JPH07130134A - 情報記録媒体、光ディスクおよび再生装置 - Google Patents

情報記録媒体、光ディスクおよび再生装置

Info

Publication number
JPH07130134A
JPH07130134A JP6065224A JP6522494A JPH07130134A JP H07130134 A JPH07130134 A JP H07130134A JP 6065224 A JP6065224 A JP 6065224A JP 6522494 A JP6522494 A JP 6522494A JP H07130134 A JPH07130134 A JP H07130134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pattern
data
optical disc
area
pit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6065224A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2852181B2 (ja
Inventor
Tamotsu Ito
保 伊藤
Ryuichi Koike
隆一 小池
Hiroshi Tomono
弘 伴野
Takashi Takeuchi
崇 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to TW084104616A priority Critical patent/TW335477B/zh
Priority to TW083103323A priority patent/TW276330B/zh
Priority to EP94113942A priority patent/EP0643391B1/en
Priority to DE69422870T priority patent/DE69422870T2/de
Priority to US08/301,889 priority patent/US5608717A/en
Priority to CNB001268910A priority patent/CN1143306C/zh
Priority to CN94116208A priority patent/CN1067172C/zh
Publication of JPH07130134A publication Critical patent/JPH07130134A/ja
Priority to US08/689,683 priority patent/US5737306A/en
Priority to US09/003,505 priority patent/US5875156A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2852181B2 publication Critical patent/JP2852181B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】コピ−すると正規の形状が失われる、目視可能
なパタ−ンをCD−ROM上に形成する。 【構成】CD−ROM4上に、文字、図形パタ−ンを形
成する領域を設ける。文字、図形パタ−ンは、平均の反
射率に視認可能な程度の差がある2種類のピットパタ−
ンをCD−ROM4上に生成するデータを、文字、図形
パタ−ン内部と、外部にそれぞれ記録することにより形
成する。 【効果】オリジナル版のCD−ROMを極めて高い精度
でコピ−してコピ−版のCD−ROMを製作しないと、
オリジナル版とのピットパタ−ンの配置のずれによって
文字、図形パタ−ンの形状は崩れ視認不可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクや光カ−ド
等の、光学的特徴によって情報を記録する情報記録媒体
に関し、特に、情報記録媒体の不法なコピ−を抑止する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学的特徴を与えることにより情報を記
録する情報記録媒体の代表的なものの一つとして、光デ
ィスクの一種であるCD−ROM(compact d
iscread only memory)を挙げるこ
とができる。
【0003】CD−ROMの多くは、データを一定の間
隔のピットを用いて記録するCLV(constant
linear velocity)方式を採用してい
る。このCLV方式は、常にCD−ROMの中心に対す
る角が一定なるように、その径方向位置に応じて定めた
間隔のピットを用いて記録したCAV(constan
t angular velocity)方式よりも、
CD−ROMのデ−タ容量を大きくすることができる。
また、CLV方式およびCAV方式によらず、CD−R
OMでは、フレ−ムを記録の単位にしている。図18に
示すように、フレ−ム1は、固定長のデータと、先頭に
付加された同期信号2より構成される。
【0004】なお、一つの光ディスク上にCLV方式と
CAV方式を混在させることも可能である。
【0005】たとえば、実公5−44927号公報記載
の技術では、光ディスクに、CLV方式による記録領域
と、CAV方式による記録領域を設け、このCAV方式
による記録領域に静止画データ等を記録している。ま
た、特公5−33470号公報記載の技術では、CLV
方式による記録領域とCAV方式による記録領域を設け
ると共に、各記録領域の位置をアドレス情報として別途
記録している。そして、このアドレス情報を、CLV方
式による記録領域とCAV方式による記録領域との間
の、ディスクモ−タの回転制御の切り替えに用いてい
る。
【0006】さて、CD−ROMは、現在、各種ソフト
ウェアや文書データやイメ−ジデータの記録等、広くデ
ジタルデータの記録に用いられている。
【0007】CD−ROMに記録される、このような各
種ソフトウェアや文書データ等は、通常、著作権の保護
下にあるが、従来、CD−ROMの不法なコピ−版の製
作、販売が後を断たなかった。
【0008】特に、ゲ−ム用ソフトウェァや、単行本、
辞書等の電子出版物の分野では、不法なコピ−版の製作
が組織的に行なわれることが多く、正常な商取引を阻害
する要因となっていた。
【0009】このようなCD−ROM等の光ディスクの
コピ−版の製作は、光ディスクの情報記録面に記録され
たピット配列の形状をプラスチック材等を用いて型取り
し、この方を用いて不法なコピ−版の光ディスクの原盤
を製作することにより行なうことができる。しかし、こ
の型取りする技術では、光ディスクの保護膜を除去して
ピット配列面を露出して型を取る必要があるために、保
護膜を除去する過程でピットの形状が損なわれ、正確な
コピ−版を製作できないことが多い。特に、強固な保護
膜を備えた光ディスクのコピ−版の製作は極めて困難で
ある。
【0010】そこで、通常は、正規の光ディスクのデー
タを読み取り、読み取ったデータを用いて、正規の光デ
ィスクを製作する場合と同様にコピ−版の光ディスクの
原盤を製作することが行なわれている。
【0011】一方、このようなコピ−版の光ディスクの
製造の防止のために、従来は、光ディスクの表面に、著
作権を文字、図形等の刻印、印刷により表示している。
【0012】また、コピ−版の光ディスクを判別する従
来の技術としては、たとえば、次のような技術が知られ
ている。
【0013】すなわち、たとえば、前述した同期信号2
が通常はデータとしては読み出せないことを利用したも
のとして、特開平4−286768号公報記載の技術が
知られている。この技術では、あらかじめ前述した同期
信号2の一部を他の信号に置換して記録しておき、再生
時にこの置換信号の有無を特に検出して、置換信号が無
い場合には、この光ディスクを不法なコピ−版であると
判定する。
【0014】なお、実開平2−20884号公報には、
光ディスクの信号記録層の表面に可視パタ−ンを形成す
ることが開示されている。また、特開平2−17994
1号公報には、光ディスクの信号面のピット形状を変え
ることにより、視認できる模様等を形成することが開示
されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平4−286
768号公報記載の技術によれば、前述した置換信号を
含む同期信号2自体は再生することができるのであるか
ら、置換信号を含む同期信号2を記憶した不法コピ−版
の光ディスクを製作することは、さほど困難ではない。
【0016】また、実開平2−20884号公報や特開
平2−179941号公報記載の技術によれば、通常の
光ディスクの原盤の製作工程に加え、別途、文字、図形
等を形成する工程を追加する必要がある。
【0017】そこで、本発明は、従来と同様の製作工程
によって原版を製作することができる、コピ−版の情報
記録媒体において形状を再現することが極めて困難な目
視可能パタ−ンを形成した情報記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0018】また、このような情報記録媒体をコピ−し
て作成した情報記録媒体の利用を拒絶することのできる
再生装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記目的達成のために本
発明は、たとえば、記録面を備え、当該記録面上の複数
のトラック上に形成された、記録しているデータに対応
するピットパタ−ンによって情報を記録する光ディスク
等の情報記録媒体であって、光反射率の差によって目視
可能なサイズの文字もしくは図形のパタ−ンを記録面上
に設けたパタ−ン表示用領域に呈するように、特定のデ
ータもしくはデータパタ−ンに対応する、特定のピット
パタ−ンが、集中的に形成された少なくとも1つの、前
記録面上に設けられた領域を有し、前記特定のピットパ
タ−ンの平均の光反射率は、前記1つの領域の周辺の領
域の平均の光学的反射率と、目視によって感知可能な程
度に異なっていることを特徴とする情報記録媒体を提供
する。
【0020】また、このような情報記録媒体が光ディス
クである場合に、これを再生する再生装置として、光デ
ィスクの前記パタ−ン表示用領域の位置を特定する位置
情報を記憶するメモリと、装着された光ディスクに記録
されたデータを再生する再生手段と、前記メモリに記憶
した位置情報で特定される、装着された光ディスクの記
録面上の領域よりデータを前記再生手段を介して再生す
る手段と、前記位置情報で特定される、装着された光デ
ィスクの記録面上の領域よりデータを再生できなかった
場合に、装着された光ディスクの以降の再生を中止する
再生抑止手段とを有することを特徴とする再生装置を提
供する。
【0021】
【作用】前述した本発明に係る情報記録媒体によれば、
特定のデータもしくはデータパタ−ンに対応する、特定
のピットパタ−ンを集中的に形成することにより目視可
能な文字、図形パタ−ンを情報記録媒体上に表す。
【0022】このようなピットパタ−ンの配置は、デー
タをコピ−してコピ−盤を製作すると、精度上の問題よ
りずれる。また、このずれを、ピットパタ−ンの配置に
より形作られる文字、図形パタ−ンが大きく変形しない
程度に収めることは極めて困難である。したがい、コピ
−盤では、元の情報記録媒体に存在した文字、図形パタ
−ンを、同様にコピ−盤にもコピ−することは極めて困
難である。
【0023】また、前述した再生装置によれば、装着さ
れた光ディスクの文字、図形パタ−ンの存在する領域よ
り、データを再生し、データを再生できなかった場合
に、装着された光ディスクの以降の再生を中止する。し
たがい、データコピ−では無い、何らかの他の手段によ
り文字、図形パタ−ンを光ディスクに形成したとして
も、これを再生し利用できない。すなわち、このような
コピ−盤は、本発明に係る再生装置において利用を拒絶
される。
【0024】
【実施例】以下、情報記録媒体が、光ディスクの一種で
あるCD−ROMである場合を例にとり、本発明に係る
情報記録媒体と、これを再生する再生装置の実施例につ
いて説明する。
【0025】まず、第1の実施例について説明する。
【0026】図1に、本実施例に係るCD−ROMの信
号面を示す。
【0027】本実施例では、CD−ROM4の信号面
に、目視可能な文字、図形パターン14を設ける。文
字、図形パタ−ン14は、当該CD−ROMに記憶され
たデータ、プログラムの版権、著作権を表す内容、当該
CD−ROMに記憶されたデータもしくは当該CD−R
OM自身の商標、その他の、当該CD−ROMに記憶さ
れたデータもしくは当該CD−ROM自身に関する権利
の内容を表すものとする。ただし、これ以外のものであ
っても、もちろんよい。
【0028】以下、この、文字、図形パタ−ンをどよう
にして形成するかについて説明する。
【0029】まず、データが、どのようにしてCD−R
OMの信号面に記録されるかについて説明する。
【0030】たとえば、CD−ROMでは音楽用のCD
に使われるEFM(eight to fourtee
n modulation)方式によりデータを変調
し、CLV方式で信号面に記録する。
【0031】すなわち、表1の左欄に示す8ビットの各
デ−タを同表の右欄に示す14ビットのEFMチャンネ
ルビットパタ−ンに変換する。そして、これに3ビット
のマ−ジンビットを加えた17チャネルビットパタ−ン
を生成し、これをCD−ROMに記録する単位とする。
【0032】
【表1】
【0033】次に、図2に示すように、所定の幅と高さ
を有する小さな突部(ピット)の、チャンネルビットパ
タ−ンの値に応じて定まるパタ−ンをCD−ROMの信
号面に作成するための、原盤を、原盤をディスクモ−タ
(スピンドルモ−タ)で回転させながらレ−ザで、作成
するトラック上に原盤用ピットパタ−ンを形成していく
ことにより作成する。なお、ピットは、所定の幅と深さ
を有する小さなへこみ部であることもある。
【0034】このとき、チャンネルビットパタ−ンのデ
−タ”1”が、各ピットのエッジに対応する。たとえ
ば、表1に示した8ビットのデ−タ”168”は”01
001001001001”のEFMチャンネルビット
パタ−ンに変換されるので、3ビットおきにデ−タ”
1”が現れる。したがい、8ビットのデ−タ”168”
に対応するピットパタ−ンは、1チャネルビットに対応
するピット長さをTとすると、間隔3T空けて配置され
た長さ3Tの2つのピットを含む。
【0035】一方、同様に、デ−タ”89”に対応する
ピットパタ−ンは、長さ11Tのピットを含む。なお、
表1に示したEFM変調方式では、最短のピット長は3
T、最長は11Tとなる。
【0036】次に、原盤よりピットパタ−ンをCD−R
OMの信号面に作成する。そして、ピットを作成したC
D−ROMの信号面の全面にアルミニュ−ム薄膜等の光
反射膜を蒸着し、透明の保護層を、その上に作成する。
【0037】このようにして作成されたCD−ROMで
は、ピット部分と非ピット部分(ランド部)での、光の
反射率が異なるので、再生時には、この光の反射率の変
化より、チャネルビットを再生し、データを再生してい
る。
【0038】さて、本実施例では、ピット部分と非ピッ
ト部分での反射率の相違を利用してCD−ROM上に目
視可能な文字、図形パターンを、信号面上の一部に形成
する。
【0039】すなわち、ピット部分と非ピット部分での
反射率の相違より、あるピットパタ−ンと、これと異な
るピットパタ−ンでは、平均的な光の反射率が異なるこ
とになる。そこで、あるピットパタ−ンを所望する文
字、図形パタ−ンの形状に集め、文字、図形パタ−ンの
外部には、これと異なるピットパタ−ンを配置するよう
にする。
【0040】本実施例では、前述した8ビットのデ−
タ”168”に対応するピットパタ−ンと、デ−タ”8
9”に対応するピットパタ−ンを用いる。
【0041】図3は、CD−ROMの信号面上の文字、
図形パタ−ンの1部を拡大した図である。ここで、デー
タは、同期パタ−ンや、誤り訂正用の情報等と共にフレ
−ムを構成し、このフレ−ムに対してピットパタ−ンが
作成される。したがい、実際には、データに対応するビ
ットパタ−ン間に、同期パタ−ンや誤り訂正用の情報の
チャネルビットに対応するビットパタ−ンが出現するこ
とになる。しかし、その割合は、データに対応するビッ
トパタ−ンに対してわずかである。そこで、図3では、
説明を明瞭にするために、仮に、データに対応するピッ
トパタ−ンのみでフレ−ムが構成されているものとして
示した。また、前述したマ−ジンビットに対応するピッ
トパタ−ンも省略して示した。
【0042】図示した例では、文字、図形パタ−ン内部
と外部の一方を長さ3Tのピット142を含む、デー
タ”89”に対応するピットパタ−ンで構成し、他方を
長さ11Tのピット143を含む、データ”168”に
対応するビットパタ−ンで構成した。前述したように、
EFM変調方式では、最短のピット長は3T、最長は1
1Tであるため、この両者のピットパタ−ン間の反射率
の差が最も大きいからである。
【0043】また、これ以外の、目視上、問題のない反
射率の差を有する他のピットパタ−ンを実現する他のデ
ータに組み合わせの対応する2種類のピットパタ−ンで
構成するようにしてもよい。また、文字、図形パタ−ン
内部と外部の一方をのみを、特定のデータ、望ましく
は、対応するピットパタ−ンの反射率が平均よりも高い
もしくは低いデータに対応するピットパタ−ンで構成
し、他方は、ランダムなデータの集合に対応するピット
パタ−ンの集合で構成するようにしてもよい。ピットは
目視上極めて小さく、ランダムなデータの集合に対応す
るピットパタ−ンの集合は、集合として平均的な反射率
を示すと考えられるからである。また、文字、図形パタ
−ンの内部と外部の一方を、複数の特定のデータの組み
合わせに対応するピットパタ−ンで構成するようにして
もよい。また、文字、図形パタ−ンの内部と外部の両方
を、複数の特定のデータの、異なる組み合わせに対応す
るピットパタ−ンで構成するようにしてもよい。
【0044】このように、本実施例では、通常用いるデ
ータに対応するピットパタ−ンを用いて文字、図形パタ
−ンを形成する。逆に言えば、文字、図形パタ−ンの形
成は、通常のデータの記録と同様に行なうことができ
る。ただし、文字、図形パタ−ンを構成するピットパタ
−ンの作成は、高い位置精度で行なう必要がある。そこ
で、例えば、原盤に原盤用ピットパタ−ンを、原盤をデ
ィスクモ−タで回転させながらレ−ザを用いて形成する
際には、ディスクのディスクモ−タに取り付けたエンコ
−ダや、その他の測定手段を用いながら、厳密にピット
の形成位置を所望の位置に制御するようにする。
【0045】このようにすることにより、CLV方式、
CAV方式いずれにおいても、文字、図形パタ−ンを形
成したCD−ROMを作成することができる。
【0046】いま、このようにしてCLV方式によっ
て、文字、図形パタ−ンを形成したCD−ROMより、
コピ−版のCD−ROMを作成する場合を考える。
【0047】以下、原盤より作成されたCD−ROMを
オリジナル盤、オリジナル盤をコピ−して作成したCD
−ROMをコピ−盤と呼ぶことにする。
【0048】さて、オリジナル盤の原盤を製作する場合
には、前述したように原盤をディスクモ−タで回転させ
ながらレ−ザで原盤をトレ−スし、原盤用ピットパタ−
ンを原盤上に形成していくが、CLV方式によるCD−
ROMの原盤を製作する場合には、この際、原盤を回転
させるディスクモ−タの回転速度を次のように制御す
る。
【0049】すなわち、所定の基準周波数によって規定
される回転速度をディスクモ−タに設定し、レ−ザが原
盤上をトレ−スする線速度が一定となるように、この回
転速度を外径方向に行くに従って所定の割合で増加する
よう制御する。そして、所定のクロック周期で一つづつ
チャネルビットを読み出し、その値に基づいて、レ−ザ
の出力を制御する書き込み信号を生成しピットを作成し
ていく。
【0050】また、オリジナル盤の再生の際には、光ピ
ックアップが再生した信号の周期が一定となるように、
回転速度を制御する。そして、光ピックアップが読みだ
した再生信号の値に基づいて、チャネルビット、データ
を復元していく。結果、線速度は、外径方向に行くに従
って所定の割合で増加する。
【0051】また、コピ−盤の原盤の製作も、前述した
オリジナル盤の製作と同様に、所定の基準周波数によっ
て規定される回転速度をレ−ザが原盤上をトレ−スする
線速度が一定となるように制御しながら、オリジナル盤
より再生したチャネルビットを所定のクロック周期で一
つづつ読み出し、その値に基づいて、レ−ザの出力を制
御する書き込み信号を生成しピットを作成していく。
【0052】ここで、オリジナル盤とコピ−盤との間
で、ピット間隔にズレを生じさせないためには、オリジ
ナル盤の原盤の作成の際にレ−ザが原盤上をトレ−スす
る線速度と、書き込み信号を生成するためのクロック周
期との関係と、コピ−盤の原盤の製作の際にレ−ザが原
盤上をトレ−スする線速度と、書き込み信号を生成する
ためのクロック周期との関係が一致している必要があ
る。
【0053】しかし、オリジナル盤とコピ−盤の原盤の
製作の際の書き込み信号を生成するためのクロック周期
が完全に一致していると仮定して考えても、基準周波数
や回転制御の精度の問題より、両者の線速度を完全に一
致させることは不可能である。したがい、オリジナル盤
とコピ−盤とでは、ピット間隔にズレが生じる。
【0054】さて、オリジナル盤とコピ−盤の原盤の製
作の際の書き込み信号を生成するためのクロック周期の
差も、原盤とコピ−盤の原盤製作時の線速度の差に換算
することとして、このピット間隔のズレを、オリジナル
盤再生時の線速度と、原盤とコピ−盤の原盤製作時の線
速度の差として検討する。
【0055】いま、図4bにCD−ROM(図4a)上
に順次隣接する3本のトラックT1、T2、T3の位置関
係を示す。また、点A、B、Cは、それぞれトラックT
1、T2、T3上のピットであり、垂直方向(径方向)に
一列に並び文字、図形パタ−ンの輪郭部を構成してい
る。
【0056】ここで、オリジナル盤の点A、B、Cは、
コピ−盤上では、点Aを基準にすると例えば点Bは点
B’に、また、点Cは点C’に相対的に移動する。
【0057】点Bが点B’に移動する距離ΔLは、オリ
ジナル盤の原盤が線速度Vで1回転する時間に、コピ−
盤の原盤が線速度V+Δvで回転したみちのりの、1回
転からのズレ量に相当するので、式(1)のようにな
る。
【0058】 ΔL=2πR(/v) (1) なお、Rはディスクの回転中心からトラックT1までの
半径である。
【0059】ここで、CD−ROMでは、デ−タが記録
される信号面の内径R1は25mm、外径R2は58mm
であるから、信号面内におけるΔLは ΔL=(15.7〜36.4)×104(Δv/v)(μm) (2) となる。
【0060】また、回転方向に対する線分AB’の角度
θは θ=tan~1(p/ΔL) (3) で与えられる。なお、pはトラックのピッチでCD−R
OMでは1.6μmである。
【0061】これより、線速度偏差率(Δv/v)を1
×10~4とすると、ΔL=(15.7〜36.4)μ
m、θ=(5.8〜2.5)度となる。すなわち、トラ
ッキング線速度偏差率が10~4(0.01%)程度であ
ると、オリジナル盤上の文字、図形パタ−ンはコピ−盤
上でほぼ水平に傾くことになり、ほとんど識別できない
ことになる。
【0062】また、トラッキング線速度偏差率(Δv/
v)を1×10~5にすると、θ=(45.5〜23.
7)度となり、文字、図形パタ−ンは傾くものの、何と
か識別できる程度になる。
【0063】以上より、コピ−盤に文字、図形パタ−ン
を、オリジナル盤と同じと見做せる程度に視認可能に形
成するには、書き込み信号を生成するためのクロック周
期が完全に一致しているとしても、線速度偏差率1×1
0~6以下で線速度を制御する必要がある。すなわち、極
く僅かな線速度の相違でも、文字、図形パタ−ン等が識
別不能となる程に大きい。
【0064】しかしながら、コピ−盤の原盤作成時の線
速度をこのような高い精度で制御することは技術的に極
めて困難である。また、書き込み信号を生成するための
クロック周期も、完全に一致することはないため、実施
は、これ以上の精度で線速度を制御する必要がある。
【0065】なお、CD−ROMを含めてCLV方式の
CDの規格では、トラッキング線速度を1.2〜1.4
m/secと比較的ゆるやかな範囲内に規定しているの
で、コピ−側ではオリジナル盤再生作成時の回転速度を
予め上記1×10~6以下の正確さで知ることはできな
い。
【0066】したがって、もし、文字、図形パタ−ンを
良好に形成したコピ−盤を得ようとするならば、線速度
を上記1×10~6以下の精度で少しづつ変化させながら
コピ−盤の原盤を作成し、文字、図形パタ−ンが現れる
トラッキング線速度を見出す必要がある。しかし、これ
は、技術的にも、作業効率から見ても殆ど現実性がな
い。
【0067】さらに、トラッキング線速度規格が上記の
ようにゆるやかであるから、この規格値以下の線速度の
揺らぎがあっても問題にならない。そこで、オリジナル
盤の原盤製作時に、オリジナル盤から光ピックアップが
再生した信号の周期が一定となるように回転速度を制御
した場合に、線速度に前記規格内の揺らぎが生じる範囲
内で、意図的にピット間隔にランダムなゆらぎを持たせ
て製作するようにしてもよい。このようにすることによ
り、コピ−盤の原盤製作時に、これに相当するゆらぎを
線速度に与えなければ文字、図形パタ−ンを良好に形成
することはできなくなるからである。
【0068】このように、本実施例によれば文字、図形
パタ−ンを形成したCLV方式のオリジナルのCD−R
OMから得られる再生信号を用いてコピ−版のCD−R
OMを製造すると、コピ−版では、文字、図形パタ−ン
14が歪んだり、あるいは消滅する。この結果、CD−
ROMの再生内容を調べることなく、文字、図形パタ−
ン14の有無により、CD−ROMが不法なコピ−版で
あることを目視により識別することができるようにな
る。なお、従来からオリジナル盤上に文字、図形パタ−
ンのラベルを貼ったり、刻印することが行なわれている
が、このような機械的に設けた文字、図形パタ−ンは極
めてコピ−容易である。これに対して本実施例による文
字、図形パタ−ンは信号面のピットパタ−ンを用いて形
成されるので、前述したようにコピ−が極めて困難であ
る。
【0069】以下、本発明の第2の実施例について説明
する。
【0070】本実施例では、オリジナル盤では、CLV
方式のCD−ROMの一部の領域に、特に、CAV方式
によってピットを作成する領域を設け、この領域に前述
したように文字、図形パタ−ンを形成する。
【0071】このCD−ROMの文字、図形パタ−ンを
形成する領域外の領域には、通常通りCLV方式でデー
タを記録する。ここで、オリジナル盤のデータをコピ−
するために、コピ−盤の製作を単純にCLV方式で行う
と、CLV方式のオリジナル盤上にCAV方式で形成さ
れた文字、図形パターンもCLV方式でコピ−される。
この結果、CAV方式で目視可能に記録された文字、図
形パターンは、前述した第1実施例に係るCD−ROM
と同様に、線速度の変化により、コピ−盤では変形が著
しく変形して目視不能となり、消滅したように見える。
オリジナル盤のCAV方式による領域に相当する領域の
みを、CAV方式によってコピ−盤の製作するために
は、オリジナル盤のCAV方式による領域の検出や、C
AV方式による領域の角速度の検出や、検出した内容に
適合した回転制御や書き込み周期の制御を伴うため困難
である。したがい、本第2実施例によれば、前述した第
1実施例同様、CD−ROMの再生内容を調べることな
く、文字、図形パタ−ン14の有無により、CD−RO
Mが不法なコピ−版であることを目視により識別するこ
とができるようになる。
【0072】さて、図5に、本実施例に係るオリジナル
盤のCLV方式によるデ−タ記録領域とCAV方式の文
字、図形パタ−ン領域の配置と線速度を示す。図中の、
横軸Rはディスクの回転中心から計った距離(半径)、
縦軸はその距離のトラックをトラッキングする線速度v
である。
【0073】図5において、線速度が一定の部分はCL
V方式、内周から外周に向かって線速度が増加する部分
がCAV方式の部分である。
【0074】図示するように、CLV方式中にCAV方
式を挿入するには幾つかの方法が考えられるが、実線で
示したCLV1−CAV1−CLV2をたどる方法は、
CLV領域とCAV領域間が線速度のギャップなしにつ
なげるので両領域の境界部でもデ−タを連続してスム−
ズに記録でき、また、デ−タの再生も容易になり、回転
速度制御も容易である。
【0075】これに対して、点線で示したCLV1−C
AV2−CLV3やCLV1−CAV3−CLV4等を
たどる方法では、CLV領域とCAV領域間にトラッキ
ング線速度のずれがあるので、この境界部ではディスク
の回転速度を急速に変化させる必要がある。再生時も同
様である。しかし、CLVとCAVの領域間に大きなト
ラッキング線速度差を設定できるので、コピ−盤上で文
字、図形パタ−ンを確実に消滅させることができる。ま
た、後述するように再生装置においてCAV領域の有無
より、オリジナル盤かコピ−盤かの判別を行なうことが
できるようになる。
【0076】なお、同様にして、逆に、CAV方式のC
D−ROMに、CLV式によってピットパタ−ンを形成
する領域を設け、ここに文字、図形パターンを形成する
ようにするようにしてもよく、これによっても同様の効
果を得ることができる。
【0077】次に、第3実施例について説明する。
【0078】本第3実施例では、前記第2実施例で示し
たCAV方式により文字、図形パターンを形成する領域
を複数設け、かつ、各CAV領域の角速度を相互に異な
るようにする。このようにすることにより、オリジナル
盤のCAV方式による領域の検出や、CAV方式による
領域の角速度を検出して、オリジナル盤と同じ領域構成
のCD−ROMを製作しようとする際の作業の困難度が
著しく高まるので、コピ−防止効果を一段と強めること
ができる。
【0079】図6に、複数のCAV領域の配置と線速度
の関係を示す。
【0080】図6(a)は複数のCAV領域CAV4、
CAV5等をディスク4の半径方向に分離して設けた場
合であり、各CAV領域とCLV領域の線速度は図5の
実線、または点線で示すように接続する。
【0081】図6(b)は複数のCAV領域CAV6〜
CAV8等をディスク4の半径方向に隣接してして設け
た場合であり、各CAV領域CAV6、CAV8等とC
LV領域CLV5、CLV6間の線速度は例えば図7の
実線、または点線のように接続する。
【0082】また、図6(c)は円形帯状の領域内を円
周方向に区切って複数のCAV領域CAV9〜CAV1
1等を設けた場合である。各CAV領域CAV9、CA
V10、CAV11の線速度は例えば図8の実線、また
は点線のようにつなぎ、1周毎に元の線速度に戻るよう
にする。なお、各CAV領域の長さ(角度)は必ずしも
均等である必要はなく、また、各CAV領域間にはCL
V部分を適宜挿入することもできる。また、図6
(a)、(b)において、各CAV領域の角速度を互い
に異ならせる必要もなく、同じ角速度のCAV領域を存
在させてもよい。
【0083】なお、オリジナル盤にCAV方式で、文
字、図形パターンを目視可能に記録し、コピー盤をCA
V方式でコピーした場合でも、オリジナル盤と同じ角速
度(偏差率1×10~6以下)でコピーしないと目視不能
となるため、オリジナル盤のCAV方式による領域位置
や、CAV方式による領域の角速度を検出して、オリジ
ナル盤と同じく文字、図形パタ−ンの形成されたCD−
ROMを製作しようとしても、やはり、前記第1実施例
同様の困難を伴う。
【0084】以下、第4の実施例について説明する。
【0085】本第4実施例では、CLVまたはCAV方
式によって文字、図形パターンを形成する領域をCD−
ROMのデ−タ領域(プログラム領域)外に設け、その
分だけデ−タ記録容量を確保する。
【0086】図9(a)はCD−ROMの断面図であ
る。
【0087】図9(a)において、デ−タはプログラム
スタ−ト径(φ50)の位置から外周方向に向かって、
最大でもプログラム最大径(φ116)を越えない位置
まで順次記録される。したがい、デ−タ量が少ない場合
はデ−タが記録されるプログラム領域の外径はプログラ
ム最大径の内側になり、これをプログラムアウト径と呼
んでいる。また、そのプログラムアウト径の外側には”
0”デ−タを記録する−ドアウト領域と呼ばれる領域が
設けられる。
【0088】また、リ−ドインスタ−ト径の外側にはT
OC(table of content、プログラム
領域内のデ−タ索引情報等を記録する)が設けられ、こ
れをリ−ドイン領域と呼んでいる。
【0089】通常、リ−ドイン領域の内側と上記リ−ド
アウト領域の外側は共に鏡面で構成される。鏡面にはピ
ットがないため、光ピックアップは、この領域ではフォ
−カシング動作もトラッキング動作も行なうことができ
ない。
【0090】本実施例では、文字、図形パタ−ンをCL
VもしくはCAV方式によって形成する領域を、リ−ド
イン領域の内側、リ−ドアウト領域の外側の、少なくと
もいづれか一方に設ける。
【0091】なお、リ−ドアウト領域の外側に設ける場
合には、図9に示すようにリ−ドアウト径(φ117)
の外側は、文字、図形パタ−ンを入れるには狭いので、
実際にはプログラムアウト径をφ111としてリ−ドア
ウト領域がリ−ドアウト径(φ117)より内側に設
け、その外側に文字、図形パタ−ンを形成する領域を設
けるようにするのがよい。
【0092】また、リ−ドアウト領域の外側に細い鏡面
領域を設け、その外側に文字、図形パターンを形成する
領域を設けるようにしてもよい。または、リ−ドイン領
域の内側に細い鏡面領域を設け、その内側に文字、図形
パターンを形成する領域を設けるようにしてもよい。
【0093】従来の再生装置ではリ−ドアウト領域の外
側の鏡面を飛び越してデ−タ読み出し動作を行なうこと
はできない、したがい、鏡面部を設けるとその外側にあ
る文字、図形パターンデ−タは読み出されない。したが
ってコピ−版にはこの文字、図形パターンデ−タが記録
されなくなるので、後述するように、再生装置におい
て、再生時に、この文字、図形パターンの有無を、その
領域より再生したデータより判定すれば、オリジナル版
であるかコピ−版であるかを識別することができる。
【0094】以下、第5実施例について説明する。
【0095】本第5実施例は前記第4実施例に係るCD
−ROMを再生する再生装置についてのものである。
【0096】図10に、本実施例に係る再生装置の構成
を示す。
【0097】図中、光ピックアップ3によりCD−RO
M4から読み出された再生信号は前置増幅器6により増
幅、波形等価され、CDデジタル信号処理部408によ
りEFM復調され、CD−ROMコントローラ409に
送られる。CD−ROMコントローラ409は、受け取
ったデータの誤り訂正や元のデータ配列への復元を行な
った後データをホストシステム410に送る。ここで、
実際には、CD−ROMへの記録されるチャネルビット
パタ−ンは、スクランブルしたデータ列と誤り訂正符号
をEFM変調したものである。ただし、文字、図形パタ
−ンを形成する際に用いるチャネルビットパタ−ンは、
必ずしもデータをスクランブルして作成する必要はな
く、CD−ROMに記録するチャネルビットパタ−ンと
して直接作成するようにしてもよい。なお、スクランブ
ルしたデータ列と誤り訂正符号をEFM変調したチャネ
ルビットパタ−ンのピットパタ−ンで文字、図形パタ−
ンを形成する場合には、スクランブルの内容を考慮して
元のデータ列を作成するようにする。
【0098】ここで、本実施例に係る再生装置では、音
楽用CDも利用可能である。音楽用CDを再生する場
合、CD−ROMコントローラ409は、復元したデー
タをD/A回路411に与える。D/A回路411は、
与えられたデータをアナログ信号に変換して出力する。
【0099】また、CD−ROMコントローラ409
は、ホストシステム410よりのアクセスコマンドに基
づいて、アクセス制御部405を介して、サーボ回路4
04によるサ−ボ動作、ピックアップ送り装置406に
よる光ピックアップ3の移動動作を制御する。
【0100】さて、このような再生装置において、ディ
スクモータ11の回転サ−ボは、サ−ボ回路404によ
って次のように行なわれる。
【0101】図11には、サ−ボ回路404の回転サ−
ボ系の構成を示した。
【0102】同期検出器5は前置増幅器6が増幅、波形
等化した再生信号より、前述した同期信号を抽出する。
f−V変換器7は同期信号をその周波数に比例する電圧
に変換する。位相比較器8は同期信号の周波数を水晶9
の発振周波数(基準周波数)と位相比較して位相ズレに
比例する誤差信号を加算回路10に送りf−V変換器7
の出力を補正する。加算回路10の出力は適宜増幅され
てディスクモ−タ11に送られ、回転数を制御する。ま
た、ディスクモ−タ11の実際の回転速度は、回転速度
検出器412によって検出され、CD−ROMコントロ
−ラ409に送られる。回転速度検出器412は、ディ
スクモータ11に取り付けたタコジェネレータやエンコ
−ダによって実現するこができる。
【0103】このような構成によって、ディスクモ−タ
11は、同期信号周波数が一定に保たれるよう、その回
転数が制御される。ここで、CAV領域から読みだされた
同期信号の周波数が、位相比較器9の同期引込み範囲内
にあれば、CLV方式、CAV方式に関わり、ディスクモ−タ
11の回転数を、同期信号周波数が一定に保たれるよう
制御することができる。
【0104】この結果、CLV方式ではディスクモ−タ1
1の回転速度が内周部から外周部に行くにつれて遅くな
るように制御されてトラックの線速度が一定に保たれ
る。また、CAV方式ではディスクモ−タ11の回転速度
が常に一定になるように制御される。なお、ここで、前
記第2実施例〜第4実施例において、CLV方式のCD−
ROM中に設けた、CAV方式によって文字、図形パタ−
ンを形成した領域も本再生装置で再生することができる
ように、CAV方式で用いる角速度を、位相比較器9の同
期引込み範囲を考慮して定めている。
【0105】さて、前記第4実施例に係るCD−ROM
の製作時には、CD−ROMにTOC(Table of conten
ts)情報として、ディスクが音楽用CDであるのかCD
−ROMであるかの識別情報が記録される。また、TO
Cに引き続いて記録されるプログラムJIS情報交換用
CD−ROMのボリューム及びファイルの構造(JIS
X0606−1990)で規定された領域(システム
領域等)に、CD−ROMの正規の提供者を示す所定の
パスワードを記憶しておく。パスワードは暗号化して記
憶するようにしてもよい。
【0106】一方、再生装置のCD−ROMコントロー
ラ409内のメモリには、この前記第4実施例に係るC
D−ROMの正規の提供者が用いるパスワ−ドと、この
正規の提供者が提供するCD−ROMの文字、図形パタ
−ンを形成した領域の位置についての情報を記憶してお
く。この位置についての情報は、例えば、文字、図形パ
タ−ンを形成した領域のリ−ドアウト領域からの距離と
する。
【0107】なお、パスワードを暗号化してCD−RO
Mに記憶する場合には、CD−ROMコントローラ40
9に、暗号化されたパスワードの解読手段を備えるよう
にする。
【0108】さて、本実施例に係る再生装置は、リード
アウト領域の外側に記録された文字、図形パターンを形
成した領域の有無を検出し、これより再生しようとする
CD−ROMがオリジナル版であるかコピ−版であるの
かの真疑判定を行なう。なお、この文字、図形パターン
はCLV方式、あるいはCAV方式のいずれで形成されいても
よい。
【0109】図12、図13に、再生装置の行なう再生
処理の手順を示す。
【0110】図示するように、再生装置のCD−ROM
コントローラ409は、新たなCD−ROMがマウント
されると、図10に示す処理を実行する。
【0111】すなわち、ステップ502にてディスクの
TOC(Table of contents)情報を読み出してリードア
ウト位置を調べ、ステップ503にて当該ディスクが音
楽用CDかCD−ROMであるかを判別する。音楽用C
Dであれば、再生データをD/A回路に与える音楽用C
Dの再生処理を行なう。
【0112】CD−ROMの場合には、ステップ504
に移り、TOCに引き続いて記録されているプログラム
JIS情報交換用CD−ROMのボリューム及びファイ
ルの構造(JIS X0606−1990)で規定され
た領域(システム領域等)の内容を調べて、CD−RO
Mの提供者のパスワードを検索し、ステップ505にて
パスワードがCD−ROMコントロ−ラ409内のメモ
リに記憶しておいたパスワ−ドと一致するかを調べ、一
致する場合にはステップ506へ移行して専用ディスク
ビットフラグをセットし、処理を終了する。ステップ5
05にてパスワードが不一致ならばステップ507へ移
行して専用ビットフラグをクリアし、処理を終了する。
【0113】図12に示す処理が終了すると、CD−R
OMコントローラ409は、次に、図13に示す処理を
実行する。ただし、ステップ503にてマウントされた
ディスクが音楽用CDと判定されている場合には、図1
3に示す処理を実行しない。
【0114】すなわち、まず、ステップ602にて専用
ディスクビットフラグを判定し、これがセットされてい
ればステップ1701以降のステップに移行し、専用デ
ィスクビットフラグがクリアされていればステップ60
3にて、従来と同様に、そのディスクの内容に応じた処
理を行う。もしくは、専用ディスクビットフラグがクリ
アされていれば、すなわち、パスワ−ドが一致しない場
合には、このディスクを排出する等の手法により利用不
可能とするようにすることもできる。
【0115】ステップ1701では、予め内部のメモリ
に記憶しておいた文字、図形パタ−ンを形成した領域の
位置についての情報を参照して、この領域を読みだす処
理を行なう。このとき、この領域の内側に鏡面領域が存
在しても、これを超えて、文字、図形パタ−ンを形成し
た領域を読みだすようにする。そして、ステップ170
2で、この文字、図形パタ−ン記録領域にデ−タが存在
するか否かを判定し、存在すれば正規のCD−ROMと
判定し、その後は、CD−ROMを再生し、データをホ
ストシステムに送る(ステップ610)。
【0116】一方、文字、図形パタ−ン記録領域にデ−
タが存在しない場合には、当該CD−ROMがコピ−版
であることを表示したり、CD−ROMを排出したり、
再生動作を中止したりすることにより、このCD−RO
Mを利用不可能にする(ステップ612)。このような
処理の結果、オリジナル盤をフルコピ−したコピ−盤
は、再生装置で利用することができない。
【0117】なお、通常の再生装置においては、ステッ
プ502にて求めたリードアウト位置から先は読み出し
動作は行なわれない。
【0118】以下、第6の実施例について説明する。
【0119】本第6実施例は、前記第2、3実施例に係
るCD−ROM、もしくは、前記第4実施例においてC
AV方式によって文字図形パタ−ンを形成したCD−R
OMを再生する再生装置についてのものである。
【0120】すなわち、本第6実施例では文字、図形パ
ターンがCAV方式で形成されているCD−ROMを対象
にする。
【0121】さて、本実施例に係る再生装置の構成は、
前記第5実施例に係る再生装置の構成と同じである。た
だし、本実施例では、文字、図形パターンがCAV方式で
記録されているか否かを判定する。一般的にコピ−CLV
方式とCAV方式を混在させたコピ−盤の製作は困難であ
るので、本実施例では、文字、図形パターンがCAV方式
で記録されている場合にはオリジナル盤と判定する。
【0122】このために、図10に示す処理が終了する
と、CD−ROMコントローラ409は、次に、図13
に示す処理に代えて図14に示す処理を実行する。ただ
し、ステップ503にてマウントされたディスクが音楽
用CDと判定されている場合には、図14に示す処理を
実行しない。
【0123】すなわち、まず、ステップ602にて専用
ディスクビットフラグを判定し、これがセットされてい
ればステップ604以降のステップに移行し、専用ディ
スクビットフラグがクリアされていればステップ603
にて、従来同様、そのディスクの内容に応じた処理を行
う。
【0124】ステップ604では、予め内部のメモリに
記憶しておいた文字、図形パタ−ンを形成した領域の位
置についての情報を参照して、文字、図形パターン記録
領域内のトラックmをアクセスする。次いでステップ6
05にて、トラックmリード時の回転速度を、回転速度
検出器412を介して検出する。
【0125】なお、1回転の途中で光ピックアップ3が
1トラック、リバースジャンプするよう(同じトラック
をトラッキングし続けるように)に制御し、ある特定の
データパタ−ンの再生タイミングから、次に、このデー
タパタ−ンが再生される時点までの経過時間を計測する
ことにより、1回転に要した時間を測定し、回転速度を
検出することもできる。また、この際、この特定のデー
タパタ−ンとしては、文字、図形の特徴的な部分に対応
するデータパタ−ンを用いることができる。なお、この
ようにして回転速度を検出する場合には、この特徴的な
部分のデータパタ−ンは、前記ディスクのメモリにパス
ワ−ドに対応づけて再生装置内のメモリに記憶させてお
くようにするのがよい。
【0126】さて、次に、ステップ606にて、文字パ
ターン記録領域内のトラックmとは異なる任意のトラッ
クnをアクセスし、ステップ607にて、トラックnの
回転速度を同様にして検出する。
【0127】そして、ステップ608で、トラックnと
トラックmの回転速度を比較し、これらが一致していれ
ば、ステップ609へ移って文字、図形パタ−ンがCAV
方式で記録されている正規のCD−ROMと判定し、ス
テップ610に移る。ステップ610では、CD−RO
Mを再生し、データをホストシステムに送る。
【0128】一方、トラックnとトラックmの回転速度
が一致しない場合には、当該CD−ROMがコピ−版で
あることを表示したり、CD−ROMを排出したり、再
生動作を中止したりすることにより、このCD−ROM
を利用不可能にする(ステップ611、612)。
【0129】このような処理の結果、CAV方式で文
字、図形パタ−ンが形成されているオリジナル盤をCL
V方式でフルコピ−したコピ−盤は、再生装置で利用す
ることができない。
【0130】なお、以上の処理において、上記トラック
nとトラックmは、文字、図形パタ−ンの領域内の相互
にできるだけ離れた位置のものすることが望ましい。回
転速度の一致、不一致判定を確実に行なうことができる
からである。
【0131】また、回転速度を検出するトラック数は、
二つより増やして、コピ−盤か否かの判定を、より確実
に行なうようにしてもよい。たとえば、文字、図形パタ
ーンの領域内の全トラックの回転速度を検出して、各検
出値の一致、不一致を求めるようにしてもよい。
【0132】以下、本発明の第7の実施例について説明
する。
【0133】本実施例では、文字、図形パターンを形成
しているピットパタ−ンに対応するデータの値より、コ
ピ−盤の判定を行なう再生装置についてのものである。
【0134】本実施例に係る姿勢装置は、前記第5実施
例に係る再生装置の構成と同じである。ただし、CD−
ROMコントロ−ラ409には予め、文字、図形パター
ンを形成した領域を再生して得られるデータパタ−ンを
照合用データパタ−ンとして記憶しておく。また、図1
0に示す処理が終了すると、CD−ROMコントローラ
409は、次に、図12に示す処理に代えて図15に示
す処理を実行する。ただし、ステップ503にてマウン
トされたディスクが音楽用CDと判定されている場合に
は、図15に示す処理を実行しない。
【0135】さて、図15に示す処理では、まず、ステ
ップ602にて専用ディスクビットフラグを判定し、こ
れがセットされていればステッ704以降のステップに
移行し、専用ディスクビットフラグがクリアされていれ
ばステップ603にて、従来同様、そのディスクの内容
に応じた処理を行う。
【0136】ステップ704では、予め内部のメモリに
記憶しておいた文字、図形パタ−ンを形成した領域の位
置についての情報を参照して、文字、図形パターン記録
領域のデータを読み出し、次いで、ステップ705に
て、内部のメモリに予め記憶しておいた照合用のデータ
パタ−ンを読み出し、ステップ706にて、ステップ7
04で読みだしたデータのパタ−ンとステップ705に
て読み出したデータパタ−ンを照合する。そして、照合
した結果が一致すればステップ707に移って当該ディ
スクがオリジナル版であると判定し、ステップ708に
移る。ステップ708では、CD−ROMを再生し、デ
ータをホストシステムに送る。
【0137】一方、一致しない場合には、当該CD−R
OMがコピ−版であることを表示したり、CD−ROM
を排出したり、再生動作を中止したりすることにより、
このCD−ROMを利用不可能にする(ステップ70
9、710)。
【0138】このような処理の結果、オリジナル盤と見
せかけるために、文字、図形パタ−ンを印刷等の手法に
よってCD−ROM上に形成したコピ−盤を再生装置で
利用できなくすることができる。
【0139】なお、以上の処理で、CD−ROMコント
ロ−ラ409内のメモリに予め記憶した照合用のデータ
パタ−ンは、CD−ROMの文字、図形パターンを形成
した領域を再生して得られるデータパタ−ン全体のとす
るのではなく、文字、図形パターンの中の特徴的な部分
に対応するデータパタ−ンのみとするようにしてもよ
い。
【0140】すなわち、たとえば、図16に示すよう
な、文字、図形パターンの中の特徴的な部分に対応する
データパタ−ンのみを記憶し、この部分のみを照合して
判定を行なうようにしてもよい。
【0141】なお、図16に示した例ではトラック80
1,トラック802,トラック803の内容のみを照合
すれば、文字、図形パターンの特徴に対応したデータパ
タ−ンを得ることができる。
【0142】また特徴の照合にはこれらのトラックの全
周分のデ−タパタ−ンは必要ないので、文字、図形パタ
ーンの特徴部分に対応するセクタのみを読み出し照合す
るようにしてもよい。ここで、所定数のフレ−ムで1セ
クタが構成されており、各セクタにはセクタを識別する
ためのセクタ番号が与えられている。なお、この場合に
は、文字、図形パターンの特徴部分に対応するセクタを
アクセスするために必要となるトラック801、80
2,803等のトラック番号や、セクタ番号等はCD−
ROM409内のメモリに予め記憶しておくようにす
る。
【0143】なお、CD−ROM409内のメモリに予
め記憶しておくデータパタ−ンは、データパタ−ンに暗
号化、符号化処理を加えたものとし、メモリ容量を低減
するようにしてもよい。
【0144】以上、本発明に係る光ディスク、再生装置
の実施例を、情報記録媒体がCD−ROMである場合に
ついて説明した。
【0145】しかし、以上の各実施例は、CD−ROM
の他、光学的特徴を与えることにより情報を記録する他
の情報記録媒体、たとえばCD、ミニディスク、光ディ
スク、光磁気ディスクにも同様に適用することができ
る。また、たとえば、光カ−ドのような非ディスク型の
情報記録媒体にも適用することができる。
【0146】ここで、光カ−ドへの適用例を示してお
く。
【0147】図17は光カ−ドの記録/再生の原理を示
したものである。
【0148】光カ−ドの記録/再生の方式としては、図
17(a)に示すカ−ド回転型と、同図(b)に示すヘ
ッド回転型と、同図(c)に示すカ−ド往復運動型、同
図(c)に示すビ−ムスキャン型とがある。
【0149】カ−ド回転型と、同図(b)に示すヘッド
回転型は、記憶媒体の形状が異なるのみで、CD−RO
Mと本質的に同じである。したがって、これらの方式に
ついては、前記各実施例を、そのまま適用することがで
きる。
【0150】また、カ−ド往復運動型、ビ−ムスキャン
型についても、データに対応するピットパタ−ンで、コ
ピ−によっては再現困難な、文字、図形パタ−ンを形成
することができる。
【0151】以上、本発明の実施例を説明した。
【0152】以上のように、本発明の実施例によれば、
商標、著作権に係る目視可能な文字、図形パタ−ンを形
成したCD−ROM等の光ディスクを得ることができ
る。
【0153】さらに、このオリジナル版の光ディスクか
らコピ−版の光ディスクを製作すると、文字、図形パタ
−ンが歪んだり、あるいは目視不能となる。すなわち、
コピ−盤は、即座に目視により識別されてしまう。そし
て、このことをもって不法なコピ−を抑止する効果を期
待することができる。
【0154】また、文字、図形パタ−ンの記録領域を分
割することによりさらに、コピ−版の光ディスクの文
字、図形パタ−ンの歪や、目視不能部分を顕在化するこ
とができる。さらに、各文字、図形パタ−ンを情報記録
用光ディスクのプログラムアウト径の外周部、またはリ
−ドインスタ−ト径の内周部に各文字、図形パタ−ンを
記録することにより、光ディスクの情報記録容量が損な
わずに、文字、図形パタ−ンを記録することができる。
【0155】さらに、光ディスクにはパスワ−ドが記録
され、再生装置はこのパスワ−ドと文字、図形パタ−ン
の領域の情報よりコピ−版を識別し、これを利用不可能
とする。
【0156】再生装置は、トラッキング線速度より、文
字、図形パタ−ン記録領域がCAV方式で記録されている
かよりコピ−版を識別し、これを利用不可能とする。ま
た、文字、図形パタ−ンの領域より読みだしたデ−タを
調べてコピ−版を識別し、これを利用不可能とする。
【0157】なお、ゲ−ムや辞書類等のCD−ROM出
版物分野では、通常専用化した再生装置を用いる。そこ
で、本実施例に係る再生装置をこれに用いれば、不法な
コピ−による光ディスクは用できなくなるので、不法な
コピ−版の光ディスクの横行を抑止する効果を発揮する
ものと期待される。
【0158】また、同様の文字、図形パタ−ンを各種方
式の光カ−ドに記録して光ディスクの場合と同様な効果
を得ることができる。
【0159】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来と
同様の製作工程によって原版を製作することができる、
コピ−によってパタ−ン形状を再現することが極めて困
難な、目視可能なパタ−ンを形成した情報記録媒体を提
供することができる。
【0160】また、このような情報記録媒体をコピ−し
て作成した情報記録媒体の利用を拒絶する再生装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るCD−ROMの外観
を示す図である。
【図2】本発明の第1実施例に係るCD−ROMのピッ
トパタ−ンの形状を示す図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るCD−ROMのピッ
トパタ−ンを示す図である。
【図4】本発明の第1実施例に係るCD−ROMをコピ
−した場合に生じるピットのずれを示す図である。
【図5】本発明の第2実施例に係るCD−ROMのトラ
ックの半径位置と線速度の関係を示す図である。
【図6】本発明の第3実施例に係るCD−ROMの文
字、図形パタ−領域ンの配置と、その記憶方式を示す図
である。
【図7】本発明の第3実施例に係るCD−ROMのトラ
ックの半径位置と線速度の関係を示す図である。
【図8】本発明の第3実施例に係るCD−ROMのトラ
ックの半径位置と線速度の関係を示す図である。
【図9】本発明の第4実施例に係るCD−ROMの文
字、図形パタ−ン領域と鏡面部の配置を示す図である。
【図10】本発明の第5実施例に係る再生装置の構成を
示すブロック図である。
【図11】本発明の第5実施例に係るサ−ボ回路の回転
サ−ボ系の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第5実施例に係る再生装置のCD−
ROMコントロ−ラが行なう処理の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図13】本発明の第5実施例に係る再生装置のCD−
ROMコントロ−ラが行なう処理の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図14】本発明の第6実施例に係る再生装置のCD−
ROMコントロ−ラが行なう処理の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図15】本発明の第7実施例に係る再生装置のCD−
ROMコントロ−ラが行なう処理の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図16】本発明の第7実施例に係る再生装置のCD−
ROMコントロ−ラ賀正号に用いる文字、図形パタ−ン
の特徴部の例を示す図である。
【図17】光カ−ドの記録、再生方式を示す図である。
【図18】CD−ROMに記録されるフレ−ムを示す図
である。
【符号の説明】
1…フレ−ム 2…同期信号 3…ピックアップ 4…光ディスク 5…同期信号検出器 6…前置増幅器 7…f-V変換器 8…位相比較器 9…水晶発振器 10…加算器 11…ディスクモ−タ 14…文字、図形パタ−ン 142…3Tピット 143…11Tピット 404…サーボ回路 405…アクセス制御部 406…ピックアップ送り装置 408…CD信号処理部 409…CD−ROMコントローラ 410…ホストシステム 412…回転速度検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伴野 弘 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所情報映像メディア事業部 内 (72)発明者 竹内 崇 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録面を備え、当該記録面上の複数のトラ
    ック上に形成された、記録しているデータに対応するピ
    ットパタ−ンによって情報を記録する情報記録媒体であ
    って、 光反射率の差によって目視可能なサイズの文字もしくは
    図形のパタ−ンを記録面上に設けたパタ−ン表示用領域
    に呈するように、特定のデータもしくはデータパタ−ン
    に対応する、特定のピットパタ−ンが、集中的に形成さ
    れた少なくとも1つの、前記録面上に設けられた領域を
    有し、 前記特定のピットパタ−ンの平均の光反射率は、前記1
    つの領域の周辺の領域の平均の光学的反射率と、目視に
    よって感知可能な程度に異なっていることを特徴とする
    情報記録媒体。
  2. 【請求項2】記録面を備え、当該記録面上の複数のトラ
    ック上に形成された、記録しているデータに対応するピ
    ットパタ−ンによって情報を記録する情報記録媒体ディ
    スクであって、 光学的反射率の差によって目視可能なサイズの文字もし
    くは図形のパタ−ンを記録面上に設けたパタ−ン表示用
    領域に呈するように、記録面上に設けられた、少なくと
    も2種類のデータもしくはデータパタ−ンに対応する、
    平均の光学的反射率が目視によって感知可能な程度に異
    なる少なくとも2種類のピットパタ−ンが、それぞれ集
    中的に形成された少なくとも2つの領域を有することを
    特徴とする情報記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の情報記録媒体であ
    って、 前記文字もしくは図形のパタ−ンは、前記情報記録媒体
    に記録されている情報についての著作権の内容を表すパ
    タ−ン、または、当該情報記録媒体もしくは当該情報記
    録媒体に記録されているデータに与えられた商標、また
    は、その他の当該情報記録媒体もしくは当該情報記録媒
    体に記録されているデータに関する権利の内容を表すパ
    タ−ンであることを特徴とする情報記録媒体。
  4. 【請求項4】記録面を備え、当該記録面上の複数のトラ
    ック上に形成された、記録しているデータに対応するピ
    ットパタ−ンによって情報を記録する光ディスクであっ
    て、 光学的反射率の差によって目視可能なサイズの文字もし
    くは図形のパタ−ンを記録面上に設けたパタ−ン表示用
    領域に呈するように、記録面上に設けられた、特定のデ
    ータもしくはデータパタ−ンに対応する、特定のピット
    パタ−ンが、集中的に形成された少なくとも1つの領域
    を有し、前記1種類のピットパタ−ンの平均の光学的反
    射率は、前記1つの領域の周辺の領域の平均の光学的反
    射率と、目視によって感知可能な程度に異なっているこ
    とを特徴とする光ディスク。
  5. 【請求項5】記録面を備え、当該記録面上の複数のトラ
    ック上に形成された、記録しているデータに対応するピ
    ットパタ−ンによって情報を記録する光ディスクであっ
    て、 光学的反射率の差によって目視可能なサイズの文字もし
    くは図形のパタ−ンを記録面上に設けたパタ−ン表示用
    領域に呈するように、記録面上に設けられた、少なくと
    も2種類のデータもしくはデータパタ−ンに対応する、
    平均の光学的反射率が目視によって感知可能な程度に異
    なる少なくとも2種類のピットパタ−ンが、それぞれ集
    中的に形成された少なくとも2つの領域を有することを
    特徴とする光ディスク。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の光ディスクであっ
    て、 前記文字もしくは図形のパタ−ンは、前記光ディスクに
    記録されている情報についての著作権の内容を表すパタ
    −ン、または、当該光ディスクもしくは当該光ディスク
    に記録されているデータに与えられた商標、または、そ
    の他の当該光ディスクもしくは当該光ディスクに記録さ
    れているデータに関する権利の内容を表すパタ−ンであ
    ることを特徴とする情報記録媒体。
  7. 【請求項7】請求項4または5記載の光ディスクであっ
    て、 前記パタ−ン表示用領域に形成されたピットパタ−ンを
    含め、光ディスクの記録面に形成された全てのピットパ
    タ−ンは、前記トラックのトラッキング線速度を一定と
    するCLV(constant line veloc
    ity)方式に従って形成されていること特徴とする光
    ディスク。
  8. 【請求項8】請求項4または5記載の光ディスクであっ
    て、 前記パタ−ン表示用領域に形成されたピットパタ−ン形
    成されたピットパタ−ンは、光ディスクの回転速度を一
    定とするCAV(constant angular
    velocity)方式に従って形成されており、前記
    パタ−ン表示用領域以外の記録面上の領域に形成された
    ピットパタ−ンは、前記トラックのトラッキング線速度
    を一定とするCLV(constant line v
    elocity)方式に従って形成されていること特徴
    とする光ディスク。
  9. 【請求項9】請求項4または5記載の光ディスクであっ
    て、 前記パタ−ン表示用領域に形成されたピットパタ−ン形
    成されたピットパタ−ンは、前記トラックのトラッキン
    グ線速度を一定とするCLV(constant li
    ne velocity)方式に従って形成されてお
    り、前記パタ−ン表示用領域以外の記録面上の領域に形
    成されたピットパタ−ンは、光ディスクの回転速度を一
    定とするCAV(constant angular
    velocity)方式に従って形成されていること特
    徴とする光ディスク。
  10. 【請求項10】請求項8または9記載の光ディスクであ
    って、 光ディスクの記録面上に、複数の前記パタ−ン表示用領
    域を有し、 前記CAV(constant angular ve
    locity)方式に従ってピットパタ−ンが形成され
    た領域内のトラックのうち、CLV(constant
    line velocity)方式に従ってピットパ
    タ−ンが形成された領域に隣接するトラックのピット
    は、当該隣接する領域におけるピットの単位長と、ほぼ
    等しい単位長によって形成されていることを特徴とする
    光ディスク。
  11. 【請求項11】請求項7、8または9記載の光ディスク
    であって、 光ディスクの記録面上に、複数の前記パタ−ン表示用領
    域を有することを特徴とする光ディスク。
  12. 【請求項12】請求項10または11記載の光ディスク
    であって、 前記複数の前記パタ−ン表示用領域は、相互に分離した
    複数の環状の領域であることを特徴とする光ディスク。
  13. 【請求項13】請求項10または11記載の光ディスク
    であって、 前記複数の前記パタ−ン表示用領域は、順次隣接する複
    数の環状の領域であることを特徴とする光ディスク。
  14. 【請求項14】請求項10または11記載の光ディスク
    であって、 前記複数の前記パタ−ン表示用領域は、環状の記録領域
    内を円周方向について分割した複数の領域であることを
    特徴とする光ディスク。
  15. 【請求項15】請求項4、5、6、7、8または9記載
    の光ディスクであって、 前記パタ−ン表示用領域は、データの記録領域の終了位
    置を示すリ−ドアウト領域の外周側と、データの記録領
    域の開始位置を示すリ−ドイン領域の内周側とのうち
    の、少なくとも一方に、設けられていることを特徴とす
    る光ディスク。
  16. 【請求項16】請求項4、5、6、7、8または9記載
    の光ディスクであって、 前記パタ−ン表示用領域は、データの記録領域の終了位
    置を示すリ−ドアウト領域の外周側に設けられており、 前記パタ−ン表示用領域とリ−ドアウト領域との間に
    は、ピットの存在しない鏡面領域が設けられていること
    を特徴とする光ディスク。
  17. 【請求項17】請求項4、5、6、7、8または9記載
    の光ディスクであって、 前記パタ−ン表示用領域は、データの記録領域の開始位
    置を示すリ−ドインスタ−ト領域の内周側に設けられて
    おり、 前記パタ−ン表示用領域とリ−ドイン領域との間には、
    ピットの存在しない鏡面領域が設けられていることを特
    徴とする光ディスク。
  18. 【請求項18】請求項4、5、16または17記載の光
    ディスクを再生する再生装置であって、 前記請求項4、5、16または17記載の光ディスクの
    前記パタ−ン表示用領域の位置を特定する位置情報を記
    憶するメモリと、装着された光ディスクに記録されたデ
    ータを再生する再生手段と、前記メモリに記憶した位置
    情報で特定される、装着された光ディスクの記録面上の
    領域よりデータを前記再生手段を介して再生する手段
    と、前記位置情報で特定される、装着された光ディスク
    の記録面上の領域よりデータを再生できなかった場合
    に、装着された光ディスクの以降の再生を中止する再生
    抑止手段とを有することを特徴とする再生装置。
  19. 【請求項19】請求項8記載の光ディスクを再生する再
    生装置であって、 装着された光ディスクを回転する回転手段と、光ディス
    クのトラック上をトレ−スし、トラック上に形成された
    ピットパタ−ンを検出する光ピックアップと、ピットパ
    タ−ンの検出周波数が一定になるように前記回転手段の
    回転速度を制御する回転制御手段と、前記回転手段の回
    転速度を検出する回転速度検出手段と、前記請求項8記
    載の光ディスクの前記パタ−ン表示用領域の位置を特定
    する位置情報を記憶するメモリと、前記メモリに記憶し
    た位置情報で特定される、装着された光ディスクの記録
    面上の領域の少なくとも2つのトラックをアクセスする
    手段と、前記回転速度検出手段が検出した、前記少なく
    とも2つのトラックのアクセス時の前記回転手段の回転
    速度より、当該前記メモリに記憶した位置情報で特定さ
    れる、装着された光ディスクの記録面上の領域に前記C
    AV方式に従ってピットパタ−ンが形成されているか否
    かを判定し、形成されていなかった場合に、装着された
    光ディスクの以降の再生を中止する再生抑止手段とを有
    することを特徴とする再生装置。
  20. 【請求項20】請求項4または5記載の光ディスクを再
    生する再生装置であって、 前記請求項4または5記載の光ディスクの前記パタ−ン
    表示用領域の位置を特定する位置情報と、所定の照合用
    データを記憶するメモリと、装着された光ディスクに記
    録されたデータを再生する再生手段と、前記メモリに記
    憶した位置情報で特定される、装着された光ディスクの
    記録面上の領域よりデータを前記再生手段を介して再生
    する手段と、再生したデータと前記メモリに記憶した照
    合用データとを照合し、2つのデータが整合しなかった
    場合に、装着された光ディスクの以降の再生を中止する
    再生抑止手段とを有することを特徴とする再生装置。
  21. 【請求項21】請求項18、19、20記載の再生装置
    であって、 前記メモリは、所定の照合用パスワ−ドを記憶し、 前記再生抑止手段は、装着された光ディスクより再生し
    たパスワ−ドと前記メモリに記憶した照合用パスワ−ド
    が整合したか否かに応じて、装着された光ディスクの以
    降の再生を中止するか否かを決定することを特徴とする
    再生装置。
JP6065224A 1993-07-09 1994-04-01 情報記録媒体および光ディスク Expired - Fee Related JP2852181B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
TW084104616A TW335477B (en) 1993-09-07 1994-04-14 Play device
TW083103323A TW276330B (ja) 1993-09-07 1994-04-14
DE69422870T DE69422870T2 (de) 1993-09-07 1994-09-06 Informationsaufzeichnungsträger, optische Platten und Wiedergabesystem
EP94113942A EP0643391B1 (en) 1993-09-07 1994-09-06 Information recording media, optical disc and playback system
US08/301,889 US5608717A (en) 1993-09-07 1994-09-07 Information recording media and optical disc presenting a character or a graphic pattern formed by specified pit patterns on data tracks
CNB001268910A CN1143306C (zh) 1993-09-07 1994-09-07 光盘重放系统
CN94116208A CN1067172C (zh) 1993-09-07 1994-09-07 信息记录媒体,光盘与重放系统
US08/689,683 US5737306A (en) 1993-09-07 1996-08-13 Playback system for an optical disc presenting a character or a graphic pattern formed by specified pit patterns on data tracks
US09/003,505 US5875156A (en) 1993-07-09 1998-01-06 Playback system for an optical disc representing a character or a graphic pattern formed by specified pit patterns

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-221687 1993-09-07
JP22168793 1993-09-07

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20202597A Division JP3666193B2 (ja) 1993-09-07 1997-07-28 光ディスク再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07130134A true JPH07130134A (ja) 1995-05-19
JP2852181B2 JP2852181B2 (ja) 1999-01-27

Family

ID=16770711

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6065224A Expired - Fee Related JP2852181B2 (ja) 1993-07-09 1994-04-01 情報記録媒体および光ディスク

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2852181B2 (ja)
TW (2) TW276330B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6507557B1 (en) 1999-03-25 2003-01-14 Victor Company Of Japan, Ltd. Optical recording medium and recording method therefor
US7801327B2 (en) 2000-11-14 2010-09-21 Koninklijke Philips Electronics N.V. Record carrier with watermark
JP4784036B2 (ja) * 2000-06-27 2011-09-28 ソニー株式会社 データ記録方法及びデータ記録装置、並びに記録媒体

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7427956B2 (en) 2006-11-27 2008-09-23 Speed Tech Corp. Antenna structure

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6507557B1 (en) 1999-03-25 2003-01-14 Victor Company Of Japan, Ltd. Optical recording medium and recording method therefor
JP4784036B2 (ja) * 2000-06-27 2011-09-28 ソニー株式会社 データ記録方法及びデータ記録装置、並びに記録媒体
US7801327B2 (en) 2000-11-14 2010-09-21 Koninklijke Philips Electronics N.V. Record carrier with watermark

Also Published As

Publication number Publication date
TW276330B (ja) 1996-05-21
TW335477B (en) 1998-07-01
JP2852181B2 (ja) 1999-01-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5875156A (en) Playback system for an optical disc representing a character or a graphic pattern formed by specified pit patterns
US5751671A (en) Information recording media and optical disk, disk having specific data so that a visible pattern of characters or graphics appear on a copy disk
JP4409775B2 (ja) 記録キャリア、再生装置および情報の記録方法
EP1003162B1 (en) An optical disk and an optical disk reproduction apparatus
JP2601122B2 (ja) 光ディスク装置及び光ディスク
US7706231B2 (en) Read-only recording medium, reproduction apparatus and reproduction method
JP2003030856A (ja) 光ディスク並びに記録及び再生装置
WO2002095741A1 (en) An optical disc and method for recording data thereon to prevent unauthorized duplication
US7568081B2 (en) Authenticating a data storage medium using predetermined inter-sector relationships
JP3666193B2 (ja) 光ディスク再生装置
JPH07130134A (ja) 情報記録媒体、光ディスクおよび再生装置
JP3201235B2 (ja) 情報記録媒体、記録制御情報再生方法及び情報記録再生装置
JPH07272325A (ja) 情報記録媒体及びその利用システム並びにその複製品識別方法
JP3304017B2 (ja) 情報記録媒体
JP3304016B2 (ja) 情報記録媒体
JP3304015B2 (ja) 情報記録媒体
JP3147663B2 (ja) 光ディスク
JPH07320274A (ja) 情報記録媒体およびその情報記録方法
JP2003323746A (ja) 光記録媒体
JPH0831009A (ja) Cd−romディスク及び再生装置
JPH01149240A (ja) 光デイスク記録媒体
JP2005529435A (ja) 予め決められたセクタ間関係を使用するデータ記憶媒体の認証
JPH0778407A (ja) ディスクレコードとディスク識別方法
JPH0223554A (ja) 光滋気ディスク及び光滋気ディスクを用いた記録再生方式
MXPA00009444A (en) Record carrier, playback device and method of recording information

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071113

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081113

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091113

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101113

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101113

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111113

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111113

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121113

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees