JPH07127141A - 鋼管部材の接合方法 - Google Patents

鋼管部材の接合方法

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JPH07127141A
JPH07127141A JP27232493A JP27232493A JPH07127141A JP H07127141 A JPH07127141 A JP H07127141A JP 27232493 A JP27232493 A JP 27232493A JP 27232493 A JP27232493 A JP 27232493A JP H07127141 A JPH07127141 A JP H07127141A
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JP
Japan
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steel pipe
shape memory
memory alloy
pipe member
joint
Prior art date
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Pending
Application number
JP27232493A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Watanabe
伸生 渡辺
Shinichi Hamada
伸一 濱田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07127141A publication Critical patent/JPH07127141A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 形状記憶合金を利用した施工性、意匠性に優
れた建築用鋼管部材の接合方法を提供する。 【構成】 継手部3にスリット5を加工した2本の鋼管
部材4を軸方向に突き合わせる形で配置する。鋼管部材
4の継手部3の内側及び外側に、それぞれ内側形状記憶
合金1および外側形状記憶合金2を配置する。内側形状
記憶合金1には、外径が鋼管部材4の内径よりわずかに
大きい管状の形状を予め記憶処理してある。外側形状記
憶合金2には、内径が鋼管部材4の外径よりわずかに小
さい管状の形状を予め記憶処理してある。内外の形状記
憶合金1,2に熱を加えることで、内外の形状記憶合金
1,2が記憶処理したもとの形状に復帰し、スリット5
を加工した鋼管部材4の継手部3を内外から締め付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物等の鋼管部材の
接合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物における鋼製部材どうしの
接合には、溶接接合や高力ボルト接合が多く用いられて
いる。図5は高力ボルト接合の例を示したもので、接続
される部材(板)10どうしを両側からスプライスプレ
ート9で挟み込み、高力ボルト11の締め付けにより接
合している。
【0003】この高力ボルト接合は、図6に示すよう
に、高力ボルト11への導入軸力によって発生する部材
(板)10とスプライスプレート9との間の摩擦力12
を利用して、一方の部材(板)10の応力をスプライス
プレート9を介して、他方の部材(板)10に伝える接
合方法である。
【0004】一方、住宅機器部品、自動車部品等におい
て、パイプ接続の際に形状記憶合金が利用される場合が
ある。
【0005】また、建設分野においても、形状記憶合金
が、鉄筋の接続(特開昭62−82152号公報、実開
平4−111813号公報参照)や、鋼管状の部材の接
続(実開昭61−94103号公報参照)に利用されて
いる。
【0006】形状記憶合金は、製造過程において特定の
形状の記憶処理を施しておき、変形を加えても所定の温
度を与えることで記憶されているもとの形状に戻るよう
にしたものである。
【0007】形状記憶合金としては、十数種類以上が知
られているが、例えば最も一般的であるNiTi系合金の場
合、以下の特徴を有する。
【0008】 大きな形状記憶性能、回復応力を持
つ。
【0009】 熱サイクルによる機能劣化が非常に小
さい。
【0010】 構造部材としても使用できる高い強度
を持つ。
【0011】 優れた耐食性、耐磨耗性を有してい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】建築分野における従来
の高力ボルト接合は、部材表面にボルトが露出するた
め、意匠的に優れているとは言い難い。また、ボルト接
合は、鋼管等の閉断面部材どうしの接合には、施工上、
適していない。
【0013】本発明の目的は、形状記憶合金の持つ形状
記憶性能、回復応力および構造用部材として使用可能な
強度を利用し、施工性および意匠性に優れた鋼管部材の
接合方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の鋼管部材の接合
方法では、軸方向に接続される2本の鋼管部材4の継手
部3にそれぞれ複数のスリット5を設けておく。
【0015】接合作業においては、まず両鋼管部材4の
継手部3間の内側および外側に、それぞれ内側形状記憶
合金1および外側形状記憶合金2を配置する。
【0016】内側形状記憶合金1は、製造過程において
外径が接続される鋼管部材4の内径よりわずかに大きい
管状の形状を記憶させ、その後、鋼管部材4の継手部3
の内側に挿入できるよう外径が鋼管部材4の内径より小
さくなるように変形させたものである。
【0017】外側形状記憶合金2は、製造過程において
内径が接続される鋼管部材4の外径よりわずかに小さい
管状の形状を記憶させ、その後、鋼管部材4の継手部3
の外側に被せられるよう内径が鋼管部材4の外径より大
きくなるように変形させたものである。
【0018】内側形状記憶合金1と外側形状記憶合金2
を配置した後、これらに熱を加えることで所定の温度に
達すると、記憶したもとの形状に変形し、内側形状記憶
合金1と外側形状記憶合金2が内外面から鋼管部材4の
継手部3を締め付ける形で固定することができる。
【0019】このとき、鋼管部材4の継手部3にスリッ
ト5があることで、内外の形状記憶合金1,2の締付け
力に対する鋼管部材4の変形が容易となり、鋼管部材4
の継手部3と内外の形状記憶合金1,2とがなじんで密
着することで、大きな摩擦力が発揮される。
【0020】すなわち、接続されるそれぞれの鋼管部材
4の継手部3の内外面と内外の形状記憶合金1,2との
間に働く摩擦力によって、従来の高力ボルト摩擦接合と
同様の応力伝達機構を有する継手が形成されることにな
る。
【0021】
【実施例】図1および図2は、本発明の一実施例におけ
る接合前の継手部3を示したものである。
【0022】接続される鋼管部材4の接続端部、すなわ
ち継手部3には、予め管軸方向のスリット5を複数設け
てある。
【0023】このようなスリット5を加工した2本の鋼
管部材4を軸方向に突き合わせる形で配置し、その内側
及び外側にそれぞれ内側形状記憶合金1および外側形状
記憶合金2を配置する。
【0024】内側形状記憶合金1は、外径が接続される
鋼管部材4の内径よりわずかに大きい管状の形状を記憶
させたものであり、継手部3の内側に挿入した後、熱を
加えることで、所定の温度に達した時点で記憶させたも
との形状に復帰する。
【0025】また、外側形状記憶合金2は、内径が接続
される鋼管部材4の外径よりわずかに小さい管状の形状
を記憶させたものであり、継手部3の外側に被せた後、
熱を加えることで、所定の温度に達した時点で記憶させ
たもとの形状に復帰する。
【0026】図示しないが、このように内外の形状記憶
合金1,2に熱を加えることで、内外の形状記憶合金
1,2が鋼管部材4の継手部を内外から締め付け、高力
ボルト摩擦接合と同様の応力伝達機構を有する継手が形
成される。
【0027】図3および図4は、本発明の他の実施例と
して、鋼管部材からなるブレースの接合に適用した場合
を示したものである。
【0028】図7に示すような鋼管ブレース部材6にお
いて、従来の現場溶接接合の場合、特にブレース部材の
長さについて、かなり厳密な寸法精度が要求され、施工
性に優れているとは言い難い。
【0029】これに対し、本発明の接合方法を用いる場
合、予め内外の形状記憶合金1,2をセットして鋼管ブ
レース部材6を設置(図3参照)した後、内外の形状記
憶合金1,2をスリット5を形成した鋼管ブレース部材
6の継手部3の内外に配置し、加熱により記憶させたも
との形状に変形させ、鋼管ブレース部材6を架構7に固
定する(図4参照)。
【0030】なお、内側形状記憶合金1が鋼管ブレース
部材6の内に落ち込むのを防止するため、鋼管ブレース
部材6の内側にストッパー8を設ける等の工夫が必要と
なる。
【0031】本発明の接合方法によれば、鋼管ブレース
部材6の長さ等、多少の寸法誤差を吸収できるととも
に、ボルトの露出等による意匠性の低下が生じない。
【0032】
【発明の効果】熱を加えることで内外の形状記憶合金が
記憶したもとの形状に変形し、鋼管部材の継手部どうし
を締め付けて固定することができる。
【0033】このとき、鋼管部材の継手部にスリットが
あることで、内外の形状記憶合金の締付け力に対する鋼
管部材の変形が容易となり、鋼管部材と形状記憶合金と
が密着することで、大きな摩擦力が発揮され、高力ボル
ト摩擦接合と同様の応力伝達機構を有する継手が形成さ
れる。
【0034】接合される鋼管部材の寸法誤差等を吸収で
き、施工性にも優れ、また従来の高力ボルト接合のよう
なボルトの露出等による意匠性の低下も生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における接合前の継手部を示
したもので、(a) は軸方向の断面図、(b) は(a) のA−
A線断面図である。
【図2】図1の実施例に用いる鋼管部材の接続端部の斜
視図である。
【図3】本発明の他の実施例として、鋼管部材からなる
ブレースの接合に適用した場合の接合前の断面図であ
る。
【図4】図3に対応する接合状態の正面図(円内は断面
図)である。
【図5】従来の高力ボルト接合による継手を示す断面図
である。
【図6】高力ボルト接合による応力伝達機構を示す説明
図である。
【図7】従来の溶接接合による鋼管ブレースの継手を示
す正面図である。
【符号の説明】
1…内側形状記憶合金、2…外側形状記憶合金、3…継
手部、4…鋼管部材、5…スリット、6…鋼管ブレース
部材、7…架構、8…ストッパー、9…スプライスプレ
ート、10…部材(板)、11…高力ボルト、12…摩
擦力

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に接続される2本の鋼管部材の継
    手部に複数のスリットを設け、外径が前記鋼管部材の内
    径よりわずかに大きい管状の形状を記憶させた後、外径
    が前記鋼管部材の内径より小さくなるように変形させた
    内側形状記憶合金と、内径が前記鋼管部材の外径よりわ
    ずかに小さい管状の形状を記憶させた後、内径が前記鋼
    管部材の外径より大きくなるように変形させた外側形状
    記憶合金とを前記継手部間に設置し、熱を加えることに
    より前記内側記憶合金および外側記憶合金をそれぞれ記
    憶した形状に変形させ、前記鋼管部材の継手部を鋼管部
    材の内外面から固定することを特徴とする鋼管部材の接
    合方法。
JP27232493A 1993-10-29 1993-10-29 鋼管部材の接合方法 Pending JPH07127141A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006152796A (ja) * 2004-11-08 2006-06-15 Jfe Steel Kk 鋼管同士の連結方法
JP2010121289A (ja) * 2008-11-17 2010-06-03 Takenaka Komuten Co Ltd 接合構造、接合方法、及び建築物
JP2010275771A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Shimizu Corp アルミ型材の接合構造
US20150130110A1 (en) * 2013-11-14 2015-05-14 GM Global Technology Operations LLC Fit and finish methods
CN109057026A (zh) * 2018-09-21 2018-12-21 湖南大学 一种基于奥氏体sma-钢板组及马氏体sma棒的装配式节点

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