JPH0713143B2 - ポリフエニレンエ−テル樹脂の変性法 - Google Patents

ポリフエニレンエ−テル樹脂の変性法

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JPH0713143B2
JPH0713143B2 JP19799286A JP19799286A JPH0713143B2 JP H0713143 B2 JPH0713143 B2 JP H0713143B2 JP 19799286 A JP19799286 A JP 19799286A JP 19799286 A JP19799286 A JP 19799286A JP H0713143 B2 JPH0713143 B2 JP H0713143B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリフエニレンエーテル樹脂を改質する方法
にかかわり、ポリフエニレンエーテル樹脂が本来持つて
いるすぐれた耐熱性および機械的性質を損なうことな
く、成形加工性が改良された変性ポリフエニレンエーテ
ル樹脂を提供する。
〔従来の技術〕
ポリフエニレンエーテル樹脂は、耐熱性、機械際性質、
電気的性質等諸物性に優れており、さらに、比重も、ナ
イロン、ポリアセタール、PBTなどのエンジニアリング
プラスチツクスの中で最も小さい部類に属するところか
ら、情報機器のハウジングや自動車内装部品等各種分野
で幅広い用途で使用されている。
しかし、ポリフエニレンエーテル樹脂は、軟化温度が高
く、従つて、高い溶融粘度あるいは低い流動性のために
成形加工性に劣るという欠点を持つ。成形加工性を改良
する方法として、ポリフエニレンエーテル樹脂にポリス
チレン系樹脂を配合する方法が知られており(例えば、
米国特許第3,383,435号明細書参照)、このブレンド体
が各種用途において実用に供せられていることは周知の
通りである。ポリスチレン系樹脂の配合によりポリフエ
ニレンエーテル樹脂の成形加工性は確かに改良される
が、反面、ポリフエニレンエーテル樹脂の本来の特長で
ある優れた耐熱性とか機械的性質が損なわれることは避
け難い。他方、ポリフエニレンエーテル樹脂自体を変性
することによつて、成形加工性を改良する試みも提案さ
れており、例えば、特公昭52−30991号公報には、ラジ
カル開始剤の共存下にポリフエニレンエーテルに重合性
低分子量化合物をグラフトさせ、実質的に未変性のポリ
フエニレンエーテルを含有しないポリフエニレンエーテ
ルグラフト共重合体を製造する方法が記載されている。
しかし、ここで得られる変性ポリフエニレンエーテルに
おいても、ポリフエニレンエーテル樹脂本来の特性が損
なわれることは防ぎ難い。さらには、特開昭59−230053
号公報には、ポリフエニレンエーテル樹脂、またはこれ
とポリスチレン系樹脂との混合物にマレイミドおよびそ
のN−置換誘導体やN−置換マレインアミド酸を含むジ
エノフイル化合物を添加することにより、押出し条件下
での分子量の増大を抑制し、結果としてポリフエニレン
エーテル樹脂の成形加工性を改善する方法が提案されて
いる。しかし、ここにはラジカル開始剤の使用について
は記載がなく、化学的な変性を示唆する教示がない。と
もあれ、上記ジエノフイル化合物の添加は、ポリフエニ
レンエーテル含有樹脂組成物の機械的強度の低下をもた
らすことが認められるところから、この方法は、物性バ
ランスの点からも、ポリフエニレンエーテル樹脂の成形
加工性の改良法として実用的であるとは言えない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、従来技術に見られる欠陥を克服し、ポリフエ
ニレンエーテル樹脂本来の優れた耐熱性や機械的性質を
活かしつつポリフエニレンエーテル樹脂の成形加工性を
改善することを目的として、ポリフエニレンエーテル樹
脂にラジカル開始剤の存在下に特定の不飽和化合物を反
応させ、ポリフエニレンエーテル樹脂を化学的に変性す
る方法を提供する。
〔問題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、ポリフエニレンエーテル樹脂単独
またはポリフエニレンエーテル樹脂とビニル芳香族炭化
水素系樹脂との混合物にラジカル開始剤の存在下に不飽
和ジカルボン酸のモノアミド類またはジアミド類を反応
させ、ポリフエニレンエーテル樹脂を変性する方法を提
供する。
本発明の方法に用いるポリフエニレンエーテル樹脂と
は、一般式(I)で示される単環式フエノール (式中、R1は炭素数1〜3の低級アルキル基、R2および
R3は水素原子または炭素数1〜3の低級アルキル基であ
る。) の一種以上を酸化的に重縮合して得られるポリフエニレ
ンエーテル;このポリフエニレンエーテルにビニル芳香
族炭化水素系化合物をグラフト重合して得られる根幹に
ポリフエニレンエーテルを有するグラフト共重合体を包
含する。このポリフエニレンエーテルは、単独重合体で
あつても共重合体であつてもよい。
前記一般式(I)で示される単環式フエノールとして
は、例えば、2,6−ジメチルフエノール、2,6−ジエチル
フエノール、2,6−ジプロピルフエノール、2−メチル
−6−エチルフエノール、2−メチル−6−プロピルフ
エノール、2−エチル−6−プロピルフエノール、o−
クレゾール、2,3−ジメチルフエノール、2,3−ジエチル
フエノール、2,3−ジプロピルフエノール、2−メチル
−3−エチルフエノール、2−メチル−3−プロピルフ
エノール、2−エチル−3−メチルフエノール、2−エ
チル−3−プロピルフエノール、2−プロピル−3−メ
チルフエノール、2−プロピル−3−エチルフエノー
ル、2,3,6−トリメチルフエノール、2,3,6−トリエチル
フエノール、2,3,6−トリプロピルフエノール、2,6−ジ
メチル−3−エチルフエノール、2,6−ジメチル−3−
プロピルフエノール等が挙げられる。そして、これらの
単環式フエノールの一種以上の重縮合により得られるポ
リフエニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプ
ロピル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ(2−メチ
ル−6−エチル−1,4−フエニレン)エーテル、ポリ
(2−メチル−6−プロピル−1,4−フエニレン)エー
テル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フエニ
レン)エーテル、2,6−ジメチルフエノール/2,3,6−ト
リメチルフエノール共重合体、2,6−ジメチルフエノー
ル/2,3,6−トリエチルフエノール共重合体、2,6−ジエ
チルフエノール/2,3,6−トリメチルフエノール共重合
体、2,6−ジプロピルフエノール/2,3,6−トリメチルフ
エノール共重合体、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フエニ
レン)エーテルにスチレンをグラフト重合したグラフト
共重合体、2,6−ジメチルフエノール/2,3,6−トリメチ
ルフエノール共重合体にスチレンをグラフト重合したグ
ラフト共重合体等が挙げられる。特に、ポリ(2,6−ジ
メチル−1,4−フエニレン)エーテル、2,6−ジメチルフ
エノール/2,3,6−トリメチルフエノール共重合体が本発
明に用いるポリフエニレンエーテル樹脂として好ましい
ものである。
本発明の方法において、上記ポリフエニレンエーテル樹
脂と混合して用いられるビニル芳香族炭化水素系樹脂と
は、一般式(II) (式中、R4は水素原子または低級アルキル基、Zはハロ
ゲン原子または低級アルキル基を示し、pは0または1
〜3の正の整数である。) で示される構造単位をその重合体中に少なくとも25重量
%以上含有する樹脂であり、例えば、ポリスチレン、ゴ
ム変性ポリスチレン(耐衝撃性ポリスチレン)、ポリ−
p−メチルスチレン、ゴム変性ポリ−p−メチルスチレ
ン、スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−ブタ
ジエン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−アク
リル酸ゴム−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−
α−メチルスチレンコポリマー、スチレン−ブタジエン
ブロツクコポリマー等が挙げられ、これらは2種以上混
合して用いてもよい。
本発明の方法において、ポリフエニレンエーテル樹脂を
変性するために用いられる不飽和化合物とは、不飽和ジ
カルボン酸のモノアミド類またはジアミン類を意味し、
これらは単独で用いられても混合して用いられてもよ
い。
ここで用いられる不飽和ジカルボン酸のモノアミド類ま
たはジアミド類は、不飽和ジカルボン酸またはその無水
物と樹脂族または芳香族アミン類とを反応させることに
よつて得られ、例えば、米国特許第2,412,708号明細書
や特開昭53−53648号公報にその製造方法が記載されて
いる。不飽和ジカルボン酸またはその無水物とアミン類
とを反応させるに当り、反応条件を適宜選択することに
よつて、前記モノアミド類を主成分とする生成物あるい
は前記ジアミド類を主成分とする生成物を適宜製造する
ことができる。これらの生成物中には、通常不飽和ジカ
ルボン酸イミド類が副生物として含まれるが、このイミ
ド類も本発明の方法におけるポリフエニレンエーテル樹
脂への変性に寄与するところから、上記反応生成物をそ
のまま用いることができる。ここで用いられる不飽和ジ
カルボン酸またはその無水物としては、マレイン酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、グルタコン酸およびこれらの
酸の無水物を例示することができる。他方、脂肪族また
は芳香族アミン類としては、メチルアミン、ジメチルア
ミン、エチルアミン、ジエチルアミン、n−プロピルア
ミン、ジプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソ
プロピルアミン、n−ブチルアミン、ジブチルアミン、
イソブチルアミン、ジイソブチルアミン、sec−tert−
ブチルアミン、エチル−n−ブチルアミン、n−アミル
アミン、ジ−n−アミルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ジシクロヘキシルアミン、オクタナミン、ドデカナ
ミン、テトラデカナミン、ヘキサデカナミン、オクタデ
カナミン、ドコサナミン、n−ドデシル−1−ドデカナ
ミン、n−テトラデシル−1−テトラデカナミン、n−
ヘキサデシル−1−ヘキサデカナミン、n−オクタデシ
ル−1−オクタデカナミン、ジメチルアミノメチルアミ
ン、ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロ
ピルアミン、ジメチルアミノブチルアミン、ジメチルア
ミノオクチルアミン、ジエチルアミノメチルアミン、ジ
エチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルア
ミン、ジエチルアミノブチルアミン、ジプロピルアミノ
メチルアミン、ジプロピルアミノエチルアミン、ジプロ
ピルアミノブチルアミン、ジプロピルアミノプロピルア
ミン、ジブチルアミノメチルアミン、ジブチルアミノエ
チルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、ジブチル
アミノブチルアミン、イソヘキシルアミン、ジイソヘキ
シルアミン、イソオクチルアミン、ジイソオクチルアミ
ン、エチルヘキシルオキシプロピルアミン等で例示され
る脂肪族アミン、及び、アニリン、メチルアニリン、エ
チルアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−
トルイジン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、ジフ
エニルアミン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミ
ン等で例示される芳香族アミンが挙げられる。好ましく
は、脂肪族アミンとしては、ジプロピルアミノプロピル
アミン、ジプロピルアミノブチルアミン、ジブチルアミ
ノプロピルアミン、ジブチルアミノブチルアミン、ジイ
ソオクチルアミン、ジイソヘキシルアミンが、また芳香
族アミンとしては、アニリン、m−トルイジン、p−ト
ルイジン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミンが
挙げられる。これらのアミン類は単独で用いても混合し
て用いてもよい。
本発明の方法において用いられるラジカル開始剤として
は、公知のラジカル重合開始剤が挙げられ、具体的に
は、ターシヤリーブチルパーオキシベンゾエート、ジク
ミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシ
ヤリブチルパーオキシ)ヘキサン、ジターシヤリーブチ
ルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等で代表
される有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、ア
ゾビスイソバレロニトリル等で代表されるアゾビスニト
リル化合物等を例示することができる。
ラジカル重合開始剤の選択にあたつては、付加反応を好
適に行ない得る温度において、ラジカルを発生するラジ
カル開始剤が選択されるのは勿論であり、二種以上のラ
ジカル開始剤を併用してもよい。
本発明の方法を実施するに当り、不飽和ジカルボン酸の
モノアミド酸またはジアミド類の使用量は、ポリフエニ
レンエーテル樹脂またはこれとビニル芳香族炭化水素系
樹脂との混合物からなる樹脂成分100重量部を基準にし
て、0.05〜20重量部、好ましくは0.1〜5重量部、さら
に好ましくは0.1〜2重量部の範囲で選ばれる。また、
ラジカル開始剤の使用量は、前記樹脂成分100重量部を
基準にして、0.05〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量
部、さらに好ましくは0.1〜1.5重量部の範囲で選ばれ
る。
ポリフエニレンエーテル樹脂とビニル芳香族炭化水素系
樹脂との混合系においては、前者は、1〜99重量%、好
ましくは20〜80重量%の範囲を占める。
本発明の方法に従つて、ラジカル開始剤の存在下にポリ
フエニレンエーテル樹脂単独またはこれとビニル芳香族
炭化水素系樹脂との混合物と不飽和ジカルボン酸のモノ
アミド類またはジアミド類とを反応させるに当り、これ
らの反応成分を溶媒中に溶解あるいは懸濁させ、加熱反
応させる方法や、これらの反応成分をヘンシエルミキサ
ー等の混合機で予備混合したのち、プラストミル、バン
バリーミキサー、押出機等の混合機で溶融混練して反応
させる方法が採用される。方法の簡便さおよび経済性を
考慮すると、溶融混練する方法が実用的である。溶融混
練するに当つては、220〜300℃、好ましくは240〜280℃
の範囲の温度が選ばれる。
本発明の方法による変性反応によつていかなる構造の変
性樹脂が生成しているかについては、その詳細は必ずし
も明らかではないが、ラジカル開始剤の作用によつてポ
リフエニレンエーテル樹脂の骨格フエニル基または側鎖
アルキル基にラジカルが生成し、さらにはポリフエニレ
ンエーテル樹脂の分子鎖の切断によつてラジカルが生成
し、これらのラジカルが不飽和ジカルボン酸のモノアミ
ド類またはジアミド類と反応することによつて、ポリフ
エニレンエーテル樹脂の変性が行われているものと推測
される。従つて、特開昭59−230053号公報に開示された
技術とは異なり、ラジカル開始剤の作用による積極的な
ラジカル付加、および分子鎖切断に伴う分子量低下が生
じていることになる。これらの総合的な効果として、耐
熱性、機械的強度等を低下せしめることなく、ポリフエ
ニレンエーテル樹脂組成物の成形加工性が改良されたも
のと理解される。
本発明の方法を実施するに当り、目的とする変性反応を
阻害しない限り、所望に応じて安定剤、難燃剤、可塑
剤、顔料、充填剤等各種添加剤を反応系に添加すること
もでき、さらには、耐衝撃性、その他の性能付与のため
に他のポリマーやエラストマーを反応系に添加すること
もできる。これらの各種添加剤、ポリマー、エラストマ
ー等は、本発明の方法に従つてポリフエニレンエーテル
樹脂を変性したのち、変性樹脂に添加してもよい。
〔実施例〕
参考例 1 ベンゼン200重量部中に、18.2重量部の無水マレイン酸
を溶解し、10℃の温度で撹拌しながらジブチルアミノプ
ロピルアミン34.6重量部を滴下した。滴下後、還留下で
5時間反応を行なつた。反応後、減圧下で溶媒を留去し
た。得られた反応生成物の赤外吸光分析の結果、無水マ
レイン酸の主ピークである1778cm-1のピークが消失し、
アミド基およびイミド基のカルボニル基に依る吸収が出
現していることが判った。
一方、ガスクロマトグラフ−マススペクトル分析の結果
では、反応生成物はマレイン酸のモノアミド、マレイン
酸のイミドおよびマレイン酸のジアミドの混合物である
ことが判つた。
参考例 2 参考例1と同様の操作でジブチルアミノプロピルアミン
の代りにアニリンを滴下し、その後反応を行なつた。
参考例1と同様の分析により、反応生成物はマレイン酸
のモノアミド、マレイン酸のイミドおよびマレイン酸の
ジアミドの混合物であることが判つた。
実施例 1 クロロホルムを溶媒として25℃で測定された極限粘度が
0.51(dl/g)の2,6−ジメチルフエノール/2,3,6−トリ
メチルフエノール共重合体(2,3,6−トリメチルフエノ
ールの占める割合は5モル%)を40重量部、クロロホル
ムを溶媒として25℃で測定された極限粘度が0.89(dl/
g)であるポリスチレンマトリツクスを有し、ゲル部分
の含有量が16.5重量%であるゴム変性ポリスチレン60重
量部、ジクミルパーオキサイド(試薬)0.6重量部、お
よび参考例1で得られた反応生成物1.2重量部を、ラボ
プラストミル(東洋精機製)を用いて260℃で10分間溶
融混練を行なつた。得られた生成物の溶融流れ値(Q
値)を高化式フローテスターを用いて、230℃、60Kg荷
重で測定した。Q値は、2.3×10-2ml/秒であつた。
ここで得られた樹脂組成物をベンゼンに溶かし、ゲル分
を遠心分離し、その後、上澄液にメタノールを加え、
過操作で沈澱物を分離回収し、減圧乾燥を行ない樹脂分
を得た。この樹脂部分についてクロロホルムを溶媒とし
て25℃で極限粘度を測定したところ、0.52(dl/g)であ
つた。
比較例 1 実施例1において、ジクミルパーオキサイド及び参考例
1で得られた反応生成物を使用しない組成で、実施例1
を繰り返した。
その結果を表−1に示す。実施例1と同様の操作で測定
したQ値は1.0×10-2ml/秒、そして粘度は0.66(dl/g)
であつた。
比較例 2 実施例1において、ジクミルパーオキサイドを使用しな
い組成で、実施例1を繰り返した。Q値は1.5×10-2ml/
秒であつた。
比較例 3 参考例1で得られた反応生成物を含まない組成で実施例
1を繰り返した。得られた生成物のQ値は1.5×10-2ml/
秒であつた。
実施例 2 実施例1において、参考例1で得られた反応生成物の使
用量を1.8重量部に増加した組成で、実施例1を繰り返
した。得られた生成物のQ値は、3.4×10-2ml/秒であつ
た。
実施例 3 実施例1において、ジクミルパーオキサイドの使用量を
1.2重量部に増加した組成で、実施例1を繰り返した。
得られた生成物のQ値は、3.6×10-2ml/秒であつた。
実施例 4 実施例1で用いたポリフエニレンエーテル樹脂42重量
部、実施例1で用いたゴム変性ポリスチレン樹脂53.5重
量部、ジクミルパーオキサイド1.2重量部および参考例
1で得られた反応生成物1.2重量部をヘンシエルミキサ
ーで混合後、押出機(中谷機械製、二軸押出機)を用い
て、最高温度270℃、滞留時間3〜4分の条件で溶融混
練し、押出してペレツト化した。得られたペレツト95.5
重量部に、ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレ
ン型エラストマーブロツク共重合体(スチレンとブタジ
エンの重合比が30/70で、25℃で20%のトルエン溶液か
らブルツクフイールドモデルRTV粘度計で測定された粘
度が1500cpsである。シエル化学株式会社製、商品名
「クレイトン TR1101」)3.5重量部、エチレン−プロ
ピレン共重合体(デカリンを溶媒として25℃、濃度0.1g
/100mlで測定された還元粘度2;三井石油化学工業株式会
社製、商品名「タフマ−P−0680」)1重量部、テトラ
キス(2,4−ジ−tert−ブチルフエニル)−4,4′−ビフ
エニレンジホスホナイト0.4重量部および2,2′−メチレ
ン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフエノール)
0.6重量部を混合し、二軸押出機を用いて最高温度290
℃、滞留時間1.5分の条件で溶融混練し、押出してペレ
ツト化した。得られたペレツトを用いて射出成形し、試
験片を作製し、熱変形温度、アイゾツト衝撃強度等を測
定した。結果を表−1に示す。
比較例 4 実施例4において、ジクミルパーオキサイドおよび参考
例1で得られた反応生成物を使用しない以外は、実施例
4を繰り返した。結果を表−1に示す。
実施例 5 実施例4の組成において、参考例1で得られた反応生成
物の使用量を0.6重量部に変える以外は、実施例4を繰
り返した。その結果を表−1に示す。
実施例 6 実施例1で用いたポリフエニレンエーテル共重合体樹脂
60重量部、実施例1で用いたゴム変性ポリスチレン37重
量部、参考例1で得られた反応生成物1.2重量部および
ジクミルパーオキサイド0.6重量部をヘンシエルミキサ
ーで混合後、二軸押出機を用いて最高温度280℃、滞留
時間3〜4分の条件で溶融混練し、押出してペレツト化
した。得られたペレツト97重量部に実施例3で用いたエ
ラストマー状ブロツク共重合体2重量部、実施例3で用
いたエチレン−プロピレン共重合体1重量部、トリフエ
ニルホスフエート5.8重量部、酸化チタン7重量部、テ
トラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフエニル)−4,4′−
ビフエニレンジホスホナイト0.4重量部および2,2′−メ
チレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフエノ
ール)0.6重量部を混合し、二軸押出機を用いて最高温
度290℃、滞留時間1.5分の条件で溶融混練し、押出して
ペレツトを得た。得られたペレツトを用いて射出成形に
より試験片を作成し、熱変形温度、アイゾツト衝撃強度
等を測定した。結果を表−1に示す。
比較例 5 実施例6において、ジクミルパーオキサイドおよび参考
例1で得られた反応生成物を使用しない以外は、実施例
6を繰り返した。その結果を表−1に示す。
実施例 7 実施例1において、参考例2により得られた反応生成物
1.2重量部を使用する以外は、実施例1を繰り返した。
得られた生成物のQ値は、2.2×10-2ml/秒(230℃、60K
g荷重)であつた。
実施例 8 実施例1において、マレイン酸モノ(ジブチルアミノ−
プロピルアミド)を使用して実施例1を繰り返した。得
られた生成物のQ値は、2.1×10-2ml/秒(230℃、60Kg
荷重)であつた。
実施例 9 実施例1において、マレイン酸ジ(ジブチルアミノ−プ
ロピルアミド)1.2重量部を使用する以外は、実施例1
を繰り返した。得られた生成物のQ値は、2.0×10-2ml/
秒であつた。
〔発明の効果〕 実施例の成果から明らかなごとく、本発明の方法よつて
ポリフエニレンエーテル樹脂の変性を行つた場合、ポリ
フエニレンエーテル樹脂含有組成物の溶融流れ値、言い
換えれば、成形加工性は顕著に向上し、加えて、耐熱性
や機械的性質は高い水準に維持されていることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−34716(JP,A) 特開 昭63−33471(JP,A) 特開 昭58−37043(JP,A) 特開 昭57−149317(JP,A) 特開 昭59−59724(JP,A) 特開 昭50−126800(JP,A) 特公 昭49−6379(JP,B1) 特公 昭48−15473(JP,B1) 特表 昭62−500386(JP,A) 特表 昭61−502195(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフエニレンエーテル樹脂単独またはポ
    リフエニレンエーテル樹脂とビニル芳香族炭化水素系樹
    脂との混合物にラジカル開始剤の存在下に不飽和ジカル
    ボン酸のモノアミド類またはジアミド類を反応させるこ
    とを特徴とするポリフエニレンエーテル樹脂の変性法
JP19799286A 1986-08-26 1986-08-26 ポリフエニレンエ−テル樹脂の変性法 Expired - Lifetime JPH0713143B2 (ja)

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