JPH07128487A - 給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置 - Google Patents

給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置

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JPH07128487A
JPH07128487A JP5272464A JP27246493A JPH07128487A JP H07128487 A JPH07128487 A JP H07128487A JP 5272464 A JP5272464 A JP 5272464A JP 27246493 A JP27246493 A JP 27246493A JP H07128487 A JPH07128487 A JP H07128487A
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JP
Japan
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water
condensate
shaft sealing
pump
condensate recovery
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Application number
JP5272464A
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English (en)
Inventor
Kazu Nakao
和 中尾
Shigeki Karato
茂樹 唐戸
Yoshiaki Tanaka
良紀 田中
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】給水加熱器ドレンポンプの軸封装置を非接触形
軸封装置で構成し、軸封水の戻り水を安定して復水器に
送給できること。 【構成】給水加熱器ドレンポンプ12のシールに用いら
れた軸封水の戻り水は軸封水戻り管14を通して最地下
階床面よりも低い位置に設置される復水回収タンク15
に送給される。復水器回収タンク15は復水回収管17
によって復水器3と結ばれている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は原子力発電プラントに設
置される給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、原子力発電プラントにおいては
復水もしくは給水が給水加熱器でタービン抽気によって
加熱され、所定の温度にした後、蒸気発生器へ送給され
る。この復水もしくは給水を加熱するとき、給水加熱器
内ではタービン抽気が凝縮して多量のドレンが生じる。
このドレンは給水加熱器を通る復水もしくは給水を加熱
するために低圧側へカスケードして送られ、最終的には
復水器へ回収される。しかし、最近は、原子力発電プラ
ントの熱効率をより一層向上させることを目的として、
給水加熱器ドレンを低圧側へカスケードして復水器に回
収するのではなく、給水加熱器ドレンポンプによって復
水を送給する復水管に供給するシステム、すなわち給水
加熱器ドレンポンプアップシステムが採用されるように
なってきている。
【0003】この給水加熱器ドレンポンプアップシステ
ムは給水加熱器ドレンを復水と直接混合させるため、復
水温度および給水温度の上昇に大いに寄与し、プラント
の効率を約0.5%程度向上させることが可能である。
【0004】既に提案されている給水加熱器ドレンポン
プアップシステムの一例を図9に示す。以下、本図面を
参照して従来技術を説明する。図9において、蒸気発生
器1で発生した主蒸気は、蒸気タービン2で仕事をした
後に復水器3において凝縮し、復水となる。この復水は
復水器3のホットウェルで一時滞留した後、復水ポンプ
4によって昇圧され、グランド蒸気復水器5を通った後
に低圧給水加熱器6において加熱され、復水管7を通っ
て給水ポンプ8に導かれる。この復水は給水としてさら
に給水ポンプ8で昇圧され、高圧給水加熱器9でより高
温に加熱された後、給水管10を通って蒸気発生器1に
送給される。
【0005】一方、低圧給水加熱器6および高圧給水加
熱器9へは蒸気タービン2からの抽気が抽気管(図示せ
ず)を通って供給され、低圧給水加熱器6および高圧給
水加熱器9内で復水もしくは給水との熱交換によって凝
縮してドレンが生成する。低圧給水加熱器6で生じた給
水加熱器ドレンは復水器3に回収される。一方、高圧給
水加熱器9で生じた給水加熱器ドレンは給水加熱器ドレ
ンタンク11で一時滞留した後に、給水加熱器ドレンポ
ンプ12で昇圧され、復水管7に送給されて復水と混合
されるようになっている。
【0006】このように、上述した給水加熱器ドレンポ
ンプアップシステムは前記高圧給水加熱器のドレンを復
水と直接混合させ、復水温度および給水温度を上昇させ
て発電プラントの熱効率向上を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た給水加熱器ドレンポンプアップシステムは給水加熱器
ドレンポンプ12の軸封水の戻り水を復水器3に回収す
ることができず、したがって給水加熱器ドレンポンプ1
2の軸封装置としては、軸封水を用いない接触形軸封装
置のみしか使用できない難点がある。
【0008】図10は従来技術における原子力発電プラ
ント内の各機器の設置位置とドレン管路を示す図であ
る。蒸気タービン2からの抽気蒸気は湿分を含んでいる
ので、抽気管内部でドレン溜まりを生じないように抽気
管は下り勾配が付いた配置としなければならない。した
がって、図に示すように高圧給水加熱器9は、一般に、
蒸気タービン運転床面TFより1階下方の床面に設置さ
れる。
【0009】また、高圧給水加熱器9のドレンは重力を
利用して給水加熱器ドレンタンク11に送給されるた
め、給水加熱器ドレンタンク11は高圧給水加熱器9の
設置床面よりも下方に設ける必要がある。さらに、給水
加熱器ドレンポンプ12のポンプ吸込側には静水頭によ
って必要な圧力を与えなければいけないため、給水加熱
器ドレンポンプ12の設置位置は給水加熱器ドレンタン
ク11の下方、すなわち原子力発電プランとの最地下階
床面BF上となるのが通例である。これは復水器3の設
置位置とほぼ同じ位置となる。
【0010】ところで、ポンプの軸封装置は、一般に、
接触形軸封装置と非接触形軸封装置とに大別される。接
触形はポンプの回転部(主軸、スリーブ等)と静止部
(ケーシング、パッキン等)との間に摺動面を有し、そ
の代表的な例としてグランドパッキン方式やメカニカル
シール方式がある。接触形は回転部と静止部との機械的
接触によってポンプ内部水をシールするので、ポンプ外
部から回転部と静止部の間に軸封水を供給する必要はな
く、また軸封水の排出がないため、その戻り水を回収す
る必要もない。
【0011】しかしながら、接触形はポンプ内部水の温
度変化や圧力変化によって軸封部に変形が起こり、機械
的な接触が保てなくなって内部水の漏洩が生じることか
ら、給水加熱器ドレンポンプ12のような高温・高圧条
件のもとで使用される軸封装置には適当でない。
【0012】一方、非接触形軸封装置では回転部と静止
部との間に間隙を設け、この間隙に軸封水を連続的に流
すことによってシールを行うもので、スロットルブッシ
ュ方式がその代表的なものである。この非接触形を働か
せるには外部から軸封水を連続的に供給する必要があ
り、軸封水が上記した間隙を通る間に減圧し、最終的に
は大気圧の軸封水戻り水となってポンプ外部に排出され
ることになる。
【0013】非接触形は回転部と静止部との衝動面が全
くないので寿命が長く、また上記の間隙を適切に設計す
ることによってポンプ内部水の温度変化や圧力変化があ
っても安定して軸封水によるポンプのシールを行なうこ
とができるなど、信頼性が極めて高く、給水加熱器ドレ
ンポンプ12の軸封装置として最も適するものである。
しかるに、従来の給水加熱器ドレンポンプアップシス
テムでは上述したように、給水加熱器ドレンポンプ12
が最地下階床面BFに設置されるために大気圧の軸封水
の戻り水を容易に回収することができない。すなわち、
図10に示すように、給水加熱器ドレンポンプ12は復
水器3のホットウェル水位よりも低くなっており、給水
加熱器ドレンポンプ12の軸封水の戻り水は重力によっ
ては復水器3に送給することは不可能である。
【0014】また一方、真空状態の復水器3に軸封水の
戻り水を導くと、給水加熱器ドレンポンプ12の内部が
真空域と連通するため軸封水がフラッシュ(自己蒸発)
してしまい、ポンプのシール機能が果たせなくなる。こ
のため、従来の給水加熱器ドレンポンプアップシステム
では給水加熱器ドレンポンプ12の軸封装置として軸封
水の戻り水の回収が不要な接触形軸封装置を使用するこ
とを強いられているが、接触形の代表的な例であるグラ
ンドパッキン方式やメカニカルシール方式は上述したよ
うに、ポンプ内部水の温度・圧力の変化によってしばし
ば内部水が漏洩するという問題があり、給水加熱器ドレ
ンポンプアップシステムの信頼性が大きく損なわれる可
能性がある。
【0015】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
のであり、給水加熱器ドレンポンプの軸封装置を非接触
形軸封装置で構成し、軸封水の戻り水を安定して復水器
に送給できるようにした給水加熱器ドレンポンプの軸封
水回収装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置
は、給水加熱器ドレンポンプの軸封水の戻り水を軸封水
戻り管を通して排出し、これを蒸気タービン軸封蒸気の
凝縮水と共に復水回収タンクに回収し、復水回収管を通
して復水として復水器に送給するようにしたものであ
る。
【0017】また、別の本発明は復水回収タンクの復水
を昇圧して復水回収管に送給する復水回収ポンプを設け
たものである。
【0018】また、別の発明は復水タンク内の復水を昇
圧して復水回収管に送給する復水回収ポンプと、予備の
復水回収ポンプとを並列に設けたものである。
【0019】
【作用】ポンプの非接触形軸封装置では適切なシールの
ために回転部と静止部との間隙に軸封水を連続的に流し
ており、これが大気圧の戻り水となってポンプ外部に排
出される。また、蒸気タービン軸封部ではシール用蒸気
が供給されて、これがグランド蒸気復水器に排出され、
さらに凝縮水は復水器外部に排出される。
【0020】本発明はこれらの軸封水の戻り水および凝
縮水について重力を利用して回収することを主眼にした
もので、このため復水回収タンクは復水器あるいは給水
加熱器ドレンポンプが設置される最地下階床面よりもさ
らに下方に位置させる。
【0021】このような機器配置のもとで給水加熱器ド
レンポンプの軸封装置に軸封水を送ることが可能にな
り、信頼性の面で優れている非接触形軸封装置を組込む
ことができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。なお、図9および図10に示した従来例と同一
の構成には同一の符号を付して重複した説明は省略す
る。図1において、グランド蒸気復水器5出口の復水管
7からは軸封水供給管13が分岐しており、軸封水を給
水加熱器ドレンポンプ12に供給している。給水加熱器
ドレンポンプ12のシールに用いられた軸封水の戻り水
はポンプ外部に排出され、軸封水戻り管14を通して後
記の最地下階床面BFよりも低い位置に設置された大気
開放の復水回収タンク15に送給される。
【0023】一方、蒸気タービン2の一部である蒸気タ
ービン主軸16には軸封蒸気供給管(図示せず)を通っ
て蒸気が供給されて蒸気タービン2のシールが行なわれ
ており、このシールに用いられた軸封蒸気はグランド蒸
気復水器5に送られて凝縮し、この凝縮水は同じく復水
回収タンク15に送給されている。さらに、復水回収タ
ンク15は復水回収管17によって復水器3と結ばれて
おり、復水器3の圧力が真空状態にあるときは、圧力差
によって復水回収タンク15の復水を復水器3に送給す
るように構成されている。
【0024】図2は本実施例における原子力発電プラン
ト内の各機器の設置位置と、ドレンあるいは復水の管路
を示す図である。図に示すように大気開放の復水回収タ
ンク15は最地下階床面BFよりも低い位置に設置され
ており、給水加熱器ドレンポンプ12との間に位置差を
有する。このため、大気圧にある給水加熱器ドレンポン
プ12の軸封水の戻り水は、軸封水戻り管14を通って
重力により復水回収タンク15に回収することが可能で
ある。
【0025】また、本実施例ではタービン運転床面TF
より1階下方の床面に設けられたグランド蒸気復水器5
で凝縮した蒸気タービン2の軸封蒸気の凝縮水も、同様
にして復水回収タンク15に回収される。さらに、復水
回収タンク15内の復水は復水回収管17によって復水
器3のホットウェル水位よりも上方に導入されている。
本実施例では給水加熱器ドレンポンプ12の軸封装置
として非接触形軸封装置を使用している。図3は非接触
形の一例であるスロットルブッシュ方式軸封装置を示し
ている。図3において、主軸18および主軸18を覆う
スリーブ19が回転部であり、ケーシング20およびス
ロットルブッシュ21は静止部となる。スリーブ19と
スロットルブッシュ21との間には間隙Cが設けられて
おり、またスリーブ19の外面とスロットルブッシュ2
1の内面には細い溝が設けられている。
【0026】図1に示す軸封水供給管13を通って供給
された軸封水は、図3に示す貫通孔22を通ってケーシ
ング20とスロットルブッシュ21との間の空間部23
を充満し、さらにスロットルブッシュ21に設けられた
注入孔24からスリーブ19外面に注入される。軸封水
がスリーブ19外面とスロットルブッシュ21内面との
間の間隙を連続的に流れてシールを行なうので、ポンプ
内部水が外部に漏洩することはない。
【0027】軸封水は上記の間隙を連通する間に減圧
し、ブラケット25とカバー26とで形成される空間部
27に戻り水として導かれる。ブラケット25にはエア
ベント28が設けられているため、空間部27は大気圧
に保たれ、軸封水の戻り水は自由落下によって排出口2
9からポンプ外部に排出され、軸封水戻り管14を通っ
て図2に示す復水回収タンク15に回収されるようにな
っている。
【0028】上記のように構成したものにおいては図2
に示すように、復水回収タンク15を発電プラントの最
地下階床面BFよりも下方、すなわち給水加熱器ドレン
ポンプ12よりも下方に設置しているので、給水加熱器
ドレンポンプ12から排出される軸封水の戻り水は、こ
の位置差を利用し、軸封水戻り管14を通って重力によ
り復水回収タンク15に回収される。したがって給水加
熱器ドレンポンプ12の非接触形軸封装置には軸封水供
給管13を通して軸封水を供給することができ、また軸
封水の戻り水は蒸気タービン軸封蒸気の凝縮水と共に自
由に復水回収タンク15に回収することができる。
【0029】プラントの通常運転中、復水器3の圧力は
約722mm Hg Vac 程度の真空状態にある。したがっ
て、この状態では大気圧の復水回収タンク15と復水器
3との間に圧力差が生じている。本実施例ではこの差圧
を利用して復水回収タンク15の復水を復水器3に送給
する。すなわち、復水回収タンク15に回収された給水
加熱器ドレンポンプ12の軸封水の戻り水と蒸気タービ
ン2の軸封蒸気の凝縮水は、復水回収管17を通って連
続的に真空状態の復水器3に吸い上げられることにな
る。
【0030】一方、プラントの起動時のように、復水器
3がまだ大気圧状態のときに給水加熱器ドレンポンプ1
2へ軸封水を供給している運転も短時間ながら存在す
る。この場合、復水回収タンク15と復水器3との間に
は差圧が生じてないので、給水加熱器ドレンポンプ12
の軸封水の戻り水は復水器3に送水されず、復水回収タ
ンク15に復水として貯留される。そして、プラントの
起動過程が進行し、復水器3が真空状態に達した後に、
この復水は復水回収管17を通って復水器3に送給され
ることになる。
【0031】このように、本実施例によれば給水加熱器
ドレンポンプ12の軸封水の戻り水を安定して回収でき
るので、給水加熱器ドレンポンプ12の軸封装置として
非接触形軸封装置を使用しているにもかかわらず、高い
信頼性を保って給水加熱器ドレンポンプアップシステム
を運転することができる。
【0032】また、給水加熱器ドレンポンプ12の軸封
水の戻り水を蒸気タービン軸封蒸気の凝縮水と共に復水
回収タンク15に回収するので、個別にタンクを設ける
必要もなく、原子力発電プラント内でより合理的な機器
配置を図ることができる。
【0033】次に、他の実施例をそれぞれ図面を参照し
て説明する。
【0034】図4に示す実施例は、図1に示す実施例に
対して復水回収タンク15の復水を昇圧して復水回収管
17に送給する復水回収ポンプ30を追加したものであ
る。ここで、この復水回収ポンプ30で昇圧された復水
は復水回収管17に送給される。
【0035】前に述べたように、図1に示す実施例では
プラントの起動時、復水器3がまだ大気圧状態のときに
給水加熱器ドレンポンプ12へ軸封水を供給すると、軸
封水の戻り水は復水器3へ送給されずに復水回収タンク
15に復水として貯留される。したがって、この運転状
態が長時間にわたるような原子力発電プラントでは大量
の軸封水の戻り水を貯留できるように復水回収タンク1
5は大容量のものに変更する必要に迫られる。
【0036】図4に示すものは、復水器3がまだ大気圧
で、給水加熱器ドレンポンプ12へ軸封水を供給してい
る間、復水回収ポンプ30を運転して復水回収タンク1
5の復水を昇圧し、復水回収管17を通して復水器3に
送給することができる。このため、復水回収タンク15
の水位が大幅に上昇することもなく、また、復水回収タ
ンク15を小容量のもの、つまり小形化を図ることが可
能になる。
【0037】さらに、図4に示す実施例においては復水
回収タンク15にレベルスイッチ31を設けており、復
水回収タンク15の水位がある一定のレベル以上になっ
たことをこのレベルスイッチ31が検出したとき、復水
回収ポンプ30を自動起動させるモータ起動回路をモー
タ制御部30aに組込んでいる。このようにすれば、復
水器3が大気圧状態で、給水加熱器ドレンポンプ12の
軸封水の戻り水を回収したために復水回収タンク12の
水位が上昇したときに自動的に復水回収ポンプ30が立
ち上がり、復水回収タンク15の復水を復水回収管17
を通して復水器3に送給することが可能になる。
【0038】また、図5に示す実施例は、図4の実施例
において、復水回収ポンプを複数台設けており、そのう
ち1台を予備としたものである。図5に示す実施例は原
子力発電プラントの機器配置上の必要から復水回収タン
ク15を復水器3に対して相当に低い位置に設置される
場合に、復水器3が真空状態のときも復水回収ポンプ3
0が連続運転する可能性がある場合に特に好ましい実施
例である。
【0039】例えば、給水加熱器ドレンポンプ12が高
い吸込圧力を必要とする場合、給水加熱器ドレンタンク
11と給水加熱器ドレンポンプ12の吸込との間に位置
差による大きな静止頭を与えなければならないことがあ
る。この場合のプラント内の各機器の設置位置は図6の
ようになる。
【0040】図6に示すように給水加熱器ドレンポンプ
12は給水加熱器ドレンタンク11との間に充分な位置
差を確保するため、最地下階床面BFよりも低い位置に
設置される。したがって、給水加熱器ドレンポンプ12
の軸封水の戻り水を重力によって復水回収タンク15に
回収するために復水回収タンク15は給水加熱器ドレン
ポンプ12の設置床面よりもさらに低く掘り込んだ床面
上に設置することになる。
【0041】上述したような機器配置では復水回収管1
7の復水器3への入口高さと、復水回収タンク15の水
位との位置差Hが7〜8m程度にまで達することがあ
る。上述したように、プラントの通常運転中、復水器3
の圧力は約722mm Hg Vac 、すなわち約−9.8m水
柱である。したがって、大気圧の復水回収タンク15と
の圧力差は約9.8m水柱である。
【0042】しかし、復水が復水回収管17を流れる時
の圧力損失や速度水頭分を考慮すれば、上記位置差が約
7mを越えると復水回収タンク15の復水が充分に送給
できなくなり、復水回収タンク15の水位が上昇してモ
ータ起動回路が働いて復水回収ポンプ30が連続運転さ
れることになる。この状態で、もし復水回収ポンプ30
が何らかの原因で停止すると、復水回収タンク15の復
水は復水器3に送給されなくなり、復水回収タンク15
の水位はさらに上昇して復水回収タンク15から溢れ出
てしまう可能性もある。
【0043】図5に示す実施例においては復水回収ポン
プ30が連続運転する場合にも復水回収タンク15の復
水を安定して復水器3に送給できるように予備の復水回
収ポンプ32を設けたもので、連続運転する復水回収ポ
ンプ30が停止した場合、この予備の復水回収ポンプ3
2によるバックアップ運転が可能である。
【0044】図5に上記した予備の復水回収ポンプ32
を自動起動させるモータ起動回路の構成を示している。
すなわち、図5における復水回収タンク15にはレベル
スイッチ33が設けられており、復水回収タンク15の
水位がある一定のレベル以上になったことをこのレベル
スイッチ33で検出したとき、予備の復水回収ポンプ3
2を自動起動させるモータ起動回路をモータ制御部32
aに有する。予備の復水回収ポンプ32を起動させるた
めのレベルスイッチ33のレベル設定は、通常運転の復
水回収ポンプ30を起動させるためのレベルスイッチ3
1の設定よりも若干高くするのが好ましい。
【0045】このようにすれば、通常時に連続運転する
復水回収ポンプ30が停止して、復水回収タンク15の
水位が上昇した場合にレベルスイッチ33がこの水位上
昇を検出してモータ起動回路により予備の復水回収ポン
プ32を自動起動させることができる。
【0046】なお、上記予備の復水回収ポンプ32を自
動起動させる手段は、他の方法を用いても良い。すなわ
ち、復水回収ポンプ30、32のうち1台が停止した場
合にこのトリップ信号により残りの、すなわち予備の復
水回収ポンプ32を自動起動させるようにしてもよい。
この方法によれば、復水回収ポンプ30が1台停止した
直後に予備の復水回収ポンプ32のモータ制御部32a
に組込んだモータ起動回路が働いて復水回収ポンプ32
が起動するので、復水回収タンク15の水位はほとんど
上昇することがなく、より確実に復水回収タンク15内
の復水を復水器3に送給することができる。
【0047】また、さらに信頼性を向上させる手段とし
て、復水回収ポンプ30のモータを原子力発電プラント
の所内電源が喪失したときも電力を供給できる電源、す
なわち非常用電源で駆動するようにしてもよい。一般
に、発電プラントに設置される通常のポンプのモータは
所内電源のみで駆動されるが、これらのモータはプラン
トの全停電事故が発生すると、駆動電力を喪失してしま
う。
【0048】しかし、上記の非常用電源を用いる場合、
プラントの全停電事故が発生した場合にはディーゼル発
電機による電力を供給できるようになっているので極め
て信頼性の高いものである。特に、図5の実施例のよう
に復水回収ポンプ30の連続運転が必要な場合、そのモ
ータを非常用電源で駆動するように設計すれば、万一の
プラント全停電事故が発生しても復水回収ポンプ30は
継続して運転が可能であり、復水回収タンク15の復水
を復水器3に送給することができる。
【0049】さらに、図7に示す実施例は図1に示す実
施例において、給水加熱器ドレンポンプ12の軸封水に
温度制御手段を付設して軸封水の戻り水の温度上昇を防
止し、軸封水の戻り水が円滑に復水回収タンク15に送
水されるようになっている。図7に示すように、本実施
例では軸封水供給管13に温度調節弁34を設けると共
に、軸封水戻り管14内の戻り水温度を検出する温度発
信器35を設置している。 この温度発信器35からの
信号は温度制御器36に入力され、ここで予め決められ
た設定温度と比較され、その偏差に応じて温度調節弁3
4の開度を調節するようになっている。
【0050】上述したように、給水加熱器ドレンポンプ
12に供給された軸封水は、非接触形軸封水装置の回転
部と静止部との間の間隙を通って流れる。この際、軸封
水はポンプ内部水と接触し、混合することになるので、
軸封水の戻り水温度は供給水の温度よりも若干上昇す
る。
【0051】もし、ポンプ内部の温度が急激に上昇した
場合にはこれに伴って軸封水の戻り水温度も上昇するこ
とになるが、この温度上昇が大きくなると、軸封水戻り
管14内で戻り水がフラッシュ(自己蒸発)してしま
い、軸封水戻り管14内の円滑な流れが妨げられること
になる。図7の実施例はこのような戻り水のフラッシュ
現象を防止するために軸封水の戻り水温度が一定値、例
えば60℃になるように軸封水の供給水量を増減させる
ことができ、軸封水戻り管14内での円滑な流れを保っ
て戻り水をより安定して回収することができる。
【0052】また、図8に示す実施例は図1に示す実施
例において、復水回収タンク15の水位制御手段を付設
したものである。図8に示すように、本実施例では復水
回収管17に水位調節弁37を設け、復水回収タンク1
5には水位発信器38を設置している。この水位発信器
38からの信号は水位制御器39に入力され、予め決め
られた設定水位との偏差に基づいて水位調節弁37の開
度が調節されるようになっている。このように、本実施
例においては復水回収タンク15の水位を常に一定に保
つことができる。
【0053】さらに、図1に示す実施例では復水回収タ
ンク15の復水器3に送給する場合、復水回収管17内
に空気が混入する可能性があり、これが復水器3に流入
して復水器3の真空度を低下させるなど悪影響を生じか
ねない。図8に示す実施例はこのような場合にも水位調
節弁37の絞り作用によって復水回収タンク15から水
位調節弁37までの管内が復水によって満たされ、液相
のみにすることができ、上記空気の混入と復水器3への
空気の流入を効果的に防止することが可能である。
【0054】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、給水
加熱器ドレンポンプの軸封水の戻り水を軸封水戻り管を
通して復水回収タンクに回収し、復水回収管を通して復
水器に送給するので、給水加熱器ドレンポンプの軸封装
置を非接触形軸封装置で構成することができ、給水加熱
器ドレンポンプアップシステムの信頼性を大きく向上さ
せることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による給水加熱器ドレンポンプの軸封水
回収装置の一実施例を示す構成図。
【図2】図1に示す実施例の機器設置位置の説明図。
【図3】図1に示す実施例の給水加熱器ドレンポンプ非
接触形軸封装置の説明図。
【図4】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図5】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図6】図5に示す実施例の機器設置位置の説明図。
【図7】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図8】本発明の他の実施例を示す構成図。
【図9】従来の軸封水回収装置の一例を示す構成図。
【図10】従来例の機器設置位置の説明図。
【符号の説明】
3…………復水器 4…………復水ポンプ 5…………グランド蒸気復水器 8…………給水ポンプ 9…………高圧給水加熱器 11…………給水加熱器ドレンタンク 12…………給水加熱器ドレンポンプ 13…………軸封水供給管 14…………軸封水戻り管 15…………復水回収タンク 17…………復水回収管 30、32…復水回収ポンプ 31、33…レベルスイッチ 34…………温度調節弁 35…………温度発信器 36…………温度制御器 37…………水位調節弁 38…………水位発信器 39…………水位制御器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水加熱器ドレンポンプの軸封水の戻り
    水を軸封水戻り管を通して排出し、これを蒸気タービン
    軸封蒸気の凝縮水と共に復水回収タンクに回収し、復水
    回収管を通して復水として復水器に送給するようにした
    ことを特徴とする給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収
    装置。
  2. 【請求項2】 前記給水加熱器ドレンポンプの軸封装置
    が軸封水をポンプ外部から供給して軸封水の戻り水をポ
    ンプ外部に排出する非接触形軸封装置であることを特徴
    とする請求項1記載の給水加熱器ドレンポンプの軸封水
    回収装置。
  3. 【請求項3】 前記復水回収タンク内の復水を昇圧して
    前記復水回収管に送給する復水回収ポンプを設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の給水加熱器ドレンポンプの
    軸封水回収装置。
  4. 【請求項4】 前記復水回収タンクに該復水回収タンク
    内の復水の水位を検出する検出手段を設け、設定水位以
    上になったときに出力される水位信号で前記復水回収ポ
    ンプのモータ起動回路を動作させて該復水回収ポンプを
    自動起動させるようにしたことを特徴とする請求項3記
    載の給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置。
  5. 【請求項5】 前記復水回収タンク内の復水を昇圧して
    前記復水回収管に送給する復水回収ポンプと、予備の復
    水回収ポンプとを並列に設けたことを特徴とする請求項
    1記載の給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置。
  6. 【請求項6】 前記復水回収タンクに該復水回収タンク
    内の復水水位を検出する検出手段を設け、設定水位以上
    になったときに出力される水位信号で前記予備の復水回
    収ポンプのモータ制御部に付設したモータ起動回路を動
    作させて該予備の復水回収ポンプを自動起動させるよう
    にしたことを特徴とする請求項5記載の給水加熱器ドレ
    ンポンプの軸封水回収装置。
  7. 【請求項7】 前記予備の復水回収ポンプのモータ制御
    部にモータ起動回路を備え、前記復水回収ポンプが停止
    したときに出力されるトリップ信号で該予備の復水回収
    ポンプの前記モータ起動回路を動作させて該予備の復水
    回収ポンプを自動起動させるようにしたことを特徴とす
    る請求項5記載の給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収
    装置。
  8. 【請求項8】 前記復水回収ポンプのモータが発電プラ
    ントの所内電源喪失時、電力を供給可能な非常用電源で
    駆動されることを特徴とする請求項3もしくは5記載の
    給水加熱器ドレンポンプの軸封水回収装置。
  9. 【請求項9】 前記給水加熱器ドレンポンプに軸封水を
    供給する軸封水供給管に温度調節弁を設けると共に、前
    記軸封水戻り管内の戻り水温度を検出する温度発信器を
    設け、前記温度発信器からの温度信号で軸封水の戻り水
    温度が一定になるように前記温度調節弁の開度を調節す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の給水加熱
    器ドレンポンプの軸封水回収装置。
  10. 【請求項10】 前記復水回収管に水位調節弁を設ける
    と共に、前記復水回収タンクに該復水回収タンク内の復
    水水位を検出する水位発信器を設け、前記水位発信器か
    らの水位信号で該復水回収タンクの復水水位が一定にな
    るように前記水位調節弁の開度を調節するようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の給水加熱器ドレンポンプ
    の軸封水回収装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009127568A (ja) * 2007-11-26 2009-06-11 Chugoku Electric Power Co Inc:The 封水回収システムおよびこれを有する発電設備
CN102900662A (zh) * 2012-10-31 2013-01-30 忻州广宇煤电有限公司 给水泵密封水回水回收装置
CN115597010A (zh) * 2022-10-12 2023-01-13 中广核工程有限公司(Cn) 化容系统破口位置诊断方法、系统、装置以及存储介质

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