JPH07130388A - 燃料電池発電プラント - Google Patents

燃料電池発電プラント

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JPH07130388A
JPH07130388A JP5295978A JP29597893A JPH07130388A JP H07130388 A JPH07130388 A JP H07130388A JP 5295978 A JP5295978 A JP 5295978A JP 29597893 A JP29597893 A JP 29597893A JP H07130388 A JPH07130388 A JP H07130388A
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JP
Japan
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cooling water
steam
fuel cell
circulation system
temperature
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Application number
JP5295978A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Funatsu
徹也 船津
Seishi Suzuki
聖之 鈴木
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【構成】蒸気発生装置11は電池冷却水循環系統の電池
冷却水と熱利用設備で利用され回収された水と熱交換し
て蒸気を発生させる。電池冷却水導入系統は電池冷却水
循環系統に接続すると共に、電池冷却水を蒸気発生装置
11へ導入し、電池冷却水循環系統の下流側に接続し、
バイパス系統は電池冷却水導入系統をバイパスする。制
御装置28は、燃料電池本体1の温度変動を抑制するよ
うに三方弁27を制御して電池冷却水導入系統とバイパ
ス系統とのそれぞれの流量を増減する。 【効果】燃料電池本体の急激な温度変動を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池本体と電池冷
却水循環系統と熱利用系統とを備えて構成される燃料電
池発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、実用化が進んでいる燃料電池発電
プラントは、水素等の燃料の有しているエネルギーを燃
料電池本体内で生じる電気化学反応により直接電気エネ
ルギーに変換するため、高い変換効率で電気エネルギー
を取り出すことができる利点を有している。
【0003】さらに、燃料電池発電プラントは、上記電
気エネルギーだけでなく熱エネルギーも供給することが
可能である。この熱エネルギーは、通常プラント内に設
置した、例えば、蒸気発生器や熱交換器などの熱エネル
ギー回収装置によって蒸気や温水といった形で回収する
ことが多く、冷暖房などに利用される。
【0004】図12は、従来の燃料電池発電プラントの
電池冷却水循環系統と熱利用系統の一例を示すものであ
る。
【0005】この燃料電池発電プラントは、化学反応に
より電流を発生させる燃料電池本体1と、この燃料電池
本体1を冷却する冷却管1cと燃料極1aと酸化剤極1
bとを備え、燃料極1aにはメタンガスやメチルアルコ
ール等から生成された水素等の燃料が燃料極入口配管2
を通じて供給され、酸化剤極1bには酸化剤極入口配管
3を通じて酸素や空気等の酸化剤が供給される。燃料と
酸化剤とは燃料電池本体1の中で反応した後、それぞれ
排燃料、排酸化剤となり燃料極出口配管4、酸化剤極出
口配管5を通じて排出される。
【0006】また、冷却管1cには、循環ポンプ6によ
り冷却水入口配管7を通じて電池冷却水が供給され、燃
料電池からの排電池冷却水は冷却水出口配管8を通じて
気水分離器9に送られる。気水分離器9で分離された蒸
気は、燃料電池発電プラントの燃料改質系10へ送られ
る。
【0007】気水分離器9で分離された水aは、循環ポ
ンプ6によって送出され、遮断弁12aと遮断弁12b
との動作に基づいて熱水bが蒸気発生器11へ供給され
る。蒸気発生器11では、電池冷却水の熱と水回収源1
5からの水と熱交換して蒸気を発生させ蒸気利用設備1
4へ供給し、水回収源15から回収する。
【0008】ところで、熱エネルギー回収装置である蒸
気発生器11と、電池冷却水循環系統との結合、分離は
以下のように行われる。
【0009】まず、制御装置13は、プラント出力とし
て電気出力のみが要求されている状態(以下、非蒸気モ
ードと称する)のとき、遮断弁12aを閉とすると共
に、遮断弁12bを開とし、蒸気発生器11へ電池冷却
水を流入させないようにする(蒸気発生器11との分
離)。
【0010】また、制御装置13は、電気出力と共に、
蒸気としての熱エネルギー出力が要求されると(以下、
蒸気モードと称する)、遮断弁12aを開とすると共
に、遮断弁12bを閉とし、蒸気発生器11へ熱水bを
導入し蒸気を発生させる(蒸気発生器11との結合)。
【0011】一方、熱エネルギー回収装置では蒸気利用
設備14の利用条件に合った温度または圧力の蒸気の供
給が要求されている。
【0012】図13は、この種の要求に答える制御装置
を備える燃料電池発電プラントの構成図である。
【0013】図中、制御装置16は、例えば、図14に
示すように、蒸気発生器11の温度を温度検出器17を
用いて検出し、これをプラントの負荷によらず制御弁1
8を用いて一定に制御している。
【0014】すなわち、制御装置16は、温度検出器1
7の検出信号を加算器16aへ入力して、設定器16b
からの設定信号との偏差信号を加算器16aで求め、こ
の偏差信号に応じて比例積分器16cが演算処理をして
得られる制御信号を制御弁18へ出力している。
【0015】なお、19は蒸気利用設備14で利用され
た水を回収する回収ポンプを示し、制御装置16は温度
制御をする代わりに蒸気発生器11の圧力を検出して圧
力制御としてもよい。
【0016】一方、電池冷却水の温度は、燃料電池本体
1からの要求によって決められるため蒸気発生器11の
出口側の電池冷却水の温度とは一致せず、特に、燃料電
池の発熱の少ない低負荷ほど差は大きくなる。このた
め、制御装置20は、気水分離器9に配置される温度検
出器21の検出信号に応じて制御弁23a,23bを開
閉させる。この結果、蒸気発生器11へ流入する電池冷
却水の流量調整がされる。さらに、制御装置20は、温
度検出器21の検出信号に応じて冷却水入口配管7上に
設けられプラント冷却系22と熱交換する熱交換器24
および制御弁25a,25bを開閉して流量調整とを行
っている。このようにして気水分離器9内を所定の温度
または圧力に維持するようにしている。
【0017】また、蒸気利用設備14等の都合によりプ
ラント運転中であっても蒸気を必要としない場合があ
る。このような場合、制御弁18を閉じて蒸気流量を遮
断すると共に、制御弁23aを閉じて蒸気発生器11へ
の電池冷却水の流入を遮断して対応し、気水分離器9内
の温度または圧力維持は、熱交換器24および制御弁2
5a,25bの開閉のみで行われる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の燃料電池発電プラントでは、蒸気利用設備14
の利用状態に応じて電池冷却水の温度が急激に変動して
燃料電池本体1の温度が急激に大きく変動する恐れがあ
るという問題がある。
【0019】まず、図12に示す燃料電池発電プラント
では、非発電(停止)状態で、燃料電池本体1の電解質
の凍結防止のために、例えば、電池冷却水が50℃程度
の温度に保持している状態と、燃料電池本体1が発電状
態で電池冷却水によって、例えば、150℃〜200℃
程度に冷却されている状態がある。
【0020】これに対して、蒸気発生器11は、電池冷
却水循環系統から分離しているときは、大気温度に近い
か、あるいは電池冷却水循環系統よりも低温にて推移し
ていることが多い。
【0021】この状態で、電池冷却水循環系統と蒸気発
生器11とを結合させると、電池冷却水循環系統と蒸気
発生器11との温度偏差によって燃料電池本体1の温度
が急激に大きな変動を生じる。特に、燃料電池本体1が
停止状態にあるときに、電解質凍結防止温度よりも下回
る危険性がある。また、燃料電池本体1が発電状態にあ
るときに、温度偏差が大きいために急激な温度低下が生
じる危険性があり、燃料電池本体1の損傷や性能および
寿命劣化につながる恐れがあった。
【0022】同様に、電池冷却水循環系統と蒸気発生器
11とを分離すると、蒸気発生器11を通った低温の冷
却水が燃料電池本体1へ流入しなくなるために燃料電池
本体1の温度が急激に上昇し、燃料電池本体1の損傷や
性能および寿命劣化につながる恐れがあった。特に、こ
の現象は、蒸気発生器11が低温にて運転され、電池冷
却水循環系統の温度偏差が大きいときに顕著に現れる。
【0023】また、図13に示す燃料電池発電プラント
では、蒸気発生器11からの蒸気利用設備14へ蒸気の
供給の有無やプラントの負荷に応じて、蒸気発生器11
へ流入する電池冷却水流量が変わるため、蒸気発生器1
1の制御弁23a,23bと熱交換器24の制御弁25
a,25bとの間の遅れや制御干渉等により、このとき
電池冷却水の温度が急激な変動をするといった問題があ
った。
【0024】このため、図12に示す燃料電池発電プラ
ントと同様に燃料電池本体1の温度が急激に上昇または
降下して燃料電池本体1の損傷や性能および寿命劣化に
つながる恐れがあった。
【0025】そこで、本発明は、蒸気利用設備の利用状
態やプラントの状態の如何にかかわらず電池冷却水の急
激な温度変動を低減させる燃料電池発電プラントを提供
することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、燃料
電池本体と、この燃料電池本体内の冷却管に接続する冷
却水入口配管へ電池冷却水を供給して冷却水出口配管か
ら取り出した前記電池冷却水を蒸気と水とに分離する気
水分離器へ供給し、この気水分離器から分離した水を前
記冷却水入口配管へ戻す電池冷却水循環系統と、この電
池冷却水循環系統の余剰エネルギーを利用する熱利用設
備へ供給する熱利用系統とを備える燃料電池発電装置に
おいて、前記電池冷却水循環系統の電池冷却水と前記熱
利用設備で利用され回収された水と熱交換して蒸気を発
生させる構成の蒸気発生器と、前記気水分離器と前記冷
却管との間の前記電池冷却水循環系統の上流側から前記
電池冷却水を前記蒸気発生器へ導入し、前記電池冷却水
循環系統の下流側に流出させる電池冷却水導入系統と、
この電池冷却水導入系統をバイパスするバイパス系統
と、前記電池冷却水導入系統と前記バイパス系統とのそ
れぞれの流量を増減する制御弁とを設けるようにしたも
のである。
【0027】請求項2の発明は、請求項1記載の発明に
電池冷却水の温度に基づいて制御弁を制御する手段を付
加するようにしたものである。
【0028】請求項3の発明は、請求項1記載の発明に
プラントの運転状態と前記電池冷却水とに基づいて制御
弁を制御する手段を付加するようにしたものである。
【0029】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
記載の制御弁において、第1制御弁を電池冷却水導入系
統に配置し、第2制御弁をバイパス系統に配置するよう
にしたものである。
【0030】請求項5の発明は、燃料電池本体と、この
燃料電池本体内の冷却管に接続する冷却水入口配管へ電
池冷却水を供給して冷却水出口配管から取り出した電池
冷却水を蒸気と水とに分離する気水分離器へ供給し、こ
の気水分離器から分離した水を冷却水入口配管へ戻す電
池冷却水循環系統と、この電池冷却水循環系統の余剰エ
ネルギーを利用する熱利用設備へ供給する熱利用系統と
を備える燃料電池発電装置において、電池冷却水循環系
統の電池冷却水と熱利用設備で利用され回収された水と
熱交換して蒸気を発生させる構成の蒸気発生器と、この
蒸気発生器によって発生した蒸気を第1遮断弁を介して
熱利用設備へ供給し利用された水を回収して蒸気発生器
へ供給する循環系統と、この循環系統の第1遮断弁の上
流側をバイパスし、第2遮断弁と蒸気凝縮器とを配置し
たバイパス系統と、熱利用設備が非利用のとき、第1遮
断弁を閉とすると共に、第2遮断弁を開として循環系統
へ流入する蒸気をバイパス系統へ導いて蒸気凝縮器によ
って凝縮とさせる手段とを設けるようにしたものであ
る。
【0031】請求項6の発明は、請求項5記載の発明に
蒸気発生器の蒸気の温度または圧力に応じて循環系統ま
たはバイパス系統の蒸気流量を制御する手段と、気水分
離器の温度または圧力に応じて燃料電池の入口側の電池
冷却水循環系統に配置される熱交換器の流量を制御する
手段とを付加するようにしたものである。
【0032】請求項7の発明は、燃料電池本体と、この
燃料電池本体内の冷却管に接続する冷却水入口配管へ電
池冷却水を供給して冷却水出口配管から取り出した電池
冷却水を蒸気と水とに分離する気水分離器へ供給し、こ
の気水分離器から分離した水を冷却水入口配管へ戻す電
池冷却水循環系統と、この電池冷却水循環系統の余剰エ
ネルギーを利用する熱利用設備へ供給する熱利用系統と
を備える燃料電池発電装置において、電池冷却水循環系
統の電池冷却水と熱利用設備で利用され回収された水と
熱交換して蒸気を発生させる構成の蒸気発生器と、この
蒸気発生器によって発生した蒸気を熱利用設備へ供給し
利用された水を回収して蒸気発生器へ供給する循環系統
と、燃料電池の運転状態と蒸気発生器の蒸気の温度また
は圧力とに基づいて循環系統の蒸気流量を制御する手段
とを設けるようにしたものである。
【0033】
【作用】請求項1の発明は、制御弁の開度が制御され、
電池冷却水導入系統とバイパス系統とのそれぞれの流量
が増減される。従って、燃料電池本体の急激な温度変動
が許容量以内に収まる電池冷却水の温度となるために燃
料電池本体の損傷および性能、寿命劣化を防止すること
ができる。
【0034】請求項2の発明は、電池冷却水の温度に基
づいて制御する手段が制御弁の開度を制御して電池冷却
水導入系統とバイパス系統とのそれぞれの流量を増減す
る。従って、蒸気発生器の利用または非利用の際の電池
冷却水導入系統とバイパス系統とのそれぞれの流量の変
動に対しても燃料電池本体の急激な温度変動を抑制する
電池冷却水の温度となるために燃料電池本体の損傷およ
び性能、寿命劣化を防止することができる。
【0035】請求項3の発明は、プラントの運転状態と
電池冷却水の温度とに基づいて制御する手段が制御弁を
制御するためにプラント運転状態に応じた燃料電池本体
と電池冷却水循環系統の温度とすることができる。従っ
て、プラント運転状態の急激な変動にも対応して安定し
た電池冷却水の温度とすることができ、燃料電池本体の
急激な温度変動を抑制して燃料電池本体の損傷および性
能、寿命劣化を防止することができる。
【0036】請求項5の発明は、熱利用設備が非利用の
とき、第1遮断弁を閉とすると共に、第2遮断弁を開と
して循環系統へ流入する蒸気をバイパス系統へ導いて蒸
気凝縮器によって凝縮とさせることができる。従って、
蒸気利用系への蒸気供給が停止されても、蒸気発生器の
温度圧力が急激に変動せず、しかも、気水分離器の温度
圧力も制御装置によって所定値に維持されるため電池冷
却水の温度変動が抑制され、燃料電池本体の温度変動を
抑制して燃料電池本体の損傷および性能、寿命劣化を防
止することができる。
【0037】請求項7の発明は、蒸気利用設備への蒸気
供給がない場合でも、蒸気発生器を通過する電池冷却水
の流量を変えることなく蒸気発生器内の温度圧力を蒸気
供給中と同様に維持することができ、蒸気発生器の温度
または圧力の設定信号を負荷または負荷指令または電流
に応じて変化させることにより、蒸気発生器を通過する
電池冷却水の流量を変えることなく燃料電池冷却水循環
系統の電池冷却水の温度をプラント負荷に応じた望まし
い温度に維持することができる。従って、蒸気供給の中
断や開始、負荷変化による電池冷却水の温度変動を従来
より著しく低減でき、安定することができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0039】図1は、本発明の第1実施例を示す燃料電
池発電プラントの構成図である。図12に示す従来例と
同一符号は、同一部分および相当部分を示し、両図の異
なる主な点は、図12の遮断弁12aと遮断弁12bの
代わりに三方弁27を設け、制御装置13の構成を異に
して制御装置28を設けたことである。
【0040】制御装置28は、図2に示すように、蒸気
モード信号または非蒸気モード信号を入力して開度指令
信号dを出力する設定器28aとこの設定器28aから
の開度指令信号dを予め設定された変化率で制限した後
の開度指令信号eを出力する変化率リミッタ28bとか
ら構成される。
【0041】以上の構成で、蒸気モードが要求される
と、制御装置28へ蒸気モード信号が入力される。制御
装置28の設定器28aでは、例えば、0%の開度指令
信号dが出力される。開度指令信号dは変化率リミッタ
28bに入力され所定の変化率で制限された開度指令信
号eが三方弁27へ出力される。この場合に、開度指令
信号eは、例えば、定常状態の100%から0%へ向か
って徐々に減少する。
【0042】三方弁27は、図示CからA方向へ流れる
流量(以下C流量という)と図示BからA方向へ流れる
(以下B流量という)との合計が一定値、例えば、10
0%となるように開度指令信号eに応じて開度が増減す
るようになっている。
【0043】例えば、今、非蒸気モードで開度指令信号
eが100%とすると、三方弁27のB流量が0%で、
C流量が100%となっている。この状態で蒸気モード
となって開度指令信号eが100%から0%減少する
と、B流量が0%から100%へ向かって徐々に増加す
るのに対してC流量が100%から0%へ減少する。
【0044】この場合、最終的に三方弁27はCーA方
向閉、BーA方向開となり、電池冷却水aの全てが蒸気
発生器11へ導入される(電池冷却水a=蒸気発生器へ
の流入冷却水b)ように開度指令信号dが与えられる。
このとき、燃料電池本体1の温度の変動が許容量以内に
収まるように予め設定した変化率リミッタ28bにより
制限された後の開度指令信号eが三方弁27に開指令を
与える。これによって、三方弁27のBーA方向が開度
を増加させ燃料電池本体1の温度の変動を抑制しながら
開度指令信号dに近づく。
【0045】また、蒸気モードのとき、逆に非蒸気モー
ドが要求されると、制御装置28は三方弁27に対して
電池冷却水aの全てが蒸気発生器11をバイパスされる
(電池冷却水a=蒸気発生器バイパス冷却水c)ように
開度指令信号dが与えられ、前記同様に変化率リミッタ
28bを介して三方弁27に変化率リミッタ後の開度指
令信号eが与えられる。
【0046】例えば、制御装置28の設定器28aで
は、100%の開度指令信号dが出力され開度指令信号
dは、変化率リミッタ28bによって所定の変化率で制
限され開度指令信号eが三方弁27へ出力される。従っ
て、開度指令信号eは、定常状態の0%から100%へ
徐々に増加する。三方弁27では、開度指令信号eに応
じてB流量が100%から0%へ徐々に減少し、これに
対応してC流量が0%から100%へ徐々に増加する。
【0047】このように、本実施例では、蒸気発生器1
1の結合および分離時の蒸気発生器への流入冷却水bと
蒸気発生器バイパス冷却水cの流量を燃料電池本体温度
の変動が許容量以内に収まるような変化率リミッタを付
加することで三方弁27の開度動作速度を抑えて調節す
るため、蒸気発生器11の結合および分離に伴う燃料電
池本体1の損傷および性能、寿命劣化を防止することが
できる。
【0048】なお、本実施例において三方弁27の代わ
りに、蒸気発生器11の蒸気発生器への流入冷却水bラ
インおよび蒸気発生器バイパス冷却水cラインに遮断弁
または調節弁とを設ける構成でも同様に実施でき、遮断
弁を閉じる場合にはそれぞれのラインに用いる遮断弁の
動作開始時点を異なるようにする。
【0049】また、熱エネルギー回収装置である蒸気発
生器11は、電池冷却水循環系統のどの場所にあっても
良い。
【0050】図3は、本発明の第2実施例を示す燃料電
池発電プラントの構成図で、従来例を示す図12と同一
符号は、同一部分および相当部分を示し、両図が異なる
主な点は、遮断弁12a,12bの代わりに三方弁27
を設けると共に、冷却水入口配管7に温度検出器29を
設け、制御装置13の構成を異にして制御装置30とし
たことである。
【0051】ここで、制御装置30は、図4に示すよう
に、温度検出器29の燃料電池本体入口温度検出信号f
を入力して燃料電池本体入口温度変化速度gを出力する
変化速度検出器30aと、燃料電池本体入口温度変化速
度gと燃料電池本体入口温度変化速度基準信号hとの変
化速度偏差信号iを出力する加減算器30bと、変化速
度偏差信号iを所定の演算をして開度指令補正信号jを
出力する調節器30cと、開度指令信号kを所定変化率
で制限して開度指令信号k1を出力する変化率リミッタ
30eと、開度指令信号k1と開度指令補正信号jとを
加算して補正後の開度指令信号lを三方弁27へ出力す
る加算器30dから構成されている。
【0052】まず、燃料電池本体および電池冷却水循環
系統の代表状態量として、例えば、燃料電池本体入口温
度が温度検出器29により検出され、制御装置30内の
変化速度検出器30aは燃料電池本体入口温度検出信号
fより燃料電池本体入口温度変化速度gを算出する。
【0053】ここで、蒸気モードが要求されると、最終
的に三方弁27には電池冷却水aを全て蒸気発生器11
へ導入する(冷却水a=蒸気発生器への流入冷却水b)
ように開度指令信号kが与えられる。制御装置30の調
節器30cでは、燃料電池本体入口温度変化速度gと予
め設定された燃料電池本体入口温度変化速度基準信号h
とを比較し、その変化速度偏差信号iに基づき演算され
た開度指令補正信号jが出力される。
【0054】制御装置30の変化率リミッタ30eで
は、開度指令信号kが入力され、所定の変化率で制限さ
れた開度指令信号k1が出力される。そして、この開度
指令信号k1と開度指令補正信号jとが加算器30dに
よって加算されて補正後の開度指令信号lとして三方弁
27へ出力される。
【0055】例えば、非蒸気モードから蒸気モードへ移
行すると、開度指令信号kが100%から0%へ変化し
て変化率リミッタ30eへ入力され開度指令信号k1が
100%から0%へ徐々に減少する。そして、補正後の
開度指令信号lが三方弁27へ出力されB流量が100
%方向へ移行しC流量が0%方向へ徐々に移行する。
【0056】この状態に移行するとき、燃料電池本体入
口温度変化速度gが燃料電池本体入口温度変化速度基準
信号hを上回った際には、三方弁27の過度変化をホー
ルドさせるように開度指令補正信号jが与えられ、燃料
電池本体入口温度の変動(低下)を抑制させる。
【0057】例えば、補正後の開度指令信号lが70%
でB流量30%、C流量70%のとき燃料電池本体1の
入口温度が急に低下して燃料電池本体入口温度変化速度
gが増加する。この場合に、例えば、燃料電池本体入口
温度変化速度基準信号hは、+側と−側に所定巾の基準
値が設定されており、燃料電池本体入口温度変化速度g
が燃料電池本体入口温度変化速度基準信号hの−側の所
定巾の基準値を越えるために変化速度偏差信号iが+符
号となり、開度指令補正信号jが開度指令信号lを増加
させる。この結果、補正後の開度指令信号lが80%と
なると、B流量を30%から20%へ減少させると共
に、C流量70%から80%として蒸気発生器バイパス
冷却水cの供給量が若干増加して燃料電池本体1の入口
温度の急激な低下を防ぐ。
【0058】また、逆に非蒸気モードが要求されると、
最終的に三方弁27には電池冷却水aの全てが蒸気発生
器11をバイパスさせる(電池冷却水a=蒸気発生器バ
イパス冷却水c)ように開度指令信号kが与えられる。
【0059】制御装置30の調節器30cでは、燃料電
池本体入口温度変化速度gと予め設定した燃料電池本体
入口温度変化速度基準信号hを比較し、その変化速度偏
差信号iに基づき演算して開度指令補正信号jを出力す
る。
【0060】制御装置30の変化率リミッタ30eで
は、開度指令信号kが入力され所定の変化率で制限され
た開度指令信号k1が出力され、この開度指令信号kと
開度指令補正信号jが、加算器30dによって加算され
て補正後の開度指令信号lとして三方弁27へ出力され
る。
【0061】ここで、燃料電池本体入口温度変化速度g
が燃料電池本体入口温度変化速度基準信号hを上回った
際には、三方弁27の過度変化をホールドさせるように
開度指令補正信号jを発生し、燃料電池本体入口温度の
変動(上昇)を抑制させる。
【0062】例えば、補正後の開度指令信号lが30%
で、三方弁27のB流量70%、C流量30%のとき、
燃料電池本体1の入口温度が急上昇すると、燃料電池本
体入口温度変化速度gが増加する。この場合に、例え
ば、燃料電池本体入口温度変化速度基準信号hは、+側
と−側に所定巾の基準値が設定されており、燃料電池本
体入口温度変化速度gが燃料電池本体入口温度変化速度
基準信号hの+側の所定巾の基準値を越えるために変化
速度偏差信号iが−符号となり、開度指令補正信号jが
開度指令信号lを減少させる。この結果、例えば、補正
後の開度指令信号lが20%となると、C流量が20
%、B流量が80%となるように変化して蒸気発生器へ
の流入冷却水bが増加して燃料電池本体1の入口温度の
上昇を防ぐ。
【0063】このように本実施例では、蒸気発生器11
の結合および分離時の蒸気発生器への流入冷却水bと蒸
気発生器バイパス冷却水cの流量を燃料電池本体入口温
度の変化速度に基づき調節するため、蒸気発生器11の
結合および分離に伴う電池冷却水の温度の急激な変動を
抑制して燃料電池本体1の損傷および性能、寿命劣化を
防止することができる。
【0064】なお、本実施例において三方弁27の代わ
りに、蒸気発生器11の蒸気発生器への流入冷却水bラ
インおよび蒸気発生器バイパス冷却水cラインに遮断弁
または調節弁とを設ける構成でも同様に実施でき、遮断
弁を閉じる場合にはそれぞれのラインに用いる遮断弁の
動作開始時点を異なるようにする。
【0065】また、熱エネルギー回収装置である蒸気発
生器11は、電池冷却水循環系統のどの場所にあっても
良い。
【0066】さらに、本実施例では燃料電池本体および
燃料電池本体冷却システムの代表状態量として燃料電池
本体入口温度を用いたが、この他に燃料電池本体1内部
温度、燃料電池本体出口温度、気水分離器内の温度、気
水分離器内の圧力などの状態量を用いることが可能であ
る。
【0067】次に、本発明の第3実施例を図5を参照し
て説明する。
【0068】図1および図3、図12と同一符号は、同
一部分および相当部分を示し、図5が図3と異なる点
は、制御装置30の構成を異にして制御装置31とした
ことである。
【0069】制御装置31は、図6に示す如く、温度検
出器29の燃料電池本体入口温度検出信号fを入力して
燃料電池本体入口温度変化速度gを出力する変化速度検
出器31aと、燃料電池本体入口温度変化速度gと燃料
電池本体入口温度変化速度基準信号hとの変化速度偏差
信号iを出力する加減算器31bと、変化速度偏差信号
iを所定の演算をして開度指令補正信号jを出力する調
節器31cと、燃料電池本体入口温度基準信号mと燃料
電池本体入口温度検出信号fとを加減算して温度偏差n
を出力する加減算器31dと、温度偏差nについて所定
の演算を施して開度指令補正信号oを出力する調節器3
1eと、開度指令信号kを入力して所定の変化率で制限
される開度指令信号k1を出力する変化率リミッタ31
gと開度指令信号k1と開度指令補正信号oと開度指令
補正信号jとを加算して補正後の開度指令信号lを三方
弁27へ出力する加算器31fから構成されている。
【0070】第3実施例の作用は、第2実施例の作用に
加え、蒸気発生器11へ結合するときに、燃料電池本体
入口温度検出信号fが燃料電池本体入口温度基準信号m
を下回る恐れのあるときに、三方弁27への補正後の開
度指令信号lをホールドあるいは蒸気発生器バイパス冷
却水cを増加させるように作用する。
【0071】例えば、蒸気モードへ移行するとき、補正
後の開度指令信号lが100%から0%へ徐々に増加し
て行くが、このときに、燃料電池本体入口温度検出信号
fが燃料電池本体入口温度基準信号mより小さくなった
場合、開度指令補正信号oが+符号となり、補正後の開
度指令信号lを増加させる方向となって流量Bを減少さ
せ、流量Cを若干増加させて、燃料電池本体1の入口温
度の低下を防止する。
【0072】また、蒸気発生器11の分離するときに、
燃料電池本体入口温度検出信号fが燃料電池本体入口温
度基準信号mを上回る恐れのあるときに、三方弁27へ
の補正後の開度指令信号lをホールドあるいは蒸気発生
器への流入冷却水bを増加させるように作用する。
【0073】例えば、非蒸気モードへ移行するとき、補
正後の開度指令信号lが0%から100%へ徐々に増加
して行くが、この過程で、燃料電池本体入口温度検出信
号fが燃料電池本体入口温度基準信号mより大きくなっ
た場合、開度指令補正信号oが−符号となり、補正後の
開度指令信号lを減少させ、流量Bを増加させ、流量C
を減少させて、燃料電池本体1の入口温度の上昇を防止
する。
【0074】このように第3実施例では、蒸気発生器1
1の結合および分離時の蒸気発生器への流入冷却水bと
蒸気発生器バイパス冷却水cの流量を燃料電池本体入口
温度の変化速度および燃料電池本体入口温度の絶対値に
基づき調節するため、蒸気発生器11の結合および分離
に伴う燃料電池本体の損傷および性能、寿命劣化を防止
することができる。
【0075】なお、本実施例において三方弁27の代わ
りに、蒸気発生器11の蒸気発生器への流入冷却水bラ
インおよび蒸気発生器バイパス冷却水cラインに遮断弁
または調節弁とを設ける構成でも同様に実施でき、遮断
弁を閉じる場合にはそれぞれのラインに用いる遮断弁の
動作開始時点を異なるようにする。
【0076】また、熱エネルギー回収装置である蒸気発
生器11は、電池冷却水循環系統のどの場所にあっても
良い。
【0077】また、本実施例では燃料電池本体および燃
料電池本体冷却システムの代表状態量として燃料電池本
体入口温度を用いたが、この他に燃料電池本体内部温
度、燃料電池本体の出口温度、気水分離器内の温度、気
水分離器内の圧力などの状態量を用いることが可能であ
る。
【0078】図7は、本発明の第4実施例を示す構成図
である。図1および図3、図5、図12と同一符号は、
同一部分および相当部分を示し、図7が図5と異なる点
は、制御装置31の構成を異にして制御装置32とした
ことである。
【0079】制御装置32は、図8に示す如く、温度検
出器29からの燃料電池本体入口温度検出信号fと燃料
電池本体入口温度設定信号pとを加減算して温度偏差n
を出力する加減算器32aと温度偏差nについて所定の
演算をして開度指令rを出力する調節器32bとから構
成される。
【0080】まず、蒸気モードにて運転されていると
き、燃料電池発電プラントの負荷出力要求が変化する
と、燃料電池本体入口温度設定信号pが負荷出力要求に
応じた設定値に変化させる。このとき、制御装置32で
は、燃料電池本体入口温度検出信号fと燃料電池本体入
口温度設定信号pとの温度偏差nを小さくするように調
節器が開度指令rを出力する。
【0081】詳細には、燃料電池本体入口温度設定信号
pが上昇すれば、蒸気発生器バイパス冷却水cを増加す
る方向へ、燃料電池本体入口温度設定信号pが低下すれ
ば、蒸気発生器バイパス冷却水cが減少する方向に作用
する。
【0082】例えば、蒸気モードで運転され、開度指令
が0%となっていると、三方弁27のB流量が100
%、C流量が0%となる。この状態でプラントの運転状
態が変化して対応して燃料電池本体入口温度設定信号p
が上昇したとすると、+符号の温度偏差nが調節器32
bへ入力して開度指令rを増加させる。これに伴い、三
方弁27のB流量が減少し、C流量が増加して蒸気発生
器バイパス冷却水cが増加するため燃料電池本体入口温
度検出信号fが燃料電池本体入口温度設定信号pに追従
する。
【0083】このように本実施例では、蒸気モードで運
転中の燃料電池本体および電池冷却水循環系統の代表状
態量を熱エネルギー回収装置に流入あるいは熱エネルギ
ー回収装置をバイパスする冷却水量を調節して制御する
ため、プラントの負荷出力要求などに伴う燃料電池本体
および電池冷却水循環系統の運転状態変化に対して迅速
に対応することが可能となる。
【0084】図9は、本発明の第5実施例を示す燃料電
池発電プラントの構成図である。図9と従来例を示す図
13と同一符号は、同一部分および相当部分を示し、両
者が異なる点は、蒸気発生器11の配管に設けられる制
御弁23aと制御弁23bを削除すると共に、蒸気利用
系統の制御弁18の下流側に非蒸気モードのとき閉じる
遮断弁33を追設すると共に、制御弁18と遮断弁33
との間の配管34からバイパスする配管35に非蒸気モ
ードのとき開く遮断弁36を介して蒸気凝縮器37を追
設し、蒸気凝縮器37から水回収源15へ接続するよう
にしたことである。
【0085】以上の構成で、燃料電池本体1の反応熱が
内部に電池冷却水を通す冷却管1cにより冷却され、冷
却管1cには循環ポンプ6により冷却水入口配管7を経
て電池冷却水が供給される。また、燃料電池を通った排
冷却水は冷却水出口配管8を経て気水分離器9へ送られ
る。気水分離器9で分離された蒸気は、燃料改質系10
へ送られ、分離された水は、蒸気発生器11を通り、循
環ポンプ6へ戻される。
【0086】蒸気発生器11では、電池冷却水との熱交
換により蒸気を発生し、蒸気モードのとき、図14に示
す制御装置16が温度検出器17からの検出信号と設定
器16bからの設定信号とを入力した加算器16aが偏
差信号を比例積分器16cへ出力して比例積分器16c
によって制御弁18を開閉制御している。これによって
蒸気発生器11の温度・圧力をプラントの負荷によらず
一定に制御しつつ蒸気利用設備14へ蒸気が供給され
る。
【0087】一方、気水分離器9の温度は、制御装置2
0が温度検出器21の検出信号に応じて熱交換器24と
制御弁25a,25bとを制御して、所定値に維持して
いる。従って、電池冷却水の温度は、蒸気モードのとき
安定に維持される。
【0088】一方、蒸気利用系での蒸気利用の停止命令
を受けると、すなわち、非蒸気モードになると、まず、
遮断弁33が閉じられ、遮断弁36が開かれる。これに
よって蒸気発生器11により発生した蒸気は、全て蒸気
凝縮器37に送られる。蒸気凝縮器37では、蒸気が凝
縮水となり、水回収源15へ戻り回収ポンプ19によっ
て再び蒸気発生器11へ送られ循環する。このときに
も、蒸気発生器11の温度・圧力は図14に示す制御装
置16によって維持することができるため、これによ
り、蒸気発生器11内の温度・圧力を変えることなく蒸
気利用系への蒸気供給を停止できる。
【0089】従って、蒸気利用系への蒸気供給が停止さ
れても、蒸気発生器11の温度・圧力が変動せず、しか
も、気水分離器9の温度・圧力も制御装置20によって
所定値に維持されるため電池冷却水の温度変動が抑制さ
れ安定する。
【0090】図10は、本発明の第6実施例を示す燃料
電池発電プラントの構成図である。図10と従来例を示
す図13と同一符号は、同一部分および相当部分を示
し、両者が異なる主な点は、図10と関連する熱交換器
24等を削除する一方、制御装置16の構成を異にし制
御装置38としたことである。
【0091】制御装置38は、図11に示す如く、燃料
電池発電プラントの負荷信号、負荷指令信号、電流信号
のいずれかの信号を入力して予め設定された温度設定信
号を出力する設定器38aと温度設定信号と温度検出器
17の温度検出信号とを加減算して偏差信号を出力する
加減算器38bと、偏差信号を演算処理して得られる制
御信号を制御弁18へ出力する調節器38cとから構成
されている。
【0092】制御装置38の設定器38aでは、蒸気発
生器11の温度設定信号をプラントの負荷または負荷指
令または電流に応じた出力としており、例えば、プラン
ト負荷信号が増大したとき温度設定信号を小さくして蒸
気発生器11の二次側の温度を温度設定信号となるよう
に制御する。このように、蒸気発生器11へ流入する電
池冷却水の流量を調整することなく、また、燃料電池冷
却水循環系統の入口側に熱交換器を設けることもなくプ
ラント負荷に応じて電池冷却水を望ましい温度に維持す
ることができる。
【0093】本実施例によれば、蒸気利用設備への蒸気
供給がない場合でも、蒸気発生器を通過する電池冷却水
の流量を変えることなく蒸気発生器内の温度・圧力を蒸
気供給中と同様に維持することができる。
【0094】また、蒸気発生器の温度または圧力の設定
信号を負荷または負荷指令または電流に応じて変化させ
ることにより、蒸気発生器を通過する電池冷却水の流量
を変えることなくプラント負荷に応じた望ましい温度に
維持することができる。
【0095】従って、蒸気発生器から蒸気利用設備への
蒸気供給の有無や燃料電池発電プラントの負荷如何にか
かわらず、蒸気発生器を通過する燃料電池冷却水の流量
調整することなく電池冷却水の温度を望ましい温度に維
持することができるため、蒸気供給の中断や開始、負荷
変化による電池冷却水の温度変動を従来より著しく低減
でき、安定することができる。
【0096】
【発明の効果】請求項1の発明は、燃料電池本体の急激
な温度変動を抑制するように制御弁の開度を制御して電
池冷却水導入系統とバイパス系統とのそれぞれの流量を
増減して燃料電池本体の温度変動を抑制し、燃料電池本
体の損傷および性能、寿命劣化を防止することができ
る。
【0097】請求項2の発明は、電池冷却水の温度に基
づいて制御する手段が制御弁の開度を制御して電池冷却
水導入系統とバイパス系統とのそれぞれの流量を増減す
る。従って、蒸気発生器の利用または非利用の際の電池
冷却水導入系統とバイパス系統とのそれぞれの流量の変
動に対しても燃料電池本体の急激な温度変動を抑制し、
燃料電池本体の損傷および性能、寿命劣化を防止するこ
とができる。
【0098】請求項3の発明は、プラントの運転状態と
電池冷却水の温度とに基づいて制御する手段が制御弁を
制御するためにプラント運転状態に応じた燃料電池本体
と電池冷却水循環系統の温度とすることができ、プラン
ト運転状態の急激な変動にも対応して燃料電池本体の温
度変動を抑制して燃料電池本体の損傷および性能、寿命
劣化を防止することができる。
【0099】請求項5の発明は、熱利用設備が非利用の
とき、第1遮断弁を閉とすると共に、第2遮断弁を開と
して循環系統へ流入する蒸気をバイパス系統へ導いて蒸
気凝縮器によって凝縮とさせ、蒸気利用系への蒸気供給
が停止されても、蒸気発生器の温度圧力が変動せず、し
かも、気水分離器の温度圧力も制御装置によって所定値
に維持されるため電池冷却水の温度変動が抑制され、燃
料電池本体の温度変動を抑制して燃料電池本体の損傷お
よび性能、寿命劣化を防止することができる。
【0100】請求項7の発明は、蒸気発生器の温度また
は圧力の設定信号を負荷または負荷指令または電流に応
じて変化させることにより、蒸気発生器を通過する電池
冷却水の流量を変えることなく燃料電池冷却水循環系統
の電池冷却水の温度をプラント負荷に応じた望ましい温
度に維持することができる。従って、蒸気供給の中断や
開始、負荷変化による電池冷却水の温度変動を従来より
著しく低減でき、安定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す燃料電池発電プラン
トの系統図である。
【図2】図1の制御装置を示す構成図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す燃料電池発電プラン
トの系統図である。
【図4】図3の制御装置を示す構成図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す燃料電池発電プラン
トの系統図である。
【図6】図5の制御装置を示す構成図である。
【図7】本発明の第4実施例を示す燃料電池発電プラン
トの系統図である。
【図8】図7の制御装置を示す構成図である。
【図9】本発明の第5実施例を示す燃料電池発電プラン
トの系統図である。
【図10】本発明の第6実施例を示す燃料電池発電プラ
ントの系統図である。
【図11】図10の制御装置を示す構成図である。
【図12】従来例を示す燃料電池発電プラントの系統図
である。
【図13】他の従来例を示す燃料電池発電プラントの系
統図である。
【図14】図13の制御装置を示す構成図である。
【符号の説明】
1 燃料電池本体 6 循環ポンプ 7 冷却水入口配管 8 冷却水出口配管 9 気水分離器 11 蒸気発生器 14 蒸気利用設備 15 水回収源 27 三方弁 28,30,31,32,38 制御装置 29 温度検出器 33 遮断弁 34,35 配管 37 蒸気凝縮器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池本体と、この燃料電池本体内の
    冷却管に接続する冷却水入口配管へ電池冷却水を供給し
    て冷却水出口配管から取り出した前記電池冷却水を蒸気
    と水とに分離する気水分離器へ供給し、この気水分離器
    から分離した水を前記冷却水入口配管へ戻す電池冷却水
    循環系統と、この電池冷却水循環系統の余剰エネルギー
    を利用する熱利用設備へ供給する熱利用系統とを備える
    燃料電池発電装置において、 前記電池冷却水循環系統の電池冷却水と前記熱利用設備
    で利用され回収された水と熱交換して蒸気を発生させる
    構成の蒸気発生器と、 前記気水分離器と前記冷却管との間の前記電池冷却水循
    環系統の上流側から前記電池冷却水を前記蒸気発生器へ
    導入し、前記電池冷却水循環系統の下流側に流出させる
    電池冷却水導入系統と、 この電池冷却水導入系統をバイパスするバイパス系統
    と、 前記電池冷却水導入系統と前記バイパス系統とのそれぞ
    れの流量を増減する制御弁とを設けることを特徴とする
    燃料電池発電プラント。
  2. 【請求項2】 前記電池冷却水の温度に基づいて前記制
    御弁を制御する手段を付加することを特徴とする請求項
    1記載の燃料電池発電プラント。
  3. 【請求項3】 プラントの運転状態と前記電池冷却水の
    温度とに基づいて前記制御弁を制御する手段を付加する
    ことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電プラン
    ト。
  4. 【請求項4】 前記制御弁は、第1制御弁を電池冷却水
    導入系統に配置し、第2制御弁をバイパス系統に配置し
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の燃料電
    池発電プラント。
  5. 【請求項5】 燃料電池本体と、この燃料電池本体内の
    冷却管に接続する冷却水入口配管へ電池冷却水を供給し
    て冷却水出口配管から取り出した前記電池冷却水を蒸気
    と水とに分離する気水分離器へ供給し、この気水分離器
    から分離した水を前記冷却水入口配管へ戻す電池冷却水
    循環系統と、この電池冷却水循環系統の余剰エネルギー
    を利用する熱利用設備へ供給する熱利用系統とを備える
    燃料電池発電装置において、 前記電池冷却水循環系統の電池冷却水と前記熱利用設備
    で利用され回収された水と熱交換して蒸気を発生させる
    構成の蒸気発生器と、 この蒸気発生器によって発生した蒸気を第1遮断弁を介
    して前記熱利用設備へ供給し利用済みの水を回収して前
    記蒸気発生器へ供給する循環系統と、 この循環系統の前記第1遮断弁の上流側をバイパスし、
    第2遮断弁と蒸気凝縮器とを介して前記蒸気発生器へ接
    続するバイパス系統と、 前記熱利用設備が非利用のとき、前記第1遮断弁を閉と
    すると共に、前記第2遮断弁を開として前記循環系統へ
    流入する蒸気を前記バイパス系統へ導いて前記蒸気凝縮
    器によって凝縮させる手段とを設けることを特徴とする
    燃料電池発電プラント。
  6. 【請求項6】 前記蒸気発生器の蒸気の温度または圧力
    に応じて前記循環系統または前記バイパス系統の蒸気流
    量を制御する手段と、前記気水分離器の温度または圧力
    に応じて前記燃料電池本体の入口側の前記電池冷却水循
    環系統に配置される熱交換器の流量を制御する手段とを
    付加したことを特徴とする請求項5記載の燃料電池発電
    プラント。
  7. 【請求項7】 燃料電池本体と、この燃料電池本体内の
    冷却管に接続する冷却水入口配管へ電池冷却水を供給し
    て冷却水出口配管から取り出した前記電池冷却水を蒸気
    と水とに分離する気水分離器へ供給し、この気水分離器
    から分離した水を前記冷却水入口配管へ戻す電池冷却水
    循環系統と、この電池冷却水循環系統の余剰エネルギー
    を利用する熱利用設備へ供給する熱利用系統とを備える
    燃料電池発電装置において、 前記電池冷却水循環系統の電池冷却水と前記熱利用設備
    で利用され回収された水と熱交換して蒸気を発生させる
    構成の蒸気発生器と、 この蒸気発生器によって発生した蒸気を前記熱利用設備
    へ供給し利用済の水を回収して前記蒸気発生器へ供給す
    る循環系統と、 燃料電池の運転状態と前記蒸気発生器の蒸気の温度また
    は圧力とに基づいて前記循環系統の蒸気流量を制御する
    手段とを設けることを特徴とする燃料電池発電プラン
    ト。
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