JPH0712879B2

JPH0712879B2 - 刷り本を折りかつ後加工する装置

Info

Publication number: JPH0712879B2
Application number: JP60164215A
Authority: JP
Inventors: ゴートベル・ペーテルゼン
Original assignee: エム・ア−・エヌ−ロ−ラント・ドルツクマシ−ネン・アクチエンゲゼルシヤフト
Priority date: 1984-07-26
Filing date: 1985-07-26
Publication date: 1995-02-15
Anticipated expiration: 2010-02-15
Also published as: US4721294A; EP0169489A1; DE3427570C2; DE3427570A1; JPS61111277A; EP0169489B1

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は、断裁装置を介してベルト搬送系によつて単数
又は複数の折りユニツトに供給され、次いで寄せ集めら
れて折り帖として排紙される刷り本を折りかつ後加工す
る装置に関する。

〈従来の技術〉専門書「アトラス・デス・ツアイトウングス・ウント・
イルストラチオーンスドルツケス“Atlas des Zeitungs
-und Illustrationsdruckes"」（ポリグラフ出版社刊、
アレキサンダー・ブラウン著）に基づいて、印刷機にお
いて印刷された刷り本紙匹を、折りナイフ胴、折りくわ
え胴及び集め胴のような回転する部材によつて、断裁を
先行させたのちに折り、寄せ集めかつ移送し、例えば羽
根車を介して排紙することは、すでに公知である（例え
ば前掲書の第78頁以降参照）。また前掲書の第85頁に基
づいて、折り目を形成するために、全紙又は全紙束をロ
ーラ対間を突き通すこともすでに公知である。これらの
公知の装置はすべて、折り装置が印刷機の速度で運転さ
れねばならないという欠点を有している。従つて印刷性
能が増大するにつれて、つまり印刷機の速度が高くなる
に伴なつて、この機械速度に比例して折り装置の速度を
高める際の諸問題が生じる。

〈発明の課題〉本発明の課題は、刷り本を折りかつ後加工装置を改良し
て、印刷機速度の増大にも拘らず、比較的低い速度で刷
り本を折ることができるようにし、しかも、加工すべき
刷り本紙匹を個々に集め、場合によつては一覧表や目録
などを挿込んで、個々の要求に適合した折り帖の後加工
を可能にしようとするものである。

〈発明の構成〉前記課題を解決する本発明の手段は、断裁ユニツトの後
方に複数の分岐器が配置されており、これらの分岐器の
中間及び該分岐器の後方には制動段が設けられており、
減速されて分岐器を介してガイドされて折られる刷り本
が複数の折り台の１つに搬送可能であり、前記折り台上
で刷り本がストツパによつて整合されて位置固定され、
かつ前記折り台の上位に配置された夫々１つの折りナイ
フによつて刷り本が、折り目を形成するために前記折り
台の下位に配置された短時間閉鎖可能なくわえ板内へ突
き入れられ、そのあと別の搬送機構によつて前記粗折り
の施された刷り本が夫々１つの集め台に引渡され、該集
め台には複数の粗折りの施された刷り本が別の折り台か
ら折り目等しく搬送され、前記の粗折りの施された刷り
本が、前記集め台の上位に配置された折りナイフによつ
て、前記集め台の下位に配置された可動の受容の舌状体
内へ挿入される点にある。

なお前記の「粗折り」とは、刷り本に折り目がつけられ
るだけであつて、刷り本自体は閉じられず、なお開いた
ままの状態にあるような折り方を意味している。

本発明の有利な実施態様は、特許請求の範囲の従属請求
項の記載から明らかである。

〈実施例〉冒頭ですでに述べたように輪転印刷機用の周知の折り機
はフルの機械速度で作業する。従つて、折り帖を排紙し
て揃えるためには該折り帖は制動されねばならなかつ
た。折り機において屡々行われねばならない、折り帖集
め及び仮綴じのような作業工程もやはりフルの機械速度
で、つまり印刷機から搬出された紙匹の速度で行われね
ばならなかつた。従つて最近の印刷機の運転速度の増大
に伴なつて、これに比例して折り機速度を高めることが
必要であるが、この比例的な増速化はますます困難にな
つている。その上、折り機において、もしくは該折り機
の出口で形成される折り帖のずり重ね流が雑誌又は綴じ
本に後加工するのには理想的でないということがある。
例えば限られたページ数しか加工できず、その主な物理
的理由は折り工程に存する。それゆえに従来、排紙され
た折り帖は先ず束ねられて貯えられ、後に、同等の形式
又は類似の形式で製作された他の折り帖と一緒に加工さ
れ、場合によつては別丁挿込みや見返しごらしらえをお
こなつて、各冊子として完成される。以上のことから判
るように、このような後加工工程はコストがきわめて高
くつき、時間もかかる。また折り帖は、ページが続くよ
うに寄せ集められて綴じられかつ断裁されねばならなか
つた。これらの工程を行う装置の稼働速度は、印刷機及
び該印刷機に後置された折り機よりも著しく低い速度な
ので、停滞を生ぜしめないようにするためには、このよ
うな装置を多数使用する必要があつた。

これに対して、以下に述べる本発明の装置の利点は所謂
「インライン造本にあり、すなわち印刷済みの巻取紙か
ら最終造本つまり製本された雑誌又は書籍まで一貫して
製作する点にある。

第１図によれば刷本紙匹1a,1bはドラグローラ対2a〜4a;
2b〜4bを経て夫々断裁胴対5a,5bへ供給され、該断裁胴
対において刷り本紙匹1a,1bは直角方向に切れ目がつけ
られ、次いで所謂「切離しローラ対」6a,6bを通過す
る。切離された刷り本（以下、全紙7a,8a;7b,8bと呼
ぶ）は、相互間隔をとるように或る程度増速されるのが
有利である。このために、ドラグローラ対に後置された
ローラ対機構は断裁胴対5a,5bを含めて、各個に制御可
能な単独駆動装置を備え、該単独駆動装置は刷り本紙匹
1a,1bに対比して常に僅かな進みを以て回転する。刷り
本紙匹1a,1bの速度は印刷機における先行のフオーミン
グ胴（図示せず）の周速によつて定まる。断裁胴対5a,5
bは周期的に刷り本紙匹に切れ目をつけるので、切離さ
れた全紙の進みはできるだけ僅かに保たれねばならな
い。円周可変の断裁胴対を使用する場合には、カツタ付
きビーム9a,9b並びにこれに対応した溝付きビーム10a,1
0bを夫々断裁胴の中点に対して半径方向に変化させるこ
とが可能である。この場合両断裁胴の円周及び中心間隔
をそれ相応に同時に変化させねばならないのは勿論であ
る。

全紙7a,8a;7b,8bは変向ローラ11a,11bによつて変向ガイ
ドされ、次いで第１の全紙用の分岐器12に供給され、該
全紙分岐器は、例えば常に全紙7aが上方へ、全紙8aが下
方へ達するように全紙を分離する。いまや全紙間の間隔
が２倍に増大するので、制御段13,14において最初の制
動が行われる。このような制動段の実施例は追つて詳説
する。全紙7aは上方で、全紙8aは下方でローラ15,16、
分岐器17,18、ローラ19,20;21,22を経て、もう一度分岐
器23,24へ移送され、該分岐器において、もう一度分離
が行われて改めて間隔が増大され、次いで制動段25,26,
27,28において制動が行われる。ローラ29,30,31,32を通
過したのち、同様の操作が分岐器33,34,35,36及び制動
段37a,37b,37c,37d,37e,37f,37g,37hにおいてもう一度
反覆され、全紙は折り台38a〜38hに達する。該折り台に
は夫々集め台39a〜39hが後置されている。

巻き体40の紙匹は断裁胴41によつて切れ目がつけられ、
切離しローラ42において全紙として加速されるが、前記
巻き体40からは分岐器43を介して見返しもしくは貼込み
が供給され、同様に巻き体44からは断裁胴45、切離しロ
ーラ46及び分岐器47を介して挿込みの供給が行われる。

次に、全紙7a〜8bを集めて、これに見返し及び挿込みを
設ける折り・集め工程を説明する。変向ローラ11aにお
いて例えば全紙7aと7bが合流され、全紙分岐器12によつ
て全紙8a,8bから分離されて、全紙7a,7bは上方に、全紙
8a,8bは下方に達する。分岐器17,18は、４組の全紙束7
a,7bが順次に折り台38a〜38d上に達する一方、４組の全
紙束8a,8bが折り台38e〜38hに達するように切換えられ
ている。同時に全紙束7a,7bには巻き体40から分岐器43,
18を経てローラ19において見返しが、また巻き体44から
は分岐器48を経てローラ20において挿込みが供給され
る。見返し、全紙7a,7b及び挿込みから成る全束は折り
台38a〜38d上で折られ、その後直ちに集め台39a〜39dに
開いた状態で供給される。その間に全紙束8e,8bもやは
り折り台38e〜38h上で折られ、かつ集め台39e〜39h上に
達している。集め台39e〜39hでは、必要に応じて全紙8
a,8bの引渡し直後に全束が仮綴じされて順次に送出され
る。次いで分岐器17,18は、全紙7a,7bを下方に向つてロ
ーラ22に供給し、また全紙8a,8bを上方に向つてローラ2
0に供給するように切換えられる。その場合分岐器43は
見返しをローラ22に、また分岐器48は挿込みをローラ22
に供給する。見返し、全紙7a,7b及び挿込みから成る全
束は今や折り台38e〜38h上に達し、かつそこで折りを行
つたのち、その間に空になつた集め台39e〜39hに達す
る。同じように全紙8a,8bは折り台38a〜38dに達し、折
られたのち集め台39a〜39dに搬送されるが、該集め台上
では、見返し、全紙7a,7b及び挿込みから成る折られた
全束は開いた状態で位置する。次いで全束は仮綴じを施
した上で送出される。

第２図には折り台及び集め台の拡大側面図とＩ−Ｉ線に
沿つた平面図が示されている。第１図との関連において
述べたように全紙束49は折り台38に達し、ここで直ちに
調整可能な制御式のグリツパ状のストツパ50a,50b,50c
及び50dによつて整えられる。その場合例えばストツパ5
0a及び50dは、制御されて上下運動を行いつつ刷り本を
受取り、ストツパ50b及び50cは折り台に載つている刷り
本を固定的に保つ。ストツパ51a,51dが全紙を折り台38
上に押しつける前に、やはりグリツパ状のストツパ50a
〜50dは、やはり交互制御運動を行いつつ全紙をストツ
パ50a〜50dにシフトし、その際またストツパ52a〜52dは
折り線に平行な運動を行いつつ側方ガイドを引受ける。
刷り本は、場合によつては互に整合されねばならない個
々の紙葉から成るので、ストツパ50a〜50dと51a〜51dと
の対向移動によつて刷り本は折り台38から離れて上方へ
反り返り易い。従つて折りナイフ53は折り動作時に整合
作業の一部を引受ける。折り台は振動によつてこの工程
を助成することができる。折り台38上には、申し分のな
い折り工程を保証できる程度の枚数の全紙が集められ
る。折り動作時にグリツパ状のストツパ50a〜50dは全紙
を確保し、他方、折りナイフ53は下向運動しつつ刷り本
49をくわえ板54内へ突き入れる。該くわえ板54は短時間
の急速な閉鎖運動によつて折り目を形成する。要するに
刷り本は折り工程時には開かれたままである。くわえ板
54と折りナイフ53が刷り本を解放したのち、該刷り本は
グリツパアーム55によつて破線位置で受取られ集め台39
上に引渡され、その際グリツパ状のストツパ56a〜56d、
57a〜57d及び58a〜58dが、折り台38の場合と同じ形式で
刷り本を受取つて整合する。第２図に示した装置ではグ
リツパアーム55は、破線位置への戻り運動の際に、やは
り折り台59から、粗折りされた刷り本60を集め台39上へ
引渡す。集め台39は造本に必要な部数の粗折りの施され
た刷り本49,60を受取る。この工程の終了後、集められ
た刷り本は綴じヘッド61a,61bと綴じ締め器62a,62bとに
よつて綴じられる。このために綴じヘッド61a,61bは折
り目へ移動し、綴じを行つたのちに再び離反旋回するこ
とができる。その直後に折りナイフ63が刷り本を受容舌
状体64a〜64c内へ押込める。受容舌状体が例えば第２図
に示すように４つの室を有している場合には、最大４部
の折り帖が、受容舌状体64a〜64cを周期的にシフトする
ことによつて引取られる。折り帖は次いで、第２図のII
−II線に沿つた断面図から判るように、一緒にグリツパ
65によつて側方に引出され、公知の搬送装置（図示せ
ず）に供給される。

第２図に示した受容舌状体64a〜64cの４つの室は夫々、
それ相応のページ数を付した折り帖66を収容することが
できる。この場合、綴じ操作を省いた場合には、サイズ
をそれ相応に定めることによつて４つの室全部の和か
ら、書籍厚さに相当する全折り帖67が得られる。該全折
り帖67もやはりグリツパ65によつてそつくり引取られ、
後述のように別の後加工装置に供給されて書籍として製
本される。書籍製本のためには、第１図に示した断裁胴
対5a,5bは外周に夫々２つのカツタ付きビームと溝付き
ビームを装備し、これによつて、より小さな書籍サイズ
に相当する小さな断裁長さを得ることができる。このた
めに折り台及び集め台におけるすべてのストツパ50a〜5
0d、51a〜51d、52a〜52d、56a〜56d、57a〜57d及び58a
〜58dもやはりその都度版サイズに調整可能である。

第３図には書籍及び雑誌用の造本装置が平面図で示され
ている。例えば４つの印刷機系列68a〜68dから４つの刷
り本紙匹74〜77のドラグローラから集め台72に至るまで
の範囲が到来し、これらの刷り本紙匹は夫々、第１図に
ついて説明したのと同じ形式で加工される。この場合、
刷り本紙匹74のドラグローラから集め台39に至るまでの
範囲と、刷り本紙匹75のドラグローラから集め台71に至
るまでの範囲と、刷り本紙匹76のドラグローラから集め
台69に至るまでの範囲と、刷り本紙匹77のドラグローラ
から集め台72に至るまでの範囲には夫々、第１図に示し
たユニツトが配置されており、しかも全部で４つのユニ
ツトが機械の両壁78,79に片持ち支承式に装架されてお
り、従つて道板80,81からいかなる時にも接近すること
ができる。更に第３図に示したように、紙匹貯え巻き体
82〜85から見返し又は挿込みが、矢印で示した経路に沿
つて折り台38,70,59,73に引入れることができる。ある
いは、すでに折られた刷り本は堆積部86〜89から搬入す
ることもできる。勿論また、印刷機68a〜68dの代りに貯
え巻き体（例えば、前以て印刷されて巻き体として貯え
られた刷り本紙匹）を使用することも可能である。各紙
匹貯え巻き体82〜85には、第１図において巻き体40,44
についてすでに示唆した通り、断裁胴対及び、断裁済み
全紙を各搬入速度にする切離しローラ対が夫々設けられ
ている。第３図に示した装置では雑誌も書籍も造本する
ことができる。折られ、必要に応じて綴じられた刷り本
は、集め台39,71,69,72から直ちに矢印90,91,92,93の方
向に搬出されるか、あるいは、第３図の集め台内に矢印
で示したように、集め台から集め台へ移送される。例え
ば粗折りされた刷り本は、なお開いた状態のままで集め
台71から集め台39へ、かつ集め台72から集め台69へ達
し、次いで、該集め台69上で集められた刷り本は集め台
39上に達し、そこから、第２図に示したように、受容舌
状体64a〜64c内に収容される。しかし、この全紙搬送
は、ページ数が比較的多数の場合には受容舌状体64a〜6
4c（第２図）の平面で直接閉じた状態で行うこともでき
る。各集め台39,69,71,72は台平面の下方に受容舌状体
を有し、該受容舌状体から、閉じた折り帖が、第２図の
グリツパ65に類似したグリツパによつて、集め台71から
集め台39へ、また集め台72から集め台69へ達することが
できる。集め台39及び69の下方の折り帖束は次いでグリ
ツパ65（第２図）によつて矢印90,92の方向に搬送さ
れ、しかも矢印92の方向に搬送される折り帖束は矢印90
の方向に搬送される折り帖束に纒められる。要するに原
則的には必要に応じて、集め台平面内では開いたままの
状態で、あるいは受容舌状体平面内では閉じた状態で全
紙搬送が可能である。

第３図に更に示したように矢印90の方向の折り帖束はフ
ライスステーシヨン94を経て糊付けステーシヨン95へ達
し、そこで表紙96がつけられて書籍が完成される。

第１図もしくは第３図に示した装置の性能は、前述の説
明から判るように、ただ折り台及び集め台の数にのみ関
連しており、任意に拡大することができる。第１図に示
したように折り台及び集め台の数が８個である場合、折
り台直前の全紙速度はドラグローラへの折り本紙匹の進
入速度の1/8に減速される。要するに折り動作、集め動
作及び綴じ動作は著しく低い速度で行われる訳である。

第４図にはベルト装置内に設けられた多数の減速段の１
つ例えば第１図の制動段13が示されている。速度V₁を有
するベルト装置は上部の10本のベルト97の下部の10本の
ベルト98とから成り、また速度V₂を有するベルト装置は
上部の10本のベルト99と下部の10本のベルト100とから
成つている。前記の両ベルト装置間には速度可変のベル
ト装置が介在し、例えば上部の10本のベルト101と下部
の10本のベルト102とから成つている。これらのベルト
装置は支持アーム103〜110内に軸支されており、該支持
アームはスピンドル112〜115のころがり軸受111を有し
ている。２本のスピンドル112と113の各各は、各スピン
ドルと固定的に結合されたローラ116と、各スピンドル
にころがり軸受117を介して支承されたローラ118とを交
互に保持し、２本のスピンドル114と115の各々は、各ス
ピンドルと固定的に結合されたローラ119と、一方向ク
ラツチ120に支承されたローラ121とを交互に保持してい
る。ところで、ベルト101と102とから成るベルト装置つ
まり中間ベルト装置は、速度V₁と速度V₂との間の速度な
ら、いかなる速度もとることができる。中間ベルト装置
が速度V₂に低下した場合は、中間ベルト装置は一方向ク
ラツチ120を介してスピンドル115及び114によつて駆動
され、該スピンドル自体はローラ119を介してベルト99
及び100によつて速度V₂で駆動される。他側では、ころ
がり軸受117はベルト97,98の速度V₁による連動を許さな
い。全紙が速度V₁を有するベルト97,98で搬送され、か
つローラ116,118の範囲に達すると、ベルト101及び102
は、紙とローラ118の外周との摩擦接続によつて加速さ
れる。全紙は、その端部がローラ116及び118を通過する
までの間しか速度V₁で移送されない。次いで摩擦と空気
抵抗とによつて速度は徐々に低下する。速度がV₂に低下
すると、ベルト101及び102は一方向クラツチ120を介し
て駆動される。これは遅くとも、ローラ119及び121に全
紙が到達して、ローラ121の外周との摩擦接続によつ
て、定速駆動されるベルト99,100の速度に全紙速度が合
わされる場合である。中間ベルト装置が絶えず加速され
かつ制動されることに基づいて、該中間ベルト装置はで
きるだけ僅かな慣性モーメントを有し、かつ、動き易い
軸受装置を備えていなければならない。従つてローラ11
8及び121は例えばプラスチツク製であるのが有利であ
る。この全紙制動方式によつて、全紙は何処においても
ベルト間にサンドイツチ式に挾持され、従来のように、
異なつた速度のベルト装置間では浮動しつつ搬送される
ようなことはない。

第５図〜第７図には全紙用の有利な分岐器の実施例が示
されている。第５図では、ベルト装置122から到来する
全紙は例えば公知のように一方又は他方の舌状片位置へ
の舌状片123の変位によつてベルト装置124又は125へ偏
向誘導される。第６図ではこの偏向誘導は新規なエアノ
ズル126,127によつて行われ、両エアノズルはそのエア
ジエツト流によつて、対向したベルト装置へ全紙を交互
に圧着する。すなわちエアノズル126はベルト装置128
に、またエアノズル127はベルト装置129に全紙を圧着す
るので、全紙は後続のベルト入口130又は131へ移送され
る。オリフイスを有するエアノズル126,127は例えば外
管状の回転するローラ132又は133に設けられている。エ
アノズル126,127は全紙に対して周期的に矢印方向に回
転し、その場合、エアノズルのオリフイスは定置の内管
状空気供給管136,137に設けたスリツト134,135を擦過
し、これによつて空気噴出の解放時点を制御する。

第７図では全紙始端部は、歯付きベルト138,139と固定
結合された突起140,141によつて、ベルト142又は143と
定位のガイド舌状片144との間のギヤツプ内へ導入さ
れ、かつベルト142,143と一緒にベルト入口145,146内へ
搬送される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による刷り本折り・後加工装置の全体的
概略図、第２図は折り台及び集め台の詳細な側面図と平
面図、第３図は雑誌又は書籍を造本するために刷り本を
折りかつ集める装置を示す構成図、第４図は第１図の装
置で使用される有利な減速段を示す図、第５図、第６図
及び第７図は第１図の装置で使用される有利な分岐器を
示す図である。 1a,1b…刷り本紙匹、5a,5b…断裁胴対、7a,7b,8a,8b…
刷り本（全紙）、12…分岐器、13,14…制動段、17,18,2
3,24…分岐器、25,26,27,28…制動段、33,34,35,36…分
岐器、37a,37b,37c,37d,37e,37f,37g,37h…制動段、38,
38a,38b,38c,38d,38e,38f,38g,38h…折り台、39,39a,39
b,39c,39d,39e,39f,39g,39h…集め台、43,48…分岐器、
49…刷り本、50a,50b,50c,50d…ストツパ、53…折りナ
イフ、54…くわえ板、55…グリツパアーム、59…折り
台、60…粗折りの施された刷り本、63…折りナイフ、64
a,64b,64c…受容舌状体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】断裁装置を介してベルト搬送系によって単
数又は複数の折りユニットに供給され、次いで寄せ集め
られて折り帖として排紙される刷り本を折りかつ後加工
する装置において、断裁ユニット（5a,5b,41,45）の後
方に複数の分岐器（12,17,18,43,48,23,24,33,34,35,3
6）が配置されており、これらの分岐器の中間及び該分
岐器の後方には制御段（13,14,25〜28,37a〜37h）が設
けられており、減速されて分岐器を介してガイドされて
折られる刷り本（7a,7b,8a,8b）が複数の折り台（38a〜
38h）の１つに搬送可能であり、前記折り台上で刷り本
がストッパ（50a〜50d）によって整合されて位置固定さ
れ、かつ前記折り台の上位に配置された夫々１つの折り
ナイフ（53）によって刷り本が、折り目を形成するため
に、前記折り台の下位に配置された短時間閉鎖可能なく
わえ板（54）内へ突き入れられ、そのあと別の搬送機構
（55）によって前記粗折りの施された刷り本（49）が夫
々１つの集め台（39）に引渡され、該集め台には複数の
粗折りの施された刷り本（60）が別の折り台（59）から
折り目等しく搬送され、前記の粗折りの施された刷り本
（49,60）が、前記集め台（39）の上位に配置された折
りナイフ（63）によって、前記集め台（39）の下位に配
置された可動の受容舌状体（64a〜64c）内へ挿入される
ことを特徴とする、刷り本を折りかつ後加工する装置。
【請求項２】受容舌状体（64a〜64c）が、集められた別
の粗折り刷り本（49,60）を収容するために集め台（3
9）の下位で可動である、特許請求の範囲第１項記載の
装置。
【請求項３】集め台（39）の下位に綴じヘッド（61a,61
b）が、また前記集め台（39）の上位には綴じ締め器（6
2a,62b）が配置されており、かつ前記綴じヘッド（61a,
61b）が折り線内へ短時間移動可能である、特許請求の
範囲第１項又は第２項記載の装置。
【請求項４】複数の集め台（39,69,71,72）が互いに相
前後して、かつ並列的に配列されており、これらの集め
台には、その都度隣接した折り台（38,59,70,73）の一
方の側から粗折り刷り本（49,60）が供給され、該刷り
本が集め台の下位で直線的に又はこれに対して直角に別
の集め台（39）に供給されるか、或いは綴じステーショ
ン及び糊付けステーション（94〜96）に供給される、特
許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１項記載
の装置。
【請求項５】制動段（13）が、上部ベルト（101）と下
部ベルト（102）とから成る速度可変のベルト装置を有
し、該ベルト装置が、高速度V₁で循環するベルト装置
（97,98）と低速度V₂で循環するベルト装置（99,100）
との間に配置されており、しかも、可変速度で循環する
前記ベルト装置（101,102）が、その都度一方向クラッ
チ（120）及びころがり軸受（117）を介してスピンドル
（112,115）上をガイドされており、該スピンドル上で
は、高速度V₁で循環するベルト装置（97,98）と、低速
度V₂で循環するベルト装置（99,100）とがスリップなく
ガイドされている、特許請求の範囲第１項から第４項ま
でのいずれか１項記載の装置。
【請求項６】分岐器（12）が夫々定位のガイド舌状片
（144）を介して、搬送路の両側に配置されて循環する
ベルト装置（138,139）に固定された偏向部材（140,14
1）によって分割される、特許請求の範囲第１項から第
５項までのいずれか１項記載の装置。
【請求項７】分岐器が、折り帖経路の両側に配置された
エアノズル（126,127）を有し、該エアノズルが、折り
帖を２つのベルト装置（128,129）の一方へ偏向誘導
し、かつ、固定的な内管（136,137）と、該内管に設け
たスリット（134,135）に周期的に重なるオリフィスを
有する回転する外管（132,133）とから成っている、特
許請求の範囲第１項から第６項までのいずれか１項記載
の装置。