JPH071270A - 工具管理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 工具管理を効率的に行うことを目的とする。 【構成】 マシニングセンター等の工具管理方法におい
て、ツールマガジンにセットする工具に、（１）工具ナ
ンバー、（２）組立図面番号、（３）アーバの規格、
（４）アダプターの図面番号、（５）工具種類、（６）
工具名称、（７）工具型番、（８）チップ型番、（９）
オフセット量、（１０）マシニングセンター及びツール
マガジン番号、（１１）その他、等の情報を記録させて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多数の工具を保管して
いるマシニングセンター等の使用に適した工具の管理方
法に関する。

【０００２】

【従来の技術】マシニングセンター等の様に１００前後
のツールマガジンを有し、複数の加工を随時行ってゆく
工作機械にあっては、そのツールマガジン内での工具の
管理は十分に検討されているが、工具の保管からメンテ
ナンスまでを含めた総合的な工具管理は、人手に頼って
いるのが現状である。その項目として、（１）工具の設
計・製作及び図面管理、（２）各部品の設計・製作及び
図面管理、（３）工具の組立・保管、（４）オフセット
量の測定・管理、（５）マガジンへのセット、（６）Ｍ
Ｃ（マシニングセンター）へのオフセット量の入力、
（７）プログラム管理、（８）実加工、（９）加工時
間、切削諸元等のツーリング状況の把握・調整、（１
０）加工終了後の切削用のチップの保守・メンテナン
ス、（１１）洗浄・検査・保管、（１２）損傷した部品
等の修正・交換、（１３）保管など多くの要素がある。

【０００３】そのため、各々、単独で様々なコンピュー
ター化が計られ、省力化が計られている。なかでも、マ
シニングセンターを中心とした加工においては、実際の
加工時間等の短縮には顕著な効果がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、その周辺にお
いてはＭＣを確実に動かすための数多くの作業がおこな
われている。特に上述の（３）〜（５）、（１０）〜
（１３）の項目は数多くの工具・部品等があるため煩雑
であるという問題がある。

【０００５】そのため本願発明の目的は、これらの項目
を一貫した工具管理のもとに、効率的な作業が行われる
ようにすることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明の工具管理方法は、ツールマガジンにセッ
トされる工具に、少なくとも工具ナンバー、組立図等の
図面番号、オフセット量の情報を記録させ、その記録情
報に基づいて工具を管理する事を特徴とする。

【０００７】また、上記情報は工具本体に設けられたＩ
Ｄチップ(Identification tip)に記録したものであ
る。

【０００８】尚、工具に記録する情報には、次の（１）
〜（１３）等がある。（１）工具の設計・製作及び図面
管理、（２）各部品の設計・製作及び図面管理、（３）
工具の組立・保管、（４）オフセット量の測定・管理、
（５）ツールマガジンへのセット、（６）ＭＣ（マシニ
ングセンター）へのオフセット量の入力、（７）プログ
ラム管理、（８）実加工、（９）加工時間、切削諸元等
のツーリング状況の把握・調整、（１０）加工終了後の
切削用のチップの保守・メンテナンス、（１１）洗浄・
検査・保管、（１２）損傷した部品等の修正・交換、
（１３）保管、等の多くの要素である。

【０００９】

【作用】本願発明は、工具自体が所定の情報を有するこ
とにより、例えばマシニングセンターでの扱い（特に上
述の情報要素（５）〜（１０）たる作業）が行いやす
く、また、マシニングセンターに工具を組み立てる段階
では、工具は通常１〜７点程度の部品からなるため、そ
れらの部品と別体系で扱うことができる。部品としては
アーバ、アダプター、コレット等と、切削工具としてド
リル、タップ、またはカッター、スローアウエイチッ
プ、及びチップを固定するための部品などがある。その
工具に工具管理ナンバーを付与し、そのナンバーをＩＤ
チップまたはバーコードの様な間接的に読みとり可能な
ものによって付与する。

【００１０】また、上述の（３）〜（５）の項目では、
ＣＡＤ等の情報と実作業を連動させることにより、１管
理の単位を組立後の工具として行うことができる。上述
の（１０）〜（１３）の項目では逆に工具を分解または
セットされたまま保管するため、組立後の工具をそのま
まが最少単位として扱うことができ、なによりもマシニ
ングセンターでの１単位として扱うことができる。

【００１１】即ち、本願発明は、まず多用な部品を保守
・管理するため、組立前の部品は別体系でも行うことが
できる。機械・取り付け用部品・工具・チップ等はいず
れも規格が統一されておらず、様々なものが流通してい
るし、またそのユーザー独自の工夫もあり別扱いにせざ
るを得ない。さらに、それらの部品を組み立てる段階に
おいて、被加工物の形状・材質・加工の方法等が決めら
れ、はじめて意図をもった形となる。

【００１２】本願発明では、組立後の工具も最少単位と
するもので、その最少単位の工具には、例えば工具シリ
アルナンバーを付与し、工具シリアルナンバーはＩＤチ
ップにより付与する場合には、最少単位としての工具本
体にメモリーを設けることにより、工具ナンバー以外の
情報も書き込みできるため好都合である。

【００１３】

【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。

【００１４】図１は、本実施例に用いられる工具ＩＤの
斜視図であり、図２は本発明の工具管理方法に用いられ
るシステムの構成図である。

【００１５】図２に示すシステムは多数の工具の長さ、
径等の計測データとともに、工具に設けられたＩＤナン
バーを読みとる工具データ読み取り装置Ｉと、この計測
データとＩＤナンバーの情報を入力し、あらかじめ登録
されている工具データと照合して後述するツールツール
マガジンに収納された工具を管理するマシニングセンタ
ー装置２と、工具データ読み取り装置１とマシニングセ
ンター装置２との間のデータ変換と伝送を行うデータ変
換装置３から構成される。また、各工具４には、第１図
に示すように工具４の読み取り用の工具ＩＤ５が後端及
び側部に埋め込まれている。

【００１６】次に、本実施例による工具管理方法を実際
の工具順に従って詳細に述べる。

【００１７】まず、前提として被加工物の形状・加工方
法等は通常事前に十分検討され、そのための部品、工具
が準備されている。この段階において、これらの部品工
具は倉庫内に格納されているが、その格納されている状
態は様々なケースがあり、単にしまってあるという段階
からコードを付与し、在庫管理をコンピューター化し行
っているケースまで様々である。本実施例では、組立の
短縮、使用後のメンテナンスのため後者（在庫管理をコ
ンピューター化して行っている）において説明するが、
あくまでも前段階である。

【００１８】次に、これらの部品及び工具を組み立て
て、組み立て後の工具を最少単位として、ツールカード
を作成し、これらには、必要に応じて、（１）工具ナン
バー、（２）組立図面番号、（３）アーバの規格、
（４）アダプターの図面番号、（５）工具種類、（６）
工具名称、（７）工具型番、（８）チップ型番、（９）
オフセット量、（１０）マシニングセンター及びツール
マガジン番号、（１１）その他、等を入力する書式とす
る。この段階において、ツールカードは、機械的に読み
とり可能な方式でも、人間が読みとり可能な方式を併用
させても良い。

【００１９】さらに、このツールカードを、前述のＩＤ
チップ５に記憶させ、ホスト３と、最少単位の工具４と
が同一情報を共有するようにする。このことにより、実
際に加工を行うとき、単に工具ナンバーを照合するだけ
でなく、オフセット量、等の情報を照合する事により誤
動作をなくす事ができる。

【００２０】また、本実施例のようなシステムであれ
ば、工具の切削状態を監視し、チップの摩耗状況、チッ
プの交換の状況、ビビリ・振動の監視などに応用できる
可能性は十分にあるが、この場合、適格なセンサーの選
択が必要になる。

【００２１】加工終了後、マシニングセンター２のツー
ルマガジンより取り出し、検査し、破損またはチップ等
の交換が必要であれば行い、その後保管する。この場
合、部品の修理等が必要な場合は、工具ナンバーよりた
どる事ができるので、保守を簡略にする事ができる。ま
たチップ等の交換では、一定時間切削等の方式でも、摩
耗量・摩耗状態を測定・観察し継続使用の可否を判断し
ても良い。

【００２２】本実施例の方法により、組立後の工具を最
少の単位として書き込み、及び読取する事により、工具
管理を、（１）工具ナンバー、（２）組立図面番号、
（３）アーバの規格、（４）アダプターの図面番号、
（５）工具種類、（６）工具名称、（７）工具型番、
（８）チップ型番、（９）オフセット量、（１０）マシ
ニングセンター及びツールマガジン番号、（１１）その
他、等併用できる方式としているので、加工を簡略にす
ることができ、保守、変更に対し自在性のあり優位であ
る。

【００２３】即ち、これらの項目を一貫した工具管理の
もとに、効率的な作業を行うことができる。

【００２４】

【発明の効果】本願発明の工具管理方法によれば、ツー
ルマガジンにセットする工具に少なくとも工具ナンバ
ー、組立図等の図面番号、オフセット量の情報を記録し
ているから、一貫した工具管理のもとに、効率的な作業
を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例に用いられる工具内の斜視図。

【図２】本発明の工具管理方法に用いられるシステムの
構成図である。

【符号の説明】

１ 工具データ読み取り装置 ２ マシニングセンター装置 ３ データ変換装置 ４ 工具 ５ 工具ＩＤ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ツールマガジンにセットされる工具に少
   なくとも工具ナンバー、組立図等の図面番号、オフセッ
   ト量の情報を記録させ、その記録情報に基づいて工具を
   管理する事を特徴とする工具管理方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載の工具管理方法において、
   上記情報は上記工具に設けられたＩＤチップ(Identific
   ation tip)に記録した事を特徴とする工具管理方法。