JPH07133136A - ガラスペーストおよびその製造方法 - Google Patents

ガラスペーストおよびその製造方法

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JPH07133136A
JPH07133136A JP27569993A JP27569993A JPH07133136A JP H07133136 A JPH07133136 A JP H07133136A JP 27569993 A JP27569993 A JP 27569993A JP 27569993 A JP27569993 A JP 27569993A JP H07133136 A JPH07133136 A JP H07133136A
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glass
filler
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thermal expansion
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JP27569993A
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Yuichiro Sugita
勇一郎 杉田
Kimiyasu Honda
公康 本田
Yukiyoshi Ono
之良 小野
Kunio Kimura
邦夫 木村
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C8/00Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
    • C03C8/14Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions
    • C03C8/16Glass frit mixtures having non-frit additions, e.g. opacifiers, colorants, mill-additions with vehicle or suspending agents, e.g. slip

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低熱膨張性基板上にガラスペーストの印刷・
焼成によりガラス層を形成する際に、クラックを発生さ
せることなく、かつ比較的低温にて焼成可能なガラスペ
ーストを提供する。 【構成】 ガラスペースト中に熱膨張係数が25×10
-7/℃以下のフィラーをガラスフリット100重量部に
対し5〜16重量部加え、ガラスの見かけの熱膨張係数
を低減することにより熱膨張率を基板の熱膨張率に近づ
けて、熱応力によるガラス層中のクラックの発生を防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば石英ガラスやリ
チウムアルミノシリケート系結晶化ガラス基板のような
低熱膨張基板にガラス層を形成する際に用いられるガラ
スペーストに関するするものである。
【0002】
【従来の技術】従来から厚膜電子回路は、主にアルミナ
基板上に形成されてきた。その保護層として、厚膜電子
回路上にガラスペーストの印刷・焼成により得られるガ
ラス層が用いられていた。このように形成されたガラス
層の物理的強度を増加させるためには、ガラスペースト
を印刷・焼成しガラス層を形成する工程の冷却過程にお
いて、ガラス層側に圧縮応力が働くようにするのがよい
とされている。従って、ガラスペースト中のガラスフリ
ットの熱膨張係数は、基板のアルミナの熱膨張係数より
0〜20×10-7/℃小さくなる様に設計されていた。
【0003】ところが、サーミスタの様に使用中に大き
な温度勾配が生ずる用途に用いる場合、基板としてアル
ミナを用いると、温度勾配により発生する熱応力によっ
て基板にクラックが入ってしまうので、例えば石英ガラ
スやリチウムアルミノシリケート結晶化ガラスのような
熱膨張係数の小さい低熱膨張性基板上に、厚膜電子回路
を形成する必要がある。また、従来ガラスペーストの製
造方法としては、有機質バインダを有機溶剤に溶解した
有機ビヒクルにガラスフリットおよびフィラーを加えて
予備混練した後、3本ロールミルなどにより混練して得
られたペーストを粘度調整していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のアルミナ用に設
計されたガラスペーストを用いて、前記低熱膨張性基板
上にガラス層を形成すると、基板とガラス層の熱膨張係
数の差が大きいため、ガラスペースト焼成時あるいは製
品使用時に発生する熱衝撃により、ガラス層にクラック
が発生するという問題があった。さらに、従来の製造方
法によって調整されたガラスペーストを基板に印刷・焼
成すると、ガラスペースト中のフィラーとガラスフリッ
トが充分に均質化されていないために、焼成時に内部応
力が不均一にかかりクラックが発生するという問題があ
った。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明のガラスペーストは、少なくともガラスフリ
ットと、フィラーと、有機質バインダと、有機溶剤から
なるペーストにおいて、前記フィラーは熱膨張係数が2
5×10-7/℃以下である無機質粉末を含んでいるもの
である。また、このガラスペーストの製造方法は、フィ
ラーを有機溶剤に分散させる工程と、ガラスフリットを
有機溶剤に分散させる工程と、有機質バインダを有機溶
剤に溶解させる工程と、これらの工程で得られる分散液
および溶液を混合して、フィラーおよびガラスフリット
を有機質バインダの有機溶剤溶液に分散させる工程から
なる。
【0006】
【作用】本発明のガラスペーストは、フィラー中に熱膨
張係数が25×10-7/℃以下の無機質粉末を含む組成
とすることにより、ガラス層の熱膨張係数を低熱膨張性
基板の熱膨張係数に近付ける。従って、本発明のガラス
ペーストを低熱膨張性基板上に印刷・焼成する時あるい
は製品使用時における熱衝撃にもガラス層にクラックが
入らない。また、本発明のガラスペーストの製造方法
は、フィラーを有機溶剤に分散させたものと、ガラスフ
リットを有機溶媒に分散させたものと、有機質バインダ
を有機溶剤に溶解させた有機ビヒクルとを混合・分散さ
せることによって、これらの成分を均一分散させて印刷
・焼成時における不均一な内部応力の発生を抑えるもの
で、従ってガラス層にクラックが入らない。
【0007】
【実施例】本発明の好ましいガラスペーストの構成材料
および製造方法について、さらに詳しく説明する。 (1) ガラスフリット 電子回路の保護層の形成(以下オーバーコートと言う)
に用いられるガラスペーストのガラスフリットは、ガラ
スペーストの印刷・焼成後の特性を決める最も重要な要
素の1つである。本発明に用いるオーバーコート用のガ
ラスフリットとしては、PbO−SiO2−Al23
ガラスやPbO−SiO2−B23系ガラス等、各種組
成のガラスがある。ガラス層の表面を平滑にし、かつそ
の焼成温度を、抵抗体や電極の焼成温度、およびこれら
に含まれるガラスの軟化点より低くするためには、ガラ
ス層の軟化点をより低くする必要がある。ガラスの軟化
点は、加成性がみられるので、例えば前記ガラス組成の
PbOの含有率を増していくと軟化点が低くなる。ま
た、アルカリ金属酸化物を添加しても軟化点は低くなる
が、この場合はガラスの絶縁性が劣化するので好ましく
ない。従って、本発明に用いるガラスフリットとして
は、PbO含有率が30〜60%ぐらいのものを用いる
のが望ましい。またCaO、BaOを添加しても同様の
効果が得られる。
【0008】また、ガラスフリットには耐水性、耐酸性
が要求される。ガラスの耐水性、耐酸性を劣化させる成
分としてB23があげられる。従って、PbO−SiO
2−B23系ガラスを用いる場合には、B23の含有率
は低い方が良く、5〜15%程度が望ましい。また、耐
水性、耐酸性を向上させる成分としてZrO2、TiO2
等を添加しても良い。アルミナ基板に用いられるオーバ
ーコート用のガラスフリットの熱膨張係数は、アルミナ
基板の熱膨張係数の約78×10-7/℃に対して(60
〜80)×10-7/℃のものが一般的に用いられてい
る。本発明のガラスペーストに用いるガラスフリットの
熱膨張係数は、上記と同じものを用いても良いが、添加
するフィラーの熱膨張係数との差が大きすぎると内部歪
を生じるので、前記のものより若干低めのもの、すなわ
ち(40〜65)×10-7/℃程度のものが望ましい。
【0009】(2) フィラー フィラーは、ガラスペーストを印刷・焼成したときのガ
ラス層の特性の補助的な役割にまわることが多い。例え
ば、サーマルヘッドのオーバーコート用ガラスペースト
には、機械的強度が必要とされるため、アルミナ粉末等
の無機質が用いられる。基板として低熱膨張性基板を用
いる場合、低熱膨張性基板とガラス層の熱膨張係数の差
が大きいことから生じる、ガラスペースト焼成時あるい
は製品使用時に発生する熱衝撃によるガラス層のクラッ
クを防止するために、ガラス層の熱膨張係数を低熱膨張
性基板の熱膨張係数に近付ける必要がある。しかし、ガ
ラスペーストの主成分であるガラスフリットを熱膨張係
数が小さくなるように調製すると、焼成可能温度が高く
なるため実用が困難である。そこで、本発明では低熱膨
張係数を持つフィラーを加え、ガラスの見かけの熱膨張
係数を低減することにより、クラックの発生を防止す
る。図2にガラスペーストの印刷により形成されたガラ
ス層の断面図を示す。図2において、フィラー1はガラ
ス層中のガラス2中に均一に分散しており、ガラス2が
熱膨張する際にフィラー1は熱膨張率が小さいので、熱
膨張率の差だけ膨張量が相殺される。
【0010】低熱膨張係数を持つフィラーとしては、非
晶質シリカ、β−スポジュメン、β−ユークリプタイ
ト、ペタライト、コージェライト、チタン酸鉛等の無機
質粉末があげられる。本発明では、これらの低熱膨張物
質を用いることができる。このうち、β−スポジュメ
ン、β−ユークリプタイト、ペタライト、コージェライ
ト等は、温度と熱膨張率が比例関係にない。従って、温
度と熱膨張率が比例関係にある非晶質シリカが、熱ひず
みが小さいので最も効果的である。
【0011】非晶質シリカ粉末には、溶融シリカ(石英
を溶融させて作ったもの)、湿式シリカ(珪酸ナトリウ
ムから作ったもの、シリカゲル・ホワイトカーボン
等)、乾式シリカ(SiCl4の酸化反応により作られ
る)がある。これらのなかで、乾式シリカは、不純物の
含有率が低く、粒径も細かいので、得られるガラス層の
表面性に優れるため最も望ましい。また、乾式シリカ
は、それ自体の組成がSiO2であるので機械的強度が
あり、またSiO2を含むガラスフリットと良く馴染
む。乾式シリカとしてはレオロシールやアエロジル等
(商品名)が市販されている。乾式シリカの添加割合
は、ガラスフリット100重量部に対して5〜25重量
部が適当であり、表面性の面から、好ましくは5〜16
重量部のとき、最も低熱膨張性基板との密着性が良く、
かつガラスペーストの印刷・焼成時あるいは製品使用時
においてクラックが発生しない。
【0012】(3) 有機質バインダ 有機質バインダは、ペースト印刷・乾燥後のペーストの
無機質粉末同士の結合性および基板との密着性を得るた
めに添加されるものである。この有機質バインダとして
は、ロジン、エチルセルロース等の高分子材料を用いる
のが適当であり、これらの有機質バインダは、焼成時に
300〜400℃程度で燃焼し、焼成後のガラス層には
残らない。有機質バインダの添加割合は、あまり多すぎ
ても少なすぎても粘度調整に支障を来すので、ガラスフ
リット100重量部に対して5〜12重量部程度が望ま
しい。
【0013】(4) 有機溶剤 有機溶剤は、ガラスペーストの印刷性を確保するために
添加され、その添加量は粘度に影響を与えるので、印刷
性に大きな影響を及ぼすものである。電子材料用ペース
トの有機溶剤としては、製造上の安定性の点からα−テ
ルピネオール、ブチルカルビトールアセテート等の高沸
点溶剤を用いるのが適当である。これらの有機溶剤は、
焼成時に200〜250℃程度の温度で蒸発あるいは燃
焼する。
【0014】(5) ガラスペーストの焼成温度 ガラスペーストの焼成温度は、含有ガラスフリットの軟
化点より100℃前後高い温度を目安とし、焼成後の表
面性の目視により決定する。本発明のガラスペーストの
焼成温度は、フィラーを添加しないガラスペーストの焼
成温度より10〜30℃高くした方が表面が平滑とな
り、より効果的である。
【0015】(6) ガラスペーストの製造方法 ガラスフリットを有機溶剤に加えて分散させたものと、
フィラーを有機溶剤に加えて分散させたものと、有機質
バインダを有機溶剤に溶解させたものとを混合し、予備
混練した後、3本ロールミルなどにより機械的に均質混
練する。混練したペーストはその作業性の面より、有機
溶剤を加えて粘度を調節し、ガラスペーストとする。例
えばスクリーン印刷なら約100000cps(回転粘
度計、10rpm、測定温度25±1℃)が印刷性に優
れている。以上のガラスペーストの製造工程を図1に示
す。
【0016】以下に本発明の具体的な実施例を示す。 [実施例1]主にPbO−Al23−SiO2からなる
ガラスを粉砕して325メッシュ以下に分級したガラス
フリット70gをα−テルピネオール10gに加えて攪
拌したものと、フィラーとして乾式シリカの10gをα
−テルピネオール10gに加えて攪拌したものと、有機
質バインダとしてエチルセルロースの2.5gをα-テ
ルピネオール10gに加えて溶解させたものとを別々に
準備した。これらガラスフリットの分散液、フィラーの
分散液およびバインダの溶液を混合し、乳鉢にて予備混
練してペーストにした後、3本ロールミルにて均質混練
した。
【0017】その後回転粘度計(ブルックフィールド社
製、HBT型)で10rpm、測定温度25±1℃のと
き90000〜110000cpsになるように、有機
溶剤としてα-テルピネオールを加えて調節した。こう
して調製したガラスペーストを石英ガラス基板にスクリ
ーン印刷し、室温で15分間レベリングして、120℃
で15分間乾燥し、焼成(800℃、10分間保持)し
てガラス層を設けた。フィラーを添加しない従来品にお
いては、焼成後、形成したガラス層にクラックが生じて
いたが、本実施例によるガラスペーストにおいては、焼
成後、形成したガラス層にクラックは認められなかっ
た。
【0018】[実施例2]フィラーとして熱膨張係数の
異なる何種類かの無機粉末を用いて実施例1と同様のガ
ラスペーストを調製した。これらのガラスペーストを石
英ガラス基板にスクリーン印刷し、実施例1と同様の条
件で焼成して、石英ガラス基板上にガラス層を形成させ
たときの、ガラス層のクラックの有無を表1に示す。表
1より、熱膨張係数が25×10-7/℃のコージェライ
トより小さいものは、クラックの発生は認められない
が、それ以上ではクラックが発生することがわかる。こ
れは、熱によりガラス層のガラス質が膨張するとき、添
加したフィラーの熱膨張係数が小さいほど干渉材のよう
な働きをして、ガラス層全体の膨張を和らげ、熱膨張係
数の小さな基板との熱歪を解消することによるものであ
る。
【0019】
【表1】
【0020】[実施例3]Ptペースト(N.E.ケム
キャット(株)のE 3100)をリチウムアルミノシリ
ケート系部分結晶化ガラスにスクリーン印刷し、室温で
15分間レベリングし、120℃で15分間乾燥した
後、空気雰囲気中にて焼成(800℃、10分間保持)
した。こうして得られたPt電極付き低熱膨張性基板
に、実施例2で調製したガラスペーストでクラックの発
生しなかったものについてスクリーン印刷し、実施例1
と同様の条件にて焼成した。以上の工程を経て作製した
基板を、温度40℃、湿度90%に設定した恒温恒湿槽
に入れ、Pt電極の抵抗値の経時変化を調べた結果を表
2に示す。初期値から1%、3%、5%を越える変化が
みられた時の経過時間を示してある。
【0021】表2よりガラスペーストに添加するフィラ
ーの違いによって、Pt電極の抵抗値の経時変化に差が
でることがわかる。これはガラス層が形成されたとき
に、流動性の無い非溶融物質のフィラーによる若干の内
部歪が時間の経過によって一部解消されるときにPt電
極に対して外部作用が起こるのであるが、フィラーによ
ってその強さが違うことが原因によるものと思われる。
ここで、本発明のフィラーとしては、ガラス層形成時に
クラックの入らないものの中でも特に非晶質シリカ(乾
式シリカ)が優れている。
【0022】
【表2】
【0023】[実施例4]実施例1においてフィラーで
ある乾式シリカのガラスフリットに対する添加量を変化
させ、実施例1と同様のガラスペーストを調製した。こ
れらのガラスペーストを石英ガラス基板上にスクリーン
印刷し、実施例1と同様の条件で焼成して、石英ガラス
基板上にガラス層を形成させた。こうして得たガラス層
のクラックの有無を表3に示す。表3より、ガラスフリ
ット100重量部に対するフィラーの添加量5重量部未
満のときはクラックが発生し、また、25重量部を越え
ると再びクラックが発生した。これは、低熱膨張物質の
添加量が少ないとその添加効果が現れず、多すぎるとガ
ラス質以外の非溶融物質が増えるためにクラックが発生
するのである。これらの傾向は、フィラーとして乾式シ
リカ以外の低熱膨張無機質でも同様であった。なお、添
加量が16重量部を越えるものについては、クラックは
認められなかったが、表面層近くに存在するフィラー量
の増加により表面が粗面化していた。従ってフィラー添
加量は、ガラスフリット100重量部に対して5〜16
重量部の範囲が最適であった。
【0024】
【表3】
【0025】[実施例5]実施例1においてフィラーと
して平均粒径の違った何種類かの非晶質シリカを用い、
実施例1と同様のガラスペーストを調製した。これらの
ガラスペーストを石英ガラス基板上にスクリーン印刷
し、実施例1と同様の条件で焼成して、石英ガラス基板
上にガラス層を形成させたときの、ガラス層の表面性を
調べた。ガラス層の表面を表面粗さ計で測定したときの
平均表面粗さRaを表4に示す。表4より、平均粒径が
小さいほど表面は滑らかであり、Raの値は小さくなっ
ていることが判明した。また、平均粒径があまり大きす
ぎると、クラックが発生することがわかった。従って、
本発明のフィラーとしては、熱膨張係数が小さく平均粒
径の最も小さい乾式シリカが最も望ましい。
【0026】
【表4】
【0027】なお、実施例においては低熱膨張係数を有
する粉末を単独で用いたが、必要とされる特性により、
前記特性を有する他の1または複数のフィラーと混合し
て用いてもよい。また、実施例においては低熱膨張性基
板として石英ガラス基板を用いたが、もちろん、リチウ
ムアルミノシリケート系結晶化ガラスなど他の低熱膨張
性基板においても本発明のガラスペーストを適用するこ
とができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明により、熱膨張係数
の小さなフィラーを添加して低熱膨張性基板の熱膨張係
数に近付けることによって、印刷・焼成時あるいは製品
使用時におけるクラック発生を防ぎ、確実な信頼性を得
ることができる優れたガラスペーストを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスペーストの製造工程を示す図で
ある。
【図2】本発明のガラスペーストにより基板上に形成さ
れたガラス層の断面を示す模式図である。
【符号の説明】
1 フィラー 2 ガラス層 3 ガラス 4 低熱膨張性基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 邦夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともガラスフリットと、フィラー
    と、有機質バインダと、有機溶剤からなり、前記フィラ
    ーは熱膨張係数が25×10-7/℃以下の無機質粉末を
    含むことを特徴とするガラスペースト。
  2. 【請求項2】 無機質粉末の量が前記ガラスフリット1
    00重量部に対し5〜25重量部の範囲にある請求項1
    記載のガラスペースト。
  3. 【請求項3】 少なくともガラスフリットと、フィラー
    と、有機質バインダと、有機溶剤からなるガラスペース
    トの製造方法であって、フィラーを有機溶剤に分散させ
    る工程と、ガラスフリットを有機溶剤に分散させる工程
    と、有機質バインダを有機溶剤に溶解させる工程と、こ
    れらの工程で得られる分散液および溶液を混合してフィ
    ラーおよびガラスフリットを有機質バインダーの有機溶
    剤溶液に分散させる工程とを含むことを特徴とするガラ
    スペーストの製造方法。
JP27569993A 1993-11-04 1993-11-04 ガラスペーストおよびその製造方法 Pending JPH07133136A (ja)

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Cited By (4)

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