JPH07132947A - ヒートシール部に抽出口を内蔵したフレキシブルパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内容物を小出し容器、詰め替え容器等に抽出
するフレキシブルパッケージにあって、内容物の抽出の
ためのヒートシール部のカットに格別な配慮を拂うこと
なく、常に同じ状態で抽出することができるようにする
にある。 【構成】 フレキシブルパッケージにおいて、ヒートシ
ール部に対し、内容物の収容部に連通する抽出口を内蔵
した構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、抽出口を有するフレキ
シブルパッケージの分野に属し、詳しくはその抽出口が
ヒートシール部に内蔵されているものに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の詰め替え容器としての瓶、缶、
箱、射出成形容器等に代わり、最近はフレキシブルパッ
ケージが多く用いられるようになってきた。しかし、こ
れまでのフレキシブルパッケージにあっては、抽出口に
ついては、格別配慮がされていなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】したがって、上記のよ
うな内容物の抽出に格別な手段を講じていなかったフレ
キシブルパッケージにあっては、内容物を瓶、缶、その
他の容器等に小出し、あるいは詰め替えるには、パッケ
ージのヒートシール部を、その隅角部においてカットし
て、そのカット孔より抽出するようにしていた。しか
し、このようなカット孔にあっては、そのカットの状態
によって流出量が一定にならず変化するため、これを受
ける小出し容器、又は詰め替え容器にあっては、カット
の状態によって内容物がこぼれたり溢れたりするため、
常に注意を拂わなければならなかった。本発明は、この
ような点に鑑みて創出されたもので、その目的とすると
ころは、内容物を小出し容器、又は詰め替え容器等に抽
出するフレキシブルパッケージにあって、内容物を抽出
のためにヒートシール部のカットに格別な配慮を拂うこ
となく、常に同じ状態で抽出することができるようにす
るにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にあっては、フレキシブルパッケージのヒ
ートシール部に内容物の抽出口を内蔵することによっ
て、問題点の解決をはかっている。すなわち、本発明
は、フレキシブルパッケージのヒートシール部内に、内
部の収容部に連通する抽出口を内蔵させた構成をとって
おり、その抽出口は、内容物の収容部側において内容物
が流出し易いように幅広く形成し、またその抽出口の位
置を、ヒートシール部の隅角部寄りにして、その抽出方
向を隅角部方向に向いているようにし、さらにまた、そ
の抽出口は、チューブをヒートシール時に一体的にする
か、ヒートシールしない部分の成形によって形成する構
成をとっている。

【０００５】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明におけるフレキシブルパッケージ（Ａ）
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール
等のプラスチックの単層フィルム又は積層フィルムから
構成されるもので、そのパッケージ本体（１）に液状
物、粒状物等の内容物を容入して、これを密封するため
の幅広のヒートシール部（２）中には、抽出口（３）が
内蔵されているものである。この抽出口（３）は、内容
物の収容部（４）に連通開口（５）しており、その位置
は、ヒートシール部（２）の隅角部（６）寄りにして、
抽出口（３）の方向は、隅角部（６）の方向である。こ
の抽出口（３）は、ヒートシール部（２）を形成すると
き、この部分だけシールされないように形成するもの
で、この抽出口（３）は、内容物の収容部（４）側の開
口（５）に対する他の側はヒートシール部（２）中にあ
って、外部と連通していない。

【０００６】この抽出口（２）は、押し潰された状態
で、その内寸は５〜２０mmで長さは５〜５０mmの大きさ
である。この寸法の大きさは、パッケージ本体（１）の
大きさと、内容物が液状物、粒状物等の種類、又はその
粘性の度合等の種々の条件によって異なるものである
が、上記のような大きさの範囲から適宜選択されるもの
である。また、抽出口（３）は、内容物の収容部（４）
に開口（５）している側において、内容物が流出し易い
ようにテーパー状の広幅（７）としている。さらにま
た、抽出口（３）は、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニール等の柔らかなチューブ（３’）で形成
されることもある。

【０００７】フレキシブルパッケージ（Ａ）を製造する
には、 ．パッケージ本体（１）は、大径のプラスチックのフ
レキシブルチューブを適宜な長さに切断し、その一方の
切断端（８）の内側縁に、底部となるシート（９）をそ
の周縁にてヒートシール（１０）される。この場合、底
部シート（９）は、胴部となるチューブより少し肉厚の
方がよい。 ．また適宜な長さに切断されたフレキシブルチューブ
の一方の切断端を直線状にヒートシール（１１）する。 その他プラスチックフルムより形成されるパッケージと
しては、側面シール形、２方シール形、３方シール形、
封筒形、中央合掌シール形、ひだ付形等がある。

【０００８】フレキシブルパッケージ本体（１）は、そ
の収容部（４）に液状物、粒状物等の内容物を容入した
後、その開口部を広幅にヒートシール（２）する。この
ヒートシール部（２）を形成するとき、抽出口（３）又
はチューブ（３’）の抽出口を一体に成形する。

【０００９】このように内容物が容入されヒートシール
（２）されたフレキシブルパッケージ（Ａ）は、その収
容部（４）から内容物を、他の瓶、缶等の容器に小出し
をし、又は詰め替えるに当たって抽出するには、抽出口
（３）またはチューブ（３’）のある側の隅角部（６）
側を、これらの抽出口（３）又はチューブ（３’）にか
かるように切断すると、抽出口（３）またはチューブ
（３’）は開口する。この場合、その切口が、抽出口
（３）の軸線に対しての角度により開口面の大きさは異
なるが、抽出口（３）、又はチューブ（３’）の内径は
変わることはないから、内容物の流出は、ほぼ一定の状
態を保つものである。

【００１０】

【発明の効果】本発明は、フレキシブルパッケージにお
いて、ヒートシール部に、内容物の収容部に連通する抽
出口を内蔵したものであるから、パッケージより内容物
を小出しし、又は詰め替えるとき、この抽出口にかかる
ようにヒートシール部をカットすれば、抽出される内容
物は、その抽出口の径によって常に一定状態にて流出す
ることになり、その抽出が安定状態でコントロールし易
くなるため、小出し、又は詰め替えが容易となって容器
よりこぼれたり、溢れたりすることは少なくなる。

【００１１】また、抽出口をヒートシール部の隅角部寄
りに設けるとともに、抽出口の方向を隅角部側に向けて
いるので、内容物の抽出に当たって、隅角部側を斜方向
にカットすればよく、そのカット量も少くてすみ、抽出
口の内容物の収容部に対する連通開口部をテーパ状の広
幅としていることにより、内容物が残り少くなったと
き、その流出をスムーズにすることができる。さらにま
た、抽出口をパイプとすることにより、内容物の流出を
よくするとともに、抽出後において、切断開口部の一時
封韻を、詰め物等で簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明におけるフレキシブルパッケージの斜視
図である。

【図２】抽出口の開口部が広幅に形成されたフレキシブ
ルパッケージの一部を示す切欠図である。

【図３】抽出口にチューブを用いたフレキシブルパッケ
ージの一部にして、（イ）は平面図、（ロ）は抽出チュ
ーブを含んでカットした状態の斜視図である。

【図４】フレキシブルチューブの切断端を端を直線状に
ヒートシールしたパッケージの正面図である。

【符号の説明】

Ａ フレキシブルパッケージ １ パッケージ本体 ２ ヒートシール部 ３ 抽出口 ４ 収容部 ５ 開口部 ６ 隅角部 ７ テーパー状の広幅部 ８ 切断縁 ９ 底部シート １０ ヒートシール部 １１ ヒートシール部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヒートシール部に、内容物の収容部に連
   通する抽出口を内蔵したことを特徴とするフレキシブル
   パッケージ。
2. 【請求項２】 内容物の収容部に連通する抽出口は、ヒ
   ートシール部の隅角部寄りにして、その方向が隅角部側
   に向いていることを特徴とする請求項１に記載のフレキ
   シブルパッケージ。