JPH07132296A - 活性汚泥処理装置 - Google Patents

活性汚泥処理装置

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JPH07132296A
JPH07132296A JP5281541A JP28154193A JPH07132296A JP H07132296 A JPH07132296 A JP H07132296A JP 5281541 A JP5281541 A JP 5281541A JP 28154193 A JP28154193 A JP 28154193A JP H07132296 A JPH07132296 A JP H07132296A
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JP
Japan
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activated sludge
value
tank
sludge treatment
treatment
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JP5281541A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ono
茂 大野
Kazuhiko Shimura
一彦 志村
Hiroyuki Tomomatsu
弘幸 友松
Nobuyuki Kawase
信行 川瀬
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SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST
SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST
SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Filing date
Publication date
Application filed by SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST, SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST GIJUTSU KENKYU KUMIAI filed Critical SHOKUHIN SANGYO CLEAN ECO SYST
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 活性汚泥法による廃水処理において、廃水処
理中の活性汚泥の状態のモニタリングを可能にすること
によって、廃水処理中の異常発生の予知や異常が発生し
た場合の迅速な対応を行うことが出来、安定した廃水処
理を行うことが出来る活性汚泥処理装置を提供する。 【構成】 原水槽1から導入される原水を回分式活性汚
泥槽3において好気性処理する活性汚泥処理装置におい
て、メモリ9に記憶されている標準Rr値および標準O
RP値のなかからその時の処理条件に対応する値をそれ
ぞれ読みだし、これらの値と、Rr検出器6により検出
されるRr検出値およびORP検出器7により検出され
るORP検出値とをそれぞれ比較することにより、活性
汚泥処理過程があらかじめ設定された処理過程にそって
推移されているか否かを判定するマイクロ・コンピュー
タ8とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は活性汚泥処理装置に関
し、特に、活性汚泥法によって廃水処理を行う際に、活
性汚泥の状態を把握しながら廃水処理を行うことの出来
る活性汚泥処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば醸造業等の食品製造業において
は、原料の浸漬用水,仕込原料粕の搾汁,発酵槽などの
洗浄水等が廃水として排出され、ビール工場の場合に
は、浸麦用水,仕込み中の麦芽・ホップかすの搾汁,各
種濾過機の洗浄水,糖化槽・発酵槽・洗びん機等の廃
水,その他の雑用水等が排出される。
【0003】従来、この様な廃水の処理については、活
性汚泥法が用いられるのが一般的である。そして、安定
した廃水処理を行うために、活性汚泥の負荷を様々な方
法でモニタリングしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
活性汚泥負荷のモニタリングの方法は、何れも、処理槽
への流入原水およびその流入量から活性汚泥の負荷を算
出する方法であるため、活性汚泥の活性度を考慮するこ
とが出来ない。このため、同じ負荷をかけても、その時
その時の状況により活性汚泥の状態が変化してしまうの
で、安定した廃水処理を行うのが非常に難しい。
【0005】この発明は、上記のような従来の活性汚泥
法による廃水処理における問題点を解決するためになさ
れたものである。すなわち、活性汚泥法による廃水処理
において、廃水処理中の活性汚泥の状態のモニタリング
を可能にすることによって、廃水処理中の異常発生の予
知や異常が発生した場合の迅速な対応を行うことが出
来、安定した廃水処理を行うことが出来る活性汚泥処理
装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、原水槽から導入される原水を活性汚泥
槽において好気性処理する活性汚泥処理装置において、
前記活性汚泥槽の設定された活性汚泥処理過程における
酸素利用速度の値と酸化還元電位の値を記憶する記憶手
段と、前記活性汚泥槽内の酸素利用速度を検出する酸素
利用速度検出手段と、前記活性汚泥槽内の酸化還元電位
を検出する酸化還元電位検出手段と、前記記憶手段に記
憶されている前記酸素利用速度の値および酸化還元電位
の値を読み出し、これら読み出された酸素利用速度の値
および酸化還元電位の値と、前記酸素利用速度検出手段
により検出される酸素利用速度の検出値および前記酸化
還元電位検出手段により検出される酸化還元電位の検出
値とをそれぞれ比較することにより、活性汚泥処理過程
が前記設定された活性汚泥処理過程にそって推移されて
いるか否かを判定する処理過程判定手段とを備えている
ことを特徴としている。
【0007】また、この発明の好ましい実施態様として
は、第一に、前記記憶手段に記憶される酸素利用速度の
値および酸化還元電位の値を、あらかじめ設定された処
理過程で推移される活性汚泥処理試験によって得るよう
にすること、第二に、前記記憶手段に、さらに、前記活
性汚泥処理試験における初期酸化還元電位の値と試験処
理過程中の酸化還元電位の値との比を記憶させること、
第三に、前記活性汚泥処理装置が前記活性汚泥槽内の好
気性微生物に栄養を補給するための栄養タンクとこの栄
養タンクから活性汚泥槽に栄養を供給する供給手段とを
備え、前記処理過程判定手段が、活性汚泥槽における活
性汚泥処理過程が前記設定された処理過程にそって推移
していないと判定した場合に、前記供給手段に前記栄養
タンクから活性汚泥槽に栄養を供給するよう指令信号を
出力するようにすること、第四に、前記処理過程判定手
段が、活性汚泥槽における活性汚泥処理過程が前記設定
された処理過程にそって推移していないと判定した場合
に、前記原水槽から活性汚泥槽に原水を供給する供給手
段に負荷を減少させるように指令信号を出力するように
すること、第五に前記処理過程判定手段が、活性汚泥槽
における活性汚泥処理過程が前記設定された処理過程に
そって推移していないと判定した場合に、前記活性汚泥
槽に曝気用の空気を供給する空気供給手段に空気の供給
量を増減させるように指令信号を出力することがあげら
れる。
【0008】またさらに、この発明の好ましい実施態様
としては、前記記憶手段に活性汚泥槽における種々の処
理条件とこの処理条件ごとにそれぞれ設定された活性汚
泥処理過程における酸素利用速度の値および酸化還元電
位の値とを記憶させ、前記処理過程判定手段に、前記記
憶手段に記憶されている前記酸素利用速度の値および酸
化還元電位の値のなかからその時の処理条件に対応する
値を読み出させ、活性汚泥処理過程がそれぞれの処理条
件における設定された活性汚泥処理過程にそって推移さ
れているか否かを判定させることがあげられる。
【0009】
【作用】上記発明による活性汚泥処理装置によれば、前
記記憶手段に記憶された酸素利用速度の値および酸化還
元電位の値が、活性汚泥槽における活性汚泥処理過程が
あらかじめ設定された処理過程にそって推移しているか
否かを判定するためのパラメータとして、利用される。
すなわち、記憶されている酸素利用速度の値および酸化
還元電位の値と、活性汚泥処理過程中に検出されるそれ
ぞれの検出値とが比較されることにより、活性汚泥槽に
おける活性汚泥処理過程が前記設定された処理過程にそ
って推移しているか否かの判定が行われ、これによっ
て、活性汚泥処理過程における異常発生の予知や異常発
生の検知が行われ、さらに異常発生の予防や異常が発生
した場合の迅速な対応が可能になる。
【0010】すなわち、前記処理過程判定手段が、記憶
手段に記憶されている酸素利用速度の値および酸化還元
電位の値を読み取り、活性汚泥処理の過程において前記
酸素利用速度検出手段によって検出される酸素利用速度
の値および前記酸化還元電位検出手段によって検出され
る酸化還元電位の値と比較し、これら検出値が、記憶手
段から読み取られた値から外れる場合には、活性汚泥処
理が設定されている処理過程で推移しておらず異常発生
の兆しがある、または異常が発生しているとの判定を行
う。
【0011】そして、上記判定に基づいて、栄養を活性
汚泥槽に添加することにより好気性微生物の活性を促進
したり、活性汚泥槽への負荷を減少させたり、または活
性汚泥槽における曝気風量を調節する等の手段により、
活性汚泥処理があらかじめ設定された処理過程で推移す
るように、活性汚泥処理の制御を行う。
【0012】また前記記憶手段に、活性汚泥槽における
種々の処理条件とこの処理条件ごとにそれぞれ設定され
た活性汚泥処理過程における酸素利用速度の値および酸
化還元電位の値とを記憶させる場合には、前記処理過程
判定手段は、前記記憶手段に記憶されている前記酸素利
用速度の値および酸化還元電位の値のなかからその時の
処理条件に対応する値を読み出して、それぞれの処理条
件ごとに活性汚泥処理過程の推移の判定を行う。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の第一の実施例を示すシステ
ム図である。この第一の実施例における活性汚泥処理装
置は、回分式活性汚泥槽を用いて廃水処理を行うもので
あり、原水槽1に貯溜された原水(廃水)を定量ポンプ
2によって回分式活性汚泥槽3に導入し、この回分式活
性汚泥槽3内においてコンプレッサ4から供給される空
気によって曝気攪拌を行うことにより、原水を好気性処
理するものである。回分式活性汚泥槽3において活性汚
泥処理された処理水は、図示しない放流装置によって排
出される。
【0014】この回分式活性汚泥槽3における活性汚泥
処理中の活性汚泥の状態をモニタするために、回分式活
性汚泥槽3からポンプ5によって注出される試料からR
r検出器6によってRr(酸素利用速度)が検出され、
またORP検出器7によってORP(酸化還元電位)が
検出される。そして、このRr検出器6によるRrの検
出値およびORP検出器7によるORPの検出値は、マ
イクロ・コンピュータ8に入力される。
【0015】マイクロ・コンピュータ8には、原水タン
ク1内の原水から検出されるTOC(全有機炭素),B
OD(生物化学的酸素要求量)の検出値および回分式活
性汚泥槽3内の原水から検出されるMLSS(活性汚泥
浮遊物質)の検出値が入力され、さらに回分式活性汚泥
槽3における汚泥負荷および容積負荷の値が入力され
る。
【0016】マイクロ・コンピュータ8は、入力される
上記のようなTOC,BOD,MLSS,汚泥負荷およ
び容積負荷のデータに基づき、メモリ9に記憶されてい
る、下記の表1に示すような、処理条件Run1ないし
Run7の中から活性汚泥処理の開始条件の判定を行
う。
【0017】
【表1】 メモリ9には、さらに、後述するような回分試験によっ
てあらかじめ得られている、図2および図3に示すよう
な廃水処理過程におけるRr値およびORP値(以下標
準Rr値および標準ORP値という)が、それぞれ処理
条件Run1ないしRun7ごとに記憶されている。
【0018】メモリ9に記憶される上記処理条件Run
1ないしRun7,標準Rr値および標準ORP値につ
いては、後で詳述する。マイクロ・コンピュータ8は、
選択した処理条件に対応する標準Rr値および標準OR
P値をメモリ9から読み取り、この読み取ったそれぞれ
の値と廃水処理中にRr検出器6およびORP検出器7
から入力されるRr検出値およびORP検出値とを比較
しながら、活性汚泥処理状態の監視を行う。そして、マ
イクロ・コンピュータ8は、入力されるRr検出値また
はORP検出値がメモリ9から読み取られた標準Rr値
または標準ORP値から外れる場合には、定量ポンプ1
0に駆動信号αを出力して栄養タンク11から窒素N,
リンPなどの栄養塩類を回分式活性汚泥槽3に添加した
り、または、コンプレッサ4に駆動制御信号γを出力し
て活性汚泥槽3における曝気風量を調節することによ
り、活性汚泥処理の制御を行う。
【0019】メモリ9にあらかじめ記憶する標準Rr値
および標準ORP値は、図4に示すような実験装置を用
いた回分試験により得られる。この回分試験は、活性汚
泥処理過程における物性値の変化を測定することを目的
とするものであり、下記の表2に示すような組成を有す
る合成廃水または表3に示すような組成を有する低窒素
合成廃水を、前記表1に示すような活性汚泥処理の開始
条件Run1ないしRun7に適合するように、その濃
度をそれぞれ希釈して原水タンク20に貯溜し、この原
水タンク20からベリスタ・ポンプ21によって合成廃
水を3l容量のジャーファメンタ22に注入して行う。
【0020】そして、ジャーファメンタ22に活性汚泥
を投入した後、空気の供給によって十分な曝気攪拌を行
いながら、pH,Rr,TOCおよびORPの推移を測
定する。この回分試験の開始条件は、表1に示されてい
る。
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】 Rrの測定は、ベリスタ・ポンプ23によりジャーファ
メンタ22から抽出される試料をRr検出器24により
検出して行われ、ORPの測定はORP検出器25によ
り行われる。
【0023】上記のような回分試験による測定の結果に
基づいて、RrとORPとの関係を、それぞれ活性汚泥
処理の開始条件Run1ないしRun7ごとに示したの
が、図2に示すグラフである。
【0024】この図2に示す回分試験の測定結果によ
り、RrとORPとの関係は顕著な傾向を示すことが分
かる。すなわち、図2において、負荷が0.5kgBO
D/m3 日以下の場合(開始条件がRun1,Run2
およびRun7の場合)、原水タンク20から合成廃水
をジャーファメンタ22に投入した直後はORP値はほ
とんど変化しないが、Rrの値が上昇する。そして、活
性汚泥処理が進むにつれてRr値は単調に減少するが、
ORP値の方は一旦減少した後上昇する。したがって、
グラフは、ほぼ左ループの曲線を描くことになる。この
特徴は、特に開始条件がRun2の場合に顕著である。
【0025】負荷が高く0.5kgBOD/m3 日以上
の場合(開始条件がRun3ないしRun6の場合)に
は、単純なループではなく、途中でクロスする横8文字
の軌跡を描くようになる。この特徴は、特に開始条件が
Run6の場合に顕著である。
【0026】また、上記の測定結果を、図3に示すよう
に、横軸にORPの初期値と検出値の比をとって整理し
てみると、低負荷時(0.5kgBOD/m3 日以下)
におけるORP値の下限および高負荷時(0.5kgB
OD/m3 日以上)におけるクロスポイントは、約0.
6になる。
【0027】以上のような回分試験は、それぞれの処理
条件におけるほぼ理想的な活性汚泥処理状態を設定して
行われる。したがって、この回分試験により得られる図
2および図3に示す測定結果は、理想的な活性汚泥処理
過程を示すパラメータであると認められる。
【0028】図1の回分式活性汚泥処理装置は、図2お
よび図3に示す上記回分試験の測定結果に基づく標準R
r値と標準ORP値をパラメータとして、それぞれの処
理条件に対応する標準Rr値および標準ORP値と活性
汚泥処理中の検出値とを比較することにより、処理過程
における異常発生の予知や異常発生の検知を行い、異常
発生の予防や異常が発生した場合の迅速な対応を可能に
するものである。
【0029】すなわち、マイクロ・コンピュータ8は、
前述したように、回分式活性汚泥槽3に導入される原水
のTOC,BOD,MLSS,汚泥負荷および容積負荷
についての初期データが入力され、この初期データに基
づいてメモリ9に記憶されている処理条件Run1ない
しRun7の中からその時の活性汚泥処理がどの処理条
件に適合するのかの判定を行い、適合する処理条件に対
応する標準Rr値および標準ORP値をメモリ9から読
み取る。そして、活性汚泥処理の過程においてRr検出
器6およびORP検出器7から入力されるRr検出値お
よびORP検出値を、メモリ9から読み取った標準Rr
値および標準ORP値と比較しながら活性汚泥処理状態
の監視を行う。
【0030】入力されるRr検出値またはORP検出値
がメモリ9から読み取られた標準Rr値または標準OR
P値の推移から外れる場合には、活性汚泥処理が設定さ
れた処理過程で推移しておらず、異常が発生していると
判断される。このような処理過程の異常は、活性汚泥中
の好気性生物の活性の低下や、活性汚泥槽3内における
曝気風量の過剰または不足等が原因であると考えられ
る。
【0031】そこで、処理過程に異常発生の兆しや異常
の発生が検出された場合には、マイクロ・コンピュータ
8から定量ポンプ10に駆動信号αを出力して、栄養タ
ンク11から窒素N,リンPなどの栄養塩類を回分式活
性汚泥槽3に添加することにより好気性微生物の活性を
促進したり、または、コンプレッサ4に駆動制御信号γ
を出力して曝気風量を適性な風量に調節する等の手段に
より、活性汚泥処理が想定されている処理過程で推移す
るように活性汚泥処理の制御を行う。
【0032】図5は、この発明の第二の実施例を示すシ
ステム図である。図1に示す第一の実施例が回分式活性
汚泥槽を用いて活性汚泥処理を行うのに対し、この第二
の実施例における活性汚泥処理装置は、連続式活性汚泥
槽を用いて汚泥処理を行うものである。
【0033】図5において、原水槽1に貯溜された原水
(廃水)を定量ポンプ2によって連続式活性汚泥槽30
に導入し、この連続式活性汚泥槽30内において空気の
供給による曝気攪拌を行うことにより、原水を連続的に
好気性処理するものである。そして、この連続式活性汚
泥槽30において処理された処理水は、汚泥分離槽31
に導入され、この汚泥分離槽31において汚泥が分離さ
れた後、さらに消毒などの必要な処理を施されて放流さ
れる。なお、図5において、図1の実施例と共通する部
分については、同一の符号が付してある。
【0034】この図5の連続式活性汚泥処理装置は、あ
らかじめ理想的処理状態を再現して行われる連続式活性
汚泥処理試験によって得られる標準Rr値および標準O
RP値が、図1の回分式活性汚泥処理装置の場合と同様
に、正常な連続式活性汚泥処理状態を示すパラメータと
してメモリ9に記憶される。そして、このメモリ9に記
憶された標準Rr値と標準ORP値に基づいて、マイク
ロ・コンピュータ8が汚泥処理過程中における異常発生
の予知や異常発生の検知を行い、異常発生の予防や異常
が発生した場合に、栄養塩類の添加、負荷の減少または
曝気風量の調節等の手段により迅速に対応する。
【0035】ここで、連続式活性汚泥処理試験により得
られる標準Rr値と標準ORP値は、回分式活性汚泥処
理試験の場合と異なり、図2や図3のようにループを描
かず、処理条件ごとにある所定の値をとる。
【0036】したがって、Rr検出器6によるRrの検
出値およびORP検出器7によるORPの検出値がメモ
リ9に記憶されている標準Rr値および標準ORP値か
ら少しでも外れる場合には、活性汚泥処理が設定された
状態で行われておらず、異常が発生していることを示す
ことになる。そして、マイクロ・コンピュータ8は、処
理過程に異常発生の兆しや異常の発生を検出した場合に
は、定量ポンプ10に駆動信号αを出力して、栄養タン
ク11から窒素N,リンPなどの栄養塩類を連続式活性
汚泥槽30に添加したり、定量ポンプ2に駆動制御信号
βを出力して負荷を減少させたり、またはコンプレッサ
4に駆動制御信号γを出力して曝気風量を調節する等の
手段により、Rr検出値およびORP検出値が標準Rr
値および標準ORP値と一致するように活性汚泥処理の
制御を行う。。
【0037】なお、上記第一の実施例および第二の実施
例の何れにおいても、活性汚泥処理を行う原水の種類が
決まっている場合には、メモリにはその原水の種類に対
応する標準Rr値および標準ORP値のみを記憶してお
き、処理条件の判定を行うことなく直ちに活性汚泥処理
制御を開始するようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、この発明による活性汚泥
処理装置によれば、活性汚泥処理過程中における活性汚
泥状態の監視を常時行うことが出来、活性汚泥処理過程
中における異常発生の兆しや異常の発生の検知を容易に
かつ確実に行うことが出来、しかも、異常発生の兆しが
検知された場合の予防や異常発生が検知された場合の処
理過程の修復を、迅速に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一の実施例を示すシステム図であ
る。
【図2】同実施例においてメモリに記憶される標準Rr
値と標準ORP値の関係を示すグラフである。
【図3】図2のグラフを、横軸にORPの初期値と検出
値の比をとって整理したグラフである。
【図4】同実施例におけるメモリに記憶する標準Rr値
および標準ORP値を設定するための回分試験を行う試
験装置を示すシステム図である。
【図5】この発明の第二の実施例を示すシステム図であ
る。
【符号の説明】
1…原水槽 2…定量ポンプ 3…回分式活性汚泥槽 6…Rr検出器 7…ORP検出器 8…マイクロ・コンピュータ 9…メモリ 10…定量ポンプ 11…栄養タンク 20…原水タンク 22…ジャーファメンタ 24…Rr検出器 25…ORP検出器 30…連続式活性汚泥槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友松 弘幸 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内 (72)発明者 川瀬 信行 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水槽から導入される原水を活性汚泥槽
    において好気性処理する活性汚泥処理装置において、 前記活性汚泥槽の設定された活性汚泥処理過程における
    酸素利用速度の値と酸化還元電位の値を記憶する記憶手
    段と、 前記活性汚泥槽内の酸素利用速度を検出する酸素利用速
    度検出手段と、 前記活性汚泥槽内の酸化還元電位を検出する酸化還元電
    位検出手段と、 前記記憶手段に記憶されている前記酸素利用速度の値お
    よび酸化還元電位の値を読み出し、これら読み出された
    酸素利用速度の値および酸化還元電位の値と、前記酸素
    利用速度検出手段により検出される酸素利用速度の検出
    値および前記酸化還元電位検出手段により検出される酸
    化還元電位の検出値とをそれぞれ比較することにより、
    活性汚泥処理過程が前記設定された活性汚泥処理過程に
    そって推移されているか否かを判定する処理過程判定手
    段と、 を備えていることを特徴とする活性汚泥処理装置。
  2. 【請求項2】 前記記憶手段に記憶される酸素利用速度
    の値および酸化還元電位の値が、あらかじめ設定された
    処理過程で推移される活性汚泥処理試験によって得られ
    る請求項1に記載の活性汚泥処理装置。
  3. 【請求項3】 前記記憶手段に、さらに、前記活性汚泥
    処理試験における初期酸化還元電位の値と試験処理過程
    中の酸化還元電位の値との比が記憶されている請求項2
    に記載の活性汚泥処理装置。
  4. 【請求項4】 前記活性汚泥処理装置が前記活性汚泥槽
    内の好気性微生物に栄養を補給するための栄養タンクと
    この栄養タンクから活性汚泥槽に栄養を供給する供給手
    段とを備え、前記処理過程判定手段が、活性汚泥槽にお
    ける活性汚泥処理過程が前記設定された処理過程にそっ
    て推移していないと判定した場合に、前記供給手段に前
    記栄養タンクから活性汚泥槽に栄養を供給するよう指令
    信号を出力する請求項1に記載の活性汚泥処理装置。
  5. 【請求項5】 前記処理過程判定手段が、活性汚泥槽に
    おける活性汚泥処理過程が前記設定された処理過程にそ
    って推移していないと判定した場合に、前記原水槽から
    活性汚泥槽に原水を供給する供給手段に負荷を減少させ
    るように指令信号を出力する請求項1に記載の活性汚泥
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記処理過程判定手段が、活性汚泥槽に
    おける活性汚泥処理過程が前記設定された処理過程にそ
    って推移していないと判定した場合に、前記活性汚泥槽
    に曝気用の空気を供給する空気供給手段に空気の供給量
    を増減させるように指令信号を出力する請求項1に記載
    の活性汚泥処理装置。
  7. 【請求項7】 前記記憶手段が、活性汚泥槽における種
    々の処理条件と、この処理条件ごとにそれぞれ設定され
    た活性汚泥処理過程における酸素利用速度の値および酸
    化還元電位の値とを記憶し、 前記処理過程判定手段が、前記記憶手段に記憶されてい
    る前記酸素利用速度の値および酸化還元電位の値のなか
    からその時の処理条件に対応する値を読み出して、活性
    汚泥処理過程がそれぞれの処理条件における設定された
    活性汚泥処理過程にそって推移されているか否かを判定
    する請求項1に記載の活性汚泥処理装置。
  8. 【請求項8】 前記記憶手段に記憶される処理条件ごと
    の酸素利用速度の値および酸化還元電位の値が、各処理
    条件においてあらかじめ設定された処理過程で推移され
    る活性汚泥処理試験によってそれぞれ得られる請求項7
    に記載の活性汚泥処理装置。
  9. 【請求項9】 前記記憶手段に、さらに、前記活性汚泥
    処理試験における初期酸化還元電位の値と試験処理過程
    中の酸化還元電位の値との比が、それぞれの処理条件ご
    とに記憶されている請求項8に記載の活性汚泥処理装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010086936A (ko) * 2000-03-04 2001-09-15 김창원 고농도 영양염 함유 폐수 처리를 위한 고도 처리공정 및처리장치
JP2005305441A (ja) * 1997-05-30 2005-11-04 Mitsubishi Electric Corp 廃水のオゾン処理方法およびオゾン処理装置
CN114426327A (zh) * 2020-10-10 2022-05-03 中国石油化工股份有限公司 一种停工检修后污水处理场生化单元快速启动的方法

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