JPH0713082Y2 - カートリッジローディング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本考案は、光ディスクドライブ装置のカートリッジロー
ディング装置に係り、更に詳しくは光ディスクの自動ロ
ーディング機構において、光ディスクカートリッジ挿入
後に、駆動源の故障又は停電により、光ディスクカート
リッジの取出しができない時、手動操作により容易に取
出せるようにしたカートリッジローディング装置に関す
るものである。

（ロ）従来の技術 近年、光ディスクドライブ装置は、軽薄短小化の傾向に
あり、特に、小型薄型化が必須となってきている。それ
に伴い、操作面及び信頼性の向上が重要視されてきてい
る。

従来、光ディスク等の記録媒体を収納したカートリッジ
を記録又は再生位置に移送したり、記録・再生位置にあ
るカートリッジを移送して排出するためのカートリッジ
ローディング装置としては、特開昭62-281156号公報等
に開示されている。

第３図は従来のローディング機構を示したものである。
本体に平行に側板（１）が配置され、この両側板（１）
には、垂直方向にガイド孔（２）が形成されている。一
方、カートリッジホルダー（３）の両側面には、ローラ
ー（４）が回転可能に支持されており、このローラー
（４）がスライド板（５）の斜方向に設けられたガイド
孔（６）及び側板（１）のガイド孔（２）に挿入されて
いる。また、スライド板（５）の底部には、ラック
（７）が設けられてあり、駆動源のモーター（８）を駆
動させることにより、スライド板（５）は、往復運動を
行う。その結果、カートリッジ（９）は、排出又は記録
再生可能な位置に移送される。

（ハ）考案が解決しようとする課題 しかし、上述した機構では、カートリッジ（９）が記録
再生可能な位置にある場合に、駆動源の故障又は停電が
発生した時には、カートリッジ（９）が容易に排出でき
ないという問題点がある。

本考案は、上述した問題点を解消すべくなされたものに
して、カートリッジが記録再生可能な位置にある場合
に、駆動源の故障又は停電時に容易にカートリッジを取
り出すことが可能な装置を提供するものである。

（ニ）課題を解決するための手段 本考案は、本体上に摺動自在に取付けられたスライド板
と、カートリッジを収納し、前記スライド板の摺動によ
り昇降するホルダと、前記スライド板を駆動する駆動源
と、前記スライド板に支点を中心に可動可能に取着さ
れ、前記駆動源に設けられたピンと連動し、駆動源から
の回転運動を往復運動に変換し伝達するフック機構と、
前記スライド板をカートリッジが排出される方向に付勢
する付勢手段と、前記フック機構を駆動源のピンと連動
する方向に付勢する付勢手段と、前記フック機構と対向
する本体の前面パネルに形成された貫通孔と、前記貫通
孔と臨み前記フック機構の一部に設けられた手動操作端
部と、を備えてなる。

（ホ）作用 本考案は、貫通孔より操作棒を挿入し、手動操作端部を
押すことにより、フック機構を付勢手段に抗して可動さ
せ、フック機構から駆動源のピンを解放する。そして、
スライド板を駆動源から解放させることにより、ホルダ
が上昇する方向に移動し、ホルダからカートリッジが排
出される。

（ヘ）実施例 以下、本考案の一実施例を第１図および第２図に従い説
明する。第１図は本考案のカートリッジローディング装
置の分解斜視図である。

第１図に示すように、本体に平行に一対の側板（11）が
配置され、この両側板（11）（11）に垂直方向にガイド
孔（12）が形成される。一方、カートリッジホルダ（1
3）の両側面には、ローラー（14）が回転可能に支持さ
れている。又、本体上に図中Ｘ方向に摺動可能にスライ
ド板（15）が取り付けられる。そして、カートリッジホ
ルダ（13）のローラー（14）は、スライド板（15）の斜
方向に設けられたガイド孔（16）及び側板（１）のガイ
ド孔（12）に挿入される。

更に、スライド板（15）の先端には、支点（17）を中心
に可動可能なコの字状のフック機構（18）が取着され
る。このフック機構（18）は、駆動源（19）の先端に設
けられたカムピン（25）と係合し、スライド板（15）を
Ｘ方向に移動させるため、駆動源（19）の回転運動を往
復運動にして、スライド板（15）に伝達する。

本体の前面パネル（20）の一部には、フック機構（18）
と対向して貫通孔（21）が形成される。そして、この貫
通孔（21）の内方位置に貫通孔（21）と臨んでフック機
構（18）に手動操作端部（22）が形成されている。

なお、スライド板（15）はカートリッジ（23）を排出す
る方向（図中Ｙ方向）に、付勢バネ（付勢手段）（15
a）により付勢され、又は前記フック機構（18）は支点
（17）を中心に駆動源（19）の先端に設けられたカムピ
ン（25）と連動する方向（図中Ｚ方向）に、付勢バネ
（付勢手段）（18a）により付勢されている。

而して、前記貫通孔（21）から、操作棒（24）で前記手
動操作端部（22）を押すことによって、フック機構（1
8）が支点（17）を中心に回転し、駆動源（19）の先端
に設けられたカムピン（25）から、スライド板（15）が
解放される。前述したように、スライド板（15）は、カ
ートリッジ排出方向（Ｙ方向）に付勢されているので、
付勢作用でホルダ（13）はカートリッジ排出位置まで移
送され、カートリッジ（23）が取り出し可能となる。

第２図は、前記スライド板（15）、フック機構（18）と
カムピン（25）の関係を図示したものである。

なお、（26）は光ディスク回転用のスピンドルモーター
である。

第２図（イ）はカートリッジが取り出し可能な位置にあ
る状態を示す。

この状態では、カートリッジ挿入信号で駆動部（19）が
図中Ａ方向に回転し、それに伴いカムピン（25）も移動
することにより、フック機構（18）とスライド板（15）
も移動する。

第２図（ロ）は、カートリッジの中の光ディスクが記録
再生可能な位置にある状態を示す。この状態でカートリ
ッジ挿入信号で駆動部（19）は、第２図（ロ）の位置で
一時停止する。

なお、カトリッジ排出信号で駆動部（19）は第２図
（イ）の位置までＡ方向に回転し、カートリッジ取り出
し可能な位置までスライド板（15）を移動する。

第２図（ハ）は、カートリッジの中の光ディスクが記録
再生可能な位置で手動操作によるカートリッジ排出方法
を示す。前記の状態で駆動部（19）が可動しない場合、
前面パネル（20）の貫通孔（21）から、操作棒（24）で
フック機構（18）の端部の手動操作端部（22）をＢ方向
に押す、前記フック機構（18）は支点（17）を中心に、
反Ｚ方向に回転し、駆動部（19）のカムピン（25）から
解放され、スライドベース（15）はＹ方向に付勢されて
いるのでカートリッジ排出方向に移動し、カートリッジ
の取り出しが可能となる。又、フック機構（18）はＺ方
向に付勢されているのでスライドベース移動後には、第
２図（イ）の状態にもどる。

なお、駆動部（19）の回転方向はＡ方向のみである。

（ト）考案の効果 以下説明したように、本考案によれば、カートリッジ挿
入・排出が駆動源で行えると共に、停電、または駆動源
の故障時等の場合においてもカートリッジが容易に取り
出すことができ、操作性、依頼性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は、本考案の一実施例を示し、第１
図は分解斜視図、第２図は操作状態の要部を示す側面図
である。 第３図は従来装置を示す斜視図である。 11……側板、13……カートリッジホルダ、15……スライ
ド板、18……フック機構、19……駆動源、20……前面パ
ネル、21……貫通孔、22……手動操作端部、23……カー
トリッジ、24……操作棒。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体上に摺動自在に取付けられたスライド
   板と、カートリッジを収納し、前記スライド板の摺動に
   より昇降するホルダと、前記スライド板を駆動する駆動
   源と、前記スライド板に支点を中心に可動可能に取着さ
   れ、前記駆動源に設けられたピンと連動し、駆動源から
   の回転運動を往復運動に変換し伝達するフック機構と、
   前記スライド板をカートリッジが排出される方向に付勢
   する付勢手段と、前記フック機構を駆動源のピンと連動
   する方向に付勢する付勢手段と、前記フック機構と対向
   する本体の前面パネルに形成された貫通孔と、前記貫通
   孔と臨み前記フック機構の一部に設けられた手動操作端
   部と、を備え、前記貫通孔より操作棒を挿入し、前記手
   動操作端部を押すことにより、前記フック機構を付勢手
   段に抗して可動させ、前記フック機構から前記ピンを解
   放し、スライド板を駆動源から解放させ、前記ホルダを
   上昇させる方向に移動せしめ、ホルダからカートリッジ
   を排出することを特徴とするカートリッジローディング
   装置。