JPH07131756A

JPH07131756A - タイムラプスビデオテープレコーダ

Info

Publication number: JPH07131756A
Application number: JP5293965A
Authority: JP
Inventors: Shunei Hamaguchi; 俊英浜口
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1993-10-30
Filing date: 1993-10-30
Publication date: 1995-05-19

Abstract

(57)【要約】【目的】スキュー歪みを防止する記録時のヘッドドラ
ムの回転数の過渡的な減速補正後に、迅速にヘッドドラ
ムの回転数を規定回転数に復帰し、減速補正の弊害を防
止する。【構成】記録終了毎にヘッドドラム３の回転数を強制
的に引上げて規定回転数に迅速復帰する強制加速手段２
３を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、監視記録等に用いられ
るヘリカルスキャン走査方式のタイムラプスビデオテー
プレコーダ（以下「ビデオテープレコーダ」を「ＶＴ
Ｒ」という）に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種タイムラプスＶＴＲは、ヘ
リカルスキャン走査方式の一般的なＶＴＲと同じ構成で
長時間にわたる監視画像等の各種時間経過の画像を記
録，再生するため、特開昭６２−１６６６７１号公報
（Ｈ０４Ｎ５／９１）等に記載されているように、テ
レビ信号等の映像信号を齣落しにより間欠的に記録す
る。

【０００３】この間欠的な記録においては、前記公報に
も記載されているように、テープ走行のサーボ制御によ
り磁気テープが規定速度より低速で定速走行するか又は
間欠的に規定速度で走行する。また、記録，再生用の回
転ヘッドを搭載したヘッドドラムは、通常、ドラムサー
ボのサーボ制御により規定回転数で定速回転する。

【０００４】そして、ヘッドドラムに磁気テープが一定
角度巻付いて走行し、磁気テープにテレビカメラ等の映
像信号が間欠的にヘリカルスキャン走査で記録される。
ところで、記録する映像信号がＮＴＳＣ方式のインタレ
ース走査の信号であれば、この信号の１フィールドは２
６２．５Ｈ（Ｈは水平走査線）により構成され、毎フィ
ールドに０．５Ｈの端数が生じるとともにこの端数がフ
ィールド毎にフィールドの先頭，未尾に交互に位置す
る。なお、先頭に前記端数が生じるフィールドはａフィ
ールドと呼ばれ、未尾に前記端数が生じるフィールドは
ｂフィールドと呼ばれる。

【０００５】そして、前記の間欠記録により映像信号が
１フィールドずつ例えばＶＨＳ（登録商標）方式で磁気
テープに記録される場合、図３に示すように、磁気テー
プ１に１フィールドのトラック２が順次に記録形成さ
れ、このとき、各トラック２の１フィールドは記録時の
フィールド条件によってａフィールド又はｂフィールド
になる。

【０００６】なお、図３の〈１〉，〈２〉，…，〈５２
５〉は１フレームを構成する第１〜５２５の水平走査線
の記録エリアを示し、それぞれのエリア境界に水平同期
信号が位置する。また、図中の矢印線アはテープ走行を
示し、矢印線イはヘッドスキャン方向を示す。

【０００７】そして、磁気テープ１の各トラック２に
０．５Ｈの端数の記録が生じるため、記録したテープ１
を一般的なフィールドスチルの静止画再生又はフィール
ドスチルとテープ送りとを組合せた間欠送り再生により
再生しようとすると、同一のトラック２のくり返し再生
により、図４に示すように再生された映像信号ＶＩＤＥ
Ｏは毎フィールドのつなぎ目部分に０．５Ｈの端数が生
じる。

【０００８】しかも、この０．５Ｈの端数が常にフィー
ルドの未尾に生じる場合、映像信号ＶＩＤＥＯの再生画
面上部にスキュー歪みが発生する。そして、この種タイ
ムラプスＶＴＲにおいては、その用途等から静止画の再
生画質が重要視されるため、前記のスキュー歪みを低減
する必要がある。

【０００９】このスキュー歪みの防止策として、従来よ
り記録時のヘッドドラムの回転数を規定回転数から過渡
的に引下げて落し、磁気テープ１の各トラック２の１フ
ィールドの記録に端数が生じないようにすることが行わ
れている。

【００１０】つぎに、前記従来のスキュー歪みの防止策
の具体的構成につき、本願発明の１実施例に対応する図
１を参照して説明する。図１はほぼヘッドドラム３の駆
動ブロックを示し、ドラム３は一般的なヘリカルスキャ
ンヘッド走査方式のＶＴＲの場合と同様、１８０゜離れ
た相互に逆アジマスの１対の回転ヘッド４を搭載する。

【００１１】そして、ドラム３はモータ５により回転
し、その回転位置（位相），回転数（速度）は回転位相
検出器（ＰＧ）６，周波数発電機（ＦＧ）７により検出
される。さらに、検出器６の位相検出信号はＲＦスイッ
チングパルス回路８により遅延等が施されてヘッド切換
信号に加工され、この信号が位相制御回路９等に供給さ
れる。

【００１２】また、記録時は記録映像端子１０の記録映
像信号の垂直同期信号を基準にしてドラム３の回転位相
をサーボ制御するため、端子１０の記録映像信号を映像
処理回路１１により処理して得られた垂直同期信号が位
相制御回路９に基準信号として供給される。

【００１３】そして、位相制御回路９は垂直同期信号を
基準にしてヘッド切換信号の位相誤差を検出し、誤差に
応じて変化する位相の誤差信号を形成する。一方、周波
数発電機７の速度検出信号は速度制御回路１２に供給さ
れ、この回路１２は速度検出信号の周波数弁別等により
速度の誤差信号を形成する。

【００１４】そして、制御回路９，１２の両誤差信号が
加算器１３により合成され、この合成により形成された
サーボ制御の誤差信号がサーボアンプ１４により増幅さ
れて制御電圧としてモータ５に供給され、モータ５がサ
ーボ制御で駆動される。この駆動によりドラム３が記録
映像信号に同期した規定の回転数で定速回転する。

【００１５】さらに、設定されたインターバルで１フィ
ールド又は１フレームの記録をくり返すため、ＲＦスイ
ッチングパルス回路８のヘッド切換信号が論理ゲート等
で形成された論理回路１５にも供給され、この論理回路
１５はヘッド切換信号の分周等により記録期間τｒを設
定する記録ゲート信号を形成する。

【００１６】そして、この記録ゲート信号により記録ス
イッチ１６が記録期間τｒ毎にオンし、このとき、映像
処理回路１１により加工された記録映像信号がスイッチ
１６，記録アンプ１７を介してヘッド４に供給される。
この供給により、ドラム３に巻付いて低速又は規定速度
で走行する磁気テープ１に図３と同様の各１トラック２
の記録が行われる。

【００１７】ところで、記録期間τｒのドラム３の回転
数を位相，速度の誤差信号に基づく規定回転数に保持す
ると、各１トラック２に前述の０．５Ｈの端数が生じて
再生時にスキュー歪みが発生する。そこで、スキュー歪
みの防止策として、アンプ１２の入力側とアースとの間
に、逆流防止用のダイオード１８，プルダウン用の抵抗
１９，減速スイッチ２０を直列接続した減速補正パルス
加算回路２１からなる強制減速手段２２が設けられる。

【００１８】また、論理回路１５の減速制御ゲート処理
により記録期間τｒの直前の一定期間τａのみスイッチ
２０をオンする低速制御信号を形成し、この信号により
スイッチ２０をオン，オフする。

【００１９】このオン，オフにより、アンプ１２に供給
するサーボ制御の誤差信号を記録開始毎に一定期間τａ
だけローレベル（アースレベル）の減速補正パルスに
より過渡的に引下げ、モータ５の制御電圧を低減してド
ラム３の記録時の回転数を規定回転数から０．５Ｈの端
数が生じない回転数に引下げて補正する。この補正によ
り磁気テープ１の各トラック２に１フィールドの映像信
号として、０．５Ｈの端数のない信号が記録され、再生
時のフィールドスチルによるスキュー歪みの発生が防止
される。

【００２０】

【発明が解決しようとする課題】前記従来のタイムラプ
スＶＴＲの場合、減速補正手段２２により過渡的に引下
げられたドラム３の回転数は、つぎの記録の期間τａに
達するまでに規定回転数に復帰する必要があるが、その
復帰がサーボ制御の誤差信号のみに基づいて徐々に行わ
れるため、とくに、間欠記録のインターバル（間隔）が
短いときに、規定回転数に復帰しない事態が生じる。

【００２１】すなわち、間欠記録のインターバルが例え
ば１フィールドの記録期間τ₁に比して十分に長い期間
Ｔαに設定されたときは、図５に示すように記録期間τ
₁直前の例えば１フィールドの減速補正パルスにより
モータ５の制御電圧が過渡的に著しく低下しても、その
後、速度の誤差信号がドラム３の回転数を規定回転数に
戻すように変化してパルスの消滅後のモータ５の制御
電圧が徐々に上昇し、つぎにパルスが発生するまで
に、制御電圧が安定化してドラム３の回転数が規定回転
数に復帰する。

【００２２】しかし、間欠記録のインターバルが１フィ
ールドの記録期間τ₁に比して十分に短い例えば３フィ
ールドの期間Ｔβに設定されたときは、図６に示すよう
に図５の場合と同様の１フィールドの減速補正パルス
によりモータ５の制御電圧が過渡的に著しく低下し、そ
の後、速度の誤差信号が変化してモータ５の制御電圧が
上昇しても、その上昇が緩かであるため、つぎにパルス
が発生するまでにはパルスの減速を相殺する加速が
行われず、ドラム３の回転数が規定回転数に復帰しな
い。

【００２３】そして、減速補正パルスが発生するとき
にドラム３の回転数が規定回転数を下回るようになる
と、パルスが発生する毎に回転数が下がり、しかも、
回転位相の誤差も増大し、最終的には、速度，位相に一
定の偏差が生じた状態で回転位相，回転数が安定化す
る。

【００２４】この場合、スキュー歪みの発生が防止でき
ないばかりか、垂直同期信号の記録位置が正規の位置か
らずれていわゆる「Ｖガタ」と呼ばれる同期のずれが発
生する等の種々の弊害が生じる問題点がある。本発明
は、記録時のヘッドドラムの回転数を過渡的な減速補正
後に迅速に規定回転数に復帰するようにし、減速補正後
の復帰の遅れに伴う弊害を防止することを目的とする。

【００２５】

【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明のタイムラプスＶＴＲにおいては、記録終
了毎にヘッドドラムの回転数を強制的に引上げて規定回
転数に迅速復帰する強制加速手段を備える。そして、こ
の強制加速手段は、記録終了毎にヘッドドラムのサーボ
制御の誤差信号に回転数上昇極性の加速補正パルスを一
定時間加算する加速補正パルス加算回路により形成する
ことが望ましい。

【００２６】

【作用】前記のように構成された本発明のタイムラプス
ＶＴＲの場合、強制加速手段により毎記録の終了時にヘ
ッドドラムの回転数が強制的に規定回転数に復帰するた
め、間欠記録のインターバルが短いときにもつぎの記録
時の過渡的な減速補正がヘッドドラムの規定回転数の状
態で施され、減速補正後の復帰の遅れに伴う弊害が生じ
ない。

【００２７】

【実施例】１実施例について、図１及び図２を参照して
説明する。図１において、従来構成と異なる点は、強制
加速手段２３を付加し、論理回路１５に加速制御ゲート
処理の機能を設けた点である。

【００２８】そして、強制加速手段２３はアンプ１４の
入力側と正電源端子２４との間に逆流防止用のダイオー
ド２５，プルアップ用の抵抗２６，加速スイッチ２７を
直列接続した加速補正パルス加算回路２８からなる。

【００２９】また、論理回路１５の加速制御処理によ
り、間欠記録の各記録期間ｔｒの終了直後の例えば１フ
ィールドの加速期間ｔｂのみ加速スイッチ２７をオンす
る加速制御信号が形成される。

【００３０】したがって、例えば図６と同じ間欠記録の
インターバルで記録する際は、図２に示すように、記録
期間τｒの直前に減速補正パルスがサーボ制御の誤差
信号に加算されてモータ５の制御電圧が過渡的に低減さ
れ、記録期間τｒが終了すると、その直後に回転数上昇
極性，すなわち正極性の加速補正パルスがサーボ制御
の誤差信号に加算されてモータ５の制御電圧が強制的に
上昇補正される。

【００３１】そのため、記録時にはドラム３の回転数が
規定回転数より低下して０．５Ｈの端数のないフィール
ド記録が行え、記録後はドラム３の回転数が迅速に規定
回転数に復帰し、間欠記録のインターバルが短くても、
毎記録期間τｒの直前の減速補正のときに、ドラム３が
確実に規定回転数で回転した状態になり、復帰の遅れに
伴う速度，位相の偏差が発生せず、スキュー歪みの発生
を防止できるとともに、従来の「Ｖガタ」と呼ばれる同
期のずれ等の弊害が生じることもない。

【００３２】なお、図２において、図６と同一符号は同
一のものを示す。また、補正パルス，の大きさ及び
期間τａ，τｂの長さは、つぎのように設定される。

【００３３】まず、補正パルスの大きさ及び減速期間
τａの長さは各１トラックの記録に０．５Ｈの端数が生
じないように設定され、具体的には、例えば１トラック
の記録長を２６３Ｈにするときには、２６３Ｈ／２６
２．５Ｈ＝１．００２により０．２％の減速を要するた
め、記録期間τｒの１フィールドの平均減速量が０．２
％になるように設定される。

【００３４】また、補正パルスの大きさ及び加速期間
τｂはつぎの減速までの間に前述の偏差が生じないよう
な加速が施されてドラム３の回転数が規定回転数に安定
するように設定され、具体的には補正パルスの大きさ
等によって定まる。

【００３５】そして、加速制御手段２３等の構成は実施
例に限定されるものではなく、例えばデジタル的に補正
する場合はマイクロコンピュータのソフトウエアにより
形成することもできる。また、映像信号の１フィールド
の走査線数等が異なる場合にも適用できるのは勿論であ
る。

【００３６】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているため、以下に記載する効果を奏する。強制加速手
段２３により毎記録の終了時にヘッドドラム３の回転数
が強制的に規定回転数に復帰するため、間欠記録のイン
ターバルが短いときにもつぎの記録時の過渡的な減速補
正がヘッドドラム３の規定回転数の状態で施され、減速
補正後の復帰の遅れと伴う弊害を防止することができ
る。また、強制加速手段２３を加速補正パルス加算回路
２８により形成すると、この加算回路２８の加速補正パ
ルスの加算により容易に前記弊害を防止することがで
き、極めて実用的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のタイムラプスビデオテープレコーダの
１実施例のブロック図である。

【図２】図１の動作説明用のタイミングチャートであ
る。

【図３】記録時に減速補正しない場合のテープ記録の説
明図である。

【図４】図３の記録の再生信号の説明図である。

【図５】従来装置の間欠記録のインターバルが長いとき
の動作説明用のタイミングチャートである。

【図６】従来装置の間欠記録のインターバルが短いとき
の動作説明用のタイミングチャートである。

【符号の説明】

１磁気テープ３ヘッドドラム２２強制減速手段２３強制加速手段２８加速補正パルス加算回路

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成５年１２月２５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００２３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００２３】そして、減速補正パルスが発生するとき
にドラム３の回転数が規定回転数を下回るようになる
と、パルスが発生する毎に回転数が下がり、その結果
回転位相の誤差が増大するが、これは制御電圧を上げる
ように働くため、最終的には、位相に一定の偏差が生じ
た状態で回転位相，回転数が安定化する。

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００３１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００３１】そのため、記録時にはドラム３の回転数が
規定回転数より低下して０．５Ｈの端数のないフィール
ド記録が行え、記録後はドラム３の回転数が迅速に規定
回転数に復帰し、間欠記録のインターバルが短くても、
毎記録期間τｒの直前の減速補正のときに、ドラム３が
確実に規定回転数で回転した状態になり、復帰の遅れに
伴う位相の偏差が発生せず、スキュー歪みの発生を防止
できるとともに、従来の「Ｖガタ」と呼ばれる同期のず
れ等の弊害が生じることもない。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】テープ走行を制御し、テレビ信号等のイ
ンタレース走査の映像信号を齣落しにより磁気テープに
間欠的に記録するとともに、記録時のヘッドドラムの回
転数をサーボ制御の規定回転数から過渡的に引下げて補
正するヘリカルスキャンヘッド走査方式のタイムラプス
ビデオテープレコーダにおいて、記録終了毎に前記ヘッドドラムの回転数を強制的に引上
げて前記規定回転数に迅速復帰する強制加速手段を備え
たことを特徴とするタイムラプスビデオテープレコー
ダ。
【請求項２】強制加速手段を、記録終了毎にヘッドド
ラムのサーボ制御の誤差信号に回転数上昇極性の加速補
正パルスを一定時間加算する加速補正パルス加算回路に
より形成したことを特徴とする請求項１記載のタイムラ
プスビデオテープレコーダ。