ
ト繊維/エポキシ樹脂などといった繊維強化樹脂素材を
一次焼成により炭化あるいは黒鉛化し、さらに高密度化
するためにピッチ含浸と焼成とを繰返すレジン・チャー
法や、カーボン繊維もしくはグラファイト繊維で編んだ
骨材に炭化水素を熱分解して生成する炭素を蒸着する蒸
着法(CVD法)などがあり、二次元タイプのC/C材
のほか、三次元タイプ,四次元タイプなどのような多次
元に繊維が配向したC/C材の開発もなされている。
ーボン繊維/フェノール樹脂やグラファイト繊維/フェ
ノール樹脂,カーボン繊維/エポキシ樹脂やグラファイ
ト繊維/エポキシ樹脂などといった繊維強化樹脂素材を
一次焼成により炭化あるいは黒鉛化し、さらに高密度化
するためにピッチ含浸と焼成とを繰返すレジン・チャー
法や、カーボン繊維もしくはグラファイト繊維で編んだ
骨材に炭化水素を熱分解して生成する炭素を蒸着する蒸
着法(CVD法)などがあり、二次元タイプのC/C材
のほか、三次元タイプ,四次元タイプなどのような多次
元に繊維が配向したC/C材の開発もなされている。
【0005】このようなC/C材を宇宙往環機などに使
用して宇宙での活動後に大気圏に再突入するような場合
には、とくに空力加熱を受ける部分でかなりの高温とな
り、C/C材では800℃位となったところで表面から
酸化消耗してくるので、C/C材の表面における酸化消
耗を抑制するための耐酸化表面処理を施すことも行わ
れ、また、熱処理用トレーとして使用する場合に、C/
C材の炭素と熱処理物品とが接触して両者の間で反応が
生ずるのを防ぐために、反応防止用処理を施すことも行
われていた。
用して宇宙での活動後に大気圏に再突入するような場合
には、とくに空力加熱を受ける部分でかなりの高温とな
り、C/C材では800℃位となったところで表面から
酸化消耗してくるので、C/C材の表面における酸化消
耗を抑制するための耐酸化表面処理を施すことも行わ
れ、また、熱処理用トレーとして使用する場合に、C/
C材の炭素と熱処理物品とが接触して両者の間で反応が
生ずるのを防ぐために、反応防止用処理を施すことも行
われていた。
【0006】このような耐酸化表面処理あるいは反応防
止用表面処理としては、例えば、アルミナ(Al
2O3)と珪素(Si)と炭化珪素(SiC)からなる
粉末をC/C材のまわりに詰め、アルゴン雰囲気中にお
いて約1650℃で加熱してC/C材の表面をSiCに
転化させてSiCコーティング層を一体で形成させる方
法を採用することもあった。
止用表面処理としては、例えば、アルミナ(Al
2O3)と珪素(Si)と炭化珪素(SiC)からなる
粉末をC/C材のまわりに詰め、アルゴン雰囲気中にお
いて約1650℃で加熱してC/C材の表面をSiCに
転化させてSiCコーティング層を一体で形成させる方
法を採用することもあった。
【0007】そして、上記1650℃で加熱してC/C
材の表面をSiCに転化させた後の冷却過程で、C/C
材とSiCとの間における熱膨張差によって微少なクラ
ックを生ずることもあるので、この微少なクラックをテ
トラエチルオルトシリケート(TEOS)で処理してS
iO2で含浸するようした方法があった。
材の表面をSiCに転化させた後の冷却過程で、C/C
材とSiCとの間における熱膨張差によって微少なクラ
ックを生ずることもあるので、この微少なクラックをテ
トラエチルオルトシリケート(TEOS)で処理してS
iO2で含浸するようした方法があった。
【0008】また、SiCに生ずる微少なクラックをシ
リコン改質剤で処理してSiO2で含浸するようにした
方法もあった。
リコン改質剤で処理してSiO2で含浸するようにした
方法もあった。
【0009】そして、このような従来技術として、例え
ば、SiCコーティングに関しては、特開平3−183
659号公報に、また、TEOS処理に関しては、CE
RAMIC BULLETIN VOL.60,No.
11(1981)に記載されているものがある。
ば、SiCコーティングに関しては、特開平3−183
659号公報に、また、TEOS処理に関しては、CE
RAMIC BULLETIN VOL.60,No.
11(1981)に記載されているものがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなC/C材の表面にSiCコーティングを一体で形成
したものとした場合において、例えば、熱処理用トレー
として使用されるときには加熱と冷却を頻繁に受けるこ
ととなるが、C/C材とSiCコーティング層とが一体
であるため、C/C材とSiCコーティング層との間で
の熱膨張係数差によってSiCコーティング層にクラッ
クを生じやすく、部分的に剥離を生じやすいものになる
という欠点があった。
うなC/C材の表面にSiCコーティングを一体で形成
したものとした場合において、例えば、熱処理用トレー
として使用されるときには加熱と冷却を頻繁に受けるこ
ととなるが、C/C材とSiCコーティング層とが一体
であるため、C/C材とSiCコーティング層との間で
の熱膨張係数差によってSiCコーティング層にクラッ
クを生じやすく、部分的に剥離を生じやすいものになる
という欠点があった。
【0011】そして、剥離を生じたときには、C/C材
の炭素と熱処理物品とが反応を生じてしまうという問題
点があり、また、剥離部分の再コーティングは困難であ
るという問題点があった。
の炭素と熱処理物品とが反応を生じてしまうという問題
点があり、また、剥離部分の再コーティングは困難であ
るという問題点があった。
【0012】また、SiCのクラック部分をSiO2で
含浸させる場合には、熱処理用トレーとして高価なもの
になってしまうという欠点があった。
含浸させる場合には、熱処理用トレーとして高価なもの
になってしまうという欠点があった。
【0013】したがって、製作コストが低く、C/C材
の再使用が可能であってランニングコストも低いものに
することができる耐熱性部材が望まれているという課題
があった。
の再使用が可能であってランニングコストも低いものに
することができる耐熱性部材が望まれているという課題
があった。
【0014】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、製作コストが低いと共
に、C/C材の炭素との接触反応を防止することが可能
であり、再使用が可能であってランニングコストを低い
ものとすることができる耐熱性部材を提供することを目
的としている。
がみてなされたものであって、製作コストが低いと共
に、C/C材の炭素との接触反応を防止することが可能
であり、再使用が可能であってランニングコストを低い
ものとすることができる耐熱性部材を提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる耐熱性部
材は、炭素繊維/炭素複合材(C/C材)の所要表面
に、別体成形したセラミック材を配設して被覆してなる
構成としたことを特徴としており、実施態様において、
別体成形したセラミック材は、フェルト,クロスおよび
ペーパーのうちから選ばれる構成のものとしたり、同じ
く実施態様において、別体成形したセラミック材は、耐
熱性締結部材による締結によってC/C材の所要表面に
固定被覆されている構成としたり、同じく実施態様にお
いて、別体成形したセラミック材は、耐熱性接着剤によ
る接合によってC/C材の所要表面に固定被覆されてい
る構成としたり、同じく実施態様において、別体成形し
たセラミック材は、耐熱性繊維による縫合によってC/
C材の所要表面に固定被覆されている構成としたことを
特徴としている。
材は、炭素繊維/炭素複合材(C/C材)の所要表面
に、別体成形したセラミック材を配設して被覆してなる
構成としたことを特徴としており、実施態様において、
別体成形したセラミック材は、フェルト,クロスおよび
ペーパーのうちから選ばれる構成のものとしたり、同じ
く実施態様において、別体成形したセラミック材は、耐
熱性締結部材による締結によってC/C材の所要表面に
固定被覆されている構成としたり、同じく実施態様にお
いて、別体成形したセラミック材は、耐熱性接着剤によ
る接合によってC/C材の所要表面に固定被覆されてい
る構成としたり、同じく実施態様において、別体成形し
たセラミック材は、耐熱性繊維による縫合によってC/
C材の所要表面に固定被覆されている構成としたことを
特徴としている。
【0016】本発明に係わる耐熱性部材は、上述した構
成を有するものであり、C/C材の製作方法はとくに限
定されない。
成を有するものであり、C/C材の製作方法はとくに限
定されない。
【0017】また、別体成形したセラミック材として
は、アルミナ((Al2O3),炭化珪素(SiC)等
よりなるものが用いられ、これらの材質よりなるフェル
ト,クロス,ペーパー等が使用される。そして、フェル
トなどのように毛羽立ちを生じやすいものである場合に
は、ガラス系やセラミック系の溶液,塗料等を塗布する
ようにすることも必要によっては望ましい。
は、アルミナ((Al2O3),炭化珪素(SiC)等
よりなるものが用いられ、これらの材質よりなるフェル
ト,クロス,ペーパー等が使用される。そして、フェル
トなどのように毛羽立ちを生じやすいものである場合に
は、ガラス系やセラミック系の溶液,塗料等を塗布する
ようにすることも必要によっては望ましい。
【0018】そして、別体成形したセラミック材をC/
C材の所要表面に配設して被覆固定するに際しては、ボ
ルト,ナット,ビスなどのねじ類やピン類などよりなる
耐熱性締結部材による締結や、セラミック材を縫い合わ
せる耐熱性繊維による縫合や、耐熱性接着剤による接合
などを用いることができる。
C材の所要表面に配設して被覆固定するに際しては、ボ
ルト,ナット,ビスなどのねじ類やピン類などよりなる
耐熱性締結部材による締結や、セラミック材を縫い合わ
せる耐熱性繊維による縫合や、耐熱性接着剤による接合
などを用いることができる。
【0019】そして、耐熱性締結部材としては、アルミ
ナ(Al2O3),炭化珪素(SiC),窒化珪素(S
i3N4)などのセラミックボルト,セラミックナッ
ト,セラミックピンなどを用いることができ、耐熱性繊
維としてはセラミック繊維を用いることができ、耐熱性
接着剤としては、セラミック系接着剤を用いることがで
きる。
ナ(Al2O3),炭化珪素(SiC),窒化珪素(S
i3N4)などのセラミックボルト,セラミックナッ
ト,セラミックピンなどを用いることができ、耐熱性繊
維としてはセラミック繊維を用いることができ、耐熱性
接着剤としては、セラミック系接着剤を用いることがで
きる。
【0020】
【発明の作用】本発明に係わる耐熱性部材は、上述した
構成を有するものであるから、例えば熱処理用トレーと
して使用した場合に、熱処理物品とC/C材とが接触す
るようなことはなく、したがって、熱処理物品とC/C
材の炭素とが接触して反応を生ずるようなことがない。
構成を有するものであるから、例えば熱処理用トレーと
して使用した場合に、熱処理物品とC/C材とが接触す
るようなことはなく、したがって、熱処理物品とC/C
材の炭素とが接触して反応を生ずるようなことがない。
【0021】また、従来のように、C/C材の表面にセ
ラミックコーティング層を一体で形成したものではない
ため、C/C材とセラミック材との間で熱膨張・収縮を
生じるとしても、セラミック材に剥離をきたすようなこ
とがない。
ラミックコーティング層を一体で形成したものではない
ため、C/C材とセラミック材との間で熱膨張・収縮を
生じるとしても、セラミック材に剥離をきたすようなこ
とがない。
【0022】さらに、C/C材の所要表面には、別体成
形したセラミック材を配設して被覆しているため、セラ
ミック材が消耗したときにはこれを交換することによっ
てC/C材は再使用されることとなる。
形したセラミック材を配設して被覆しているため、セラ
ミック材が消耗したときにはこれを交換することによっ
てC/C材は再使用されることとなる。
【0023】
【実施例】実施例1 図1は本発明による耐熱性部材の一実施例を示すもので
あって、この耐熱性部材11は、炭素繊維/炭素複合材
(C/C材)12の両面に、別体成形したセラミック材
(フェルト,クロス,ペーパー等)13(13a,13
b)を配設し、C/C材12の表面に形成した皿穴12
aおよびこの皿穴12aと同軸位置でC/C材12に貫
通させて形成したボルト孔14、ならびに両面のセラミ
ック材13(13a,13b)に形成したボルト孔15
(15a,15b)にセラミックボルト16を貫通さ
せ、セラミックナット17で締め付けて、セラミック材
13(13a,13b)をC/C材12の両面に固定被
覆してなるものである。
あって、この耐熱性部材11は、炭素繊維/炭素複合材
(C/C材)12の両面に、別体成形したセラミック材
(フェルト,クロス,ペーパー等)13(13a,13
b)を配設し、C/C材12の表面に形成した皿穴12
aおよびこの皿穴12aと同軸位置でC/C材12に貫
通させて形成したボルト孔14、ならびに両面のセラミ
ック材13(13a,13b)に形成したボルト孔15
(15a,15b)にセラミックボルト16を貫通さ
せ、セラミックナット17で締め付けて、セラミック材
13(13a,13b)をC/C材12の両面に固定被
覆してなるものである。
【0024】この場合、セラミック材13(13a,1
3b)がフェルトなどのように毛羽立ちを生じやすいも
のであるときには、セラミック系の溶液や塗料等を塗布
するようになすことができる。
3b)がフェルトなどのように毛羽立ちを生じやすいも
のであるときには、セラミック系の溶液や塗料等を塗布
するようになすことができる。
【0025】したがって、この耐熱性部材11を熱処理
用トレーとして使用した場合に、熱処理物品とC/C材
12とが直接接触するのを防ぐことができ、熱処理物品
とC/C材12の炭素とが反応するのを防止することが
できるようになる。
用トレーとして使用した場合に、熱処理物品とC/C材
12とが直接接触するのを防ぐことができ、熱処理物品
とC/C材12の炭素とが反応するのを防止することが
できるようになる。
【0026】また、C/C材12とセラミック材13
(13a,13b)との間に熱膨張係数差があるとして
も、セラミック材13(13a,13b)に亀裂等の不
具合を生じないものとすることができる。
(13a,13b)との間に熱膨張係数差があるとして
も、セラミック材13(13a,13b)に亀裂等の不
具合を生じないものとすることができる。
【0027】さらにまた、セラミック材13(13a,
13b)に損耗を生じたときには、セラミックボルト1
6およびセラミックナット17を外してセラミック材1
3(13a,13b)を交換すれば良く、C/C材12
の再使用が可能となる。
13b)に損耗を生じたときには、セラミックボルト1
6およびセラミックナット17を外してセラミック材1
3(13a,13b)を交換すれば良く、C/C材12
の再使用が可能となる。
【0028】実施例2 図2は本発明による耐熱性部材の他の実施例を示すもの
であって、この耐熱性部材21は、C/C材22の片面
に、別体成形したセラミック材(フェルト,クロス,ペ
ーパー等)23を配設し、C/C材22の表面に形成し
た皿穴22aおよびこの皿穴22aと同軸位置でC/C
材22に貫通させて形成しためねじ孔24ならびにセラ
ミック材23に形成したビス挿通孔25にセラミックビ
ス26をねじ込んで、セラミック材23をC/C材22
の表面に固定被覆してなるものである。
であって、この耐熱性部材21は、C/C材22の片面
に、別体成形したセラミック材(フェルト,クロス,ペ
ーパー等)23を配設し、C/C材22の表面に形成し
た皿穴22aおよびこの皿穴22aと同軸位置でC/C
材22に貫通させて形成しためねじ孔24ならびにセラ
ミック材23に形成したビス挿通孔25にセラミックビ
ス26をねじ込んで、セラミック材23をC/C材22
の表面に固定被覆してなるものである。
【0029】このようにしたときでも、C/C材22の
表面において、前述した実施例1と同様の効果を得るこ
とができる。
表面において、前述した実施例1と同様の効果を得るこ
とができる。
【0030】この実施例2では、熱処理用トレーに適用
する場合に、熱処理物品を載置する上面側だけにおい
て、別体成形したセラミック材23を被覆するようにし
ている。
する場合に、熱処理物品を載置する上面側だけにおい
て、別体成形したセラミック材23を被覆するようにし
ている。
【0031】実施例3 図3は本発明による耐熱性部材のさらに他の実施例を示
すものであって、この耐熱性部材31は、C/C材32
の両面に、別体成形したセラミック材(フェルト,クロ
ス,ペーパー等)33(33a,33b)を配設し、C
/C材32の所要箇所に形成した貫通孔34に充填した
セラミック系接着剤36により接着することによって、
セラミック材33(33a,33b)をC/C材32の
両面に固定被覆してなるものである。
すものであって、この耐熱性部材31は、C/C材32
の両面に、別体成形したセラミック材(フェルト,クロ
ス,ペーパー等)33(33a,33b)を配設し、C
/C材32の所要箇所に形成した貫通孔34に充填した
セラミック系接着剤36により接着することによって、
セラミック材33(33a,33b)をC/C材32の
両面に固定被覆してなるものである。
【0032】このように、実施例1におけるボルト16
およびナット17や、実施例2におけるビス26による
機械的な締結部材によらなくとも、接着剤36を用いる
ことによって、C/C材32の所要部位にセラミック材
33(33a,33b)を固定被覆したものとすること
ができる。
およびナット17や、実施例2におけるビス26による
機械的な締結部材によらなくとも、接着剤36を用いる
ことによって、C/C材32の所要部位にセラミック材
33(33a,33b)を固定被覆したものとすること
ができる。
【0033】実施例4 図4は本発明による耐熱性部材のさらに他の実施例を示
すものであって、この耐熱性部材41は、C/C材42
の両面に、別体成形したセラミック材(フェルト,クロ
ス,ペーパー等)43(43a,43b)を配設し、C
/C材42に形成した接着剤充填孔44および両面のセ
ラミック材43(43a,43b)に形成した接着剤充
填孔45(45a,45b)内にセラミック系接着剤4
6を充填することによって、セラミック材43(43
a,43b)をC/C材42の両面に固定被覆してなる
ものである。
すものであって、この耐熱性部材41は、C/C材42
の両面に、別体成形したセラミック材(フェルト,クロ
ス,ペーパー等)43(43a,43b)を配設し、C
/C材42に形成した接着剤充填孔44および両面のセ
ラミック材43(43a,43b)に形成した接着剤充
填孔45(45a,45b)内にセラミック系接着剤4
6を充填することによって、セラミック材43(43
a,43b)をC/C材42の両面に固定被覆してなる
ものである。
【0034】実施例5 図5は本発明による耐熱性部材のさらに他の実施例を示
すものであって、この耐熱性部材51は、C/C材52
の両面に、このC/C材52の輪郭よりも若干大きめの
形状に別体成形したセラミック材(フェルト,クロス,
ペーパー等)53(53a,53b)を配設し、セラミ
ック材53(53a,53b)の縁部をセラミック繊維
56で縫い合わせることによって、セラミック材53
(53a,53b)をC/C材52の両面に被覆してな
るものである。
すものであって、この耐熱性部材51は、C/C材52
の両面に、このC/C材52の輪郭よりも若干大きめの
形状に別体成形したセラミック材(フェルト,クロス,
ペーパー等)53(53a,53b)を配設し、セラミ
ック材53(53a,53b)の縁部をセラミック繊維
56で縫い合わせることによって、セラミック材53
(53a,53b)をC/C材52の両面に被覆してな
るものである。
【0035】このような構成とすることによっても、例
えば、熱処理用トレーとして使用した場合に、熱処理物
品とC/C材52との接触を防止することができるなど
先の実施例と同様の効果を得ることが可能である。
えば、熱処理用トレーとして使用した場合に、熱処理物
品とC/C材52との接触を防止することができるなど
先の実施例と同様の効果を得ることが可能である。
【0036】実施例6 図6は本発明による耐熱性部材のさらに他の実施例を示
すものであって、この耐熱性部材61は、C/C材62
の片面に、このC/C材62の輪郭よりも十分大きい形
状に別体成形したセラミック材63を配設し、セラミッ
ク材63の縁部をC/C材62の反対側の面に折り曲げ
たあと、コーナー部分をセラミック繊維66で縫い合わ
せることによって、セラミック材63をC/C材62の
片面に被覆してなるものである。
すものであって、この耐熱性部材61は、C/C材62
の片面に、このC/C材62の輪郭よりも十分大きい形
状に別体成形したセラミック材63を配設し、セラミッ
ク材63の縁部をC/C材62の反対側の面に折り曲げ
たあと、コーナー部分をセラミック繊維66で縫い合わ
せることによって、セラミック材63をC/C材62の
片面に被覆してなるものである。
【0037】実施例7 図7は本発明による耐熱性部材のさらに他の実施例を示
すものであって、この耐熱性部材71は、C/C材72
の両面に、別体成形したセラミック材73(73a,7
3b)を配設し、セラミック材73(73a,73b)
およびC/C材72に形成した縫合用貫通孔74の間で
セラミック繊維76を縫い合わせることによって、セラ
ミック材73(73a,73b)をC/C材72の両面
に固定被覆してなるものである。
すものであって、この耐熱性部材71は、C/C材72
の両面に、別体成形したセラミック材73(73a,7
3b)を配設し、セラミック材73(73a,73b)
およびC/C材72に形成した縫合用貫通孔74の間で
セラミック繊維76を縫い合わせることによって、セラ
ミック材73(73a,73b)をC/C材72の両面
に固定被覆してなるものである。
【0038】
【発明の効果】本発明に係わる耐熱性部材によれば、炭
素繊維/炭素複合材の所要表面に、別体成形したセラミ
ック材を配設して被覆してなる構成としたから、製作コ
ストを低いものにすることが可能であり、例えば、熱処
理用トレーとして使用した場合に、熱処理物品とC/C
材とが直接に接触するようなことがなく、したがって、
熱処理物品とC/C材の炭素とが接触して反応するよう
なことがなくなる。
素繊維/炭素複合材の所要表面に、別体成形したセラミ
ック材を配設して被覆してなる構成としたから、製作コ
ストを低いものにすることが可能であり、例えば、熱処
理用トレーとして使用した場合に、熱処理物品とC/C
材とが直接に接触するようなことがなく、したがって、
熱処理物品とC/C材の炭素とが接触して反応するよう
なことがなくなる。
【0039】また、従来のようにC/C材の表面にセラ
ミックコーティング層を一体で形成したものではないた
め、C/C材とセラミック材との間で熱膨張−熱収縮を
生じることがあったとしても、セラミック材に剥離をき
たすようなことがない。
ミックコーティング層を一体で形成したものではないた
め、C/C材とセラミック材との間で熱膨張−熱収縮を
生じることがあったとしても、セラミック材に剥離をき
たすようなことがない。
【0040】さらに、C/C材の所要表面には、別体成
形のセラミック材を被覆しているため、セラミック材の
耐用寿命が招来したときにはこれを交換することによっ
て再使用することが可能となり、C/C材の繰返し使用
が可能になってランニングコストの低下に寄与するなど
の著しく優れた効果がもたらされる。
形のセラミック材を被覆しているため、セラミック材の
耐用寿命が招来したときにはこれを交換することによっ
て再使用することが可能となり、C/C材の繰返し使用
が可能になってランニングコストの低下に寄与するなど
の著しく優れた効果がもたらされる。
【図1】本発明の一実施例による耐熱性部材を示す断面
説明図である。
説明図である。
【図2】本発明の他の実施例による耐熱性部材を示す断
面説明図である。
面説明図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例による耐熱性部材を
示す断面説明図である。
示す断面説明図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例による耐熱性部材を
示す断面説明図である。
示す断面説明図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例による耐熱性部材の
(a)平面説明図、(b)断面説明図、(c)縫合部分
の説明図である。
(a)平面説明図、(b)断面説明図、(c)縫合部分
の説明図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による耐熱性部材の
(a)裏面説明図、(b)断面説明図である。
(a)裏面説明図、(b)断面説明図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による耐熱性部材を
示す断面説明図である。
示す断面説明図である。
11,21,31,41,51,61,71 耐熱性部
材 12,22,32,42,52,62,72 C/C材
(炭素繊維/炭素複合材) 13,23,33,43,53,63,73 セラミッ
ク材 16 セラミックボルト(耐熱性締結部材) 17 セラミックナット(耐熱性締結部材) 18 セラミックビス(耐熱性締結部材) 36 セラミック系接着剤(耐熱性接着剤) 46 セラミック系接着剤(耐熱性接着剤) 56 セラミック繊維(耐熱性繊維) 66 セラミック繊維(耐熱性繊維) 76 セラミック繊維(耐熱性繊維)
材 12,22,32,42,52,62,72 C/C材
(炭素繊維/炭素複合材) 13,23,33,43,53,63,73 セラミッ
ク材 16 セラミックボルト(耐熱性締結部材) 17 セラミックナット(耐熱性締結部材) 18 セラミックビス(耐熱性締結部材) 36 セラミック系接着剤(耐熱性接着剤) 46 セラミック系接着剤(耐熱性接着剤) 56 セラミック繊維(耐熱性繊維) 66 セラミック繊維(耐熱性繊維) 76 セラミック繊維(耐熱性繊維)
Claims (5)
- 【請求項1】 炭素繊維/炭素複合材の所要表面に、別
体成形したセラミック材を配設して被覆してなることを
特徴とする耐熱性部材。 - 【請求項2】 別体成形したセラミック材は、フェル
ト,クロスおよびペーパーのうちから選ばれる請求項1
に記載の耐熱性部材。 - 【請求項3】 別体成形したセラミック材は、耐熱性締
結部材による締結によって炭素繊維/炭素複合材の所要
表面に固定被覆されている請求項1または2に記載の耐
熱性部材。 - 【請求項4】 別体成形したセラミック材は、耐熱性接
着剤による接合によって炭素繊維/炭素複合材の所要表
面に固定被覆されている請求項1ないし3のいずれかに
記載の耐熱性部材。 - 【請求項5】 別体成形したセラミック材は、耐熱性繊
維による縫合によって炭素繊維/炭素複合材の所要表面
に固定被覆されている請求項1ないし4のいずれかに記
載の耐熱性部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5275438A JPH07133166A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 耐熱性部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5275438A JPH07133166A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 耐熱性部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07133166A true JPH07133166A (ja) | 1995-05-23 |
Family
ID=17555529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5275438A Pending JPH07133166A (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | 耐熱性部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07133166A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102483306A (zh) * | 2009-08-14 | 2012-05-30 | Gtd石墨技术股份有限公司 | 改进的工件输送架 |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP5275438A patent/JPH07133166A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102483306A (zh) * | 2009-08-14 | 2012-05-30 | Gtd石墨技术股份有限公司 | 改进的工件输送架 |
DE102009037293B4 (de) * | 2009-08-14 | 2013-05-23 | Gtd Graphit Technologie Gmbh | Verbesserter Werkstückträger |
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