JPH07128260A - 蛍光x線分析装置 - Google Patents
蛍光x線分析装置Info
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- JPH07128260A JPH07128260A JP5271462A JP27146293A JPH07128260A JP H07128260 A JPH07128260 A JP H07128260A JP 5271462 A JP5271462 A JP 5271462A JP 27146293 A JP27146293 A JP 27146293A JP H07128260 A JPH07128260 A JP H07128260A
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Abstract
うにし、スペクトル線強度をより正確に決定して分析精
度を高める。 【構成】 同一のピークに対して複数の異なる元素のス
ペクトル線が同定されると、重なって同定された2本の
スペクトル線の理論波長位置から算出される波長間隔
が、予め定めた値よりも大きいときに、分離が可能であ
ると判断し、両スペクトル線の波長位置を固定すること
なく、波長間隔を固定して関数フィッティング計算を行
ってスペクトル線の分離を行うようにしている。
Description
し、さらに詳しくは、近接したスペクトル線を分離する
技術に関する。
面に一次X線を照射することによって発生する蛍光X線
を、複数の分光結晶を用いて各元素に対応する波長成分
をもつスペクトルに分光し、分光されたX線をX線検出
器で検出し、得られたスペクトル波形に対して、統計誤
差を除去するスムージング処理、測定したデータに含ま
れるバックグラウンド強度を除去するバックグラウンド
除去、測定データ中のピークを検出してピーク位置・ピ
ーク強度・バックグラウンド強度を計算するピークサー
チ処理を行う。
常、ピーク強度の高い順に、予め記憶されている波長テ
ーブルを使って元素名とスペクトル線名とを同定すると
ともに、その元素の他のスペクトル線についても同定す
る。このとき、予め記憶されている各元素の線強度比テ
ーブルを使ってそのピーク内に占めるスペクトル線の強
度を見積って差し引き、残分があれば、他の元素のスペ
クトル線が重なっていると想定し、再び残分ピークに対
し同定を進め、かかる同定処理を全ピークに対して繰り
返すことにより、各ピークに対する元素名、スペクトル
線名および強度値を得ている。また、検出された元素と
その元素のメインとなるスペクトル線の強度値を使って
各元素の定量計算を実行することができる。
従来例では、スペクトル線の同定処理において、あるピ
ークに対して、2種以上の元素のスペクトル線が重なっ
て同定されたとき、つまり、異なる元素のスペクトル線
がかなり近接している状態のときには、観測されるスペ
クトル線は、互いに強度に影響を及ぼし合って実際の強
度よりも増加するのに対して、各元素のスペクトル線の
強度を計算する際に用いる線強度比テーブルの線強度比
は、近接線の影響がない状態で求められているために、
同定処理の結果得られるスペクトル線の強度値は、誤差
を含むことになる。
であって、近接スペクトル線の分離を自動的に行えるよ
うにし、スペクトル線強度をより正確に決定して分析精
度を高めることを目的とする。
を達成するために、次のように構成している。
ル波形からピークを検出して元素のスペクトル線を同定
する蛍光X線分析装置において、同一のピークに対して
複数の異なる元素のスペクトル線が重なって同定された
ときに、関数フィッティング計算によってスペクトル線
を分離する分離手段を備え、該分離手段は、重なって同
定された2本のスペクトル線の理論波長位置から算出さ
れる波長間隔が、予め定めた値よりも大きいときに、両
スペクトル線の波長位置を固定することなく、前記波長
間隔を固定して関数フィッティング計算を行うようにし
ている。
の異なる元素のスペクトル線が同定されると、関数フィ
ッティング計算によってスペクトル線が分離され、より
真値に近いスペクトル線の強度値を得ることができる。
て、詳細に説明する。
装置の概略構成図であり、同図において、1はX線管、
2は試料、3は一次ソーラスリット、4は分光器、5は
二次ソーラスリット、6はX線検出器、7はデータを解
析処理するとともに、後述のように近接スペクトル線を
分離する分離手段としての機能を有するコンピュータ、
8は分析結果を表示するCRTなどの表示部である。
らの一次X線を試料2に照射し、これに応じて試料2か
ら発生する蛍光X線を一次ソーラスリット3を介して分
光器4に導いて各元素に対応する波長成分をもつスペク
トルに分光し、分光されたX線を二次ソーラスリット5
を介してX線検出器6で検出するものである。
ピュータ7では、図2のフローチャートで示される手順
に従ってデータの解析処理が行われる。
して、統計誤差を除去するためにスムージング処理を行
い(ステップn1)、測定データに含まれるバックグラ
ウンド強度を除去し(ステップn2)、さらに、測定デ
ータ中のピークを検出し、ピーク位置・ピーク強度・バ
ックグラウンド強度を計算するピークサーチ処理を行い
(ステップn3)、検出されたピークに対して、予め記
憶されている波長テーブルおよび線強度比テーブルを使
って元素名とスペクトル線名とを同定し(ステップn
4)、その元素同定処理結果を表示部8に出力する。以
上の各処理は、従来例と同様である。この実施例では、
近接したスペクトル線を分離してその強度をより正確に
決定して分析精度を高めるために、以下の処理を行うよ
うにしている。
1を設定し(ステップn5)、ピークNは、複数の元素
のスペクトル線が同定されているか否かを判断し(ステ
ップn6)、複数の元素のスペクトル線が同定されてい
れば、例えば、図3に示されるように、一つのピークに
対して2つの元素のスペクトル線A,Bが同定されてい
れば、各元素のスペクトル線A,Bの理論波長位置
λA,λBを波長テーブルから読み込む(ステップn
7)。
隔D=|λA−λB|を演算し(ステップn8)、この波
長間隔Dが、予め定めた値ηよりも小さいか否かを判断
し(ステップn9)、小さくないと判断したときには、
ステップn10に移って以下の関数フィッティング計算
を行う。このステップn9における判断は、スペクトル
線の波長間隔Dが、あまり小さすぎると、分離計算が実
行できないからであり、この実施例では、予め定めた値
ηは、対象としている波長域で分光されるスペクトル線
の標準半値幅から実験によって求めておく。
を決定し、ステップn11に移る。この実施例では、図
4に示されるように、バックグラウンドから一定値以上
をフィッティング範囲Fとしている。なお、図4におい
て、Lはバックグラウンド直線である。
ィング計算を行って各元素のスペクトル線A,Bの関数
を求める。この関数フィッティング計算においては、各
元素のスペクトル線の波長位置(角度)は固定すること
なく、波長間隔(角度間隔)Dを固定して行っている。
このように波長位置を固定するのではなく、波長間隔D
を固定するのは、測定されるスペクトル波形の波長位置
が、分光系の誤差によって理論波長位置と一致しない場
合があるからである。
は、ガウス関数とローレンツ関数の合成関数である下記
の数式で示されるVOIGT関数を理論関数としてフィ
ッティングを行う。
ピークの中心、Hがピークの高さ、Gがガウス率(0<
G<1)、Wが半値幅、θが角度であり、半値幅は、ス
テップn9で用いた対象波長域での標準半値幅で固定し
ている。このとき、重なっている2本のスペクトル線の
左半値幅同士、右半値幅同士は、等しいとしてフィッテ
ィング計算を行う。
り、各元素のスペクトル線A,Bのピーク位置およびピ
ーク強度を、得られたフィッティング関数から求め(ス
テップn12)、ステップn4で求めた元素同定処理結
果に再登録し(ステップn13)、すべてのピークにつ
いて、処理が終了したか否かを判断し(ステップn1
4)、終了していないときには、Nに1を加算し(ステ
ップn15)、ステップn6に戻り、終了したときに
は、最終的な元素同定処理結果として表示部8に出力し
て終了する。
ークに対して複数の異なる元素のスペクトル線が同定さ
れると、関数フィッティング計算によってスペクトル線
を自動的に分離し、より真値に近い強度値を得ることが
でき、分析精度が向上する。しかも、関数フィッティン
グ計算においては、スペクトル線の波長位置を固定する
のではなく、重なっているスペクトル線の波長間隔を固
定して関数フィッティング計算を行うので、測定される
スペクトル線の波長位置が、誤差によって理論波長位置
と一致しない場合にも容易にスペクトル線を分離するこ
とができる。
成図である。
トである。
である。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 測定されたスペクトル波形からピークを
検出して元素のスペクトル線を同定する蛍光X線分析装
置において、 同一のピークに対して複数の異なる元素のスペクトル線
が重なって同定されたときに、関数フィッティング計算
によってスペクトル線を分離する分離手段を備え、 該分離手段は、重なって同定された2本のスペクトル線
の理論波長位置から算出される波長間隔が、予め定めた
値よりも大きいときに、前記両スペクトル線の波長位置
を固定することなく、前記波長間隔を固定して関数フィ
ッティング計算を行うことを特徴とする蛍光X線分析装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271462A JP2713120B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 蛍光x線分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5271462A JP2713120B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 蛍光x線分析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07128260A true JPH07128260A (ja) | 1995-05-19 |
JP2713120B2 JP2713120B2 (ja) | 1998-02-16 |
Family
ID=17500378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5271462A Expired - Fee Related JP2713120B2 (ja) | 1993-10-29 | 1993-10-29 | 蛍光x線分析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2713120B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6109747A (en) * | 1997-04-28 | 2000-08-29 | Contour Optik, Inc. | Eyeglass frames with magnets in flanges |
JP2011163937A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Canon Inc | 位相情報の解析方法、該位相情報の解析プログラム、記憶媒体、x線位相イメージング装置 |
JP2013544365A (ja) * | 2010-11-30 | 2013-12-12 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 熱量測定データにおける自動ピーク検出法 |
JP2021028627A (ja) * | 2019-08-11 | 2021-02-25 | クレド ダイアグノスティックス バイオメディカル プライベート リミテッド | 分析システム及びその分析方法 |
CN114383727A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-04-22 | 安徽皖仪科技股份有限公司 | 原子吸收分光光度计中光栅特征峰搜索确认方法及系统 |
-
1993
- 1993-10-29 JP JP5271462A patent/JP2713120B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN114383727A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-04-22 | 安徽皖仪科技股份有限公司 | 原子吸收分光光度计中光栅特征峰搜索确认方法及系统 |
CN114383727B (zh) * | 2021-12-31 | 2023-11-07 | 安徽皖仪科技股份有限公司 | 原子吸收分光光度计中光栅特征峰搜索确认方法及系统 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2713120B2 (ja) | 1998-02-16 |
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