JPH0712872Y2 - 木材乾燥装置 - Google Patents

木材乾燥装置

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JPH0712872Y2
JPH0712872Y2 JP1987069469U JP6946987U JPH0712872Y2 JP H0712872 Y2 JPH0712872 Y2 JP H0712872Y2 JP 1987069469 U JP1987069469 U JP 1987069469U JP 6946987 U JP6946987 U JP 6946987U JP H0712872 Y2 JPH0712872 Y2 JP H0712872Y2
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JP
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drying
heat collecting
chamber
wood
air
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JP1987069469U
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好紀 小林
国治 横尾
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富洋木材販売株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は木材乾燥装置に関する。
従来技術とその問題点 従来、木材を乾燥する方法としては、天然乾燥と人工乾
燥とがある。そして、天然乾燥は木材を戸外に積み重
ね、自然に乾燥させる方法であり、乾燥コストが低い。
しかしながら、天然乾燥は乾燥の仕方が気象条件によっ
て著しく左右され、乾燥に長時間を要するとともに、到
達しうる含水率が一般に15%〜16%であり、高かった。
このため、前記天然乾燥による問題点を解消するため、
人工乾燥、例えば、高温蒸気による方法、完全燃焼ガス
による方法、又は、除湿装置による方法が行なわれてい
る。
しかしながら、前述の方法では、いずれも多くの熱エネ
ルギー又は電気エネルギーを必要とするので、乾燥コス
トが高いという問題点があった。
問題点を解決するための手段 本考案は、前記問題点を解決するため、太陽熱を集熱
し、吸気口から取り入れた外部の空気を暖める第1集熱
室と、太陽熱を集熱し、前記第1集熱室から取り入れた
空気を暖める第2集熱室と、この第2集熱室で暖められ
た空気を取り入れ、収容した木材を乾燥するとともに、
外部に強制排気できる排気口および前記第1集熱室,第
2集熱室にそれぞれ連通する空気循環口を適宜位置に設
けた乾燥室と、この乾燥室内から吸引して湿度調整した
空気を、前記乾燥室又は前記第1集熱室のうち、少なく
ともいずれか一方に送り込む屋外に設置された湿度調整
装置とからなる構成としてある。
作用とその効果 したがって、本考案によれば、太陽熱を集熱する第1,第
2集熱室を利用して天然乾燥を行なうことができるとと
もに、湿度調整装置を利用して人工乾燥をも行なうこと
ができる。
このため、太陽熱で木材を乾燥すれば、電気エネルギー
等を節約できるので、乾燥コストを低減できる一方、夜
間または降雨時など太陽熱で木材を乾燥できない場合に
は、湿度調整装置で乾燥することにより、天然乾燥より
も短時間で乾燥できるとともに、到達しうる含水率も通
常の人工乾燥と同様に低くできる。
また、乾燥室で木材の水分を吸収して湿った空気は排気
口を介して外部に排出されるか、空気循環口を介して第
1集熱室,第2集熱室に流れ込むか、または、湿度調整
装置を介して乾燥室あるいは第1集熱室に送り込まれる
ので、湿った空気が乾燥室に滞留することがない。この
ため、湿った空気と乾燥した空気とが乾燥室で混ざり合
うことがなく、常に、乾燥室には低湿度の暖かい空気が
流れ込んで木材を乾燥するので、乾燥効率が高い。
特に、本願考案によれば、乾燥室が空気循環口を介して
第1集熱室および第2集熱室に連通しているので、空気
を循環させるパターンの選択の幅が広い。このため、循
環させる空気の湿度,温度の微妙な調整が可能となり、
木材の材質,容積,乾燥の度合等に応じた湿度,温度の
空気が得られる。この結果、表面割れや内部割れを発生
させずに木材を効率良く乾燥できる。
さらに、例えば、木材の含水率が極めて高い場合には、
第1集熱室から取り入れた外気を第1,第2集熱室で暖め
て乾燥室に送り込み、木材の水分を十分に吸収して湿っ
た空気を、第1集熱室に還流させずに、乾燥室の排気口
から外部に強制的に排気することにより、外部の熱エネ
ルギーを十分に活用して木材を所定の含水率にまで乾燥
した後、乾燥室の少し湿った空気を湿度調整装置および
第1,第2集熱室を利用して低湿度の暖かい空気とし、こ
れを乾燥室に送り込んで循環させることにより、木材を
所望の低含水率にまで乾燥できるので、木材の含水率,
容積,材質等に応じた湿度,温度調整が容易であるだけ
でなく、ランニングコストが低い。
そして、本願考案によれば、湿度調整装置が屋外に設置
されているので、室温が高温(60℃〜70℃)となる木材
乾燥装置内で湿度調整装置が駆動することがない。この
ため、コンプレッサー等に対する負荷が余り大きくなら
ず、少ない消費電力で所望の乾燥した暖かい空気が得ら
れるので、木材をより一層低コストで乾燥できるという
効果がある。
実施例 以下、本考案にかかる一実施例を第1図ないし第4図の
添付図面に従って説明する。
本実施例にかかる木材乾燥装置は、第1図に示すよう
に、屋根1および正面壁2を熱透過性が良い透明板、例
えば、ポリカーボネイト板で構成してある。そして、前
記透明板は、集熱面積を広くするため、傾斜して取り付
けられている。
一方、木材乾燥装置の側壁3,4および背面壁5は、断熱
性の高い材質で高い気密性を得るように構成されている
とともに、前記背面壁5の一部は木材を出し入れするた
めの扉6となっている。そして、側壁3には吸気ダクト
13および排気ダクト14を介して除湿装置17が接続されて
いる。
さらに、木材乾燥装置は、第2図に示すように、第1集
熱室10と乾燥室12とを仕切り壁7で仕切るとともに、前
記背面壁5と前記仕切り壁7とに架け渡した天井板8で
前記乾燥室12と第2集熱室11とを仕切ってある。
第1集熱室10に面する側壁3,4には外気を吸い込むため
のダンパー付き吸気口3a,4aを設けてある一方、仕切り
壁7の上端部および上部には暖めた空気を送り出す上端
開口部7cおよび上開口部7aを設けてあるとともに、その
下端部に乾燥室12に連通する下開口部7bを設けてある。
前記下開口部7bは吸気口13aを介して後述する吸気ダク
ト13に連通しているとともに、この吸気ダクト13の上方
には排気ダクト14を配してある。さらに、前記吸気ダク
ト13と前記排気ダクト14との間には、下開口部7bに連通
する空気循環口18を設けてあり、空気が乾燥室12から第
1集熱室10に直接循環するようになっている。
なお、排気ダクト14は第1集熱室に限らず、第2集熱室
11に配してもよい。
そして、第1集熱室10は、集熱効率を高めるため、正面
壁2の内側面を除くすべての内側面に、黒色塗料を塗布
してある。
第2集熱室11は、集熱効率を高めるため、屋根1の内側
面を除くすべての内側面に黒色塗料を塗布してあるとと
もに、天井板8の一方の側辺部に循環ファン8aを仕切り
壁7に沿って複数個設けてある一方、天井板8の他方の
側辺部にも循環ファン8bを背面壁5に沿って複数台設け
てある。
なお、第1集熱室,第2集熱室には黒色塗料を塗布し
た、例えば、コンクリートブロックなどの蓄熱材を設置
しておいてもよい。
乾燥室12は木材15をパレット16に乗せて収容する一方、
乾燥室12に面する側壁3,4の下端中央部にダンパー付き
排気ファン3b,4bを設けてある。
次に、前述の構成からなる木材乾燥装置の乾燥手順につ
いて説明する。
昼間は、吸気口3a,4aから第1集熱室10に吸い込まれた
空気が、太陽熱で暖められて相対湿度を下げた後、仕切
り壁7の上端開口部7cおよび上開口部7aを介し、循環フ
ァン8aで乾燥室12内の空気とともに、第2集熱室11に吸
い込まれる。
第2集熱室11に吸い込まれた空気は、再度、太陽熱で暖
められ、さらに相対湿度を下げた後、循環ファン8bで乾
燥室12に吹き込まれ、乾燥室12に収容した木材15の間を
移動し、木材を乾燥する。
このとき、最良の乾燥を行なうには、循環ファン8a,8b
および吸気口13aを適宜調整し、材間風速を0.3m/秒以上
となるようにすることが望ましい。
ついで、湿気を吸って湿った空気は重くなるので、乾燥
室12の下方部に移動し、仕切り壁7に設けた吸気口13a
を介して吸気ダクト13に吸い込まれ、除湿装置17に送り
出される。
除湿装置17は送り込まれた空気を除湿した後、排気ダク
ト14を介し、除湿で温度が下がった空気を第1集熱室10
に排出する。
そして、第1集熱室10に送り込まれた空気は、再度、太
陽熱で暖められ、前述と同様に木材乾燥装置内を循環
し、木材を乾燥する。
一方、夜間または降雨時は太陽熱を利用して乾燥するこ
とができないので、空気を循環させ、除湿装置17のみの
駆動で前述と同様に木材を乾燥する。
したがって、本願にかかる木材乾燥装置は、空気の温
度,湿度を調節することにより、木材を夜間連続で乾燥
できるので、乾燥期間は天然乾燥の場合よりも短くなる
とともに、昼間は太陽熱で乾燥するので、乾燥コストは
人工乾燥の場合よりも低くなるという利点がある。
なお、夜間は乾燥室内の温度が下がり、特に、乾燥初期
段階では乾燥室内の相対湿度がほぼ100%となり、乾燥
室内の湿度が外気よりも高い場合が多く、除湿装置だけ
では乾燥室内の湿度を下げることができない場合があ
る。このような場合には、乾燥室内の高湿度空気を排気
ファン3b,4bで排出し、直接外気と入れ替えてもよい。
また、木材の含水率が高い場合に、乾燥室に乾燥した高
温の空気を送り込むと、木材にヒビ割れ,変形などが生
じ、乾燥不良となるおそれがあるので、含水率が高い乾
燥初期段階の場合には除湿装置で除湿せず、排気ファン
3b,4bを介して乾燥室内の多湿空気を外部に排出し、木
材を乾燥させてもよい。
さらに、乾燥室内の湿度が低すぎると、前述と同様な乾
燥不良を生ずるおそれがあるので、増湿装置を取り付
け、乾燥室内の湿度を調整しながら乾燥してもよいこと
は勿論である。
次に、高含水率の木材をヒビ割れ,変形させずに短期間
で乾燥する条件は、木材の厚さ、初期含水率および材質
等により異なる。例えば、厚さ20mmから25mmのラワン材
の場合には、乾燥室内の温湿度を下記に示すように調整
して乾燥すればよい。
すなわち、木材の含水率が80%以上の場合には乾燥室内
の温度を50℃以下、湿度を80%として2〜3日乾燥し、
その含水率が50%〜80%の場合には乾燥室内の温度を50
℃以下、湿度を70%として約2日間乾燥し、その含水率
が40%〜50%の場合には乾燥室内の温度を50℃以下、湿
度を60%として2日間乾燥し、その含水率が20%〜40%
の場合には乾燥室内の温度を50℃以下、湿度を50%とし
て約2日間乾燥し、その含水率が20%以下の場合には乾
燥室内の温度を50℃以下、湿度を40%として2〜3日間
乾燥し、合計約10日間で乾燥すればよい。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案にかかる一実施例を示し、
第1図は斜視図、第2図は側面断面図、第3図は背面断
面図、第4図は平面断面図である。 3a,4a……吸気口、3b,4b……排気口、10……第1集熱
室、11……第2集熱室、12……乾燥室、15……木材、17
……除湿装置(湿度調整装置)、18……空気循環口。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】太陽熱を集熱し、吸気口から取り入れた外
    部の空気を暖める第1集熱室と、太陽熱を集熱し、前記
    第1集熱室から取り入れた空気を暖める第2集熱室と、
    この第2集熱室で暖められた空気を取り入れ、収容した
    木材を乾燥するとともに、外部に強制排気できる排気口
    および前記第1集熱室,第2集熱室にそれぞれ連通する
    空気循環口を適宜位置に設けた乾燥室と、この乾燥室内
    から吸引して湿度調整した空気を、前記乾燥室又は前記
    第1集熱室のうち、少なくともいずれか一方に送り込む
    屋外に設置された湿度調整装置とからなることを特徴と
    する木材乾燥装置。
  2. 【請求項2】前記湿度調整装置が除湿装置であることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記載の木材
    乾燥装置。
  3. 【請求項3】前記湿度調整装置が増湿装置であることを
    特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載の木材乾
    燥装置。
JP1987069469U 1987-05-07 1987-05-07 木材乾燥装置 Expired - Lifetime JPH0712872Y2 (ja)

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