JPH07185584A - 排水処理装置 - Google Patents

排水処理装置

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JPH07185584A
JPH07185584A JP33348593A JP33348593A JPH07185584A JP H07185584 A JPH07185584 A JP H07185584A JP 33348593 A JP33348593 A JP 33348593A JP 33348593 A JP33348593 A JP 33348593A JP H07185584 A JPH07185584 A JP H07185584A
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JP
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aeration
wastewater
tank
aeration amount
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JP33348593A
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English (en)
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Nobuyuki Kawase
信行 川瀬
Shigeyuki Shimamoto
栄徹 嶋本
Katsuhiro Suzuki
勝博 鈴木
Atsushi Idota
篤 井戸田
Daisuke Masuda
大輔 増田
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Nippon Sharyo Ltd
Original Assignee
Nippon Sharyo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浄化能力が高くしかも安定した処理を行なう
ことができる排水処理装置を提供すること。 【構成】 第1曝気槽3では、溶存酸素量検出装置1
3,pH検出装置14,酸化還元電位検出装置15によ
って、排水の状態として、DO値,pH値,ORP値を
検出する(ステップ100)。次に、ファジィ推論を用
い、検出したpH値に基づいて、即ち検出したpH値と
pH値の目標値との偏差(pH偏差)及びpH値の変化
率(pH変化率)に基づいて、pH値がその目標範囲内
に入る様に、必要な曝気量(制御曝気量)を算出する
(ステップ140)。次に、この算出した制御曝気量に
基づいて、インバータ10を制御して曝気量を調節する
制御を行なう(ステップ160)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば工場等の製造工
程などから排出される排水を、活性汚泥法を用いて浄化
する排水処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば工場からの排水を処理
する場合には、排水処理装置の活性汚泥を投入した処理
槽内に排水を導入し、この処理槽内に空気を吹き込むこ
とにより、排水と活性汚泥とを混合・曝気攪拌して浄化
を行なっていた。そして、この混合・曝気攪拌の処理を
行なう場合には、例えば処理槽内に一定量の空気を供給
する操作を行なっていた。或は、より効率よく浄化を行
うために、処理槽内の溶存酸素量(DO量)をある一定
値に保つような曝気量制御を行なっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
な従来技術では、下記〜の問題点があり、必ずしも
好ましくない。 つまり、工場からの排水は、流量,濃度が時間や季節
により変動して、活性汚泥の負荷が常に変動するのに対
し、定量的に曝気量を決定する方式では、この様な負荷
の変動に対応しきれずに、常に安定した処理を行なうこ
とが困難であった。
【0004】溶存酸素量による曝気量制御において
は、曝気攪拌によって発生する気泡が溶存酸素量検出装
置の検出部に接触すると、測定値が正当な値と大きく異
なり、そのため正規の曝気量制御が行われず、処理性の
低下を招くという問題がある。 微生物には至適pHがあるが、過曝気になると硝化反
応が起こり、pHが低下して微生物の浄化能力が低下し
てしまう。
【0005】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものであり、浄化能力が高くしかも安定した処理を
行なうことができる排水処理装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の請求項1の発明は、図1(a)に例示する様に、処理
槽内にて排水と活性汚泥とを混合・曝気攪拌して浄化を
行なう排水処理装置において、前記処理槽内の排水に空
気を供給する曝気手段M1と、前記処理槽内の排水のp
H値を検出するpH値検出手段M2と、該pH値検出手
段M2によって検出した排水のpH値に基づいて、pH
値を目標値に近づく様に、前記曝気手段M1を制御して
曝気量を調節する曝気量制御手段M3と、を備えたこと
を特徴とする排水処理装置を要旨とする。
【0007】請求項2の発明は、図1(b)に示す様
に、処理槽内にて排水と活性汚泥とを混合・曝気攪拌し
て浄化を行なう排水処理装置において、前記処理槽内の
排水に空気を供給する曝気手段M4と、前記処理槽内の
排水のpH値を検出するpH値検出手段M5と、該pH
値検出手段M5によって検出されたpH値とpH値の目
標値との偏差を算出する偏差算出手段M6と、前記pH
値検出手段M5によって検出された過去のpH値と現在
のpH値とに基づいて、pH値の推移を算出する推移算
出手段M7と、前記偏差算出手段M6によって算出され
たpH値の偏差及び推移算出手段M7によって算出され
たpH値の推移に基づいて、pH値が目標値に近づく様
な曝気量を設定する曝気量設定手段M8と、該曝気量設
定手段M8によって設定された曝気量に基づいて、前記
曝気手段M4を制御して曝気量を調節する曝気量制御手
段M9と、を備えたことを特徴とする排水処理装置を要
旨とする。
【0008】請求項3の発明は、前記曝気量設定手段
が、前記pH値の偏差及びpH値の推移と曝気量との関
係を示すファジィルールを用い、ファジィ推論によって
曝気量を算出することを特徴とする前記請求項2記載の
排水処理装置を要旨とする。
【0009】請求項4の発明は、前記pH値が目標値の
設定範囲内に入りしだい、前記pH値に基づいた同様な
曝気量の制御を、溶存酸素量に基づいて行なうことを特
徴とする前記請求項1ないし請求項3のいずれか記載の
排水処理装置を要旨とする。
【0010】ここで、前記処理槽の下流側には、一般
に、活性汚泥を沈降させるための沈降槽が設けられる
が、この処理槽と沈降槽の間には、処理槽にて浄化され
た排水を好気状態に保って更に浄化を促進するために、
他の曝気槽を設けることが好ましい。尚、この追加の曝
気槽においては、好気状態を検出する手段(例えば酸化
還元電位の検出装置)を設け、この検出手段からの信号
に基づいて曝気量を制御することが望ましい。
【0011】
【作用】請求項1の発明は、検出した排水のpH値に基
づいて、pH値を目標値に近づく様に曝気量を調節する
ものである。つまり、従来の溶存酸素量を検出して曝気
量を制御する装置と異なり、pH検出装置は気泡による
値の変動が少ないので、適正に検出されたpH値に基づ
いて、より確実に曝気量の制御を行なうことが可能とな
る。また、微生物の活性に直接に影響を与えるpH値を
検出しそれを好適な目標値に調節することによって、処
理状態を精密に監視・把握して制御することが可能とな
るので、例えば過曝気による硝化反応の発生を防止し、
常に安定した処理を行なうことができる。
【0012】請求項2の発明は、算出されたpH値の目
標値からの偏差及びpH値の推移(例えば変化率)に基
づいて、pH値が目標値に近づく様な曝気量を設定し、
この設定された曝気量に基づいて曝気量を調節するもの
である。これによって、より精密に曝気量を制御して好
適にpH値を調節して、安定した処理が可能となる。
【0013】特に請求項2において、pH値の偏差及び
pH値の推移と曝気量との関係を示すファジィルールを
用い、ファジィ推論によって曝気量を算出する、いわゆ
るファジィ制御を行なう場合には、制御の手法及び調節
等が簡易化されるにもかかわらず、安定して好適に制御
を行なうことが可能となる。尚、pH値の推移は、過去
の曝気量の状態の影響を受けることが多いため、この曝
気量の履歴も合わせてファジィ推論することによって、
良好な制御が期待できる。
【0014】また、pH値が目標値の設定範囲内に入り
しだい、pH値に基づいた(例えばファジィ制御等の)
同様な曝気量の制御を、溶存酸素量に基づいて行なう場
合には、pH値だけでなく溶存酸素量も所望の値に設定
でき、浄化性能が一層向上することになる。
【0015】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。尚、図2は第1実施例の排水処理装置のシステ
ム構成を示す説明図である。
【0016】(第1実施例)図2に示す様に、本実施例
の排水処理装置1は、例えば工場等の排水の浄化に使用
される装置であり、排水が最初に導入される調整槽2
と、調整槽2の下流に設けられて活性汚泥による浄化が
行なわれる第1曝気槽3と、第1曝気槽3の下流側に設
けられて排水の更なる浄化が行われる第2曝気槽4と、
第2曝気槽4の下流に設けられ活性汚泥を沈降させる沈
降槽5とが設けられている。
【0017】以下各構成について説明する。前記調整槽
2は、例えば工場排水等の排水を一旦貯えて、第1曝気
槽3内の排水の滞留量を一定レベルに保つための槽であ
り、この調整槽2には、排水を汲み上げて(原水とし
て)第1曝気槽3に供給するポンプ7が設けられてい
る。
【0018】前記第1曝気槽3には、空気を排水中に吹
き込む曝気装置8が設けられ、この曝気装置8には、一
定量の空気を供給する第1ブロア9と、インバータ10
によって曝気量の調節が行われる第2ブロア11とが接
続されている。また、第1曝気槽3には、槽内の排水の
状態を検出するために、溶存酸素量(DO)検出装置1
3と、pH検出装置14と、酸化還元電位(ORP)検
出装置15とが設けられている。上述したインバータ1
0,溶存酸素量検出装置13,pH検出装置14,酸化
還元電位検出装置15は、コンピュータとして構成され
る電子制御装置17に接続されており、検出されたDO
値,pH値,ORP値が入力されるとともに、曝気量を
調節するためにインバータ10に制御信号が送られる。
【0019】前記第2曝気槽4は、前記第1曝気槽3と
槽の下部の開口部20にて連通されており、第1曝気槽
3にて浄化された排水が供給される。この第2曝気槽4
には、排水の状態を好気状態に保つために散気管21が
設けられ、散気管21にはインバータ22によって曝気
量の調節が行われる第3ブロア23が接続されている。
また、第2曝気槽4には、第1曝気槽3と同様に、溶存
酸素量検出装置25,pH検出装置26,酸化還元電位
検出装置27が設けられ、インバータ22とともに前記
電子制御装置17に接続されている。尚、この第2曝気
槽4で、排水を好気状態に保つために曝気を行なう理由
は、排水浄化の更なる促進とともに、沈降槽5にて活性
汚泥が嫌気状態になると、脱窒が発生し活性汚泥が浮上
するという異常現象の防止、また、過曝気による活性汚
泥フロックの解体による沈降性悪化を防止するためであ
る。
【0020】前記沈降槽5は、前記第2曝気槽4と槽の
中央部の開口部29にて連通されており、第2曝気槽4
にて好気状態にされた排水が供給される。この沈降槽5
にて活性汚泥が沈降されて上澄み液と分離されるが、沈
降した活性汚泥は第1曝気槽3に返送され、上澄み液は
浄化済みの処理水として外部に排出される。
【0021】次に、上述した構成を備えた本実施例の排
水処理装置1の制御について、図2及び図3のフローチ
ャートを参照して説明する。 本実施例では、工業排水は、まず、調整槽2に導入さ
れ、ついで、ポンプ7によって、第1曝気槽3に供給さ
れる。
【0022】第1曝気槽3では、溶存酸素量検出装置
13,pH検出装置14,酸化還元電位検出装置15に
よって、排水の状態として、DO値,pH値,ORP値
を検出する(ステップ100)。そして、pH値が目標
範囲か否かを判定し(ステップ110)、目標範囲であ
る場合は、検出したDO値に基づいて、DO値が(pH
値の目標範囲とは別の)目標範囲か否かを判定し(ステ
ップ120)、その目標範囲内であれば、この制御状態
を保つ処理を行なって(ステップ130)、一旦本処理
を終了する。
【0023】一方、pH値が目標範囲内にない場合に
は、後に詳述するファジィ推論を用い、検出したpH値
とpH値の目標値との偏差(pH偏差)及びpH値の変
化率(pH変化率)に基づいて、pH値が目標範囲内に
入る様に、必要な曝気量(制御曝気量)を算出する(ス
テップ140)。
【0024】また、pH値が目標範囲内であり、DO値
が目標範囲内でなければ、DO値のファジィ制御を行な
い、DO値が目標範囲に入る様に、必要な曝気量(制御
曝気量)を算出する(ステップ150)。そして、この
算出した制御曝気量に基づいて、インバータ10を制御
して曝気量を調節する制御を行なう(ステップ16
0)。
【0025】ここで、第1曝気槽3でのpH値に基づい
たファジィ制御について、図4を参照して説明する。
尚、図4(A)は、pH偏差及びpH変化率を条件とし
たファジィルールを示す表であり、図4(B)の(1)
はpH偏差及びpH変化率のメンバーシップ関数を示
し、その(2)は曝気量のメンバーシップ関数を示して
いる。
【0026】まず、入力変数(ファジィ変数)であるp
H偏差に対して、その入力変数が属するファジィ集合を
図4(B)(1)から選定する。同様にして、他の入力
変数であるpH変化率に対して、その入力変数が属する
ファジィ集合を図4(B)(1)から選定する。
【0027】次に、各々の入力変数が属するファジィ集
合に基づいて、図4(A)のファジィルールのいずれに
適合するかを選定する。そして、適合したファジィルー
ルごとに、pH偏差に対応する値(確からしさの度合)
とpH変化率に対応する値(確からしさの度合)とを比
較し、その小さい方の値(最小値)を採用する。
【0028】次に、図4(A)のファジィルールにおい
て、前記pH偏差及びpH変化率に対応する曝気量のフ
ァジィ集合に関するメンバーシップ関数に対して、前記
最小値による重みづけ処理を行なう。具体的には、最小
値と該当する曝気量のファジィ集合のメンバーシップ関
数とを掛け合わせる。
【0029】次に、同様な処理を他のファジィルールに
対しても行なって、各ファジィルール毎に重みづけされ
た曝気量のファジィ集合に関するメンバーシップ関数を
総て求める。次に、それらの曝気量のファジィ集合のメ
ンバーシップ関数を重ね合わせて、そして和集合をと
り、この重心を算出し、制御目標値である目標曝気量と
する。そして、この様にして算出した目標曝気量に基づ
いて制御を行なう。
【0030】ここで、前記図4におけるルールの詳細に
ついて説明するが、図4のPL,PS,ZR,NS,N
Lは、下記表1〜表3の様な内容に設定されている。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】そして、これらの表1〜表3を組み合わせ
て本実施例のファジィ制御の概略を示すと、下記表4の
様になる。
【0035】
【表4】
【0036】また、DO値に関するファジィ制御に関し
ては、図5に示す様なファジィルールとメンバーシップ
関数を用いて、上述したpH値に関するファジィ制御と
同様に行なうので、説明は省略する。 第2曝気槽4では、第1曝気槽3での処理と同様に、
まず、溶存酸素量検出装置25,pH検出装置26,酸
化還元電位検出装置27によって、第2曝気槽4におけ
る排水の状態として、DO値,pH値,ORP値を検出
する。
【0037】次に、上述した様なファジィ推論を用い、
検出したORP値とORPの目標値との偏差及びORP
値の変化率に基づいて、ORP値が目標範囲内に入る様
に必要な曝気量(制御曝気量)を算出し、この制御曝気
量に基づいてインバータ22を制御して曝気量を調節す
る制御を行なう。
【0038】尚、このORP値に関するファジィ制御に
関しては、図5に示す様なファジィルールとメンバーシ
ップ関数を用いて、上述したpH値,DO値に関するフ
ァジィ制御と同様に行なうので、説明は省略する。つま
り、この第2曝気槽4では、pH値ではなくORP値に
よる定値制御をファジィ制御によって行なう。このOR
P値を使用することにより、排水の状態が好気雰囲気で
あるか嫌気雰囲気であるかを、その出力(例えば好気雰
囲気である場合には+50mV〜150mV)によって
広いレンジに亘って検出できるので、排水の状態を好適
に検出して制御できることになる。
【0039】沈降槽5では、第2曝気槽4から送られ
た排水の活性汚泥を沈降することによって、排水を活性
汚泥と上澄み液に分離する。そして、活性汚泥は第1曝
気層3に返送し、一方、上澄み液は槽上部から排出する
ことによって、排水の浄化処理を完了する。
【0040】この様に、本実施例の排水浄化装置1で
は、ファジィ制御によって第1曝気槽槽3内の排水のp
H値を好適値に保つことができるので、微生物の処理能
力が向上し、よって排水の浄化能力を向上することがで
きる。特に、曝気量が過大になると、硝化反応が発生し
てpH値が低下することにより、浄化能力が低下する
が、本実施例では、pH値が好適な値となる様に曝気量
を制御しているので、浄化能力が低下することを防止で
きるという顕著な効果を奏する。
【0041】更に、本実施例では、pH値が目標範囲に
達した場合には、DO値によるファジィ制御を行なって
いるので、一層精密で好適な制御を行なうことができ
る。また、第2曝気槽4では、ファジィ制御によって排
水のORP値を好適に保つことができるので、排水を好
気状態に保つことができる。よって、沈降槽5における
脱窒を防止できるとともに、過曝気をも防止できるの
で、沈降槽5での活性汚泥と上澄み液との分離が容易に
なる。
【0042】次に、本実施例の効果を確認するために行
った実験例について説明する。 (実験例1)本実験では、上述した実施例と同様な構造
の第1曝気槽(50kL容)と第2曝気槽(20kL
容)とを備えた排水処理装置を使用し、BOD;550
0mg/Lの原水を用いて、実際に浄化処理を行った。
【0043】実験条件として、装置の運転は、当初滞留
時間;3日,BOD容積負荷;1.8kg/m3日とし、
目標pH値を7.4として、pH値の変化を調べた。そ
の結果を図6に示すが、図6(A)は本実施例のファジ
ィ制御を行わない比較例であり、図6(B)は上述した
ファジィ制御を行った例である。
【0044】図6から明かな様に、本実施例の制御を行
った場合には、pH値の目標値からのずれが小さく、排
水の浄化に好適であることがわかる。また、排水の透視
度に関しても、本実施例の制御を行ったものは、従来1
0cmであったものが20cm以上と向上した。
【0045】(第2実施例)次に、第2実施例について
説明する。本実施例の排水処理装置は、前記第1実施例
の第2曝気槽に相当する構成がないことが大きな特徴で
ある。
【0046】図7に示す様に、本実施例の排水処理装置
31には、排水が最初に導入される調整槽32と、調整
槽32の下流に設けられて活性汚泥による浄化が行なわ
れる第1曝気槽33と、第1曝気槽33の下流側に設け
られて活性汚泥を沈降させる沈降槽35とが設けられて
いる。
【0047】前記調整槽32には、排水を汲み上げて第
1曝気槽33に供給するポンプ37が設けられている。
前記第1曝気槽33には、散気管38,pH検出装置4
4,酸化還元電位検出装置45とが設けられ、散気管3
8には、インバータ40によって曝気量の調節が行われ
るブロア41が接続されている。また、インバータ4
0,pH検出装置44,酸化還元電位検出装置45は、
電子制御装置47に接続されており、検出されたpH
値,ORP値が入力されるとともに、インバータ40に
制御信号が送られる。
【0048】前記沈降槽35では、活性汚泥が沈降され
て上澄み液と分離されるが、沈降した活性汚泥は第1曝
気槽33に返送され、上澄み液は浄化済みの処理水とし
て外部に排出される。本実施例では、pH値の目標値を
第1実施例より低く(例えば6.8に)設定している。
そして、前記第1実施例と同様に、検出したpH値に基
づき、前記図4で使用したのと同様なファジィルール及
びメンバーシップ関数を使用して曝気量を調節するファ
ジィ制御を行なっている。
【0049】従って、前記第1実施例と同様に、ファジ
ィ制御によって第1曝気槽33内の排水のpH値を好適
に値に保つことができるので、微生物の処理能力が向上
し、よって排水の浄化能力を向上することができるとと
もに、硝化反応の発生も防止することができる。
【0050】次に、本実施例の効果を確認するために行
った実験例について説明する。 (実験例2)本実験では、上述した実施例と同様な構造
の第1曝気槽(250kL容)を備えた排水処理装置を
使用し、BOD;400mg/Lの原水を用いて、実際
に浄化処理を行った。
【0051】実験条件として、装置の運転は、当初滞留
時間;1日,BOD容積負荷;0.3kg/m3日とし、
目標pH値を6.8として、pH値の変化を調べた。そ
の結果を図8に示すが、図8(A)は本実施例のファジ
ィ制御を行わない比較例であり、図8(B)は上述した
ファジィ制御を行った例である。また、同時に。透視度
の測定も行ない、その結果を図9(A)に示した。更
に、処理水のCODMnの変化も測定し、その結果を図
9(B)に示した。
【0052】図8から明かな様に、本実施例の制御を行
った場合には、pH値は日数が経過するに従って目標値
に収束し、排水の浄化に好適であることがわかる。ま
た、図9(A)から明かな様に、排水の透視度に関して
も、本実施例の制御を行ったものは、従来10cmであ
ったものが20cm以上と向上した。
【0053】更に、図9(B)から明かな様に、従来の
ものは、浄化の程度が低いが、本実施例のものは、CO
DMnが10mg/L以下と小さくなっており、好適で
ある。尚、本発明は、上記実施例に何等限定されず、本
発明の要旨の範囲内において各種の態様で実施できるこ
とは勿論である。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した様に、請求項1の排水処理
装置では、検出したpH値に基づいてpH値を目標値に
近づく様に曝気量を調節するが、pH検出装置は気泡に
よる値の変動が少ないので、確実に排水の状態を把握し
て曝気量を最適な値に制御でき、よって、浄化能力が向
上するという効果がある。更に、微生物の活性に大きな
影響を与えるpH値を検出し、それを好適な目標値に直
接に調節することによって、常に最適な処理状態に設定
でき、例えば過曝気による硝化反応の発生を防止し、安
定した処理を行なうことができるという特長がある。
【0055】また、請求項2の排水処理装置では、算出
されたpH値の目標値からの偏差及びpH値の推移に基
づいて、pH値が目標値に近づく様な曝気量を設定して
調節するので、より精密な曝気量の制御が実現でき、よ
って、最適なpH値の調節及び安定した処理を実現する
ことができる。
【0056】特に、pH値の偏差及びpH値の推移に基
づいて、ファジィ制御によって曝気量を調節する場合に
は、制御や調整等が簡易化されるにもかかわらず、一層
好適な処理を行なうことができるという顕著な効果を奏
する。また、pH値が目標値の設定範囲内に入りしだ
い、同様に溶存酸素量を目標値に調節する制御を行なう
場合には、更に浄化性能が向上するという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成を示し、(a)は請求項1
の発明の概略構成図,(b)は請求項2の発明の概略構
成図である。
【図2】 第1実施例の排水処理装置の全体構成を示す
説明図である。
【図3】 第1実施例の制御の手順を示すフローチャー
トである。
【図4】 ファジィ制御に用いる値を示し、(A)はフ
ァジィルールを示すマップ、(B)はメンバーシップ関
数を示すグラフである。
【図5】 他のファジィ制御に用いる値を示し、(A)
はファジィルールを示すマップ、(B)はメンバーシッ
プ関数を示すグラフである。
【図6】 実験例1のpH値の変化を示し、(A)は従
来例を示すグラフ,(B)は本実施例を示すグラフであ
る。
【図7】 第2実施例の排水処理装置の全体構成を示す
説明図である。
【図8】 実験例2のpH値の変化を示し、(A)は従
来例を示すグラフ,(B)は本実施例を示すグラフであ
る。
【図9】 実験例2の結果を示し、(A)は透視度を示
すグラフ,(B)はCODMnを示すグラフである。
【符号の説明】
1,31…排水処理装置 3,33…第1曝気
槽 4…第2曝気槽 5,35…沈降槽 8…曝気装置 13,25…溶存酸
素量検出装置 14,26,44…pH検出装置 15,,27,45…酸化還元電位検出装置 17,47…電子制御装置 21,38…散気管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井戸田 篤 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内 (72)発明者 増田 大輔 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理槽内にて排水と活性汚泥とを混合・
    曝気攪拌して浄化を行なう排水処理装置において、 前記処理槽内の排水に空気を供給する曝気手段と、 前記処理槽内の排水のpH値を検出するpH値検出手段
    と、 該pH値検出手段によって検出した排水のpH値に基づ
    いて、pH値を目標値に近づく様に、前記曝気手段を制
    御して曝気量を調節する曝気量制御手段と、 を備えたことを特徴とする排水処理装置。
  2. 【請求項2】 処理槽内にて排水と活性汚泥とを混合・
    曝気攪拌して浄化を行なう排水処理装置において、 前記処理槽内の排水に空気を供給する曝気手段と、 前記処理槽内の排水のpH値を検出するpH値検出手段
    と、 該pH値検出手段によって検出されたpH値とpH値の
    目標値との偏差を算出する偏差算出手段と、 前記pH値検出手段によって検出された過去のpH値と
    現在のpH値とに基づいて、pH値の推移を算出する推
    移算出手段と、 前記偏差算出手段によって算出されたpH値の偏差及び
    推移算出手段によって算出されたpH値の推移に基づい
    て、pH値が目標値に近づく様な曝気量を設定する曝気
    量設定手段と、 該曝気量設定手段によって設定された曝気量に基づい
    て、前記曝気手段を制御して曝気量を調節する曝気量制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする排水処理装置。
  3. 【請求項3】 前記曝気量設定手段が、前記pH値の偏
    差及びpH値の推移と曝気量との関係を示すファジィル
    ールを用い、ファジィ推論によって曝気量を算出するこ
    とを特徴とする前記請求項2記載の排水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記pH値が目標値の設定範囲内に入り
    しだい、前記pH値に基づいた同様な曝気量の制御を、
    溶存酸素量に基づいて行なうことを特徴とする前記請求
    項1ないし請求項3のいずれか記載の排水処理装置。
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